JP2002015442A - 差動プッシュプル方法及び光ディスク装置 - Google Patents
差動プッシュプル方法及び光ディスク装置Info
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Abstract
に抑制でき、適正なトラッキング制御を可能とする差動
プッシュプル方法を提供する。 【解決手段】 【数8】 で表される光ディスクの半径方向内外周での差動プッシ
ュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δρ,a,b,
Rin,Rout)を規定するパラメータb,Rin,Routと
ともにタンジェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポット
の回転ずれΔρ又はスポット間隔aに関して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件
式(1) を満たすように最適条件を指定するようにした。これに
より、差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの
範囲内に抑えることができ、適正なトラッキング制御が
可能となる。
Description
VD等の高密度な光ディスク(光磁気ディスクを含む)
のトラッキング制御に適した差動プッシュプル方法及び
光ディスク装置に関する。
は、記録、再生又は消去動作に際して、照射ビームを光
ディスクのトラックに追従させるため、トラッキングサ
ーボ制御が必要とされる。このトラッキングサーボ制御
に供するため、トラッキングエラー信号を検出し、トラ
ックずれを補正するようにしている。
方式としては、種々の方式があり、例えば、3ビーム方
式やプッシュプル方式がある。しかし、3ビーム方式は
ディスクのトラック方向の傾きによってオフセットが生
じ、プッシュプル方式はディスクのラジアル方向の傾き
によってオフセットが生じるという欠点がある。
プッシュプル方式がある。この方式は、例えば、光メモ
リシンポジウム’86,12月18日虎ノ門パストラル
(東京)において「新しいトラッキングサーボ方式 差
動プッシュプル法」により報告されている。この差動プ
ッシュプル方式も、メインビームとサブビーム(サイド
ビーム)との3ビームを用いる方式であるが、サブビー
ムのスポットの照射位置をトラックピッチの1/2だけ
ずれた位置とし、メインビーム、サブビームの各々の反
射光のプッシュプル信号を検出し、その差動をとること
によりトラッキングエラー信号を検出する方式である。
動プッシュプル方式により行うようにした従来の光ピッ
クアップ装置の一例を示す。まず、半導体レーザ1から
出射されたレーザビームは、コリメートレンズ2により
平行ビームとされた後、回折格子3を経ることにより、
複数のビームに分割される。分割されたこれらのビーム
は、ビームスプリッタ4を透過した後、対物レンズ5に
より光ディスク6面に微小なスポットSM ,SS1,SS2
として集光照射される。これらのスポットSM,SS1,
SS2の光ディスク6からの反射ビームは、再び、対物レ
ンズ5を透過して平行ビームとなり、ビームスプリッタ
4で入射ビームと分離される形で反射されて一面が凸レ
ンズ、他面がシリンドリカルレンズからなる複合レンズ
7に向かう。そして、この複合レンズ7を透過して集光
される形で受光部8により受光される。
は図7に示すように、8分割受光素子として形成されて
いる。即ち、メインスポットSM に基づく0次光反射ビ
ーム9aを受光する4分割受光素子10aと、サブスポ
ットSS1,SS2に基づく±1次光反射ビーム9b,9c
を受光するトラック横断方向に2分割された2分割受光
素子10b,10cとより形成されている。
号処理してトラッキングエラー信号ΔTを検出するため
の検出系の構成例を図8により説明する。ここに、4分
割受光素子10aの各受光領域から得られる検出信号を
A〜D、2分割受光素子10bの2つの受光領域から得
られる検出信号をE,F、2分割受光素子10cの2つ
の受光領域から得られる検出信号をG,Hとする。
検出信号A〜Dの内、トラック横断方向において同一側
に位置する信号同士の和をとる加算器11a,11b
と、これらの加算器11a,11bの出力信号間の差を
とる差動器11cとが設けられている。また、2分割受
光素子10bから得られる検出信号E,F間の差をとる
差動器11dと、2分割受光素子10cから得られる検
出信号G,H間の差をとる差動器11eとが設けられて
いる。さらに、これらの差動器11d,11eの出力信
号同士の和をとる加算器11fと、加算器11fの出力
を定数P倍する増幅器11gとが設けられている。そし
て、差動器11cから得られる信号と増幅器11gを経
て得られる信号との間の差をとる差動器11hが設けら
れている。これにより、トラッキングエラー信号ΔT
