JP2002016875A - 階調設定方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents

階調設定方法および装置並びに記録媒体

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JP2002016875A
JP2002016875A JP2001091709A JP2001091709A JP2002016875A JP 2002016875 A JP2002016875 A JP 2002016875A JP 2001091709 A JP2001091709 A JP 2001091709A JP 2001091709 A JP2001091709 A JP 2001091709A JP 2002016875 A JP2002016875 A JP 2002016875A
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JP2001091709A
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Fumito Takemoto
文人 竹本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルカメラにおいて得られた画像データ
に対して、高画質のプリントが得られるように階調変換
処理を施すようにする。 【解決手段】 カメラ種別に応じた階調特性を吸収する
処理を行う階調曲線C1、プリント出力に適合するAE
/AWB処理を行うための補正処理を行う直線C2、プ
リンタ出力に適合する階調処理を行う階調曲線C3、お
よび画像のハイライト部およびシャドー部を非線形に補
正する処理を行う階調曲線C4により、画像データS1
の階調変換を行う階調変換テーブルを設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタルカメラによ
り取得したデジタル画像データに対して階調を変換する
処理を施してプリント出力用の処理済み画像データを得
るための階調変換テーブルを設定する方法および装置並
びに階調設定方法をコンピュータに実行させるためのプ
ログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルスチルカメラ(以下デジタルカ
メラとする)においては、撮影により取得した画像をデ
ジタル画像データとしてデジタルカメラ内部に設けられ
た内部メモリやICカードなどの記録媒体に記録し、記
録されたデジタル画像データに基づいて、プリンタやモ
ニタに撮影により取得した画像を表示することができ
る。このように、デジタルカメラにより取得した画像を
プリントする場合においては、ネガフイルムからプリン
トされた写真と同様の高品位な画質を有するものとする
ことが期待されている。
【0003】一方、デジタルカメラは撮影により取得し
た画像データに対しては、デジタルカメラの内部におい
て階調変換処理や、画像データS0をモニタに再生する
ことを前提としてオート露出制御処理(AE処理)およ
びオートホワイトバランス調整処理(AWB処理)が施
されてなるものである。これらの階調変換処理や、AE
処理、AWB処理(以下AE/AWB処理とする)はカ
メラの製造メーカーやカメラの機種などのカメラの種別
に応じて異なるため、デジタルカメラにより得られた画
像データからプリントを作成する際には、全ての画像デ
ータについて一様の高画質のプリントを得ることは困難
であった。このため、デジタルカメラの機種に応じて階
調を修正する処理や、色を修正する処理を画像データに
施すことにより、デジタルカメラの種別に応じた階調特
性や色特性を吸収するようにした画像処理方法が提案さ
れている(特開平11−220687号)。また、入力
デバイスによる信号を被写体濃度に変換した後、プリン
ト出力に適した階調変換特性を規定し、高画質のプリン
トを得るようにした画像処理方法も提案されている(例
えば米国特許第5913014号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、デジタ
ルカメラにより取得したデジタル画像データをプリント
上に最適に再現する場合、デジタルカメラの機種毎の階
調特性や色補正を吸収するのみでは不十分であり、オー
バー、アンダー露出等の撮影時の露光量補正、さらには
最適にプリント上に再現するため、特定の信号、例えば
実被写体の反射濃度とプリント濃度間の階調特性を規定
しなければならない。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、デジタルカメラにおいて得られた画像データを高画
質にプリントとして再現するための階調変換処理を施す
階調変換テーブルを設定する方法および装置並びに階調
設定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による階調設定方
法は、デジタルカメラにより取得した画像データに対し
て階調を変換する処理を施してプリンタ出力用の処理済
み画像データを得るための階調変換テーブルを設定する
階調設定方法において、前記デジタルカメラの種別に応
じた階調特性を吸収する処理と、前記プリント出力に適
合するAE/AWB処理を行うための補正処理とを行っ
た後、前記プリント出力に適合する階調特性を得るため
の階調処理を、前記画像データに対して施すように前記
階調変換テーブルを設定することを特徴とするものであ
る。
【0007】ここで、本発明において設定された階調変
換テーブルを、画像データと処理済み画像データとの対
応関係を表す3次元ルックアップテーブルの作成に用い
るようにしてもよい。
【0008】なお、本発明による階調設定方法において
は、前記画像データに対して、さらにハイライト部およ
び/またはシャドー部の階調を非線形に変換する処理を
施すように前記階調変換テーブルを設定することが好ま
しい。
【0009】「非線形に変換する処理」とは、プリント
の濃度が大きくなるような場合には、ハイライト側の階
調を硬調化させるとともにシャドー側の階調を軟調化さ
せ、逆にプリントの濃度が小さくなるような場合には、
ハイライト側の濃度を軟調化させるとともにシャドー側
の階調を硬調化させるような非線形処理のことをいう。
【0010】また、本発明による階調設定方法において
