JP2002035785A - 旋回流式曝気装置 - Google Patents

旋回流式曝気装置

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JP2002035785A
JP2002035785A JP2000220956A JP2000220956A JP2002035785A JP 2002035785 A JP2002035785 A JP 2002035785A JP 2000220956 A JP2000220956 A JP 2000220956A JP 2000220956 A JP2000220956 A JP 2000220956A JP 2002035785 A JP2002035785 A JP 2002035785A
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aeration
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air
flow
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Shiro Umi
史郎 宇美
Toshiyuki Nakamura
利幸 中村
Tomohiko Taniguchi
智彦 谷口
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パネル型の散気装置4を旋回流式の曝気装置
に安定的に配設可能として、確実かつ効率的な処理水P
の濃縮や浄化を図る。 【解決手段】 処理水Pを保持する曝気槽1内に上下方
向に延びるバッフル板2が配設されるとともに、このバ
ッフル板2によって分けられる曝気槽1内の一方の側1
Aには、曝気槽1内に空気を散出する散気装置4が配設
されてなる旋回流式曝気装置において、この散気装置4
を、複数の平板状の装置本体4A…の樹脂製の上面に形
成された多数の散気孔から空気を散出するパネル型の散
気装置4とし、曝気槽1の内壁1a,1cとバッフル板
2の側面2aとのうち少なくとも一方に設けられた棚部
3に、装置本体4A同士が互いに間隔をあけるように載
置して支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水処理設備等に
おいて処理水の濃縮、浄化に用いられる旋回流式曝気装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水処理設備等で用いられる曝気装置に
おいては、散気装置によって処理水に散気を行いつつ曝
気槽内に処理水の旋回流を形成する旋回流式曝気装置が
知られている。すなわち、この種の旋回流式曝気装置で
は、曝気槽内に上下方向に延びるバッフル板を配設する
とともに、このバッフル板によって分けられる曝気槽内
の一方の側に散気装置を配設したものであり、この散気
装置から散出される空気の細かい気泡とともに処理水が
曝気槽内の上記一方の側で上昇させられ、曝気槽の上部
でバッフル板の上を通り該曝気槽の他方の側に流れ込ん
でこの他方の側で下向流を生じ、さらに曝気槽底部のバ
ッフル板との間から再び一方の側に流れ込んで上向流を
生じさせることにより、上述のように曝気槽内で旋回流
を形成するようにされている。
【0003】ここで、一般に曝気装置に用いられる上記
散気装置としては、平板状の装置本体を備えて、その上
面が多孔性の合成樹脂によって形成されることにより多
数の散気孔が形成された、いわゆる散気板と称されるパ
ネル型の散気装置が従来より知られており、例えば筒状
の装置本体を備えた散気筒やノズルから散気を行う散気
装置などに比べ、気泡の散出面積が大きくて効率的な散
気が可能であるといった特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
散気装置を曝気槽内に配設するには、当該散気装置に目
詰まりが生じたりした際にこれを曝気槽から引き上げて
交換可能とするため、一般的には吊り下げ式の配設方法
が用いられている。しかしながら、上述のような旋回流
式の曝気装置における散気装置として上記パネル型の散
気装置を用いようとした場合には、このような吊り下げ
式の配設方法であると、曝気槽の上記一方の側において
水平に配置される平板状の装置本体が、この曝気槽の一
方の側における処理水の上向流によって浮き上げられる
ように力を受けるため、吊り下げ用の治具に高い強度を
