JP2002014013A - 地震等の突発的な外力により影響を受ける構築物の安全性確保のための総合対策システム - Google Patents

地震等の突発的な外力により影響を受ける構築物の安全性確保のための総合対策システム

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JP2002014013A JP2000193395A JP2000193395A JP2002014013A JP 2002014013 A JP2002014013 A JP 2002014013A JP 2000193395 A JP2000193395 A JP 2000193395A JP 2000193395 A JP2000193395 A JP 2000193395A JP 2002014013 A JP2002014013 A JP 2002014013A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】役割分担する要員相互をコンピュータネットワ
ークを介してデータの送受を可能とし、構築物の構造上
の品質に関する現状把握及びその対応策の策定・実施と
将来にわたる看視等、並びに突発的な外力を受けた際の
構築物内の人間の救助等に資する総合対策システムの提
供。 【解決手段】構築物11側の現場要員12が所持する携
帯端末手段13と、構築物11の構造上の品質に関係す
る必要情報を入手する測器手段21と、現場要員12と
は異所に所在する分析要員32と指示要員33とにより
操作処理される情報処理手段34とを、コンピュータネ
ットワークを介してデータ送受を可能に連結するととも
に、携帯端末手段13と測器手段21とから取得される
構築物11に関係する各種のデータは、情報処理手段3
4を介して蓄積・診断・評価され、その評価結果に基づ
いて指示要員33が総合的に策定する具体的な対応策
は、現場要員12が所持する携帯端末手段13へと個別
の対応策として送信・指示され、その指示内容に応じた
具体策を現場要員12に実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、個々の構築物の構
造上の品質に関する現状の把握及びその対応策の策定・
実施と将来にわたる看視等、並びに突発的な外力を受け
た際における構築物に取り残された人間の救助等に有効
な地震等の突発的な外力により影響を受ける構築物のた
めの総合対策システムに関する。
【0002】
【従来の技術】構築物は、築後の経年変化により構造上
の品質が劣化し、地震等の突発的な外力に対する抵抗力
も低下する。また、構築物によっては、築直後時点では
これを利用する者の安全性の確保等につき十分な構造上
の品質を保持していると判断されたとしても、その後の
技術的な研究成果を踏まえて見直された設計基準の改定
等に伴い、事後的に所定の安全性基準を満たしていない
と認定される所謂既存不適格であるとされる場合があ
る。これを例えば1980年以前に建築された日本の建
物についてみるならば、そのうちの1200万棟余りが
既存不適格となっているとするマスコミ報道がある。ま
た、施工時点での手抜きを含む不具合により、設計時点
で意図したとおりの構造上の品質が実際の構築物には反
映されていない場合もある。
【0003】しかも、建物を含む既存構築物の検査等に
おいては、構築当時の設計図面や施工記録等が判断資料
として重要になるが、30有余年前に建造されたものの
なかには、上記したような判断資料が散逸してしまって
いるものも多々あるばかりでなく、工事に関わった会社
が倒産等で判断資料の提供や証言が得られなくなる例も
多くある。
【0004】一方、最近頻発した新幹線のトンネル崩落
事故の例に代表されるように、コンクリート打設工事の
施工上の不具合と、設計時点での予測を上回る速さで進
行している材料劣化とは大きな社会問題となっており、
これに対する対策は急務であるとされている。現実に、
トルコや台湾で発生した最近の地震災害においても、こ
のようなコンクリート打設工事の施工上の不具合が被害
を大きくした要因のひとつであると報告されている。
【0005】ところで、構築物にまつわるこのような諸
問題に対処するため、従来においては、わざわざ現地ま
で診断員が検査に赴き、新設または既設の構築物の構造
上の品質を検査し、その結果を他所にある事務所まで持
ち帰って計算と評価とを実施していた。また、診断員
は、設計図書等の判断資料を入手した上で、これと実際
の構築物の寸法や材質等を比較・検討していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
手法による場合、構築物につき的確な診断をしてもらう
ためには、知識と経験とに富む熟練した専門家によって
しても多くの時間と労力とを要する結果、その絶対数が
不足していることとも相俟って、新築や既設の構築物に
対し第三者機関によりきめ細かな検査を受けることが現
実には困難であるという問題があった。因みに、マスコ
ミ報道によれば、1200万棟という日本の既存不適格
の建物のうち、専門家による診断を受けたものはごくわ
ずかであるとのことである。
【0007】また、仮に診断を受けたとしても、診断作
業の結果が情報としては十分に記録保持されていないこ