は、前記処理済み画像データにより表される処理済み画
像を表示し、前記処理済み画像の階調および/または濃
度の修正を受け付け、該階調および/または濃度の修正
量に応じて、前記補正処理の補正量を変更することが好
ましい。
【0011】本発明による階調設定装置は、デジタルカ
メラにより取得した画像データに対して階調を変換する
処理を施してプリンタ出力用の処理済み画像データを得
るための階調変換テーブルを設定する設定手段を備えた
階調設定装置において、前記設定手段は、前記デジタル
カメラの種別に応じた階調特性を吸収する処理と、前記
プリント出力に適合するAE/AWB処理を行うための
補正処理とを行った後、前記プリント出力に適合する階
調特性を得るための階調処理を、前記画像データに対し
て施すように前記階調変換テーブルを設定する手段であ
ることを特徴とするものである。
【0012】なお、本発明による階調設定装置において
は、前記設定手段は、前記画像データに対して、さらに
ハイライト部および/またはシャドー部の階調を非線形
に変換する処理を施すように前記階調変換テーブルを設
定する手段であることが好ましい。
【0013】また、本発明による階調設定装置において
は、前記処理済み画像データにより表される処理済み画
像を表示する表示手段と、前記処理済み画像の階調およ
び/または濃度の修正を受け付ける入力手段とをさらに
備え、前記設定手段は、該階調および/または濃度の修
正量に応じて、前記補正処理の補正量を変更する手段で
あることが好ましい。
【0014】なお、本発明による階調設定方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムとして、コンピュ
ータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、デジタルカメラの種別
に応じた階調特性を吸収する処理と、プリント出力に適
合するAE/AWB処理を行う補正処理とを行った後、
プリント出力に適合する階調特性を得るための階調処理
を画像データに対して施すように階調変換テーブルを設
定するようにしたため、この階調変換テーブルにより画
像データに対して階調を変換する処理を施せば、デジタ
ルカメラの種別に拘わらず高画質のプリント画像を再現
可能な処理済み画像データを得ることができる。
【0016】一方、プリンタは濃度の再現域が狭く、画
像のハイライト部に飛びが、シャドー部に潰れが生じや
すい状態にある。このため、階調変換テーブルを、画像
データに対してさらにハイライト部および/またはシャ
ドー部の階調を非線形に補正する処理を施すものとする
ことにより、画像のハイライト部の飛びやシャドー部の
潰れのない画像を再現可能な処理済み画像データを得る
ことができる。
【0017】また、処理済み画像の階調および/または
濃度の修正量に応じて補正処理の補正量を変更すること
により、所望とする階調および/または濃度を有する画
像を再現可能な処理済み画像データが得られるように階
調変換テーブルを設定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態について説明する。
【0019】図1は本発明の実施形態による階調設定装
置を適用した画像出力装置の構成を示す概略ブロック図
である。図1に示すように、本実施形態による画像出力
装置1は、デジタルカメラにより被写体を撮影すること
により取得された画像データS0を記憶したメモリカー
ド2から色データR0,G0,B0からなる画像データ
S0を読み出す読出手段3と、画像データS0を縮小し
てインデックス画像を表すインデックス画像データS1
1を作成するインデックス画像作成手段4と、画像デー
タS0を解析して後述する階調変換テーブルT0を設定
するのに必要な階調の設定情報H0を生成する設定情報
生成手段5と、インデックス画像データS11に対して
階調変換処理を施すとともに、画像データS0をプリン
ト出力する際に画像データS0に対して階調変換処理お
よび色補正処理を施すための画像処理条件を設定する画
像処理条件決定手段6と、階調変換処理が施されたイン
デックス画像データS11′をインデックス画像として
表示するモニタ7と、画像処理条件決定手段6に種々の
入力を行う入力手段8と、濃度を変更するDCMYキー
9と、画像処理条件決定手段6において生成された3D
LUTまたは設定された画像処理条件を用いて画像デー
タS0を変換して変換画像データS12を得る処理手段
10と、画像データS0の画素数がプリントの画素数よ
りも多い場合に画像データS0を縮小して縮小画像デー
タS0′を得る縮小手段11と、画像データS0の画素
数がプリントの画素数よりも少ない場合に変換画像デー
タS12を拡大して拡大画像データS12′を得る拡大
手段12と、変換画像データS12または拡大画像デー
タS12′に対してシャープネス処理を施して処理済み
画像データS13を得るシャープネス処理手段13と、
処理済み画像データS13をプリント出力してプリント
Pを得るプリンタ14とを備える。
【0020】なお、以下の説明においては、画像データ
S0が縮小手段11において縮小された場合には、縮小
画像データS0′に対して処理が施されるが、便宜上画
像データS0にのみ処理が施されるものとし、縮小画像
データS0′については説明を省略する。
【0021】読出手段3は、メモリカード2から画像デ
ータS0を読み出すカードリーダ等からなる。また、メ
モリカード2から読み出した画像データは通常圧縮され
ているため、読出手段3には不図示の解凍手段が設けら
れており、この解凍手段においてメモリカード2から読
み出した画像データを解凍して画像データS0とするも
のである。また、画像データS0には撮影を行ったデジ
タルカメラの種別を表す情報(以下カメラ種情報とす
る)がタグ情報として付与されているため、このカメラ
種情報も同時に読み出される。ここで、カメラ種情報を
タグ情報として記録する規格として例えばExifファ
イルの非圧縮ファイルとして採用されている「Baseline
TIFF Rev.6.0RGB Full Color Image 」が挙げられる。
なお、画像データS0にカメラ種情報が付随されていな
い場合に、入力手段8からカメラ種情報をマニュアル入
力することもできる。
【0022】インデックス画像作成手段4は、画像デー
タS0を間引くなどして縮小してインデックス画像デー
