JP2002015422A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2002015422A
JP2002015422A JP2001122943A JP2001122943A JP2002015422A JP 2002015422 A JP2002015422 A JP 2002015422A JP 2001122943 A JP2001122943 A JP 2001122943A JP 2001122943 A JP2001122943 A JP 2001122943A JP 2002015422 A JP2002015422 A JP 2002015422A
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JP2001122943A
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Shinichi Konishi
信一 小西
Takeshi Nakajima
健 中嶋
Seijun Miyashita
晴旬 宮下
Toshihiko Takahashi
利彦 高橋
Toshiya Akagi
俊哉 赤木
Yuji Kumon
裕二 久門
Yukihiro Yamazaki
行洋 山崎
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的にデータを記録するディスクまたはセ
クターフォーマットのディスクの双方に使用可能で、か
つ、ディスクに傷等が付着してもその通過後の再生信号
の復帰が速く、結果的にエラーが少なく再生できる光デ
ィスク装置を提供する。 【解決手段】 光ディスクから読み出した再生信号のD
Cレベルの変動を検出し、該変動に追従する検出信号を
生成する検出信号生成部と、検出信号生成部により生成
された検出信号を受け取り、該検出信号または有効な極
性がない無信号のいずれかを選択する選択部と、選択部
が選択した信号が検出信号の場合には、該検出信号に基
づいて再生信号のDCレベルの変動を抑圧するクランプ
処理を行い、選択部が選択した信号が無信号の場合には
クランプ処理を行わない、クランプ部とクランプ部の出
力に基づいて所定の信号処理を行う信号処理部とを備え
た光ディスク装置等を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に記録され
たデータを再生し、または、セクターフォーマットのデ
ィスクに記録された情報を再生する光ディスク装置に関
する。より具体的には、読み出しエラーを生じる傷やブ
ラックドット等が付着した光ディスクから、エラーが少
なくデータを再生できる光ディスク装置に関する。
【0002】なお、本発明に関連する特願平11-207601
および米国特許No. 6104682 の内容は、参考のためここ
に引用する。
【0003】
【従来の技術】近年、連続的にデータを記録するディス
ク(例えば、DVD−ROM)、および、セクターフォ
ーマットを有し、各セクタにデータを記録するディスク
(例えば、DVD−RAM)が普及しつつある。連続的
にデータを記録するディスクでは、一般的に、再生信号
がDCフリーになるように信号が記録されている。DC
フリーとは、媒体に記録されたパタ−ンから得られる再
生信号の平均レベルが、あるデータ長の範囲内(例え
ば、1バイト期間)で常に一定となることをいう。
【0004】DCフリ−性の程度を評価する手法として
累積加算DSV(Digital Sum Value:デジタルサムバ
リュー)を用いることがある。DSVとは、あるデータ
期間における符号の累積値を表し、符号は、記録された
パタ−ンから得られる再生波形の、マーク側に対応する
極性を+(プラス)、該マーク間の未記録部、すなわち
ギャップ側に対応する極性を−(マイナス)として割り
当てられる。完全にDCフリーの場合にはDSVは常に
0となる。例えば1バイト内でDSVが0になっていれ
ばDCフリーであると判断される。
【0005】上述のように、連続記録データは、一般的
に再生信号がDCフリーになるように信号が記録されて
いることから、再生信号をA/D変換して信号処理する
場合でもDCレベル変動に関して考慮する必要がない。
従って、従来のディスク装置は、A/D変換した信号の
DSVがゼロになるようにA/D変換器への入力信号の
DCレベルをコントロールすれば良かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらDVD−
RAMに代表されるセクターフォーマットの再生信号
は、ディスクのプリピットアドレス部の再生信号と、情
報記録部の再生信号との間に必ず急峻なDCレベルの変
動を伴う。また、記録セクタと未記録セクタとが混在す
るので、全ての領域に必ず信号が存在するとは限らな
い。
【0007】従来のディスク装置は、A/D変換器への
入力信号のDCレベルをコントロールして、A/D変換
後の信号のDSVをゼロにする。ところが情報記録部か
らプリピットアドレス部への切り替え点等のDCレベル
の変動が大きく急峻な部分では、DCレベルを収束する
のに時間がかかる。
【0008】この収束が速くするためにゲイン交点を上
げることも可能であるが、この手法によればA/D変換
後のデータにはノイズが加わってしまう。また、DCレ
ベル変動の影響を軽減するために、ハイパスフィルタを
通過させた信号をA/D変換することも考えられる。し
かし、ディスクに傷やブラックドットが付着しているト
ラックを再生すると、傷やブラックドット通過後に信号
が大きく急峻に変化し、A/D変換器の動作許容範囲を
超えてしまう。そのため再生信号の復帰に時間を要す
る。
【0009】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、DVD−ROMディスク等に代表さ
れる連続的にデータを記録するディスクまたはDVD−
RAMディスク等に代表されるセクターフォーマットの
ディスクの双方に使用可能で、かつ、ディスクに傷やブ
ラックドットが付着した場合でもこれらの通過後の再生
信号の復帰が速く、結果的にエラーが少なく再生できる
光ディスク装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク装置
