JP2002018559A - 微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法及びその鋳造装置 - Google Patents

微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法及びその鋳造装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁気力を用い、微細な凝固組織を有する鋳
片および鋳塊を鋳造する方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 溶融金属に、所定の強さ(好ましくは
0.1T以上)の静磁場を印加するとともに、周波数1
Hz以上の交流電流を、固液界面から凝固方向へ所定の距
離(δ)を超える領域にて、静磁場方向に対して垂直な
方向の電流成分が存在するように通電する。なお、δ=
4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min))である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な凝固組織を
有する鋳片または鋳塊を鋳造する方法とその装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属材料において、その組織を
微細化すれば、機械的特性に限らず諸特性が向上するこ
とが知られている。そのため、所望の特性を得るため、
金属材料のベース組織となる鋳造組織を微細化する方法
や、加工・熱処理等の手段を用いて微細組織を得る方法
が、数多く提案されている。
【0003】しかし、凝固組織の段階から組織を微細化
できれば、更なる特性の向上が期待される。溶融金属を
鋳造する際、凝固組織を微細化する方法には、冷却能の
大きい鋳型を用いる方法、溶融金属中に微細化剤を添加
する方法、さらに、凝固時に振動、攪拌を加える方法等
がある。
【0004】通常、鋳片または鋳塊の凝固組織は、柱状
晶、柱状晶とその中央部の等軸晶、または、ほとんど等
軸晶からなるが、これらの組織を微細化するため冷却能
の大きい鋳型を用いても、冷却能は凝固組織の表層にし
か及ばないので、鋳造組織を微細化できる程度に限界が
ある。また、溶融金属に微細化剤を添加する方法におい
ては、微細化剤として、最終製品としての機械的特性に
悪影響を及ぼさない種類、粒径のものを選択しなければ
ならないうえ、得られる微細化効果自体が不安定であ
り、同様に、鋳造組織を微細化できる程度に限界があ
る。
【0005】溶融金属を攪拌する方法は、直接、機械的
に攪拌したり、また、電磁気力により流動を起こして攪
拌したりして、凝固時の核生成を促したり、成長途上の
柱状晶を破壊したりして、凝固組織の微細化を図るもの
であるが、凝固組織の微細化に限界があることが知られ
ている。また、機械力または電磁気力で溶融金属に振動
を加える方法は、同じく、凝固時の核生成を促したり、
成長途上の柱状晶を破壊したりして、凝固組織の微細化
を図るものであるが、所要の機械的な振動を得るには、
装置を大規模なものとせざるを得ず、また、溶融金属が
部分的に流動するだけで、振動が凝固界面に伝わり難い
という問題点がある。
【0006】溶融金属に振動を加える方法の一つに、低
周波磁場を印加する方法があるが、この方法は、大容量
の電源が必要となり、装置的に大規模なものとならざる
を得ず、また、溶融金属の流動が生じて、所望の振動が
得られ難いという問題がある。さらに、溶融金属に静磁
場と交流電流を同時に印加し振動させる方法があるが、
交流電流の印加によってジュール熱が発生して、凝固界
面の温度を上昇させてしまい、凝固核の生成そのものが
起こり難くなるという問題がある。
【0007】特開平11−90615号公報には、電磁
気力を利用して、溶融金属に直接、高エネルギー振動力
を付与し、溶融金属中にキャビテーション(空孔)を生
じさせ、その消滅時に発生する衝撃力で金属組織を微細
化する方法が開示されている。上記公報記載の方法は、
従来の振動、攪拌を加える方法とは異なり、上記キャビ
テーション(空孔)が消滅する時に発生する衝撃力が、
凝固現象、凝固過程に作用を及ぼす(晶出した結晶粒を
破砕、分断しつつ凝固させる)ものであり、鋳造組織の
微細化に一定の効果が得られるものである。
【0008】しかしながら、上記キャビテーション(空
孔)の形成・消滅が生じ、それが核生成に寄与するとの
ことは、その後実験的に確認されておらず、また、上記
公報記載の方法においては、電流により発生するジュー
