JP2002013991A - トルクセンサの異常検出装置 - Google Patents
トルクセンサの異常検出装置Info
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Abstract
タンスが変化する一対のコイル11,12に接続された一対
の整流回路23,24の各出力をバッファ回路27,28を介し
て第1,第2副電圧S1,S2として入力し差を増幅し
て第1主電圧として出力し、一対の整流回路の各出力を
バッファ回路29,30を介して第3,第4副電圧S3,S
4として入力し差を増幅して第2主電圧M2として出力
し、第1主電圧に基づきトルクを検出し、第1主電圧を
第2主電圧により診断する。予め正常状態で求めた第
1,第3副電圧のうちいずれか選択された副電圧と第
2,第4副電圧のうちのいずれか選択された副電圧との
間の対応関係を記憶し、選択された一対の副電圧の副電
圧値を入力し、記憶する一対の副電圧の対応関係と照ら
し合わせて異常か否かを判断する。
Description
イルのインダクタンス変化に基づいて検出するトルクセ
ンサにおける異常検出装置に関する。
タンスが変化する一対のコイルと、前記両コイルに誘導
される一対の検出電圧を入力して差動増幅する差動増幅
回路とを有し、同差動増幅回路の出力によりトルクを検
出するトルクセンサについては、差動増幅回路の出力を
診断するために、同一の回路を一対のコイルに同じよう
に接続して設けて両差動増幅回路の出力の差を検知する
ことによって行っている。
続され、同一対の整流回路の各出力をそれぞれバッファ
回路を介して差動増幅回路に入力しているのに対して、
全く同じ一対の整流回路,バッファ回路及び差動増幅回
路から構成される回路が該コイルに並列に接続されてい
る。
ると、両差動増幅回路の出力に差が生じて異常があるこ
とを検出できるが、単に整流回路を1対2回路のままに
すると、一方の整流回路に故障が生じても両差動増幅回
路の出力は同値となり差が生じることがなく異常を検出
できない。
路が2対4回路もあり、回路構成部材が多く回路が複雑
となる。本発明は、斯かる点に鑑みなされたもので、そ
の目的とする処は、整流回路を減らして回路の簡素化を
図ることができるトルクセンサの異常検出装置を供する
点にある。
達成するために、本請求項1記載の発明は、トルクに応
じて互いに逆方向にインダクタンスが変化する一対のコ
イルと、前記両コイルにそれぞれ接続された一対の整流
回路と、一対の整流回路の各出力をそれぞれバッファ回
路を介して第1,第2副電圧として入力し第1,第2副
電圧の差を増幅して第1主電圧として出力する第1差動
増幅手段と、前記一対の整流回路の各出力をそれぞれ分
岐した分岐出力をそれぞれバッファ回路を介して第3,
第4副電圧とし入力し第3,第4副電圧の差を増幅して
第2主電圧として出力する第2差動増幅手段と、前記第
1差動増幅手段の出力である第1主電圧に基づきトルク
を検出し、第1主電圧を第2主電圧により診断する制御
手段と、予め正常状態で求めた前記第1,第3副電圧の
うちいずれか選択された副電圧と第2,第4副電圧のう
ちいずれか選択された副電圧との間の対応関係を記憶す
る記憶手段と、前記選択された一対の副電圧に係る一対
の副電圧値を入力し、前記記憶手段が記憶する一対の副
電圧の対応関係に前記入力した一対の副電圧値を照らし
合わせて異常か否かを判断する異常判断手段とを備える
トルクセンサの異常検出装置とした。
路の下流側の電圧であり、予め正常状態で求めた該一対
の副電圧の対応関係には整流回路の特性も含んでいる。
したがって異常判断手段が、該一対の副電圧の対応関係
に入力した一対の副電圧値を照らし合わせて異常を判断
すれば、整流回路の異常を含めて異常を判断でき整流回
路は一対で足り、整流回路を2回路減らすことができ
る。したがって整流回路の故障率を低下させることがで
きる。
ルクセンサの異常検出装置において、前記記憶手段は、
X軸を前記選択された一対の副電圧の一方の副電圧にY
軸を他方の副電圧に定めたXY座標に、予め正常状態で
求めた前記選択された一対の副電圧間の理想関係特性曲
線に基づいて上限曲線と下限曲線を設定した座標マップ
を記憶し、前記異常判断手段は、前記選択された一対の
副電圧に係る一対の副電圧値を入力し、前記記憶手段が
記憶する座標マップにおける前記一対の副電圧値が示す
