JP2002012093A - 自動車内装天井成形用部材及びこれを用いた自動車内装天井部材 - Google Patents
自動車内装天井成形用部材及びこれを用いた自動車内装天井部材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動車内装天井部材の基材となるプラスチッ
ク複合材の成膜性を改善すると共に、剛性が高く、耐熱
性、寸法安定性、取付時の作業性に優れた自動車内装天
井部材及びその基材を提供する。 【解決手段】 粒子径10〜100μmの雲母を、23
0℃におけるメルトフローレートが3〜40g/10分
のポリプロピレン樹脂と混練し、雲母含有率15〜40
重量%の樹脂として、該樹脂から成形された厚さ100
〜300μmの雲母含有ポリプロピレンシートを、発泡
倍率5〜50倍、厚さ2〜6mmの発泡ポリプロピレン
シートの両面に、積層して構成される自動車内装天井成
形用部材およびこれを用いて成形した自動車内装天井部
材。
ク複合材の成膜性を改善すると共に、剛性が高く、耐熱
性、寸法安定性、取付時の作業性に優れた自動車内装天
井部材及びその基材を提供する。 【解決手段】 粒子径10〜100μmの雲母を、23
0℃におけるメルトフローレートが3〜40g/10分
のポリプロピレン樹脂と混練し、雲母含有率15〜40
重量%の樹脂として、該樹脂から成形された厚さ100
〜300μmの雲母含有ポリプロピレンシートを、発泡
倍率5〜50倍、厚さ2〜6mmの発泡ポリプロピレン
シートの両面に、積層して構成される自動車内装天井成
形用部材およびこれを用いて成形した自動車内装天井部
材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、自動車の天井材
である自動車内装天井部材、及びこれを成形するために
用いる自動車内装天井成形用部材に関し、平面あるいは
曲面形状に追従するように成形して使用する積層体に関
するものである。
である自動車内装天井部材、及びこれを成形するために
用いる自動車内装天井成形用部材に関し、平面あるいは
曲面形状に追従するように成形して使用する積層体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、自動車の天井材の内装に使用さ
れている基材には、開繊した天然繊維や合成繊維に一定
の熱硬化性繊維を加えて所定の繊維集積体となし、これ
を一様に加圧して所定の曲面形状に成形したもの、紙製
の段ボールシートを熱圧プレスに挟み込み強制的に曲面
に成形したもの、ポリプロピレンシートにタルクやガラ
スを混練したもの、発泡ポリスチレンシートにスチレン
フィルムを貼り合わせたプラスチックシート部材、など
が知られている。
れている基材には、開繊した天然繊維や合成繊維に一定
の熱硬化性繊維を加えて所定の繊維集積体となし、これ
を一様に加圧して所定の曲面形状に成形したもの、紙製
の段ボールシートを熱圧プレスに挟み込み強制的に曲面
に成形したもの、ポリプロピレンシートにタルクやガラ
スを混練したもの、発泡ポリスチレンシートにスチレン
フィルムを貼り合わせたプラスチックシート部材、など
が知られている。
【0003】しかしながら、これらの組合せで得られる
成形用部材は、成形作業性やコスト面で問題を内在して
いたり、成形後の製品の耐熱性や耐湿性、寸法安定性な
どの特性において一長一短があり改善を求められている
のが実態である。
成形用部材は、成形作業性やコスト面で問題を内在して
いたり、成形後の製品の耐熱性や耐湿性、寸法安定性な
どの特性において一長一短があり改善を求められている
のが実態である。
【0004】また、自動車や弱電の工業材料として、剛
性、耐熱性を上げる為に、ポリプロピレン樹脂に雲母や
タルクなどの無機材料を混入した射出成形品はよく知ら
れているが、雲母の効果を内装成形天井基材に取り入れ
る方法において、射出成形品では重量が重くなる為、ポ
リプロピレン樹脂と雲母とを混練し、押し出し成形した
薄物のプラスチックシートと発泡ポリプロピレンとの組
み合わせを検討したが、ポリプロピレンと雲母の混練樹
脂の押し出し成膜性について、幅広寸法にて、目標とす
