JP2000234966A - トルクセンサの中立点電圧調整装置 - Google Patents
トルクセンサの中立点電圧調整装置Info
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Abstract
なされ汎用性のあるトルクセンサの中立点電圧調整装置
を供する。 【解決手段】 トルクに応じて互いに逆方向にイ
ンダクタンスが変化する一対のコイル11,12と、両コイ
ル11,12のそれぞれのインダクタンス変化に基づく第
1,第2副電圧を入力して第1,第2副電圧の差を増幅
して主電圧として出力する差動増幅手段41,42とを備
え、トルクの入力のない中立点を境に左右いずれの捩じ
れ方向のトルクも検出するトルクセンサにおいて、調整
信号に基づき前記差動増幅手段41,42の出力の主電圧を
変位させ中立点電圧を設定する中立点電圧設定手段43,
44と、中立点電圧設定手段43,44による中立点電圧設定
状態を記憶する記憶する記憶手段48と、主電圧の基準と
なる中立点電圧を自ら記憶し前記主電圧を入力し同主電
圧から読み取った中立点電圧と前記基準中立点電圧との
差が小さくなるように前記中立点電圧設定手段43,44に
調整信号Aiを出力する中立点電圧調整手段20とを備え
たトルクセンサの中立点電圧調整装置。
Description
いずれの捩じれ方向のトルクも一対のコイルのインダク
タンス変化に基づいて検出するトルクセンサにおける中
立点電圧を調整する装置に関する。
の入力のない中立点における出力電圧(中立点電圧)
は、規定の電圧として出力されなければ、以後の制御が
正確に実行されない。
可変抵抗器を操作して規定の基準電圧に設定したり、予
めトルクセンサの出力電圧と規定の基準電圧との誤差を
計測しておき、制御時にこの誤差を補正して制御する例
がある。
器による中立点電圧調整方法は、抵抗値の変動が起き易
く信頼性が低いとともに、調整作業が面倒である。
クセンサの出力が誤差を含んだままであり、制御側でこ
のトルクセンサ固有の誤差を認識していなければなら
ず、汎用性がない。
で、その目的とする処は、中立点電圧調整が簡単かつ確
実になされ汎用性のあるトルクセンサの中立点電圧調整
装置を供する点にある。
達成するために、本発明は、トルクに応じて互いに逆方
向にインダクタンスが変化する一対のコイルと、前記両
コイルのそれぞれのインダクタンス変化に基づく第1,
第2副電圧を入力して第1,第2副電圧の差を増幅して
主電圧として出力する差動増幅手段とを備え、トルクの
入力のない中立点を境に左右いずれの捩じれ方向のトル
クも検出するトルクセンサにおいて、調整信号に基づき
前記差動増幅手段の出力の主電圧を変位させ中立点電圧
を設定する中立点電圧設定手段と、前記中立点電圧設定
手段による中立点電圧設定状態を記憶する記憶する記憶
手段と、主電圧の基準となる中立点電圧を自ら記憶し前
記主電圧を入力し同主電圧から読み取った中立点電圧と
前記基準中立点電圧との差が小さくなるように前記中立
点電圧設定手段に調整信号を出力する中立点電圧調整手
段とを備えたトルクセンサの中立点電圧調整装置とし
た。
た中立点電圧と基準中立点電圧との差が小さくなるよう
に中立点電圧設定手段に調整信号を出力し、調整信号に
従って中立点電圧設定手段が基準電圧に近い中立点電圧
に自動的に主電圧を調整することができ、簡単かつ確実
に主電圧の中立点電圧調整作業を行うことができ、汎用
性もある。
ルクセンサの中立点電圧調整装置において、前記中立点
電圧と前記基準中立点電圧との差が規定値内になるまで
繰り返し調整信号を、前記中立点電圧調整手段が出力す
ることを特徴とする。
徐々に近づけることができ、その差が規定値内になるよ
うに中立点電圧を調整することができる。
ルクセンサの中立点電圧調整装置において、前記中立点
電圧調整手段による調整後の中立点電圧設定状態に前記
記憶手段の記憶内容を書き換える書換手段を備えたこと
を特徴とする。
の中立点電圧設定状態を記憶手段が書き換え記憶してお
くことで、以後同記憶手段が記憶する中立点電圧設定状
態に設定するよう中立点電圧調整手段が調整信号を中立
点電圧設定手段に出力し、主電圧の中立点電圧を調整さ
れた電圧に常に維持することができる。
項3までのいずれかの項記載のトルクセンサの中立点電
