JP2000105820A - モノト―ン変換装置、モノト―ン変換方法およびモノト―ン変換プログラムを記録した媒体 - Google Patents

モノト―ン変換装置、モノト―ン変換方法およびモノト―ン変換プログラムを記録した媒体

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JP2000105820A
JP2000105820A JP11214950A JP21495099A JP2000105820A JP 2000105820 A JP2000105820 A JP 2000105820A JP 11214950 A JP11214950 A JP 11214950A JP 21495099 A JP21495099 A JP 21495099A JP 2000105820 A JP2000105820 A JP 2000105820A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノトーン変換した場合の画像の質について
はあまり問われておらず、その結果、元の輝度分布が悪
くてもそのまま変換されてしまっていた。 【解決手段】 カラーの画像データを入力してモノトー
ン化する場合に、画像データにおける輝度分布を集計し
(ステップ120〜ステップ140)、集計結果を利用
して輝度対応関係を設定し(ステップ150)、かかる
輝度対応関係に基づいて画像データを修整した上でモノ
トーン画像に変換するようにしたため、単純に輝度だけ
に基づいてモノトーン化した場合に比べて画質を向上さ
せることができるうえ、このような輝度分布の改善と着
色の処理という多段階の変換を一括して行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーの画像をモ
ノトーンの画像に変換するモノトーン変換装置、モノト
ーン変換方法およびモノトーン変換プログラムを記録し
た媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルスチルカメラが急速に利
用されはじめている。ディジタルスチルカメラで撮影し
た場合、画像をデータとして管理できるようになり、画
像処理などが簡単に行なえる。例えば、カラー画像を白
黒であるとかセピア調といったモノトーンの画像に変換
できる。従来、このようなモノトーンへの変換はドット
マトリクス状の各画素ごとに輝度を維持したままモノト
ーン化したデータに置換するだけの処理を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のモノト
ーン変換装置においては、モノトーン変換した場合の画
像の質についてはあまり問われておらず、その結果、元
の輝度分布が悪くてもそのまま変換されてしまうという
課題があった。本発明は、上記課題にかんがみてなされ
たもので、モノトーン変換する場合であっても画像の質
を向上させることが可能なモノトーン変換装置、モノト
ーン変換方法およびモノトーン変換プログラムを記録し
た媒体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、画像をドットマトリクス
状の各画素として表すとともに色分解した所定の要素色
で各画素毎に階調表現した画像データを取得する画像取
得手段と、この画像データに基づいて各画素の輝度相当
値の集計を行なう輝度分布集計手段と、集計された輝度
分布に基づいて当該輝度分布を変更する輝度変換の対応
関係を導出する輝度対応関係設定手段と、この導出され
た輝度変換の対応関係に基づいて上記画像データにおけ
る各画素の輝度を変換したモノトーンの画像データを生
成する画像データ変換手段とを具備する構成としてあ
る。
【0005】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、画像をドットマトリクス状の各画素とし
て表すとともに色分解した所定の要素色で各画素毎に階
調表現した画像データを画像取得手段が取得すると、輝
度分布集計手段がこの画像データに基づいて各画素の輝
度相当値を集計し、輝度対応関係設定手段は集計された
輝度分布に基づいて当該輝度分布を変更する輝度変換の
対応関係を導出するので、画像データ変換手段はこの導
出された輝度変換の対応関係に基づいて上記画像データ
における各画素の輝度を変換したモノトーンの画像デー
タを生成する。
【0006】すなわち、画像を構成する各画素ごとの輝
度相当値(輝度あるいは厳密ではないが輝度に相当する
値を意味する)についてその分布を求め、この輝度分布
に改善される余地があれば輝度変換の対応関係を導出
し、これに基づいて各画素の輝度を変換したモノトーン
の画像を生成する。より具体的には、ある画素の輝度を
適正な輝度としつつ各画素の色がモノトーンとなるよう
に変換する。画像データのモノトーンへの変換は、各種
の分野において利用されている。例えば、ディジタル画
像をコンピュータのフォトレタッチソフトなどに入力
し、同ソフト上で所望のフィルタ処理を掛ける際に一つ
の選択肢としてモノトーン変換が用意されている。ま
た、ディジタルスチルカメラ自身にセピア調の撮影とい
うモノトーン変換が用意されていることもある。従っ
て、画像取得手段については、カラー画像データが取得
されうるものであればよく、CCDのような具体的な撮
像素子であるとか、スキャナのような外部機器であると
か、あるいはデータ回線のように単に画像データを供給
するだけのものであるなど、特に限定されるものではな
い。さらには、画像データが既にメモリ上に展開された
状態で用意されている場合でも、同メモリから読み出す
時点で画像データを取得することに該当する。
【0007】ここでいうモノトーンとは必ずしも白黒に
限るものではなく、いわゆ単一の着色された表現であっ
てもモノトーンである。モノトーン変換の一例として、
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のモノトーン
変換装置において、上記輝度対応関係設定手段は、輝度
相当値での輝度分布の変更を行うための対応関係の設定
と、輝度変更後に各要素色間の構成比を所定の割合とす
る対応関係設定をする構成としてある。
【0008】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、輝度相当値での輝度分布の変更を行なっ
た後に各要素色間の構成比を所定の割合としている。す
なわち、モノトーン画像データにおける各要素色間の構
成比がある所定の割合となっているので、セピア調など
の着色されたモノトーン画像データとなる。ただし、こ
こでいう各要素色間の構成比が同一である場合、白黒画
像データとなる。これは、複数の要素色で白黒を表すに
あたっては各成分について一致した階調値を与えるとい
う結果にすぎないからである。
【0009】なお、対応関係を導出する際に、個別に各
階調値に対して最適な階調値を求めていくのは煩雑であ
る。従って、上記対応関係を一括して決定するトーンカ
ーブに基づいて変換テーブルを生成し、オリジナルの輝
度から修整された輝度へ変換するにあたってこの変換テ
ーブルを利用して変換すればよい。むろん、このトーン
カーブは輝度分布に基づく対応関係を表している。例え
ば、輝度分布を求めた結果が全体として暗い領域に分散
しているようであれば、全体として明るい側に移動させ
ることになるが、このときにγカーブのようなあるパラ
メータによって一義的に定まるカーブをトーンカーブと
して利用することとし、このパラメータだけを決めるよ
うにする。これによって階調値の幅に関わらず、トーン
カーブによってそれぞれの階調値に対応する変換値が決
定されることになる。なお、トーンカーブとしては、一
方向にのみ凹凸を有する場合に限らず、S字型とするな
ど適宜変更可能である。
【0010】各要素色間の構成比を所定の割合とするに
際しても、その実現手法は様々であり、全階調値にわた
って一定の割合にする場合に限られない。その一例とし
て、請求項3にかかる発明は、請求項2に記載のモノト
ーン変換装置において、上記輝度対応関係設定手段は、
輝度変更後に各要素色間の構成比を所定の割合とするに
あたり、トーンカーブを利用してある輝度値で一定の構
成比を実現しつつ全階調値にわたって滑らかに変化させ
る構成としてある。
【0011】全階調値にわたって一定比としようとする
と、輝度値が「0」に近いときには一定比で実現可能で
あるものの、階調値が最高値に近いときには一定比を実
現するのが困難である。従って、ある輝度値において代
表的な構成比を実現しつつ端部側では差異が収束するよ
