JP2014171931A - 深槽式分離装置 - Google Patents

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卓也 常住
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Abstract

【課題】溶存酸素の低下を生じにくくする共に担体を堆積しにくくすることにより、適正な廃水処理を行うこと。
【解決手段】深槽式分離装置1は、線材又は棒状体を並列に配置した分離面2Aを斜め下向きに傾斜させた少なくとも2つのスクリーン2を、分離面2Aが線対称となる状態にV字形状に配置し、この配置した各スクリーン2の分離面2A側に、当該分離面2Aと並行に流路11を形成して成る分離装置1Aと、気体Aを吹出す散気装置1Bとを備える。そして、予め定められた水深よりも深い水深を有して廃水に対して廃水処理を行う処理槽としての深槽100内に、当該深槽100内を縦に分割する位置に分離装置1Aを配設し、この配設した分離装置1Aの両側に散気装置1Bを配設して成る構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、汚水処理設備等の深い水槽で担体を分離するために用いられる深槽式分離装置に関する。
従来、担体添加方式の廃水処理設備では、処理槽内で微生物を固定化したポリエチレングリコール等の担体や、担体に微生物を占有的に付着させる担体に廃水を接触させて生物学的に処理する浄化が行われ、この際に、担体の分離装置が用いられている。この分離装置として、例えば特許文献1に記載のものは、担体と処理廃水とを分離する分離面を斜め下向きに傾斜させて構成したスクリーンを処理槽内の上方の片隅に備えると共に、気体を上方に吹出す散気装置を処理槽内の底面に備えて構成されている。但し、分離面は、線材又は棒状体を並列に配列して構成されており、その並列配置の間隔は、担体が通過できない狭い間隔とされている。また、スクリーンには、当該スクリーンと並行に流路が形成されている。
この構成において、散気装置から上方に吹出した気体は、エアリフト効果で廃水に上昇流を発生させ、この上昇流により廃水が流路の上方から入り込んで下方へ流れる。この際、担体がスクリーンで遮断されて処理廃水のみが流出口を通過し、処理槽の外へ流出する。また、通過しなかった廃水は流路から下方へ流れ出し、この流れが底面の散気装置から発生した気体による上昇流で再び上方のスクリーンへ向かう旋回流を形成する。
ところで、処理槽は、都市部等の廃水処理場では敷地が狭く面積が広くとれない。このため、深いタイプの処理槽、例えば約10〜12mの深さの深槽が用いられている。この深槽に分離装置を適用する場合、図7に示すように、深槽100内にこの内部を縦に分割するように板状部材101を配設する。但し、板状部材101の上下左右には所定間隔の隙間を開ける。この板状部材101により左右に分割された左方領域の上方片隅に分離装置102を配設し、右方領域に散気装置103を配設する。この散気装置103は、設計上(ブロアの性能上)、水面から6m位の深さまででしか気体を吹出すことができないので、最深でも6m位の深さまでしか配設できない。言い換えれば、深槽100の略半分の深さの位置にしか散気装置103が配設できないことになる。
この構成において、散気装置103から気体Aを吹出すと、上述同様に、気体Aのエアリフト効果で廃水に上昇流が発生し、この上昇流で廃水が矢印Y1で示すように図示せぬ担体と共に、分離装置102の傾斜したスクリーンにぶつかる。この際、担体はスクリーンで遮断され、廃水のみが通過して処理槽の外へ流出する。流出しなかった廃水は矢印Y2で示すようにスクリーンの流路に沿って深槽100内の左側領域を上方から下方へ向かって流れる。この流れが矢印Y3で示すように底面にぶつかって底面を右側へ流れる。更に、その底面の流れが矢印Y4で示すように深槽100内の右側の側壁にぶつかり上方へ向きを変え、再び上記気体Aによる上昇流と合流するといった旋回流を形成する。
特開2004−148154号公報
しかし、深槽100内には上述したように散気装置103を設計上の制約から、図7に示すように深槽100内の約半分の深さまでしか配設できない。このため、散気装置103から吹出す気体Aによる曝気ゾーンが、深槽100内の約1/4と少なくなる。また、その吹出し気体Aによる深槽100内の廃水の旋回流が矢印Y1〜Y4で示したように、深槽100内の内壁及び底面を周回する大きな旋回流となるため、旋回流速であるクロスフロー流速が遅くなる。このように曝気ゾーンが少ないことと、クロスフロー流速が遅いことの2つの理由により、DO(Dissolved Oxygen:溶存酸素)の低下が生じ易くなるという問題がある。