は、光ディスクから読み出した再生信号のDCレベルの
変動を検出し、該変動に追従する検出信号を生成する検
出信号生成部と、検出信号生成部により生成された検出
信号を受け取り、該検出信号または有効な極性がない無
信号のいずれかを選択する選択部と、選択部が選択した
信号が前記検出信号の場合には、該検出信号に基づいて
再生信号のDCレベルの変動を抑圧するクランプ処理を
行い、選択部が選択した信号が前記無信号の場合にはク
ランプ処理を行わない、クランプ部とクランプ部の出力
に基づいて所定の信号処理を行う信号処理部とを備えて
おり、これにより上記目的が達成される。
【0011】本発明の光ディスク装置は、選択すべき信
号を指示する制御信号を生成するコントローラをさらに
備え、選択部は、コントローラにより生成された前記制
御信号に基づいて、信号を選択してもよい。
【0012】本発明の光ディスク装置において、コント
ローラは、前記無信号の選択を指示する制御信号を複数
回生成した後、読み出しエラーが生じる場合には、さら
に前記検出信号の選択を指示する制御信号を生成しても
よい。
【0013】本発明の光ディスク装置において、検出信
号生成部は、前記再生信号の振幅の変動を検出し、振幅
変動信号を生成する振幅変動検出部であってもよい。
【0014】本発明の光ディスク装置において、前記検
出信号生成部は複数存在し、振幅変動検出部が生成した
前記振幅変動信号を遅延させ、その持続期間を延長した
振幅変動延長信号を生成する振幅変動信号延長部をさら
に備え、コントローラは、前記振幅変動信号の選択を指
示する制御信号を生成した後、読み出しエラーが生じる
場合には、さらに前記延長信号の選択を指示する制御信
号を生成してもよい。
【0015】本発明の光ディスク装置において、光ディ
スクには、所定の周期で蛇行する記録案内溝が形成され
ており、光ディスクの読み出しに際し、前記周期に対応
したウォブル信号の欠落を検出し、欠落検出信号を生成
する欠落検出部と、欠落検出部が生成した前記欠落検出
信号を遅延させ、その持続期間を延長した欠落検出延長
信号を生成する信号延長部をさらに備え、コントローラ
は、さらに該欠落検出信号の選択を指示する制御信号を
生成し、読み出しエラーが生じる場合には、さらに欠落
検出延長信号の選択を指示する制御信号を生成してもよ
い。
【0016】本発明の光ディスク装置は、光ディスクか
ら読み出した再生信号に所定の信号処理を行い、前記再
生信号を2値化して出力する2値化部と、2値化部から
出力された2値のデューティー比が所定の値になるよう
に、2値化部とフィードバックループを形成する2値化
電圧生成部と、前記再生信号と2値化電圧生成部の出力
との差分を出力する差動増幅器と、差動増幅器の出力に
基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを備えて
いる。これにより上記目的が達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明による光ディスク装置につ
いて添付の図面を用いて説明する。なお、本実施の形態
では、記録案内溝が周期的に蛇行しているセクターフォ
ーマットの光ディスクの再生に関してのみ説明するが、
CD、DVD−ROM等の連続記録データの再生にも適
用できる。
【0018】(実施の形態1)図1は、実施の形態1に
よる光ディスク装置100の再生機構の構成を示すブロ
ック図である。光ディスク装置100は、光ディスク1
に記録されたデータを読み取り、そのデータから文字、
映像および/または音楽を再生する。光ディスク1は、
円盤状のディスクであり、記録案内溝が周期的に蛇行し
ているセクターフォーマットを有する。このセクターフ
ォーマットは図2を参照して後述する。なお、光ディス
ク1自体は光ディスク装置100の構成要素ではない
が、光ディスク1を含む光ディスク装置100は、光デ
ィスクシステムとして言及される。
【0019】光ディスク装置100は、光ピックアップ
2と、信号出力部30と、信号処理部32と、コントロ
ーラ13とを含む。光ピックアップ2は、光ディスク1
に光ビームを照射し、その反射光の強弱によって記録デ
ータを読み取り、電気信号を出力する。信号出力部30
は、光ピックアップ2が出力した電気信号から再生信号
を出力する。信号処理部32は、信号出力部30が出力
した再生信号に所定の信号処理を施し、出力する。コン
トローラ13は、信号処理部32の出力を参照して、信
号出力部30の動作、具体的には信号出力部30のクラ
ンプ部4および選択部18の動作を制御する。
【0020】信号出力部30をより詳しく説明する。信
号出力部30は、プリアンプ3と、クランプ部4と、振
幅変動検出部14と、ウォブル欠落検出部16と、第1
の検出信号延長部15および第2の検出信号延長部17
と、選択部18と、ウォブル2値化部19とを含む。プ
リアンプ3は、光ピックアップ2の出力信号を増幅し、
広帯域のトラッキングエラー信号(以下、TE信号とい
う)と、RF信号を出力する。これらの信号をどのよう
に得るかについては後述する。クランプ部4は、プリア
ンプ3から入力されたRF信号とTE信号を時分割で切
り換える。そしてクランプ部4は、切り換えられた信号
のDC変動を時分割にクランプしてDC変動をキャンセ
ルする。この動作は、後述のようにコントローラ13か
らのリードゲート信号(後述)および選択部18に基づ
いて行われる。なお、「クランプ」という語は、一般的
には、波形の特定部分にあるバイアスを加え、その部分
を一定のレベルに抑えることをいう。
【0021】引き続き、信号出力部30の振幅変動検出
部14は、プリアンプ3の出力するRF信号の振幅変動
を検出する。ウォブル欠落検出部16は、プリアンプ3
からのTE信号の不要な周波数成分を除去する。さらに
ウォブル欠落検出部16は、ディスクの周期的に蛇行し
ている記録案内溝(図2参照)に対応した周期の正弦波
(以下ウォブル信号)を抽出してそのウォブル信号が欠
落した場合にその欠落を検出する。選択部18は、コン
トローラ13からの制御信号に基づいて、振幅変動検出
部14、第1の検出信号延長部15、ウォブル信号欠落
検出部16、および、第2の検出信号延長部17のいず
れかから選択した1つの信号を、またはいずれをも選択
しない場合には無信号を出力する。その出力信号はクラ
ンプ部4に入力される。第1の検出信号延長部15およ