とが多く、上記情報をデータベース化する際には、事務
所に持ち帰った上で集計し、しかる後にコンピュータ等
を用いて煩雑な記録作業を行わなければならず、多大な
労力と時間とを要するという問題もあった。
【0008】さらに、専門家による診断の結果、構築物
は、老朽化による材料劣化が激しく危険な状態であった
り、地震に対する安全性が極めて低いと評価された場
合、構築物の利用者や所有者がその経済的負担に耐えら
れるときはいざ知らず、多くの場合その負担に耐えられ
ず、結果的に所要の補強工事等の対策が講じられること
なく放置されてしまう例が多くなるという問題があっ
た。
【0009】本発明は、従来手法にみられた上記課題に
鑑み、構築物の内部もしくは周辺位置に所在する現場要
員と、他所に所在する分析要員と指示要員との間で役割
分担をするとともに、インターネット等のコンピュータ
ネットワークを介して双方向でのデータの送受を可能と
することにより、個々の構築物の構造上の品質に関する
現状の把握及びその対応策の策定・実施と将来にわたる
看視等、並びに突発的な外力を受けた際における構築物
に取り残された人間の救助等に有効な地震等の突発的な
外力により影響を受ける構築物のための総合対策システ
ムを提供することにその目的がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成すべくなされたものであり、その構成上の特徴は、1
以上の構築物の内部もしくは周辺位置に所在する現場要
員が所持して情報を取得・送信するために操作される携
帯端末手段と、各構築物に配備されて当該構築物の構造
上の品質に関係する必要情報の入手が可能な各種の測器
手段と、前記現場要員とは異所に所在させた分析要員
と、該分析要員とは同所もしくは異所に所在させた指示
要員とにより操作処理される情報処理手段とを、コンピ
ュータネットワークを介して双方向でのデータの送受を
可能に連結するとともに、前記携帯端末手段と前記測器
手段とから取得される構築物に関係する各種のデータ
は、前記情報処理手段を介して蓄積・診断・評価され、
その際の評価結果に基づいて前記指示要員が総合的に策
定する具体的な対応策は、前記情報処理手段から対応す
る現場要員が所持する前記携帯端末手段へと個別の対応
策として送信・指示され、その指示内容に応じた具体策
を現場要員に実行対処させることにある。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のシステム構成例
の概要を示すものであり、その全体は、1以上の構築物
11の内部もしくは周辺位置に各別に所在する現場要員
12が所持して情報を取得・送信するために操作される
携帯端末手段13と、各構築物11に配備して当該構築
物11の構造上の品質に関係する必要情報の入手が自在
な各種の測器手段21と、現場要員12とは異所に所在
させた分析要員32と、該分析要員32とは同所もしく
は異所、図示例では同一の事務所31内に所在させた指
示要員33とにより操作処理される情報処理手段34と
を、インターネット等のコンピュータネットワークを介
して双方向でのデータの送受を可能に連結して構成され
ている。なお、本明細書において現場要員12とは、該
当する構築物11の内部もしくはその周辺に所在してい
る専門家としての調査・診断員のほか、非専門家である
当該構築物11の所有者及び/又は利用者並びにこれら
の関係者を含むものとする。また、現場要員12は、入
手した情報を情報処理手段34側に送信してデータとし
て入力するとともに、分析要員32や指示要員33のほ
か、情報処理手段34を含む各種の機器などからの要請
や指示に従って情報の追加的な入手を行ったり、応急的
もしくは恒久的な対策を施工する役割を担っている。分
析要員32は、上記現場要員12から入力された各種の
データや、情報処理手段34を含む各種の機器から得ら
れたデータを解釈したり処理したりして、指示要員33
が安全性の有無や対策の要否の判断のほか、その具体的
な内容等を策定する際に必要な判断資料を作成する役割
を担っている。さらに、指示要員33は、現場要員12
と分析要員32とから入手した現場情報やこれらの要員
が作成した各種の情報に基づき安全性の有無や対策の必
要性の有無と、その具体的な内容等を判断・策定する役
割を担うものであり、例えば技術士、一級建築士、工学
博士等のように十分な経験と知識とを兼ね備えた有資格
者により担当される。
【0012】そして、携帯端末手段13と測器手段21
とから取得される構築物11に関係する各種のデータ
は、情報処理手段34を介して蓄積・診断・評価され
る。その際の評価結果に基づいて指示要員12が総合的
に策定する具体的な対応策は、情報処理手段34から対
応する現場要員12が所持する携帯端末手段13へと個
別の対応策として送信・指示され、その指示内容に応じ
た具体策を現場要員12に実行対処させることにより行
われる。
【0013】この場合、携帯端末手段13には、図2に
示すように例えば携帯電話のような表示機能付きの通信
・通話器14と、圧力センサーや温度センサーなどのよ
うに人体に及ぼす外的な異常状態を感知する異常感知セ
ンサー15と、該異常感知センサー15に内蔵させた発
信具などのように所持者である現場要員12の現在位置