ル熱が、凝固界面における溶融金属を昇温することにな
り、凝固界面近傍における核生成に必要な過冷却が失わ
れてしまうという問題点がある。
【0009】近年、省資源、資材コストの低減等の観点
から、金属材料には、これまで以上の機械的特性が求め
られ、そのためには、機械的特性を直接担う結晶組織
を、従来のレベル以上に微細化し、強靱なもとすること
が不可欠となるが、この要求に答えるには、加工・熱処
理後の結晶組織に大きな影響を及ぼす鋳造組織そのもの
に立ち返り、その鋳造組織を、これまで以上に微細化す
る必要があるのであり、従来レベル以上の微細な凝固組
織を有する鋳片または鋳塊を鋳造することができる技術
の出現が強く望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融金属の
内部で、凝固が進行しつつある固液界面以外の場所で振
動を生起し、かつ、この振動を効率よく、固液界面近傍
の過冷却領域に伝え、そこでの核生成を促して多くの凝
固核を生成し、、凝固組織を微細化することを目的(課
題)とする。
【0011】さらに、本発明は、より均一に微細化した
凝固組織を有する鋳片または鋳塊を鋳造する方法とその
装置を提供することを目的(課題)とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】凝固組織を微細化するに
は、凝固が進行しつつある固液界面近傍の過冷却領域に
対し、そこでの核生成を促す何らかの作用を及ぼすこと
が必要となるが、本発明者は、電磁気力と交流電流の相
互作用により発生する振動を、上記過冷却液相領域にお
ける核生成を促す作用として利用し、凝固組織の微細化
を図ることができるのではないかとの発想に至り、Sn−
10mass%Pbを用い、次の二つの実験を行った。 (実験1)図1に実験装置を模式的に示す。溶融Sn−10
mass%Pbを収容した耐熱ガラス製矩形容器1(a=25
mm、b=40mm、h=35mm)を、超伝導磁石内に設置
し、短辺側面近傍に一対の銅製電極2を浸漬し(浸漬深
さ5mm)、鉛直方向に10Tの静磁場Bを印加するとと
もに、周波数2kHz、90Aの交流電流I(スキンデプ
ス;8.1mm)を印加し、溶融Sn−10mass%Pbを、電極
から離れた方の短辺側面から長手方向(静磁場方向及び
電流方向に垂直な方向)に凝固させた。
【0013】図2に、静磁場Bと交流電流I、及び、生
じる振動Fの方位関係を示すが、本実験の場合、振動F
は、直接、固液界面近傍の溶融Sn−10mass%Pbに作用す
ることになる。図3に、交流電流を印加せず、静磁場中
で凝固させた場合における長手方向垂直断面の凝固組織
(a)と、交流電流と静磁場を重畳印加して凝固させた
場合における同凝固組織(b)を示す。
【0014】交流電流と静磁場は、固液界面から離れた
位置で重畳印加されて、その位置でのみ電磁振動が生じ
ているのにもかかわらず、図3の(b)に示す凝固組織
は、交流電流を印加しない場合の凝固組織(a)に比
べ、格段に微細化されている。 (実験2)図4に実験装置の断面を模式的に示す。溶融
Sn−10mass%Pbを収容した耐熱ガラス製円筒容器3(φ
=30mm、h=150mm)を、超伝導磁石内に設置し、
容器上部から一対の銅製電極2を浸漬し(浸漬深さ20
mm)、鉛直方向(容器の長手方向)に10Tの静磁場B
を印加するとともに、周波数200Hz、100Aの交流
電流I(スキンデプス;25mm)を印加し、溶融Sn−10
mass%Pbを、容器底部から鉛直方向(静磁場方向)に凝
固させた。
【0015】図5に、交流電流も静磁場も印加せず凝固
させた場合における鉛直方向垂直断面の凝固組織(a)
と、交流電流と静磁場を重畳印加して凝固させた場合に
おける同凝固組織(b)を示す。静磁場Bと交流電流
I、及び、生じる振動Fの方位関係は、図2に示すとお
りである。本実験の場合、振動Fは、直接、固液界面に
作用せず、かつ、容器内の溶融Sn−10mass%Pbにおい
て、電磁振動が起きる範囲は、電極浸漬深さ20mmとス
キンデプス25mmを合わせた上部45mm程度のところで
ある(図4、参照)が、図5の(b)に示す凝固組織
は、交流電流と静磁場を印加しない場合の凝固組織
(a)に比べ、格段に微細化されている。
【0016】このことは、静磁場Bと交流電流Iの相互
作用で生じる振動Fの成分が、磁場方向にも伝搬し、固
液界面近傍における核生成を促したものと考えられる。
本発明者は、以上の実験結果から次の知見を得た。 (a)静磁場が全体的に印加された溶融金属に、交流電
流を、固液界面から所定の距離以上離れた領域にて、静
