JP2002013290A - 密閉構造体における足場架設工法 - Google Patents

密閉構造体における足場架設工法

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JP2002013290A JP2000193346A JP2000193346A JP2002013290A JP 2002013290 A JP2002013290 A JP 2002013290A JP 2000193346 A JP2000193346 A JP 2000193346A JP 2000193346 A JP2000193346 A JP 2000193346A JP 2002013290 A JP2002013290 A JP 2002013290A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より、石油タンク等の火気厳禁または危
険物貯蔵のための密閉された構造物(以下「密閉構造
体」とする)内部での足場架設作業は、密閉構造体中に
停滞している空気を置換させた後、高所において、順
次、足場を吊り下げながら組み付け、架設するようにし
ていたため、墜落や資材等の落下の恐れがあり、また、
機材も大がかりなものが必要であり、足場架設のための
作業時間も長くかかる、という問題があった。特に、船
舶では、波で揺動する構造体上での足場架設は非常に困
難であり、停泊中あるいはドック入りしてからしか足場
架設を行うことができず、その間の運搬稼働率の低下や
ドック入りのための莫大なコストアップが避けられな
い、という問題があった。 【解決手段】 足場架設のための資材6・7 を、密閉構
造体1に注入した液体2から受ける浮力によって所定位
置に移送して保持しながら、足場架設作業を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油タンク、ガス
タンクなどの火気厳禁または危険物貯蔵のための密閉さ
れた構造物(以下「密閉構造体」とする)において、点
検又は補修塗装工事などに必要な足場を架設するため
の、密閉構造体における足場架設工法に関するものであ
る。詳しくは、液体等の流体内では、物体の表面が深い
ところほど大きい圧力を受けるために、物体は、該物体
の押しのけた流体の重さに等しい鉛直上方への力である
「浮力」を受けるが、本発明は、この浮力を足場の架設
作業に利用したものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、密閉構造体内部で行う足場架
設作業については、排気装置により内部に停滞している
可燃性ガスなどを混入する空気を外気と置換させた後、
密閉構造体の狭い開口部から足場用の機材を投入し、密
閉構造体上部の高所において、順次、部材を吊り下げな
がら足場の組み付け、架設を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の足場架設工法では、墜落や資材等の落下の恐れがあ
り、また、機材についても大がかりなものが必要であ
り、足場架設のための作業時間も長くかかる、という問
題があった。特に、船舶の場合には、波で揺動する密閉
構造体内で足場架設作業を行うことは非常に困難なた
め、停泊中あるいはドック入りしてからしか足場架設作
業を行うことができず、その間は、運搬稼働率の低下、
及びドック入りのための莫大なコストアップが避けられ
ない、という問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。すなわち、請求項1においては、
足場架設のための資材を、密閉構造体に注入した液体か
ら受ける浮力によって所定位置に移送して保持しなが
ら、足場架設作業を行うものである。
【0005】請求項2においては、前記足場架設作業
は、資材を移送して保持する液面の浮遊体上に乗って行
うものである。
【0006】請求項3においては、前記資材は、密閉構
造体の底部などで予め組み立てた足場ユニットであり、
該足場ユニットを密閉構造体に注入した液体から受ける
浮力により液面に保持すると共に、該液面の高さ調整に
より所定位置に移送し、該所定位置において、足場ユニ
ットの取付けを行うものである。
