JP3983470B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク(光磁気ディスクを含む)のトラッキング制御を差動プッシュプル方式により行なう光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ピックアップ装置においては、記録、再生又は消去動作に際して、照射ビームを光ディスクのトラックに追従させるため、トラッキングサーボ制御が必要とされる。このトラッキングサーボ制御に供するため、トラッキングエラー信号を検出し、トラックずれを補正するようにしている。
【0003】
このようなトラッキングエラー信号の検出方式としては、種々の方式があり、例えば、3ビーム方式やプッシュプル方式がある。しかし、3ビーム方式はディスクのトラック方向の傾きによってオフセットが生じ、プッシュプル方式はディスクのラジアル方向の傾きによってオフセットが生じるという欠点がある。
【0004】
これらの欠点を解消した方式として、差動プッシュプル方式がある。この方式は、例えば、光メモリシンポジウム’86,12月18日虎ノ門パストラル(東京)において「新しいトラッキングサーボ方式 差動プッシュプル法」により報告されている。この差動プッシュプル方式も、メインビームとサブビーム(サイドビーム)との3ビームを用いる方式であるが、サブビームのスポットの照射位置をトラックピッチの1/2だけずれた位置とし、メインビーム、サブビームの各々の反射光のプッシュプル信号を検出し、その差動をとることによりトラッキングエラー信号を検出する方式である。
【0005】
差動プッシュプル方式を用いてトラッキングする光ディスク用の光ピックアップ装置を例にとって、その概略を説明する。光ピックアップ装置の内部構成は、照明系と検出系に分かれる。図7に示すように、半導体レーザなどの発光素子1から発せられた光は、カップリングレンズ2を透過して平行光になり、回折格子3で3つに分かれ、ビームスプリッタ4を介し、λ/4板5で円偏光になり、対物レンズ6を透過して光ディスク7に集光し、メインスポットSM、サブスポットSS1,SS2なる3スポットを形成する。以上が照明系である。
【0006】
一方、光ディスク7からの戻り光(信号光)は、λ/4板5で往路光に対して直交する方向の直線偏光になりビームスプリッタ4で反射し、検出レンズ8を介して例えば分割構造の受光素子9で検出される。以上が検出系である。
【0007】
図8に示すように、光ディスク面上の3スポットは、真中のメインスポットSMをランドL上にトラッキングし、両サイドのサブスポットSS1,SS2をグルーブG上にトラッキングする。つまり、サブスポットSS1,SS2はメインスポットSMに対し、ラジアル方向にトラックピッチの半分だけずらして配置される。このときのメインスポットSMによるプッシュプル信号(MPP)とサブスポットによるプッシュプル信号(SPP)を検出し、その差動をとるのが差動プッシュプル(DPP)法である。図9にこのときのプッシュプル信号を示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
光ピックアップ装置を光ディスクドライブに組付けると、図10に示すようにディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMの間隔が、或る距離Δを持つ(つまり、メインスポットSMのタンジェンシャル位置にずれが生じる)。このとき、距離ΔがなければメインスポットSMの軌跡は、ディスク中心を通るラジアル方向の直線上にある。
【0009】
しかし、距離ΔによってメインスポットSMの軌跡は、ディスク中心を通らないラジアル方向の直線の軌跡を描いてしまう。このときのディスクの溝(トラック)は弧を描くために、ラジアル位置がディスク外周ではメインスポットSMがランドL上にあり、サブスポットSS1,SS2がグルーブG上に近い位置にあるのに対して、図11に示すように、スポットのラジアル位置がディスク内周に近づくほど、サブスポットSS1,SS2はランドLに寄ってしまう。
【0010】
従って、ラジアル位置が内周に近づく程、サブプッシュプル(SPP)の振幅が低下し、この結果、差動プッシュプル振幅も低下してしまう。光(磁気)ディスクドライブでは、ディスク内周から外周にかけてスポットのラジアル位置を変えるようシークするため、シークによって差動プッシュプル振幅が変化してしまう不具合が発生する。図12にこのときのプッシュプル信号を示す。
【0011】
そこで、本発明は、差動プッシュプル方式でトラッキングを行なう上で、光ディスク面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)に伴い生ずる差動プッシュプル振幅の変化を小さくできる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。併せて、光ピックアップ装置を光ディスクドライブ装置に組付ける時のタンジェンシャル位置調整を省けるようにすることを目的とする。
【0012】
また、本発明は、トラックピッチが1.6[μm]のいわゆるCD系ディスクに対して、有効なスポット間隔を指定することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、トラックピッチが0.74[μm]又は0.8[μm]のいわゆるDVD系ディスクに対して、有効なスポット間隔を指定することを目的とする。
【0014】
一方、本発明は、差動プッシュプル方式でトラッキングを行なう上で、光ディスク面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)に伴い生じる差動プッシュプル振幅の変化を小さくできる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。併せて、光ディスク面上のスポット間隔を広くし、検出系の光路長を短くすることことを目的とする。
【0015】