び第2の検出信号延長部17は、振幅変動検出部14お
よびウォブル欠落検出部16の出力信号を遅延させる。
遅延は信号のハイレベル期間に行われる。これにより各
信号のハイレベル持続時間が延長される。ウォブル2値
化部19は、ウォブル信号を所定の処理により2値化す
る。
【0022】次に、信号処理部32は、オートゲインコ
ントロール回路5(以下、「AGC回路5」という)
と、イコライザ6と、差動増幅器7と、A/D変換器8
と、オフセットコントロール回路9と、D/A変換器1
0と、信号処理部11と、位相ロックループ(Phase Lo
cked Loop)回路12(以下、「PLL回路12」とい
う)とを含む。AGC回路5は、クランプ部4の出力信
号の振幅を一定になるようにゲインコントロールする。
イコライザ6は、AGC回路5の出力信号の周波数特性
を改善する。差動増幅器7は、イコライザ6の出力信号
から、D/A変換器10からのフィードバック電圧を差
し引いて出力する。A/D変換器8は、差動増幅器7の
アナログ出力信号をデジタル信号に変換する。オフセッ
トコントロール回路9は、A/D変換器8のDC成分を
抽出する。D/A変換器10は、オフセットコントロー
ル回路9のデジタル出力信号をアナログ電圧に変換す
る。信号処理部11は、A/D変換器8の出力信号を処
理する。PLL回路12は、後述するウォブル2値化部
19の出力信号で周波数制御を行い、A/D変換器8の
出力信号で位相制御を行ってA/D変換器8の信号に同
期したクロックを生成する。
【0023】図1に示されるように、差動増幅器7、A
/D変換器8、オフセットコントロール回路9、およ
び、D/A変換器10はループを形成していることが理
解される。このループは、オフセット制御ループと呼ば
れる。オフセット制御ループを設けることにより、A/
D変換器8に入力される信号のDCレベルの振れの中心
をA/D変換器8の変換可能な電圧レベル(変換レベ
ル)のほぼ中心に制御できる。A/D変換器8は、変換
レベルの中点をデジタル変換後の値0とし、それより低
い電圧の場合はマイナスの値を出力し、それより高い電
圧の場合はプラスの値を出力する。
【0024】以下、信号出力部30のプリアンプ3がT
E信号およびRF信号を出力する処理を説明する。プリ
アンプ3には、4つのセンサ(Aセンサ、Bセンサ、C
センサ、Dセンサ)からなるフォーカスディテクタ(図
示せず)が設けられている。光ピックアップ2から出射
した光は、光ディスク1で反射してフォーカスディテク
タに入射する。フォーカスディテクタでは、4つのセン
サ(Aセンサ、Bセンサ、Cセンサ、Dセンサ)により
信号読み取り用ビームの検出を行う。RF信号は、フォ
ーカスディテクタのA〜Dセンサの出力を全加算して得
ることができる。
【0025】反射光の断面形状は、光ビームの焦点がピ
ットに合っている場合には正円となり、焦点がピットに
合っていない場合には楕円となる。フォーカスディテク
タの4つのセンサは、反射光が正円のときには同じ検出
信号を出力し、楕円のときは異なる検出信号を出力す
る。センサAおよびBが、トラックの内周に偏った反射
光を検出し、センサCおよびDが、トラックの外周に偏
った反射光を検出すると仮定する。センサAからの出力
を単にAなどと表すと、TE信号は、(A+B)−(C
+D)として得ることができる。
【0026】続いて、光ディスク装置100の再生の対
象となるデータが記録された光ディスク1の構成を説明
する。図2は、円盤状の光ディスク1のデータ構造を示
す模式図である。光ディスク1は例えば、DVD−RA
Mである。光ディスク1の領域は大きく、アドレス情報
を格納するヘッダ領域81と、映像、音声等のユーザが
再生の対象とするデータが格納される情報記録領域82
とに分けられる。情報記録領域82には、溝(グルー
ブ)部33とランド部34とが交互に設けられている。
ヘッダ領域81のアドレス情報は、IDaとIDbの2
列に分けて、かつ、一方は他方に対して内周側または外
周側に1/2トラックピッチの距離だけずらして設けら
れている。また、このヘッダ領域81のピット信号の幅
は、情報記録部82におけるグルーブ部33およびラン
ド部34の幅に略等しくなるように形成されている。な
お図によれば、複数のセクタは情報記録領域82にのみ
設けられているように記載されている。しかし、正確に
は、区画されたセクタがヘッダ領域81および情報記録
領域82として規定されている。ヘッダ領域81自体も
セクタの一部をなす。
【0027】さらに図2によれば、グルーブ部33およ
びランド部34はトラックのトレース方向に対して垂直
方向に正弦波状にウォブルしていることが理解される。
この正弦波状ウォブルの周期を検出して検出信号に同期
したクロックを生成し、そのクロックに同期してデータ
を書き込めば、記録時間が短縮できるという利点があ
る。その理由は、ウォブルはグルーブ部33およびラン
ド部34に対して1周にわたりほぼ連続的に出現するの
で、記録クロック生成用ウォブルPLL回路(図示せ
ず)において位相を早くロックできるからである。
【0028】以下、光ディスク1を再生する光ディスク
装置100(図1)の動作を説明する。説明に際して
は、図3を適宜参照する。図3は、光ディスク装置10
0(図1)の動作を説明するタイミング図および対応す
るセクターフォーマット構成を示す図である。例えばD
VD−RAMからデータを読み出した場合が想定され
る。図3を簡単に説明すると、図3の(g)は図2のデ
ータ構造に対応する。ヘッダ部81はプリピットで構成
されており、大きく分けると単一周波数パターンの記録
されているVFO部83a、84a、85a、86a
と、アドレス情報が記録されているアドレス情報ID部
83b、84b、85b、86bとから構成されてい
る。
【0029】情報記録領域82は再記録可能な領域で、
情報が記録されている場合とそうでない場合がある。情
報が記録されている場合は、情報記録領域82は、第1
ガード領域87とVFO部88と記録データ(ユーザデ
ータ)部89と第2ガード領域90とから構成される。
また、情報記録部82は周期的に蛇行しており、その周
期は図3の(b)に示すように186チャネルクロック
周期になっている。従って、記録・未記録に関わらず、
TE信号には図3の(b)に示すようにヘッダ部81の
プリピットの信号と、186チャネルクロック周期の正