【0007】請求項4においては、前記資材は、足場板
や丸太などの足場部材であり、該足場部材を密閉構造体
に注入した液体から受ける浮力により液面に保持すると
共に、該液面の高さ調整により所定位置に移送し、該所
定位置において、足場部材を使用した足場の組み立て・
取付けを行うものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、大型タ
ンカーのバラストタンクの補修塗装工事の例により、図
面を参照しながら説明する。図1は足場ユニット式の第
一工程の説明図、図2は同じく第二工程の説明図、図3
は同じく第三工程の説明図、図4は同じく第四工程の説
明図、図5は同じく第五工程の説明図、図6は足場組み
上げ式の第一工程の説明図、図7は同じく第二工程の説
明図、図8は同じく第三工程の説明図、図9は同じく第
四工程の説明図、図10は同じく第五工程の説明図、図
11は上部足場架設状況を示す斜視図、図12はバラス
トタンクの足場架設状況を示す側面図、図13は同じく
拡大側面図、図14は上部足場の平面図、図15はトラ
ンスフェース下吊り足場の平面図、図16は丸太部材へ
の足場板の組み形態を示す平面図であり、図16(a)
は「井」字状の組み形態の平面図、図16(b)は
「キ」字状の組み形態の平面図、図17は下部足場の平
面図である。
【0009】まず、本発明に係わる足場架設工法につい
て、その概略を説明する。この足場架設工法は、使用す
る資材の違いから、予め組み立てた足場ユニットを、そ
のままバラストタンク内壁に取り付ける工法(以下「足
場ユニット式」とする)や、足場架設に必要な足場板や
丸太等の材料(以下「足場部材」とする)を組合せなが
らバラストタンク内壁に取り付け、足場を順に組み上げ
ていく工法(以下「足場組み上げ式」とする)などに分
けられる。
【0010】ただし、これら足場ユニット式、足場組み
上げ式以外にも、両工法の特徴を備えた中間的なものも
あり、これら二種のタイプに限定されるものではなく、
資材の移送や保持に、密閉構造体に注入した液体から受
ける浮力を利用した工法であればよい。なお、前記足場
部材や足場ユニット等の資材、及び該資材の回収に用い
る後述の筏等には、液体から受ける浮力よりも重量が小
さく、液面に浮遊可能な木材、プラスチック、中空軽金
属製部材等を使用するものとする。特に、足場ユニット
式で、作業者が足場ユニット上に乗ったままで架設作業
をする場合には、作業者の重量で沈まないような大きな
浮力を有する資材を用いる必要がある。
【0011】このうちの足場ユニット式について、図1
乃至図5により説明する。まず、図1に示すように、バ
ラストタンク1内に図示せぬバラストポンプを用いて海
水等の液体2を注入し、その後、足場板3や丸太4等の
足場部材12を、前記バラストタンク1上部に設けたタ
ンククリーニングホール等の開口部1aから、液体2中
に投入する。
【0012】そして、図2に示すように、液体2を前記
バラストポンプにより排出し、液面に浮遊する前記足場
部材12をバラストタンク1の底部1bまで徐々に降下
させ、該底部1bにおいて、前記足場部材12を用いて
足場ユニットを組み立てる。該足場ユニットは、上部足
場ユニット6と下部足場ユニット7とから構成されてお
り、下部足場ユニット7の上に上部足場ユニット6を載
置する。
【0013】この後、図3に示すように、バラストタン
ク1内にバラストポンプを用いて液体2を注入してい
き、前記上下部足場ユニット6・7を上部足場位置10
まで上昇させ、該上部足場位置10において、上足場ユ
ニット6に一端を固定した左右のチェーン8・8の他端
を、バラストタンク1内壁のサイドフレーム1c・1c
に掛止する。
【0014】更に、図4に示すように、液体2を排出し
ていき、液面に残った前記下部足場ユニット7を下部足
場位置11まで下降させ、該下部足場位置11におい
て、下部足場ユニット7に一端を固定した左右のチェー
ン9・9の他端を、バラストタンク1内壁のサイドフレ
ーム1c・1cに掛止する。
【0015】足場ユニット6・7をバラストタンク1内
壁に取り付けた後は、液体2を排出していき、図5に示
すように、バラストタンク1内の液体2を全て排出す
る。そして、バラストタンク1内を十分に乾燥した後