は、 ΔT={(A+D)−(B+C)}−P{(E−F)+
(G−H)} により算出される。ただし、定数Pは、0次光によるメ
インスポットSM と、±1次光によるサブスポットSS
1,SS2との光量比で決まる値である。これらの加算器
11a,11b、差動器11c〜11e、加算器11
f、増幅器11g及び差動器11hにより差動プッシュ
プル方式検出系11が形成されている。
号ΔFは、 RF=A+B+C+D ΔF=(A+C)−(B+D) により算出される。
光ディスクはより一層の高密度・大容量化を図るため
に、トラックピッチを狭める傾向にある。例えば、現行
のCDではトラックピッチが1.6μmだったものが、
DVDでは0.74μmとされ、さらに大容量のSDV
Dではトラックピッチがさらに狭くなる。
クに対して、差動プッシュプル方式を用いてトラッキン
グ制御を行うと、光ディスクの内外周で差動プッシュプ
ル振幅が変動してしまう不具合を生ずる。
円形であるためにグルーブG、ランドLにより形成され
るトラックは弧を描く。そこで、図1に示すように、3
つのスポットのスポット間隔をa、グルーブG・ランド
L間の距離である(トラックピッチ)/2をb、タンジ
ェンシャル方向(円周方向)にずれがない場合のスポッ
ト位置をSpot1、タンジェンシャル方向にずれがある場
合のスポット位置をSpot2、タンジェンシャル方向にず
れがない場合のディスク半径方向をRadial1、タンジェ
ンシャル方向にずれがある場合のディスク半径方向をR
adial2とした場合、仮に、タンジェンシャル方向の位置
ずれΔがあると、Spot1で示す本来の3スポット位置に
対して、Spot2で示すようなずれた3スポット位置では
トラックに直交しないためトラックピッチが狭まってし
まう。従って、タンジェンシャル方向にずれた3スポッ
ト位置ではメインスポットSMがトラックのグルーブG
中心上にあっても、サブスポットSS1,SS2はランドL
中心上になくサブスポットSS1,SS2によるプッシュプ
ルの振幅は小さくなる。その結果、差動プッシュプルの
信号も小さくなってしまう。この影響は、光ディスクの
ラジアル位置(半径位置)が変わると変化し、円弧が小
さくなるディスク内周側ほど差動プッシュプル振幅は小
さくなっていく。結果として、適正なトラッキング制御
を行えないこととなってしまう。
の変動率を許容範囲内に抑えることができ、適正なトラ
ッキング制御を可能とする差動プッシュプル方法及び光
ディスク装置を提供することを目的とする。
対物レンズを通るレーザビームにより光ディスク上に情
報の記録、再生又は消去用のメインスポットを形成する
とともに、このメインスポットの他に、トラッキングエ
ラー信号を得るための2つのサブスポットを前記メイン
スポットに対してトラックピッチの1/2ずれた位置に
形成し、前記光ディスクからのこれらの3スポットの反
射ビームを受光部で受光し各々のプッシュプル信号を検
出してその差動をとることにより前記トラッキングエラ
ー信号を検出する差動プッシュプル方法において、前記
対物レンズを搭載した光ピックアップのタンジェンシャ
ル方向の位置ずれをΔ、前記メインスポット及びサブス
ポットによる3スポットの回転ずれをΔρ、スポット間
隔をa、前記光ディスクのトラックピッチの1/2を
b、前記光ディスクの内周位置をPin、前記光ディスク
の外周位置をPoutとし、前記光ディスクの半径方向内
外周での差動プッシュプル振幅の変動率を表す関数I
(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)を
関数I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)がその許容
値Iに対して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすようにした。
ュプル振幅の変動率に関わるパラメータb,Rin,Rou
tとともにタンジェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポ
ットの回転ずれΔρ又はスポット間隔aに関して、条件
式(1)を満たすように最適条件を指定することによ
り、差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範
囲内に抑えることができ、適正なトラッキング制御が可
能となる。
差動プッシュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δ
ρ,a,b,Rin,Rout)の数式は、スポット間隔a
とトラックピッチの1/2である値bとの比及び3スポ
ットの回転ずれΔρとを基準として、タンジェンシャル
方向に或る位置ずれΔがあった場合の光ディスク内周位
置Rinでの差動プッシュプル振幅の変動と光ディスク外
周位置Routでの差動プッシュフル振幅の変動との違い
を変動率として数式的に示したものである。
