JP2000044456A - 皮膚プレトリートメント剤 - Google Patents

皮膚プレトリートメント剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】化粧水使用の前に皮膚に塗布することにより、
化粧水の保湿効果を高めると共に官能特性及び製剤安定
性に優れるプレトリートメント剤を提供する。 【解決手段】メチルフェニルポリシロキサンを含む一種
以上からなる油剤、微生物産生多糖類0.5〜1.5%
及び緩衝液を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮膚プレトリートメ
ント剤に関する。更に詳しくは、化粧水使用の前に皮膚
に塗布することにより、化粧水の保湿効果を高めると共
に官能面で優れ、且つ製剤安定性の優れた皮膚プレトリ
ートメント剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】化粧
水は皮膚の保湿のために最も汎用的に用いられる化粧料
である。しかも、化粧行為一般において、洗顔の後、ま
ず化粧水を用い、その後に乳液、クリーム、美容液など
を用いるように、最初に皮膚に塗布されるのが主に保湿
性を向上させるための化粧水である。化粧水の保湿性は
その中に含有される多価アルコールなどの保湿剤によ
る。しかしながら、その目的で、多価アルコールなどの
含有量を上げるとべたつく、おさまりが悪いなどの官能
面での欠点が大きくなり、好ましい感触を維持したまま
で、化粧水の保湿性を上げることは困難であった。
【0003】本発明は、このような実情に鑑みなされた
ものであって、本皮膚プレトリートメント剤使用後の化
粧水の保湿効果を高めると共に官能面で優れ、且つ製剤
安定性の優れたプレトリートメント剤を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、メチルフェニルポリシロキサンを含む一種以上
からなる油剤、微生物産生多糖類0.5〜1.5重量%
及び緩衝液を含有することを特徴とする皮膚プレトリー
トメント剤である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を述べ
る。本発明の皮膚プレトリートメント剤に用いられる油
剤としては、メチルフェニルポリシロキサンを必須成分
とし、それ以外に例えばジメチルポリシロキサン、シク
ロメチコン等のシリコン油、パラフィン、ワセリン等の
炭化水素類、オリーブスクワラン、米スクワラン、米胚
芽油、ホホバ油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、オリ
ーブ油、マカデミアナッツ油などの植物油、ミツロウ、
モクロウ、カルナバロウ等のロウ類、ミリスチン酸オク
チルドデシル、パルミチン酸セチル等のエステル油、セ
タノール、ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール
等の高級アルコール類、コレステロール、フィトステロ
ール、分岐脂肪酸コレステロールエステル等のステロー
ル類、硬化油等の加工油類、ステアリン酸、ミリスチン
酸、イソステアリン酸、オレイン酸、イソ型長鎖脂肪
酸、アンテイソ型長鎖脂肪酸などの高級脂肪酸、トリイ
ソソテアリン酸グリセリド、カプリリ・カプリン酸グリ
セリド、2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのトリグ
リセリドが挙げられる。油剤の配合量は、プレトリート
メント剤(組成物)の総量を基準として0.01〜10
重量%(以下、wt%と略記する)が好ましい。この配
合量の上限を越えても、その越えた配合量に見合った効
果は期待できず、また下限未満の配合量では本発明の目
的を達成することができないことがある。
【0006】本発明の皮膚プレトリートメント剤に用い
られる微生物産生多糖類としては、キサンタンガムが例
示されるが、これに限定されない。微生物産生多糖類の
配合量は、皮膚プレトリートメント剤(組成物)の総量
を基準として0.5〜1.5重量%である。この配合量
の上限を越えても、その越えた配合量に見合った効果は
期待できず、また下限未満の配合量では本発明の目的を
達成することができない。
【0007】本発明の皮膚プレトリートメント剤に用い
られる緩衝液としては、例えば燐酸塩、クエン酸塩、酢
酸塩、炭酸塩、トリスヒドロキシメチルアミノメタン塩
酸塩等の易溶解性の塩の水溶液やGoodの緩衝液が挙
げられ、その濃度としては0.01〜3重量%が好まし
い。緩衝液の配合量は、皮膚プレトリートメント剤(組
成物)の総量を基準として10〜95重量%が好まし
い。この配合量の上限を越えても、その配合量に見合っ
た効果は期待できず、また下限未満の配合量では微生物
産生多糖類の劣化に起因するpHの変化が生じたり、油
分が分離するなど製剤が不安定になる為に本発明の目的
を達成することができないことがある。
【0008】本発明の皮膚プレトリートメント剤は医薬
品、医薬部外品、化粧品等に適用でき、剤形としては例
えば、乳液類、クリーム類、パック類、マッサージ類、
化粧下地、紫外線防御剤等に適用することができる。
【0009】本発明の皮膚プレトリートメント剤には上
記の他にタール系色素、酸化鉄などの着色顔料、パラベ
ン、フェノキシエタノールなどの防腐剤、セチル硫酸ナ
トリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸塩、グ
リチルリチン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アル
コール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、変性シリコン、蔗糖エステルなどの非イオン界面活