に、所定の点検又は補修塗装工事などを実施するのであ
る。なお、足場解体工事は、以上の逆の手順により行う
ことができる。
【0016】このように、足場架設のための足場ユニッ
ト6・7などの資材を、密閉構造体であるバラストタン
ク1に注入した液体から受ける浮力によって所定位置に
移送して保持しながら、足場架設作業を行うので、作業
床の間近に液面があるため、たとえ作業者の墜落や資材
等が落下しても問題がなく、また、従来のように高所に
資材を移送し保持するためのウインチ・クレーン等の大
がかりな作業機械も不要であるため、架設作業コストの
低減が図れ、更には、命綱で身体を縛る等の必要もない
ため、足場架設のための作業時間を著しく短縮すること
ができる。
【0017】特に、船舶等のように揺動する密閉構造体
の場合でも、停泊中やドック入り中でなくても足場架設
作業が行えるため、運搬稼働率の向上や、大幅な架設作
業コストの低減を図ることができるのである。また、密
閉構造体が石油タンク、ガスタンクなどの火気厳禁のた
めのものである場合でも、密閉構造体内の環境は液体に
完全に置換されるため、爆発やガス中毒などのトラブル
を完全に防止することができる。
【0018】また、このように、資材が密閉構造体の底
部などで予め組み立てた足場ユニット6・7であり、該
足場ユニット6・7を密閉構造体に注入した液体から受
ける浮力により液面に保持すると共に、該液面の高さ調
整により所定位置に移送し、該所定位置において、足場
ユニット6・7の取付けを行うので、液面上での作業時
間を大幅に短縮することができ、また、水面上での足場
板や丸太などのハンドリングのための作業者の負担を大
幅に軽減することができるのである。
【0019】更に、足場組み上げ式について、図6乃至
図10により説明する。まず、図6に示すように、バラ
ストタンク1内にバラストポンプを用いて海水等の液体
2を注入した後、踊り場等において筏部材13a・13
a・・から組み立てた筏13を、前記液体2中に投入す
る。
【0020】そして、図7に示すように、足場板3や丸
太4等の足場部材12を、前記バラストタンク1上部に
設けたタンククリーニングホール等の開口部1bから、
液体2中に投入すると共に、前記筏13上での立ち作業
が可能なように、液体2を前記バラストポンプにより排
出して、液面を降下させる。
【0021】その後、図8に示すように、液体2を排出
し液面を上部足場位置14まで下降させた後には、該上
部足場位置14において、前記筏13に乗った作業者5
が、液面に浮遊する足場板3や丸太4等の足場部材12
を回収しながら使用して、上部足場16を組み立てる。
そして、該上部足場部材16は、バラストタンク1上部
より垂設されたトップフレーム1dに、チェーン19・
19・・を介して掛止する。
【0022】そして、図9に示すように、更に液体2を
排出していき液面を下部足場位置15まで下降させた後
には、該下部足場位置15において、前記上部足場16
の場合と同様にして、液面に浮遊する足場部材12を回
収しながら下部足場17を組み立て、該下部足場17
は、前記上部足場16から垂設するチェーン20・20
・・に掛止する。なお、上下部足場16・17とも、前
記チェーン19・20以外に、サイドフレーム1c等に
図示せぬチェーンなどによって連結されており、足場の
支持強度を高めるようにしている。
【0023】上下部足場16・17を組み立ててバラス
トタンク1内壁に取り付けた後は、液体2を排出してい
き、図10に示すように、バラストタンク1内の液体2
を全て排出する。そして、この足場組み上げ式において
も、バラストタンク1内を十分に乾燥した後には、前記
足場ユニット式と同様に、所定の点検又は補修塗装工事
などを実施することができるようにしている。
【0024】このように、足場架設作業を資材を移送し
て保持する液面の筏13等の浮遊体上に乗って行う場合
には、作業者は液面を自在に移動することができ、資材
を回収しながらの足場の組み立て・取付けを迅速に行う
ことができる。
【0025】なお、前記上部足場16と下部足場17と
の間には後述するトランスフェース下吊り足場等を介設
してもよく、本発明の適用される足場架設構造は、足場
部材等の資材が、密閉構造体に注入した液体から受ける
浮力によって所定位置に移送して保持可能なものであれ