を報知する自動発信器16とが少なくとも含まれる。
【0014】そして、携帯端末手段13は、構築物11
に配備されている測器手段21と無線もしくは有線で情
報伝達できるようになっているほか、移動式電話回線等
でインターネット等のコンピュータネットワークや公衆
回線に接続されている。また、通信・通話器14が備え
る表示機能、例えば携帯電話の表示画面には、測器手段
21が取得した数値データや画像データのほか、分析要
員32の側から送信された数値データや画像データを自
動的に、あるいは現に所持している現場要員12もしく
は分析要員32の選択により表示できるようになってい
る。
【0015】さらに、異常感知センサー15は、通信・
通話器14(つまり、これを所持する現場要員12自
体)が過大な圧力、温度等の外的攪乱を受けていること
を感知するものであり、その信号はインターネット等の
コンピュータネットワークや公衆回線上に発信されると
同時に、例えば内蔵されている発信具などの自動発信器
16からも発報させることによりその旨を報知できるよ
うになっている。これにより、現場要員12が仮に構築
物11の崩壊に巻き込まれて下敷きになったとしてもそ
の位置を容易に特定できるので、迅速な救助が可能にな
る。
【0016】また、表示機能付きの通信・通話器14
は、これを所持する現場要員12が検査・診断を行う際
に、他所に所在する分析要員32と通話する際に用いる
ことにより、容易に指示を仰いだり、協議をすることが
できる。なお、以上に述べた機能を備える携帯端末手段
13は、市販の携帯電話と圧力センサーと温度センサー
とに、「プルートゥース」に対応したPCカード並びに
モデムを組み合わせることにより作成することができ
る。
【0017】測器手段21には、構築物11の各部の長
さを計測する測長計と、デジタルカメラや赤外線カメラ
やCCDカメラなどのように外形的な構築物情報を得る
ための各種のカメラ23と、部材の傾斜や方向を計測す
る磁方位傾斜計24と、渦磁界変形法等の方法で部材の
内部又は裏側の鉄筋や筋交い等を検知する磁界探査計2
5と、電位変形偏差法等の方法で部材の内部又は裏側の
鉄筋や筋交い等を検知する電位探査計26と、携帯端末
手段13の絶対位置を測定する絶対位置測定器27と、
微動観測により地盤17や構築物11の振動伝達特性を
直接計測する振動計28と、コア抜き時の抵抗力を計測
するコンクリートコア抜き機29と、コンクリートサン
プルの圧縮強度試験を行うコンクリート強度試験機30
とが少なくとも含まれる。なお、上記測器手段21は、
そのいずれもが携帯端末手段13の側と無線もしくは有
線で情報を伝達できるようになっている。
【0018】このうち、測長計22は、絶対位置測定器
(例えば市販の「GPS」)27を併用することによ
り、構築物11の各地点の位置座標を記録する際に有効
に活用することができる。このような機能を発揮する測
長計22は、市販の測長計(例えばヤノプテック社製レ
ーザーレンジファインダーLEM−00W)に、「プル
ートゥース」に対応したPCカード並びにモデムを組み
合わせることにより作成することができる。
【0019】また、カメラ23のひとつであるデジタル
カメラは、構築物11の各部の外形を撮影し、目視可能
な材質やひび割れ等の劣化の状態を判別する際の判断資
料となる画像を収録するために用いられる。このような
機能を有するものとしては、市販のデジタルカメラに、
「プルートゥース」に対応したPCカード並びにモデム
を組み合わせることにより作成することができる。同様
の機能を発揮する製品としては、ややカメラの品質は劣
るものの、NTTドコモから発売されている「キャメセ
プチ」がある。
【0020】また、同じくカメラ23のひとつである赤
外線カメラは、構築物11の各部の外形を撮影して赤外
線放射量を測定する。測定された赤外線放射量から計算
した表面温度分布により、部材11aの劣化や劣化領域
分布を推定する判断資料しての画像を収録する。このよ
うな機能を有するものとしては、市販の赤外線カメラ
(例えば日本バーンズ株式会社販売の「ThermaC
AM」)に、「プルートゥース」に対応したPCカード
並びにモデムを組み合わせることにより作成することが
できる。
【0021】さらに、同様にカメラ23のひとつである
CCDカメラは、構造物11の各部及び仕上げ材料の内
部の構造部材を撮影するために用いられ、例えば地盤1
7や部材11aから切り出したサンプルの表面を撮影す
る。これにより、サンプル断面の画像から材料11aの
空隙分布と形状とを測定し、当該材料11aの品質を推
定する判断資料としての画像を収録する。このような機
能を有するものとしては、市販のCCDカメラに、「プ
ルートゥース」に対応したPCカード並びにモデムを組
み合わせることにより作成することができる。
【0022】磁方位傾斜計24は、定点に設置して部材
11aの傾斜と方向とを継続的に計測するために用いら
れ、これにより、部材11aの大きな変形や変位を感知
する。このような機能を有するものとしては、市販の磁
方位傾斜計(例えば、「Precision Navi
gation.Inc.社製「TCM2 Electric
Compass Module」)に、「プルートゥ
ース」に対応したPCカード並びにモデムを組み合わせ
