JP2002018477A - 旋回流曝気装置 - Google Patents

旋回流曝気装置

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JP2002018477A
JP2002018477A JP2001152106A JP2001152106A JP2002018477A JP 2002018477 A JP2002018477 A JP 2002018477A JP 2001152106 A JP2001152106 A JP 2001152106A JP 2001152106 A JP2001152106 A JP 2001152106A JP 2002018477 A JP2002018477 A JP 2002018477A
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aeration
activated sludge
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Taiji Funakoshi
泰司 船越
Koji Ogata
孝次 緒方
Teruhiro Kitazawa
照啓 北沢
Masayuki Kojima
正行 小島
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Tokyo Metropolitan Government
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Tokyo Metropolitan Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性汚泥及び硝化菌保持担体が沈降しにくく、
しかも仮に沈降した場合にも被処理水中に容易に分散で
きる旋回流曝気装置を提供する。 【解決手段】曝気槽30に貯留された微生物及び微生物
が保持された担体を含有する被処理水に、散気管24か
ら圧縮エアを吐出することにより、仕切板38を境とし
て上下部が連通する左右室34、36の間に旋回流を発
生させる。そして、曝気槽30の底部形状を旋回流の流
れ方向に断面逆三角状に形成して、曝気槽30低部の中
央部を低くする。前記中央部に形成された開口部から吸
い込んだ一次処理水を曝気槽30内の散気管24の上方
に還流させる還流装置を設ける。この還流装置の先端部
の吐出口64に設けられた吸引ファン66が回転すると
共に、前記開口部60から吐出口64に水流が生じる。
これにより、曝気槽30底部に沈降した活性汚泥や硝化
菌保持担体を被処理水中に確実に分散させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は旋回流曝気装置に係
り、特に、下水等の被処理水を生物処理する曝気槽にお
いて、散気装置からのエアリフト効果により被処理水に
旋回流を発生させて活性汚泥や活性汚泥を保持した担体
を被処理水中に均一に分散させる旋回流曝気装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】旋回流曝気装置は、曝気槽内に貯留され
た被処理水に、散気装置から吹き出す圧縮エアで旋回流
を発生させることにより、被処理水に含有する活性汚泥
及び硝化菌を保持した担体(以下、硝化菌保持担体とい
う)を沈降させることなく被処理水中に均一に分散させ
ると共に、活性汚泥に必要な酸素を供給して、被処理水
を生物処理するものである。また、被処理水に、活性汚
泥とは別に硝化菌を保持した担体を保持する理由は、硝
化菌は他の菌に比べ増殖速度が遅く、活性汚泥中の硝化
菌だけでは不十分なため、担体に硝化菌を包括固定又は
付着させたものを被処理水に定期的に補充して生物処理
効率が低下しないようにするためである。
【0003】図5により、この種の従来の旋回流曝気装
置1を説明すると、曝気槽2は水深が約10m程度と深
いものが通常用いられ、曝気槽2の高さと幅の比は約
1:1になっている。曝気槽2の高さと幅の比が約1:
1になっていた理由は、曝気槽2の高さに比べて幅をあ
まり大きくしすぎると旋回流の水流状態が不均等にな
り、また幅に比べて高さをあまり大きくしすぎると水圧
に対抗して散気装置3から吹き出すエアの吐出圧力を大
きくしなくてはならず不経済になるためである。また、