圧調整装置において、前記中立点電圧調整手段による中
立点電圧の調整を指示する操作スイッチ手段を備えたこ
とを特徴とする。
点電圧調整が自動的に行えるので、作業が簡素化され
る。
ついて図1ないし図4に図示し説明する。本実施の形態
に係るトルクセンサ1は、車両のパワーステアリング装
置に適用されたもので、その概略構造を図1に示す。
回転自在に軸支され同軸に挿入された入力軸3と出力軸
4とが、内部でトーションバー7により連結されてい
る。円筒状のコア8が出力軸4の大径端部4aの外周面
にセレーション嵌合して出力軸4に対して軸方向にのみ
摺動自在に設けられ、入力軸3より突設されたスライダ
ピン9が大径端部4aの周方向に長尺の長孔を貫通して
前記コア8のスパイラル溝8aに係合している。
ルク検出用のコイル11,12が、軸方向に摺動する円筒状
のコア8の外周に空隙を介して設けられている。該2個
のコイル11,12は、コア8の軸方向の移動中心に関して
互いに反対側に配置されている。
ョンバー7を介して出力軸4に回転力が伝達されるが、
トーションバー7は弾性変形して入力軸3と出力軸4と
の間に回転方向の相対的変位が生じる。この回転方向の
相対的変位は、スライダピン9とスパイラル溝8aとの
係合を介してコア8を軸方向に摺動させる。
12のそれぞれコア8を囲む面積が変化し、一方の面積が
増すと他方の面積が減る関係にある。コア8を囲む面積
が大きくなると、磁気損失が増えコイルのインダクタン
スは減り、逆にコア8を囲む面積が小さくなると、磁気
損失が減りコイルのインダクタンスは増す。
トルクが作用したときは、コイル11のインダクタンスL
1が減少し、コイル12のインダクタンスL2が増加し、
逆にコア8がコイル12側に移動するトルクが作用したと
きは、コイル11のインダクタンスL1が増加し、コイル
12のインダクタンスL2が減少する。
L2の変化に基づいてトルクを検出するトルクセンサ1
の電気的回路部分を概略構成図として図2に示す。コイ
ル11,12は、それぞれ抵抗13(R1),抵抗回路14(R
2)を介して正電圧Eに吊るされており、コイル11,12
の他端は、ともにCPU20搭載の制御ボード20aの発振
出力端子oscに接続されている。
ーミスタ17に対して抵抗15を並列に接続した構成であ
り、サーミスタ17の作用により温度補正機能を果たして
いる。すなわち温度変化に関係なく常にR1/L1=R
2/L2が満足される抵抗値R2を示すような温度特性
をサーミスタ17が有している。
圧信号線21が分岐してそれぞれ整流・平滑回路23,25に
接続され、コイル12と抵抗14の接続部から延出した電圧
信号線22が分岐してそれぞれ整流・平滑回路24,26に接
続されている。
14によりブリッジ回路が構成され、該ブリッジ回路に発
振電圧が入力され、その出力電圧が整流・平滑回路23,
24,25,26に入力される。
回路23,24,25,26により整流及び平滑されて第1,第
2,第3,第4副電圧S1,S2,S3,S4としてそ
れぞれバッファ回路27,28,29,30に出力される。
れ抵抗31,32を介して差動アンプ41の反転入力端子,非
反転入力端子に接続されている。同様にバッファ回路2
9,30の出力端子は、それぞれ抵抗33,34を介して差動
アンプ42の反転入力端子,非反転入力端子に接続されて
いる。
36により負帰還がかけられて差動増幅器として機能し、
その出力は、第1主電圧M1,第2主電圧M2として電
子コントロールユニットECU50に入力される。
には、それぞれ中立点電圧設定回路43,44からバッファ
回路45,46及び抵抗37,38を介して中立点調整電圧V
1,V2が入力される。
ード20aの中立点調整出力端子aj1,aj2からの各
調整信号Aiを入力して、同調整信号Aiに従って中立
点電圧V1,V2を設定する。
第2副電圧S2の差を増幅度A倍し、バイアス電圧とし
て中立点調整電圧V1を加えた電圧を第1主電圧M1と
して出力する。すなわち第1主電圧M1は、 M1=(S2−S1)・A+V1 である。
る第2主電圧M2は、 M2=(S4−S3)・A+V2 である。
ク)と左操舵トルク(左方向の捩じりトルク)のいずれ
にも偏しない中立時の主電圧を中立点電圧と称し、上記
中立点調整電圧V1,V2が中立点電圧となる。
タ制御の指示信号をモータドライバ51に出力し、モータ