確保しなければならない。このため、上述のような効果
を有しているにも拘わらず、パネル型の散気装置は、旋
回流式の曝気装置に使用するのは難しく、専ら曝気槽の
底面に散気装置を配設した全面エアレーション式の曝気
装置などに用いられることが多かった。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
ものであって、上述のようなパネル型の散気装置を旋回
流式の曝気装置に安定的に配設可能として、確実かつ効
率的な処理水の濃縮や浄化を図ることが可能な旋回流式
曝気装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、処理水を保
持する曝気槽内に上下方向に延びるバッフル板が配設さ
れるとともに、このバッフル板によって分けられる上記
曝気槽内の一方の側には、該曝気槽内に空気を散出する
散気装置が配設されてなる旋回流式曝気装置において、
上記散気装置を、複数の平板状の装置本体の樹脂製の上
面に形成された多数の散気孔から空気を散出するパネル
型の散気装置とし、上記曝気槽の内壁と上記バッフル板
の側面とのうち少なくとも一方に設けられた棚部に、上
記装置本体同士が互いに間隔をあけるように載置して支
持したことを特徴とする。従って、このような曝気装置
によれば、パネル型の散気装置でも曝気槽の内壁やバッ
フル板の側面に設けられた棚部を介して強固に曝気槽内
に取り付けることが可能となるとともに、この棚部に上
記散気装置の複数の平板状の装置本体が互いに間隔をあ
けて載置されていて、処理水の上向流による抵抗を低減
することができるので、旋回流式の曝気装置においても
かかるパネル型の散気装置による効率的な散気を図るこ
とができる。
【0007】ここで、本発明において上述のように曝気
槽をバッフル板によって上記一方の側とこれとは反対の
他方の側とに分けた場合、これら一方の側と他方の側と
は互いに等しい横断面積とされていてもよく、この場合
には安定的な旋回流を形成することが可能となるが、逆
にこれら一方の側と他方の側とを異なる横断面積として
もよく、この場合には両側で処理水の上下向流の速度も
異なるので撹拌効果の向上が図られ、特に一方の側を他
方の側よりも大きな横断面積とすれば、この一方の側に
より多くの装置本体を有する上記散気装置を配設して気
泡の散気面積を増大させることが可能となるとともに、
他方の側における処理水の下向流の流速が大きくなって
気泡の巻き込み量が多くなり、効率的な曝気を図ること
ができる。また、上記曝気槽のバッフル板によって分け
られたうちの他方の側にも、そのバッフル板側に散気装
置を配設することにより、この曝気槽の他方の側で処理
水が滞留するデッドゾーンが形成されるのを防ぐことが
できる。さらに、上記散気装置は、その装置本体の上面
が上記曝気槽内の上下方向略中央部に配設されるのが望
ましく、これが曝気槽の底面側に近くに配設されている
と同じ量の空気を散出するにも送風圧力が高くなるため
大きなブロアが必要となり、逆に曝気槽の上部近くに配
設されていると、十分な曝気や旋回流の形成が困難とな
るおそれが生じる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、それぞれ本発
明の第1〜第3の実施形態を示すものであり、これらの
実施形態において互いに共通する構成要素には同一の符
号を配して説明を簡略化する。すなわち、これらの実施
形態では、互いに共通して、水平方向に沿った横断面が
長方形状をなす曝気槽1内に、上下方向に鉛直に延びる
バッフル板2が配設されていて、このバッフル板2によ
り曝気槽1は、各図の(イ)および(ロ)に示されるよ
うに図中左側の一方の側1Aと図中右側の他方の側1B
とに分けられている。ただし、このバッフル板2は、そ
の下端が曝気槽1の底面よりも上方に位置してこの底面
との間に間隔を上げるとともに、上端は当該曝気槽1に
保持される下水等の処理水Pの上面レベルQよりも下方
に位置するように設定されており、従ってこのバッフル
板2の上下には上記処理水Pが流通可能な間隙が確保さ
れることとなる。なお、このバッフル板2は、鉄板、合
成樹脂や曝気槽1内に構築されたコンクリートブロック
によって形成され、鉄板や合成樹脂の場合には該バッフ
ル板2に沿う方向に互いに対向する曝気槽1の一対の内
壁1a,1aに固定されている。
【0009】そして、このうち図1に示す第1の実施形