弦波(ウォブル信号)が現れる。図3の(h)に示すよ
うに、図2のIDaで示すヘッダ領域81は、VFO領
域83a、アドレス情報領域83b、VFO領域84
a、アドレス情報領域84bで示す領域を含む。同様
に、図2のIDbで示すヘッダ領域81は、VFO領域
85a、アドレス情報領域85b、VFO領域86a、
アドレス情報領域86bで示す領域を含む。
【0030】図1を参照して、まず正常な再生動作を説
明する。光ピックアップ2で読み取られた光ディスク1
の読み取り信号はまずプリアンプ3に入力される。プリ
アンプ3は、RF信号(図3の(a))とTE信号(図
3の(b))とを出力する。図示されるように、これら
の信号はヘッダ領域81の読み出し時にレベルが大きく
なっている。これは、ヘッダ領域81は反射率が高く製
造されているからである。RF信号は、クランプ部4お
よび振幅変動検出部14に入力される。TE信号は、ク
ランプ部4、ウォブル欠落検出部16およびウォブル2
値化部19に入力される。
【0031】クランプ部4は、RF信号、TE信号、ヘ
ッダゲート信号(図3の(d))、リードゲート信号
(図3の(e))、および、選択部18の出力信号を受
け取る。図4は、クランプ部4の構成を示す回路図であ
る。クランプ部4は、切替部21と、コンデンサ22
と、抵抗Ra23、Rb24と、クランプスイッチ25
と、OR回路26と、インバータ27と、バッファ回路
28とを含む。切替部21は、コントローラ13(図
1)からのヘッダゲート信号に基づいて、RF信号とT
E信号を時分割的に切り換える。コンデンサ22は、切
替部21の出力信号のDC成分をカットする。抵抗Ra
23および抵抗Rb24は、コンデンサ22の出力信号
に所望のDC電位を与える。ここで、RbはRaと比較
して十分小さい。例えば、Rb≒Ra/10である。コ
ンデンサ22と、抵抗Ra23または抵抗Rb24とに
より、ハイパスフィルタが形成されている。
【0032】クランプスイッチ25は、”1”(ハイレ
ベル)の入力信号が与えられると閉じる回路である。ク
ランプスイッチ25が閉じることにより、抵抗Rbが所
定の電位Vcenに短絡する。これにより、コンデンサ
22と、抵抗Ra23または抵抗Rb24とで決定され
る時定数を時分割的に小さくして、DC変動を高速に抑
えることができる。OR回路26およびインバータ27
は、選択部18(図1)の出力信号とコントローラ13
(図1)の制御信号の有効な極性をそろえて合成する論
理回路である。具体的には、選択部18(図1)の出力
信号が”1”、または、リードゲート信号が”0”のと
き、OR回路26は”1”の信号を出力する。バッファ
回路28は、クランプされた信号をバッファする。
【0033】このように構成されたクランプ部4の動作
は以下のとおりである。クランプ部4の切替部21は、
ヘッダゲート信号(図3の(d))の”1”の部分でT
E信号を選択し、ヘッダゲート信号の”0”の部分でR
F信号を選択する。ヘッダゲート信号は、光ディスク装
置100(図1)がヘッダ領域81の部分を再生してい
るときに”1”になる信号である。
【0034】留意すべきは、ヘッダゲート信号が”1”
の期間に、TE信号(図3の(b))には急峻なDC変
動が認められるにもかかわらず、クランプ部4の出力信
号(図3の(c))には急峻なDC変動は存在しないこ
とである。その理由は、DC変動に起因してリードゲー
ト信号(図3の(e))が”0”になってクランプスイ
ッチ25が閉じたからである。より詳しくは、クランプ
スイッチ25が閉じて抵抗Rb24が電圧Vcenに短
絡された結果、十分小さい抵抗Rb24とコンデンサ2
2とで定まる時定数が小さくなり、DC変動を高速に抑
えたからである。リードゲート信号(図3の(e))
は、1セクタで立ち上がりおよび立下りを3回繰り返す
信号である。すなわち、VFO83aとVFO85aの
先頭から少し遅れて立ち上がり、アドレス情報84bと
アドレス情報86bの終端部で立ち下がる。また、VF
O88の先頭から少し遅れたところで立ち上がり、第2
のガード領域90の途中で立ち下がる。なお、図3の
(c)に示すクランプ部4の出力信号の振幅の振れのほ
ぼ中心が電圧Vcenになる。
【0035】再び図1を参照して、ウォブル2値化部1
9は、ウォブル2値化信号(図3の(f))をPLL回
路12へ出力する。PLL回路12は、このウォブル2
値化信号(図3の(f))の周期を自クロックで計数し
て比較することにより周波数制御を行う。図1に示すよ
うに、PLL回路12はさらにリードゲート信号を受け
取って基準位相に同期するようにフィードバックを行
い、基準位相に同期すると位相をロックする。PLL回
路12にはA/D変換器8からPLL回路12の出力ク
ロックでサンプリングされたRF信号が入力されてい
る。PLL回路12は、前述の周波数制御によって周波
数がキャプチャレンジに入ると、位相制御を行ってゼロ
クロスポイントのサンプル値をゼロにする。そしてPL
L回路12は、RF信号に同期したクロックを生成し各
部に供給する。信号処理部11はビタビ復号、復調処理
などを行い後段の回路(図示せず)やコントローラ13
にアドレス情報やユーザデータ情報等を出力する。
【0036】次に、A/D変換器8が入力信号をオフセ
ットキャンセルする方法を説明する。A/D変換器8
は、アナログ・デジタル変換した信号をオフセットコン
トロール回路9に出力する。オフセットコントロール回
路9はデジタル信号の極性信号(MSB)をチャネルク
ロックで符号毎にカウントする。具体的には、正の符号
のカウント値のときは加算し、負の符号のカウント値の
ときは減算する。オフセットコントロール回路9は、加
算処理、減算処理を繰り返し、積分した信号をオフセッ
ト制御ループのD/A変換器10に出力する。D/A変
換器10は、入力されたデジタル積分値をアナログ電圧
に変換し、差動増幅器7へ出力する。差動増幅器7は、
D/A変換器10から入力されたアナログ電圧値をイコ
ライザ6の出力信号から差し引き、A/D変換器8へ出
力する。この動作により、前段のアナログ回路によって
発生されるオフセット電圧をA/D変換器8のアナログ
入力でキャンセルすることができる。よってA/D変換
器8のダイナミックレンジを有効に使用できる。
【0037】図5を参照して、ブラックドットが付着し