点座標が前記上限曲線と下限曲線の間に存在しないとき
を異常と判断することを特徴とする。
想関係特性曲線に基づいて上限曲線と下限曲線を設定し
た座標マップにおける該一対の副電圧値が示す点座標の
位置から異常を判断するので、一対の整流回路でも整流
回路の故障を含めて異常を検出することができる。上限
曲線と下限曲線の幅を誤検出が生じない程度に狭く設定
することで、異常検出精度を向上させることができる。
ついて図1ないし図6に基づき説明する。本実施の形態
に係るトルクセンサ1は、車両のパワーステアリング装
置に適用されたもので、その概略構造を図1に示す。
回転自在に軸支され同軸に挿入された入力軸3と出力軸
4とが、内部でトーションバー7により連結されてい
る。
の外周面にセレーション嵌合して出力軸4に対して軸方
向にのみ摺動自在に設けられ、入力軸3より突設された
スライダピン9が大径端部4aの周方向に長尺の長孔を
貫通して前記コア8のスパイラル溝8aに係合してい
る。
ルク検出用のコイル11,12が、軸方向に摺動する円筒状
のコア8の外周に空隙を介して設けられている。該2個
のコイル11,12は、コア8の軸方向の移動中心に関して
互いに反対側に配置されている。
ョンバー7を介して出力軸4に回転力が伝達されるが、
トーションバー7は弾性変形して入力軸3と出力軸4と
の間に回転方向の相対的変位が生じる。この回転方向の
相対的変位は、スライダピン9とスパイラル溝8aとの
係合を介してコア8を軸方向に摺動させる。
12のそれぞれコア8を囲む面積が変化し、一方の面積が
増すと他方の面積が減る関係にある。コア8を囲む面積
が大きくなると、磁気損失が増えコイルのインダクタン
スは減り、逆にコア8を囲む面積が小さくなると、磁気
損失が減りコイルのインダクタンスは増す。
トルクが作用したときは、コイル11のインダクタンスL
1が減少し、コイル12のインダクタンスL2が増加し、
逆にコア8がコイル12側に移動するトルクが作用したと
きは、コイル11のインダクタンスL1が増加し、コイル
12のインダクタンスL2が減少する。
L2の変化に基づいてトルクを検出するトルクセンサ1
の電気的回路部分を概略構成図として図2に示す。コイ
ル11,12は、それぞれ抵抗13(R1),抵抗回路14(R
2)を介して正電圧Eに吊るされており、コイル11,12
の他端は、ともにCPU20搭載の制御ボード20aの発振
出力端子oscに接続されている。
ーミスタ17に対して抵抗15を並列に接続した構成であ
り、サーミスタ17の作用により温度補償機能を果たして
いる。すなわち温度変化に関係なく常にR1/L1=R
2/L2が満足される抵抗値R2を示すような温度特性
をサーミスタ17が有している。
圧信号線21が整流・平滑回路23に接続され、コイル12と
抵抗回路14の接続部から延出した電圧信号線22が整流・
平滑回路24に接続されている。
14によりブリッジ回路が構成され、該ブリッジ回路に発
振電圧が入力され、その出力電圧が整流・平滑回路23,
24,に入力される。
てそれぞれバッファ回路27,29に接続され、他方の整流
・平滑回路24の出力線が分岐してそれぞれバッファ回路
28,30に接続され、各バッファ回路27,28,29,30の出
力電圧をそれぞれ第1,第2,第3,第4副電圧S1,
S2,S3,S4とする。
れ抵抗31,32を介して差動アンプ41の反転入力端子,非
反転入力端子に接続されて第1,第2副電圧S1,S2
が入力される。
それぞれ抵抗33,34を介して差動アンプ42の反転入力端
子,非反転入力端子に接続されて第3,第4副電圧S
3,S4が入力される。
36により負帰還がかけられて差動増幅器として機能し、
その出力は、第1主電圧M1,第2主電圧M2として電
子コントロールユニットECU50に入力される。
には、それぞれ中立点電圧設定回路43,44からバッファ
回路45,46及び抵抗37,38を介して中立点調整電圧V
1,V2が入力される。
ード20aの中立点調整出力端子aj1,aj2からの各
調整信号を入力して、同調整信号に従って中立点電圧V
1,V2を設定する。
第2副電圧S2の差を増幅度A倍し、バイアス電圧とし
て中立点調整電圧V1を加えた電圧を第1主電圧M1と
して出力する。すなわち第1主電圧M1は、 M1=(S2−S1)・A+V1 である。
る第2主電圧M2は、 M2=(S4−S3)・A’+V2 である。ここにV1≒V2、A≒A’の関係がある。
