JP2002012967A - 堆積膜形成法 - Google Patents

堆積膜形成法

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JP2002012967A JP2000194476A JP2000194476A JP2002012967A JP 2002012967 A JP2002012967 A JP 2002012967A JP 2000194476 A JP2000194476 A JP 2000194476A JP 2000194476 A JP2000194476 A JP 2000194476A JP 2002012967 A JP2002012967 A JP 2002012967A
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克典 大矢
Hiroto Yamaguchi
裕人 山口
Atsushi Koike
淳 小池
Masahiro Kanai
正博 金井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスペクト比の高い溝、及びホールを有する
基板に基板の材質を問わず、例えば樹脂基板のような耐
熱性の低い基板にボトムカバレッジ率よく反応膜を成膜
できる堆積膜形成法を提供すること。 【解決手段】 蒸発源から蒸発させた蒸発粒子を基板と
の間に設けられたイオン化空間においてイオン化し、イ
オン化された蒸発粒子を基板近傍に発生された周期的に
変動する電界によって基板に垂直に入射させる堆積膜形
成法において、イオン化空間内で反応性ガスをイオン化
し、イオン化された反応性ガス粒子を、イオン化された
蒸発粒子とともに基板に垂直に入射させ成膜することに
よって、ボトムカバレッジ率よく成膜することが可能と
なり、基板の温度上昇も防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種半導体デバイ
ス、光磁気ディスク等の作製に使用される成膜装置に関
するものであり、特に、蒸発粒子をイオン化して成膜に
利用するイオン化成膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種メモリやロジック等の半導体デバイ
スでは、各種配線膜の作製や異種層の相互拡散を防止す
るバリア膜の作成、光磁気ディスクの磁性層などを形成
する際に様々な成膜プロセスが用いられている。その際
に使用される成膜装置には種々の性能が求められるが、
最近、基板に形成されたホールの内面、特にボトム部分
のカバレージ性の改善が求められている。
【0003】一例として特開平6-290496号公報に開示さ
れた磁壁移動型の光磁気ディスクについて説明する。従
来型の光磁気ディスクとは異なり磁壁移動型の光磁気デ
ィスクでは、ディスク上の平坦部分(ランド)ととも
に、溝(グルーブ)を記録部分とするため、両者に同様
な機能膜を形成する必要がある。しかもランドとグルー
ブの間で磁気信号が干渉しない様に境界面である溝側面
において磁気分断が実現していなければならず、溝側面
の着膜量を可能な限り少なくしなければならない。
【0004】また保護膜に関してもグルーブ部における
カバレッジ率が低く不均一な堆積膜であれば保護膜によ
るカー効果増大効果が望めなく再生性能が低下するた
め、磁性層と同様にボトムカバレッジ率の高い成膜が必
要となる。一般に保護膜は反応性成膜法により作製され
るため、反応性成膜法においても、ボトムカバレッジ率
の高い成膜が必要となる。
【0005】ボトムカバレッジ率を向上させる成膜法と
して、イオン化成膜法が有力視されている。イオン化成
膜法は蒸発源から放出された蒸発粒子をイオン化し基板
表面に形成した電界で吸引することにより、基板表面に
対して垂直に入射させる方法である。特開平10-259480
号公報には高周波プラズマアシストイオン化スパッタリ
ング法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イオン
化スパッタ法では、反応性ガスを導入し成膜する場合
に、ボトムカバレッジ率よく成膜するのは困難であり、
また、高周波プラズマアシストイオン化スパッタリング
法では、プラズマ中の荷電粒子が基板に飛び込み、基板
を加熱してしまうことから、コンパクトディスクや光磁
気ディスク等で基板材料として低融点材料を用いる場合
に用いることができないという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑
み、反応膜の成膜においてもボトムカバレッジ率よく成
膜可能な成膜方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の別の目的は、基板に低融点
材料を用いても基板を加熱することなく成膜可能な成膜
方法を提供することである。
【0009】そして上記目的は以下の構成により達成さ
れる。 (1)蒸発源から蒸発した蒸発粒子をイオン化空間内で
イオン化し、該イオン化した蒸発粒子を基板近傍に形成
した電界によって前記基板に垂直に入射させ、膜を形成
する堆積膜形成法において、前記イオン化空間内で反応
性ガス粒子をイオン化し、該イオン化された反応性ガス
粒子を前記イオン化された蒸発粒子とともに前記基板に
垂直に入射させ、反応膜を形成することを特徴とする堆
積膜形成法。 (2)前記基板近傍に発生させる電界を周期的に変動す
ることを特徴とする上記(1)記載の堆積膜形成法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0011】図1は本発明の堆積膜形成装置を表す正面
概略図である。図1に示す成膜装置はスパッタ装置であ
って、排気系15を備えたスパッタチャンバー1と、スパ
ッタチャンバー1内に所定のガスを導入するプロセスガ
ス導入手段5及び反応性ガスを導入する反応性ガス導入
手段6と、スパッタチャンバー1内に配置されたターゲッ
ト2と、ターゲット2をスパッタするとともにそのスパッ
タによってターゲット2から放出されたスパッタ粒子を
イオン化させるイオン化機構7とイオン化したスパッタ
粒子及び反応性ガス粒子が基板8に対し垂直に入射する
よう基板表面に電界を形成させる引込電極10を備えた基
板ホルダー9とからなっている。スパッタチャンバー1は
ステンレス又はアルミ等の金属製容器であり、電気的に
接地されており、不図示のゲートバルブにより気密が保
たれている。排気手段15は大気圧から10-6Pa程度まで排
気可能な複合排気システムであり、不図示のオリフィス
またはコンダクタンスバルブ等の排気速度調整器により
排気速度の調整が可能となっている。
【0012】ターゲット2は、例えば厚さ3mm、直径3イ
ンチ(76.2mm)程度の円盤状であり、バッキングプレー
ト及び絶縁物を介してスパッタチャンバー1に設置され
ている。また、バッキングプレートは水冷されている。
ターゲット2の背後には磁石機構3が設置されておりマグ
ネトロンスパッタを行うことができるようになってい
る。スパッタリング電源4は所定の電力をターゲット2に
印加するものであり、電圧は300〜600(V)のマイナス
の直流電圧が印加されるようになっている。プロセスガ
ス導入手段5は、Ar等のスパッタリング放電用のガスを
導入するもので、円環状のパイプの中心側面にガス吹き
出し穴を形成した構造となっており、ターゲット2直上
に均一にガスが供給されるように配置されている。反応
性ガス導入手段6は、窒素等の反応性ガスを導入するも
ので、プロセスガス導入手段と同様の構造となってお
り、イオン化空間706に均一にガスが供給されるように
配置されている。例えば保護膜として使用されるSiNで
あれば窒素、SiO2であれば酸素、バリア膜であるTiNで
あれば窒素及びアンモニアを導入し、各種所望の反応膜
に合わせてターゲット2の材質や反応性ガス導入手段6に
導入する反応性ガスの種類を変えることで対応できる。
【0013】イオン化機構7は、本実施形態では熱陰極
方式のイオン化機構を採用しており、ターゲット2から
基板8へのスパッタ粒子の飛行経路に設定されたイオン
化空間706において、プラズマを生成し、スパッタ粒子
及び反応性ガスをイオン化する。図2はイオン化機構7の
構造図である。具体的には、イオン化機構7は、直列な
いし並列につながれたフィラメント701にフィラメント
用直流電源703により電流を流し加熱して熱電子を放出
させる。グリッド702は板状の格子の構造となってお
り、グリッド用直流電源704によりプラスの電圧が印加
されることにより、フィラメント701から放出された熱
電子がグリッド702に向かって加速される。加速された
熱電子はすぐにグリッド702に補足されるのではなく、
グリッド702を通り抜けスパッタ粒子の軌道及び反応性
ガスが存在するイオン化空間706に至り、スパッタリン
グガスと衝突しプラズマを生成する。スパッタ粒子及び
反応性ガスはプラズマ中でイオン化したスパッタリング
ガスと衝突しイオン化され、熱電子はグリッド702に捕
捉される。なお、フィラメント701の材質はReW、W等の
熱電子放出係数の大きなものが採用され、グリッド702