ム分割用の回折格子及び対物レンズを搭載した光ピック
アップを備え、前記対物レンズを通るレーザビームによ
り光ディスク上に情報の記録、再生又は消去用のメイン
スポットを形成するとともに、このメインスポットの他
に、トラッキングエラー信号を得るための2つのサブス
ポットを前記メインスポットに対してトラックピッチの
1/2ずれた位置に形成し、前記光ディスクからのこれ
らの3スポットの反射ビームを受光部で受光し各々のプ
ッシュプル信号を検出してその差動をとる差動プッシュ
プル方法により前記トラッキングエラー信号を検出する
光ディスク装置において、前記光ピックアップのタンジ
ェンシャル方向の位置ずれをΔ、前記メインスポット及
びサブスポットによる3スポットの回転ずれをΔρ、ス
ポット間隔をa、前記光ディスクのトラックピッチの1
/2をb、前記光ディスクの内周位置をPin、前記光デ
ィスクの外周位置をPoutとし、前記光ディスクの半径
方向内外周での差動プッシュプル振幅の変動率を表す関
数I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)を
関数I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)がその許容
値Iに対して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすように各要素が設定されている。
ュプル振幅の変動率に関わるパラメータb,Rin,Rou
tとともにタンジェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポ
ットの回転ずれΔρ又はスポット間隔aに関して、条件
式(1)を満たすように最適条件を指定することによ
り、差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範
囲内に抑えることができ、適正なトラッキング制御が可
能な光ディスク装置を提供できる。
差動プッシュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δ
ρ,a,b,Rin,Rout)の数式は、スポット間隔a
とトラックピッチの1/2である値bとの比及び3スポ
ットの回転ずれΔρとを基準として、タンジェンシャル
方向に或る位置ずれΔがあった場合の光ディスク内周位
置Rinでの差動プッシュプル振幅の変動と光ディスク外
周位置Routでの差動プッシュフル振幅の変動との違い
を変動率として数式的に示したものである。
ディスク装置において、差動プッシュプル振幅の変動率
の許容値IをI=50%に指定した条件下で前記条件式
(1)を満たすようにした。
許容値Iは当該光ディスク装置における信号を処理する
LSIにより決まるが、この許容値IをI=50%に指
定した条件下で条件式(1)を満たすように、光ディス
ク内外周での差動プッシュプル振幅の変動率に関わるパ
ラメータb,Rin,Routとともにタンジェンシャル方
向の位置ずれΔ、3スポットの回転ずれΔρ又はスポッ
ト間隔aを設定することにより、差動プッシュプル振幅
の変動率をその許容値Iの範囲内に抑えることができ、
適正なトラッキング制御が可能となる。
載の光ディスク装置において、前記回折格子として、前
記条件式(1)を満たす最適なスポット間隔aを持たせ
る格子間隔の回折格子を備える。
隔により決まるので、スポット間隔として条件式(1)
を満たす最適なスポット間隔aを持たせる格子間隔の回
折格子を用いる条件下に、条件式(1)を満たすよう
に、光ディスク内外周での差動プッシュプル振幅の変動
率に関わるパラメータb,Rin,Routとともにタンジ
ェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポットの回転ずれΔ
ρを設定することにより、差動プッシュプル振幅の変動
率をその許容値Iの範囲内に抑えることができ、適正な
トラッキング制御が可能となる。
載の光ディスク装置において、前記回折格子としてその
格子間隔を可変制御可能な回折格子を備え、前記スポッ
ト間隔aが前記条件式(1)を満たすように前記光ディ
スクの半径方向の位置に応じて前記回折格子の格子間隔
を可変制御するようにした。
隔により決まるので、条件式(1)を満たすように、光
ディスクの半径方向の位置に応じて回折格子の格子間隔
を可変制御することでスポット間隔aを設定することに
より、差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの
範囲内に抑えることができ、適正なトラッキング制御が
可能となる。
4記載の光ディスク装置において、前記光ピックアップ
に対してタンジェンシャル方向の位置調整機構を備え、
前記光ピックアップのタンジェンシャル方向の位置ずれ
Δが前記条件式(1)を満たすように前記位置調整機構