うなトーンカーブを利用することにより、全階調値にわ
たって滑らかに変化させて、上記不具合を解消する。ま
た、モノトーンを生成する手法の一例として、請求項4
にかかる発明は、請求項2または請求項3のいずれかに
記載のモノトーン変換装置において、上記輝度対応関係
設定手段は、輝度相当値での輝度分布の変更と輝度変更
後に各要素色間の構成比を所定の割合とする変換とを一
括して行う対応関係を設定する構成としてある。
【0012】最終的に輝度が適正値に修正されつつ各要
素色の構成比が所定の割合となるようにするためには、
一旦、輝度相対値でのモノトーン変換の対応関係を導出
して概念的には白黒で輝度変換しておき、白黒の輝度値
が変換された状態で各要素色間の構成比を変化させると
いうように、二段階のステップを踏むことも可能ではあ
る。しかし、限られた階調値である以上、予め二段階の
対応を経た結果を得ておくことにより、二段階の対応関
係を一度に実現することも可能となる。
【0013】このように複数段階の対応関係を設定する
一例として、請求項5にかかる発明は、上記請求項4に
記載のモノトーン変換装置において、上記輝度対応関係
設定手段は、上記個々の対応関係に対応する変換テーブ
ルを生成し、この変換テーブルを統合して統合変換テー
ブルを生成する構成としてある。予めそれぞれの対応関
係を表す変換テーブルを生成しておき、変換元の輝度値
を全階調値にわたって変化させながら複数段階に変換テ
ーブルを参照する。そして、その結果を変換元の輝度値
に対する変換後の輝度値とすることにより、統合した統
合変換テーブルを容易に実現できる。
【0014】変換テーブルを統合するのは着色する場合
に限らない。たとえば、まず、集計された輝度分布から
複数の要素に基づいて個々に上記輝度変換の対応関係を
導出し、次いで、それぞれの対応関係を順次適応させる
ことになる統合した対応関係を導出する場合には、統合
した対応関係を表す変換テーブルを生成する。例えば、
コントラストを改善する対応関係と、明るさを改善する
対応関係とは排他的なものではなく、両方の対応関係を
実現するために統合した対応関係を導出する。
【0015】この場合、最初に個々の対応関係に対応す
る変換テーブルを生成し、次いでこの変換テーブルを統
合して統合変換テーブルを生成する。すなわち、ある変
換テーブルで参照される値を利用して次の変換テーブル
を参照し、その参照した値を最初の値に対応させるとい
う具合である。むろん、参照されるべき変換テーブルは
二つに限られるものではなく、任意の数の変換テーブル
を統合可能である。ところで、カラーの画像データにつ
いて各画素の輝度を求める場合、厳密な意味の輝度を求
めるのは困難な場合が多い。すなわち、画像データが採
用する座標系が単体の輝度のパラメータを採用していな
い場合は座標系を変換しなければならないが、厳密には
各座標系の間に線形の対応関係がないことが多い。この
場合、演算で対応関係を求めようとすれば演算量が多く
なるし、対応関係を予め導出しておいた変換テーブルを
利用しようとすれば再現可能な色の数によっては極めて
多大なテーブルになってしまう。
【0016】しかしながら、利用するのは輝度分布の集
計結果であって必ずしも厳密な輝度である必要はない。
このため、上記輝度分布集計手段が厳密な輝度の変換を
行うのではなく、比較的簡易な処理で済ますことができ
るように各要素色の階調値から線形変換によって輝度を
導出し、分布を求めるようにしてもよい。なお、ここで
いう線形変換は広義に解釈することができる。例えば、
テーブルを参照しなければ導出できないものであると
か、非線形演算で高負荷な演算処理を行わなければなら
ない場合などを除き、簡略化した演算で求めることがで
きればよい。
【0017】また、輝度分布を求めた上でこれを改善さ
せる段階を踏むことに意義があるのであり、改善させる
具体的なポイントは特に限定されるものではない。た
だ、その一例として、請求項6にかかる発明は、請求項
1〜請求項5のいずれかに記載のモノトーン変換装置に
おいて、上記輝度対応関係設定手段は、上記輝度分布に
基づいて導かれる最大輝度から最小輝度までの範囲をコ
ントラストの幅としつつ、当該コントラストの幅を適正
な幅となるようにオリジナルの輝度から修整された輝度
へ変換する対応関係を導出する構成としてある。
【0018】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、輝度分布に基づいて導かれる最大輝度か
ら最小輝度までの範囲をコントラストの幅とみなしてい
る。この最大輝度から最小輝度までの範囲が狭い場合、
利用可能なコントラストの幅を有効に利用していない。
このため、コントラストの幅を拡大するような対応関係
を導出することにより、オリジナルの輝度から修整され
た輝度へ変換させるとコントラストの幅が広くなる。な
お、理論的にはこの逆もあり得る。
【0019】また、他の一例として、請求項7にかかる
発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のモノト
ーン変換装置において、上記輝度対応関係設定手段は、
上記輝度分布に基づいて導かれる画像の明るさが適正範
囲にない場合に同輝度分布が全体として適正な分布とな
るようにオリジナルの輝度から修整された輝度へ変換す
る対応関係を導出する構成としてある。上記のように構
成した請求項7にかかる発明においては、上記輝度分布
から画像の明るさを判断する。すなわち、輝度の分布が
明るい領域に集中していれば明るすぎると判断できる
し、暗い領域に集中していれば暗すぎると判断できる。
従って、できるだけ偏りのないようにすることで、画像
の明るさは調整可能であり、そのために輝度分布が全体
として適正な分布となるような対応関係を導出してい
る。例えば、度数分布における山が暗い領域に偏ってい
ればこの山を全階調の中央あたりに移動させたり、逆に
同山が明るい領域に偏っていればこの山を同様に全階調
の中央あたりに移動させたりする対応関係を導出する。
【0020】このように、輝度分布が改善される余地が
あれば輝度変換の対応関係を導出して輝度を変換する手
法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、そ
の方法としても機能することは容易に理解できる。すな
わち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法とし
ても有効であることに相違はない。また、このようなモ
ノトーン変換装置は単独で存在する場合もあるし、ある
機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、
発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むも
のである。従って、ソフトウェアであったりハードウェ
アであったりするなど、適宜、変更可能である。
【0021】発明の思想の具現化例としてモノトーン変
換装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウ
ェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利
用されるといわざるをえない。むろん、その記録媒体
は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であ
ってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体におい
ても全く同様に考えることができる。また、一次複製
品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地
無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利
用して行なう場合でも本発明が利用されていることには
かわりない。
【0022】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒
体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよ
うな形態のものとしてあってもよい。また、本発明は、
当該プログラム自体において実現されていることはいう
までもない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、最適な輝
度分布となるように各画素の輝度を調整するため、良好
な画質のモノトーン画像を生成することが可能なモノト
ーン変換装置を提供することができる。
【0024】また、請求項2にかかる発明によれば、最