ることにより作成することができる。
【0023】磁界探査計25は、渦磁界変形法等の方法
で部材11aの劣化度と劣化領域分布を推定する判断資
料としての画像を収録する。このような機能を有するも
のとしては、市販の磁界探査計に、「プルートゥース」
に対応したPCカード並びにモデムを組み合わせること
により作成することができる。
【0024】電位探査計26は、電位変形偏差値法等の
方法で部材11aの劣化度と劣化領域分布を推定する判
断資料としての画像を収録する。このような機能を有す
るものとしては、市販の電位探査計に、「プルートゥー
ス」に対応したPCカード並びにモデムを組み合わせる
ことにより作成することができる。
【0025】絶対位置測定器27は、携帯端末手段13
の側の絶対位置を測定し、現場要員の所持する表示機能
付きの通信・通話器14を介して分析要員32の側の表
示装置35に表示する。また、上記した各種の測器手段
21から得られる情報と合わせて構築物11の構造モデ
ル(部材11aの配置、寸法、材質等)構成の基礎資料
とする。このような機能を有するものとしては、市販の
GPSに、「プルートゥース」に対応したPCカード並
びにモデムを組み合わせることにより作成することがで
きる。
【0026】振動計28は、1以上の定点に設置し、微
動観測により継続的に地盤17と構築物11との振動伝
達特性を直接計測する。このような機能を有するものと
しては、市販の振動計に、「プルートゥース」に対応し
たPCカード並びにモデムを組み合わせることにより作
成することができる。
【0027】コンクリートコア抜き機29は、コア抜き
時の抵抗力、つまり長さ単位当たりのコア抜きに要した
エネルギーを計測するためのもであり、部材11aから
コア状(通常は直径が5cm又は10cm)のサンプル
を切り出して行う。このような機能を有するものとして
は、市販のダイヤモンドカッター式コンクリートコア抜
き機に、推進力と回転数を計測して記録する計測記録装
置と、「プルートゥース」に対応したPCカード並びに
モデムを組み合わせることにより作成することができ
る。
【0028】コンクリート強度試験機30は、コンクリ
ートサンプル(通常は直径が5cm又は10cm)の圧
縮強度試験を行うものであり、最大荷重能力は、直径5
cmのサンプル用で5tとし、軽量化と小型化とを行
う。なお、本発明においては、250cm/cm2 以上の
強度があれば設計強度を上回ると考え、これ以上の載荷
試験は行わないものとして最大荷重を抑えてある。この
ような機能を有するコンクリート強度試験機は、市販の
小型アムスラー式コンクリートコア試験機に荷重と軸圧
縮歪の計測記録装置と、「プルートゥース」に対応した
PCカード並びにモデムを組み合わせることにより作成
することができる。
【0029】さらに、情報処理手段34は、現場要員1
2が所持する携帯端末手段13と双方向で情報の送受と
その表示とができる表示・会話機能と、予備調査情報を
含む構築物11に関して得られ各種情報をデータベース
化して保持する機能と、カメラ23から取得した画像デ
ータを処理する画像処理機能と、システムの全体を統括
制御する演算制御機能とを少なくとも備えて構成されて
いる。
【0030】これをさらに詳しく説明すれば、情報処理
手段34における表示・会話機能は、現場要員12が所
持する表示機能付きの通信・通話器14との間で無線又
は有線で情報を送受する通信回線と、CRTやLCDな
どからなる表示装置35との組み合わせで実現される。
これにより、現場要員12から送られる構築物11に配
備してある測器手段21が入手した各種の計測データや
収録画像データを分析要員32もしくは指示要員33の
側に表示させることができる。また、データベースの内
容、演算・画像処理された後の内容を表示できる。さら
に、現場要員12についての現在位置や異常発生の有無
のほか、現場要員12が所持する表示機能付きの通信・
通話器14にも表示内容を表示させることができる。
【0031】情報処理手段34にあって、予備調査情報
を含む構築物11に関して得られた各種情報をデータベ
ース化して保持する機能は、市販のPC用データベース
ソフトとハードデスクとで実現される。これにより、過
去における構築物11の検査項目ごとのスコアや診断結
果(数値、画像)のほか、現場要員12のデータ(経
験、現在の所在位置、作業状況等)や、地図、地形図、
地質図、ボーリングデータ、過去の地震の震源とその大
きさ、発生時刻、同被害地域と被害の程度、さらには、
過去にあった地震による構築物11の被災事例など、必
要な各種のデータを収録しておくことができる。
【0032】情報処理手段34における画像処理機能
は、市販のPC用ソフト(例えば「PHOTOSHO
P」等)で実現できる。これにより、デジタルカメラや
赤外線カメラやCCDカメラなどの各種のカメラ23か
ら得られた画像情報を処理し、部材11aの品質の絶対
値、不連続性の有無等を表示したり、部材11aの空隙
の大きさ、形状を表示したりすることができる。
【0033】情報処理手段34における演算制御機能
は、市販のPCで実現でき、図6に示す一連の数値処理
に必要な計算と、上記した画像処理に必要な計算とを行
わせることができる。これにより、設計図書、施工記
録、寸法調査、材質調査、鉄筋コンクリート調査、地盤