により前記光ピックアップのタンジェンシャル方向の位
置を調整するようにした。
置調整機構により光ピックアップのタンジェンシャル方
向の位置を調整することでその位置ずれΔを設定するこ
とにより、差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値
Iの範囲内に抑えることができ、適正なトラッキング制
御が可能となる。
6記載の光ディスク装置において、前記回折格子とし
て、前記前記条件式(1)を満たす前記3スポットの回
転ずれΔρを持たせるように格子方向の角度が調整され
た回折格子を備える。
の格子方向の角度により決まるので、3スポットの回転
ずれとして条件式(1)を満たす最適な3スポットの回
転ずれΔρを持たせるように格子方向の角度が調整され
た回折格子を用いる条件下に、条件式(1)を満たすよ
うに、光ディスク内外周での差動プッシュプル振幅の変
動率に関わるパラメータb,Rin,Routとともにタン
ジェンシャル方向の位置ずれΔ、スポット間隔aを設定
することにより、差動プッシュプル振幅の変動率をその
許容値Iの範囲内に抑えることができ、適正なトラッキ
ング制御が可能となる。
載の光ディスク装置において、前記回折格子に対してそ
の格子方向の角度調整機構を備え、前記3スポットの回
転ずれΔρが前記条件式(1)を満たすように前記角度
調整機構により前記回折格子の格子方向の角度を調整す
るようにした。
の格子方向の角度により決まるので、条件式(1)を満
たすように、角度調整機構により回折格子の格子方向の
角度を調整することで3スポットの回転ずれΔρを設定
することにより、差動プッシュプル振幅の変動率をその
許容値Iの範囲内に抑えることができ、適正なトラッキ
ング制御が可能となる。
又は7記載の光ディスク装置において、前記条件式
(1)を満たす差動プッシュプル振幅の変動率の許容値
Iを用いるようにした。
を取り込む信号処理用のLSI側で許容可能な範囲で差
動プッシュプル振幅の変動率の許容値Iを広くとるよう
にすることで、より緩和された条件下に、差動プッシュ
プル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑えること
ができ、適正なトラッキング制御が可能となる。
光ディスク装置において、前記条件式(1)を満たすよ
うに、前記光ディスクの半径方向の位置により変動する
差動プッシュプル振幅を一定に制御する信号処理回路を
備える。
により変動する差動プッシュプル振幅を信号処理回路に
より一定となるように制御することにより、回路上での
処理によって、差動プッシュプル振幅の変動率をその許
容値Iの範囲内に抑えることができ、適正なトラッキン
グ制御が可能となる。
10の何れか一に記載の光ディスク装置において、差動
プッシュプル振幅のゲインを調整するゲイン調整回路を
備える。
る場合、差動プッシュプル振幅のゲインの絶対値が低下
してしまうことがあるが、ゲイン調整回路によりトラッ
キング制御に十分な振幅となるように調整することによ
り、適正に対処することができる。
ないし図5に基づいて説明する。図6ないし図8で示し
た部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略
する。特に、光ピックアップ装置としての基本構成は図
6に示した場合と同様である。
号ΔTを検出するための差動プッシュプル方法に関し
て、光ディスク6の内外周での差動プッシュプル振幅の
変動率をその許容値の範囲内に抑制する条件を明らかに
するものである。
る。図1において、 光ピックアップのタンジェンシャル方向の位置ずれ:Δ メインスポットSM、サブスポットSS1,SS2の回転ずれ:Δρ スポット間隔:a トラックピッチの1/2:b 光ディスク6の内周位置:Pin 光ディスク6の外周位置:Pout 差動プッシュプル振幅の変動率の許容値:I とした場合、
シュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δρ,a,
b,Rin,Rout)が、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすように各要素を設定するようにしたものであ
る。
動率を表す関数I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)
を示す数式は、スポット間隔aとトラックピッチの1/
2である値bとの比及び3スポットの回転ずれΔρとを
基準として、タンジェンシャル方向に或る位置ずれΔが
あった場合の光ディスク6の内周位置Rinでの差動プッ
シュプル振幅の変動と外周位置Routでの差動プッシュ
フル振幅の変動との違いを変動率として数式的に示した
ものである。
での差動プッシュプル振幅の変動率に関わるパラメータ
b,Rin,Routとともにタンジェンシャル方向の位置
ずれΔ、3スポットの回転ずれΔρ又はスポット間隔a
