JP3556479B2 - 皮膚プレトリートメント剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は皮膚プレトリートメント剤に関する。更に詳しくは、化粧水使用の前に皮膚に塗布することにより、化粧水の保湿効果を高めると共に官能面で優れ、且つ製剤安定性の優れた皮膚プレトリートメント剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
化粧水は皮膚の保湿のために最も汎用的に用いられる化粧料である。しかも、化粧行為一般において、洗顔の後、まず化粧水を用い、その後に乳液、クリーム、美容液などを用いるように、最初に皮膚に塗布されるのが主に保湿性を向上させるための化粧水である。化粧水の保湿性はその中に含有される多価アルコールなどの保湿剤による。しかしながら、その目的で、多価アルコールなどの含有量を上げるとべたつく、おさまりが悪いなどの官能面での欠点が大きくなり、好ましい感触を維持したままで、化粧水の保湿性を上げることは困難であった。
【0003】
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであって、本皮膚プレトリートメント剤使用後の化粧水の保湿効果を高めると共に官能面で優れ、且つ製剤安定性の優れたプレトリートメント剤を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明は、メチルフェニルポリシロキサンを含む一種以上からなる油剤、キサンタンガム0.5〜1.5重量%及び緩衝液を含有し、医薬品、医薬部外品、又は化粧品であることを特徴とする皮膚プレトリートメント剤(但し、フッ素変性シリコーンを含有しない)である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を述べる。
本発明の皮膚プレトリートメント剤に用いられる油剤としては、メチルフェニルポリシロキサンを必須成分とし、それ以外に例えばジメチルポリシロキサン、シクロメチコン等のシリコン油、パラフィン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブスクワラン、米スクワラン、米胚芽油、ホホバ油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、オリーブ油、マカデミアナッツ油などの植物油、ミツロウ、モクロウ、カルナバロウ等のロウ類、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル等のエステル油、セタノール、ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、コレステロール、フィトステロール、分岐脂肪酸コレステロールエステル等のステロール類、硬化油等の加工油類、ステアリン酸、ミリスチン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、イソ型長鎖脂肪酸、アンテイソ型長鎖脂肪酸などの高級脂肪酸、トリイソソテアリン酸グリセリド、カプリリ・カプリン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのトリグリセリドが挙げられる。油剤の配合量は、プレトリートメント剤(組成物)の総量を基準として0.01〜10重量%(以下、wt%と略記する)が好ましい。この配合量の上限を越えても、その越えた配合量に見合った効果は期待できず、また下限未満の配合量では本発明の目的を達成することができないことがある。
【0006】
本発明の皮膚プレトリートメント剤に用いられるキサンタンガムの配合量は、皮膚プレトリートメント剤(組成物)の総量を基準として0.5〜1.5重量%である。この配合量の上限を越えても、その越えた配合量に見合った効果は期待できず、また下限未満の配合量では本発明の目的を達成することができない。
【0007】
本発明の皮膚プレトリートメント剤に用いられる緩衝液としては、例えば燐酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、トリスヒドロキシメチルアミノメタン塩酸塩等の易溶解性の塩の水溶液やGoodの緩衝液が挙げられ、その濃度としては0.01〜3重量%が好ましい。
緩衝液の配合量は、皮膚プレトリートメント剤(組成物)の総量を基準として10〜95重量%が好ましい。この配合量の上限を越えても、その配合量に見合った効果は期待できず、また下限未満の配合量では微生物産生多糖類の劣化に起因するpHの変化が生じたり、油分が分離するなど製剤が不安定になる為に本発明の目的を達成することができないことがある。
【0008】
本発明の皮膚プレトリートメント剤は医薬品、医薬部外品、又は化粧品であり、剤形としては例えば、乳液類、クリーム類、パック類、マッサージ類、化粧下地、紫外線防御剤等に適用することができる。
【0009】
