JP2002012856A - ダイヤモンド含有研磨用加工液組成物 - Google Patents

ダイヤモンド含有研磨用加工液組成物

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JP2002012856A
JP2002012856A JP2000197846A JP2000197846A JP2002012856A JP 2002012856 A JP2002012856 A JP 2002012856A JP 2000197846 A JP2000197846 A JP 2000197846A JP 2000197846 A JP2000197846 A JP 2000197846A JP 2002012856 A JP2002012856 A JP 2002012856A
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Japan
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diamond
polishing
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hydrocarbon
particles
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JP2000197846A
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English (en)
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Hiroshi Ishizuka
博 石塚
Akira Hosomi
暁 細見
Ryuji Oshima
龍司 大島
Hiroaki Otsubo
宏誠 大坪
Hideyuki Tomota
英幸 友田
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Neos Co Ltd
Tomei Diamond Co Ltd
Original Assignee
Neos Co Ltd
Tomei Diamond Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の主な目的は、微粉のダイヤモンド砥
粒を、単一粒子状態で油溶性の分散媒中に分散させた、
安定な油溶性ダイヤモンド加工液研磨用組成物を提供す
ることにある。 【解決手段】 (1)炭素数が10〜50の炭化水素を
10〜98.9重量%、(2)アルキル鎖またはアルキ
レン鎖を有する芳香環又は/及びシクロ環を有する極性
化合物を1〜50重量%、および(3)ダイヤモンド粒
子を0.1〜5重量%含有することを特徴とするダイヤ
モンド含有研磨用加工液組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,半導体部品、化合物半
導体基板、光学部品、磁気ディスク、磁気ヘッド、チタ
ン合金、ステンレス、サファイア等の広範囲の硬質材料
の精密研磨に適したダイヤモンド含有研磨用加工液組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド粒子を含有した研磨用加工
液としては各種製品が公知であるが、これらは、ダイヤ
モンドを分散させる媒質によって、鉱油等を用いる油溶
性加工液と、水、エチレングリコール等からなる水溶液
を用いる水溶性加工液とに大別され、特に前者は、硬質
材料の精密研磨用として有用である。
【0003】近年の研磨加工精度の向上に関する要請、
特に仕上げ面粗さを向上させるために、油溶性加工液用
のダイヤモンド粒子(砥粒)についても、より小さな粒度
が要求されている。しかし、ダイヤモンド砥粒の粒度が
小さくなるに伴って、表面の活性度が増加して凝集する
傾向が生じ、加工液中への均一分散が困難になる。この
結果、見掛け上粗大粒子として作用し、スクラッチの原
因になるなど、研磨加工精度に悪影響を及ぼすことにな
る。
【0004】砥粒の分散性を向上させるための解決策と
して、加工液の粘度を上げる方法が知られている。しか
しこの手法では、加工液の安定性は見掛け上向上するも
のの、凝集粒子の解砕には効果がなく、スクラッチ発生
等の問題は解消されない。その上、仕上げ面のうねり発
生等の新たな問題も生じ、微粉のダイヤモンド砥粒を用
いた油溶性加工液に関する課題は未解決のままであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の主な目
的は、微粉のダイヤモンド砥粒を、単一粒子状態で油溶
性の分散媒中に分散させた、安定な油溶性のダイヤモン
ド含有研磨用加工液組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)炭素数
10〜50を有する炭化水素を10〜98.9重量%、
(2)アルキル鎖またはアルキレン鎖を有する芳香環又
は/及びシクロ環を有する極性化合物を1〜50重量
%、および(3)ダイヤモンド粒子を0.1〜5重量%
含有することを特徴とする研磨用加工液組成物を提供す
る。
【0007】また、本発明において用いるダイヤモンド
粒子の特に好ましいものは、非酸化性雰囲気中1000