適な輝度分布としつつ、所定の構成比となるように各要
素色を求めることができ、白黒を含めて所望の色のモノ
トーン変換を実現できる。さらに、請求項3にかかる発
明によれば、構成比の変化をトーンカーブで実現するた
め、比較的容易に各要素色の値を求めることができる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、複数の段階の
変換を一括して実現するので、処理を高速化できる。
【0025】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
変換テーブルを利用して簡易に統合した対応関係を実現
することができる。さらに、請求項6にかかる発明によ
れば、コントラストの幅が適正となったモノトーン画像
を生成することができる。さらに、請求項7にかかる発
明によれば、明るさを適正範囲とした、すなわち明るす
ぎたり暗すぎたりすることのない適度な輝度としたモノ
トーン画像を生成することができる。
【0026】さらに、請求項8〜請求項11にかかる発
明によれば、同様の効果を奏するモノトーン変換方法を
提供でき、請求項12〜請求項15にかかる発明によれ
ば、モノトーン変換プログラムを記録した媒体を提供で
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態にかか
るモノトーン変換装置をクレーム対応概略構成図により
示しており、図2は同モノトーン変換装置を実現するハ
ードウェアの一例であるコンピュータシステム10をブ
ロック図により示している。まず、このコンピュータシ
ステム10について説明する。
【0028】本コンピュータシステム10は、画像デー
タを直接的に入力する画像入力デバイスとして、スキャ
ナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビデオカメラ
11cとを備えており、これらはコンピュータ本体12
に接続されている。それぞれの入力デバイスは画像をド
ットマトリクス状の画素で表現した画像データを生成し
てコンピュータ本体12に出力可能となっており、ここ
で同画像データはRGBの三原色においてそれぞれ25
6階調表示することにより、約1670万色を表現可能
となっている。なお、画像データのフォーマットは各種
のものが利用されており、圧縮されたJPEG形式のも
のであったり、非圧縮のBMP形式のものなどがある。
【0029】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピーディスクドライブ13aとハー
ドディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接
続されており、ハードディスク13bにはシステム関連
の主要プログラムが記録されており、フロッピーディス
クやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを
読み込み、同ハードディスク13b上に記録可能となっ
ている。また、コンピュータ本体12を外部のネットワ
ークなどに接続するための通信デバイスとしてモデム1
4aが接続されており、外部のネットワークに同公衆通
信回線を介して接続し、ソフトウェアやデータをダウン
ロードして導入可能となっている。この例ではモデム1
4aにて電話回線を介して外部にアクセスするようにし
ているが、LANアダプタを介してネットワークに対し
てアクセスする構成とすることも可能である。
【0030】ここで、外部補助記憶装置のうち、フロッ
ピーディスクドライブ13aやCD−ROMドライブ1
3cについては、記録媒体自身が交換可能であり、この
記録媒体に画像データが記録された状態で供給されるこ
とにより、画像入力デバイスの一手段ともなりうる。ま
た、モデム14aやLANアダプタを介してネットワー
クにアクセスした場合、このネットワークから画像デー
タが供給されることもあり、このような場合も画像入力
デバイスの一手段となりうる。
【0031】この他、コンピュータ本体12の操作用に
キーボード15aやポインティングデバイスとしてのマ
ウス15bも接続され、さらに、マルチメディア対応の
ためにスピーカ18aやマイク18bを備えている。さ
らに、画像出力デバイスとして、ディスプレイ17aと
カラープリンタ17bとを備えている。ディスプレイ1
7aについては水平方向に800画素と垂直方向に60
0画素の表示エリアを備えており、各画素毎に上述した
1670万色の表示が可能となっている。むろん、この
解像度は一例に過ぎず、640×480画素であった
り、1024×768画素であるなど、適宜、変更可能
である。
【0032】また、印刷装置としてのカラープリンタ1
7bはインクジェットプリンタであり、CMYKの四色
の色インクを用いて記録媒体たる印刷用紙上にドットを
付して画像を印刷可能となっている。画像密度は360
×360dpiや720×720dpiといった高密度
印刷が可能となっているが、階調表限については色イン
クを付すか否かといった2階調表現となっている。色イ
ンクについては、かかる四色のものに限らず、色の薄い
ライトシアンやライトマゼンタを加えた六色によってド
ットの目立ちを低減させることも可能であるし、インク
ジェット方式に限らずカラートナーを利用した静電写真
方式などを採用することも可能である。
【0033】一方、このような画像入力デバイスを使用
して画像を入力しつつ、画像出力デバイスに表示あるい
は出力するため、コンピュータ本体12内では所定のプ
ログラムが実行されることになる。そのうち、基本プロ
グラムとして稼働しているのはオペレーティングシステ
ム(OS)12aであり、このオペレーティングシステ
ム12aにはディスプレイ17aでの表示を行わせるデ
ィスプレイドライバ(DSP DRV)12bとカラー
プリンタ17bに印刷出力を行わせるプリンタドライバ
(PRT DRV)12cが組み込まれている。これら
のドライバ12b,12cの類はディスプレイ17aや
カラープリンタ17bの機種に依存しており、それぞれ
の機種に応じてオペレーティングシステム12aに対し
て追加変更可能である。また、機種に依存して標準処理
以上の付加機能を実現することもできるようになってい
る。すなわち、オペレーティングシステム12aという
標準システム上で共通化した処理体系を維持しつつ、許
容される範囲内での各種の追加的処理を実現できる。
【0034】むろん、このようなプログラムを実行する
前提として、コンピュータ本体12内にはCPU12e
とRAM12fとROM12gとI/O12hなどが備
えられており、演算処理を実行するCPU12eがRA
M12fを一時的なワークエリアや設定記憶領域として
使用したりプログラム領域として使用しながら、ROM
12gに書き込まれた基本プログラムを適宜実行し、I
/O12hを介して接続されている外部機器及び内部機
器などを制御している。
【0035】この基本プログラムとしてのオペレーティ
ングシステム12a上でアプリケーション12dが実行
される。アプリケーション12dの処理内容は様々であ
り、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウス1
5bの操作を監視し、操作された場合には各種の外部機
器を適切に制御して対応する演算処理などを実行し、さ
らには、処理結果をディスプレイ17aに表示したり、
カラープリンタ17bに出力したりすることになる。
【0036】かかるコンピュータシステム10では、画
像入力デバイスであるスキャナ11aなどで写真などを
読み取って画像データを取得することができる他、デジ
タルスチルカメラ11bで撮影した画像データを取得し
たり、ビデオカメラ11cで撮影した動画としての画像
データを取得することができる。また、予め撮影された
各種の画像データがCD−ROMソフトとして提供され
ることも多々ある。近年、このような画像データはカラ
ーであることがほぼ当然となっているが、表現を楽しむ
という意味で敢えてモノトーン化してみることが少なく
ない。従来は、印刷装置が黒インクだけを利用した白黒
印刷しかでしかなかったので、当然のようにモノトーン
化する処理を行っていたが、カラープリンタ17bの再
現性が良好となるにつれて白黒あるいはセピア調のよう
な着色されたモノトーン画像の印刷を行うことも多々あ
る。
【0037】このようなコンピュータシステム10で
は、デジタルスチルカメラ11bなどで撮影した画像デ
ータを、コンピュータ本体12にて取り込み、必要な画
像処理を経て、カラープリンタ17bで印刷することが