の材質はMo等の耐熱性の高いもの、厚さ2mm、格子間隔3
mm程度の形状が採用されている。ここでフィラメント70
1及びグリッド702の片側はケーシングと同電位であり、
ケーシングは通常フローティング状態にあるが、電子の
拡散を防止するために電位制御用直流電源705によりプ
ラスの直流電圧を印加することが可能となっている。
【0014】基板ホルダー9は、絶縁体を介してスパッ
タリングチャンバーに設置されており、ターゲット2に
対して平行に基板8を保持できるようになっている。基
板ホルダー9と基板8との間には絶縁物を介して、好まし
くは基板8に対して平行に引込電極10が取り付けられて
いる。引込電極10にはファンクションシンセサイザー11
と電力増幅器12により任意の波形の電圧が印加され、基
板表面に基板8に垂直な方向に電界を形成する。イオン
化空間706においてイオン化したスパッタ粒子及び反応
性ガス粒子は電界に沿って(基板8に対して垂直に)加
速され基板8に到達する。なお引込電極10にはファンク
ションシンセサイザー11及び電力増幅器12より任意の波
形及び電圧を印加することが可能である。例えば波形で
は矩形波、正弦波、三角波、脈流などの波形が印加可能
である。また周波数、振幅、デューティ、バイアスを変
化させて印加することが可能であり、基板及び膜の材質
に対応できる。例えば樹脂等の絶縁物基板はイオン化し
たスパッタ粒子を引込むため帯電し引込効果がなくな
る。そこで図3に示すように周期的に振幅する電圧を与
えることにより基板の帯電を防止することが可能であ
る。さらに振幅する波形のデュ−ティーを変化させ帯電
を防止させる電位の印加時間を減らす一方イオンを引込
む電位の印加時間を増やし堆積膜の成膜効率を上げるこ
とが可能である。また周波数を上げることにより帯電を
防止させる電位にはイオンが追従することができず電子
のみが追従し、帯電を防止させると同時に堆積膜の成膜
効率を上げることが可能である。したがってスパッタ粒
子、反応性ガス及び基板の材質に対応して任意の波形及
び電圧を印加することによって、効率よい反応性膜の形
成が可能である。また高周波電圧印加により基板上方に
プラズマを発生させ基板にセルフバイアスを与えるイオ
ン引込み方法とは異なり、プラズマを発生させることな
くイオンを引込むので過剰な電子の吸引を防ぎ基板温度
の上昇が防止される。
【0015】次に、図1を用いて、本発明の堆積膜形成
法の動作について説明する。基板ホルダー9に基板8をセ
ットし複合排気系15によりスパッタリングチャンバー内
を10 -6Pa程度まで排気する。次にイオン化機構7を動作
させる。すなわち電位制御用直流電源705を動作し任意
の値に設定し、フィラメント用直流電源703を動作しフ
ィラメント701を加熱し、グリッド用直流電源704により
グリッド702に10〜200V程度のプラスの一定電圧を印加
し、イオン化空間706に熱電子を放出させる。なおスパ
ッタリングの成膜速度により条件は変わるが、グリッド
706に流れ込む電流(エミッション)の値はプロセスガ
ス導入前において300mA以上に設定することが望まし
い。次にプロセスガス導入手段5によりArガス等のプロ
セスガス、また気体状反応性ガス導入手段6により窒素
などの反応性ガスを導入し、複合排気系15の排気速度調
整器を制御してスパッタチャンバー1内を0.5〜1Pa程度
に維持し、スパッタリング電源4を動作しスパッタリン
グ放電を生じさせ、スパッタリングを開始する。同時
に、ファンクションシンセサイザー11と電力増幅器12を
動作し引込電極10に任意の波形の電圧を印加し、基板表
面で基板8に垂直な方向に引込電界14を形成する。次
に、数分間そのままの状態でプレスパッタリングを行っ
た後に、基板シャッター13を開け、成膜を開始する。ス
パッタリング放電によりスパッタリングされた粒子及び
反応性ガス粒子は、イオン化空間706でイオン化され基
板8に向かって飛行し、基板表面の引込電界14により加
速され基板8に対して垂直に引き込まれる。このとき基
板8に形成されているランド及びグルーブ面に効率よく
堆積しスパッタ粒子及び反応性ガス粒子の反応膜を形成
する。所定の厚さまで成膜された後、シャッター13を閉
じ、ファンクションシンセサイザー11、電力増幅器12、
スパッタリング電源4、プロセスガス導入手段5及び気体
状反応性ガス導入手段6を停止させ、次に、イオン化機
構7のフィラメント用直流電源703、グリッド用直流電源
704、電位制御用直流電源705を停止させる。最後に不図
時のゲートバルブを閉じスパッタチャンバー1をリーク