タS11を作成する。
【0023】設定情報生成手段5は以下のようにして設
定情報H0を生成する。通常デジタルカメラにおいて
は、画像データS0をモニタに再生することを前提とし
てオート露出制御処理(AE処理)およびオートホワイ
トバランス調整処理(AWB処理)が施されてなるもの
である。しかしながら、画像データS0をプリンタにお
いて再生する場合には、デジタルカメラにおいて行われ
たAE処理およびAWB処理(以下AE/AWB処理と
する)だけでは不十分であるため、プリントに適したA
E/AWB処理を行う必要がある。設定情報生成手段5
は、画像データS0を構成するRGB色信号毎に、プリ
ントに最適なAE/AWB処理を行うために必要な補正
量を推定し、この補正量を設定情報H0に含めるもので
ある。このため、例えば特開平11−220619号に
記載されたように、画像データS0を構成するRGB各
色信号毎に平均値を求め、この平均値がプリントに適し
た目標値となるように修正値を求め、この修正値を補正
量として設定情報H0に含めて出力する。なお、この補
正量は、露光量およびホワイトバランスの双方の補正を
行うものとなっている。
【0024】また、設定情報生成手段5においては、後
述するように画像処理条件決定手段6において画像処理
条件を決定する際に、階調のハイライトおよびシャドー
を非線形に修正するための修正量が求められ、この修正
量も設定情報H0に含められる。ここで、プリンタは濃
度の再現域が狭く、画像のハイライト部に飛びが、シャ
ドー部に潰れが生じやすい状態にある。このため、設定
情報生成手段5は、例えば特開平11−331596号
に記載された方法により、AE処理あるいはAWB処理
によりプリントの濃度が上がるような場合には、ハイラ
イト側の階調を硬調化させるとともにシャドー側の階調
を軟調化させ、逆にプリントの濃度が下がるような場合
には、ハイライト側の濃度を軟調化させるとともにシャ
ドー側の階調を硬調化させるように修正量を求め、これ
を設定情報H0に含める。
【0025】さらに設定情報生成手段5においては、画
像データS0のタグ情報が読み出され、タグ情報のカメ
ラ種情報および画像データS0により表される画像の画
素数Y0が設定情報H0に含められる。なお、タグ情報
にストロボ情報が含まれている場合は、これも設定情報
H0に含められる。
【0026】モニタ7にはインデックス画像データS1
1′により表されるインデックス画像が表示される。ま
た、後述する階調曲線および色補正条件の修正時には、
インデックス画像とともに階調曲線および色補正条件も
表示される。なお、本実施形態においては6枚のインデ
ックス画像が同時に表示されるものとする。
【0027】入力手段8は、画像処理条件決定手段6に
対して種々の入力をするキーボード、マウスなどからな
るものである。ここで、入力手段8からは、画像処理条
件決定時に基準となる階調(以下基準階調とする)の種
類が入力される。なお、基準階調とは、プリンタ14に
おいてプリントを行う際に、適切な階調を有するプリン
トPが得られるように画像データに対して階調変換処理
を行う階調を表すものである。ここで基準階調として
は、例えば標準的な階調、曇天用の階調、逆光用の階
調、および近接ストロボシーン用の階調が選択可能とさ
れており、入力手段8から選択された基準階調を入力す
ることにより、選択された基準階調を表す階調曲線が画
像処理条件決定手段6において設定される。また、所望
とする階調が得られるように階調曲線を修正したい場合
があるが、その場合は階調曲線をモニタ7に表示して、
入力手段8を用いて階調曲線を修正することができる。
【0028】DCMYキー9は、画像全体の濃度Dおよ
びC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各
色の濃度を補正するための4つのキーからなり、キーを
押下した回数に応じて画像処理条件決定手段6において
画像全体および各色の濃度が変更される。なお、入力手
段8から入力された階調曲線の修正およびDCMYキー
9から入力された濃度の変更は、リアルタイムでモニタ
7に表示されたインデックス画像に反映される。
【0029】画像処理条件決定手段6は画像データS0
に対して階調変換処理および色補正処理を施すための画
像処理条件を設定するためのものであり、画像データS
0のタグ情報に含まれた画像データS0により表される
画像の画素数Y0に応じて、設定した画像処理条件その
ものを処理手段10に出力するか、または設定した画像
処理条件に基づいて3DLUTを作成して3DLUTを
処理手段10に出力するかの2通りの動作をする。本実
施形態による画像出力装置においては、画像処理条件決
定手段6は、処理時間を短縮するために、画素数Y0と
3DLUTの格子点数を比較し、画素数Y0が3DLU
Tの格子点数より多い場合は3DLUTを作成し、作成
された3DLUTを画像処理条件として処理手段10に
出力する。一方、画素数Y0が3DLUTの格子点数以
下の場合は3DLUTを作成せず、画像処理条件そのも
のを処理手段10に出力する。以下図2を参照して画像
処理条件決定手段6の詳細を説明する。
【0030】図2は画像処理条件決定手段6の構成を示
す概略ブロック図である。なお、3DLUTを作成する
に際し、画像データS0がRGB各色8ビットのデータ
である場合、全てのデータを変換する3DLUTを作成
しようとすると2563のデータが必要となり、3DL
UTの作成に長時間を要するものとなる。したがって、
本実施形態においては、格子点数が(2n/8+1)個
(n:画像データS0のビット数)となるように各色デ
ータR0,G0,B0ビット数を低減して3DLUTを
作成する。例えば、画像データS0がRGB各色8ビッ
トのデータである場合、各色データR0,G0,B0の
ビット数を低減して0,7,15,…247,255の
各色33のデータからなる333個の格子点を有する3
DLUTを作成するものとする。
【0031】図2に示すように、画像処理条件決定手段
6は、ITU−R BT.709(REC.709)に
準拠した画像データS0(ビット数が低減されたもの)
から、下記の式(1)〜(3)に基づいて、被写体その
ものの測色値を表す真数の色データR0′,G0′,B
0′を求め、これを対数変換して画像データS1を得る
対数変換手段21と、対数変換された画像データS1に