磁場方向に対して垂直に通電し、電磁振動を生起する
と、その電磁振動は、固液界面にまで伝搬し、そこでの
核生成を促す作用をなす。 (b)溶融金属に、交流電流を、固液界面から所定の距
離以上離れた領域にて通電すると、発生するジュール熱
は、固液界面にまで伝搬せず、そこでの核生成に必要な
溶融金属の過冷却状態が最適に維持される。
【0017】しかし、上記固液界面から所定の距離内の
領域、即ち、核生成に必要な溶融金属の過冷却状態を最
適に維持するために確保すべき領域は、直接には、凝固
速度によって変動するので、本発明者は、さらにこの点
について実験を行い、次の知見を得た。 (c)核生成に必要な溶融金属の過冷却状態を最適に維
持するために確保すべき領域は、下記式δで示す距離内
の領域であり、したがって、固液界面から所定の距離離
れた領域は、固液界面から、下記式δで示す距離を超え
る距離にある領域である必要がある。
【0018】 δ=a・v1/3 (v:凝固速度(mm/min)) 即ち、溶融金属に交流電流を通電する位置が、固液界面
から上記距離δの範囲外の領域にあれば、電磁振動が固
液界面に伝搬しても、上記通電位置で発生するジュール
熱は、固液界面近傍の過冷却領域にまで伝導しないか
ら、溶融金属の過冷却状態が阻害されず、伝搬してきた
電磁振動により核生成が促進されることになる。
【0019】逆に、溶融金属に、交流電流を通電する位
置が、固液界面から上記距離δの範囲内の領域にあれ
ば、電磁振動が固液界面に伝搬しても、上記通電位置で
発生するジュール熱により、固液界面近傍における溶融
金属の過冷却状態が阻害され、結局、核生成が促進され
ないという結果になる。上記式δにおける係数aは、溶
融金属の成分組成等により変動するが、本発明者は、a
≒4であることを実験的に確認したので、本発明におい
ては、a=4とする。
【0020】本発明は、以上の知見に基づくものであ
り、その要旨は以下のとおりである。 (1)鋳片または鋳塊の鋳造方法において、溶融金属
に、所定の強さの静磁場を印加するとともに、周波数1
Hz以上の交流電流を、固液界面から凝固方向へ所定の距
離(δ)を超える領域にて、静磁場方向に対して垂直な
方向の電流成分が存在するように通電することを特徴と
する微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方
法。
【0021】(2)前記所定の強さの静磁場が、0.1
T以上の静磁場であることを特徴とする前記(1)記載
の微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。 (3)前記所定の距離(δ)が下記式δで表されること
を特徴とする前記(1)または(2)記載の微細な凝固
組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。 δ=4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min)) (4)前記所定の距離(δ)が10mmであることを特
徴とする前記(3)記載の微細な凝固組織を有する鋳片
または鋳塊の鋳造方法。
【0022】(5)前記静磁場を、固液界面を含めて印
加することを特徴とする前記(1)、(2)または
(3)記載の微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の
鋳造方法。 (6)前記所定の距離(δ)を超える領域が、鋳型内の
溶融金属に連続する鋳型外の溶融金属内の領域であるこ
とを特徴とする前記(1)、(2)または(3)記載の
微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。
【0023】(7)前記鋳片または鋳塊の鋳造方法が、
鋳片を連続的に鋳造する連続鋳造方法であることを特徴
とする前記(1)、(2)、(3)または(6)記載の
微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。 (8)鋳塊を鋳造する鋳造装置において、鋳型の一対の
側面に、鋳型内の溶融金属に静磁場を印加する静磁場装
置を設けるとともに、他の一対の側面に、固液界面から
凝固方向へ所定の距離(δ)を超える領域にて、静磁場
方向に対して垂直な方向の電流成分が存在するように通
電する通電装置を設けたことを特徴とする鋳塊鋳造装
置。
【0024】(9)前記所定の距離(δ)が、下記式δ
で表されることを特徴とする前記(8)記載の鋳塊鋳造