ク)と左操舵トルク(左方向の捩じりトルク)のいずれ
にも偏しない中立時の主電圧を中立点電圧と称し、上記
中立点調整電圧V1,V2が中立点電圧となる。
タ制御の指示信号をモータドライバ51に出力し、モータ
ドライバ51によりステアリングを補助するモータ52が駆
動される。
めに用いられ、ECU50は、第1主電圧M1と第2主電
圧M2の差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別し、
許容範囲を超えているときはトルクセンサ1が何らかの
異常状態にあるものとして異常状態信号を出力してモー
タ52の制御を停止する。
3,第4副電圧S1,S2,S3,S4及び第1,第2
主電圧M1,M2が入力され、制御ボード20aは、第
3,第4副電圧S3,S4に基づいてトルクセンサ1,
接続系,アンプ回路等の異常を判断し、異常があると、
異常出力端子fsから異常検出信号を異常時スイッチ回
路49に出力する。異常時スイッチ回路49は、直接ECU
50に接続され、異常出力端子fsから異常検出信号を入
力するとオン信号をECU50に出力する。
スイッチAJS−SW47から中立点調整を指示する中立
点調整信号AJSが中立点調整端子ajsに入力される
とともに、中立点電圧設定状態を記憶し書き換えもでき
るE2PROM48が中立点電圧設定端子romに接続さ
れている。
回路構成をなし、その動作を第1,第2,第3,第4副
電圧S1,S2,S3,S4及び第1,第2主電圧M
1,M2の様子を示した図3に基づいて以下説明する。
図3において示された座標は、縦軸を電圧とし、横軸右
方向を右操舵トルク、横軸左方向を左操舵トルクとして
原点0が中立点である。
ときのもので、右操舵トルクが大きくなると、入力軸3
と出力軸4の相対的回転によりコア8がコイル11側に移
動し、コイル12のインダクタンスL2を増加してその誘
導起電力を大きくし、逆にコイル11のインダクタンスL
1を減少させてその誘導起電力を小さくするので、第
2,第4副電圧S2,S4が大きくなり、第1,第3副
電圧S1,S3が小さくなる(図3、参照)。
記とは逆に第2,第4副電圧S2,S4が小さくなり、
第1,第3副電圧S1,S3が大きくなる(図3、
参照)。なおStは第3,第4副電圧S3,S4の中立
点電圧を示す。
て中立点電圧を加えた差動アンプ41,42の出力である第
1,第2主電圧M1,M2は、図3,に示すように
中立点でV1,V2を通る右上がりの傾斜線となる。
M2を比較し、両者の差が許容範囲内にあるかを判定す
る。正常であれば図3に示すように第1,第2主電圧
M1,M2の変化は略一致しており、許容範囲内にあり
正常と判断できる。
きモータ52を駆動すべき指示信号をモータドライバ51に
出力する。こうして操舵トルクに応じたモータによる補
助力がステアリングに作用してパワーステアリングが実
行される。
うな場合には、第1,第2主電圧M1,M2は同じ値を
示して差が生じないので、異常を検出できない。そこで
制御ボード20aは、前記したように第3,第4副電圧S
3,S4に基づいてトルクセンサ1,接続系,アンプ回
路等の異常を検出する手段を別途備えている。
XY座標の座標マップが記憶されている。同座標マップ
は、X軸を第3副電圧S3にY軸を第4副電圧S4に定
めたXY座標に、正常状態での第3,第4副電圧S3,
S4の理想関係特性曲線Lを予め求めておき、この理想
関係特性曲線Lに関して略対称に上限曲線Luと下限曲
線Ldを設定したものである。
23,24の下流側で分岐された電圧であり、よって理想関
係特性曲線Lは整流回路23,24の特性を含んだ略直線に
近い曲線であり、上限曲線Luと下限曲線Ldは整流回
路23,24の特性を考慮したものである。
きをするので、図4において理想関係特性曲線Lは、傾
きが右下がりの略直線に近い曲線であり、同理想関係特
性曲線Lの上下に設定される上限曲線Luと下限曲線L
dの幅は、誤検出が生じない程度に狭く設定しておく。
ップを用いて異常検出を行う制御プログラムを有してお
り、同制御プログラムの制御手順を示すフローチャート
を図5に図示する。
3,S4を読込み、次のステップ2で前記座標マップに
従って読込んだ第3副電圧値S3に対応する上限曲線L
uと下限曲線Ldが示す上限第4副電圧値S4uと下限第