対して階調を変換する処理を施して画像データS2を得
る階調変換手段22と、階調変換手段22における階調
変換に用いられる階調変換テーブルT0を設定する階調
設定手段23と、複数の階調曲線を記憶したメモリ24
と、画像データS2を逆対数変換して色データR3,G
3,B3からなる画像データS3を得る逆対数変換手段
25と、画像データS3を構成する色データR3,G
3,B3を明度L*、彩度C*および色相HAを表すデー
タL3,C3,H3に変換するLCH変換手段26と、
データL3,C3,H3に対して色を補正する処理を施
して色補正データL4,C4,H4を得る色補正手段2
7と、色補正データL4,C4,H4をモニタ用の色空
間であるsRGB色空間に変換して色データR4,G
4,B4からなる色補正画像データS4を得るsRGB
変換手段28と、色補正画像データS4をプリンタ用の
色空間に変換してプリンタ用画像データS5を得るプリ
ンタ変換手段29と、プリンタ用画像データS5と画像
データS0とに基づいて3DLUTを作成するLUT作
成手段30とを備える。なお、色補正手段27には、色
補正手段27に使用される色補正条件を設定する色補正
条件設定手段32が接続されており、この色補正条件設
定手段32が、設定情報H0および入力手段8の入力に
基づいて、基準となる色補正条件を表す複数の基準色補
正メニューおよび各々のデジタルカメラの機種に対応し
た色補正条件を表す機種色補正メニューを記憶したメモ
リ31から該当する色補正メニューを呼び出し、必要に
応じてカスタマイズして色補正手段27に入力する。
【0032】 Pr=R0/255 Pg=G0/255 (1) Pb=B0/255 R0′=((Pr+0.099)/1.099)2.222 G0′=((Pg+0.099)/1.099)2.222 (Pr,Pg,Pb≧0.081) (2) B0′=((Pb+0.099)/1.099)2.222 R0′=Pr/4.5 G0′=Pg/4.5 (Pr,Pg,Pb<0.081) (3) B0′=Pb/4.5 メモリ24には、標準的な階調曲線、曇天用の階調曲
線、逆光用の階調曲線、および近接ストロボシーン用の
階調曲線からなる基準階調曲線、およびカメラ種別に応
じた複数の階調曲線が記憶されている。
【0033】階調設定手段23においては下記のように
して画像データS1を階調変換するための階調変換テー
ブルT0が設定される。図3は階調変換テーブルT0の
設定を説明するための図であり、この階調変換テーブル
T0は、画像データS1を構成する色データR1,G
1,B1を、第1象限から第4象限にかけて階調変換し
て画像データS2を構成する色データR2,G2,B2
を得るものである。なお、階調設定手段23において
は、RGBの各色毎に階調変換テーブルT0が設定され
る。まず、階調設定手段23には設定情報H0が入力さ
れ、この設定情報H0のうちカメラ種情報に基づいて、
そのカメラ種情報に応じた階調曲線がメモリ24から読
み出される。一方、基準階調曲線としてデフォルトの標
準的な階調曲線がメモリ24から読み出されるが、入力
手段8から曇天用の階調曲線を読み出す旨が入力されて
いる場合は、曇天用の階調曲線が読み出され、逆光用の
階調曲線を読み出す旨が入力されている場合は、逆光用
の階調曲線が読み出され、近接ストロボ用の階調曲線を
読み出す旨が入力されている場合には、近接ストロボ用
の階調曲線が読み出される。
【0034】カメラ種別の階調曲線C1は図3に示すよ
うに第1象限に設定される。ここで、デジタルカメラに
おいては、デジタルカメラの製造メーカーや機種などの
カメラの種別に応じて、再生画像の画質が異なるもので
ある。したがって、この階調曲線C1は、カメラ種別に
拘わらず一定品質の画像を得るために、個々のカメラの
階調特性を吸収するようにカメラ種別に応じて作成され
てなるものである。なお、この階調曲線C1により色デ
ータR1,G1,B1を変換すると、カメラ内の階調特
性を補償した対数露光量を表すデータが得られることと
なる。
【0035】第2象限には露光量を補正する直線C2が
設定される。この露光量を補正する直線C2は基本的に
は原点を通る直線であるが、設定情報H0に含まれる露
光量およびホワイトバランスを補正するための補正量に
基づいてこの直線C2を矢印A方向に平行移動させるこ
とにより露光量が補正される。そしてこの直線C2によ
り、プリントに適したAE/AWB処理が施され、実被
写体の反射濃度を表すデータが得られることとなる。
【0036】第3象限には、基準階調曲線が設定され
る。なお、ここでは標準の階調曲線C3が設定されたも
のとする。この標準の階調曲線C3はS字状の曲線とな
っており、中間部はγ=1.6に相当するものとなって
いる。ここで、本実施形態においては階調曲線C3によ
る変換をγ変換と称する。そしてこの階調曲線C3によ
りプリントに適した濃度データを得ることができる。
【0037】第4象限には、画像のハイライト部および
シャドー部を非線形に補正する階調曲線C4が設定され
る。この階調曲線C4による補正量は、設定情報H0に
含まれるハイライト部およびシャドー部の修正量に応じ
て定められる。そしてこの階調曲線C4により画像デー
タS2を構成する色データR2,G2,B2を得ること
ができる。
【0038】なお、この階調変換テーブルT0は入力手
段8および/またはDCMYキー9の入力に応じて変更
される。ここで、DCMYキー9の押下によって、モニ
タ7に表示されるインデックス画像のC,M,Yがシフ
トするが、ここではC,M,Yのシフト量をR,G,B
濃度のシフト量に変換して階調変換テーブルT0を変更
するものである。すなわち、DCMYキー9の押下の回
数に応じたR,G,B濃度のシフト量が予め設定されて
おり、DCMYキー9の押下の回数に応じてR,G,B
の濃度が変更される。具体的には、第2象限の直線C2
をDCMYキー9の押下回数に応じて矢印A方向に平行
移動させることにより、R,G,Bの濃度が変更され
る。さらに、入力手段8からの入力によっては、第1象
限の階調曲線C1あるいは第3象限の階調曲線C3のγ
の値が変更される。この場合、インデックス画像ととも
に各色毎の階調曲線C1,C3をモニタ7に表示し、イ
ンデックス画像を観察しながらユーザが所望とする階調
となるように入力手段8を用いて階調曲線C1,C3を
変更すればよい。そして、このように階調曲線C1、直