に関して、条件式(1)を満たすように最適条件を指定
することにより、差動プッシュプル振幅の変動率をその
許容値Iの範囲内に抑えることができ、適正なトラッキ
ング制御が可能となる。
の例を挙げて説明する。その一例として、まず、差動プ
ッシュプル振幅の変動率の許容値IをI=50%に指定
し、この条件件下で条件式(1)を満たすようにする。
つまり、差動プッシュプル振幅の変動率の許容値Iは当
該光ディスク装置における信号を処理するLSIにより
決まるが、この許容値IをI=50%に指定した条件下
で条件式(1)を満たすように、パラメータb,Rin,
Routとともに位置ずれΔ、3スポットの回転ずれΔρ
又はスポット間隔aに関する条件を適正に設定すればよ
い。
のうち、特に、最適なスポット間隔aを指定することに
より差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範
囲内に抑えるようにすればよい。即ち、グルーブG上に
位置するメインスポットMSに対してサブスポットSS
1,SS2が隣りのランドL上に位置する状態が条件式
(1)を満たす上で最適なスポット間隔aであるので、
図3に示すように、スポット間隔aが最適な値をとるよ
うに指定することは条件式(1)を満たす上で効果的と
なる。ここに、このようなスポット間隔aは回折格子3
の格子間隔により決まるので、最適なスポット間隔aを
持たせる格子間隔の回折格子3を用いることにより実現
できる。
が、特に回折格子3として電気的又は磁気的な作用によ
って格子間隔を可変できる可変制御可能な回折格子を用
い、光ディスク6に対するスポットの半径方向の位置に
応じて格子間隔を可変制御させることでスポット間隔a
を調整するようにすればよい。この場合も、グルーブG
上に位置するメインスポットMSに対してサブスポット
SS1,SS2が隣りのランドL上に位置する状態が条件式
(1)を満たす上で最適なスポット間隔aであるので、
半径位置に応じて、スポット間隔aが最適な値をとるよ
うに格子間隔を可変制御することは条件式(1)を満た
す上でより効果的となる。即ち、スポットの半径位置に
よらず、常にランドL上にサブスポットSS1,SS2を追
従させることができる。
のうち、特に、光ピックアップのタンジェンシャル方向
の位置ずれΔを指定することにより差動プッシュプル振
幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑えるようにすれ
ばよい。即ち、この位置ずれΔが小さいほど条件式
(1)を満たす上で効果的となる。ここに、このような
光ピックアップのタンジェンシャル方向の位置ずれΔの
指定は、当該光ピックアップを光ディスク装置のドライ
ブに組み込む際に、タンジェンシャル方向に位置調整機
構(図示せず)を用いて、この位置ずれΔが小さくなる
ように組み込むことにより実現できる。
のうち、特に、3スポットの回転ずれΔρを指定するこ
とにより差動プッシュプル振幅の変動率をその許容値I
の範囲内に抑えるようにすればよい。即ち、グルーブG
上に位置するメインスポットMSに対してサブスポット
SS1,SS2が隣りのランドL上に位置する状態が条件式
(1)を満たす上で最適な3スポットの回転ずれΔρ=
0であるので、図4に示すように、3スポットの回転ず
れΔρを小さくするほど条件式(1)を満たす上で効果
的となる。ここに、このような3スポットの回転ずれΔ
ρは、回折格子3の格子方向の角度により決まるので、
最適な3スポットの回転ずれΔρを持たせる格子方向の
角度となるように回転調整した回折格子3を用いること
により実現できる。
が、図2に示すように、特に回折格子3に対して回転制
御を行う角度調整機構としての回転調整機構12を付加
し、最適な3スポットの回転ずれΔρとなるように回転
調整機構12により回折格子3を水平面内で回転させて
格子方向の角度を可変制御させるようにしたものであ
る。特に、半径位置に応じて、条件式(1)を満たすよ
うに格子方向の角度を可変制御することはより効果的と
なる。即ち、スポットの半径位置によらず、常にランド
L上にサブスポットSS1,SS2を追従させることができ
る。
ュプル振幅の変動率の許容値Iを用いればよい。即ち、
許容値I側を緩和させるものである。つまり、条件式
(1)を満たす上で、信号を取り込む信号処理用のLS
I側で許容可能な範囲でこの変動率の許容値Iを広くと
るようにすることで(例えば、I=60%の如く)、よ
り緩和された条件下に、差動プッシュプル振幅の変動率
をその許容値Iの範囲内に抑えることができ、適正なト
ラッキング制御が可能となる。この場合には、光ピック
アップ側について特に対策を講ずる必要がなく、実現が
容易である。
ディスク6の半径方向の位置により変動する差動プッシ
ュプル振幅を一定に制御する信号処理回路を備えればよ
い。つまり、元々光ディスク6の半径方向の位置により
変動する差動プッシュプル振幅を信号処理回路により回
