JP2002012520A - 頭髪用乳化化粧料及び乳化化粧料の製造方法 - Google Patents
頭髪用乳化化粧料及び乳化化粧料の製造方法Info
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Abstract
時間保持できるとともに、ごわつき感やべたつき感など
の手触りの悪さを与えず、しかも微生物に対する高い耐
性を有する頭髪用乳化化粧料及び製造時の安全性が高
く、しかも乳化安定性に悪影響を与えない乳化化粧料の
製造方法を提供することにある。 【解決手段】 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、油性
成分、水、低級アルコールからなることを特徴とする頭
髪用乳化化粧料とする。また、油相成分と水相成分を7
0〜95℃に加熱して乳化物を調製した後に、該乳化物
を30〜70℃に冷却して低級アルコールを添加するこ
とを特徴とする乳化化粧料の製造方法とする。
Description
に関し、その目的は、整髪力に優れ、一旦整えたヘアス
タイルを長時間保持できるとともに、ごわつき感やべた
つき感などの手触りの悪さを与えず、しかも微生物に対
する高い耐性を有する頭髪用乳化化粧料を提供すること
にある。また、本発明は、乳化化粧料の製造方法に関
し、その目的は、製造時の安全性が高く、しかも乳化安
定性に悪影響を与えない乳化化粧料の製造方法を提供す
ることにある。
ヘアスタイルを保持するために用いられる頭髪用の化粧
料として整髪料がある。整髪料は、配合される成分やそ
の形態の違いにより、大きく油性整髪料と水性整髪料に
分類することができる。油性整髪料は、水を含まずに植
物油やワックス等の油性成分が大量に含まれる整髪料で
あり、ヘアオイルやポマード、或いはチックなどを挙げ
ることができる。油性整髪料は、油性成分が大量に含ま
れるために整髪力に優れる反面、頭髪に対してべたつき
感や不自然な光沢を与え、しかもシャンプーで落としに
くいために、その使用量は近年減少する傾向にある。一
方、水性整髪料は、水と油性成分を各種界面活性剤を用
いて油中水型又は水中油型のエマルジョンとした整髪料
であり、さっぱりとした使用感が得られることから、ソ
フトな仕上がり感を求める人の間で広く用いられてい
る。
水性整髪料には以下のような問題が存在した。まず、従
来の水性整髪料は、べたつき感や不自然な光沢を抑制
し、また洗髪も容易であるが、油性整髪料と比較すると
整髪力に劣るという問題が存在した。特に、毛先を好み
の形状となるように整え、この形状を長時間維持するこ
とは困難であった。しかも、従来の水性整髪料のように
界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤を用いた化粧料
は、配合される防腐剤や抗菌剤の防腐力や抗菌力を阻害
するために、微生物に汚染されやすいという問題があっ
た。防腐力や抗菌力を補うために防腐剤や抗菌剤を大量
に配合した場合は、乳化安定性に悪影響を与える場合が
あった。また、各種界面活性剤を用いてエマルジョンを
形成するには概ね80℃以上に加熱する必要があり、こ
のために、微生物汚染に対して良好な効果が得られる低
級アルコールを配合した場合は、その工程中に蒸発する
危険があり、決して安全性の高いものではなかった。ま
た、低級アルコールを用いた場合も防腐剤や抗菌剤と同
様に乳化安定性に悪影響を与える場合があった。
を続けたところ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、油
性成分、水、低級アルコールを必須成分として配合する
ことにより、べたつき感や油っぽい不自然な光沢を付与
することなく、高い整髪力を与えることができ、しか
も、微生物汚染に対して高い耐性を与えることができる
ことを、更には、油相成分と水相成分から得られた乳化
物を一旦冷却した後に、低級アルコールを添加すること
により、低級アルコールの蒸発を防ぎ、製造時の安全性
が高く、しかも乳化安定性に悪影響を与えずに乳化化粧
料を製造できることを見いだし本発明の完成に至った。
明は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、油性成分、
水、低級アルコールからなることを特徴とする頭髪用乳
化化粧料に関する。請求項2に係る発明は、前記油性成
分が、炭化水素、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高
級アルコールのうちから選択された1種以上であること
を特徴とする請求項1に記載の頭髪用乳化化粧料に関す
る。請求項3に係る発明は、前記油性成分が、流動パラ
フィン、イソパラフィン、パラフィンワックス、ワセリ
ン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソス
テアリン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、ベ
ヘニルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアル
コールのうちから選択された1種以上であることを特徴
とする請求項1に記載の頭髪用乳化化粧料に関する。請
求項4に係る発明は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
の配合量が、1.0〜60.0重量%であることを特徴
とする請求項1乃至3のいすれかに記載の頭髪用乳化化
粧料に関する。請求項5に係る発明は、油性成分の配合
量が、1.0〜40.0重量%であることを特徴とする
請求項1乃至4のいずれかに記載の頭髪用乳化化粧料に
関する。請求項6に係る発明は、低級アルコールの配合
量が、1.0〜20.0重量%であることを特徴とする
請求項1乃至5のいずれかに記載の頭髪用乳化化粧料に
関する。請求項7に係る発明は、油相成分と水相成分を
70〜95℃に加熱して乳化物を調製した後に、該乳化
物を30〜70℃に冷却して低級アルコールを添加する