線C2および/または階調曲線C3を変更することによ
り、階調変換テーブルT0が変更される。
【0039】階調変換手段22は、階調設定手段23に
おいて設定された階調変換テーブルT0により画像デー
タS1を変換して画像データS2を得る。
【0040】なお、対数変換手段21、階調変換手段2
2、および逆対数変換手段25ではRGB色空間にて全
ての処理が行われるものである。
【0041】LCH変換手段26は画像データS3をR
GB色空間からL***色空間に変換するとともに、
明度L*、彩度(クロマ値)C*および色相角HAを表す
データL3,C3,H3を得るものである。以下、この
変換について説明する。デジタルカメラにおいて取得さ
れる画像データS0は、ITU−R BT.709(R
EC.709)に準拠しているため、下記の式(4)に
基づいて画像データS3を構成する色データR3,G
3,B3がCIE1931三刺激値X,Y,Zに変換さ
れる。
【0042】 X R3 Y =|A|・ G3 (4) Z B3 ここで、マトリクス|A|は、色データR3,G3,B
3を三刺激値X,Y,Zに変換するためのマトリクスで
あり、例えば以下のような値を用いることができる。
【0043】 0.4124 0.3576 0.1805 |A| = 0.2126 0.7152 0.0722 (5) 0.0193 0.1192 1.0571 なお、マトリクス|A|に代えて、ルックアップテーブ
ルにより三刺激値X,Y,Zを求めるようにしてもよ
い。
【0044】次に、三刺激値X,Y,Zから下記の式
(6)〜(8)によりCIE1976L*(=L3)、
クロマ値C*(=C3)および色相角HA(=H3)を
求める。
【0045】 a*=500{f(X/Xn)−f(Y/Yn)} b*=200{f(Y/Yn)−f(Z/Zn)} (6) L*=116(Y/Yn)1/3−16(Y/Yn>0.0088
56のとき) L*=903.25(Y/Yn)(Y/Yn≦0.008856
のとき) ここで、 X/Xn,Y/Yn,Z/Zn>0.008856のとき f(a/an)=(a/an)1/3(a=X,Y,Z) X/Xn,Y/Yn,Z/Zn≦0.008856のとき f(a/an)=7.787(a/an)+16/11
6 なお、Xn,Yn,Znは白色に対する三刺激値であ
り、CIE−D65(色温度が6500Kの光源)に対
応する三刺激値により代用することができる。
【0046】 C*=(a*2+b*21/2 (7) HA=tan-1(b*/a*) (8) 色補正手段27は、R、G、B、C、M、Y、YellowGr
een(YG)、BlueSky(BS)、ハイライト側の肌色S
K(HL)、中間濃度の肌色SK(MD)およびシャド
ー側の肌色SK(SD)の11色についての明度、彩度
および色相を補正する。具体的には、下記の式(9)〜
(11)に示すようにデータL3,C3,H3を補正し
て補正データL4,C4,H4を得る。
【0047】
【数1】 但し、i:R、G、B、C、M、Y、SK、BS j:SK(HL)、SK(MD)、SK(SD) LPi、LPj:明度変更度 CPi、CPj:彩度変更度 HPi、HPj:色相変更度 Wi、Wj:強度関数 Δl:階調変更に伴う明度変更分 Δc:階調変更に伴う彩度変更分 Δh:階調変更に伴う色相変更分 明度変更度LPi,LPj、彩度変更度CPi,CPj
および色相変更度HPi,HPjは、色補正条件設定手
段32により提供される。色補正条件設定手段32は、
メモリ31に記憶された複数の基準色補正メニューおよ
び各々のデジタルカメラの機種に対応した機種色補正メ
ニュー(図4参照)から所望の基準色補正メニューおよ
びデジタルカメラの機種に対応した機種色補正メニュー
を読み出し、必要に応じてカスタマイズして色補正手段
27に入力する。色補正条件設定手段32に設定情報H
0が入力されると、この設定情報H0に含まれるカメラ
種情報に基づいて、そのカメラ種別に応じた機種色補正
メニューがメモリ31から読み出される。一方、基準色
補正メニューとしてデフォルトの標準的な色補正メニュ
ーがメモリ31から読み出されるが、入力手段8から曇
天用の色補正メニューを読み出す旨が入力されている場
合は、曇天用の色補正メニューが読み出され、逆光用の
色補正メニューを読み出す旨が入力されている場合は、
逆光用の色補正メニューが読み出され、近接ストロボ用
の色補正メニューを読み出す旨が入力されている場合に
は近接ストロボ用の色補正メニューが読み出される。
【0048】なお、選択された基準色補正メニューおよ
び機種色補正メニューに対して、入力手段8より所望に
応じて変更を加えてカスタマイズすることができる。な
お、カスタマイズされた基準色補正メニューおよび機種
色補正メニューは、ユーザ毎に例えば「ユーザA用曇天
シーン基準色補正メニュー」、「ユーザAデジタルカメ
ラA用曇天シーン機種色補正メニュー」のように分類し
てメモリ31に記憶保存してもよい。
【0049】ここで、色補正メニューには、明度、彩度
および色相をどの程度修正すべきかを表す数値が設定さ
れており、色補正手段27は基準色補正メニューおよび
機種色補正メニューにおいて設定された数値にしたがっ
て、式(9)〜(11)における明度変更度LPi,L
Pj、彩度変更度CPi,CPjおよび色相変更度HP
i,HPjを設定する。なお、各色における変更度は、
基準色補正メニューと機種色補正メニューとの数値の和
として得られる。
【0050】強度関数Wiは下記の式(12)により定
められる。
【0051】 Wi=F(d) d=√((Li−L)2+(ai−a)2+(bi−b)2) (12) ここで、Li,ai,biはR、G、B、C、M、Y、
YG、BSのL***色空間における中心色であり、
R、G、B、C、M、Yについてはマクベスカラーチェ
ッカー(登録商標;米国コールモージェン社マクベス部
門(Macbeth A division kollmorgen)製)の各色の測
色値、YGおよびBSについては画像データS0により
表される画像の緑葉および空の部分の平均的な測色値と
する。また、dは、中心色Li,ai,biとLCH変
換手段26において得られるL*,a*,b*の値とのL*
**色空間における距離であり、F(d)は、例えば
図5に示すように、距離dが所定値(ここでは30)ま
では一定の値を有し、所定値よりも距離dが大きくなる
と値が小さくなるような関数である。