できる。この場合、コンピュータ本体12にて所定のア
プリケーション12dを起動し、印刷対象として直接に
デジタルスチルカメラ11bで撮影した画像データを取
り込んだり、既にハードディスク13bなど外部記憶装
置に保管してある画像データを取り込むことができる。
従って、かかる処理が図1に示す画像取得手段A1を構
成することになる。
【0038】一方、アプリケーション12bはこの画像
データをそのままプリンタドライバ12cに出力して印
刷させることも可能であるが、このアプリケーション1
2bによって画像処理を実行することも可能である。本
発明においては、画像データの輝度相当値(本実施形態
においては厳密な意味での輝度を扱うのではなく、輝度
と同等といえる輝度相当値をもって輝度として扱ってい
る)について統計処理し、画像の特徴を把握する。この
際、画像を通常どおりにモノトーン化するだけでは良好
な画質と言えないならば、把握した特徴に基づいて画像
データの輝度を修正するための方針を決定する。従っ
て、このような処理が輝度分布集計手段A2や輝度対応
関係設定手段A3を構成する。
【0039】むろんこのようにして修正する方針を決定
した場合には、かかる基準に基づいて画像データを修整
し、その後にプリンタドライバ12cに出力して印刷さ
せることになる。従って、この修整処理が画像データ変
換手段A4を構成することになる。すなわち、図1に示
す画像取得手段A1は要素色ごとに階調値のデータを持
つ画像データを取得する処理を実現する。この画像デー
タに基づいて画像取得手段A1は簡易的に輝度相当値y
を算出して輝度分布集計手段A2に集計させる。輝度分
布集計手段A2では輝度分布の傾向を知ることができる
ようにするために輝度相当値の度数分布DBを集計す
る。むろん、度数分布以外の集計を実現することも可能
であるが、ここでは処理の簡易さからも度数分布DBを
選択している。
【0040】輝度対応関係設定手段A3は度数分布DB
に基づいてモノトーンで表したときに最適な画像が得ら
れるような輝度の対応関係を設定するが、内部的には多
段階の処理を行っている。まず、輝度分布幅検出手段A
31は度数分布DBにおける分布の最大輝度Ymaxと
最小輝度Ymin、およびこれらに基づく輝度分布の幅
Ydifを求める。そして、これらを利用して分布幅改
善LUT作成手段A32が輝度分布の幅を改善させる対
応関係を示す変換テーブルLUT1を生成する。一方、
度数分布DBは明暗決定手段A33でも参照され、当該
画像の明暗を表す代表値として分布の中央値Ymedを
求め、さらに明暗改善LUT作成手段A34は画像の明
るさを改善させる対応関係を示す変換テーブルLUT2
を生成する。
【0041】分布幅改善LUT作成手段A32と明暗改
善LUT作成手段A34はそれぞれ個別の観点で輝度分
布を改善させる対応関係を生成している。むろん、それ
ぞれ個別に改善させることもできるが、変換テーブルを
利用した改善は容易に統合できるので、LUT統合手段
A35がこれらを統合した統合変換テーブルLUT3を
生成する。このLUT3はあくまでも輝度相当値yを改
善させることができるが、モノトーン変換ではセピア調
のように着色されたものが好まれるし、たとえ白黒であ
っても要素色の階調値で表さなければならないことに変
わりはない。従って、各色成分用LUT作成手段A36
は輝度相当値yから各要素色の階調値へとダイレクトに
変換させることになる変換テーブルLUT4R, LU
T4G, LUT4Bを生成する。
【0042】画像データ変換手段A4は、元の画像デー
タRGBに基づいて輝度相当値yを得るか、画像取得手
段A1が生成した輝度相当値yに基づいてこのLUT4
R,LUT4G, LUT4Bを参照し、参照結果を変
換済みの画像データR’,G’,B’として出力する。
むろん、このLUT4R, LUT4G, LUT4Bは
コントラストと明るさという二つの輝度分布の改善とと
もに着色の要素も含んでおり、これらが一括で変換され
た結果を得ることができる。
【0043】では、以下にコンピュータシステム10が
主にソフトウェアを利用してこれらを実現する具体的な
処理についてより詳細に説明する。なお、このようなソ
フトウェアは、ハードディスク13bに記憶されてお
り、コンピュータ本体12にて読み込まれて稼働する。
また、導入時にはCD−ROM13c−1であるとかフ
ロッピーディスク13a−1などの媒体に記録されてイ
ンストールされる。従って、これらの媒体はモノトーン
変換プログラムを記録した媒体を構成する。また、これ
らの時系列的な処理はモノトーン変換方法を構成するこ
とはいうまでもない。
【0044】本実施形態においては、モノトーン変換装
置をコンピュータシステム10として実現しているが、
必ずしもかかるコンピュータシステムを必要とするわけ
ではなく、画像データを扱うとともにモノトーン画像を
生成するシステムであればよい。例えば、図3に示すよ
うにデジタルスチルカメラ11b1がモノトーン画像を
生成する機能を備えており、モノトーン化した画像をデ
ィスプレイ17a1で表示したり、プリンタ17b1で
印刷させるような構成とする場合にも適用可能である。
【0045】また、図4に示すように、コンピュータシ
ステムを介することなくプリンタ17b2を接続し、ス
キャナ11a2やデジタルスチルカメラ11b2あるい
はモデム14a2等を介して入力されるカラーの画像デ
ータをモノトーン化して印刷する構成とすることもでき
る。このようなプリンタ17b2は、近年、ビデオプリ
ンタとして家庭用テレビやビデオに接続して一場面をハ
ードコピー化するのに使用されることも多い。この場合
にカラーのまま印刷するのではなく、セピア調などにモ
ノトーン化する機能を採用しつつ本発明を適用すること
が可能である。
【0046】図5は上記モノトーン変換装置における主
となる画像処理ソフトの制御内容をブロック化して表し
ている。ステップ110では画像データを入力する。画
像データはオペレーティングシステム12aを介して読
み込み、所定のワークエリアに保存する。画像データ自
体は一つのファイルであり、図6に示すように先頭部分
に画像のサイズであるとか色数などのプロファイルデー
タを備えるとともに、その後には個々の画素についてR
GB256階調で表現するべく3バイトのエリアが画素
数分だけ確保されている。なお、画像データは画像入力
デバイスから読み込むようにしてもよいし、既に画像デ
ータファイルとしてハードディスク13bなどに保存さ
れているものを読み込むようにしてもよい。
【0047】画像データをワークエリアに読み込んだ
ら、ステップ120〜ステップ140にて図7に示すよ
うにして対象画素を移動させつつ同対象画素の画像デー
タについて加工を行って輝度についての集計処理を行
う。集計処理の内容は様々であるが、本実施形態におい
ては「コントラスト」と「明度」の特徴量を得るための
集計処理を行う。そして、全画素について集計処理を終
えたら、ステップ150で集計結果に基づいて特徴量を
分析しつつ、輝度分布を適正化するための改善手法を設
定する。以下、これらの集計を中心に説明する。この特
徴量を分析して輝度対応関係を設定するフローチャート
を図8に示している。
【0048】コントラストは画像全体としての輝度の幅
を示し、コントラストが適切でないと感じる場合、コン
トラストの幅を広げたいという要望が主である。ある画
像の各画素における輝度相当値の分布をヒストグラムと
して集計したものを図9(a)で実線にて示している。
実線に示す分布を取る場合、明るい画素の輝度と暗い画
素の輝度との差が少ないが、輝度の分布が一点鎖線に示
すように広がれば明るい画素の輝度と暗い画素の輝度と
の差が大きくなり、コントラストの幅が広がることにな
る。ここで、図9(b)はコントラストを拡大するため
の輝度変換を示している。変換元の輝度yと変換後の輝
度Yとの間において、Y=ay+bなる関係で変換させ
るとすると、変換元の最大輝度Ymaxと最小輝度Ym
inの画素の差はa>1の場合において変換後において
大きくなり、図9(a)に示すように輝度の分布が広が
ることになる。従って、このようなヒストグラムを作成
するために輝度の最大値から輝度の最小値までの間隔を
コントラストの幅として集計処理することが必要であ
る。ただし、この場合はあくまでも輝度の変換であり、
画像データが輝度を要素として備えていれば直接に集計
が可能であるが、上述したように画像データはRGB2
56階調で表現されてているので、直接には輝度の値を
持っていない。輝度を求めるためにLuv表色空間に色
変換する必要があるが、演算量などの問題から得策では
ないため、テレビジョンなどの場合に利用されているR