路的に一定となるように制御することにより、回路上で
の処理によって、差動プッシュプル振幅の変動率をその
許容値Iの範囲内に抑えることができる。具体的には、
例えば図4に示すように、差動プッシュプル信号を処理
する回路の前に、信号処理回路としてゲイン調整回路1
3を設けて、スポットのディスク半径位置に応じてゲイ
ンを制御することにより実現できる。
述のような対策を講じた光ディスク装置においては、差
動プッシュプル振幅のゲインの絶対値が低下してしまう
ことがある。そこで、差動プッシュプル信号を処理する
回路の前段にゲイン調整回路を設け、トラッキング制御
に十分な振幅となるように調整することが好ましい。こ
れにより、差動プッシュプル振幅のゲインの絶対値が低
下するようなことがあっても、適正に対処することがで
きる。
ュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δρ,a,b,
Rin,Rout)を規定するパラメータb,Rin,Routと
ともにタンジェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポット
の回転ずれΔρ又はスポット間隔aに関して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすように最適条件を指定することにより、差動プ
ッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑え
ることができ、適正なトラッキング制御が可能となる。
ュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δρ,a,b,
Rin,Rout)を規定するパラメータb,Rin,Routと
ともにタンジェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポット
の回転ずれΔρ又はスポット間隔aに関して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすように最適条件を指定することにより、差動プ
ッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑え
ることができ、適正なトラッキング制御が可能な光ディ
スク装置を提供することができる。
載の光ディスク装置において、差動プッシュプル振幅の
変動率の許容値Iは当該光ディスク装置における信号を
処理するLSIにより決まるが、この許容値IをI=5
0%に指定した条件下で前述の条件式(1)を満たすよ
うに、光ディスク内外周での差動プッシュプル振幅の変
動率に関わるパラメータb,Rin,Routとともにタン
ジェンシャル方向の位置ずれΔ、3スポットの回転ずれ
Δρ又はスポット間隔aを設定することにより、差動プ
ッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑え
ることができ、適正なトラッキング制御が可能な光ディ
スク装置を提供することができる。
は3記載の光ディスク装置において、スポット間隔が回
折格子の格子間隔により決まることから、スポット間隔
として前十の条件式(1)を満たす最適なスポット間隔
aを持たせる格子間隔の回折格子を用いる条件下に、条
件式(1)を満たすように、光ディスク内外周での差動
プッシュプル振幅の変動率に関わるパラメータb,Ri
n,Routとともにタンジェンシャル方向の位置ずれΔ、
3スポットの回転ずれΔρを設定することにより、差動
プッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑
えることができ、適正なトラッキング制御が可能な光デ
ィスク装置を提供することができる。
は3記載の光ディスク装置において、スポット間隔は回
折格子の格子間隔により決まることから、前述の条件式
(1)を満たすように、光ディスクの半径方向の位置に
応じて回折格子の格子間隔を可変制御することでスポッ
ト間隔aを設定することにより、差動プッシュプル振幅
の変動率をその許容値Iの範囲内に抑えることができ、
適正なトラッキング制御が可能な光ディスク装置を提供
することができる。
3又は4記載の光ディスク装置において、前述の条件式
(1)を満たすように、位置調整機構により光ピックア
ップのタンジェンシャル方向の位置を調整することでそ
の位置ずれΔを設定することにより、差動プッシュプル
振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑えることがで
き、適正なトラッキング制御が可能な光ディスク装置を
提供することができる。
3又は6記載の光ディスク装置において、3スポットの
回転ずれは回折格子の格子方向の角度により決まること
から、3スポットの回転ずれとして前述の条件式(1)
を満たす最適な3スポットの回転ずれΔρを持たせるよ