調査などのデータから、構築物11の構造モデルを組み
立ててメモリにデータ保存させておくことができる。ま
た、立地条件や地盤調査のデータから、地盤17の構造
モデルを組み立ててメモリにデータ保存させておくこと
ができる。さらに、立地条件のデータから地盤17・構
築物11の外力モデルを組み立ててメモリにデータ保存
させておくことができる。しかも、外力モデルを構築物
11と地盤17との各構造モデルに入力して、突発的な
外力による構造崩壊の危険性を評価・判断したり、外力
モデルを応急対策後の地盤17の構造モデルや構築物1
1の構造モデルに入力することにより、突発的な外力に
よる構造崩壊に危険性を評価・判断することができる。
【0034】次に、本発明の情報処理の手順を図4と図
5とに従い説明すれば、まず、予備調査作業が行われ
る。該予備調査は、立地条件、設計図書、施工記録、外
観、利用者の知見等の各種の必要項目からなり、構築物
11の構築から現在に至るまでの記録、利用者の記憶や
感覚等を探索し、これを整理することにより行われる。
特に、立地条件は、構築物11のおかれた地理、地形、
気候、地盤17等の自然環境のほか、都市化度等の社会
環境や地価等に代表される経済環境のような人為的な環
境からなる。かかる立地条件は、当該構築物にまつわる
構築以前の資料や、当該構築物11の敷地より広域にわ
たる土地等にまつわる資料等が主な情報源となるため、
あらかじめデータベース化して収録しておき、関係者で
ある要員(現場要員12、分析要員32、指示要員33
)がいつでも検索できるようになっている。
【0035】予備調査作業後に行われる診断と対策計画
策定作業は、当該構築物11の寸法調査、材質調査、鉄
筋コンクリート検査、地盤調査、振動特性調査、強度指
標計算、靱性指標計算、振動増幅率計算、崩壊危険度計
算、応急対策箇所との特定とその対策仕様の決定、恒久
的な対策の計画の策定等の各種の必要項目から得られた
情報に基づいて行われる。
【0036】すなわち、診断と対策計画は、上記情報に
基づき図4に例示したようなフローに従って、地盤1
7、構築物11の構造モデルを作成し、このモデルに立
地条件から計算した地震等の突発的な外力をモデル入力
し、その応答結果から構築物の安全性を評価し、適切な
計画を策定することにより行われる。なお、この作業と
並行してデータベースから関連する各種の記録や過去の
手例等を検索する作業がおこなわれる。
【0037】構造モデルは、構築物11及び/又は地盤
17の入力の増幅、部材(地盤の場合は層)11aの変
形と破壊に対する安全率、構造全体の崩壊に対する安全
率を数値で計算して出力することにより行われる。最も
単純なモデルとしては、建物の耐震診断基準に定められ
ているような、繰り返し計算を含まない計算フローで表
されるものを用いることができる。
【0038】また、構造物11が新築中の建築物である
ときの中間検査の場合には、設計図面と仕様書とをモデ
ルとし、これと実際の材質と寸法とを比較する作業を最
低限として行うことができる。地盤17や複雑な構築物
11に対しては、連続体力学による有限要素法に基づく
繰り返し計算を含むモデルや個別要素法に基づくモデル
を用いることもできる。この構造モデルの部分は、すで
に多くの研究があり、市販の実用的な計算プログラム
(例えば「SHAKE」,「SAP」等)を用いること
ができる。
【0039】構造モデルの作成には、上記手法のほか、
図5に示されているように振動特性調査から直接作成す
る方法がある。この手法は、構築物11及び地盤17の
各部分(例えば建物の各階)に設置した振動計28によ
り常時微動及び/又は微小地震を観測し、各部分の振動
を比較して構築物の振動の動的増幅特性を知る方法であ
る。動的増幅特性を知る指標は、観測した常時微動及び
/又は微小地震につき、構築物11及び/又は地盤17の
各部分の観測波形のパワースペクトル密度関数の比と二
乗平均振幅の比とをとる。前者の比は、周波数毎の動的
増幅率(伝達関数)のよい近似となり、後者の比は、エ
ネルギー伝達(増幅)のよい指標となる。地震外力のの
モデルを地表面におけるパワースペクトル密度関数と継
続時間で与え、これに上記手法で得た近似した伝達関数
を乗ずることにより、構築物各部分の応答パワースペク
トル密度関数を計算することができる。この計算値と継
続時間とから最大応答値や全エネルギーを計算すること
ができるので、部材11aの破壊安全率を導き出すこと
ができる(以上の計算処理は、図6参照)。
【0040】破壊する部材11aが判明した後に、この
特定された部材11aを構造モデルから消去した構造モ
デルで各部材11aの破壊に対する安全率を再計算す
る。これを繰り返し、構造崩壊の危険を計算することが
できる。そして、構造崩壊が避けられないとの結果がで
た場合には、キーになる部材11aに対し応急対策を施
すとの想定のもとに構造モデルを再構築し、構造崩壊に
対する危険性を再計算し、崩壊を回避させる上でポイン
トとなる応急対策箇所の特定と、その具体的な応急対策
内容とが決定される。
【0041】診断と評価の過程で収録もしくは作成され
た設計図書等の資料、構造物11の寸法、材料、周辺環
境、各構造モデル及び応急処置計画、並びに応急処置、
看視用機器の設置状況等の数値、画像データは、発生時