GBから輝度を直に求める次式の変換式を利用する。 y=0.30R+0.59G+0.11B また、このように輝度を厳密に求める必要はないので、 y=(R+G+B)/3 としてもよいし、さらには、各成分の重みの相違からG
成分だけを概略値とすることも可能であり、 y=G としてもよい。むろん、このように輝度を概略的に求め
たものが現実の輝度相当値であり、簡略化した演算を利
用すれば演算処理負荷が減り、高速化を図れる。ステッ
プ120〜ステップ140では、対象画素を移動させな
がら各画素の画像データである3バイトを読み込み、同
式に基づいて輝度yを演算する。この場合、輝度yも2
56階調であらわすものとし、演算された輝度yに対す
る度数を1つずつ加えていくことになる。すなわち、ス
テップ120では画像を走査して処理していくために対
象画素を示すポインタを初期位置へセットし、ステップ
140にて全画素が終了したと判断されるまでステップ
135にてポインタを移動させながらループ処理を繰り
返す。また、各画素ごとに実行するのはステップ125
で行なう注目画素の輝度相当値の算出と、ステップ13
0にて行なう度数分布の更新である。全画素についてそ
の輝度相当値(Y)を算出しつつ、同輝度相当値の画素
数を表す変数DB(Y)を「1」ずつ加算していくの
で、全画素について終了するときには輝度相当値の度数
分布(ヒストグラム)が得られる。
【0049】なお、着色する必要のない白黒への変換は
この輝度を利用すればよく、求められた輝度の階調値に
RGBの各成分値を一致させることで実現する。このよ
うにして輝度分布のヒストグラムを得るステップ120
〜ステップ140が輝度分布集計処理であり、このヒス
トグラムに基づいて図8に示すフローチャートで特徴量
を分析しつつ輝度対応関係を設定する。まず、ステップ
210では輝度分布の両端を求める。写真画像の輝度分
布は図10(a)に示すように概ね山形に表れる。むろ
ん、その位置、形状についてはさまざまである。輝度分
布の幅はこの両端をどこに決めるかによって決定される
が、単に裾野が延びて分布数が「0」となる点を両端と
することはできない。裾野部分では分布数が「0」付近
で変移する場合があるし、統計的に見れば限りなく
「0」に近づきながら推移していくからである。
【0050】このため、分布範囲において最も輝度の大
きい側と小さい側からある分布割合だけ内側に寄った部
分を分布の両端とする。本実施形態においては、同図に
示すように、この分布割合を0.5%に設定している。
むろん、この割合については、適宜、変更することが可
能である。このように、ある分布割合だけ上端と下端を
カットすることにより、ノイズなどに起因して生じてい
る白点や黒点を無視することもできる。すなわち、この
ような処理をしなければ一点でも白点や黒点があればそ
れが輝度分布の両端となってしまうので、255階調の
輝度値であれば、多くの場合において最下端は階調
「0」であるし、最上端は階調「255」となってしま
うが、上端部分から0.5%の画素数だけ内側に入った
部分を端部とすることにより、このようなことが無くな
る。そして、実際に得られたヒストグラムに基づいて画
素数に対する0.5%を演算し、再現可能な輝度分布に
おける上端の輝度値と下端の輝度値から順番に内側に向
かいながらそれぞれの分布数を累積し、0.5%の値と
なった輝度値が最大輝度Ymaxと最小輝度Yminと
なる。
【0051】輝度分布の幅Ydifは最大輝度Ymax
と最小輝度Yminの差であり、 Ydif=Ymax−Ymin となる。一方、輝度分布の幅Ydifは画像データに基
づいて分析された特徴量であり、ステップ215の処理
ではこの特徴量に基づいて輝度対応関係を設定するため
に改善パラメータを導出する。輝度分布の幅Ydifに
基づいてコントラストを拡大する画像処理としては、輝
度の分布に応じて傾きaとオフセットbを決定すればよ
い。例えば、 a=255/(Ymax−Ymin) b=−a・Yminあるいは255−a・Ymax とおくとすると、せまい幅を持った輝度分布を再現可能
な範囲まで広げることができる。ただし、再現可能な範
囲を最大限に利用して輝度分布の拡大を図った場合、ハ
イライト部分が白く抜けてしまったり、ハイシャドウ部
分が黒くつぶれてしまうことが起こる。これを防止する
には再現可能な範囲の上端と下端に拡大しない範囲とし
て輝度値で「5」ぐらいを残すようにすればよい。この
結果、変換式のパラメータは次式のようになる。 a=245/(Ymax−Ymin) b=5−a・Yminあるいは250−a・Ymax そして、この場合にはY<Yminと、Y>Ymaxの
範囲においては変換を行わないようにするとよい。
【0052】また、このように変換するにあたって、毎
回計算する必要はない。輝度の範囲が「0」〜「25
5」という値をとるとすれば、各輝度値について予め変
換結果を予めておき、図10(b)に示すように変換テ
ーブルを形成しておく。この変換テーブルは分布幅改善
トーンカーブと実質的に同義であり、ステップ220に
て当該変換テーブルを形成している。なお、ここで作成
される変換テーブルをLUT1と呼ぶ。
【0053】単純に白黒のモノトーン画像を得るのであ
れば、この変換テーブルの変換結果Yを使用し、変換前
の画像データ(R0,G0,B0 )について変換後の画像デ
ータ(Y1,Y1,Y1 )とすればよい。すなわち、ステ
ップ150において、特徴量を分析する作業は上述した
最大輝度Ymaxと最小輝度Yminを求める処理が該
当し、輝度対応関係を設定する作業はこれらから輝度分
布の幅Ydifを求めつつ変換式のパラメータa,bを
求めて変換テーブルを作成する処理が該当する。そし
て、もし対応関係の設定処理がこれだけであるならば、
ステップ160の画像データ変換処理ではこのような変
換テーブルを指定して変換前の画像データ(R0,G0,B
0 )から変換後の画像データ(R1(=Y1),G1(=Y1),
B1(=Y1))を生成させることになる。
【0054】また、ステップ210の輝度分布幅検出処
理は図1に示す輝度分布幅検出手段A31に相当する
し、ステップ215の分布幅改善パラメータ導出処理と
ステップ220の分布幅改善変換テーブル作成処理は同
図に示す分布幅改善LUT作成手段A32に相当する。
次に、明度について説明する。ここでいう画像の特徴量
としての明度は画像全体の明暗の指標を意味しており、
上述したヒストグラムから求められる分布の中央値(メ
ジアン)Ymedを使用する。従って、この場合におけ
る集計処理は先ほどと同様にコントラストのための集計
処理と同時に行われる。
【0055】一方、特徴量を分析する際には明度の理想
値であるYmed_targetとの差(Ymed_t
arget−Ymed)を算出すればよい。なお、理想
値Ymed_targetの実際の値は「106」を使
用するが、固定的なものではない。また、好みを反映し
て変更できるようにしても良い。むろん、このようにし
て明度の理想値であるYmed_targetとの差
(Ymed_target−Ymed)を算出する処理
がステップ225の明暗検出処理に該当する。
【0056】この特徴量(Ymed_target−Y
med)を利用して明度についての輝度対応関係を設定
する場合は次のようにする。中央値Ymedが理想値Y
med_targetと比較して大きいか小さいかで画
像が明るいか否かを評価できる。例えば、中央値Yme
dが「85」であるとすれば理想値Ymed_targ
etの「106」よりも小さいので、第一次的に「暗
い」と評価されるし、第二次的に暗さの程度は「106
−85」と数値的に表現される。
【0057】図11(a)は輝度のヒストグラムを示し
ているが、実線で示すように輝度分布の山が全体的に暗
い側に寄っている場合には波線で示すように全体的に明
るい側に山を移動させると良いし、逆に、図11(b)
にて実線で示すように輝度分布の山が全体的に明るい側
に寄っている場合には波線で示すように全体的に暗い側
に山を移動させると良い。このような場合には図9
(b)に示すような直線的な輝度の変換を施すのではな
く、図11(c)に示すようないわゆるγ曲線を利用し
た輝度の変換を行えばよい。
【0058】このように輝度分布の山を移動させる必要
があるということが画像の明るさが適正範囲にない場合
に相当するのであり、同輝度分布の山を移動させて全体
として適正な分布となるような対応関係を導出すること
になる。γ曲線による補正ではγ<1において全体的に
明るくなるし、γ>1において全体的に暗くなる。上の
例では中央値Ymedが「21」上がれば理想値Yme
d_targetと一致することになるが、γ曲線を利
用して正確に「21」上げるというのは容易ではない。