うに格子方向の角度が調整された回折格子を用いる条件
下に、条件式(1)を満たすように、光ディスク内外周
での差動プッシュプル振幅の変動率に関わるパラメータ
b,Rin,Routとともにタンジェンシャル方向の位置
ずれΔ、スポット間隔aを設定することにより、差動プ
ッシュプル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑え
ることができ、適正なトラッキング制御が可能な光ディ
スク装置を提供することができる。
は3記載の光ディスク装置において、3スポットの回転
ずれは回折格子の格子方向の角度により決まることか
ら、前述の条件式(1)を満たすように、角度調整機構
により回折格子の格子方向の角度を調整することで3ス
ポットの回転ずれΔρを設定することにより、差動プッ
シュプル振幅の変動率をその許容値Iの範囲内に抑える
ことができ、適正なトラッキング制御が可能な光ディス
ク装置を提供することができる。
4,6又は7記載の光ディスク装置において、前十の条
件式(1)を満たす上で、信号を取り込む信号処理用の
LSI側で許容可能な範囲で差動プッシュプル振幅の変
動率の許容値Iを広くとるようにすることで、より緩和
された条件下に、差動プッシュプル振幅の変動率をその
許容値Iの範囲内に抑えることができ、適正なトラッキ
ング制御が可能な光ディスク装置を提供することができ
る。
記載の光ディスク装置において、元々光ディスクの半径
方向の位置により変動する差動プッシュプル振幅を信号
処理回路により一定となるように制御するようにしたの
で、回路上での処理によって、差動プッシュプル振幅の
変動率をその許容値Iの範囲内に抑えることができ、適
正なトラッキング制御が可能な光ディスク装置を提供す
ることができる。
ないし10の何れか一に記載の光ディスク装置におい
て、差動プッシュプル振幅のゲインの絶対値が低下して
しまうことがあるが、ゲイン調整回路によりトラッキン
グ制御に十分な振幅となるように調整するようにしたの
で、トラッキング制御に影響しないように適正に対処す
ることができる。
要素を示す説明図である。
図である。
装置を示す概略構成図である。
図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 対物レンズを通るレーザビームにより光
ディスク上に情報の記録、再生又は消去用のメインスポ
ットを形成するとともに、このメインスポットの他に、
トラッキングエラー信号を得るための2つのサブスポッ
トを前記メインスポットに対してトラックピッチの1/
2ずれた位置に形成し、前記光ディスクからのこれらの
3スポットの反射ビームを受光部で受光し各々のプッシ
ュプル信号を検出してその差動をとることにより前記ト
ラッキングエラー信号を検出する差動プッシュプル方法
において、 前記対物レンズを搭載した光ピックアップのタンジェン
シャル方向の位置ずれをΔ、前記メインスポット及びサ
ブスポットによる3スポットの回転ずれをΔρ、スポッ
ト間隔をa、前記光ディスクのトラックピッチの1/2
をb、前記光ディスクの内周位置をPin、前記光ディス
クの外周位置をPoutとし、前記光ディスクの半径方向
内外周での差動プッシュプル振幅の変動率を表す関数I
(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)を 【数1】 としたとき、前記差動プッシュプル振幅の変動率を表す
関数I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)がその許容
値Iに対して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすようにしたことを特徴とする差動プッシュプル
方法。 - 【請求項2】 レーザ光源、ビーム分割用の回折格子及
び対物レンズを搭載した光ピックアップを備え、前記対
物レンズを通るレーザビームにより光ディスク上に情報
の記録、再生又は消去用のメインスポットを形成すると
ともに、このメインスポットの他に、トラッキングエラ
ー信号を得るための2つのサブスポットを前記メインス
ポットに対してトラックピッチの1/2ずれた位置に形
成し、前記光ディスクからのこれらの3スポットの反射
ビームを受光部で受光し各々のプッシュプル信号を検出
してその差動をとる差動プッシュプル方法により前記ト
ラッキングエラー信号を検出する光ディスク装置におい
て、 前記光ピックアップのタンジェンシャル方向の位置ずれ
をΔ、前記メインスポット及びサブスポットによる3ス
ポットの回転ずれをΔρ、スポット間隔をa、前記光デ
ィスクのトラックピッチの1/2をb、前記光ディスク
の内周位置をPin、前記光ディスクの外周位置をPout
とし、前記光ディスクの半径方向内外周での差動プッシ
ュプル振幅の変動率を表す関数I(Δ,Δρ,a,b,
Rin,Rout)を 【数2】 としたとき、前記差動プッシュプル振幅の変動率を表す