℃以上1400℃以下での加熱処理による熱影響構造を
有したダイヤモンド粒子である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において用いる炭化水素
は、炭化水素の数が10〜50のものであり、パラフィ
ン、オレフィンおよびナフテン系の天然鉱油や合成炭化
水素のものが好ましい。これらは単体で用いてもよく2
種以上混合して用いてもよい。特に,加工精度向上のた
めには、炭素数10〜20の高純度合成炭化水素が望ま
しい。炭化水素の含有量は、10〜98.9重量%の範
囲が利用できるが、好ましくは、60〜98重量%であ
り、中でも80〜85%の範囲が特に好ましい。
【0009】また、本発明に言う極性化合物とは、芳香
環またはシクロ環にアルキル鎖またはアルキレン鎖を有
する極性化合物のことである。例としては、アルキルフ
ェノールエチレンオキサイド付加物、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アビエチン酸エステル、アルキルベンゼ
ンカルボン酸塩、フッ素化アルケニルオキシベンゼンカ
ルボン酸塩、フッ素化アルケニルオキシベンゼンスルホ
ン酸塩、石油スルホン酸塩、アルキルベンゼンリン酸
塩、アルキルエーテルカルボン酸のフェノール、ベンジ
ルアルコール或いはフェネチルアルコール等とのエステ
ル等が挙げられる。
【0010】上記は好ましい例を示すものであり、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0011】加工液中におけるダイヤモンド砥粒の分散
性は、砥粒の含有量、粒子径、表面状態等によって異な
る。上記極性化合物は単独、あるいは2種類以上の併用
によって、各種の媒質中におけるダイヤモンド砥粒の分
散性を向上させる。極性化合物の添加量は、添加前の分
散性に応じて調整可能であるが、全体的に言って、溶液
中における含有量を1〜50重量%の範囲とするのが好
ましい。
【0012】本発明においては、高い研磨性能を得るた
めに、静的超高圧力を用いて合成された単結晶質ダイヤ
モンドを粉砕して得られる粉末が用いられる。粉砕過程
において結晶の不完全な箇所や、不純物を含有する箇所
が優先的に破砕されることから、得られた粉砕粉末は比
較的強度の大きな単結晶の破片であって、この強度が被
加工物の除去速度、即ち研磨速度の向上に寄与する一因
となっている。
【0013】さらに本発明で用いられるダイヤモンド砥
粒は、非酸化性雰囲気中において1000℃以上の温
度、特に、1000℃乃至1400℃の温度範囲で加熱
処理が施される。加熱処理の結果、砥粒内部に微細なク
ラックが生じ、研磨作業の際の微小破砕による細かな仕
上げ面の形成と、自生発刃による研磨速度の向上とに寄
与する。
【0014】加熱処理の別の結果として、砥粒表面には
非ダイヤモンド炭素膜が形成される。この炭素膜は砥粒
が被加工物に接触する際のクッションになると同時に、
砥粒表面の切刃の突き出し高さを減ずる効果があり、細
かな仕上げ面の形成に寄与していると考えられる。この
効果を確保するために、表面に形成される非ダイヤモン
ド炭素量は、ダイヤモンド砥粒全体に対する重量比で
0.5%以上であることが好ましい。反面、過度の非ダ
イヤモンド炭素膜は、研磨速度を低下させるので、この
点において約25%を上限とする。
【0015】また形成された非ダイヤモンド炭素膜は、
疎水性、即ち油溶性を示す。一般に合成ダイヤモンド
は、合成反応後に行われる未反応物質や副生物の分離工
程において、各種の薬品処理を経ることから、処理工程
途中では表面に酸素を含有する官能基を有し、親水性を
呈する場合が多い。この酸素含有官能基は、本発明によ
る加熱処理により分解し、その結果疎水性になる。これ
は、酸素がダイヤモンド粒子表面の炭素原子と結合し
て、COまたはCOの形で脱離し、ダイヤモンド表面
にはCによるπ結合が形成されて安定化することによる
ものと考えられる。
【0016】ダイヤモンドの表面を積極的に疎水性にす
るためには、水素雰囲気中で加熱処理を行うことが有効
である。この場合、親水性の官能基の脱離と入れ替わる
形で、ダイヤモンド表面の炭素原子は水素で終端されて
安定化し、ダイヤモンド粒子は油溶性加工液に適した疎
水性の表面状態を呈する。
【0017】本発明におけるダイヤモンド粒子の粒度
は、要求される研磨条件に応じて選定することができる
が、精密研磨という観点からは、一次粒子径において平
均粒径(D50値)が50nm〜10μmのものが特に好まし
い。
【0018】ダイヤモンド砥粒の含有量は、0.1〜5
重量%が適切である。0.1重量%より少ないと研磨時
間が過度に長くなる。一方5重量%を超えると砥粒使用
量に応じた効果が得にくくなり、また、経済的にも不利
となる。
【0019】本発明による、ダイヤモンド加工液の製造
方法は、特には限定的ではないが、典型的な例を挙げる
と、(1)上記炭化水素および極性化合物を攪拌混合し
て均一な溶液とし、次いで(2)この溶液中にダイヤモ
ンド砥粒を分散させる。分散方法は、攪拌力の強いホモ
ミキサーやホモディスパーを用いるのが好ましい。ま
た、超音波を用いて分散を促進させることも効果的であ
る。
【0020】本発明の研磨用加工液には、必要に応じて
各種の添加剤を加えることができる。例えば防錆剤、防