性剤、テトラアルキルアンモニウム塩などの陽イオン界
面活性剤、ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミ
ノ酸型などの両性界面活性剤、レシチン、リゾフォスフ
ァチジルコリン、セラミド、セレブロシドなどの天然系
界面活性剤、酸化チタン、酸化亜鉛などの顔料、ジブチ
ルヒドロキシトルエンなどの抗酸化剤、エタノール等の
一級アルコール、ジプロピレングリコール、1,3ブチ
レングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、
ソルビトール、マルビトール、ジグリセリン、塩化ナト
リウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリ
ウム等の無機塩類、琥珀酸ナトリウム、アスパラギン酸
ナトリウム等の有機酸塩類、塩酸エタノールアミン、硝
酸アンモニウム、塩酸アルギニン、ジイソプロピルアミ
ンジクロロ酢酸塩等の塩類、エデト酸等のキレート剤、
水酸化カリウム、ジイソプロパノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の中和剤、ヒアルロン酸、コラーゲン等
の生体高分子、乳酸菌、酵母などの培養生成物、カミツ
レ、センブリ、アロエ、モモ、カロット、スギナ、ク
ワ、桃の葉、セージ、ビワ葉、キュウカンバー、セイヨ
ウキズタ、ハイビスカス、ウコン、ローズマリー、甘草
等の植物エキス、セリン、スレオニン、ザルコシン、N
−メチル−l−セリン、アミノ酪酸、ヒドロキシアミノ
酪酸等のアミノ酸類、ヒドロキシメトキシベンゾフェノ
ンスルフォン酸塩等の紫外線吸収剤、ビタミンA類、B
類、C類、E類などのビタミン類等が挙げられるがこれ
に限定されるものではない。
【0010】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
詳細に説明する。尚、実施例に記載の官能試験、製剤安
定性試験の各方法は次の通りである。
【0011】(官能試験)成人女性30名の顔面に実施例
及び比較例の試料を塗布した後、下記の組成から成る化
粧水を塗布し、塗布後の潤いを感じた人数、べたつきを
感じなかった人数にて示した。又、対称としてこの化粧
水のみを塗布した場合も示した。尚、この化粧水は、全
重量に対してエタノール8.0%、POE硬化ヒマシ油
(60E.O.)0.2%、1,3−ブチレングリコー
ル5.0%、リン酸一水素カリウム0.07%、リン酸
水素二ナトリウム0.07%、精製水を残量含む、通常
のものである。 (製剤安定性試験)実施例及び比較例の試料調製後、室
温にて30日間外観、pHが変化しなかったものを〇と
し、調製時に不均一であったもの、又は室温にて30日間
放置後、外観、pHが変化したものを×とした。
【0012】(実施例1〜4、比較例1〜4) (1)組成
【0013】
【表1】
【0014】(2)調製法 各成分(重量%)を各々室温にて溶解した後混合、攪拌
し、実施例1〜4および比較例1〜4の皮膚プレトリー
トメント剤を調製した。
【0015】(3)特性 各試験例の前記諸特性を試験した結果を表1に示す。こ
の表に示す如く、本発明の実施例1〜4の皮膚プレトリ
ートメント剤は、比較例1〜4のそれらに比べて優れた
官能特性と高い製剤安定性を示した。また、本発明の皮
膚プレトリートメント剤を使用せずに、前述の化粧水の
みを使用した場合と比べるとき、本発明の皮膚プレトリ
ートメント剤の効果は明らかである。
【0016】(実施例5〜8) (1)組成
【0017】
【表2】
【0018】(2)調製法 (A)成分および(B)成分(共に重量%)を各々80
℃に加熱溶解した後混合して、攪拌しつつ冷却し、30
℃まで冷却して、実施例5〜8の皮膚プレトリートメン
ト剤を調製した。
【0019】(2)特性 各試験例の前記諸特性を試験した結果を表2に示す。こ
の表に示す如く、本発明の実施例5〜8の皮膚プレトリ
ートメント剤は、優れた官能特性と高い製剤安定性を示
した。ここでも、本発明の皮膚プレトリートメント剤を
使用せずに、前述の化粧水のみを使用した場合と比べる
とき、本発明の皮膚プレトリートメント剤の効果は明ら
かである。
【0020】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明が化粧水の保
湿効果を高めると共に官能面で優れ、且つ製剤安定性の
優れた皮膚プレトリートメント剤を提供することは明ら
かである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルフェニルポリシロキサンを含む一
    種以上からなる油剤、微生物産生多糖類0.5〜1.5
    重量%及び緩衝液を含有することを特徴とする皮膚プレ
    トリートメント剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078185A1 (ja) * 2003-03-04 2004-09-16 Neochemir Inc. 二酸化炭素の経皮経粘膜吸収方法および美容方法、並びに治療方法
EP1551358A2 (en) * 2002-06-07 2005-07-13 Thomas C. Pesacreta Topical treatment for skin irritation
JP2008037774A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Akihiro Kotani 美容方法及び美容液
JP2012111722A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Noevir Co Ltd 皮膚プレトリートメント剤

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