本発明の皮膚プレトリートメント剤には上記の他にタール系色素、酸化鉄などの着色顔料、パラベン、フェノキシエタノールなどの防腐剤、セチル硫酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸塩、グリチルリチン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、変性シリコン(但し、フッ素変性シリコーンを除く)、蔗糖エステルなどの非イオン界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤、ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型などの両性界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコリン、セラミド、セレブロシドなどの天然系界面活性剤、酸化チタン、酸化亜鉛などの顔料、ジブチルヒドロキシトルエンなどの抗酸化剤、エタノール等の一級アルコール、ジプロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルビトール、ジグリセリン、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム等の無機塩類、琥珀酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム等の有機酸塩類、塩酸エタノールアミン、硝酸アンモニウム、塩酸アルギニン、ジイソプロピルアミンジクロロ酢酸塩等の塩類、エデト酸等のキレート剤、水酸化カリウム、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の中和剤、ヒアルロン酸、コラーゲン等の生体高分子、乳酸菌、酵母などの培養生成物、カミツレ、センブリ、アロエ、モモ、カロット、スギナ、クワ、桃の葉、セージ、ビワ葉、キュウカンバー、セイヨウキズタ、ハイビスカス、ウコン、ローズマリー、甘草等の植物エキス、セリン、スレオニン、ザルコシン、N−メチル−l−セリン、アミノ酪酸、ヒドロキシアミノ酪酸等のアミノ酸類、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルフォン酸塩等の紫外線吸収剤、ビタミンA類、B類、C類、E類などのビタミン類等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0010】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳細に説明する。尚、実施例に記載の官能試験、製剤安定性試験の各方法は次の通りである。
【0011】
(官能試験)
成人女性30名の顔面に実施例及び比較例の試料を塗布した後、下記の組成から成る化粧水を塗布し、塗布後の潤いを感じた人数、べたつきを感じなかった人数にて示した。又、対称としてこの化粧水のみを塗布した場合も示した。
尚、この化粧水は、全重量に対してエタノール8.0%、POE硬化ヒマシ油(60E.O.)0.2%、1,3−ブチレングリコール5.0%、リン酸一水素カリウム0.07%、リン酸水素二ナトリウム0.07%、精製水を残量含む、通常のものである。
(製剤安定性試験)
実施例及び比較例の試料調製後、室温にて30日間外観、pHが変化しなかったものを〇とし、調製時に不均一であったもの、又は室温にて30日間放置後、外観、pHが変化したものを×とした。
【0012】
(実施例1〜4、比較例1〜4)
(1)組成
【0013】
【表1】
【0014】
(2)調製法
各成分(重量%)を各々室温にて溶解した後混合、攪拌し、実施例1〜4および比較例1〜4の皮膚プレトリートメント剤を調製した。
【0015】
(3)特性
各試験例の前記諸特性を試験した結果を表1に示す。この表に示す如く、本発明の実施例1〜4の皮膚プレトリートメント剤は、比較例1〜4のそれらに比べて優れた官能特性と高い製剤安定性を示した。また、本発明の皮膚プレトリートメント剤を使用せずに、前述の化粧水のみを使用した場合と比べるとき、本発明の皮膚プレトリートメント剤の効果は明らかである。
【0016】
(実施例5〜8)
(1)組成
【0017】
【表2】
【0018】
(2)調製法
(A)成分および(B)成分(共に重量%)を各々80℃に加熱溶解した後混合して、攪拌しつつ冷却し、30℃まで冷却して、実施例5〜8の皮膚プレトリートメント剤を調製した。
【0019】
(2)特性
各試験例の前記諸特性を試験した結果を表2に示す。この表に示す如く、本発明の実施例5〜8の皮膚プレトリートメント剤は、優れた官能特性と高い製剤安定性を示した。ここでも、本発明の皮膚プレトリートメント剤を使用せずに、前述の化粧水のみを使用した場合と比べるとき、本発明の皮膚プレトリートメント剤の効果は明らかである。
【0020】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明が化粧水の保湿効果を高めると共に官能面で優れ、且つ製剤安定性の優れた皮膚プレトリートメント剤を提供することは明らかである。
Claims (2)
- メチルフェニルポリシロキサンを含む一種以上からなる油剤、キサンタンガム0.5〜1.5重量%及び緩衝液を含有し、医薬品、医薬部外品、又は化粧品であることを特徴とする皮膚プレトリートメント剤。(但し、フッ素変性シリコーンを含有しない。)
- 化粧水の使用の前に皮膚に塗布することを特徴とする請求項1に記載の皮膚プレトリートメント剤の使用方法。
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