ているDVD−RAMのセクタを読み取ったときの動作
を説明する。図5は、主としてクランプ部4(図1)の
動作タイミングを示す図である。図5を簡単に説明する
と、図5の(j)および(p)は、それぞれ、ブラック
ドットが付着しているセクタを読み取ったときのプリア
ンプ3の出力するRF信号とTE信号を示す。図5の
(k)は、選択部18(図1)の制御信号によるクラン
プ処理をしなかった場合のクランプ部4(図1)の出力
信号を示す。図5の(m)は、振幅変動検出部14(図
1)の出力信号を、(n)は第1の検出信号延長部15
の出力信号を、(q)はウォブル欠落検出部16の出力
信号を、(r)は第2の検出信号延長部17の出力信号
を、そして(s)は、選択部18の制御信号によるクラ
ンプ処理をした場合のクランプ部4の出力信号を示す。
さらに図5の(t)は、選択部18の制御信号によるク
ランプ処理をしなかった場合のA/D変換器8への入力
信号を、(u)は選択部18の制御信号によるクランプ
処理をした場合のA/D変換器8への入力信号を示す。
図5の(m)、(n)、(q)および(r)によれば、
振幅変動検出部14(図1)、第1の検出信号延長部1
5(図1)、ウォブル欠落検出部16(図1)および第
2の検出信号延長部17(図1)は、光ディスクから読
み出した再生信号のDCレベルの変動を検出し、該変動
に追従する検出信号を生成していることが理解される。
【0038】ブラックドットが付着している区間Dのセ
クタを読み取ると、ブラックドットの部分だけ光が反射
しないので、RF信号はレベルが低い方(反射が暗い
方)に振れた状態になる(図5の(j))。TE信号も
同様に、ブラックドットの部分だけ信号が欠落した状態
になる(図5の(p))。クランプ部4は定常状態では
セクタ長に対してある程度時定数の大きいハイパスフィ
ルタになっており、その出力信号は図5の(k)のよう
に微分された信号になる。
【0039】振幅変動検出部14は、例えばRF信号の
反射が明るい方の出力である上側のエンベロープをと
り、このエンベロープ信号を固定レベルでスライスす
る。そしてスライスレベルより低い部分を”1”、高い
部分を”0”で出力する(図5の(m))。すると、ブ
ラックドットに突入してしばらくして”1”となり、通
過後しばらくして”0”になる出力信号が得られる。ウ
ォブル欠落検出部16はTE信号を全波整流する。すな
わち、所定の基準レベルより下のレベルの信号を上側に
反転させて全波整流信号を生成する。ウォブル欠落検出
部16は、この全波整流信号を固定レベルでスライスし
てスライスレベルより低い部分を”1”、高い部分を”
0”で出力する(図5の(q))。すると、振幅変動検
出部14の出力と同様、ブラックドットに突入してしば
らくして”1”となり、通過後しばらくして”0”にな
る出力信号が得られる。
【0040】第1の検出信号延長部15は、振幅変動検
出部14の出力信号(図5の(m))が”1”のときの
持続期間を延長した信号を出力する(図5の(n))。
一方、第2の検出信号延長部17は、ウォブル欠落検出
部16の出力信号(図5の(q))が”1”のときの持
続期間を延長した信号を出力する(図5の(r))。
【0041】選択部18の出力信号によるクランプを行
わない場合は、A/D変換器8への入力信号は、ブラッ
クドットの部分で微分による変動がある信号が入力され
る(図5の(t))。入力信号はクランプ部4の出力信
号(図5の(k))に基づく信号である。図5(t)に
示した2本の線VrtおよびVrbは、A/D変換器8
のリファレンスレベル(A/D変換可能レベル)であ
る。クランプを行わない場合は、ブラックドット通過直
後は微分による変動が著しく、リファレンスレベルを超
えてしまう。超えてしまった部分はA/D変換後の出力
としては最大値を出力するので、その部分の信号は読み
取ることができない。
【0042】この微分による変動は、クランプ部4のコ
ンデンサ22(図4)と抵抗Ra23(図4)とで決定
される時定数を大きくすれば軽減される。しかしDVD
−RAMのようにヘッダ領域81と情報記録領域82で
必ずDCレベルの差があるフォーマットの場合、VFO
83a、85a、88(図3の(h))の部分の先頭で
DCレベルの変動に追従した再生を行う必要があり、時
定数を大きくできない。
【0043】そこで、コントローラ13は、以下のよう
に選択部18を動作させる。図6は、選択部18からの
選択信号を出力する際の処理を示すフローチャートであ
る。この処理は、コントローラ13の指示に基づいて実
行される。コントローラ13(図1)は読み取りエラー
が発生すると、4種類の信号または無信号の合計5種類
の信号を、順次に、または再生できたか否かの判断に応
じて選択するように制御する。制御は、コントローラ1
3が生成する制御信号に基づいて行われる。その結果光
ディスク装置100(図1)の読み込み性能を向上させ
ることができる。
【0044】まず、光ディスク1(図1)からデータを
読み出し、RF信号を生成する(ステップS602)。
RF信号は、図5の(j)に示されている。RF信号が
得られると、コントローラ13(図1)は、選択部18
(図1)に対してローレベル信号を選択するよう指示
し、そのときのRF信号で再生可能(読み取り可能)か
否かを判断する(ステップS604)。ローレベル信号
とはすなわち有効な極性のない無信号であり、クランプ
を行わないことを意味する。無信号を選択可能にしてい
る意味は、指紋パターンのように細かい振幅変動が長く
続く場合等は、振幅変動を検出した場合でもクランプし
ないほうが読み出しやすい場合があるからである。無信
号を選択すると、クランプ部4(図1)からの出力信号
は、図5の(k)に示す波形のようになる。クランプ部
4(図1)からこのような信号が出力され、その結果再
生処理ができるときは、信号処理部11(図1)におけ
る後の信号処理等を行う(ステップS616)。
【0045】しかし図5の(t)を参照してすでに説明
したように、クランプ部4からの出力信号がA/D変換
器8に入力され、その信号がA/D変換器8のリファレ
ンスレベルを超えているときには、超えた部分は再生で
きない。そのような場合には、再度同じ選択信号(すな
わち無信号)を出す(ステップS606)。これは、1
回目の再生が偶発的な理由で失敗することもあるからで
ある。
【0046】2回試行したにもかかわらず再生できなか