4副電圧値S4dを導出する(図6参照)。
読込んだ第4副電圧値S4が上限第4副電圧値S4uと下
限第4副電圧値S4dの間にあるか否かを判別し、間にあ
ればステップ4に進み異常なしとされ異常検出信号は出
力されないが、上限第4副電圧値S4uと下限第4副電圧
値S4dの間にないときは、ステップ5に進み、異常と判
断されて異常検出信号が異常時スイッチ回路49に出力さ
れる。
力されると、異常時スイッチ回路49からオン信号がEC
U50に出力され、ECU50はモータ52の制御を停止す
る。
副電圧S3,S4の理想関係特性曲線Lを求めておき、
同理想関係特性曲線Lをもとに上限曲線Luと下限曲線
Ldを設定した座標マップを記憶しておき、実際に検出
した第3,第4副電圧値S3,S4が示す座標マップ上
の点が上限曲線Luと下限曲線Ldとの間にあるか否か
で異常を検出する。
合にも第3,第4副電圧値S3,S4が示す点が上限曲
線Luと下限曲線Ldの間から外れて異常を容易に検出
することができる。
検出することができる。さらに整流平滑回路の故障率を
低減することができる。上限曲線Luと下限曲線Ldの
幅を誤検出が生じない程度に狭く設定することで、異常
検出精度をさらに向上させることができる。
で、整流回路の異常を含めて異常を判断できるので、整
流回路は一対で足り、整流回路を2回路減らすことがで
き、回路を簡素化することもできる。
第3,第4副電圧S3,S4に基づいて異常を検出する
ようにしていたが、同様にして第1,第2副電圧S1,
S2に基づいて、第1,第4副電圧S1,S4に基づい
て、あるいは第2,第3副電圧S2,S3に基づいて異
常を検出するようにしてもよい。
械的部分の概略構成図である。
である。
及び第1,第2主電圧の状態を示す図である。
図である。
すフローチャートである。
出力軸、5,6…ベアリング、7…トーションバー、8
…コア、9…スライダピン、11,12…コイル、13…抵
抗、14…抵抗回路、15,16…抵抗、17…サーミスタ、20
…CPU,20a…制御ボード、21,22…電圧信号線、2
3,24…整流・平滑回路、27,28,29,30…バッファ回
路、31,32,33,34,35,36,37,38…抵抗、41,42…
差動アンプ、43,44…中立点電圧設定回路、45,46…バ
ッファ回路、47…中立点調整スイッチAJS−SW、48
…E2PROM、49…異常時スイッチ回路、50…EC
U,51…モータドライバ、52…モータ。
Claims (2)
- 【請求項1】 トルクに応じて互いに逆方向にインダク
タンスが変化する一対のコイルと、 前記両コイルにそれぞれ接続された一対の整流回路と、 一対の整流回路の各出力をそれぞれバッファ回路を介し
て第1,第2副電圧として入力し第1,第2副電圧の差
を増幅して第1主電圧として出力する第1差動増幅手段
と、 前記一対の整流回路の各出力をそれぞれ分岐した分岐出
力をそれぞれバッファ回路を介して第3,第4副電圧と
して入力し第3,第4副電圧の差を増幅して第2主電圧
として出力する第2差動増幅手段と、 前記第1差動増幅手段の出力である第1主電圧に基づき
トルクを検出し、第1主電圧を第2主電圧により診断す
る制御手段と、 予め正常状態で求めた前記第1,第3副電圧のうちいず
れか選択された副電圧と第2,第4副電圧のうちいずれ
か選択された副電圧との間の対応関係を記憶する記憶手
段と、 前記選択された一対の副電圧に係る一対の副電圧値を入
力し、前記記憶手段が記憶する一対の副電圧の対応関係
に前記入力した一対の副電圧値を照らし合わせて異常か
否かを判断する異常判断手段と、 を備えることを特徴とするトルクセンサの異常検出装
置。 - 【請求項2】 前記記憶手段は、X軸を前記選択された
一対の副電圧の一方の副電圧にY軸を他方の副電圧に定
めたXY座標に、予め正常状態で求めた前記選択された
一対の副電圧間の理想関係特性曲線に基づいて上限曲線
と下限曲線を設定した座標マップを記憶し、 前記異常判断手段は、前記選択された一対の副電圧に係
る一対の副電圧値を入力し、前記記憶手段が記憶する座
標マップにおける前記一対の副電圧値が示す点座標が前
記上限曲線と下限曲線の間に存在しないときを異常と判
断することを特徴とする請求項1記載のトルクセンサの
異常検出装置。
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