ことを特徴とする乳化化粧料の製造方法に関する。
粧料について説明する。本発明に係る頭髪用乳化化粧料
は、必須成分として、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、油性成分、水、低級アルコールを含有する。本発明
に係る頭髪用乳化化粧料の第一の必須成分は、ポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油である。ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油は、トウゴマ(Prunus armeniaca L. )の種
子から採取されるヒマシ油を硬化して得られた硬化ヒマ
シ油中の遊離の脂肪酸及び水酸基に酸化エチレンを付加
重合したものであり、付加モル数としては、5〜100
が好ましく、10〜60とすることがより好ましい。
は特に限定されないが、1.0〜60.0重量%とする
ことが好ましく、3.0〜30.0重量とすることがよ
り好ましい。これは、1.0重量%未満の場合、良好な
エマルジョンを得ることができず、また60.0重量%
を超えて配合したとしても、それ以上の効果が望めない
ばかりか、べたつき感や油っぽい不自然な光沢を与える
ために、いずれの場合も好ましくないからである。
油としては、商品名EMALEXHC−20(日本エマ
ルジョン社製)、商品名EMALEX HC−100
(日本エマルジョン社製)、商品名HCO−30(日本
サーファクタント社製)、商品名HCO−60(日本サ
ーファクタント社製)等を例示することができる。
須成分は、油性成分である。配合される油性成分として
は、油脂、炭化水素、ロウ類、高級脂肪酸、高級アルコ
ール、ステロール、高級脂肪酸エステル等を例示するこ
とができる。具体的には、油脂として、アボガド油、オ
リーブ油、カカオ脂、椿油、ヒマシ油、ヤシ油、モクロ
ウ、或いは硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、硬化カカオ油等
の硬化油等を例示することができる。炭化水素として
は、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、パラ
フィンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワッ
クス、スクワラン等を例示することができる。ロウ類と
しては、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ
油、モンタンロウ、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ等を例
示することができる。高級脂肪酸としては、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリ
ン酸、リノール酸、ラノリン脂肪酸、或いはイソパルミ
チン酸やイソステアリン酸等の合成脂肪酸等を例示する
ことができる。高級アルコールとしては、ラウリルアル
コール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セ
トステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレ
イルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコ
ール、水素添加ラノリンアルコール、ヘキシルデカノー
ル、オクチルドデカノール等を、ステロールとしては、
コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステ
ロール等を例示することができる。高級脂肪酸エステル
としては、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イ
ソノニル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソステアリ
ン酸イソプロピル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル、リノール酸エチ
ル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン酸イソプロピ
ル、ラノリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミ
リスチン酸セチル、オレイン酸デシル、パルミチン酸セ
チル、トリミリスチン酸グリセリン、ジオレイン酸プロ
ピレングリコール、トリイソステアリン酸グリセリン、
トリイソオクタン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサ
ン酸グリセリン、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、ステア
リン酸コレステリル等を例示することができる。
いては、油性成分として、流動パラフィン、パラフィン
ワックス、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ミ
リスチルアルコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセ
リン等を用いることが好ましい。
1.0〜40.0重量%とすることが好ましく、4.0
〜30.0重量%とすることがより好ましい。これは、
1.0重量%未満の配合では、頭髪を整えて整髪するこ
とができず、また40.0重量%を超えて配合したとし
ても、それ以上の効果が望めないばかりか、頭髪に対し
てべたつき感や不自然な光沢を与えるために、いずれの
場合も好ましくないからである。
須成分は、低級アルコールである。本発明で用いられる
低級アルコールとしては、化粧料に配合されるものであ
れば特に限定されず、具体的にはエタノール、イソプロ
パノール等の炭素数5以下の一価アルコールを例示する
ことができる。その配合量は特に限定されないが、1.