関数I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)がその許容
値Iに対して、 I≧I(Δ,Δρ,a,b,Rin,Rout)………条件式(1) を満たすように各要素が設定されていることを特徴とす
る光ディスク装置。 - 【請求項3】 差動プッシュプル振幅の変動率の許容値
IをI=50%に指定した条件下で前記条件式(1)を
満たすようにしたことを特徴とする請求項2記載の光デ
ィスク装置。 - 【請求項4】 前記回折格子として、前記条件式(1)
を満たす最適なスポット間隔aを持たせる格子間隔の回
折格子を備えることを特徴とする請求項2又は3記載の
光ディスク装置。 - 【請求項5】 前記回折格子としてその格子間隔を可変
制御可能な回折格子を備え、前記スポット間隔aが前記
条件式(1)を満たすように前記光ディスクの半径方向
の位置に応じて前記回折格子の格子間隔を可変制御する
ようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の光デ
ィスク装置。 - 【請求項6】 前記光ピックアップに対してタンジェン
シャル方向の位置調整機構を備え、前記光ピックアップ
のタンジェンシャル方向の位置ずれΔが前記条件式
(1)を満たすように前記位置調整機構により前記光ピ
ックアップのタンジェンシャル方向の位置を調整するよ
うにしたことを特徴とする請求項2,3又は4記載の光
ディスク装置。 - 【請求項7】 前記回折格子として、前記前記条件式
(1)を満たす前記3スポットの回転ずれΔρを持たせ
るように格子方向の角度が調整された回折格子を備える
ことを特徴とする請求項2,3又は6記載の光ディスク
装置。 - 【請求項8】 前記回折格子に対してその格子方向の角
度調整機構を備え、前記3スポットの回転ずれΔρが前
記条件式(1)を満たすように前記角度調整機構により
前記回折格子の格子方向の角度を調整するようにしたこ
とを特徴とする請求項2又は3記載の光ディスク装置。 - 【請求項9】 前記条件式(1)を満たす差動プッシュ
プル振幅の変動率の許容値Iを用いるようにしたことを
特徴とする請求項2,4,6又は7記載の光ディスク装
置。 - 【請求項10】 前記条件式(1)を満たすように、前
記光ディスクの半径方向の位置により変動する差動プッ
シュプル振幅を一定に制御する信号処理回路を備えるこ
とを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。 - 【請求項11】 差動プッシュプル振幅のゲインを調整
するゲイン調整回路を備えることを特徴とする請求項2
ないし10の何れか一に記載の光ディスク装置。
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---|---|---|---|
JP2000191782A JP4409724B2 (ja) | 2000-06-26 | 2000-06-26 | 差動プッシュプル方法及び光ディスク装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007004360A1 (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-11 | Pioneer Corporation | 光ピックアップ装置及び情報記録再生装置 |
US7751286B2 (en) | 2004-10-18 | 2010-07-06 | Ricoh Company, Ltd. | Optical pickup unit and information recording apparatus using the same |
-
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- 2000-06-26 JP JP2000191782A patent/JP4409724B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2007004360A1 (ja) * | 2005-07-01 | 2009-01-22 | パイオニア株式会社 | 光ピックアップ装置及び情報記録再生装置 |
JP4579982B2 (ja) * | 2005-07-01 | 2010-11-10 | パイオニア株式会社 | 光ピックアップ装置及び情報記録再生装置 |
US7835250B2 (en) | 2005-07-01 | 2010-11-16 | Pioneer Corporation | Optical pickup device and information recording/reproduction device |
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