装置。 δ=4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min)) (10)鋳片を連続的に鋳造する鋳造装置において、鋳型
の一対の側面または側面下部に、鋳型内の溶融金属に静
磁場を印加する静磁場装置を設けるとともに、他の一対
の側面または側面下部に、固液界面から凝固方向へ所定
の距離(δ)を超える領域にて、静磁場方向に対して垂
直な方向の電流成分が存在するように通電する通電装置
を設けたことを特徴とする連続鋳造装置。
【0025】(11)前記所定の距離(δ)が、下記式δ
で表されることを特徴とする前記(10)記載の連続鋳造
装置。 δ=4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min))
【0026】
【発明の実施の形態】本発明について、さらに詳細に説
明する。本発明の鋳造方法は、溶融金属に、所定の強さ
の静磁場を印加するとともに、周波数1Hz以上の交流電
流を、固液界面から凝固方向へ所定の距離(δ)を超え
る領域にて、静磁場方向に対して垂直な方向の電流成分
が存在するように通電することを特徴とする。
【0027】即ち、本発明の鋳造方法は、静磁場と交流
電流の相互作用により生じる振動を、核生成の促進に利
用するものであるが、振動を生起する位置を、核生成領
域から分離することにより、振動の生起位置で発生する
ジュール熱が、核生成を促進すべき固液界面近傍に伝導
し、溶融金属の過冷却状態を阻害し、その結果、固液界
面近傍における核生成機能を損なわないようにすること
を基本思想とするものである。
【0028】溶融金属に印加する静磁場の強さは、所要
の電磁振動を得るうえにおいて、交流電流の周波数やア
ンペア数との相関で適宜選択できるが、0.1T未満で
あると、交流電流の周波数が1Hz以上であっても、交流
電流と静磁場との相互作用で生じる電磁振動が微弱なも
のとなり、固液界面にまで到達せず、期待する凝固組織
の微細化効果が得られない。
【0029】それ故、溶融金属に印加する静磁場の強さ
は、最低限0.1Tは必要であり、0.1T以上と規定
する。交流電流は、周波数1Hz以上の交流電流を使用す
る。周波数が1Hz未満であると、静磁場の強さが0.1
T以上であっても、核生成を促進するのに充分な周波数
の電磁振動が得られず、期待する凝固組織の微細化効果
が得られない。
【0030】それ故、交流電流の周波数を1Hz以上と規
定する。なお、交流電流のアンペア数は、振動の伝搬に
必要なエネルギーや、発生するジュール熱の程度を考慮
して、適宜設定できるので、本発明では規定しない。静
磁場において交流電流を印加する場合、静磁場方向に対
して垂直な方向の電流成分が存在すれば、フレミングの
左手の法則により振動が発生するから、交流電流の通電
方向は、必ずしも静磁場方向に垂直にする必要はない。
【0031】要は、静磁場方向に対して垂直な方向の電
流成分が存在するように、交流電流を印加すればよい。
また、本発明の鋳造方法では、振動を生起する領域と核
生成を行わせる領域とを分離しているから、静磁場は、
交流電流を印加して振動を励起する領域にのみ印加され
ていればよいが、電磁振動を、核生成を促進する固液界
面にまで効率よく伝達せしめるうえでは、固液界面を含
む領域も含めて静磁場を印加することが好ましい。
【0032】本発明においては、交流電流を、固液界面
から凝固方向へ所定の距離(δ)を超える領域にて印加
する。これは、交流電流を印加している領域(振動の生
起位置)で発生するジュール熱が、固液界面近傍にまで
伝導して、核生成に必須の過冷却状態を阻害することを
防止するためである。この所定の距離(δ)を超える領
域は、前記知見(c)に示したように、固液界面から、
下記式δで表す距離を超える領域であることが好まし
い。
【0033】 δ=4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min)) 振動が生起する位置が、上記δを超える距離、固液界面
から離れていれば、該位置で発生するジュール熱によ
り、溶融金属の過冷却状態は阻害されず、固液界面にお
ける所要の核生成機能がより適切に維持される。本発明
者らの実機操業における調査よれば、最も遅い凝固速度
は、従来の連続鋳造における凝固において、鋳片表面か
ら100mmの位置におけるv=3mm/minであり、この場
合、δ=5〜6mm程度である。また、最も速い双ドラム
式連続鋳造における凝固においては、v=180mm/min
であり、この場合、δ=23mm程度である。
【0034】本発明者は、凝固速度vを変えて(δを変
えて)、凝固組織を観察した。その結果、上記δは、1