このため、図12に示すように評価値である(Ymed
_target−Ymed)について「5」刻み毎に対
応するγの値を設定しておけばよい。この例では評価値
の変動量「5」に対応してγの値を「0.05」ずつ変
動させているが、両者の対応関係を適宜変更可能である
ことはいうまでもない。
【0059】また、コントラストの修正の場合と同様に
自動的にγの値を設定することも可能である。例えば、 γ=Ymed/106 あるいは、 γ=(Ymed/106)**(1/2) としてγの値を求めるようにしてもよい。むろん、γ曲
線による輝度の変換についても図11(b)に示すよう
な変換テーブルを形成しておく。ここでは、上記評価値
に基づいて図12に示すテーブルからγを求める処理
や、上述した算出式にてγを求める処理がステップ23
0の明暗改善パラメータ導出処理に該当し、さらにステ
ップ235における明暗改善変換テーブル作成処理は同
γを利用してあらかじめ輝度「0」〜「255」の範囲
で変換値を求めた変換テーブルを作成する処理が該当す
る。なお、この明暗改善変換テーブル作成処理で最終的
に作成される変換テーブルをLUT2と呼ぶことにす
る。
【0060】すなわち、特徴量を分析する作業は中央値
Ymedあるいは評価値(Ymed_target−Y
med)などを求める作業が該当するし、輝度対応関係
の設定処理ではこれからγ補正値を求めつつ変換テーブ
ルを作成する処理が該当する。そして、輝度対応関係が
これだけならばステップ160の画像データ変換処理で
はこのような変換テーブルを指定して各画素の変換前の
画像データ(R0,G0,B0 )から変換後の画像データ
(R1,G1,B1 )を生成させることになる。
【0061】なお、ステップ225の明暗検出処理は図
1に示す明暗決定手段A33に相当するし、ステップ2
30の明暗改善パラメータ導出処理とステップ235の
明暗改善変換テーブル作成処理は同図に示す明暗改善L
UT作成手段A34に相当する。ところで、本実施形態
においては以上のようにして二つの変換テーブルを作成
している。実際の画像データの変換時に二つの変換テー
ブルで順次変換するのは作業的に無駄が多い。このた
め、ステップ240では二つの変換テーブルを統合する
処理を行う。このLUT統合処理についての詳細なフロ
ーチャートを図13に示している。上述した二つの変換
テーブルLUT1,LUT2は、いずれも「0」〜「2
55」の階調範囲となっている。このため、全階調範囲
にわたり、LUT1で変換した後、さらにLUT2で変
換した値をもって統合した変換テーブルLUT3の変換
値とすればよい。まず、ステップ310でポインタの変
数iを「0」クリアしておき、ステップ330のインク
リメント処理とステップ335のループエンド判断処理
によってi=0〜255のループを実行する。
【0062】ループ内では、まずステップ315にて階
調値iに対するLUT1の変換値を変数i1に保存し、
ステップ320ではこの変換値i1に対するLUT2の
変換値を変数i2に保存する。この変換値i2が二つの
変換テーブルを参照した結果であるので、ステップ32
5では新たな変換テーブルLUT3における階調値iに
対する変換値として設定する。なお、変換テーブルLU
T1,LUT2が統合される過程を図14に示してい
る。このようにすれば、いくつもの輝度対応関係がある
にしてもそれらをすべて実行したことに相当する変換テ
ーブルを簡易に作成することができる。むろん、かかる
LUT統合処理が図1に示すLUT統合手段A35に該
当する。
【0063】ところで、この場合は個々の変換テーブル
LUT1,LUT2が中間値を表すにすぎないので、階
調範囲を本来の階調範囲に一致させる必要はなく、より
詳細な階調範囲にしておくこともできる。例えば、中間
段階では768階調にしておき、統合した変換テーブル
において256階調にするようにしておけば、複数の変
換テーブルを経る間に誤差が徐々に大きくなっていって
しまうということを防止できる。
【0064】なお、輝度対応関係を設定する際に、図1
1(c)に示すものではγ曲線を利用したし、図9
(b)に示すものでは一定の傾きaとオフセットbを有
する直線を利用した。これらは、いずれについても1つ
または2つのパラメータを使用して広い範囲で階調値の
対応関係を決定することができる意味で、広義のトーン
カーブに含まれるといえる。また、モノトーン画像とい
っても必ずしも白黒である必要はなく、有色のモノトー
ン画像も好まれる。このため、LUTが統合されたら、
ステップ245にて各色成分用LUTの作成処理を実行
する。図15はその詳細なフローチャートである。
【0065】一般的に、モノトーンの代表色(一番彩度
が高いRGBの組み)を(Rs,Gs,Bs)として、
これに対応する輝度値をysとするとともに変換後の輝
度値をY1 としたときに、変換後のRGBの値(R1,G
1,B1 )は、 R1=Y1*Rs/ys G1=Y1*Gs/ys B1=Y1*Bs/ys とすることができる。図16(a)はこのようにして有
色のモノトーンの成分比が一定となる関係をグラフで示
している。このグラフは、横軸が変換元の輝度値yを示
し、縦軸が変換後の各色の階調値(各色の輝度値といえ
る)を示している。上述したように、一番彩度が高くな
るときの輝度値をysに対してはRGBの組みが(R
s,Gs,Bs)となっており、このときのRGBの各
階調値の比が輝度値yに関わらず一定に保持される。
【0066】上の演算式によれば、G成分についても演
算することになるが、G成分の輝度への影響度を考慮す
ればG成分として輝度値ysをそのまま代入し、R成分
とB成分については輝度値がysの場合におけるG成分
との差Δ1,Δ2を利用して輝度値ysから演算するよ
うにしても良い。すなわち、 R1=Y1*(1+Δ1*(Y1/ys)) G1=ys B1=Y1*(1−Δ2*(Y1/ys)) むろん、既に変換テーブルLUT3が作成されているた
め、Y1 を全階調範囲にわたって変化させたときのRG
Bの値(R1,G1,B1 )を変換テーブルの値として用意
しておけばよい。
【0067】この例では、各要素色の構成比(R:G:
B)を必ず一定にするようにしているが、例えば、この
色が最も良く現れる輝度値(ys)において各要素色の
構成分(R1,G1,B1)が上記構成比(R:G:B)と
一致するようにしつつ(Δ1=R−G、Δ2=G−
B)、それ以外の領域では暗くなったり明るくなったり
するにつれて各構成分が徐々に一致するようにすること
もできる。この対応関係を図16(b)に示している。
【0068】このグラフでは、前述したγカーブを利用
した変換態様を示している。すなわち、輝度値ysにお
けるRGBの組みが(Rs,Gs,Bs)となるような
γ値を算出し、そのγ値を利用してY1 を全階調範囲に
わたって変化させたときのRGBの値(R1,G1,B1 )
を求めて変換テーブルの値とするのである。このグラフ
の場合では、Rs>Gs>Bsという関係があるから、
少なくともRs>Y1であり、Y1>Bsとなってい
る。従って、R成分について言えばγ<1となる下に凸
の曲線となり、B成分について言えばγ>1となる上に
凸の曲線となる。G成分について言えば厳密にはγは1
以上にも1未満にもなりうるが、グラフでは簡素化して
γ=1のように表している。ただ、この場合も上述した
ようにG成分を基準としてR成分とB成分についてのみ
変換用のトーンカーブを用意することも可能である。
【0069】むろん、このようにすると輝度値が低いと
きと輝度値が高いときでは上記構成比(R:G:B)と
一致しない。しかしながら、輝度値が最大値になるあた
りでは上記構成比を維持することができないのである
し、輝度値が低いときと輝度値が高いときは実際には黒
または白となるのであってこのグラフのように輝度値y
sに収束する変化態様の方が自然でもある。輝度対応関
係設定処理においては、着色するか否かに関わらず、ス
テップ245にて着色用LUT統合処理を実施する。図
15に示すように、この着色用LUT統合処理の最初の
ステップ410にて着色指示パラメータCLを取得す
る。着色指示パラメータCLは予め色を表す値を代入し
ておき、同ステップ410にて値を読み込むようにして
もよいし、あるいはディスプレイ17a1にて操作者に
入力を促し、キーボード15aやマウス15bの操作に
応じた値を設定するようにしてもよい。むろん、着色す
る色とパラメータは予め対応づけてあり、パラメータが
指定された場合の各色成分は、二次元テーブル構造の LUT_R(CL,0〜255) LUT_G(CL,0〜255) LUT_B(CL,0〜255) という変換テーブルに値を設定しておく。なお、色を付