また、本発明は、トラックピッチが1.6[μm]のいわゆるCD系ディスクに対して、有効な光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離を指定することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、トラックピッチが0.74[μm]又は0.8[μm]のいわゆるDVD系ディスクに対して、有効な光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離を指定することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、対物レンズを通るレーザビームにより光ディスク上に情報の記録、再生又は消去用のメインスポットを形成するとともに、このメインスポットの他に、トラッキングエラー信号を得るための2つのサブスポットを前記メインスポットに対してトラックピッチbの1/2ずれた位置に形成し、前記光ディスクからのこれらの3スポットの反射ビームを受光部で受光し各々のプッシュプル信号を検出してその差動をとることにより前記トラッキングエラー信号を検出する差動プッシュプル方式を用いて、トラックピッチbの溝のある光ディスク面にスポットをトラッキングする光ピックアップ装置において、前記光ディスク面に集光したメインスポットとサブスポットのスポット間隔aが、
−12.5×b≦a≦12.5×b (但し、|b|≦|a|)
を満たすように設定されている。
【0018】
ここに、本発明及び以下の発明において、“−(マイナス)”符号は、メインスポットに対してサブスポットが2つあり、その一つがメインスポットに対して先行し他の一つがメインスポットに対して後行するため、メインスポットを中心に考えた場合、逆方向に位置(先行側に位置)するサブスポットに対する間隔等を表示することを意味する。
【0019】
従って、光ディスク面のトラックピッチbに対応したスポット間隔aの範囲を上記条件を満たすように設定することで、光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間に距離Δがあっても、光ディスク面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)時に、サブスポットが溝の位置からずれにくくなるので、差動プッシュプル振幅の変化を小さくすることができ、このため、安定したトラッキング制御が可能となり、また、光ピックアップ装置を光ディスクドライブ装置に組付ける際、メインスポットとディスク中心を通るラジアル方向の直線との間の距離を調整する必要がないため、組付けの簡略化を図れ、調整機構を設ける必要がないため、低コスト化を図ることができる。
【0020】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ピックアップ装置において、前記光ディスクのトラックピッチbCDは1.6[μm]であり、前記スポット間隔aCD
−20[μm]≦aCD≦20[μm] (但し、1.6≦|aCD|)
を満たすように設定されている。
【0021】
従って、現在使われているトラックピッチが1.6[μm]のいわゆるCD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、組付けの簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光ピックアップ装置において、前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.74[μm]であり、前記スポット間隔aDVD
−9.25[μm]≦aDVD≦9.25[μm]
(但し、0.74≦|aDVD|)
を満たすように設定されている。
【0023】
従って、現在使われているトラックピッチが0.74[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、組付けの簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の光ピックアップ装置において、前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.8[μm]であり、前記スポット間隔aDVD
−10[μm]≦aDVD≦10[μm]
(但し、0.8≦|aDVD|)
を満たすように設定されている。
【0025】
従って、現在使われているトラックピッチが0.8[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、組付けの簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0026】
請求項5記載の発明は、対物レンズを通るレーザビームにより光ディスク上に情報の記録、再生又は消去用のメインスポットを形成するとともに、このメインスポットの他に、トラッキングエラー信号を得るための2つのサブスポットを前記メインスポットに対してトラックピッチbの1/2ずれた位置に形成し、前記光ディスクからのこれらの3スポットの反射ビームを受光部で受光し各々のプッシュプル信号を検出してその差動をとることにより前記トラッキングエラー信号を検出する差動プッシュプル方式を用いて、トラックピッチbの溝のある光ディスク面にスポットをトラッキングする光ピックアップ装置において、記光ディスク面におけるディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δを調整する機構を有し、前記距離Δが、
−156.06×b≦Δ≦156.06×b
を満たすように設定されている。
【0027】
従って、光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δの範囲を上記の条件を満たすように設定することで、光ディスク面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)時に、サブスポットが溝の位置からずれにくくなるので、差動プッシュプル振幅の変化を小さすることができ、このため、安定したトラッキング制御が可能となり、また、スポット間隔を広くできるので、検出系の光路長を短くすることができ、このため、ピックアップを小型化することができる。