態では、平面視において図1(イ)に示すようにバッフ
ル板2が、曝気槽1の横断面がなす長方形をその長手方
向に2等分する位置に配設されて、これにより上記一方
の側1Aと他方の側1Bとの横断面積が互いに等しくさ
れており、このうち曝気槽1の一方の側1Aには棚部3
が設けられて、この棚部3に複数(本実施形態では3
つ)の平板状の装置本体4A…を有するパネル型の散気
装置4が配設されている。ここで、本実施形態では、こ
の一方の側1Aにおいて、曝気槽1の上記一対の内壁1
a,1aに段部1b,1bがそれぞれ形成されていて、
これらの段部1b,1b上に、H形鋼よりなる複数の棚
部材3A…が、水平かつ互いに平行しかもバッフル板2
に対しても平行に取り付けられて、内壁1a,1a間に
亙って該棚部材3A…が架け渡されることにより上記棚
部3が構成されており、従って隣接する棚部材3A間に
は処理水Pが流通可能な間隔が確保されている。
【0010】一方、散気装置4は、その上記装置本体4
Aが長方形平板状をなすものであって、その上面が樹脂
製とされ、この上面には多数の散気孔が形成されてお
り、図示されないブロアに接続された給気管4Bから供
給された圧縮空気が、この散気孔から曝気槽1内の処理
水P中に散出されて、気泡として浮上させられるように
なされている。ここで、各装置本体4A…は、その上記
上面を上向きにして曝気槽1の上下方向略中央部に位置
させ、それぞれ水平かつ互いに平行に、また上記バッフ
ル板2や棚部3の棚部材3A…に対してはその長手方向
を垂直として、すべての棚部材3A…間に架け渡される
ように棚部3上に載置されて支持されており、この棚部
材3A…が延びる方向に隣接する装置本体4A同士の間
には間隔があけられるとともに、曝気槽1の上記内壁1
a,1aやバッフル板2の上記一方の側1Aの側面2a
およびこの側面2aに対向する曝気槽1の内壁1cと装
置本体4A…との間にも間隔があけられている。なお、
棚部3の各棚部材3A…は段部1bに固定的に取り付け
られる一方、散気装置4の装置本体4A…はボルト止め
などによって棚部3に着脱可能に取り付けられるのが望
ましい。
【0011】このように構成された第1の実施形態の曝
気装置において、上記ブロアから圧縮空気を供給して散
気装置4の装置本体4A上面から気泡を散出させると、
上述した通りの作用によって、図1(ロ)においてバッ
フル板2を中心に時計回り方向に処理水Pが旋回するよ
うに曝気槽1内に旋回流が形成され、従って上記一方の
側1Aにおいては処理水Pの上向流が生じることとな
る。しかるに、これに対して上記構成の曝気装置によれ
ば、まずこの一方の側1Aに配設される散気装置4の平
板状の複数の装置本体4Aが、互いに間隔をあけ、しか
も曝気槽1の内壁1a,1a,1cやバッフル板2の側
面2aとの間にも間隔をあけているので、この間隔があ
けられた部分を通して処理水Pを円滑に上昇させること
ができ、上記旋回流を確実に形成することができるとと
もに、この処理水Pの上向流によって装置本体4A…が
受ける抵抗を低減することができる。
【0012】そして、さらにこれらの装置本体4A…
は、本実施形態では曝気槽1の上記内壁1a,1aの段
部1b,1bに取り付けられた棚部3の棚部材3A…上
に載置されて支持されており、すなわち曝気槽1自体に
直接的に取り付けられた状態とされているので、従来の
吊り下げ式のように吊り下げ治具に高い強度を要したり
することなく、平板状の装置本体4A…を備えたパネル
型の散気装置4を曝気槽1の底面から離れた位置に容易
かつ安定的に配設することが可能となる。従って、上記
構成の曝気装置によれば、旋回流式の曝気装置であって
も、このパネル型の散気装置4が有する効率的な散気が
可能であるという効果を生かして、下水等の処理水Pの
濃縮や浄化をより確実かつ効率的に行うことが可能とな
る。また、同じパネル型の散気装置でも、後述する超微
細気泡散気装置を用いれば一層効果的である。
【0013】さらに、この第1の実施形態では、バッフ
ル板2によって分けられた曝気槽1の一方の側1Aと他
方の側1Bとが互いに等しい横断面積とされており、従
って一方の側1Aにおける上向流と他方の側1Bにおけ
る下向流との平均流速は等しくなるので、安定した旋回
流を形成することができ、曝気の制御等も比較的容易で
あるという利点を有している。なお、本実施形態では、
曝気槽1の内壁1a,1aに設けられた段部1b,1b
に棚部3を設けているが、例えばバッフル板2の上記側