る300μm以下の薄物シート成膜性に問題が有った。
性、耐熱性を上げる為に、ポリプロピレン樹脂に雲母や
タルクなどの無機材料を混入した射出成形品はよく知ら
れているが、雲母の効果を内装成形天井基材に取り入れ
る方法において、射出成形品では重量が重くなる為、ポ
リプロピレン樹脂と雲母とを混練し、押し出し成形した
薄物のプラスチックシートと発泡ポリプロピレンとの組
み合わせを検討したが、ポリプロピレンと雲母の混練樹
脂の押し出し成膜性について、幅広寸法にて、目標とす
る300μm以下の薄物シート成膜性に問題が有った。
【0005】また、前述のように、軽量化の為に発泡ポ
リプロピレンを基本にし、雲母含有ポリプロピレンシー
トを併用した成形材は、剛性や耐熱性の向上は認められ
るが、内装天井材への寸法精度向上の要求に対して、高
温時の寸法安定性及び垂下がりを更に向上させる必要が
ある。
リプロピレンを基本にし、雲母含有ポリプロピレンシー
トを併用した成形材は、剛性や耐熱性の向上は認められ
るが、内装天井材への寸法精度向上の要求に対して、高
温時の寸法安定性及び垂下がりを更に向上させる必要が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 したがって本発明
は、発泡ポリプロピレンシートに、ポリプロピレン樹脂
と雲母を混練して成形した薄物シートをラミネートした
複合材を製造する際に、該雲母含有ポリプロピレンシー
トが広幅且つ薄物である場合においても成膜性(成形性)
を良くして、軽量で、剛性が高く、取付時の作業性がよ
く、プレス時の成形性に優れシワなどの不具合がなく、
成形後の製品の耐熱性や耐湿性、寸法安定性などの特性
も備えた自動車内装天井成形用部材及びこれを用いた自
動車内装天井部材を提供することを目的とする。
は、発泡ポリプロピレンシートに、ポリプロピレン樹脂
と雲母を混練して成形した薄物シートをラミネートした
複合材を製造する際に、該雲母含有ポリプロピレンシー
トが広幅且つ薄物である場合においても成膜性(成形性)
を良くして、軽量で、剛性が高く、取付時の作業性がよ
く、プレス時の成形性に優れシワなどの不具合がなく、
成形後の製品の耐熱性や耐湿性、寸法安定性などの特性
も備えた自動車内装天井成形用部材及びこれを用いた自
動車内装天井部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明は前記課題を解
決するため、以下の各発明を包含して構成される。本発
明の第1は、発泡ポリプロピレンシートとその両面に積
層された雲母含有ポリプロピレンシートにより構成され
た3層構造のプラスチックシート複合材を有してなる自
動車内装天井成形用部材であって、該3層構造のプラス
チックシート複合材は、粒子径10〜100μmの雲母
を、試験温度230℃、試験荷重21.18Nにおける
メルトフローレート(JIS−K−7210のB法によ
る)が3〜40g/10分のポリプロピレン樹脂と混練
し、雲母含有率15〜40重量%の樹脂として、該雲母
含有樹脂から成形される厚さ100〜300μmの雲母
含有ポリプロピレンシートを、発泡倍率5〜50倍、厚
さ2〜6mmの発泡ポリプロピレンシートの両面に、積
層して構成されていることを特徴とする自動車内装天井
成形用部材(自動車内装天井部材の成形に用いる部材)
である。また、この発明における発泡ポリプロピレンシ
ートとしては、常圧発泡架橋ポリプロピレンシートが好
適に使用できる。
決するため、以下の各発明を包含して構成される。本発
明の第1は、発泡ポリプロピレンシートとその両面に積
層された雲母含有ポリプロピレンシートにより構成され
た3層構造のプラスチックシート複合材を有してなる自
動車内装天井成形用部材であって、該3層構造のプラス
チックシート複合材は、粒子径10〜100μmの雲母
を、試験温度230℃、試験荷重21.18Nにおける
メルトフローレート(JIS−K−7210のB法によ
る)が3〜40g/10分のポリプロピレン樹脂と混練
し、雲母含有率15〜40重量%の樹脂として、該雲母
含有樹脂から成形される厚さ100〜300μmの雲母
含有ポリプロピレンシートを、発泡倍率5〜50倍、厚