【0028】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の光ピックアップ装置において、前記光ディスクのトラックピッチbCDは1.6[μm]であり、前記距離ΔCD
−250[μm]≦ΔCD≦250[μm]
を満たすように設定されている。
【0029】
従って、現在使われているトラックピッチが1.5[μm]のいわゆるCD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、光ピックアップの小型化を図ることができる。
【0030】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の光ピックアップ装置において、前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.74[μm]であり、前記距離ΔDVD
−115[μm]≦ΔDVD≦115[μm]
を満たすように設定されている。
【0031】
従って、現在使われているトラックピッチが0.74[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、光ピックアップの小型化を図ることができる。
【0032】
請求項8記載の発明は、請求項5記載の光ピックアップ装置において、前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.8[μm]であり、前記距離ΔDVD
−125[μm]≦ΔDVD≦125[μm]
を満たすように設定されている。
【0033】
従って、現在使われているトラックピッチが0.8[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、光ピックアップの小型化を図ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。なお、差動プッシュプル方式を用いてトラッキングする光ディスク用の光ピックアップ装置自体の構成は図6に示した構成をそのまま用いるものとする(次の実施の形態でも同様とする)。
【0035】
まず、本発明で課題としている光ディスク7面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)に伴い生じる差動プッシュプル振幅の変化をγ[%]で表すものとする。光ディスク7内周における差動プッシュプル振幅をIin、光ディスク7外周における振幅をIoutとすると、変化率γは(1)式で表せる。
【0036】
γ[%]={(Iout−Iin)/Iout}×100 ……(1)
例えば、スポット間隔20[μm]の差動プッシュプル法でトラッキングする光ピックアップが、ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δ=0.25[mm]で光ディスクドライブ装置に組付けられていたとする。このとき、直径12[cm]、トラックピッチbの光ディスク7をトラッキングすると、差動プッシュプルの振幅変化率γは図1のようになる。トラックピッチが狭くなるほど、差動プッシュプルの振幅変化率γは高くなる。これは、光ディスク7のトラックピッチbが狭くなると、図11で説明したように、ランドLとグルーブGとが近づくために、サブスポットSS1,SS2はランドLに寄りやすくなってしまうからである。そのために差動プッシュプルの振幅変化率γは高くなる。
【0037】
このとき、メインスポットSMとサブスポットSS1,SS2のスポット間隔aを狭くすると、光ディスク7内周におけるディスク弧の影響は小さくなる。従って、スポットのラジアル位置移動(シーク)による差動プッシュプル振幅の変化を小さくすることができる。当該光ピックアップ装置がディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δ=0.25[mm]で光ディスクドライブ装置に組付いている時に、トラックピッチb=0.74[μm]の光ディスク7をトラッキングする際の、スポット間隔aと差動プッシュプルの振幅変化γの関係をシミュレートした結果を図2に示す。スポット間隔aを狭くするほど差動プッシュプルの振幅変化γが小さくなるのが分かる。
【0038】
そこで、本実施の形態では、基本的に、光ディスク7のトラックピッチbに応じてスポット間隔aを狭くすることで、光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間に距離Δがある時の、光ディスク7面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)に伴い生じる差動プッシュプル振幅の変化率γを一定値以下に抑えることができるようにしたものである。このとき、スポット間隔aを狭くするだけで、差動プッシュプルの振幅変化γを小さくすることができるため、光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δを調整する必要がない。
【0039】
具体的に、光ディスク7の直径を12[cm]、距離Δ=0.25[mm]、目標変化率γ=20[%]としたときのトラックピッチbに応じた最適なスポット間隔aの範囲をシミュレートした結果を図3に示す。トラックピッチbの狭い光ディスク7を使用すると、スポット間隔aを狭く設定しなければならないのが分かる。図3に示す結果によれば、スポット間隔aを、
−12.5×b≦a≦12.5×b (但し、|b|≦|a|)
を満たすように設定すればよいといえる。
【0040】
図3に示す結果によれば、具体的には、例えばCD−ROM/R/RWメディアのようないわゆるCD系のようにトラックピッチbCD=1.6[μm]の光ディスク7に対しては、有効なスポット間隔aCDとして、