ばよく、特に限定されるものではない。
【0026】次に、概説した足場組み上げ式に基づき、
本発明に係わる足場架設工法について、図11乃至図1
7により更に詳述する。まず、筏組立工程について説明
する。図12に示すように、バラストタンク1上部の、
図示せぬ船尾ラダーの踊り場が現れるまで海水22を排
水していき、該踊り場の手摺り上に筏組立用足場を架設
し、該筏組立用足場の上に前記筏部材13aを搬入して
筏13を組み立て、その後、該筏13を海水22中に投
入する。
【0027】続いて、上部足場架設工程について説明す
る。図11、図13に示すように、トランス29下を筏
13で往来できるように、水面高さを上部足場位置23
に調整した後、筏13上から水面の足場板3や丸太4を
拾い上げ、例えば番線21で足場の組み立て・取付けを
行う。
【0028】すなわち、図11、図13、図14に示す
ように、前記トランス29に平行に側方に支持丸太31
・31を配設し、該支持丸太31・31を、前記トラン
ス29より突設したアイプレート30・30・・に、番
線21で緊縛固定する。この際、トランス29の船体中
央側(図14の右側)には前記アイプレート30が設け
られていないため、クランプ34aによりトップフレー
ム33aに掛止されたチェーン32aの下端に、支持丸
太31・31の右端を連結して、支持丸太31・31の
支持強度を高めるようにしている。
【0029】そして、この支持丸太31・31の間には
複数の丸太35を橋架し、該丸太35の前後端を前記支
持丸太31・31上に番線21で緊縛固定すると共に、
丸太35の前後略中央部には、船体幅方向に足場板36
aを載置する。作業者5は、該足場板36a上に乗り、
トップフレーム33にクランプ34を固定した後、ラチ
ェットレバーホイストなどを使用して、丸太35の前後
略中央部を引き上げながら、前記クランプ34にチェー
ン32を掛けて、該チェーン32下端に丸太35を略水
平となるように吊設する。
【0030】その後、他の足場板36・36・・も船体
幅方向に載置し、全て載置した後は、各足場板36を前
記丸太35・35・・上に番線21で緊縛固定してい
き、これにより、上部足場26の組み立て・取付けを終
了する。なお、本実施例では、支持丸太31や足場板3
6は、複数部材から形成されるが、単一部材でもよく、
その部材数は特に限定されず、作業性や支持強度上、特
に問題がなければ良い。
【0031】続いて、トランスフェース下吊り足場架設
工程について説明する。図13に示すように、上部足場
架設工程と同様に、図示せぬバラストポンプにより、水
面高さをトランスフェース下吊り足場位置24に調整し
た後、前記筏13上から水面の足場板3や丸太4を拾い
上げながら、番線21で足場の組み立て・取付けを行
う。
【0032】まず、図13、図15、図16に示すよう
に、前記上部足場26の支持丸太31より複数のチェー
ン37a乃至37eを吊設すると共に、足場板組38、
39を作製する。足場板組38は、並置した丸太40・
40の上に直交して足場板41・41を載置し、該足場
板41・41を前記丸太40・40上に番線21で緊縛
固定してなる「井」字状を呈し、足場板組39は、一本
の丸太40上に、足場板42・42の長手方向片側部分
を直交して載置し、該足場板42・42を前記丸太40
上に番線21で緊縛固定してなる「キ」字状を呈してい
る。
【0033】このうちの足場板組38の丸太40・40
の両端を、前記チェーン37a・37bの下端に連結し
て、足場板組38を吊設する。該足場板組38の足場板
41の片側部分上には、最も左側の足場板組39aの足
場板42内で丸太の無い部分を載置すると共に、該足場
板組39aの丸太40の両端を、チェーン37cの下端
に連結して、足場板組39aを吊設する。更に、該足場
板組39aの足場板42の丸太40の有る部分に、足場
板組39bの足場板42内で丸太40の無い部分を載置
すると共に、該足場板組39bの丸太40の両端を、前
記チェーン37dの下端に連結して、足場板組39bを
吊設する。更に、該足場板組39bの右側にも、同様に
して足場板組39dを吊設し、これにより、トランスフ
ェース下吊り足場27の組み立て・取付けを終了する。
【0034】続いて、下部足場架設工程について説明す