さ2〜6mmの発泡ポリプロピレンシートの両面に、積
層して構成されていることを特徴とする自動車内装天井
成形用部材(自動車内装天井部材の成形に用いる部材)
である。また、この発明における発泡ポリプロピレンシ
ートとしては、常圧発泡架橋ポリプロピレンシートが好
適に使用できる。
【0008】本発明の第2は、前記3層構造のプラスチ
ックシート複合材の表面側すなわち自動車天井室内側を
構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートの表面に、
前記雲母含有ポリプロピレンシートの素材により部分的
に補強部分が形成されていることを特徴とする第1の発
明に記載の自動車内装天井成形用部材である。
ックシート複合材の表面側すなわち自動車天井室内側を
構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートの表面に、
前記雲母含有ポリプロピレンシートの素材により部分的
に補強部分が形成されていることを特徴とする第1の発
明に記載の自動車内装天井成形用部材である。
【0009】本発明の第3は、前記3層構造プラスチッ
クシート複合材の表面側(自動車天井材の室内側)を構
成する前記雲母含有ポリプロピレンシートの表面に、部
分的な強度アップをはかる為に、さらに前記雲母含有ポ
リプロピレンシートを部分貼りしたことを特徴とする第
2の発明に記載した自動車内装天井成形用部材である。
この第3の発明において、表面側(室内側)に部分貼り
する雲母含有ポリプロピレンシートは、前記3層構造プ
ラスチックシート複合材の表面側を構成する前記雲母含
有ポリプロピレンシートと同材質であることが好ましい
が、第1の発明に記載した範囲であれば、多少異なって
いても構わない。
クシート複合材の表面側(自動車天井材の室内側)を構
成する前記雲母含有ポリプロピレンシートの表面に、部
分的な強度アップをはかる為に、さらに前記雲母含有ポ
リプロピレンシートを部分貼りしたことを特徴とする第
2の発明に記載した自動車内装天井成形用部材である。
この第3の発明において、表面側(室内側)に部分貼り
する雲母含有ポリプロピレンシートは、前記3層構造プ
ラスチックシート複合材の表面側を構成する前記雲母含
有ポリプロピレンシートと同材質であることが好ましい
が、第1の発明に記載した範囲であれば、多少異なって
いても構わない。
【0010】また、この第3の発明においては、加圧成
形する前の自動車内装天井成形用部材の段階において
は、表面側(室内側)に部分貼りする雲母含有ポリプロ
ピレンシートを、前記3層構造のプラスチックシート複
合材の表面側を構成する前記雲母含有ポリプロピレンシ
ートに仮止めしてあればよく、この部分は、後で加熱し
加圧成形して自動車内装天井部材を成形する際に、熱に
より溶融状態となって貼り合わせられる。また、この第
3の発明においては、表面側(自動車天井材の室内側)
の前記雲母含有ポリプロピレンシートが部分的に厚くな
るが、後で加熱し加圧成形して自動車内装天井部材を成
形するときに、加熱と加圧により薄い部分と厚い部分の
境界部の角が無くなるので外観上の問題は無い。
形する前の自動車内装天井成形用部材の段階において
は、表面側(室内側)に部分貼りする雲母含有ポリプロ
ピレンシートを、前記3層構造のプラスチックシート複
合材の表面側を構成する前記雲母含有ポリプロピレンシ
ートに仮止めしてあればよく、この部分は、後で加熱し
加圧成形して自動車内装天井部材を成形する際に、熱に
より溶融状態となって貼り合わせられる。また、この第
3の発明においては、表面側(自動車天井材の室内側)
の前記雲母含有ポリプロピレンシートが部分的に厚くな
るが、後で加熱し加圧成形して自動車内装天井部材を成
形するときに、加熱と加圧により薄い部分と厚い部分の
境界部の角が無くなるので外観上の問題は無い。
【0011】本発明の第4は、前記3層構造のプラスチ
ックシート複合材の表面側(自動車天井材の室内側)を構
成する前記雲母含有ポリプロピレンシートを押出し、発
泡ポリプロピレンシートにラミネートする際に、強度が
必要な部位を厚くし部分的な強度アップをはかる為に、
押出機吐出部のリップ開度を変化させ、表面側の前記雲