【0052】一方、強度関数Wjは肌色用の強度関数で
あり、画像データS0により表される画像のL***
色空間におけるハイライト側の肌色SK(HL)、中間
濃度の肌色SK(MD)およびシャドー側の肌色SK
(SD)の統計的な分布範囲を求め、その分布において
図6に示すように、周辺部の値が小さく中心部の値が大
きくなる(但し0≦Wj≦1)ように設定されている。
【0053】なお、図7に示すようにモニタ7に表示さ
れたインデックス画像の1つにおいて、上述したR、
G、B、C、M、Y、YG、BS、SK(HL)、SK
(MD)、SK(SD)以外の任意の色を指定し、指定
した色を中心色としてその色の変更度を設定して上記式
(9)から(11)にその色の変更を反映させてもよ
い。この場合、図7の点A,Bが指定されたとすると、
点A,Bを中心とした5×5の範囲の色が求められ、そ
の色について図8に示すように色補正メニューが設定さ
れ、上記式(9)から(11)により補正データL4,
C4,H4が求められる。
【0054】Δl,Δc,Δhは、階調設定手段23の
第4象限で設定される非線形な階調変換に伴う肌色の明
度、彩度、色相の変化分であり、下記のようにして求め
られる。すなわち、階調変換前の色データR1,G1,
B1および階調変換後の色データR2,G2,B2に対
して、上記式(4)〜(8)の処理および逆対数変換手
段25における処理を施して、各画素毎に明度L*、ク
ロマ値C*および色相角HAの変化量ΔL*、ΔC*およ
びΔHAを算出する。そして、下記の式(13)〜(1
5)に示すように、変化量ΔL*、ΔC*およびΔHAと
図6に示す肌色用の強度関数Wjとを乗算することによ
り、Δl,Δc,Δhを求めることができる。
【0055】 Δl=ΔL*×Wj (13) Δc=ΔC*×Wj (14) Δh=ΔHA×Wj (15) sRGB変換手段28は、補正データL4,C4,H4
について、上記式(7)、(8)を逆に解くことによ
り、補正後のa*,b*を求め、この補正後のa*,b*
よびL*について、式(6)を逆に解くことにより補正
後の三刺激値X5,Y5,Z5を求める。そして、下記
の式(16)により三刺激値X5,Y5,Z5を色デー
タR4′,G4′,B4′に変換する。
【0056】 R4′ X5 G4′=|A|-1・Y5 (16) B4′ Z5 さらに、下記の式(17)により色データR4,G4,
B4を得、これをモニタ7表示用のsRGB色空間の色
補正画像データS4とする。
【0057】 R4=255×(1.055R4′1.0/2.4-0.055) G4=255×(1.055G4′1.0/2.4-0.055) (0.00304≦R4′,G4′,B4′≦1) B4=255×(1.055B4′1.0/2.4-0.055) R4=255×12.92R4′ G4=255×12.92G4′ (0≦R4′,G4′,B4′<0.00304) B4=255×12.92B4′ (17) ここで、処理方法決定手段33は、画像データS0のビ
ット数から、画像データS0に対して階調変換および色
補正を行うための3DLUTの格子点数を算出し、算出
された3DLUTの格子点数と画像データS0により表
される画像の画素数Y0とを比較して、3DLUTの格
子点数が画素数Y0より多い場合には3DLUTを作成
せず、画像処理条件(階調変換テーブルT0と色補正条
件)を処理手段10に出力する(破線により示された処
理)。一方、3DLUTの格子点数が画素数Y0以下の
場合には、3DLUTを作成する処理(プリンタ変換手
段29およびLUT作成手段30による処理)へ進む。
【0058】プリンタ変換手段29は、sRGB色空間
の色補正画像データS4をプリント用の色空間に変換す
る3DLUTにより色補正画像データS4を変換してプ
リンタ用画像データS5を得る。
【0059】LUT作成手段30は、画像データS0を
構成する色データR0,G0,B0とプリント用画像デ
ータS5を構成する色データR5,G5,B5との対応
関係を各色毎に求め、これを333の3次元のルックア
ップテーブル(3DLUT)として処理手段10に出力
する。
【0060】ここで、画像処理条件決定手段6にはイン
デックス画像データS11が入力されて階調変換処理が
施されるが、インデックス画像データS11については
ビット数を低減することなく、階調変換手段22におい
て階調変換テーブルT0を用いた階調変換処理のみが施
され、色補正手段27における色補正処理は施されるこ
となくsRGB色空間に変換されて、階調変換処理が施
されたインデックス画像データS11′として出力され
る。この際、インデックス画像データS11は3DLU
Tの作成には用いられないため、階調設定手段23にお
いてDCMYキー9の押下あるいは階調曲線の変更によ
る濃度シフトを反映させて逐次設定される階調変換テー
ブルT0により、階調変換手段22において逐次階調変
換がなされてインデックス画像データS11′として出
力される。これにより、階調が変更されたインデックス
画像をリアルタイムでモニタ7に表示することができ
る。
【0061】なお、インデックス画像データS11に対
して階調変換処理に加えて、色補正処理を施してもよ
い。これにより、階調が変更されるとともに色補正処理
が施されたインデックス画像をリアルタイムでモニタ7
に表示することができる。
【0062】図1に戻り、画像処理条件決定手段6にお
いて作成された3DLUTあるいは画像処理条件決定手
段6において決定された画像処理条件は処理手段10に
入力される。処理手段10においては、3DLUTが入
力された場合、画像データS0が3DLUTにより変換
されて変換画像データS12が得られる。この際、3D
LUTは333のデータにより作成されているため、変
換画像データS12を構成する色データは、例えば特開
平2−87192号に記載されたように、3DLUTを
体積補間あるいは面積補間することにより求められる。
【0063】一方、処理手段10に、階調変換テーブル
T0および色補正条件からなる画像処理条件が入力され
た場合、これらの画像処理条件を用いて画像データS0
に対して各画素毎に演算を行うことによって階調変換お
よび色補正処理を行い、さらにプリンタ用の変換画像デ
ータS12へと変換する。
【0064】ところで、画像データS0を取得したデジ
タルカメラの画素数は種々のものがあり、プリントに必
要な画素数に満たないものあるいはプリントに必要な画