曝気槽2には、活性汚泥を含有する被処理水が配管4か
ら流入されると共に、硝化菌を保持した担体が定期的に
補充される。
【0004】そして、曝気槽2に貯留された被処理水
は、散気装置3から被処理水中に吹き出される圧縮エア
のエアリフト効果により、仕切板5を境として区分けさ
れた左室6と右室7の間を図中時計回りの旋回流となっ
て循環する。これにより、被処理水と活性汚泥及び硝化
菌保持担体とを効率的に接触させると共に、活性汚泥に
必要な酸素を供給して被処理水を生物処理する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
旋回流曝気装置1は、被処理水中の活性汚泥や硝化菌保
持担体が曝気槽2底部に沈降し易い為、被処理水中に分
散する活性汚泥や硝化菌保持担体の濃度が低くなり、生
物処理効率が低下するという欠点がある。
【0006】即ち、従来の旋回流曝気装置2の場合、被
処理水は、散気装置3から吹き出されるエアによって先
ず左室6を上向流となって水面近くに達した後、仕切板
5を越えて右室7に流れ込み、右室7を下向流となって
流れる。次に、曝気槽2底部に沿った水平流になって仕
切板5を潜って右室7から左室6に流れ、左室6で再び
上向流となって上昇する旋回流を形成する。この旋回流
に於いて、被処理水は下向流から水平流に方向転換する
時、及び水平流から上向流に方向転換する時に、方向転
換する角度が直角に近いために大きな流動抵抗を受け
る。この結果、被処理水が曝気槽2底部で下向流から水
平流に変わる時に旋回流速度が減速され、水平流として
曝気槽2底部を流れる時に、活性汚泥や硝化菌保持担体
の一部に沈降現象が生じ、被処理水が水平流から上昇流
に変わる左室6底部の隅に堆積され易くなる。この沈降
現象は、比重が被処理水の比重と同等な活性汚泥(比重
1.01程度)では生じにくいが、比重が被処理水より
大きな硝化菌保持担体(比重1.02〜1.05)に生
じ易い。
【0007】また、従来の旋回流曝気装置1の場合、被
処理水が仕切板5の上端部及び下端部を通過する時に、
流れ方向の下流側に渦流が発生し易い傾向がある。この
理由は、曝気槽2の高さと幅の比を約1:1にして旋回
流の水流状態をなるべく均等化するようにしているもの
の、曝気槽2の壁近傍を流れる旋回流速度と仕切板5近
傍を流れる旋回流速度の速度差が大きいためと考えられ
る。そして、この渦流により、旋回流のスムーズな流れ
が阻害され、活性汚泥や硝化菌保持担体が被処理水中に
均一に分散されにくくなり、生物処理効率を悪くする要
因になっている。
【0008】上記した沈降現象の対策として、散気装置
3からのエア吐出圧力を大きくして、曝気槽2底部にお
ける旋回流の速度を1m/秒以上にすると、比較的に沈
降現象を抑制できる。しかし、前記速度を1m/秒以上
にすると、活性汚泥及び硝化菌保持担体同志が衝突した
り、活性汚泥及び硝化菌保持担体が曝気槽2壁や仕切板
5に衝突したりする際に、担体は損傷し易くなると共
に、硝化菌が担体から剥離する弊害が生じる。一方、活
性汚泥は衝突により粒径が細かくなるので、曝気槽2の
後段に設けられる沈降分離槽(図3及び図4参照)での
活性汚泥の分離が困難になるという弊害が生じる。
【0009】また、別の対策として、曝気槽2の下部に
図示しない新たに散気装置を設けて、底部に沈降した活
性汚泥や硝化菌保持担体をエアで吹き上げることも考え
られる。しかし、この種の旋回流曝気装置1のように、
曝気槽2の水深が10m程度ある場合、曝気槽2の底部
には約1kg/cm2 近い水圧がかかっている為、前記
新たな散気装置から吹き出されたエアは、気泡が微細化
して被処理水中の活性汚泥に付着しやくすなる。この結
果、活性汚泥に浮上力が付与されて水面に浮いてしまう
ので、被処理水中に分散される濃度が低下してしまうと
いう弊害が生じる。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、活性汚泥及び硝化菌保持担体が沈降しにくく、
しかも仮に沈降した場合にも被処理水中に容易に分散で
きる旋回流曝気装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、微生物及び微生物が保持された担体を含
有する被処理水を貯留する曝気槽と、前記曝気槽内に水
没配置され、前記曝気槽を上下部で連通する左右の室に
仕切る仕切板と、前記曝気槽内に設けられ、前記被処理