面2aと曝気槽1の内壁1cとの間に棚部材3A…を架
け渡して棚部3を設けたり、これらの内壁1a,1a,
1cと側面2aとの双方に棚部3を設けたりしてもよ
い。
【0014】次に、図2に示す第2の実施形態の曝気装
置においては、上記バッフル板2が平面視において図2
(イ)に示すように、第1の実施形態に比べて曝気槽1
の他方の側1Bにずらされて該曝気槽1の横断面がなす
長方形の長手方向中央よりも偏って配設されており、こ
れに伴い上記散気装置4が配設される曝気槽1の上記一
方の側1Aの横断面積が、他方の側1Bの横断面積より
も大きくされている。そして、この一方の側1Aにおい
てバッフル板2がずらされることにより画成される間隙
部分には、バッフル板2の上記側面2aとこのバッフル
板2側の上記棚部材3Aとの間に、水平かつバッフル板
2および棚部材3Aに垂直に、H形鋼からなる複数の他
の棚部材3B…が架け渡されて棚部3が延設されてお
り、この延設された棚部3の棚部材3B…上には、さら
にパネル型散気装置4の他の装置本体4Cが載置されて
支持されている。なお、この他の装置本体4Cは、上記
装置本体4Aと同形同大の長方形平板状のものである
が、その長手方向は平面視において上記装置本体4Aの
長手方向と垂直になるように配設されている。
【0015】従って、このように構成された第2の実施
形態によれば、散気装置4が配設される一方の側1Aに
おいて曝気槽1の横断面積が大きく確保されることによ
り、上述のようにこの一方の側1Aに多くの装置本体4
A…,4Cを備えた散気装置4を配設することが可能と
なり、より一層効率的な処理水Pの濃縮、浄化を図るこ
とが可能となる。また、こうして曝気槽1のバッフル板
2を挟んだ一方の側1Aと他方の側1Bとで横断面積が
異なるようにされることにより、上記第1の実施形態と
は異なって、一方の側1Aにおける処理水Pの上向流の
速度と他方の側1Bにおける処理水Pの下向流の速度と
が相違することとなるが、これによって処理水Pの撹拌
効果の向上を図ることができるとともに、特に本実施形
態の旋回流式曝気装置によれば、下向流の流速が第1の
実施形態に比べて大きくなり、これに伴い曝気槽1の上
記一方の側1Aから他方の側1Bに巻き込まれる気泡の
巻き込み量も多くなるので、さらに一層効率的に処理水
Pを濃縮、浄化することが可能となるという効果が得ら
れる。
【0016】さらに、図3に示す第3の実施形態の曝気
装置においては、バッフル板2は第1の実施形態と同様
に平面視に曝気槽1の横断面の長手方向中央部に配設さ
れていて、上記一方の側1Aと他方の側1Bとでその横
断面積が互いに等しくされているものの、このバッフル
板2の他方の側1Bの側面2bにも他の棚部5が設けら
れていて、この他の棚部5に他のパネル型散気装置6の
平板状の装置本体6Aが載置されて支持されていること
を特徴とする。ここで、上記他の棚部5は、第1、第2
の実施形態と同様にH形鋼よりなる複数の棚部材5Aが
バッフル板2の上記側面2bから水平かつ該側面2bに
垂直に突設されるとともに、これらの棚部材5A…の先
端から斜め下向きに側面2bにかけては同じくH形鋼よ
りなるブラケット5B…が設けられている。また、他の
散気装置6の装置本体6Aは、一方の側1Aの散気装置
4の装置本体4Aと同形同大の長方形平板状であって該
装置本体4Aと同じ高さに配置されているが、第2の実
施形態の他の装置本体4Cと同様にその長手方向が平面
視において上記装置本体4Aの長手方向と垂直になるよ
うにされていて、横断面において曝気槽1の他方の側1
Bのうちバッフル板2側に配設されている。
【0017】しかるに、このように構成された第3の実
施形態によれば、例えば散気装置4からの気泡の散出量
や処理水Pの性状などによって曝気槽1の他方の側1B
において処理水Pの滞留が生じ易いときでも、この他方
の側1Bのバッフル板2側に設けられた他の散気装置6
により、このような処理水Pの滞留を防止することが可
能となる。すなわち、上記散気装置4からの気泡散出量
が多かったり、処理水Pが流動し易いものであったりし
て、一方の側1Aにおける処理水Pの上向流の速度が速
くなると、この一方の側1Aからバッフル板2の上部を
通って他方の側1Bに流れ込む処理水Pの流入速度も速
くなり、従って流入した処理水Pはこの他方の側1Bに
おいてバッフル板2の側面2bに対向する曝気装置1の
内壁1d側に沿って下降することとなって、これとは反