させ、基板8を基板ホルダー9より取り外す。なおイオン
化機構7はフィラメント701へのスパッタ粒子の堆積を極
端に嫌うため(フィラメント701に膜が堆積すると抵抗
値が変わりフィラメント701が切れやすくなる)、スパ
ッタリング電源4の動作中は必ずフィラメント用直流電
源703を動作させておく必要がある。
【0016】なお、本実施形態では蒸発手段としてスパ
ッタリングを用いているが、本発明の堆積膜形成法は、
電子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着等の様々な蒸発手段の利
用が可能である。また、本実施形態では蒸発粒子のイオ
ン化機構として、蒸発粒子に熱電子により生成されたプ
ラズマを作用させてイオン化する機構を採用している
が、本発明のイオン化成膜方法は、レーザーアシストイ
オン化法、高周波コイルプラズマアシストイオン化法等
に蒸発源と基板との間で蒸発粒子のイオン化を行う様々
なイオン化機構が利用可能である。
【0017】また、本実施形態ではアスペクト比の高い
ホールや溝を有する光磁気ディスクなどの記録媒体にお
ける保護膜、各種半導体基板におけるバリア膜である反
応膜の作成に使用可能であることはもちろんのこと、プ
ロセスガス導入手段6を使用しないことにより、各種機
能膜に対応可能である。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0019】(実施例1)上述した実施形態において以
下のような条件でボトム幅0.25μm、アスペクト比4の溝
を有するシリコン基板及び平滑な基板に反応性の堆積膜
(窒化珪素)の成膜を5分間行いボトムカバレッジ率及
び基板温度の測定を行った。なお、引込電界は印加する
波形をパルス波形、最大振幅電圧30V、最大印加電圧0
V、周波数500kHz、デューティ1%に保った。
【0020】・ターゲット2の材質:シリコン ・ターゲット2への投入電力:300W ・スパッタチャンバー内圧力:1Pa ・プロセスガス種:アルゴン ・プロセスガス流量:200sccm ・反応性ガス種:窒素 ・反応性ガス導入流量:60sccm ・イオン化機構グリッド電圧:50V ・イオン化機構エミッション電流:20A ・イオン化機構電位制御電源電圧:フローティング
【0021】(比較例1)引き込み電極にRF周波数帯1
3.56MHz、200Wを印加し、他の条件は実施例1と同様とし
成膜を行ない、ボトムカバレッジ率の測定を行なった。
【0022】(比較例2)イオン化機構を用いず、他の
条件は実施例1と同様とし成膜を行ない、ボトムカバレ
ッジ率の測定を行なった。
【0023】表1はその結果を示しており、本実施例の
堆積膜形成法によると、ボトムカバレッジ率については
引込電極にRFを印加し成膜したもの、及びコンベンショ
ナルなスパッタ法により成膜したものに比して大幅にボ
トムカバレッジ率が向上している。この理由としては、
基板近傍に反応性ガス粒子を導入した場合を考えると、
基板近傍にガスが分子状態で存在した場合には、スパッ
タ粒子がイオン化され引き込み電界によって基板に垂直
に入射しても、ガス分子に衝突した際に散乱され、垂直
に入射するスパッタ粒子が減少してしまう。このことに
よりボトムカバレッジ率が低下する。それに対して本発
明の実施形態では反応性ガス粒子もまたイオン化され、
スパッタ粒子と同様に引き込み電界によって基板に垂直
に入射し反応膜を形成するために、ボトムカバレッジ率
が向上したと考えられる。また、従来の低圧遠隔スパッ
タリング法によるとボトムカバレッジ率は20%程度であ
るのに比べて、本発明については40%程度と大幅に向上
した。また基板温度については引込電極にRFを印加した
時の基板温度が200℃以上であるのに対し、本実施例の
堆積膜形成法によると基板温度が50℃程度となり、大幅
に基板表面温度の上昇を防止しており、またコンベンシ
ョナルなスパッタ法により成膜したものに比べ若干上昇
している程度である。この結果により半導体基板はもち
ろんのことコンパクトディスクや光磁気ディスクなとの
記録媒体で多く使用されている樹脂などの低耐熱材料か
らなる基板にも堆積膜の形成が可能である。
【0024】(実施例2)実施例1と同様の条件下で、
成膜時の引込電極を正弦波、矩形波、三角波を印加した
もの、及び正弦波、矩形波、パルス波、脈流、三角波に
バイアスを与え最大印加電圧を0Vとした波形を印加し
た。なお最大振幅電圧は30V、パルス波におけるデュー
ティは1%と設定し、周波数を変化させて成膜を行な
い、ボトムカバレッジ率と基板の温度上昇を測定した。