る。図13に示すように、図示せぬバラストポンプによ
り、水面高さを下部足場位置25に調整した後、上記と
同様にして、筏13上から水面の足場板3や丸太4を拾
い上げながら、番線21で足場の組み立て・取付けを行
う。
【0035】この際、図13、図17に示すように、バ
ラストタンク1内壁のサイドフレーム1cに、クランプ
44により複数の短パイプ43を固定し、該短パイプ4
3上には、足場板45を載置して番線21で緊縛固定す
る。その後、このような下部足場28の短パイプ43の
先端部より丸太46・47を立設させ、該丸太46・4
7の上端は、前記上部足場26の丸太35a・35bと
連結し、更に、丸太46・47の上下略中間部には、図
15に示す丸太48を連結し、これにより、下部足場2
8の組み立て・取付けを終了する。
【0036】続いて、各足場へ行き来するために必要な
交通路について説明する。まず、図13、図15に示す
ように、上部足場26からロープで足場板49を吊り上
げて、トランスフェース下吊り足場27に横架した丸太
48上に載せ、該丸太48と、トランスフェース下吊り
足場27の船体幅方向両端部との間には、通路用の足場
板49を横架し、番線21により緊縛固定して交通路5
0を形成する。
【0037】更に、図13、図15、図17に示すよう
に、トランスフェース下吊り足場27の左右端に位置す
る丸太40の両端部よりチェーン51を吊設させ、該チ
ェーン51下端間に丸太52を横架し、該丸太52と前
記下部足場28の足場板45との間に通路用の足場板5
3を橋架して、番線21で緊縛固定して交通路54を形
成する。
【0038】このように、足場板や丸太などの足場部材
をバラストタンク1のような密閉構造体に注入した液体
から受ける浮力により液面に保持すると共に、該液面の
高さ調整により所定位置に移送し、該所定位置におい
て、足場部材を使用した足場の組み立て・取付けを行う
ので、密閉構造体の内部形状が複雑であったり、作業空
間が狭いために、前記足場ユニット6・7が所定位置に
移送、保持できないような場合でも、迅速かつ確実に足
場架設作業を行うことができるのである。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1の
ように、足場架設のための資材を、密閉構造体に注入し
た液体から受ける浮力によって所定位置に移送して保持
しながら、足場架設作業を行うので、作業床の間近に液
面があるため、たとえ作業者の墜落や資材等が落下して
も問題がなく、また、高所に資材を移送し保持するため
のウインチ・クレーン等の大がかりな機材も不要である
ため、架設作業コストの低減が図れ、更には、命綱を要
する高所作業に比べて、足場架設のための作業時間も著
しく短縮することができる。
【0040】特に、船舶等のように揺動する密閉構造体
の場合でも、足場架設作業が可能であり、停泊中やドッ
ク入り中でなくても足場架設を行うことができるため、
運搬稼働率の向上や、大幅な架設作業コストの低減を図
ることができるのである。また、密閉構造体が石油タン
ク、ガスタンクなどの火気厳禁のためのものである場合
は、密閉構造体内の環境は液体に完全に置換されるた
め、爆発やガス中毒などのトラブルを完全に防止するこ
とができるのである。
【0041】請求項2のように、請求項1記載の足場架
設作業は、資材を移送して保持する液面の浮遊体上に乗
って行うので、作業者は液面を自在に移動することがで
き、資材を回収しながらの組み立て・取付けを迅速に行
うことができる。
【0042】請求項3のように、請求項1又は請求項2
記載の資材は、密閉構造体の底部などで予め組み立てた
足場ユニットであり、該足場ユニットを密閉構造体に注
入した液体から受ける浮力により液面に保持すると共
に、該液面の高さ調整により所定位置に移送し、該所定
位置において、足場ユニットの取付けを行うので、液面
上での作業時間を大幅に短縮することができ、また、水
面上での足場板や丸太などのハンドリングのための作業
者の負担も軽減することができる。
【0043】請求項4のように、請求項1又は請求項2
記載の資材は、足場板や丸太などの足場部材であり、該
足場部材を密閉構造体に注入した液体から受ける浮力に
より液面に保持すると共に、該液面の高さ調整により所