−20[μm]≦aCD≦20[μm] (但し、1.6≦|aCD|)
を満たすように設定すればよいことが分かる。
【0041】
同様に、例えばDVD−ROM/R/RWメディア(4.7GB)のようないわゆるDVD系のようにトラックピッチbDVDが0.74[μm]の光ディスク7に対しては、有効なスポット間隔aDVDとして、
−9.25[μm]≦aDVD≦9.25[μm]
(但し、0.74≦|aDVD|)
を満たすように設定すればよいことが分かる。
【0042】
なお、3.95GBのDVDメディアでは、トラックピッチbDVDが0.8[μm]、最適なスポット間隔aDVDは10[μm]以下となる。即ち、
−10[μm]≦aDVD≦10[μm]
(但し、0.8≦|aDVD|)
を満たすように設定すればよい。
【0043】
また、光ディスク7は今後益々大容量化に伴い、情報量を増すために光ディスク7のトラックピッチbが狭くなることが予想される。例えば、CDではトラックピッチbCDが10.6[μm]だったものが、DVDでは0.74[μm]になっている。さらに大容量のSDVDではトラックピッチbがもっと狭くなると予想される。このようにトラックピッチbが狭くなると、図1の結果よりさらに狭いスポット間隔aが要求される。
【0044】
表1に代表的なトラックピッチbとスポット間隔aの数値を挙げておく。
【0045】
【表1】
Figure 0003983470
【0046】
ちなみに、メインスポットSMとサブスポットSS1,SS2のスポット間隔aは、回折格子3の格子間隔と照明系の倍率で変えることができる。
【0047】
本発明の第二の実施の形態を図4ないし図6に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の課題の原因である光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離Δそのものを調整作業を導入することで小さくすると、光ディスク7内周におけるディスク弧の影響を小さくできることにより、スポットのラジアル位置移動(シーク)による差動プッシュプル振幅の変化を小さくすることができるようにしたものである。トラックピッチb=0.74[μm]の光ディスク7をトラッキングするときの、光ディスク7面上のスポット間隔aを20[μm]とした場合に、距離Δと差動プッシュプルの振幅変化γの関係をシミュレートした結果を図4に示す。図4によれば、距離Δを小さく調整するほど差動プッシュプルの振幅変化γが小さくなるのが分かる。
【0048】
そこで、本実施の形態では、光ディスク7のトラックピッチbに応じてディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離Δを小さくすることで、光ディスク7面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)に伴い生じる差動プッシュプル振幅の変化率γを一定値以下に抑えるようにしたものである。このとき、スポット間隔aを広く取れるため、検出系の倍率を低くすることができる。また、検出系の光路長を短くすることができるので、光ピックアップを小型化することができる。光ディスク7の直径を12[cm]、スポット間隔aを20[μm]、目標変化率γを20[%]としたときの、トラックピッチbに応じたディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離Δをシミュレートした結果を図5に示す。トラックピッチbの狭い光ディスク7を使用すると、距離Δを小さく調整する必要があるのが分かる。図5に示す結果によれば、光ディスク7面におけるディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離Δが、
−156.06×b≦Δ≦156.06×b
を満たすように設定すればよいことが分かる。
【0049】
図5に示す結果によれば、具体的には、例えばCD−ROM/R/RWメディアのようないわゆるCD系のようにトラックピッチbが1.6[μm]の光ディスク7に対しては、有効な光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離ΔCDとしては、
−250[μm]≦ΔCD≦250[μm]
を満たすように設定すればよいことが分かる。
【0050】
同様に、例えばDVD−ROM/R/RWメディア(4.7GB)のようないわゆるDVD系のようにトラックピッチbDVDが0.74[μm]の光ディスク7に対しては、有効な光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離ΔDVDとしては、
−115[μm]≦ΔDVD≦115[μm]
を満たすように設定すればよいことが分かる。
【0051】
なお、3.95GBのDVDメディアでは、トラックピッチbDVDが0.8[μm]、最適な距離ΔDVDは125[μm]以下が望ましい。即ち、
−125[μm]≦ΔDVD≦120[μm]
を満たすように設定すればよい。
【0052】
表2に代表的なトラックピッチbと有効な光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMとの間の距離Δの数値を挙げておく。
【0053】
【表2】
Figure 0003983470
【0054】
ところで、例えば光ディスクドライブ装置では、光ディスク7中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットSMの距離Δを調整するには、光ディスク7をタンジェンシャル方向に調整する方法と、光ピックアップ装置をタンジェンシャル方向に調整する方法との2通りが考えられる。光ディスク7をタンジェンシャル方向に調整するには、図6に示すように光ディスク7を取り付けるスピンドルモータ10をタンジェンシャル方向に調整する機構(図示せず)を設けるのが良い。図中、11はシークレール12に沿って半径方向に往復駆動される光ピックアップ装置である。また、光ピックアップ装置11自身を調整するには、光ピックアップ装置11を取り付けるシークレール12毎にタンジェンシャル方向に調整する機構を設けるか、シークレールに光ピックアップ装置を取り付ける際にタンジェンシャル方向に調整する機構を設けるか、或いは、対物レンズ6だけタンジェンシャル方向に調節する機構を設ければ良い。