【0025】表2はその結果を示しており、いずれの波
形及び周波数においてもボトム部におけるカバレッジ効
率は実用上の効果を示しており、特にパルス波形及び脈
流において良好な成膜形状であった。また基板温度にお
いてはパルス波形及び脈流で樹脂基板のような低耐熱材
料に対し実用上の効果を示しており、特に高い周波数に
おいてその効果が見られた (実施例3)実施例2の条件のもと、引込電極に印加する
最大印加電圧0V、周波数500kHzに保ち、最大振幅電圧を
変化させて成膜を行ない、ボトムカバレッジ率と基板の
温度上昇を測定した。
【0026】表3はその結果を示しており、ボトム部に
おけるカバレッジ効率はいずれの波形においても最大振
幅30V〜200Vにおいて実用上の効果を示しており、特に
脈流及びパルス波形の30V〜100Vにおいて、その効果が
顕著に現れた。また基板温度についてはパルス波形及び
脈流が樹脂基板のような低耐熱材料に対し実用上の効果
を示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の堆積膜形
成法によれば、イオン化した蒸発粒子及び反応性ガスが
基板に対して垂直に入射し、垂直成長性に優れた堆積膜
の形成が可能な堆積膜形成法が提供できた。またイオン
引込み方法が、本発明の堆積膜形成法によればプラズマ
を発生させることなくイオンを引込むので基板温度の上
昇が防止された。従って従来の高周波プラズマアシスト
イオン化スパッタリング法では不可能な耐熱温度の低い
基板への堆積膜の形成が可能となり、アスペクト比が4
以上となる溝を有する次世代デバイス、及び磁壁移動型
の光磁気ディスク等の成膜に大きな威力を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の堆積膜形成装置の概略
構成を示す正面概略図である。
【図2】本発明に係る実施形態のイオン化機構の概略構
成を示す図である。
【図3】本発明に係る実施例の引込電極へ印加される電
圧の波形を示した概略図である。
【符号の説明】
1 スパッタチャンバー 2 ターゲット 3 磁石機構 4 スパッタリング電源 5 プロセスガス導入手段 6 反応性ガス導入手段 7 イオン化機構 701 フィラメント 702 グリッド 703 フィラメント用直流電源 704 グリッド用直流電源 705 電位制御用直流電源 706 イオン化空間 8 基板 9 基板ホルダー 10 引込電極 11 ファンクションシンセサイザー 12 電力増幅器 13 基板シャッター 14 引込電界 15 排気系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/203 H01L 21/203 S Z (72)発明者 小池 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 金井 正博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 4K029 BD01 BD12 CA04 CA08 CA13 DA06 DD04 EA09 5D075 EE03 GG02 GG03 GG16 5D121 AA04 EE02 EE03 EE04 EE17 5F103 AA06 AA08 BB02 BB22 BB60 DD27 LL14 LL20 NN10 RR10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発源から蒸発した蒸発粒子をイオン化
    空間内でイオン化し、該イオン化した蒸発粒子を基板近
    傍に形成した電界によって前記基板に垂直に入射させ、
    膜を形成する堆積膜形成法において、前記イオン化空間
    内で反応性ガス粒子をイオン化し、該イオン化された反
    応性ガス粒子を前記イオン化された蒸発粒子とともに前
    記基板に垂直に入射させ、反応膜を形成することを特徴
    とする堆積膜形成法。
  2. 【請求項2】 前記基板近傍に発生させる電界を周期的
    に変動することを特徴とする請求項1記載の堆積膜形成
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007291439A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Tokyo Electron Ltd 成膜方法、プラズマ成膜装置及び記憶媒体
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