また、大きな旋回流の場合、深槽100内の底面の水平距離が長いので、底面では定常的な比較的強い水平流が生じる。この場合、図8に矢印Y3aで示す水平流から矢印Y4aで示す垂直流に変わる際の深槽100内の破線枠100aで囲む下方片隅部分で、矢印Y3bで示すように担体Pが強い力で押し付けられる。このため、下方片隅部分100aに担体Pが堆積してしまうという問題がある。
図7のものは、安価なブロアが使え、且つ消費電力も低くできる点で優れているものの、上記のようにDOの低下が生じると共に担体Pが堆積してしまうと、適正な廃水の浄化、言い換えれば適正な廃水処理が行えなくなるという問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、溶存酸素の低下を生じにくくする共に担体を堆積しにくくすることにより、適正な廃水処理を行うことができる深槽式分離装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の深槽式分離装置は、線材又は棒状体を並列に配置した分離面を斜め下向きに傾斜させて成る少なくとも対のスクリーンを、前記分離面が線対称となる状態にV字形状に配置し、この配置した各スクリーンの分離面側に、当該分離面と並行に流路を形成して成る分離装置と、気体を吹出す散気装置とを備え、前記散気装置から気体の吹出しが可能な水深よりも深い水深を有する処理槽内に、当該処理槽内を縦に分割する位置に前記分離装置を配設し、この配設した分離装置の両側に前記散気装置を配設して成る構成とした。
本発明によれば、溶存酸素の低下を生じにくくする共に担体を堆積しにくくすることにより、適正な廃水処理を行うことができる深槽式分離装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る深槽式分離装置を深槽内に配設した構成を示す斜視図である。 本実施形態の深槽式分離装置における分離装置の構成を示す断面正面図である。 分離装置の気体吹き出し機構を示し、(a)はスクリーンの分離面に沿って配設したトラフ周辺の構成を示す正面断面図、(b)は同平面図である。 本実施形態の変形例1に係る深槽式分離装置を深槽内に配設した構成を示す断面正面図である。 本実施形態の変形例2に係る深槽式分離装置を深槽内に配設した構成を示す断面正面図である。 本実施形態の変形例3に係る深槽式分離装置を深槽内に配設した構成を示す斜視図である。 従来の深槽式分離装置を深槽内に配設した構成を示す断面正面図である。 従来の深槽式分離装置の問題を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る深槽式分離装置1を深槽100内に配設した構成を示す斜視図である。
深槽式分離装置1は、廃水処理設備の深いタイプの処理槽である深槽100の中に配設されるものであり、担体Pと処理廃水とを分離し、正面形状がV字形状(単に、V字ともいう)を成す分離装置1Aと、分離装置1Aの両側に配設される2台の散気装置1Bとを備えて構成されている。但し、担体Pや後述の気体Aは図面上には少なく記載している。
但し、深槽100は、概略直方体形状で深さが約10〜12mであり、幅は設置スペースに応じて様々な寸法となるが最大でも前記深さと略同様な寸法とされる。また、担体Pは、例えば3mm角の立方体のゲル状ポリエチレングリコールに微生物を固定化したものである。本実施形態の深槽式分離装置1は、担体添加方式の廃水処理設備の深槽100に配設される例として説明する。担体添加方式とは、担体Pに廃水を接触させて生物学的に処理(主として硝化処理)して、廃水を浄化する廃水処理方式である。
なお、深槽式分離装置1は、これに限定されるものではなく、液体内に含まれる不純物を分離する種々の深槽に適用することができる。
また、深槽100の側壁の幅中央の上方位置には処理廃水の流出口5Bが形成されている。分離装置1Aは、V字間にその流出口5Bが位置する状態に配設される。更に、深槽100の廃水を流入する流入口5Aは、流出口5Bの形成側壁と対向する側壁の幅中央の下方位置に形成されている。