0mmが最適であることを確認した。本発明では、振動を
生起する位置と、核生成領域とを分離するが、振動を生
起する位置(交流を印加する位置)は、振動を核生成領
域に伝搬できる範囲内にあればよいから、上記位置は鋳
型内に限定されない。即ち、鋳型外にある溶融金属に静
磁場と交流電流を重畳印加して振動を生じさせ、その振
動を鋳型内の溶融金属に伝搬するような態様を採用して
もよい。
【0035】結局、本発明において、振動を生起する位
置(交流電流を印加する位置)は、鋳型の内外を問わ
ず、振動が核生成領域に伝搬できるとの条件下で、溶融
金属が存在する領域内で、適宜、選択できる。本発明
は、鋳型に溶融金属を注入する鋳造に適用できることは
勿論のこと、鋳片を連続的に鋳造する連続鋳造にも適用
できる。
【0036】この適用の場合においても、交流電流は、
固液界面から凝固方向へ、上記式δで表す距離を超える
領域にて通電することが好ましい。図6及び図7に、本
発明を連続鋳造装置に適用した場合の一態様を示す。図
6は、冷却鋳型4の下部に電磁石9を備えた連続鋳造装
置の縦断面である。図7は、A−A’線での横断面であ
る。
【0037】溶鋼7が浸漬ノズル5から連続鋳造鋳型内
に供給され、パウダー6で覆われた溶鋼7は凝固シェル
8を形成しつつ鋳片13となり下方に引き抜かれるが、
このとき、凝固シェル8内部に存在する溶鋼7には、冷
却鋳型4の下部に設けられた電磁石9により、磁力線1
1で示す静磁場を印加するとともに、この静磁場内で、
凝固シェルに、鋳片中央部で接する電極10により、交
流電流を静磁場方向に直角に通電し、電流フラックス1
2を印加する。
【0038】磁力線11と電流フラックス12との相互
作用で生じる振動が、周囲の凝固シェル8と未凝固の溶
鋼7が形成する固液界面14に伝搬し、固液界面14近
傍の過冷却領域での核生成を促進する。電極10から通
電する交流電流の一部は、凝固シェル8を通じて流れる
が、その量は微小であり、発生するジュール熱も微小で
ある。それ故、固液界面14近傍での過冷却状態は全く
阻害されない。
【0039】以下に、本発明の実施例を示す。
【0040】
【実施例】質量%で、C:0.1%、Mn:0.5%、S
i:0.2%、P:0.02%、S:0.01%、Al:
0.03%を含む高炭素鋼の溶鋼を、図6及び図7に示
す連続鋳造装置を用い、下記の鋳造条件で連続鋳造し、
その凝固組織を観察した。 鋳型 厚さ220mm×幅220mm 鋳造速度 2m/min 直流磁場 鋳型直下(メニスカスから1m下)、0.3T 電流 100A 電流周波数 50Hz 上記鋳造条件で得られた鋳片の垂直断面凝固組織(鋳片
中央部)を、図8に示す。また、同じ条件の連続鋳造鋳
型を用い、静磁場及び交流電流ともに印加しないで連続
鋳造した鋳片の垂直断面凝固組織(鋳片中央部)を図9
に示す。
【0041】図8に示す凝固組織は、図9に示す凝固組
織に比べ、格段に微細化されている。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、微細な凝固組織を有す
る鋳片または鋳塊を製造することができる。凝固組織が
微細であるから、これを加工・熱処理して得られる結晶
組織もより一層微細なものとなり、金属材料の機械的特
性等を格段に高めることができる。
【0043】したがって、本発明は、金属材料を用いる
技術、産業の発展に寄与するところが大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験装置を模式的に示す図である。
【図2】静磁場Bと交流電流I、及び、生じる力Fの方
位関係を示す図である。
【図3】溶融Sn−10mass%Pbを、交流電流を印加せず、
静磁場中で凝固させた場合における長手方向垂直断面の
凝固組織(a)と、交流電流と静磁場を重畳印加して凝
固させた場合における同凝固組織(b)を示す図であ
る。
【図4】他の実験装置を模式的に示す図である。
【図5】溶融Sn−10mass%Pbを、交流電流も静磁場も印
加せず凝固させた場合における鉛直方向垂直断面の凝固
組織(a)と、交流電流と静磁場を重畳印加して凝固さ
せた場合における同凝固組織(b)を示す図である。
【図6】本発明の連続鋳造装置の縦断面を示す図であ
る。
【図7】図6のA−A’線での横断面を示す図である。
【図8】本発明で得られた鋳片における垂直断面の凝固
組織(鋳片中央部)を示す図である。
【図9】磁場及び電流を印加しない連続鋳造鋳片におけ
る垂直断面の凝固組織(鋳片中央部)を示す図である。
【符号の説明】