【0055】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光ディスク面に集光したメインスポットとサブスポットのスポット間隔aが、トラックピッチbとの関係で、
−12.5×b≦a≦12.5b (但し、|b|≦|a|)
を満たすように設定することで、光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間に距離Δがあっても、光ディスク面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)時に、サブスポットが溝の位置からずれにくくなるので、差動プッシュプル振幅の変化を小さくすることができ、このため、安定したトラッキング制御が可能となり、また、光ピックアップ装置を光ディスクドライブ装置に組付ける際、メインスポットとディスク中心を通るラジアル方向の直線との間の距離を調整する必要がないため、組付けの簡略化を図れ、調整機構を設ける必要がないため、低コスト化を図ることができる。
【0056】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の光ピックアップ装置において、光ディスクのトラックピッチbCDは1.6[μm]であり、スポット間隔aCD
−20[μm]≦aCD≦20[μm] (但し、1.6≦|aCD|)
を満たすように設定されているので、現在使われているトラックピッチが1.6[μm]のいわゆるCD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、組付けの簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0057】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の光ピックアップ装置において、光ディスクのトラックピッチbDVDは0.74[μm]であり、スポット間隔aDVD
−9.25[μm]≦aDVD≦9.25[μm]
(但し、0.74≦|aDVD|)
を満たすように設定されているので、現在使われているトラックピッチが0.74[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、組付けの簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0058】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の光ピックアップ装置において、光ディスクのトラックピッチbDVDは0.8[μm]であり、スポット間隔aDVD
−10[μm]≦aDVD≦10[μm]
(但し、0.8≦|aDVD|)
を満たすように設定されているので、現在使われているトラックピッチが0.8[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、組付けの簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0059】
請求項5記載の発明によれば、光ディスク面におけるディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δを調整する機構を有し、距離Δが、
−156.06×b≦Δ≦156.06×b
を満たすように設定されているので、光ディスク面上のスポットのラジアル位置移動(シーク)時に、サブスポットが溝の位置からずれにくくなるので、差動プッシュプル振幅の変化を小さすることができ、このため、安定したトラッキング制御が可能となり、また、スポット間隔を広くできるので、検出系の光路長を短くすることができ、このため、ピックアップを小型化することができる。
【0060】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の光ピックアップ装置において、光ディスクのトラックピッチbCDは1.6[μm]であり、距離ΔCD
−250[μm]≦ΔCD≦250[μm]
を満たすように設定されているので、現在使われているトラックピッチが1.5[μm]のいわゆるCD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、光ピックアップの小型化を図ることができる。
【0061】
請求項7記載の発明によれば、請求項5記載の光ピックアップ装置において、光ディスクのトラックピッチbDVDは0.74[μm]であり、距離ΔDVD
−115[μm]≦ΔDVD≦115[μm]
を満たすように設定されているので、現在使われているトラックピッチが0.74[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、光ピックアップの小型化を図ることができる。
【0062】
請求項8記載の発明によれば、請求項5記載の光ピックアップ装置において、光ディスクのトラックピッチbDVDは0.8[μm]であり、距離ΔDVD
−125[μm]≦ΔDVD≦125[μm]
を満たすように設定されているので、現在使われているトラックピッチが0.8[μm]のいわゆるDVD系の光ディスクに関して、安定したトラッキング制御をすることができ、また、光ピックアップの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に関して光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットがずれているときのトラックピッチと差動プッシュプルの振幅変化率との関係を示すグラフである。