次に、分離装置1Aは、図2に示すように、線材又は棒状体を並列配置して構成した分離面2Aを斜め下向きに傾斜させ、これをV字形状に配設した2つのスクリーン2と、2つのスクリーン2のV字間の下方位置に配設した目詰まり防止用の気体吹き出し機構3とを備えている。
分離面2Aは、線材又は棒状体、例えば線材やワイヤを用い、例えばワイヤを3mm立方体の担体Pが通過しない間隔、例えば1.5mm程度の間隔を持って縦方向に多数配列して構成されている。
この分離面2Aを有するスクリーン2は、図2又は図3(a)に示すように、分離面2Aが斜め下向きになるように、鉛直線に対して10〜30°、好ましくは約15°傾斜させ、線対称となるように2台をV字形状に配設している。また、各スクリーン2には、図2に示すように、分離面2Aに断面コ字状のガイド板10を内部に角型空間が形成される状態に接合し、この角型空間によって、矢印Y11a,Y11bで示すように処理廃水が流れる流路11を形成している。
各スクリーン2には、図3(a)に示すように、上向きに傾斜させた板状の気体誘導プレート4が、分離面2Aの背面(スクリーン2の内部)に複数枚、上下方向に一定間隔で配設されている。この気体誘導プレート4は、気体吹き出し機構3から吹き出された気体Aを分離面2Aに沿って上昇するように誘導するものである。
気体吹き出し機構3は、図2に示すように構成されている。即ち、気体供給源(図示せず)と接続された気体供給管35が、分離装置1AのV字の上側からV字間を一方のスクリーン2に沿ってV字の下側まで斜めに延び、この下側で他方のスクリーン2の近傍まで斜め状態から水平状態に折れ曲がっている。更にその水平部分の下面の左右2か所の開口(図示せず)が、2つのスクリーン2の最下部に配置された空洞状のトラフ30の開口{図3(a)参照}に、各々配管で接続されて構成されている。
そのトラフ30と気体供給管35とは、図3(a)に詳細に示すように、断面形状が平行四辺形状のトラフ30がスクリーン2の分離面2Aの背面(スクリーン2の内部)に沿って配設されており、トラフ30における分離面2A側との対向面33が気体供給管35と配管で接続されている。この接続により、矢印Y6で示すように、気体供給源から供給された空気がトラフ30へ送り込まれるようになっている。
トラフ30の平行四辺形は、図3(a)及び(b)に示すように、下方側が開口され、分離面2Aに沿って深槽100の前後方向(図1の流入口5Aと流出口5Bとの対向方向)に水平に伸びる長手板形状の区画壁31と、上面側の長手板形状の区画壁32と、区画壁31に対向する長手板形状の区画壁33と、これら区画壁31〜33の前記前後方向を向く両側の開口(図示せず)を図3(b)に示すように閉塞する区画壁34とから形成されている。
分離面2Aに沿った区画壁31は、図3(a)に符号31aで示すように下端側が、その対向面である区画壁33よりも短く形成され、この形成によりスクリーン2を分離面2A側から見た場合、トラフ30の下端側が開口状態となっており、この開口部分を下端開口部31aという。下端開口部31aからは、トラフ30に送り込まれて溜まる気体Aが、トラフ30内の貯留可能な容量を超えると水頭圧の作用により分離面2Aの外方へ排出される。この排出された気体(泡)Aは、分離面2Aに沿って上昇し、気体誘導プレート4に順次受け止められながら、更に分離面2Aに沿って上昇することを繰り返す。このような気体(泡)Aの上昇時に、分離面2Aに付着した髪の毛の様な繊維状物やアメーバの様なスライムが気体(泡)Aで落とされるようになっている。
但し、気体供給源からの気体の供給を停止した場合でも、トラフ30内には気体が溜まっているので、この溜まった気体により廃水の侵入が阻止され、逆流による目詰まりが生じにくくなっている。
このような構成の分離装置1Aは、図1に示すように、V字形状の高さが3〜4m位の寸法を成し、V字形状全体が深槽100の幅の中央位置に配置され、更にV字の水路11の上端内側壁が深槽100の水面100w又は水面100wよりも上方の位置に、V字の水路11の入口が水面100wよりも下方位置に、V字の下端が深槽100の略半分に近い深さ位置となるように配設される。