点でデータベースに記録保持させる。これは、各種のカ
メラ23を含む測器手段21等から得られた情報を通信
・通話器14を経由させることにより、もしくは直接に
分析要員32が所在している遠隔地のデータベース装置
にインターネット等のコンピュータネットワークを介し
て送信することにより行われる。
【0042】設計図書等の資料に関しては、デジタルデ
ータでないものは紙等でアナログ情報としてまず入手し
た上で、スキャナ等でデジタル変換して収録する。この
作業に関しては、別途に分析要員32の所在する地で行
うか、直接にファックス等で送信することにより行われ
る。データベースのデータのテンプレート(記録用紙)
は、図4と図5とに示す処理作業の結果、中間及び最終
の結果として得られる項目に構築物11の位置と所有者
等の属性情報とを加えたものである。
【0043】本発明における作業項目とデータベースの
データ項目とを対応させることにより、発生時点のデー
タ記録を容易に行えるようにするとともに、作業途中で
データを検索し、作業の効率化、誤りの発見、対処方針
の客観的な決定等の効果を得ることが容易になる。
【0044】一方、構築物11には、情報処理手段34
を介して得られた評価結果に対応し得る各種の応急処置
資材が配備されており、応急対策は、例えば図7(a)
に示す応急対策資材18を用いて、図7(b)に示すよ
うに構築物11を構成している部材11aに巻き付ける
ことにより、部材11aが破壊されても耐荷力を完全に
は失わせないようにする方法があり、この方法に関して
は本出願人が特願2000−147916としてすでに
特許出願している。この方法は有限な変位を伴うことか
ら、この変位によって構造崩壊が起こらなくなるように
制御できることが確認されている。具体的には、補強後
の構造モデルに応急対策後の部材11aの変位・力関係
を反映させておき、図8に示す処理手順を踏むことによ
り安全性を照査することにより行われる。
【0045】また、恒久対策としては、構築物11を構
成する部材11aの強度を上げる方法や靱性を増す方法
や外力の入力を抑える方法などがあり、いずれもすでに
実施されているものである。
【0046】測器手段21からなる看視センサーは、診
断中のほか、診断後長期にわたる構築物の微動振動や、
動的増幅率の変化、地震等の突発災害による異常な振
動、長期的な変形、地震等の突発災害による異常な変形
の有無を看視する目的で設置されるものであり、上記構
造モデルによる応答計算の過程で重要であると認識され
た箇所に設置される。具体的には、振動計28や磁方位
傾斜計24等が必要に応じて設置されることになる。
【0047】これらの測器手段21による記録は、イン
ターネット等のコンピュータネットワークを介して遠隔
地にある事務所31にて分析要員32により収集・分析
されてデータベース装置に記録・保持される。また、異
常な変形や振動等が感知された場合には、指示要員32
の判断により直ちに発信装置を作動させて、インターネ
ット等のコンピュータネットワークを介することなく直
接に現場要員12が所持する通信・通話器14の側に信
号を送る。この送信システムは、構築物11の近傍で受
信できることが最低条件であり、この場合には、市販の
PHS相互間の連絡システム(商品名:「ホームステー
ション」)等を利用して作成することができる。広域的
な発信に関しては、地震等の広域災害発生時に通信の確
保が困難になる点で若干問題があるものの、移動電話シ
ステムとインターネットとの組み合わせにより作成する
ことができる。
【0048】また、本発明における要員は、図1に示し
たように構築物11の内部もしくは周辺位置に各別に所
在する現場要員12と、現場要員12とは異所に所在さ
せた分析要員32と、該分析要員32とは同所もしくは
異所、図示例では同所に所在させた指示要員33とで構
成されている。
【0049】この場合における要員の具体的な配置関係
は、図9(a)に示すように国内各地もしくは国外各地
に配置されている多数の現場要員12と、各現場要員1
2と対応関係をとって分析作業を分担・担当する並列的
に配置された比較的多数の分析要員32と、これらの分
析要員32を統括する少数の指示要員33とを配置し、
これにより多くの件数の診断と、診断結果に基づく対策
とを迅速、かつ、正確に行えるようにしておくことがで
きる。
【0050】また、図9(b)に示すように、指示要員
33をツリー状に組織化して階層化させることにより、
指示要員33は、特殊の判断や重要な判断を行う場合に
限りより上位の指示要員の指示を仰ぐことができるよう
に配置し、これにより経験がさほど豊かではない指示要
員33であっても、上位に位置する指示要員33の援助
のもとでより適切な指示を分析要員32や現場要員12
に与えられるようにしておくこともできる。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、地震
等の突発的な外力により影響を受ける構築物の安全性確
保のための総合対策作業に関わる役割分担された要員を
配置し、要員相互間での情報交換の容易化を図ることに
より、経験の少ない要員であっても経験豊かな要員の助
言と指示を得ることができるので、上記総合対策作業へ
の動員力が増し、必要作業を短期間に終了させることが