ドライバ51によりステアリングを補助するモータ52が駆
動される。したがって中立点調整電圧V1が規定の電圧
でないと、正確にモータを制御することができない。
用いられ、ECU50は、第1主電圧M1と第2主電圧M
2の差が所定の許容範囲内にあるか否かを判別し、許容
範囲を超えているときはトルクセンサ1に何らかの異常
状態にあるものとして異常状態信号を出力してモータ52
の制御を停止する。したがって中立点調整電圧V2も規
定の電圧でなければならない。
3,第4副電圧S1,S2,S3,S4及び第1,第2
主電圧M1,M2が入力され、制御ボード20aは、第
1,第2,第3,第4副電圧S1,S2,S3,S4に
基づいてコイル11,12の異常を判断し、異常があると、
異常出力端子fsから異常検出信号を異常時電圧設定回
路49に出力する。
非反転入力端子に接続する電圧線上のバッファ回路46の
入力端子に接続されており、異常検出信号を入力する
と、バイアス電圧である中立点調整電圧V2を異常時電
圧に変化させて第2主電圧M2を変位させることができ
る。
バイアス電圧である中立点調整電圧V2が変化して第2
主電圧M2を変位させることができる。本異常時電圧設
定回路49は、第2主電圧M2を定常電圧範囲内で変位さ
せるようにしてECU50が従前の許容範囲をもとに異常
を判定しモータ52による制御を停止するようにしてい
る。
イッチAJS−SW47から中立点調整を指示する中立点
調整信号AJSが中立点調整端子ajsに入力されると
ともに、中立点電圧設定状態を記憶し書き換えもできる
E2PROM48が中立点電圧設定端子romに接続され
ている。
回路構成をなし、その動作を第1,第2,第3,第4副
電圧S1,S2,S3,S4及び第1,第2主電圧M
1,M2の様子を示した図3に基づいて以下説明する。
図3において示された座標は、縦軸を電圧とし、横軸右
方向を右操舵トルク、横軸左方向を左操舵トルクとして
原点0が中立点である。
ときのもので、右操舵トルクが大きくなると、入力軸3
と出力軸4の相対的回転によりコア8がコイル11側に移
動し、コイル12のインダクタンスL2を増加してその誘
導起電力を大きくし、逆にコイル11のインダクタンスL
1を減少させてその誘導起電力を小さくするので、第
2,第4副電圧S2,S4が大きくなり、第1,第3副
電圧S1,S3が小さくなる(図3、参照)。
記とは逆に第2,第4副電圧S2,S4が小さくなり、
第1,第3副電圧S1,S3が大きくなる(図3、
参照)。したがって両者の差をA倍して中立点電圧を加
えた差動アンプ41,42の出力である第1,第2主電圧M
1,M2は、図3,に示すように中立点でV1,V
2を通る右上がりの傾斜線となる。
M2を比較し、両者の差が許容範囲内にあるかを判定す
る。正常であれば図3に示すように第1,第2主電圧
M1,M2の変化は略一致しており、許容範囲内にあり
正常と判断できる。
きモータ52を駆動すべき指示信号をモータドライバ51に
出力する。こうして操舵トルクに応じたモータによる補
助力がステアリングに作用してパワーステアリングが実
行される。
点電圧V1,V2が規定の電圧でなければならず、この
中立点電圧の調整を制御ボード20aのCPU20が行って
おり、その調整手順を以下図4のフローチャートに従っ
て説明する。
2PROM48が記憶する中立点電圧設定状態の1つの状
態信号Aiを読み出し(ステップ2)、中立点調整スイ
ッチAJS−SW47の操作を待つ(ステップ3)。
により中立点調整信号AJSが中立点調整端子ajsに
入力されると(ステップ3)、中立点電圧調整が開始
し、ステップ4に進み前記状態信号Aiを調整信号Ai
として中立点調整出力端子aj1,aj2から中立点電
圧設定回路43,44に出力される。
Aiに従って中立点電圧V1,V2を設定することにな
り、その結果の主電圧を入力し、その中立点電圧Vmを
読取る(ステップ5)。
憶する基準中立点電圧Vsと比較し、その差Vm−Vs
が規定値△V内にあるか否かを判断し(ステップ6)、
規定値△V内にないときは、差Vm−Vsをさらに小さ
くするような調整信号Ai+1に調整信号Aiを更新し
(ステップ7)、ステップ4に戻る。
して差Vm−Vsが規定値△V内に入るようにすると、
ステップ6からステップ8に抜け、中立点電圧調整を終
了し、中立点電圧V1,V2は基準中立点電圧Vsに近