対のバッフル板2側では処理水Pの滞留が生じることと
なる。
【0018】ところが、これに対して本実施形態では、
この他方の側1Bのバッフル板2側にも他の散気装置6
が設けられることにより、この他の散気装置6の装置本
体6A上面から散出される気泡によって滞留した処理水
Pが上昇させられ、上記一方の側1Aから流入した処理
水Pとともに旋回させられるので、この処理水Pの滞留
を防止することが可能となるのである。従って、本実施
形態によれば、曝気槽1内に保持された処理水Pを満遍
なく均一に曝気処理することが可能となり、さらにより
一層効率的な濃縮や浄化を図ることが可能となる。しか
も、本実施形態では、この他の散気装置6が滞留の生じ
易いバッフル板2側に設けられているので、他方の側1
Bの上記内壁1d側を通る処理水Pの下向流には干渉す
ることがなく、安定した旋回流を形成することができる
とともに、この他の散気装置6の装置本体6Aが上記下
向流によって大きな抵抗を受けたりするのも避けること
ができるという効果も得られる。
【0019】なお、これら第1〜第3の実施形態では、
その散気装置4の平板状の装置本体4A…,4Cや他の
散気装置6の装置本体6Aの上面が、曝気槽1の上下方
向略中央部に配設され、より厳密には該曝気槽1に保持
される処理水Pの上面レベルQの約半分の深さの位置に
配設されているが、これが曝気槽1の底面側に近くに配
設されていると、水圧により同じ量の空気を散出するに
も大きな散出圧が必要となって、出力の大きなブロアが
必要となったりブロアの動力の増大を招く結果となる。
一方、逆に、これらの散気装置4,6の装置本体4A
…,4C,6A上面が曝気槽1の上部近くに配設されて
いると、散出された気泡が十分に処理水Pに行き渡らな
いうちに上面レベルQに達してしまって曝気が不十分と
なったり、気泡の上昇に伴う処理水Pの上向流が確実に
形成されずに結果として安定した旋回流の形成が困難と
なったりするおそれが生じる。従って、これらの散気装
置4,6の装置本体4A…,4C,6Aの上面位置は、
上述のように曝気槽1内の上下方向略中央部に配設され
るのが望ましく、より具体的には、曝気槽1の底面から
上記上面レベルQまでの高さの30〜70%の位置に配
設されるのが望ましい。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例として、上記第1の実
施形態に係わる旋回流式曝気装置により深層旋回流曝気
を行った結果について説明する。ただし、本実施例にお
ける散気装置4としては、超微細気泡散気装置を適用し
ている。
【0021】まず、本実施例で使用した実験水槽(曝気
槽1)を、図4に示す。槽寸法は、10m(W)×3m
(L)×10m(D)=300m3である。また、散気
装置(装置本体4A)および隔壁(バッフル板2)は、
図5に示す位置に設置した。なお、本実施例では2つの
装置本体4Aを配設しており、また棚部3は図示が略さ
れている。超微細気泡散気装置の仕様については、次表
1にその詳細を示す。
【0022】
【表1】
【0023】本実施例では、まず実験槽に発生する旋回
流の流動状態を把握するために、以下に示すような実験
を行った。 1.目視による流動状態の確認 水を満たしたプラスチック球(比重0.96)と筒状の
担体(比重0.98)を槽内に入れ、その流れをビデオ
撮影することによって、槽内液流動の様子を確認した。
なお、本散気装置の送風量は、60Nm3/時・枚の3
点で設定し、それぞれの送風量条件において、液流動の
観察を行うものとした。 2.槽内流速 槽内流速の測定は、図6に示す位置で行い、奥行き方向
は中央部分の流速を3次元電磁流速計を用いて測定し
た。本散気装置の送風量は、20Nm3/時・枚、40
Nm3/時・枚、60Nm3/時・枚の3点で設定し、そ
れぞれの送風量条件において、各点の流速を測定するも
のとした。 3.デッドゾーンの有無の確認 酸素移動効率測定時に、DO計を図7の位置(デッドゾ
ーンになりやすいと思われる地点に)設置し、DOの上
昇傾向から、デッドゾーンになっているかどうかを確認
するものとした。
【0024】また、超微細気泡散気装置の深層曝気槽に
対する曝気効果について評価を行うため、深層曝気にお
ける酸素移動効率を測定した。この酸素移動効率の測定
方法としては、非定常法(清水、塩化コバルト+亜硫酸
ナトリウム)を用い、Kla(酸素移動効率係数)を求
めることによって、酸素移動効率を算出した。なお、散