散気装置1Bは、一般的なブロアを用いることから設計上、水面から6m位の深さまででしか空気等の気体Aを吹出せない。つまり、散気装置1Bは深い方がエアリフト効果による上昇流の勢い(即ち、全体の旋回流の勢い)は増すが、深すぎると一般的なブロアでは気体Aの吐出量を確保できなくなる。一方、散気装置1Bが浅いと吐出量は確保できるがエアリフト効果による全体の循環流の勢いは減少する。このことから、散気装置1Bは、一般的なブロアで対応可能な最も深い位置に配置するとしても、設計上可能な6m位の深さに配設されることになる。本例では、散気装置1Bは、分離装置1Aの下端部分の両側で、深槽100の略半分の深さの位置に配設されているとする。深槽式ではない普通の深さの槽であれば(特許文献1等)、6mの深さは槽の底部分か、それよりも更に深い位置に相当する。但し、散気装置1Bの配設位置は、設計上可能な位置であれば、分離装置1Aの下端よりも下方位置に配設される場合もある。本実施形態では、深槽100において散気装置1Bの設計上の最も深い配設可能な位置が、深槽100の深さの約1/2となるように想定している。
なお、分離装置1Aは深槽100の底面から自立させた支持脚(図示省略)によって支持してある。この支持により、分離装置1Aが処理槽5内で自立するので、深槽100の強度負担を最小限に抑えることが可能となっている。
<実施形態の動作>
このような構成の深槽式分離装置1において、図1に示すように、各散気装置1Bから上方へ吹出される気体(曝気エア)Aのエアリフト効果で矢印Y10a,Y10bで示すように、廃水に上昇流が発生する。この際、廃水は担体Pと撹拌されることで硝化処理が行われて浄化される。この浄化された処理廃水は、分離装置1AのV字の各流路11の上方開口から流入し、矢印Y11a,Y11bで示すように各流路11を深槽100の下方側へ流れる。
この際、スクリーン2の分離面2A(図2参照)を処理廃水のみが通過し、V字間に入り込んで流出口5Bから図示せぬ隣接槽へ排出される。
また、各流路11においては、担体Pと共に処理廃水が下方へ向かって流れるので、この流れが矢印Y12a,Y12bで示すように、深槽100の底面に垂直又は概略垂直状態に向かう水流となる。この水流が底面に垂直又は概略垂直状態にぶつかると、矢印Y13a,Y13bで示すように各々逆方向に流れが変わって底面を流れる。更に、それら逆方向の底面の流れが矢印Y14a,Y14bで示すように深槽100内の対向する側壁に垂直又は概略垂直状態にぶつかって上方へ流れを変え、これら上方への流れが、各散気装置1Bから吹出される気体Aによる上昇流と合流して再度矢印Y10a,Y10bで示す上方への流れとなる。このように、深槽100内において、各々逆方向の、矢印Y10a〜Y14aで示す第1旋回流と、矢印Y10b〜Y14bで示す第2旋回流とが形成される。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の深槽式分離装置1は、図1に示すように、線材又は棒状体を並列に配置した分離面2Aを斜め下向きに傾斜させた少なくとも対(例えば一対)のスクリーン2を、分離面2Aが線対称となる状態にV字形状に配置し、この配置した各スクリーン2の分離面2A側に、当該分離面2Aと並行に流路11を形成して成る分離装置1Aと、気体Aを吹出す散気装置1Bとを備える。そして、予め定められた水深よりも深い水深を有して液体(本例では廃水)に対して予め定められた処理(本例では廃水処理)を行う処理槽としての深槽100内に、当該深槽100内を縦(深さ方向)に分割する位置に分離装置1Aを配設し、この配設した分離装置1Aの両側に散気装置1Bを配設して成る構成とした。
また、散気装置1Bは、深槽100内で、当該散気装置1Bから気体Aの吹出しが可能な深さを含む上方の位置に配設される構成とした。
この構成によれば、深槽100内において、V字形状の分離装置1Aの両側の散気装置1Bから上方へ吹出す気体Aのエアリフト効果によって、各々逆方向の、矢印Y10a〜Y14aで示す第1旋回流と、矢印Y10b〜Y14bで示す第2旋回流とが形成される。
第1及び第2旋回流は、各々が深槽100内の1/2の領域を周回する旋回流であるため、各々の旋回流速であるクロスフロー流速が速くなる。深さ10mの深槽100で実験した結果では、前述の従来技術で説明した1つの大きな旋回流の場合に比べ、クロスフロー流速が1.4倍速くなった。