似した略規定の電圧とすることができ、このときの調整
信号Aiは中立点電圧設定状態信号としてE2PROM4
8に書き込まれ(ステップ8)、ステップ2に戻る。
そのときE2PROM48に書き込まれた中立点電圧設定
状態信号は、以後中立点電圧V1,V2の設定に使用さ
れることになる。
調整は、中立点調整スイッチAJS−SW47を操作する
だけで、自動的に基準電圧に近い中立点電圧V1,V2
に主電圧M1,M2を調整することができ、簡単かつ確
実に主電圧M1,M2の中立点電圧調整作業を行うこと
ができる。
り主電圧M1,M2の中立点電圧V1,V2が基準電圧
に略設定されるので、出力が常に規定の電圧範囲にあっ
て汎用性がある。
段階的に上昇させる調整信号に更新させるようにして中
立点電圧Vmと基準中立点電圧Vsの差Vm−Vsを段
階的に小さくするようにしている。
れた中立点電圧が維持されるが、何らかの原因でまたは
経年変化等で中立点電圧がずれるようなことがあれば、
中立点調整スイッチAJS−SW47を操作するだけで、
再度中立点電圧の調整が自動的に行われ面倒がない。
械的部分の概略構成図である。
である。
及び第1,第2主電圧の状態を示す図である。
ある。
出力軸、5,6…ベアリング、7…トーションバー、8
…コア、9…スライダピン、11,12…コイル、13…抵
抗、14…抵抗回路、15,16…抵抗、17…サーミスタ、20
…CPU,20a…制御ボード、21,22…電圧信号線、2
3,24,25,26…整流・平滑回路、27,28,29,30…バ
ッファ回路、31,32,33,34,35,36,37,38…抵抗、
41,42…差動アンプ、43,44…中立点電圧設定回路、4
5,46…バッファ回路、47…中立点調整スイッチAJS
−SW、48…E2PROM、49…異常時電圧設定回路、5
0…ECU,51…モータドライバ、52…モータ。
Claims (4)
- 【請求項1】 トルクに応じて互いに逆方向にインダク
タンスが変化する一対のコイルと、 前記両コイルのそれぞれのインダクタンス変化に基づく
第1,第2副電圧を入力して第1,第2副電圧の差を増
幅して主電圧として出力する差動増幅手段とを備え、 トルクの入力のない中立点を境に左右いずれの捩じれ方
向のトルクも検出するトルクセンサにおいて、 調整信号に基づき前記差動増幅手段の出力の主電圧を変
位させ中立点電圧を設定する中立点電圧設定手段と、 前記中立点電圧設定手段による中立点電圧設定状態を記
憶する記憶する記憶手段と、 主電圧の基準となる中立点電圧を自ら記憶し前記主電圧
を入力し同主電圧から読み取った中立点電圧と前記基準
中立点電圧との差が小さくなるように前記中立点電圧設
定手段に調整信号を出力する中立点電圧調整手段と、 を備えたことを特徴とするトルクセンサの中立点電圧調
整装置。 - 【請求項2】 前記中立点電圧調整手段は、前記中立点
電圧と前記基準中立点電圧との差が規定値内になるまで
繰り返し調整信号を出力することを特徴とする請求項1
記載のトルクセンサの中立点電圧調整装置。 - 【請求項3】 前記中立点電圧調整手段による調整後の
中立点電圧設定状態に前記記憶手段の記憶内容を書き換
える書換手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の
トルクセンサの中立点電圧調整装置。 - 【請求項4】 前記中立点電圧調整手段による中立点電
圧の調整を指示する操作スイッチ手段を備えたことを特
徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの項記載
のトルクセンサの中立点電圧調整装置。
Priority Applications (2)
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JP11035780A JP2000234966A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | トルクセンサの中立点電圧調整装置 |
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2000
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