水中に上向きのエアを吹き出して前記左右の室の間を循
環する旋回流を生じさせる散気手段と、から成る旋回流
曝気装置に於いて、前記曝気槽底部から前記被処理水を
吸い込んで曝気槽内上部に還流させる還流手段を設けた
ことを特徴とすることを特徴とする。
【0012】本発明によれば、曝気槽底部から被処理水
を吸い込んで曝気槽内上部に還流させる還流手段を設け
たので、曝気槽底部に沈降した活性汚泥や担体を被処理
水中に確実に分散させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る旋回流曝気装置の好ましい実施の形態について詳説す
る。
【0014】図1は、本発明の旋回流曝気装置10の第
1実施の形態を示す断面図、図2は、本発明の旋回流曝
気装置10の第2実施の形態を示す断面図で、図3及び
図4は本発明の旋回流曝気装置を2基並列に組み込んだ
下水処理設備の平面図及び断面図である。
【0015】先ず、図3、図4により下水処理設備12
の概略を説明すると、原水配管14からスクリーン槽1
6に流入した原水は、大型の固形物がスクリーン16A
により除去されてから配管15を通って嫌気処理装置1
8に送水される。次に、原水は、嫌気処理装置18にお
いて攪拌機20、20…で攪拌されることにより活性汚
泥と混合されB0D成分が除去された後、活性汚泥と共
に一次水流入管22、22から一次処理水として好気性
処理装置である本発明の旋回流曝気装置10に流入す
る。そして、旋回流曝気装置10に流入した一次処理水
は、散気管24、24から吹き出される圧縮エアにより
旋回流となって曝気槽30内を旋回すると共に、活性汚
泥には必要な酸素供給が行われる。これにより、一次処
理水と活性汚泥が効率的に接触され、活性汚泥に含まれ
る硝化菌の生物処理により一次処理水中のアンモニア性
窒素が酸化窒素に変えられる。次に、旋回流曝気装置1
0、10で処理された活性汚泥を含む処理水は、曝気槽
30上部のスクリーン32を通って処理水として処理水
流出路26に流れ込み、処理水の一部は嫌気処理装置1
8に戻り、残りが沈殿槽28に送水される。そして、沈
殿槽28で活性汚泥が沈降分離され、上澄水は二次処理
水として図示しない次の工程に送水され、沈降した活性
汚泥は嫌気処理装置18に戻される。
【0016】また、活性汚泥に含まれる硝化菌の増殖速
度は、他の菌の増殖速度ほど速くない。この為、充分な
硝化反応を維持する為に、旋回流曝気装置10の曝気槽
30には、予め担体に硝化菌を包括固定又は付着させた
ものを添加して曝気槽30内の硝化菌濃度を高めること
が行われる。
【0017】次に、図1により、本発明の第1実施の形
態の旋回流曝気装置10の詳細を説明する。
【0018】旋回流曝気装置10の曝気槽30は、高さ
寸法が幅寸法の約2倍になっている。また、曝気槽30
内の中央下部には、曝気槽30の長さ方向に沿って一次
水流入管22が配設され、その上に仕切板38が固着さ
れている。この仕切板38により、曝気槽30内は上下
部で連通する左室34と右室36に仕切られる。また、
前記左室34の略中間の高さ位置に、圧縮エアを吹き出
す複数の散気管24、24…が仕切板38と平行に配設
され、散気管24はエア配管40により図示しないコン
プレッサーに接続されている。これにより、コンプレッ
サーを作動させると、曝気槽30内に貯留された一次処
理水に上向きの圧縮エアを吹き出される。また、曝気槽
30の上端部の一方側には、曝気槽30内と前記スクリ
ーン32で仕切られた前記処理水流出路26が形成され
ている。
【0019】そして、曝気槽30底部の形状を断面逆三
角状に形成して、曝気槽30底部の中央部を低くする。
この断面逆三角状の傾斜度は、活性汚泥や硝化菌保持担
体の安息角以上にすることが望ましい。そして、前記中
央部に一次処理水を吸い込む開口部60を形成すると共
に、前記開口部60から吸い込んだ一次処理水を曝気槽
30内の散気管24の上方に還流させる還流装置62を
複数設けた(還流装置62は図9の裏側方向にも設けら
れている)。この還流装置62は、パイプ63と、その
先端部の吐出口64に設けられた吸引ファン66とで構
成されている。
【0020】次に、上記の如く構成された本発明の旋回
流曝気装置10の作用について説明する。
【0021】一次水流入管22から曝気槽30内に流入
して貯留された一次処理水は、散気管24から吹き出さ
れる圧縮エアのエアリフト効果により、左室34を上向