0〜20.0重量%とすることが好ましく、より好まし
くは3.0〜15.0重量%とするとよい。これは、
1.0重量%未満の配合量では、微生物に対する良好な
耐性を得ることができず、また、20.0重量%を超え
て配合したとしても、それ以上の効果が望めないばかり
か、乳化安定性に悪影響を与えるために、いずれの場合
も好ましくないからである。
須成分は水である。配合される水は一般的には精製水で
あり、その配合量は、各化粧品原料の配合量に合わせて
適量を配合すればよいが、通常の場合、10〜95.0
重量%、好ましくは15.0〜90.0重量%とすると
良い。
望により、風合いを向上させる目的のために多価アルコ
ールを更に配合することができる。多価アルコールとし
ては、例えば、ポリエチレングリコール、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、
グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、
マンニトール、ソルビトール及びこれらの誘導体などが
例示でき、ポリオキシエチレンメチルグルコシドやグリ
セリンを用いることが好ましい。また、これらは一種又
は二種以上を組み合わせて用いることもできる。多価ア
ルコールの配合量は、頭髪用乳化化粧料中0.01〜1
0.0重量%とするのが好ましい。これは、0.01重
量%未満の配合では添加による効果が得られず、また、
10.0重量%より多く配合すると、べたつきなどによ
り風合いが悪くなり、いずれの場合も好ましくないから
である。
所望により、水溶性高分子化合物を配合することができ
る。配合される水溶性高分子化合物としては、天然高分
子化合物、半合成高分子化合物、合成高分子化合物等を
例示することができる。具体的には、天然高分子化合物
として、アラビアゴム、トラガントガム、グアガム、ロ
ーカストビーンガム、カラヤガム、アイリスモス、クイ
ンスシード、ゼラチン、セラック、ロジン、カゼイン等
を例示することができる。半合成高分子化合物として、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、アルギン酸ナトリウム、エステルガム、ニトロセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロー
ス等を例示することができる。合成高分子化合物とし
て、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、
ポリビニルメチルセルロース、ポリアミド樹脂、シリコ
ーン油等を例示することができる。
配合量は特に限定されないが、0.001〜5.0重量
%、好ましくは0.01〜3.0重量%とするとよい。
これは、0.001重量%未満の場合、配合による効果
が得られず、また5.0重量%を超えて配合すると、そ
れ以上の効果が得られないばかりか、粘度が高くなり、
いずれの場合も好ましくないからである。
は、乳化物の安定性向上のために界面活性剤及び/又は
高級アルコールを配合することができる。本発明で配合
することができる界面活性剤は、非イオン界面活性剤で
あり、具体的には、モノステアリン酸グリセリン、モノ
ステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシ
エチレンソルビタン等を例示することができる。また、
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリス
チルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、
ベヘニルアルコール等を例示することができる。
定性が損なわれない範囲であれば上記に記した成分の
他、紫外線防止剤、香料、防腐剤、キレート剤、抗菌
剤、保湿剤、清涼剤、ビタミン類、植物抽出液、噴射
剤、pH調整剤、或いはポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油以外の界面活性剤などを目的に応じて配合してもよ
い。
々の剤型に適用することができるが、ヘアクリーム、ヘ
アワックス、ヘアミルク、ジェル等の剤型に好ましく用
いることができる。
造方法について説明する。上述したような配合成分から
なる本発明に係る頭髪用乳化化粧料の製造方法は特に限
定されず、常法に従っても製造することができるが、以
下に説明する製造方法に従って製造することが好まし
い。以下に説明する製造方法の特徴は、水相成分と油相
成分から調製した乳化物を冷却した後に、低級アルコー
ルを添加することである。これは、調製した乳化物を冷