気装置の設置水深は一定とし、20Nm3/時・枚〜7
0Nm3/時・枚の6点をとるものとした。
【0025】このような実験により、各実験項目につい
て次のような結果を得た。 1.目視による液流動状態の確認 ビデオ観察による液流動の概略図を図8に、また、次表
2に図8のの位置(バッフル板底部開口部の掃流)の
平均流速を示した。
【0026】
【表2】
【0027】これより、送風量が20Nm3/時・枚、
40Nm3/時・枚の時は、反時計回りの旋回流で、本
散気装置の下に流れ込む流れが大きく、隔壁の下を通
過する流れが若干弱いが、後述の流速計を用いた流速
分布より、20Nm3/時・枚以上の送風量において
は、十分な液流動が確保されることがわかった。 2.槽内流速 流速計による槽内各点の流速を、図9に示す。図中の矢
印の長さ、数値はX,Y,Z3方向成分を合成した流速
である。矢印の方向は、槽の奥行き方向を含まない2次
元の流向である。この図9により、流速計で測定した流
向は、ビデオによる観察結果と一致していることがわか
る。底面の流速はほとんどの点で、汚泥が沈殿しない最
低流速と言われている10cm/秒以上が得られてい
る。20Nm3/時・枚のA−6点、E−6点、におい
ては、底面流速が10Nm3/時・枚を下回っている
が、それ以上の送風量であれば、十分な底面流速が確保
されており、槽内の撹拌は問題ないことがわかった。 3.デッドゾーンの有無 図10に、送風量20Nm3/時・枚、40Nm3/時・
枚×40Nm3/時・枚×2枚、60Nm3/時・枚×2
枚での槽内各点の曝気時間に対するDO上昇の様子を示
す。いずれの送風量でも、DOの上昇開始時間は流れの
到達時間の影響で多少の差はあるものの、DOは各点と
も同じ様なカーブで上昇し、最終的には飽和に達してい
る。このことから、槽内を均一に撹拌(酸素の供給)す
ることができており、デッドゾーンは生じていないこと
がわかる。なお、DO4の値が多少ブレているのは、散
気の泡の影響(気泡が測定電極に直接触れる)ためと思
われる。
【0028】最後に、酸素移動効率については、水深1
0m、散気水深5mの深層曝気時の酸素移動効率は、測
定の結果的32〜50%であることが確認され、通常の
5m水深における酸素移動効率とほぼ同等の値が得られ
ることがわかった。
【0029】このように行った本実施例の深層曝気実験
において、次のような結果が得られた。 1.旋回上向流側の開口面積に対する散気装置の設置面
積比が57.6%において、本散気装置は20Nm3
時・枚(40Nm3/時・槽)以上の送風量で、十分な
撹拌力(旋回流)が得られた。また、デッドゾーンも生
じておらず、槽内に均一に酸素を供給することが可能で
あることがわかった。 2.深層曝気槽における本散気装置の清水の酸素移動効
率は、通常の5m水深において得られる曝気効率とほぼ
同等の値をとることがわかった。 以上より、特に超微細気泡散気装置を用いて深層旋回流
曝気を行った場合、水深5m程度の全面曝気とほとんど
変わらない効率性能を得ることができ、優れた曝気方式
であることが確認された。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
旋回流式の曝気装置において、バッフル板によって分け
られる曝気槽の一方の側に平板状の装置本体を備えたパ
ネル型の散気装置を設けるに際して、曝気槽の内壁とバ
ッフル板の側面とのうち少なくとも一方に棚部を設け、
この棚部に上記装置本体同士が互いに間隔をあけるよう
に載置して支持したので、パネル型の散気装置であって
も旋回流からの抵抗を抑えるとともに装置本体を曝気槽
内に強固に取り付けることが可能となり、これにより、
パネル型の散気装置が有する優れた散気特性を利用して
確実かつ効率的な処理水の濃縮、浄化を図ることができ
る。
【0031】また、バッフル板によって分けられる曝気
槽の一方の側と他方の側の横断面積を等しくすれば、安
定した旋回流を形成して曝気の制御等も容易となる一
方、これらの横断面積を異なるものとすれば処理水の撹
拌効果を向上させることができ、特に一方の側の横断面
積を他方の側よりも大きくすれば、この一方の側により
多くの散気装置の装置本体を配することができ、しかも
他方の側への気泡の巻き込み量が多くなるので、一層効
率的である。さらに、他方の側のバッフル板側にも散気
装置を配すれば、処理水の滞留による曝気のデッドゾー
ンが形成されるのを防ぐことができる。さらにまた、散
気装置の装置本体上面を曝気槽内の上下方向略中央部に