った場合には、コントローラ13(図1)は、振幅変動
を検出した振幅変動検出部14の出力信号(図5の
(m))を選択してクランプ部4に入力させ、再生可能
か否かを判断する(ステップS608)。振幅変動検出
部14の出力信号は、インバータ27およびOR回路2
6(図4)を経てクランプスイッチ25(図4)へ入力
される。抵抗Rb24(図4)は、この信号が”1”の
時だけ所望電位に短絡され、コンデンサと抵抗により決
定される時定数が小さくなる。その結果、急速にDC再
生が行われ、図5(s)に示すようなブラックドット通
過直後のDC変動が抑圧された信号となる。この信号は
AGC回路5(図1)、イコライザ6(図1)を経て、
図5(u)に示す信号としてA/D変換器8(図1)へ
入力される。
【0047】図5(u)に示す信号によれば、データの
再生は可能であるから(ステップS608の「は
い」)、その後の処理を進めることができる(ステップ
S616)。実際、図5の(u)から理解できるよう
に、ブラックドット通過直後の信号もリファレンスレベ
ルを超えない状態で入力されており、ブラックドット通
過後、即座に信号の読み取り、再生を再開できる。
【0048】しかし、振幅変動検出部14の出力信号を
クランプしても再生ができなかった場合(ステップS6
08の「いいえ」の場合)には、次に説明するように、
第1の検出信号延長部15の出力信号(図5の(n))
を選択してクランプ部4に入力させ、再生可能か否かを
判断する(ステップS610)。振幅変動検出部14の
検出信号を延長する意味は以下のとおりである。すなわ
ち、光ディスク1には傷やブラックドット等の様々な読
み取り障害が存在する。そのような障害通過後は、再生
信号が復帰した後であっても、振幅変動検出部14の出
力信号またはウォブル欠落検出部16の出力信号が必ず
立ち下がるとは限らない。再生信号が暗いほうに振れて
いる状態で早々と立ち下がる場合もある。しかし、延長
した信号は所定期間後に必ず立ち下がるので、そのよう
な場合でも所望のクランプが可能になる。
【0049】第1の検出信号延長部15(図1)の出力
信号(図5の(n))を選択しても再生ができなかった
場合(ステップS610の「いいえ」の場合)には、続
いてウォブル欠落検出部16(図1)の出力信号(図5
の(q))を選択してクランプ部4に入力させ、再生可
能か否かを判断する(ステップS612)。その場合で
も再生できない場合には、最後に第2の検出信号延長部
17(図1)の出力信号(図5の(r))を選択する。
いずれの信号を選択しても再生ができなかった場合に
は、コントローラ13(図1)は読み取りエラー(再生
エラー)と判断し(ステップS618)、処理が終了す
る。
【0050】以上、実施の形態1を説明した。実施の形
態1では、ヘッダゲート信号が”1”の場合は、切替部
21(図4)ではTE信号を選択するようにした。しか
し選択は、TE信号のみならずRF信号でも可能である
ことはいうまでもない。例えば、記録容量が2.6Gの
DVD−RAMでは、ヘッダ領域81にTE信号を、情
報記録領域82にRF信号を用い、その一方、記録容量
が4.7GのDVD−RAMではヘッダ領域81および
情報記録領域82ともRF信号を用いて再生する。ま
た、本実施の形態では振幅変動検出部14とウォブル欠
落検出部16という2種類の検出部を同時に設けた。し
かしDVD−RAM等のウォブル信号が存在するディス
クの再生の場合はどちらか一方でも差し支えない。ただ
し、DVD−ROM等のウォブル信号のないディスクに
対しては振幅変動検出部14が必要となる。また、本実
施の形態ではオフセットループを用いて構成したが、必
ずしも必要ではない。
【0051】(実施の形態2)図7は、実施の形態2に
よる光ディスク装置700の再生機構の構成を示すブロ
ック図である。同一の機能を有する構成要素には同一の
参照符号を付し、その説明は省略する。光ディスク装置
700が、実施の形態1による光ディスク装置100
(図1)と異なる点は、(1)クランプ部4(図1)が
切替部21のみになったこと、(2)振幅変動検出部1
4と、第1の検出信号延長部15と、ウォブル欠落検出
部16と、第2の検出信号延長部17と、選択部18と
を削除したこと、および、(3)イコライザ6と差動増
幅器7の間に、コンパレータ41と、2値化電圧生成部
42と、第2の差動増幅器43とを設けたことである。
【0052】そこで、上記(3)に関して、新たに設け
た構成要素の機能を説明する。まず、コンパレータ41
と第2の差動増幅器43とは、イコライザ6からの出
力、および、2値化電圧生成部42からの出力信号を受
け取る。コンパレータ41は、イコライザ6の出力信号
と2値化電圧生成部42からの出力信号とを比較する。
比較の結果、イコライザ6の出力信号が大きければ出力
信号sは1に、その逆の場合には0になる。さらにコン
パレータ41は、出力信号sの反転信号tも出力する。
出力信号sおよびtは、いずれも2値化電圧生成部42
に入力される。2値化電圧生成部42は、コントローラ
13からのリードゲート信号に基づいて、コンパレータ
41の出力信号の1と0のデューティー比を所定の値
(例えば、1)にするために設けられている。具体的に
は、2値化電圧生成部42はコンパレータ41の出力信
号sおよびその反転信号tを受け取り両信号の差を出力
する。2値化電圧生成部42の出力信号は、コンパレー
タ41にフィードバックされるとともに、第2の差動増
幅器43にも入力される。第2の差動増幅器43では、
イコライザ6の出力信号から、2値化電圧生成部42の
出力信号である2値化電圧を差し引いて出力する。
【0053】図8は、2値化電圧生成部42の詳細な構
成を示す。2値化電圧生成部42は、差動増幅器421
と、アナログスイッチ422と、抵抗Rc423と、抵
抗Rd424と、反転型積分器425と、反転増幅器4
26とを有する。差動増幅器421は、コンパレータ4
1(図7)の出力信号sおよびtとを比較し、出力信号
sが大きい場合には1を、sが小さい場合には0を出力
する。アナログスイッチ422は、リードゲート信号が
0か1かによって、回路を切り替える。具体的にはアナ
ログスイッチ422は、リードゲート信号が1のとき抵
抗Rc423側に接続し、リードゲート信号が0のとき
抵抗Rd424側に接続する。ここで、RdはRcと比