却した後に低級アルコールを添加することにより、低級
アルコールの蒸発を防止できるために、製造時の安全性
を高めることができ、また乳化物の安定性に悪影響を与
えることがないからである。
髪用乳化化粧料に配合する各成分を秤量した後に、ま
ず、油相成分をホモミキサー等の攪拌装置を用いて加熱
しながら略均一になるように攪拌混合する。油相成分と
しては、第一の必須成分であるポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、第二の必須成分である油性成分であり、任意
の配合成分としては、その他の界面活性剤、酸化防止
剤、油溶性の防腐剤等である。また加熱温度は、70〜
95℃、好ましくは80〜95℃とされる。これは、加
熱温度が70℃未満の場合、油相成分を液化して略均一
になるように混合することができず、さらに後述するよ
うに、水相成分と混合して乳化する際の温度が低くな
り、良好な乳化が行えず、また95℃を超えて加熱した
としても、それ以上の効果が得られないばかりか、添加
した成分が劣化する場合があり、いずれの場合も好まし
くないからである。
置を用いて加熱しながら略均一に攪拌混合する。水相成
分としては、第三の必須成分である水であり、任意の配
合成分としては、保湿剤や水溶性の防腐剤或いは水溶性
高分子等である。加熱温度は、70〜95℃、好ましく
は80〜95℃とされる。これは、加熱温度が70℃未
満の場合、後述するように、油相成分と混合して乳化す
る際の温度が低くなり、良好な乳化が行えず、また95
℃を超えて加熱したとしても、それ以上の効果が得られ
ないばかりか、添加した成分が劣化する場合があり、い
ずれの場合も好ましくないからである。尚、水相成分と
して水のみを用い、その他の水相成分を配合しない場合
は、水を単に前記温度に加熱すればよい。また、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油の一部、具体的には、配合す
るポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のうちの10〜90
重量%は、水相に配合することもできる。これは、一部
のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を水相成分に配合す
ることにより、乳化時の分散が容易となるからである。
がら、或いは油相成分を水相成分に徐々に加えながら、
ホモミキサー等の攪拌装置を用いて加熱しながら略均一
になるように攪拌混合して乳化を行い、乳化物を調製す
る。加熱温度は、70〜95℃、好ましくは80〜95
℃とされる。これは、加熱温度が70℃未満の場合、良
好な乳化が行えず、また95℃を超えて加熱したとして
も、それ以上の効果が得られないばかりか、添加した成
分が劣化する場合があり、いずれの場合も好ましくない
からである。
を添加する場合は、水相成分と油相成分を混合して乳化
した後に添加するとよい。
0℃、好ましくは40〜65℃となるように冷却した後
に、第四の必須成分である低級アルコール、好ましくは
低級アルコール水溶液として乳化物に加えて、略均一に
なるように攪拌混合することにより、本発明に係る頭髪
用乳化化粧料を得ることができる。尚、任意の配合成分
である香料を添加する場合は、低級アルコールを添加す
る際に同時に添加するとよい。
る頭髪用乳化化粧料以外の化粧料、具体的には、界面活
性剤、油性成分、低級アルコール、水からなる乳化化粧
料の製造方法としても好適に用いることができる。
るが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。尚、配合量は重量%である。 (試料の調製1)後記表1に記した組成に従い、以下の
製造方法によって実施例1〜6の各試料を調製した。ま
ず、油相成分(具体的には、流動パラフィン、トリ−2
−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリ
セリン、セタノール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油)をそれぞれ秤量した後に、湯浴により85〜90℃
に加熱しながら略均一になるように攪拌した。水相成分
(具体的には、カルボキシビニルポリマー)と精製水
(一部は後述の工程において用いるためにその分使用量
を減少する)をそれぞれ秤量し、略均一になるように攪
拌混合した後に、85〜90℃に加熱した。次に、水相
成分に油相成分を徐々に加え、85〜90℃に維持した
状態でホモミキサーにより混合攪拌して、乳化物を調製
した。50重量%以下の濃度となるように別途調製した