また、深槽100内で、散気装置1Bから気体Aの吹出しが可能な深さを含む上方の位置においては、散気装置1Bから気体Aの吹出しが可能な設計上の最深の深さでも約6mである。従って、約6mの水深位置に散気装置1Bを配設した場合、深槽100の最大の深さを約12mとした場合、この1/2位の水深に散気装置1Bが配設されることになる。この場合、深槽100内の中央の分離装置1Aの両側で、約1/2深さの位置において、散気装置1Bで気体Aを吹出すので、その気体Aによる曝気ゾーンが深槽100内の約2/4と、図7に示した従来構成例よりも2倍拡大する。
このように本実施形態の構成では、曝気ゾーンが大きくなることと、クロスフロー流速が速くなることの2つの理由により、DO(溶存酸素)の低下が生じにくくなる。言い換えれば、廃水処理を行うために適正なDOとすることができる。
また、深槽100内で旋回流を第1及び第2旋回流に分割するので、深槽100内の底面の定常的な水平流が短くなって当該水平流の力が弱くなる。このため、水平流が側壁に当たって垂直流に変わる際の、側壁に担体Pを押し付ける力が弱くなるので、深槽100内の下方片隅部分に担体Pが堆積しにくくなる。
このようにDOの低下が生じにくくなる共に担体Pが堆積しにくくなるので、適正に廃水処理を行うことができるようになる。
<実施形態の変形例1>
図4は、本発明の実施形態の変形例1に係る深槽式分離装置1−1を深槽100内に配設した構成を示す断面正面図である。
図4に示す深槽式分離装置1−1が、図1に示した深槽式分離装置1と異なる点は、分離装置1AのV字形状の2つの流路11(一方の流路に11a、他方の流路に11bを付す)の各々を、下方に延長する各延長部12a,12bを設けたことにある。各延長部12a,12bは、配管状に貫通した配管又は鋼板製角型水路等である。
つまり、一方の延長部12aは、一方の流路11aの下方開口と同形状の開口を備え、この開口が流路11aの開口と連通状態に接合されている。他方の延長部12bも同様に、他方の流路11bの下方開口と同形状の開口を備え、この開口が流路11bの開口と連通状態に接合されている。
また、各延長部12a,12bの長さは、流路11a,11b内を矢印Y11a,11bで示すように下方へ流れる水流が継続して延長部12a,12bを流れ、この流れが矢印Y12a,Y12bで示すように延長部12a,12bから出て深槽100の底面に垂直又は概略垂直状態に突き当たり、矢印Y13a,Y13bで示すように各々逆方向への流れとなる長さであればよい。言い換えれば、延長部12a12bから出た流れが底面に突き当たっても逆方向の流れとならないような延長部12a,12bの長さとはしない。このためには、延長部12a,12bの断面サイズも、上記のように、延長部12a,12bから出た下方への流れが、底面に突き当たり逆方向への流れとなるように考慮する必要がある。
このようにV字形状の流路11a,11bを底面側に延長部12a,12bで延長することにより、流路11a,11b内を下方へ流れる水流が継続して延長部12a,12bを流れ、この流れが延長部12a,12bから出て確実に底面に垂直又は概略垂直状態に突き当たって逆方向へ流れる。従って、各々逆方向の、矢印Y10a〜Y14aで示す第1旋回流と、矢印Y10b〜Y14bで示す第2旋回流とを、より確実に形成することができる。
<実施形態の変形例2>
図5は、本発明の実施形態の変形例2に係る深槽式分離装置1−2を深槽100内に配設した構成を示す断面正面図である。
図5に示す深槽式分離装置1−2が、図1に示した深槽式分離装置1と異なる点は、分離装置1AのV字形状の2つの流路11a,11bの各下端開口を、1つの開口に纏めて1本の延長部13に連通状態に接合したことにある。延長部13は、配管状に貫通した配管又は鋼板製角型水路等である。
延長部13の長さは、流路11a,11b内を矢印Y11a,11bで示すように下方へ流れる水流が、延長部13で合流して矢印Y12で示すように流れ、この流れが延長部13から出て深槽100の底面に垂直又は概略垂直状態に突き当たり、矢印Y13a,Y13bで示すように逆方向への流れとなる長さであればよい。言い換えれば、延長部13から出た流れが底面に突き当たっても逆方向の流れとならないような延長部13の長さとはしない。このためには、延長部13の断面寸法も、上記のように、底面に突き当たり逆方向への流れとなるように考慮する必要がある。
このようにV字形状の流路11a,11bを底面側に延長部13で延長することにより、流路11a,11b内を下方へ流れる水流が1つに纏まって延長部13を流れ、この流れが延長部13から出て確実に底面に垂直又は概略垂直状態に突き当たって逆方向へ流れる。従って、各々逆方向の、矢印Y10a,Y11a,Y12,Y13a,Y14aで示す第1旋回流と、矢印Y10b,Y11b,Y12,Y13b,Y14bで示す第2旋回流とを、より確実に形成することができる。