較して十分小さい。例えば、Rd≒Rc/10である。
そのため、リードゲート信号が0の時は、信号は十分小
さい抵抗Rd424を通過するので、高速に追従するこ
とができる。抵抗Rc423または抵抗Rd424を通
過した信号は、直列に接続された反転型積分器425お
よび反転増幅器426に順次入力される。反転型積分器
425および反転増幅器426は、コンパレータ41
(図7)の出力信号sおよびtの、所定の基準より高い
レベルの差を、反転型積分器425のコンデンサにチャ
ージして、その差を出力する。
【0054】以下、光ディスク装置700(図7)の動
作を説明する。説明に際しては、図9を適宜参照する。
図9は、光ディスク装置700(図7)の動作を説明す
るタイミング図である。図3との相違点は、光ディスク
装置100(図1)と光ディスク装置700(図7)の
上述の相違点(2)および(3)に起因する。図9では
新たに、切替部21(図7)の出力信号(図9の
(v))、2値化電圧生成部42(図7)の出力信号
(図9の(w))、コンパレータ41(図7)の出力信
号(図9の(s))、および、第2の差動増幅器43の
出力信号(図9の(x))の各々の波形が追加されてい
る。
【0055】図7を参照して、まず正常な再生動作を説
明する。光ピックアップ2で読み取られた光ディスク1
の読み取り信号がプリアンプ3に入力される。プリアン
プ3は、RF信号(図9の(a))とTE信号(図9の
(b))とを出力する。切替部21は、コントローラ1
3から、ヘッダ領域81(図3)の部分だけ”1”の信
号であるヘッダゲート信号(図9の(d))を受け取
る。切替部21は、ヘッダゲート信号の”1”の部分で
TE信号を選択し、ヘッダゲート信号の”0”の部分で
RF信号を選択する。
【0056】一方、2値化電圧生成部42にはリードゲ
ート信号(図9の(e))が入力されている。リードゲ
ート信号(図9の(e))は、実施の形態1で説明した
リードゲート信号(図3の(e))と実質的に同じであ
る。すなわちリードゲート信号(図9の(e))は、1
セクタで立ち上がりおよび立下りを3回繰り返す信号で
ある。すなわち、VFO83aとVFO85aの先頭か
ら少し遅れて立ち上がり、アドレス情報84bとアドレ
ス情報86bの終端部で立ち下がる。また、VFO88
の先頭から少し遅れたところで立ち上がり、第2のガー
ド領域90の途中で立ち下がる。
【0057】2値化電圧生成部42(図8)は、リード
ゲート信号が”0”の部分で2値化電圧の急速な追従を
行う。2値化電圧生成部42(図8)の出力信号を図9
の(w)に示す。この出力信号を用いて、次の出力信号
を得ることができる。具体的には、コンパレータ41
(図7)および2値化電圧生成部42(図7、8)は以
下のような処理を行う。まずコンパレータ41(図7)
は、切替部21(図7)からの出力信号(図9の
(v))と、2値化電圧生成部42(図7)の出力信号
(図9の(w))とを受け取り、その差分(すなわち
(v)−(w))を出力する。差分信号は、図9の
(s)で示される。そして、差分信号の反転信号も出力
する。次に2値化電圧生成部42は、受け取った2つの
信号について、所定の基準より高いレベルの差を反転型
積分器425(図8)のコンデンサにチャージし、その
差を出力する。その結果、図9の(w)が得られる。
【0058】第2の差動増幅器43ではイコライザ6の
出力信号から2値化電圧生成部42の出力電圧を差し引
いた信号(図9x)が出力される。図9(x)からもわ
かるように、第2の差動増幅器43の出力信号はヘッダ
領域の再生信号と情報記録領域の再生信号のオフセット
がキャンセルされた信号になっている。
【0059】次に図10を参照して、ブラックドットが
付着しているDVD−RAMのセクタを読み取ったとき
の動作を説明する。図10は、主にコンパレータ41
(図7)、2値化電圧生成部42(図7)、および、第
2の差動増幅器43の動作を説明するタイミング図であ
る。図10を簡単に説明すると、図10の(j)は、ブ
ラックドットが付着しているセクタを読み取ったときの
プリアンプ3の出力するRF信号を示す。図10の
(y)は2値化電圧生成部42(図7)の出力信号を、
および、(z)は第2の差動増幅器43(図7)の出力
信号を示す。また、図10の(u)は、A/D変換器8
(図7)への入力信号を示す。
【0060】ブラックドットが付着している区間Dのセ
クタを読み取ると、ブラックドットの部分だけ光が反射
しないので、RF信号はレベルが低い方(反射が暗い
方)に振れた状態になる(図10の(j))。この場合
もコンパレータ41(図7)と2値化電圧生成部42
(図7)とで構成されるデューティーフィードバックル
ープは、コンパレータ41(図7)の出力する2値化信
号の”1”と”0”のデューティー比が等しくなるよう
に2値化電圧を出力する(図10の(y))。
【0061】第2の差動増幅器43(図7)は、イコラ
イザ6(図7)の出力信号から2値化電圧生成部42
(図7)の出力電圧を差し引いた信号(図10の
(z))を出力する。この出力信号からも明らかなよう
に、ブラックドット通過後の波形変動は抑圧されてい
る。そして、第2の差動増幅器43(図7)の出力信号
は所定の処理を経てA/D変換器8(図7)に入力され
る。このとき、A/D変換器8(図7)への入力信号
(図10の(u))は、A/D変換器8のリファレンス
範囲を逸脱しない信号となり、ブラックドット通過後、
即座に信号の読み取りを再開することができる。
【0062】つまり、DVD−RAMのようなヘッダ領
域の再生信号と情報記録領域の再生信号との間に常にD
Cレベルの違いのある場合でも、そのDCレベルの違い
を吸収することができる。さらにブラックドット等の通
過時でも再生信号がA/D変換器8のリファレンス範囲
を逸脱しない。これにより光ディスク装置700(図
7)は確実にデータの読み取り、再生を行うことがで
き、読み取り性能を向上できる。
【0063】なお上記の実施の形態ではブラックドット
の場合のみ説明したが、RF波形変動を伴うあらゆる障
害について同様の効果を示す。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、再生信号のDCレベル
の変動を検出し、該変動に追従する検出信号でクランプ
する。これにより、ブラックドット等の障害通過時でも