できる。特に、現場要員として構築物の所有者や利用者
を動員することもできるので、専門家の来訪を待たない
で身近な診断が可能になる。
【0052】また、本発明によれば、上記総合対策作業
と記録の作成(データベース作成)とは、ほぼ同時進行
状態のもとで専門の入力要員を要することなく遂行でき
るので、記録作業の正確さを増すことができるばかりで
なく、記録に要する経費と時間とを大幅に減ずることが
できる。しかも、記録項目と上記総合対策作業項目とを
対応させたため、上記総合対策作業の遂行中に検索し、
作業の誤りの発見、対処方針の判断資料等にデータベー
スを役立てることが容易になる。
【0053】さらに、本発明によれば、診断と応急対策
とを一連の作業の流れの中で行うことができるので、診
断終了時点で構築物の崩壊危険性を大幅に減ずることが
できる。さらにまた、看視・警報装置を設置することに
よって、万が一構築物が崩壊した場合であっても、現場
要員の避難時間を確保できるばかりでなく、万が一現場
要員が崩壊した瓦礫の下敷きになった場合であっても、
速やかな発見・救助ができる。
【0054】また、本発明によれば、上記総合対策作業
に電子機器(コンピュータネットワーク等を介して双方
向性を有して接続される携帯端末手段と測器手段と情報
処理手段とを含む )を導入したことにより、作業の迅
速化や少人数化はもとより、作業の正確性の向上と時間
の短縮、費用低減等の効果を得ることができる。
【0055】また、本発明によれば、電探や磁界探査等
の方法を調査・診断作業に導入したため、構築物の損傷
を最小限に抑えて、迅速、かつ、安価な調査・診断をで
きるようになる。
【0056】また、本発明によれば、診断後継続的に構
築物の挙動を看視するため、経年的な劣化の進行、突発
的な災害の影響等を即座に検知し、構築物の安全確保、
人命救助に必要な措置を迅速に講ずることができる。
【0057】また、本発明によれば、違う地点や違う種
類の構築物に対する診断作業を本システムによってほぼ
同時的に、もしくはデータベースを介して、あるいはツ
リー上の指示要員を介して関連付けることができるの
で、作業の統一化を図ることができるという効果を得る
ことができる。これは、例えば、震災後という緊急性を
伴った状況下での上記総合対策作業のように短期間に集
中して多数の案件を処理する必要があるときにおいて
も、上記総合対策作業の客観的な品質の確保、作業結果
自体の客観性の確保、多数箇所の効率的な消化処理等の
戦略の立案と実行等に極めて有効に寄与させることがで
きる。さらに、上記総合対策作業にデータベースの作
成、更新、検索を直接リンクさせたため、ノウハウの蓄
積と新しい方法の開発と普及とが個々の構築物の上記総
合対策作業と並行して進めることができるという効果も
得ることができる。
【0058】また、本発明によれば、建物の新築時の中
間検査等の、法的に定められた検査を迅速、かつ、効率
的に行うことができるのに加え、この検査結果をデータ
ベースとして記録し、10年後、20年後等といったよ
うな節目の検査、補修計画に反映させたり、突発災害時
の損傷原因の究明や応急対策、恒久的な対策の立案作業
の資料として有効に役立てることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成例の概要を示す説明図。
【図2】現場要員が所持する携帯端末手段の構成例を示
す説明図。
【図3】構築物における測器手段の設置状況及び現場要
員との関係を例示する説明図。
【図4】本発明の処理手順の一例を示す説明図。
【図5】本発明の処理手順の一例を示す説明図。
【図6】振動特性調査を用いて行われる部材の破壊に対
する安全率を求める際の処理手順を示す説明図。
【図7】(a)は応急対策資材の一例を示し、(b)は
部材に巻き付けて応急対策を講じた後の状態を示す。
【図8】繰り返し計算による構造崩壊危険度と応急対策
の効果を得るための処理手順を示す説明図。
【図9】本発明における要員相互の階層的な配置と並列
的な処理の状況を関係を示す説明図。
【図10】本発明においてツリー構造に要員を配置して
総合的な判断と指示とを可能にする説明図。
【符号の説明】
11 構築物 11a 部材 12 現場要員 13 携帯端末手段 14 通信・通話器 15 異常感知センサー 16 自動発信器 17 地盤 18 応急対策資材 21 測器手段 22 測長計 23 カメラ 24 磁方位傾斜計 25 磁界探査計 26 電位探査計 27 絶対位置測定器 28 振動計 29 コンクリートコア抜き機 30 コンクリート強度試験機 31 事務所 32 分析要員 33 指示要員 34 情報処理手段 35 表示装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08C 17/00 G01S 5/14 // G01S 5/14 G08C 17/00 A Fターム(参考) 2D055 DA00 LA13 LA17 2F073 AA19 AA33 AB01 BB01 BB09 BC01 BC02 CC03 CC07 CC14 DD06 EF09 FG01 FG02 FG14 GG01 GG04 GG08 GG09 2G024 AD34 BA12 BA13 CA04 DA01 FA06 5C087 AA02 AA03 BB12 BB21 BB73 BB74 DD02 EE05 EE08 EE18 FF01 FF04 FF23 GG19 GG22 GG66 GG70 GG83 5J062 BB08 CC07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1以上の構築物の内部もしくは周辺位置