配設すれば、ブロアの容量や動力の増大を防ぎつつも確
実かつ十分な曝気や旋回流の形成を図ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す(イ)は平面
図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図、(ハ)は
(イ)におけるB−B断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態を示す(イ)は平面
図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図、(ハ)は
(イ)におけるB−B断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施形態を示す(イ)は平面
図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図、(ハ)は
(イ)におけるB−B断面図である。
【図4】 本発明の実施例における旋回流式曝気装置を
示す図である。
【図5】 本発明の実施例におけるバッフル板および散
気装置の装置本体の設置位置を示す図である。
【図6】 本発明の実施例における流速測定位置を示す
図である。
【図7】 本発明の実施例におけるDO計設置位置を示
す図である。
【図8】 本発明の実施例における処理水の流動状態を
示す図である。
【図9】 本発明の実施例における各点の流速を示す図
である。
【図10】 本発明の実施例における曝気時間に対する
DOの上昇傾向を示す図である。
【符号の説明】
1 曝気槽 1A 曝気槽1の一方の側 1B 曝気槽1の他方の側 1a,1c,1d 曝気槽1の内壁 2 バッフル板 2a,2b バッフル板の側面 3,5 棚部 3A,5A 棚部材 4,6 散気装置 4A,6A 装置本体 P 処理水 Q 処理水Pの上面レベル
フロントページの続き Fターム(参考) 4D028 AB00 BB03 BC12 BC13 BC24 BC26 CA09 CB01 4D029 AA01 AA09 AB05 AB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理水を保持する曝気槽内に上下方向に
    延びるバッフル板が配設されるとともに、このバッフル
    板によって分けられる上記曝気槽内の一方の側には、該
    曝気槽内に空気を散出する散気装置が配設されてなる旋
    回流式曝気装置において、上記散気装置は、複数の平板
    状の装置本体の樹脂製の上面に形成された多数の散気孔
    から空気を散出するパネル型の散気装置であって、上記
    曝気槽の内壁と上記バッフル板の側面とのうち少なくと
    も一方に設けられた棚部に、上記装置本体同士が互いに
    間隔をあけて載置されて支持されていることを特徴とす
    る旋回流式曝気装置。
  2. 【請求項2】 上記曝気槽は、上記バッフル板によって
    分けられた上記一方の側と他方の側とが互いに等しい横
    断面積とされていることを特徴とする請求項1に記載の
    旋回流式曝気装置。
  3. 【請求項3】 上記曝気槽は、上記バッフル板によって
    分けられた上記一方の側と他方の側とが異なる横断面積
    とされていることを特徴とする請求項1に記載の旋回流
    式曝気装置。
  4. 【請求項4】 上記曝気槽は、上記バッフル板によって
    分けられた上記一方の側が上記他方の側よりも大きな横
    断面積とされていることを特徴とする請求項3に記載の
    旋回流式曝気装置。
  5. 【請求項5】 上記曝気槽には、上記バッフル板によっ
    て分けられたうちの他方の側にも、その上記バッフル板
    側に他の散気装置が配設されていることを特徴とする請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の旋回流式曝気
    装置。
  6. 【請求項6】 上記散気装置は、その上記装置本体の上
    面が上記曝気槽内の上下方向略中央部に配設されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに
    記載の旋回流式曝気装置。
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