1…耐熱ガラス製矩形容器 2…銅製電極 3…耐熱ガラス製円筒容器 4…冷却鋳型 5…浸漬ノズル 6…パウダー 7…溶鋼 8…凝固シェル 9…電磁石 10…電極 11…磁力線 12…電流フラックス 13…鋳片 14…固液界面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 27/02 B22D 27/02 U (72)発明者 浅井 滋生 愛知県名古屋市緑区鳴海町薬師山112番地 (72)発明者 高村 智之 愛知県西加茂郡三好町大字莇生字水洗21− 9 (72)発明者 川合 悟 愛知県尾西市小信中島字東鵯平7−1 (72)発明者 竹内 栄一 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 笹井 勝浩 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4E004 AA09 MB11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳片または鋳塊の鋳造方法において、溶
    融金属に、所定の強さの静磁場を印加するとともに、周
    波数1Hz以上の交流電流を、固液界面から凝固方向へ所
    定の距離(δ)を超える領域にて、静磁場方向に対して
    垂直な方向の電流成分が存在するように通電することを
    特徴とする微細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の強さの静磁場が、0.1T以
    上の静磁場であることを特徴とする請求項1記載の微細
    な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の距離(δ)が下記式δで表さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載の微細な凝
    固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。δ=4・v
    1/3 (v:凝固速度(mm/min))
  4. 【請求項4】 前記所定の距離(δ)が10mmである
    ことを特徴とする請求項3記載の微細な凝固組織を有す
    る鋳片または鋳塊の鋳造方法。
  5. 【請求項5】 前記静磁場を、固液界面を含めて印加す
    ることを特徴とする請求項1、2または3記載の微細な
    凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。
  6. 【請求項6】 前記所定の距離(δ)を超える領域が、
    鋳型内の溶融金属に連続する鋳型外の溶融金属内の領域
    であることを特徴とする請求項1、2または3記載の微
    細な凝固組織を有する鋳片または鋳塊の鋳造方法。
  7. 【請求項7】 前記鋳片または鋳塊の鋳造方法が、鋳片
    を連続的に鋳造する連続鋳造方法であることを特徴とす
    る請求項1、2、3または6記載の微細な凝固組織を有
    する鋳片または鋳塊の鋳造方法。
  8. 【請求項8】 鋳塊を鋳造する鋳造装置において、鋳型
    の一対の側面に、鋳型内の溶融金属に静磁場を印加する
    静磁場装置を設けるとともに、他の一対の側面に、固液
    界面から凝固方向へ所定の距離(δ)を超える領域に
    て、静磁場方向に対して垂直な方向の電流成分が存在す
    るように通電する通電装置を設けたことを特徴とする鋳
    塊鋳造装置。
  9. 【請求項9】 前記所定の距離(δ)が、下記式δで表
    されることを特徴とする請求項8記載の鋳塊鋳造装置。 δ=4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min))
  10. 【請求項10】 鋳片を連続的に鋳造する鋳造装置にお
    いて、鋳型の一対の側面または側面下部に、鋳型内の溶
    融金属に静磁場を印加する静磁場装置を設けるととも
    に、他の一対の側面または側面下部に、固液界面から凝
    固方向へ所定の距離(δ)を超える領域にて、静磁場方
    向に対して垂直な方向の電流成分が存在するように通電
    する通電装置を設けたことを特徴とする連続鋳造装置。
  11. 【請求項11】 前記所定の距離(δ)が、下記式δで
    表されることを特徴とする請求項10記載の連続鋳造装
    置。 δ=4・v1/3 (v:凝固速度(mm/min))
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