    に所在する現場要員が所持して情報を取得・送信するた
    めに操作される携帯端末手段と、各構築物に配備されて
    当該構築物の構造上の品質に関係する必要情報の入手が
    可能な各種の測器手段と、前記現場要員とは異所に所在
    させた分析要員と、該分析要員とは同所もしくは異所に
    所在させた指示要員とにより操作処理される情報処理手
    段とを、コンピュータネットワークを介して双方向での
    データの送受を可能に連結するとともに、 前記携帯端末手段と前記測器手段とから取得される構築
    物に関係する各種のデータは、前記情報処理手段を介し
    て蓄積・診断・評価され、 その際の評価結果に基づいて前記指示要員が総合的に策
    定する具体的な対応策は、前記情報処理手段から対応す
    る現場要員が所持する前記携帯端末手段へと個別の対応
    策として送信・指示され、その指示内容に応じた具体策
    を現場要員に実行対処させることを特徴とする地震等の
    突発的な外力により影響を受ける構築物のための総合対
    策システム。
  2. 【請求項2】 前記携帯端末手段には、表示機能付きの
    通信・通話器と、人体に及ぼす外的な異常状態を感知す
    る異常感知センサーと、所持者の現在位置を報知する自
    動発信器とが少なくとも含まれることを特徴とする請求
    項1に記載の地震等の突発的な外力により影響を受ける
    構築物のための総合対策システム。
  3. 【請求項3】 前記測器手段には、構築物の各部の長さ
    を計測する測長計と、外形的な構築物情報を得る各種の
    カメラと、部材の傾斜や方向を計測する磁方位傾斜計
    と、渦磁界変形法等の方法で部材の内部又は裏側の鉄筋
    や筋交い等を検知する磁界探査計と、電位変形偏差法等
    の方法で部材の内部又は裏側の鉄筋や筋交い等を検知す
    る電位探査計と、前記携帯端末手段の絶対位置を測定す
    る絶対位置測定器と、微動観測により地盤や構築物の振
    動伝達特性を直接計測する振動計と、コア抜き時の抵抗
    力を計測するコンクリートコア抜き機と、コンクリート
    サンプルの圧縮強度試験を行うコンクリート強度試験機
    とが少なくとも含まれることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の地震等の突発的な外力により影響を受ける構
    築物のための総合対策システム。
  4. 【請求項4】 前記情報処理手段は、現場要員が所持す
    る前記携帯端末手段と双方向で情報の送受とその表示と
    ができる表示・会話機能と、予備調査情報を含む構築物
    に関して得られる各種情報をデータベース化して保持す
    る機能と、前記カメラから取得した画像データを処理す
    る画像処理機能と、システムの全体を統括制御する演算
    制御機能とを少なくとも備えて構成されていることを特
    徴とする請求項2又は3に記載の地震等の突発的な外力
    により影響を受ける構築物のための総合対策システム。
  5. 【請求項5】 前記構築物には、前記情報処理手段を介
    して得られた評価結果に対応し得る各種の応急処置資材
    を配備させることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の地震等の突発的な外力により影響を受ける
    構築物のための総合対策システム。
  6. 【請求項6】 前記評価結果に基づいた構築物における
    要処置部位に対する応急的な補強は、前記応急処置資材
    を用いて現場要員により行われることを特徴とする請求
    項5に記載の地震等の突発的な外力により影響を受ける
    構築物のための総合対策システム。
  7. 【請求項7】 前記情報処理手段を介して行われる各種
    の情報の蓄積・診断・評価の処理作業は、相互に離れた
    複数箇所に並列的に配置させた各分析要員に分担させて
    行わせることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載の地震等の突発的な外力により影響を受ける構築
    物のための総合対策システム。
  8. 【請求項8】 前記情報処理手段を介して指示要員によ
    り行われる各種の指示作業は、ツリー状となって組織化
    された多数の指示要員のもとで統括的もしくは階層的に
    行わせることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    に記載の地震等の突発的な外力により影響を受ける構築
    物のための総合対策システム。
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