けずに白黒のモノトーンとする場合もあるから、各色成
分を各階調ごとに一致させた変換テーブルも用意してお
き、例えば着色指示パラメータCLが「0」のときにこ
の変換テーブルを使用するようにする。むろん、この着
色用LUT統合処理は図1に示す各色成分用LUT作成
手段に相当する。
【0070】次に、ステップ415でポインタの変数i
を「0」クリアしておき、ステップ435のインクリメ
ント処理とステップ440のループエンド判断処理によ
ってi=0〜255のループを実行する。ループ内では
ステップ420〜430にて変数iの階調値における各
色成分を次式によって設定する。 LUT4R(i)=LUT_R(CL,LUT3
(i)) LUT4G(i)=LUT_G(CL,LUT3
(i)) LUT4B(i)=LUT_B(CL,LUT3
(i)) この例では、各色ごとに全階調範囲にわたって変換結果
を表す変換テーブルを用意しているが、着色指示パラメ
ータごとに各色を修正するγ補正値を用意しておき、変
換テーブルLUT3の値を使ってγ補正する演算を実行
し、LUT4R,LUT4G,LUT4Bの値を求める
ようにしてもよい。
【0071】図17はLUT3の変換テーブルに対して
着色用の変換テーブルLUT_R,LUT_G,LUT
_Bを統合する過程を示している。図17に示すLUT
3の変換テーブルは、上述したようにコントラストの修
正と明るさの修正とを一段階で実現する対応関係を表す
ものとして実現されている。すなわち、注目画素の現実
の輝度相当値yに基づいて輝度分布を修正した輝度相当
値Yが得られるようになっている。
【0072】一方、LUT_R, LUT_G, LUT
_Bは、着色指示パラメータCLで指示された所定のモ
ノトーンを表現するための変換テーブルであり、単一の
輝度相当値Y1を入力すればその輝度相当値での各要素
色RGBの階調値が得られる。もとより、修正前の輝度
相当値yでLUT3を参照し、参照された輝度相当値Y
1でLUT_R, LUT_G, LUT_Bを参照すれ
ば、修正前の輝度相当値yに対して最適な輝度分布の修
正がなされつつ所望の色に着色させたRGBの階調値が
得られる。これを一つの変換で実現させるように変換テ
ーブルを統合したものが同図に示すLUT4R, LU
T4G, LUT4Bである。
【0073】以上のようにして特徴量の分析と輝度対応
関係の設定を終えたら、ステップ160にて画像データ
変換処理を実行する。図18はこの画像データ変換処理
のより詳細なフローチャートを示している。画像データ
の変換は、輝度分布を調べたときと同様に注目画素を図
7に示すようにして移動させながら各画素の画像データ
を修正していく。注目画素の位置はポインタで示し、ス
テップ510ではこのポインタを初期位置に移動させ
る。ステップ515では上述したのと同様にして注目画
素の輝度相当値yを算出し、ステップ520〜530に
てこの輝度相当値yで変換テーブルLUT4を参照し、
各色成分R’,G’,B’を求める。変換自体はこれで
完了し、ステップ535にて修正画像データを出力す
る。その後、ステップ540にてポインタを次の画素に
移動し、このときにステップ545にて全画素を終了し
たと判断すれば画像データ変換処理を終了するし、全画
素を終了していないと判断すれば上述したステップ51
5以下の処理を繰り返す。
【0074】なお、この実施形態では輝度分布の集計処
理の際と画像データの変換の際とで二度輝度相当値の演
算を行っているが、図1の波線に示すように画像取得手
段が輝度相当値を出力し、輝度分布を集計しながらワー
クエリアに保存しておくようにすれば、画像データ変換
処理でこのワークエリアから各画素の輝度相当値を読み
込んで処理を実行でき、二度の変換を行わなくても済
む。また、このように輝度相当値として保存するときは
1画素について1要素となる。このため、RGB各成分
のために合計3バイト使用する場合と比較して1/3の
1バイトで済む。従って、元の画像データよりも1/3
のファイル容量となる。
【0075】次に、上記構成からなる本実施形態の動作
を説明する。ディジタルスチルカメラ11bで撮影した
画像データをセピア調にして印刷したいものとすると、
ユーザーはコンピュータシステム10で画像印刷ソフト
などのアプリケーション12dを立ち上げ、ケーブル接
続であるとか着脱可能なメディアを利用してディジタル
スチルカメラ11bから画像データを取り込む。そし
て、アプリケーション12dの操作メニューなどから画
像処理として「セピア調」を選択し、「印刷」処理を選
択する。この処理の概略は、図5に示すフローチャート
に従って実行される。この場合は、画像データが既に取
り込まれているのでステップ110の入力処理を実行し
たものとし、ステップ120〜ステップ140の処理を
実行する。すなわち、各画素についての輝度相当値を求
め、全画素にわたって輝度分布を集計する。なお、集計
結果は厳格である必要はないので、全画素にわたって行
うのではなく間引きした画素について集計するようにし
ても良い。
【0076】ここで具体的な被写体と写真とを参照して
説明する。被写体は図19(a)に示すボールであると
する。このボールは帯状の色分け模様がなされており、
地球に例えると北極と南極の側で薄い色となり赤道部分
で濃い色なっているとする。ディジタルスチルカメラ1
1bでカラー画像として撮影したところ、図19(b)
に示すようになった。写真自体はコントラストの狭い画
像となってしまったが、カラー画像であるので色の違い
から帯状の色分け模様は認識できている。なお、図面で
はあえて色の濃さに対応させていないが、色分けが分か
るという意味で帯を示している。このようにコントラス
トが狭い画像をそのままモノトーン化してしまうと、図
20(a)に示すようにかろうじて識別できていた帯状
の模様が分からなくなってしまう。
【0077】しかしながら、ステップ150として実行
される特徴量分析輝度対応関係設定処理では、輝度分布
からこの画像データについてのコントラストの幅Ydi
fであるとか分布の中央値Ymedを導出し、これを改
善する変換テーブルLUT3を形成する。また、ここで
は輝度分布を改善する対応関係を活かしながらセピア調
のモノトーンに着色するための変換テーブルLUT4ま
で形成するため、この変換テーブルLUT4に基づいて
画像データを修整すると、コントラストの幅が改善され
つつ、明るさも良好な分布となる。むろん、この結果、
画像全体がセピア調のモノトーン画像となり、図20
(b)に示すようにモノトーン画像のまま帯の模様を認
識できる。すなわち、白黒段階の画像修正と、一定の色
に着色するという全く性質の異なる多段階の処理が一括
の変換で行われ、かつ、その結果はモノトーン画像とし
て非常に画質の良いものとなる。
【0078】このように、カラーの画像データを入力し
てモノトーン化する場合に、画像データにおける輝度分
布を集計し(ステップ120〜ステップ140)、集計
結果を利用して輝度対応関係を設定し(ステップ15
0)、かかる輝度対応関係に基づいて画像データを修整
した上でモノトーン画像に変換するようにしたため、単
純に輝度だけに基づいてモノトーン化した場合に比べて
画質を向上させることができるうえ、このような輝度分
布の改善と着色の処理という多段階の変換を一括して行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるモノトーン変換装
置のクレーム対応概略構成図である。
【図2】同モノトーン変換装置を具体化するハードウェ
アのブロック図である。
【図3】本発明のモノトーン変換装置の他の適用例を示
す概略ブロック図である。
【図4】本発明のモノトーン変換装置の他の適用例を示
す概略ブロック図である。
【図5】本発明のモノトーン変換装置におけるメインの
フローチャートである。
【図6】画像データファイルの構成を示す図である。
【図7】処理対象画素を移動させていく状態を示す図で
ある。
【図8】特徴量分析輝度対応関係設定処理のフローチャ
ートである。
【図9】輝度分布を拡大する必要がある場合の輝度分布
(a)と変換関係(b)を示す図である。
【図10】輝度分布の端部処理(a)と輝度分布を拡大
する際の変換テーブル(b)を示す図である。
【図11】γ補正で明るくする概念(a)と暗くする概
念(b)と手法(c)を示す図である。
【図12】明るさの評価値とγの対応関係を示す図であ
る。
【図13】LUT統合処理のフローチャートである。
【図14】LUTの統合過程を示す図である。
【図15】着色用LUT統合処理のフローチャートであ
る。
【図16】モノトーンで着色するために各構成分の比が