定位置に移送し、該所定位置において、足場部材を使用
した足場の組み立て・取付けを行うので、密閉構造体の
内部形状が複雑であったり、作業空間が狭いために、前
記足場ユニット6・7が所定位置に移送、保持できない
ような場合でも、迅速かつ確実に足場架設作業を行うこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】足場ユニット式の第一工程の説明図である。
【図2】同じく第二工程の説明図である。
【図3】同じく第三工程の説明図である。
【図4】同じく第四工程の説明図である。
【図5】同じく第五工程の説明図である。
【図6】足場組み上げ式の第一工程の説明図である。
【図7】同じく第二工程の説明図である。
【図8】同じく第三工程の説明図である。
【図9】同じく第四工程の説明図である。
【図10】同じく第五工程の説明図である。
【図11】上部足場架設状況を示す斜視図である。
【図12】バラストタンクの足場架設状況を示す側面図
である。
【図13】同じく拡大側面図である。
【図14】上部足場の平面図である。
【図15】トランスフェース下吊り足場の平面図であ
る。
【図16】丸太部材への足場板の組み形態を示す平面図
であり、図16(a)は「井」字状の組み形態の平面
図、図16(b)は「キ」字状の組み形態の平面図であ
る。
【図17】下部足場の平面図である。
【符号の説明】 1 密閉構造体 1b 底部 2 液体 3 足場板 4 丸太 6・7 足場ユニット 13 浮遊体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500303076 ヤマミズ シンガポール リミテッド シンガポール ウエスクエア14−05 クレ メンチュー 83 (72)発明者 田中 勝幸 神戸市兵庫区湊町1丁目66番地の1 廣瀬 興業株式会社内 (72)発明者 廣瀬 雄士 神戸市兵庫区湊町1丁目66番地の1 廣瀬 興業株式会社内 (72)発明者 菊地 豊和 神戸市兵庫区湊町1丁目66番地の1 廣瀬 興業株式会社内 (72)発明者 石原 勇 神戸市兵庫区湊町1丁目66番地の1 廣瀬 興業株式会社内 Fターム(参考) 2E003 DA05 3E070 AA02 AA17 AB03 AB31 DA01 RA11 VA30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 足場架設のための資材を、密閉構造体に
    注入した液体から受ける浮力によって所定位置に移送し
    て保持しながら、足場架設作業を行うことを特徴とする
    密閉構造体における足場架設工法。
  2. 【請求項2】 前記足場架設作業は、資材を移送して保
    持する液面の浮遊体上に乗って行うことを特徴とする請
    求項1記載の密閉構造体における足場架設工法。
  3. 【請求項3】 前記資材は、密閉構造体内で予め組み立
    てて足場ユニットとし、該足場ユニットを密閉構造体内
    に注入した液体から受ける浮力により液面に保持すると
    共に、該液面の高さ調整により所定位置に移送し、該所
    定位置において、足場ユニットの取付けを行うことを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の密閉構造体におけ
    る足場架設工法。
  4. 【請求項4】 前記資材は、足場板や棒材などの足場部
    材であり、該足場部材を密閉構造体に注入した液体から
    受ける浮力により液面に保持すると共に、該液面の高さ
    調整により所定位置に移送し、該所定位置において、足
    場部材を使用した足場の組み立て・取付けを行うことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の密閉構造体にお
    ける足場架設工法。
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JP2010500947A (ja) * 2006-08-17 2010-01-14 エアバス・ユ―ケ―・リミテッド 作業台

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