<実施形態の変形例3>
図6は、本発明の実施形態の変形例3に係る深槽式分離装置1−3を深槽100内に配設した構成を示す斜視図である。
図6に示す深槽式分離装置1−3が、図1に示した深槽式分離装置1と異なる点は、深槽100の底面に三角状に突起した凸部40を備えたことにある。
凸部40は、流入口5Aと流出口5Bとの対向方向に長く伸び、この伸びる方向と直交方向の切断面が三角形を成している。この凸部40は、三角形の1辺が頂点となる状態に深槽100の底面に上記の対向方向に沿って配設され、且つ、その頂点となる1辺が2つの流路11の開口間の鉛直方向に一致する状態で配設される。
このように深槽100の底面に凸部40を配設することにより、各流路11から矢印Y12a,Y12bで示す下方への流れが、凸部40にぶつかって確実に矢印Y13a,Y13bで示す逆方向への流れと分離される。従って、各々逆方向の、矢印Y10a〜Y14aで示す第1旋回流と、矢印Y10b〜Y14bで示す第2旋回流とを、より確実に形成することができる。
また、凸部40は、図4に示した深槽式分離装置1−2が設けられた深槽100においても同様に配設してもよい。
更に、凸部40は、図5に示した深槽式分離装置1−3が設けられた深槽100において配設してもよい。この場合は、底面に向かう開口が延長部13の1つのみなので、この1つの開口中心の鉛直方向に、凸部40の三角形頂点の1辺が配置されるように、凸部40を底面に配置すればよい。なお、凸部40は断面形状において上方が突出していれば、半円形状や台形状等であってもよい。
この他、上記では深槽100の形状は、概略直方体形状としたが、底面隅部を湾曲したアール形状として、担体Pが極力蓄積しにくい形状としてもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 深槽式分離装置
1A 分離装置
1B 散気装置
2 スクリーン
2A 分離面
3 気体吹き出し機構
4 気体誘導プレート
5A 流入口
5B 流出口
10 ガイド板
12a,12b,13 配管又は鋼板製角型水路
30 トラフ
30A 気体吹き出し部
31,32,33,34 区画壁
31a 下端開口部
35 気体供給管
40 凸部
100 深槽
A 気体
P 担体

Claims (5)

  1. 線材又は棒状体を並列に配置した分離面を斜め下向きに傾斜させて成る少なくとも対のスクリーンを、前記分離面が線対称となる状態にV字形状に配置し、この配置した各スクリーンの分離面側に、当該分離面と並行に流路を形成して成る分離装置と、
    気体を吹出す散気装置と
    を備え、
    前記散気装置から気体の吹出しが可能な水深よりも深い水深を有する処理槽内に、当該処理槽内を縦に分割する位置に前記分離装置を配設し、この配設した分離装置の両側に前記散気装置を配設して成る
    ことを特徴とする深槽式分離装置。
  2. 請求項1に記載の深槽式分離装置であって、
    前記散気装置は、前記処理槽内で当該散気装置から気体の吹出しが可能な深さを含む上方の位置に配設される
    ことを特徴とする深槽式分離装置。
  3. 請求項1に記載の深槽式分離装置であって、
    前記分離装置の各流路は、当該流路毎に前記処理槽内の底面に向かって予め定められた長さ延長されている
    ことを特徴とする深槽式分離装置。
  4. 請求項1に記載の深槽式分離装置であって、
    前記分離装置の各流路は、当該各流路の開口が1つの開口を有する流路に連通され、この連通された1つの開口を有する流路が前記処理槽内の底面に向かって予め定められた長さ延長されている
    ことを特徴とする深槽式分離装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の深槽式分離装置であって、
    前記処理槽の底面に、上方が突出した凸部
    を備え、
    前記凸部は、前記流路の開口が1つの場合は当該開口の鉛直方向の前記底面に配置され、前記流路の開口が2つの場合は当該2つの開口間の鉛直方向の前記底面に配置される
    ことを特徴とする深槽式分離装置。
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