流となって水面近くに達して仕切板38を越えて右室3
6に流れ込み、右室36を下向流となって下降する。そ
して、仕切板38を境として上下部が連通する左右室3
4、36の間に旋回流が発生する。そして、吸引ファン
66が回転すると、前記開口部60から吐出口64に流
れる水流が生じる。これにより、曝気槽30底部に沈降
した活性汚泥や硝化菌保持担体を被処理水中に確実に分
散させることができる。尚、図1では、曝気槽30底部
の中央部を低くするようにしたが、これに限定されるも
のではなく、前記中央部よりも左右どちらかによった位
置を低くして、そこに開口部60を形成するようにして
もよい。この場合も、傾斜度は活性汚泥や硝化菌保持担
体の安息角以上にすることが望ましい。
【0022】次に、図2により、本発明の第2実施の形
態を示す。第2実施の形態は、従来の旋回流曝気装置の
曝気槽30をそのまま利用した例で、左右室34、36
の側壁下部に夫々傾斜板70、70を設けて、活性汚泥
や硝化菌保持担体が沈降し易いデッドゾーン72、72
をなくすと共に、仕切板38の両側に沿って曝気槽30
底部近傍から上方に延ばした複数の吸引管74、74…
を設けてもよい。この吸引管74内に上向きに圧縮エア
を吹き出すノズル76、76…を設け、エアリフト効果
を利用して吸引力を付与することにより、曝気槽30底
部に沈降した活性汚泥や硝化菌保持担体を被処理水中に
分散することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の旋回流曝
気装置によれば、曝気槽底部から被処理水を吸い込んで
曝気槽内上部に還流させる還流手段を設けたので、曝気
槽底部に沈降した活性汚泥や前記担体を被処理水中に確
実に分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る旋回流曝気装置の第1実施の形態
を説明する断面図
【図2】本発明に係る旋回流曝気装置の第2実施の形態
例を説明する断面図
【図3】本発明の旋回流曝気装置を2基並列に組み込ん
だ下水処理設備の平面図
【図4】図3のA−A方向から見た断面図
【図5】従来の旋回流曝気装置を説明する断面図
【符号の説明】
10…旋回流曝気装置、22…一次水流入管、24…散
気管、26…処理水流出路、30…曝気槽、32…スク
リーン、34…左室、36…右室、38…仕切板、62
…還流装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 3/34 101 C02F 3/34 101D (72)発明者 緒方 孝次 東京都新宿区西新宿2丁目8番1号 東京 都下水道局内 (72)発明者 北沢 照啓 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 小島 正行 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 Fターム(参考) 4D003 AA14 AB04 DA13 DA15 DA19 DA20 4D028 BC12 BC24 BC26 BD06 BD10 4D029 AA09 AB06 AB07 CC06 4D040 DD03 DD31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物及び微生物が保持された担体を含有
    する被処理水を貯留する曝気槽と、前記曝気槽内に水没
    配置され、前記曝気槽を上下部で連通する左右の室に仕
    切る仕切板と、 前記曝気槽内に設けられ、前記被処理水中に上向きのエ
    アを吹き出して前記左右の室の間を循環する旋回流を生
    じさせる散気手段と、から成る旋回流曝気装置に於い
    て、 前記曝気槽底部から前記被処理水を吸い込んで曝気槽内
    上部に還流させる還流手段を設けたことを特徴とする旋
    回流曝気装置。
  2. 【請求項2】前記還流手段は、パイプと、その先端の吐
    出口に設けられた吸引ファンとで構成されることを特徴
    とする請求項1の旋回流曝気装置。
  3. 【請求項3】前記還流手段は、吸引管内に上向きに圧縮
    エアを吹き出すノズルで構成されることを特徴とする請
    求項1の旋回流曝気装置。
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