【図2】光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットがずれているときのスポット間隔と差動プッシュプルの振幅変化率との関係を示すグラフである。
【図3】光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットがずれているときのトラックピッチと最適なスポット間隔の関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第二の実施の形態に関して光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離と差動プッシュプルの振幅変化率との関係を示すグラフである。
【図5】トラックピッチと最適な光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離の関係を示すグラフである。
【図6】光ピックアップ装置を光ディスクドライブに組付けるときのタンジェンシャル位置調整方法を示す概略平面図である。
【図7】差動プッシュプル方式を用いた一般的な光ピックアップ装置を示す光学的構成図である。
【図8】光ディスク面上の3スポットの結像位置の様子を示す斜視図である。
【図9】そのプッシュプル信号を示す説明図である。
【図10】光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットがずれているときの光ディスク面のスポットラジアル位置関係を示す平面図的な説明図である。
【図11】光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットがずれているときの光ディスク内周における3スポットの様子を示す斜視図である。
【図12】光ディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットがずれているときの光ディスク内周でのプッシュプル信号を示す説明図である。
【符号の説明】
6 対物レンズ
7 光ディスク
9 受光部
M メインスポット
S1,SS2 サブスポット

Claims (8)

  1. 対物レンズを通るレーザビームにより光ディスク上に情報の記録、再生又は消去用のメインスポットを形成するとともに、このメインスポットの他に、トラッキングエラー信号を得るための2つのサブスポットを前記メインスポットに対してトラックピッチbの1/2ずれた位置に形成し、前記光ディスクからのこれらの3スポットの反射ビームを受光部で受光し各々のプッシュプル信号を検出してその差動をとることにより前記トラッキングエラー信号を検出する差動プッシュプル方式を用いて、トラックピッチbの溝のある光ディスク面にスポットをトラッキングする光ピックアップ装置において、
    前記光ディスク面に集光したメインスポットとサブスポットのスポット間隔aが、
    −12.5×b≦a≦12.5×b (但し、|b|≦|a|)
    を満たすように設定されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記光ディスクのトラックピッチbCDは1.6[μm]であり、前記スポット間隔aCD
    −20[μm]≦aCD≦20[μm] (但し、1.6≦|aCD|)
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.74[μm]であり、前記スポット間隔aDVD
    −9.25[μm]≦aDVD≦9.25[μm]
    (但し、0.74≦|aDVD|)
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.8[μm]であり、前記スポット間隔aDVD
    −10[μm]≦aDVD≦10[μm]
    (但し、0.8≦|aDVD|)
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  5. 対物レンズを通るレーザビームにより光ディスク上に情報の記録、再生又は消去用のメインスポットを形成するとともに、このメインスポットの他に、トラッキングエラー信号を得るための2つのサブスポットを前記メインスポットに対してトラックピッチbの1/2ずれた位置に形成し、前記光ディスクからのこれらの3スポットの反射ビームを受光部で受光し各々のプッシュプル信号を検出してその差動をとることにより前記トラッキングエラー信号を検出する差動プッシュプル方式を用いて、トラックピッチbの溝のある光ディスク面にスポットをトラッキングする光ピックアップ装置において、
    前記光ディスク面におけるディスク中心を通るラジアル方向の直線とメインスポットとの間の距離Δを調整する機構を有し、前記距離Δが、
    −156.06×b≦Δ≦156.06×b
    を満たすように設定されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 前記光ディスクのトラックピッチbCDは1.6[μm]であり、前記距離ΔCD
    −250[μm]≦ΔCD≦250[μm]
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項5記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.74[μm]であり、前記距離ΔDVD
    −115[μm]≦ΔDVD≦115[μm]
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項5記載の光ピックアップ装置。
  8. 前記光ディスクのトラックピッチbDVDは0.8[μm]であり、前記距離ΔDVD
    −125[μm]≦ΔDVD≦125[μm]
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項5記載の光ピックアップ装置。
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