素数以上の画素数を有するものがある。このため、画像
データS0がプリントに必要な画素数以上の画素数を有
する場合、処理手段10の前段において縮小手段11に
より画像データS0を縮小して縮小画像データS0′を
得、縮小画像データS0′から変換画像データS12を
得る。一方、画像データS0がプリントに必要な画素数
に満たない場合、処理手段10の後段において処理手段
10において得られた変換画像データS12を拡大手段
12により拡大して拡大画像データS12′を得る。
【0065】シャープネス処理手段13は、例えば下記
の式(18)により、変換画像データS12または拡大
画像データS12′に対してシャープネス処理を施して
処理済み画像データS13を得る。なお、式(18)に
おいては変換画像データS12にシャープネス処理を施
している。
【0066】 S13=S12+β(S12−S12us) (18) 但し、S12us:変換画像データS12のボケ画像デー
タ β:強調度 なお、強調度βを縮小手段11による縮小率または拡大
手段12による拡大率に応じて変更してもよい。
【0067】次いで、本実施形態の動作について説明す
る。図9は本実施形態の動作を示すフローチャートであ
る。まず、デジタルカメラにより撮影を行うことにより
得られた画像データS0が記憶されたメモリカード2か
ら読出手段3において画像データS0が読み出される
(ステップS1)。インデックス画像作成手段4におい
ては、画像データS0のインデックス画像を表すインデ
ックス画像データS11が作成され(ステップS2)、
画像処理条件決定手段6に入力される。一方、設定情報
生成手段5においては設定情報H0が生成され(ステッ
プS3)、画像処理条件決定手段6に入力される。
【0068】画像処理条件決定手段6の階調設定手段2
3においては、設定情報H0に基づいて画像データS0
を変換するための階調変換テーブルT0が設定され(ス
テップS4)、この階調変換テーブルT0に基づいて階
調変換手段22において、まず、インデックス画像デー
タS11が階調変換されて(ステップS5)、色補正を
行うことなくモニタ7にインデックス画像が表示される
(ステップS6)。オペレータはこのインデックス画像
を観察し、必要があれば(ステップS7:YES)入力
手段8あるいはDCMYキー9からの入力により(ステ
ップS7)、インデックス画像の階調および/または濃
度を修正する(ステップS8)。そしてステップS4に
戻り、修正された階調および/または濃度に基づいて階
調変換テーブルT0を新たに設定し、新たに設定された
階調変換テーブルT0によりインデックス画像データS
11を階調変換してモニタ7に表示するステップS4か
らステップS6の処理を繰り返す。
【0069】修正がない場合、あるいは修正が完了した
場合はステップS7が否定され、画像データS0のビッ
ト数に基づいて算出された3DLUTの格子点数と画像
データS0により表される画像の画素数Y0とを比較し
(ステップS9)、3DLUTの格子点数が画素数Y0
より多い場合(ステップS9:YES)、画像処理条件
(階調変換テーブルT0および色補正条件)を処理手段
10に出力する(ステップS15)。一方、3DLUT
の格子点数が画素数Y0以下の場合(ステップS9:N
O)、画像データS0に対して最終的に設定された階調
変換テーブルT0により階調変換が施され(ステップS
10)、さらに色補正が施される(ステップS11)。
さらに、sRGB色空間への変換およびプリント用色空
間への変換がなされて(ステップS12)、プリント用
画像データS5が得られる。そして、LUT作成手段3
0において画像データS0とプリント用画像データS5
との対応関係がRGBの各色毎に求められて3DLUT
が作成され(ステップS13)、処理手段10に出力さ
れる(ステップS14)。
【0070】前述したように、処理手段10は、3DL
UTが入力された場合には、3DLUTを用いて画像デ
ータS0を変換して変換画像データS12を得るが、階
調変換テーブルT0および色補正条件からなる画像処理
条件が入力された場合には、これらの画像処理条件を用
いて画像データS0に対して各画素毎に演算を行うこと
により階調変換および色補正処理を施して変換画像デー
タS12を得る。
【0071】変換画像データS12は、さらにシャープ
ネス処理手段13においてシャープネス処理が施され、
プリンタ14においてプリントPとして出力される。
【0072】なお、メモリカード2から読み出された画
像データS0は、必要であれば縮小手段11において縮
小処理が施されて縮小画像データS0′が得られる。こ
の場合、この縮小画像データS0′を画像データS0と
して、上記と同様に処理が行われる。一方、拡大が必要
な場合には、画像データS0から得られた変換画像デー
タS12に対して拡大手段12において拡大処理が施さ
れて拡大画像データS12′が得られ、上記と同様に処
理が行われる。
【0073】このように、本実施形態においては、デジ
タルカメラの種別に応じた階調特性を吸収する階調曲線
C1と、プリント出力に適合するAE/AWB処理を行
う直線C2と、プリンタ出力に適合させるための基準階
調による階調処理とを施す階調曲線C3とにより階調変
換テーブルT0を設定するようにしたため、この階調変
換テーブルT0を用いて作成された3DLUTにより画
像データS0に対して階調を変換する処理を施せば、デ
ジタルカメラの種別に拘わらず高画質のプリント画像を
再現可能な処理済み画像データS13を得ることができ
る。
【0074】一方、プリンタは濃度の再現域が狭く、画
像のハイライト部に飛びが、シャドー部に潰れが生じや
すい状態にある。このため、階調変換テーブルT0を、
プリンタ出力に適合する階調処理が施された画像データ
に対してさらにハイライト部および/またはシャドー部
の階調を非線形に補正する処理を行う階調曲線C4も含
めて設定することにより、画像のハイライト部の飛びや
シャドー部の潰れのない画像を再現可能な処理済み画像
データS13を得ることができる。
【0075】なお、上記実施形態においては、本発明に
よる階調設定装置を3DLUTの作成に用いているが、
階調変換テーブルT0を用いて画像データをリアルタイ
ムで変換するようにしてもよい。また、本発明による階
調設定装置を画像出力装置に適用しているが、階調設定
装置を単体で用いてもよい。
【0076】また、上記実施形態においては、画像出力