腐剤、潤滑剤等の各種化合物が利用可能である。
【0021】
【実施例】以下本発明を、実施例によって説明する。 [実施例1〜4]ノルマルパラフィン(炭素数12〜1
6)といくつかの極性化合物を異なる比率で添加して溶
解し、これに、平均粒子径200nmのダイヤモンド砥粒
を0.5重量%加えて超音波で分散し、加工液を調製し
た。ダイヤモンド砥粒としては水素雰囲気中1250℃
での加熱により砥粒内部に微細なクラックを生じせしめ
たトーメイダイヤ(株)製品グレードPM200を用いた。
加工液の成分の構成を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】分散安定性及び再分散性試験方法 各加工液を24時間静置して分散液の状態を観察し、分
散性を比較した。また、容器を振って沈降物の再分散性
を確認した。結果を表2に示す。表中、○は良好を示
し、×は、不良を示す。
【0024】
【表2】
【0025】[比較例1’、2’]表1に示す配合組成
の加工液を用いて実施例と同様の試験を行った。結果を
表2に示した。
【0026】
【発明の効果】本発明によるダイヤモンド加工液は、砥
粒の分散性を向上させているため、ラップ研磨装置等で
研磨を行う場合、供給された加工液中の砥粒が被削材表
面に無駄無く有効に作用し、各種金属材料の精密研磨の
精度の向上が図れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 龍司 栃木県小山市城東四丁目5番1号 トーメ イダイヤ株式会社内 (72)発明者 大坪 宏誠 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1番1 株式会 社ネオス内 (72)発明者 友田 英幸 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1番1 株式会 社ネオス内 Fターム(参考) 3C058 CA01 CA04 CB01 CB02 CB10 DA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)炭素数が10〜50の炭化水素を
    10〜98.9重量%、(2)アルキル鎖またはアルキ
    レン鎖を有する芳香環又は/及びシクロ環を有する極性
    化合物を1〜50重量%、および(3)ダイヤモンド粒
    子を0.1〜5重量%含有することを特徴とするダイヤ
    モンド含有研磨用加工液組成物。
  2. 【請求項2】 炭化水素が、パラフィン、オレフィンお
    よびナフテン系から選ばれる少なくとも1種の天然の鉱
    油である請求項1に記載のダイヤモンド含有研磨用加工
    液組成物。
  3. 【請求項3】 炭化水素が、合成された炭化水素である
    請求項1に記載のダイヤモンド含有研磨用加工液組成
    物。
  4. 【請求項4】 ダイヤモンド粒子が、非凝集体の単結晶
    であり、粒子表面に非ダイヤモンド炭素膜が形成された
    ダイヤモンド粒子である請求項1、2,及び3に記載の
    ダイヤモンド含有研磨用加工液組成物。
  5. 【請求項5】 ダイヤモンド粒子表面に非酸化性雰囲気
    中1000℃以上1400℃以下での加熱処理により非
    ダイヤモンド炭素膜を有せしめたダイヤモンド粒子であ
    ることを特徴とする請求項1、2,及び3に記載のダイ
    ヤモンド含有研磨用加工液組成物。
  6. 【請求項6】 ダイヤモンド粒子が一次粒子径において
    平均粒径(D50値)が50nm以上10μm以下であり、粒子
    全体に対する重量比において0.5重量%以上25重量
    %以下の非ダイヤモンド炭素膜で覆われたダイヤモンド
    粒子である請求項1、2、3、4及び5に記載のダイヤ
    モンド含有研磨用加工液組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7919815B1 (en) 2005-02-24 2011-04-05 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Spinel wafers and methods of preparation
EP3398705A1 (en) * 2017-05-04 2018-11-07 Klingelnberg AG Apparatus for the lapping of gears and metal lapping compound for use in such an apparatus
KR102613639B1 (ko) * 2023-09-11 2023-12-14 주식회사 티엠씨 세라믹재 부품의 표면처리방법

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EP3398705A1 (en) * 2017-05-04 2018-11-07 Klingelnberg AG Apparatus for the lapping of gears and metal lapping compound for use in such an apparatus
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