一定となるように構成分を決定する対応関係(a)と最
適な階調値で各構成分の比が一定となるように構成分を
決定する対応関係(b)を示すグラフである。
【図17】着色用LUTを統合する過程を示す図であ
る。
【図18】画像データ変換処理のフローチャートであ
る。
【図19】被写体のボール(a)とそのカラー画像
(b)を示す図である。
【図20】通常のモノトーン化を行った場合の画像
(a)と本発明のモノトーン化を行った場合の画像
(b)の図である。
【符号の説明】
10…コンピュータシステム 11a…スキャナ 11a2…スキャナ 11b…デジタルスチルカメラ 11b1…デジタルスチルカメラ 11b2…デジタルスチルカメラ 11c…ビデオカメラ 12…コンピュータ本体 12a…オペレーティングシステム 12b…ディスプレイドライバ 12b…ドライバ 12c…プリンタドライバ 12d…アプリケーション 13a…フロッピーディスクドライブ 13b…ハードディスク 13c…CD−ROMドライブ 14a…モデム 14a2…モデム 15a…キーボード 15b…マウス 17a…ディスプレイ 17a1…ディスプレイ 17b…カラープリンタ 17b1…カラープリンタ 17b2…カラープリンタ 18a…カラーファクシミリ装置 18b…カラーコピー装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をドットマトリクス状の各画素とし
    て表すとともに色分解した所定の要素色で各画素毎に階
    調表現した画像データを取得する画像取得手段と、 この画像データに基づいて各画素の輝度相当値の集計を
    行なう輝度分布集計手段と、 集計された輝度分布に基づいて当該輝度分布を変更する
    輝度変換の対応関係を導出する輝度対応関係設定手段
    と、 この導出された輝度変換の対応関係に基づいて上記画像
    データにおける各画素の輝度を変換したモノトーンの画
    像データを生成する画像データ変換手段とを具備するこ
    とを特徴とするモノトーン変換装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のモノトーン変換装
    置において、上記輝度対応関係設定手段は、輝度相当値
    での輝度分布の変更を行うための対応関係の設定と、輝
    度変更後に各要素色間の構成比を所定の割合とする対応
    関係の設定をすることを特徴とするモノトーン変換装
    置。
  3. 【請求項3】 上記請求項2に記載のモノトーン変換装
    置において、上記輝度対応関係設定手段は、輝度変更後
    に各要素色間の構成比を所定の割合とするにあたり、ト
    ーンカーブを利用してある輝度値で一定の構成比を実現
    しつつ全階調値にわたって滑らかに変化させることを特
    徴とするモノトーン変換装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項2または請求項3のいずれか
    に記載のモノトーン変換装置において、上記輝度対応関
    係設定手段は、輝度相当値での輝度分布の変更と輝度変
    更後に各要素色間の構成比を所定の割合とする変換とを
    一括して行う対応関係を設定することを特徴とするモノ
    トーン変換装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項4に記載のモノトーン変換装
    置において、上記輝度対応関係設定手段は、上記個々の
    対応関係に対応する変換テーブルを生成し、この変換テ
    ーブルを統合して統合変換テーブルを生成することを特
    徴とするモノトーン変換装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載のモノトーン変換装置において、上記輝度対応関係設
    定手段は、上記輝度分布に基づいて導かれる最大輝度か
    ら最小輝度までの範囲をコントラストの幅としつつ、当
    該コントラストの幅を適正な幅となるようにオリジナル
    の輝度から修整された輝度へ変換する対応関係を導出す
    ることを特徴とするモノトーン変換装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載のモノトーン変換装置において、上記輝度対応関係設
    定手段は、上記輝度分布に基づいて導かれる画像の明る
    さが適正範囲にない場合に同輝度分布が全体として適正
    な分布となるようにオリジナルの輝度から修整された輝
    度へ変換する対応関係を導出することを特徴とするモノ
    トーン変換装置。
  8. 【請求項8】 画像をドットマトリクス状の各画素とし
    て表すとともに色分解した所定の要素色で各画素毎に階
    調表現した画像データを取得し、モノトーン画像データ
    を生成して出力するモノトーン変換方法であって、 この画像データに基づいて各画素の輝度相当値の集計を
    行なう工程と、 集計された輝度分布に基づいて当該輝度分布を変更する
    輝度変換の対応関係を設定する工程と、 この導出された輝度変換の対応関係に基づいて上記画像
    データにおける各画素の輝度を変換したモノトーンの画
    像データを生成する工程とを具備することを特徴とする
    モノトーン変換方法。
  9. 【請求項9】 上記請求項8に記載のモノトーン変換方
    法において、上記輝度変換の対応関係を設定する工程で
    は、輝度相当値での輝度分布の変更を行うための対応関
    係の設定と、輝度変更後に各要素色間の構成比を所定の
    割合とする対応関係の設定をすることを特徴とするモノ
    トーン変換方法。
  10. 【請求項10】 上記請求項9に記載のモノトーン変換
    方法において、上記輝度変換の対応関係を設定する工程
    では、輝度相当値での輝度分布の変更と輝度変更後に各
    要素色間の構成比を所定の割合とする変換とを一括して
    行う対応関係を設定することを特徴とするモノトーン変
    換方法。
  11. 【請求項11】 上記請求項10に記載のモノトーン変
    換方法において、上記輝度変換の対応関係を設定する工
    程では、上記個々の対応関係に対応する変換テーブルを
    生成し、この変換テーブルを統合して統合変換テーブル
    を生成することを特徴とするモノトーン変換方法。
  12. 【請求項12】 コンピュータにて画像をドットマトリ
    クス状の各画素として表すとともに色分解した所定の要
    素色で各画素毎に階調表現した画像データを取得し、モ
    ノトーン画像データを生成させるモノトーン変換プログ
    ラムを記録した媒体であって、 この画像データに基づいて各画素の輝度相当値の集計を
    行なう輝度分布集計ステップと、 集計された輝度分布に基づいて当該輝度分布を変更する
    輝度変換の対応関係を導出する輝度対応関係設定ステッ
    プと、 この導出された輝度変換の対応関係に基づいて上記画像
    データにおける各画素の輝度を変換したモノトーンの画
    像データを生成する画像データ変換ステップとを具備す
    ることを特徴とするモノトーン変換プログラムを記録し
    た媒体。
  13. 【請求項13】 上記請求項12に記載のモノトーン変
    換プログラムを記録した媒体において、上記輝度対応関
    係設定ステップでは、輝度相当値での輝度分布の変更を
    行うための対応関係の設定と、輝度変更後に各要素色間
    の構成比を所定の割合とする対応関係の設定をすること
    を特徴とするモノトーン変換プログラムを記録した媒
    体。
  14. 【請求項14】 上記請求項13に記載のモノトーン変
    換プログラムを記録した媒体において、上記輝度対応関
    係設定ステップでは、輝度相当値での輝度分布の変更と
    輝度変更後に各要素色間の構成比を所定の割合とする変
    換とを一括して行う対応関係を設定することを特徴とす
    るモノトーン変換プログラムを記録した媒体。
  15. 【請求項15】 上記請求項14に記載のモノトーン変
    換プログラムを記録した媒体において、上記輝度対応関
    係設定ステップでは、上記個々の対応関係に対応する変
    換テーブルを生成し、この変換テーブルを統合して統合
    変換テーブルを生成することを特徴とするモノトーン変
    換プログラムを記録した媒体。
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