トリエタノールアミンの水溶液を85〜90℃に維持し
た状態で乳化物に添加して、パドルにより略均一になる
まで攪拌した。次に、パドルにより乳化物を攪拌しなが
ら、流水で冷却した。乳化物の温度が約60℃になるま
で冷却したところで、50重量%以下の濃度となるよう
に別途調製したエタノール水溶液を乳化物に添加して、
パドルにより略均一になるように攪拌した。乳化物の温
度が35〜40℃になるまで冷却して実施例1〜6の各
試料を調製した。
た組成に従い、以下の製造方法によって実施例7及び比
較例1〜6の各試料を調製した。まず、油相成分(具体
的には、流動パラフィン、モノステアリン酸ソルビタ
ン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン、セタノール、ポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油、パラベン、フェノキシエタノー
ル)をそれぞれ秤量した後に、湯浴により70℃に加熱
しながら略均一になるように攪拌した。水相成分(具体
的には、カルボキシビニルポリマー)と精製水(一部は
後述の工程において用いるためにその使用量減らす)及
びエタノールをそれぞれ秤量し、均一になるように攪拌
混合した後に、70℃に加熱した。水相成分に油相成分
を徐々に加え、70℃に維持した状態でホモミキサーに
より混合攪拌して、乳化物を調製した。次に、50重量
%以下の濃度となるように別途調製したトリエタノール
アミンの水溶液を70℃に維持した状態で乳化物に添加
して、ホモミキサーにより略均一になるまで攪拌した。
乳化物の温度が35〜40℃になるまで冷却して実施例
7及び比較例1〜6の各試料を調製した。
レン硬化ヒマシ油としては、商品名EMALEX HC
−50(日本サーファクタント社製)を用い、流動パラ
フィンとしては、商品名CARNATION#70(Wi
tco Corporation P.S.Group社製)を用い、トリ−2−
エチルヘキサン酸グリセリルとしては、商品名エキセパ
ールTGO(花王社製)を用いた。
7及び比較例1〜6で得た各試料を、25℃の条件下
で、10cm、1gの毛束に各々0.1gづつ塗布し、
毛束の毛先を根元方向に曲げた状態で20秒間保持し
た。次に、毛束を吊るした状態の毛先の形状を以下の評
価基準に従い評価した。結果を後記表1及び表2に示
す。 ○:毛先がカールした形状となる。 △:毛先がややカールした形状となる。 ×:毛先が元に戻り、カールした形状を残さない。
1〜7及び比較例1〜6で得た各試料を、25℃の条件
下で、10cm、1gの毛束に各々0.1gづつ塗布し
た。各試料の塗布時ののびを以下の評価基準に従って専
門パネラー5名により官能評価し、その平均値を採用し
た。結果を後記表1及び表2に示す。 ○;軽く広くのびる △;ややこってりするが、広くのびる ×;こってりとしてあまりのびない
試菌として、Escherichia coli IF03972(大腸菌)、St
aphylococcus aureus IF013276(黄色ブドウ球菌)、Ba
cillus subtilis IF012210(枯草菌)からなる一般細菌
の混合菌液、Saccharomyces cerevisiae IF00234(酵
母)、Aspergillus niger (クロカビ)を用いて以下の
試験を行った。まず、予め前培養したこれらの培養液
を、一般細菌の混合液は約108cells/ml 、酵母は約1
07cells/ml 、クロカビは約106cells/ml に希釈して
菌懸濁液とした。尚、菌数は、コロニーカウント法によ
り確認した。次に、乾熱滅菌済のガラス容器に、上記調
製した実施例1〜7及び比較例1〜6の各試料20gを
それぞれ入れ、ここに、菌懸濁液0.2mlをそれぞれ接
種した。一般細菌の混合液の場合は35℃で、酵母とク
ロカビの場合は25℃で培養を行った。一般細菌の混合
液と酵母を接種した場合は7日後、クロカビを接種した
場合は21日後に、各試料を1gづつ採取した。生理食
塩水により10〜1000倍に希釈した後に寒天培地に
接種し、一般細菌の混合液の場合は35℃で、酵母及び
クロカビの場合は25℃で、それぞれ48時間培養し
て、試料中の残存菌数を算出した。残存菌数を以下の評
価基準に従って評価した結果を後記表1及び表2に示
す。 <一般細菌の混合菌、酵母> ○:接種後7日後の生菌数が103cells/g未満 ×:接種後7日後の生菌数が103cells/g以上 <カビ> ○:接種後21日後の生菌数が101cells/g未満 ×:接種後21日後の生菌数が101cells/g以上
実施例1〜7及び比較例1〜6の各試料それぞれ100
gを、ガラスビンに入れて密封した後に、50℃の条件