A/D変換器への入力信号をリファレンス電圧範囲にと
どめることができる。その結果、ブラックドット等の障
害通過後に、即座に信号の読み取りを再開することがで
きるので光ディスク装置の読み取り性能を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1による光ディスク装置の再生機
構の構成を示すブロック図である。
【図2】 円盤状の光ディスクのデータ構造を示す模式
図である。
【図3】 光ディスク装置の動作を説明するタイミング
図および対応するセクターフォーマット構成を示す図で
ある。
【図4】 クランプ部の構成を示す回路図である。
【図5】 主としてクランプ部の動作タイミングを示す
図である。
【図6】 選択部からの選択信号を出力する際の処理を
示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態1による光ディスク装置の再生機
構の構成を示すブロック図である。
【図8】 2値化電圧生成部の詳細な構成を示す。
【図9】 光ディスク装置の動作を説明するタイミング
図である。
【図10】 主にコンパレータ、2値化電圧生成部、お
よび、第2の差動増幅器の動作を説明するタイミング図
である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光ピックアップ 3 プリアンプ 4 クランプ部 5 AGC回路 6 イコライザ 7 差動増幅器 8 A/D変換器 9 オフセットコントロール回路 10 D/A変換器 11 信号処理部 12 PLL回路 13 コントローラ 14 振幅変動検出部 15 第1の検出信号延長部 16 ウォブル欠落検出部 17 第2の検出信号延長部 18 選択部 19 ウォブル2値化部 41 コンパレータ 42 2値化電圧生成部 43 第2の差動増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 晴旬 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高橋 利彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 赤木 俊哉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 久門 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山崎 行洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 CC04 CC16 EE12 FF38 LL08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクから読み出した再生信号のD
    Cレベルの変動を検出し、該変動に追従する検出信号を
    生成する検出信号生成部と、 検出信号生成部により生成された検出信号を受け取り、
    該検出信号または有効な極性がない無信号のいずれかを
    選択する選択部と、 選択部が選択した信号が前記検出信号の場合には、該検
    出信号に基づいて再生信号のDCレベルの変動を抑圧す
    るクランプ処理を行い、選択部が選択した信号が前記無
    信号の場合にはクランプ処理を行わない、クランプ部と
    クランプ部の出力に基づいて所定の信号処理を行う信号
    処理部とを備えた、光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 選択すべき信号を指示する制御信号を生
    成するコントローラをさらに備え、 選択部は、コントローラにより生成された前記制御信号
    に基づいて、信号を選択する、請求項1に記載の光ディ
    スク装置。
  3. 【請求項3】 コントローラは、前記無信号の選択を指
    示する制御信号を複数回生成した後、読み出しエラーが
    生じる場合には、さらに前記検出信号の選択を指示する
    制御信号を生成する、請求項2に記載の光ディスク装
    置。
  4. 【請求項4】 検出信号生成部は、前記再生信号の振幅
    の変動を検出し、振幅変動信号を生成する振幅変動検出
    部である、請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記検出信号生成部は複数存在し、 振幅変動検出部が生成した前記振幅変動信号を遅延さ
    せ、その持続期間を延長した振幅変動延長信号を生成す
    る振幅変動信号延長部をさらに備え、 コントローラは、前記振幅変動信号の選択を指示する制
    御信号を生成した後、読み出しエラーが生じる場合に
    は、さらに前記延長信号の選択を指示する制御信号を生
    成する、請求項4に記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 光ディスクには、所定の周期で蛇行する
    記録案内溝が形成されており、 光ディスクの読み出しに際し、前記周期に対応したウォ
    ブル信号の欠落を検出し、欠落検出信号を生成する欠落
    検出部と、 欠落検出部が生成した前記欠落検出信号を遅延させ、そ
    の持続期間を延長した欠落検出延長信号を生成する信号
    延長部をさらに備え、 コントローラは、さらに該欠落検出信号の選択を指示す
    る制御信号を生成し、読み出しエラーが生じる場合に
    は、さらに欠落検出延長信号の選択を指示する制御信号
    を生成する、請求項5に記載の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 光ディスクから読み出した再生信号に所
    定の信号処理を行う光ディスク装置において、 前記再生信号を2値化して出力する2値化部と、 2値化部から出力された2値のデューティー比が所定の
    値になるように、2値化部とフィードバックループを形
    成する2値化電圧生成部と、 前記再生信号と2値化電圧生成部の出力との差分を出力
    する差動増幅器と、 差動増幅器の出力に基づいて、所定の信号処理を行う信
    号処理部とを備えた、光ディスク装置。
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