装置はメモリカード2から画像データを読み取るように
しているが、LAN、WANなどのネットワークを介し
て送信装置から画像データを受信するシステムに応用す
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による階調変換装置を適用し
た画像出力装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】3DLUT作成手段の構成を示す概略ブロック
【図3】階調変換テーブルの設定を説明するための図
【図4】色補正メニューを示す図
【図5】強度関数の例を示す図
【図6】肌色用の強度関数の例を示す図
【図7】モニタに表示されたインデックス画像の1つを
示す図
【図8】追加の色補正メニューを示す図
【図9】本実施形態の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 画像出力装置 2 メモリカード 3 読出手段 4 インデックス画像作成手段 5 設定情報生成手段 6 3DLUT作成手段 7 モニタ 8 入力手段 9 DCMYキー 10 処理手段 11 縮小手段 12 拡大手段 13 シャープネス処理手段 14 プリンタ 21 対数変換手段 22 階調変換手段 23 階調設定手段 24,31 メモリ 25 逆対数変換手段 26 LCH変換手段 27 色補正手段 28 sRGB変換手段 29 プリンタ変換手段 30 LUT生成手段 32 色補正条件設定手段 33 処理方法決定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/79 H04N 9/79 H

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタルカメラにより取得した画像デ
    ータに対して階調を変換する処理を施してプリンタ出力
    用の処理済み画像データを得るための階調変換テーブル
    を設定する階調設定方法において、 前記デジタルカメラの種別に応じた階調特性を吸収する
    処理と、 前記プリント出力に適合するAE/AWB処理を行うた
    めの補正処理とを行った後、 前記プリント出力に適合する階調特性を得るための階調
    処理を、前記画像データに対して施すように前記階調変
    換テーブルを設定することを特徴とする階調設定方法。
  2. 【請求項2】 前記画像データに対して、さらにハイ
    ライト部および/またはシャドー部の階調を非線形に変
    換する処理を施すように前記階調変換テーブルを設定す
    ることを特徴とする請求項1記載の階調設定方法。
  3. 【請求項3】 前記処理済み画像データにより表され
    る処理済み画像を表示し、 前記処理済み画像の階調および/または濃度の修正を受
    け付け、 該階調および/または濃度の修正量に応じて、前記補正
    処理の補正量を変更することを特徴とする請求項1また
    は2記載の階調設定方法。
  4. 【請求項4】 デジタルカメラにより取得した画像デ
    ータに対して階調を変換する処理を施してプリンタ出力
    用の処理済み画像データを得るための階調変換テーブル
    を設定する設定手段を備えた階調設定装置において、 前記設定手段は、前記デジタルカメラの種別に応じた階
    調特性を吸収する処理と、 前記プリント出力に適合するAE/AWB処理を行うた
    めの補正処理とを行った後、 前記プリント出力に適合する階調特性を得るための階調
    処理を、前記画像データに対して施すように前記階調変
    換テーブルを設定する手段であることを特徴とする階調
    設定装置。
  5. 【請求項5】 前記設定手段は、前記画像データに対
    して、さらにハイライト部および/またはシャドー部の
    階調を非線形に変換する処理を施すように前記階調変換
    テーブルを設定する手段であることを特徴とする請求項
    4記載の階調設定装置。
  6. 【請求項6】 前記処理済み画像データにより表され
    る処理済み画像を表示する表示手段と、 前記処理済み画像の階調および/または濃度の修正を受
    け付ける入力手段とをさらに備え、 前記設定手段は、該階調および/または濃度の修正量に
    応じて、前記補正処理の補正量を変更する手段であるこ
    とを特徴とする請求項4または5記載の階調設定装置。
  7. 【請求項7】 デジタルカメラにより取得した画像デ
    ータに対して階調を変換する処理を施してプリンタ出力
    用の処理済み画像データを得るための階調変換テーブル
    を設定する階調設定方法をコンピュータに実行させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記
    録媒体において、 前記プログラムは、前記デジタルカメラの種別に応じた
    階調特性を吸収する処理と、 前記プリント出力に適合するAE/AWB処理を行うた
    めの補正処理とを行った後、 前記プリント出力に適合する階調特性を得るための階調
    処理を、前記画像データに対して施すように前記階調変
    換テーブルを設定する手順を有することを特徴とするコ
    ンピュータ読取り可能な記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記階調変換テーブルを設定する手順
    は、前記画像データに対して、さらにハイライト部およ
    び/またはシャドー部の階調を非線形に変換する処理を
    施すように前記階調変換テーブルを設定する手順である
    ことを特徴とする請求項7記載の階調設定方法。
  9. 【請求項9】 前記処理済み画像データにより表され
    る処理済み画像を表示する手順と、 前記処理済み画像の階調および/または濃度の修正を受
    け付ける手順とをさらに有し、 前記階調変換テーブルを設定する手順は、該階調および
    /または濃度の修正量に応じて、前記補正処理の補正量
    を変更する手順を有することを特徴とする請求項7また
    は8記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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