下で2週間放置した。2週間後の外観を、以下の評価基
準に従い評価した結果を後記表1及び表2に示す。 ○:分離や流動性に変化は見られない △:分離は観察されないが、極端な粘度の上昇又は低下
が観察される ×:分離が観察される
に、各試料の調製時の様子に特筆すべき事項が有る場
合、「その他」として記載した。表1及び表2の結果か
ら、本発明に係る頭髪用乳化化粧料は、整髪力に優れる
とともに、良好な粘度を有しているために、簡単に頭髪
に塗布することができることが分かる。また、大腸菌や
黄色ブドウ球菌等の一般細菌、或いは酵母やカビ等の微
生物に対する高い耐性を有していることが分かる。ま
た、本発明に係る乳化化粧料の製造方法は、製造される
乳化化粧料の乳化安定性に悪影響を与えることなく、し
かもアルコールの蒸発を防止できるために、製造時の安
全性を高いものとすることができる。
方例を示す。尚、配合量は重量%である。 (処方例1;ヘアワックス)
乳化化粧料は、整髪力に優れ、一旦整えたヘアスタイル
を長時間保持できるとともに、ごわつき感やべたつき感
などの手触りの悪さを与えず、しかも微生物に対する高
い耐性を有する頭髪用乳化化粧料とすることができる。
また、本発明に係る乳化化粧料の製造方法は、低級アル
コールの蒸発を防ぐことができるために製造時の安全性
が高く、しかも乳化安定性に悪影響を与えることがない
乳化化粧料の製造方法である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、油性
成分、水、低級アルコールからなることを特徴とする頭
髪用乳化化粧料。 - 【請求項2】 前記油性成分が、炭化水素、高級脂肪
酸、高級脂肪酸エステル、高級アルコールのうちから選
択された1種以上であることを特徴とする請求項1に記
載の頭髪用乳化化粧料。 - 【請求項3】 前記油性成分が、流動パラフィン、イソ
パラフィン、パラフィンワックス、ワセリン、トリ2−
エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グ
リセリル、ミリスチン酸イソプロピル、ベヘニルアルコ
ール、セチルアルコール、ミリスチルアルコールのうち
から選択された1種以上であることを特徴とする請求項
1に記載の頭髪用乳化化粧料。 - 【請求項4】 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合
量が、1.0〜60.0重量%であることを特徴とする
請求項1乃至3のいすれかに記載の頭髪用乳化化粧料。 - 【請求項5】 油性成分の配合量が、1.0〜40.0
重量%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
かに記載の頭髪用乳化化粧料。 - 【請求項6】 低級アルコールの配合量が、1.0〜2
0.0重量%であることを特徴とする請求項1乃至5の
いずれかに記載の頭髪用乳化化粧料。 - 【請求項7】 油相成分と水相成分を70〜95℃に加
熱して乳化物を調製した後に、該乳化物を30〜70℃
に冷却して低級アルコールを添加することを特徴とする
乳化化粧料の製造方法。
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JP2000196026A JP2002012520A (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 頭髪用乳化化粧料及び乳化化粧料の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005060925A1 (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Itsuo Sakakibara | 毛髪化粧料およびその製造方法 |
JP5374690B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2013-12-25 | 宮崎県 | アルコール耐性エマルション及びその製造方法 |
JP2017206478A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 株式会社マンダム | 整髪剤組成物 |
-
2000
- 2000-06-29 JP JP2000196026A patent/JP2002012520A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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