母含有ポリプロピレンシートの厚さを部分的に厚くした
ことを特徴とする第2の発明に記載した自動車内装天井
部材である。この第4の発明においても、表面側(自動
車天井材の室内側)の前記雲母含有ポリプロピレンシー
トが部分的に厚くなるが、リップ開度の変化を滑らかに
したり、後で加圧成形して自動車内装天井部材を成形す
る際に加熱と加圧により、薄い部分と厚い部分の境界部
の角を無くすことができ、外観上の問題は無い。
ックシート複合材の表面側(自動車天井材の室内側)を構
成する前記雲母含有ポリプロピレンシートを押出し、発
泡ポリプロピレンシートにラミネートする際に、強度が
必要な部位を厚くし部分的な強度アップをはかる為に、
押出機吐出部のリップ開度を変化させ、表面側の前記雲
母含有ポリプロピレンシートの厚さを部分的に厚くした
ことを特徴とする第2の発明に記載した自動車内装天井
部材である。この第4の発明においても、表面側(自動
車天井材の室内側)の前記雲母含有ポリプロピレンシー
トが部分的に厚くなるが、リップ開度の変化を滑らかに
したり、後で加圧成形して自動車内装天井部材を成形す
る際に加熱と加圧により、薄い部分と厚い部分の境界部
の角を無くすことができ、外観上の問題は無い。
【0012】本発明の第5は、前記3層構造のプラスチ
ックシート複合材の表面側すなわち自動車天井室内側を
構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートを厚くして
補強する部分が、前記複合材の外縁に沿う部分(外縁に
沿う所定の幅を持った領域を意味する)および中央部分
の内の少なくとも1箇所であることを特徴とする第2の
発明から第4の発明のいずれかに記載した自動車内装天
井成形用部材である。すなわち、前記3層構造のプラス
チックシート複合材の樹脂の押し出し方向に沿った細長
い中央領域を厚くしてもよく、樹脂の押し出し方向に沿
った細長い両側領域を厚くしてもよい。また、中央領域
と両側領域の両方を厚くしてもよい。更に、樹脂の押し
出し方向に直角な方向に沿った細長い中央領域を厚くし
てもよく、樹脂の押し出し方向に直角な方向に沿った細
長い両側領域を厚くしてもよい。更に、その両方を厚く
しても構わない。
ックシート複合材の表面側すなわち自動車天井室内側を
構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートを厚くして
補強する部分が、前記複合材の外縁に沿う部分(外縁に
沿う所定の幅を持った領域を意味する)および中央部分
の内の少なくとも1箇所であることを特徴とする第2の
発明から第4の発明のいずれかに記載した自動車内装天
井成形用部材である。すなわち、前記3層構造のプラス
チックシート複合材の樹脂の押し出し方向に沿った細長
い中央領域を厚くしてもよく、樹脂の押し出し方向に沿
った細長い両側領域を厚くしてもよい。また、中央領域
と両側領域の両方を厚くしてもよい。更に、樹脂の押し
出し方向に直角な方向に沿った細長い中央領域を厚くし
てもよく、樹脂の押し出し方向に直角な方向に沿った細
長い両側領域を厚くしてもよい。更に、その両方を厚く
しても構わない。
【0013】本発明の第6は、前記3層構造のプラスチ
ックシート複合材の裏面側にバック処理材を貼り付けた
ことを特徴とする第1の発明から第5の発明のいずれか
に記載した自動車内装天井成形用部材である。ここで、
バック処理材とは、自動車走行中の振動に伴うこすれ音
を防止するために貼り付ける材料である。
ックシート複合材の裏面側にバック処理材を貼り付けた
ことを特徴とする第1の発明から第5の発明のいずれか
に記載した自動車内装天井成形用部材である。ここで、
バック処理材とは、自動車走行中の振動に伴うこすれ音
を防止するために貼り付ける材料である。
【0014】本発明の第7は、第1から第6の発明のい
ずれかに記載の自動車内装天井成形用部材を用いて成形
した自動車内装天井部材であって、前記3層構造プラス
チックシート複合材の裏面側(自動車天井の室内側と反
対側)を構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートが
部分的に凹凸形状を有し、表面側(自動車天井の室内
側)を構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートは面
が略フラット状で凹凸形状を有しない事を特徴とする自
動車内装天井部材である。
ずれかに記載の自動車内装天井成形用部材を用いて成形
した自動車内装天井部材であって、前記3層構造プラス
チックシート複合材の裏面側(自動車天井の室内側と反
対側)を構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートが
部分的に凹凸形状を有し、表面側(自動車天井の室内
側)を構成する前記雲母含有ポリプロピレンシートは面
が略フラット状で凹凸形状を有しない事を特徴とする自
動車内装天井部材である。
【0015】本発明の第8は、第1から第6の発明のい
ずれかに記載の自動車内装天井成形用部材を用いて成形
した自動車内装天井部材であって、前記3層構造のプラ
スチックシート複合材の裏面側を構成する前記雲母含有
ポリプロピレンシートより外層に樹脂ラミネート紙の層
を有することを特徴とする自動車内装天井部材である。
樹脂ラミネート紙の層は、前記3層構造のプラスチック
シート複合材の裏面に直接貼り付けて設けられてもよ
く、前記3層構造のプラスチックシート複合材の裏面に
バック処理材等の別の層を設けた後、その外側に設けら
れてもよい。
ずれかに記載の自動車内装天井成形用部材を用いて成形
した自動車内装天井部材であって、前記3層構造のプラ
スチックシート複合材の裏面側を構成する前記雲母含有
ポリプロピレンシートより外層に樹脂ラミネート紙の層
を有することを特徴とする自動車内装天井部材である。
樹脂ラミネート紙の層は、前記3層構造のプラスチック
シート複合材の裏面に直接貼り付けて設けられてもよ
く、前記3層構造のプラスチックシート複合材の裏面に
バック処理材等の別の層を設けた後、その外側に設けら
れてもよい。
【0016】本発明の第9は、部材の曲げ試験における
破断時の最大曲げ荷重を、試験片50mm×150m
m、両端自由支持でスパン100mmの中央部に50m
m/分の速度で荷重をかけて行き、破断したときの荷重
として測定した場合、該最大曲げ荷重が9.8〜49.
0Nであることを特徴とする第1から第6の発明のいず
れかに記載した自動車内装天井成形用部材である。該最
大曲げ荷重9.8〜49.0Nの値は、本来、自動車内
装天井部材に要求される値であるが、天井材に成形する
前の自動車内装天井成形用部材に対して成形加工時に特
別の強度に関わる加工を施さない場合には、自動車内装
天井成形用部材に対しても適用できる値である。
破断時の最大曲げ荷重を、試験片50mm×150m
m、両端自由支持でスパン100mmの中央部に50m
m/分の速度で荷重をかけて行き、破断したときの荷重
として測定した場合、該最大曲げ荷重が9.8〜49.
0Nであることを特徴とする第1から第6の発明のいず
れかに記載した自動車内装天井成形用部材である。該最
大曲げ荷重9.8〜49.0Nの値は、本来、自動車内
装天井部材に要求される値であるが、天井材に成形する
前の自動車内装天井成形用部材に対して成形加工時に特
別の強度に関わる加工を施さない場合には、自動車内装
天井成形用部材に対しても適用できる値である。
【0017】本発明の第10は、部材の曲げ試験におけ
る破断時の最大曲げ荷重を、試験片50mm×150m
m、両端自由支持でスパン100mmの中央部に50m
m/分の速度で荷重をかけて行き、破断したときの荷重
として測定した場合、該最大曲げ荷重が9.8〜49.
0Nであることを特徴とする第7または第8の発明のい
ずれかに記載した自動車内装天井部材である。
る破断時の最大曲げ荷重を、試験片50mm×150m
m、両端自由支持でスパン100mmの中央部に50m
m/分の速度で荷重をかけて行き、破断したときの荷重
として測定した場合、該最大曲げ荷重が9.8〜49.
0Nであることを特徴とする第7または第8の発明のい
ずれかに記載した自動車内装天井部材である。
【0018】
【発明の実施の形態】 本発明者等は、通常は射出成形
用として実績のある雲母含有ポリプロピレン樹脂を、生
産機で量産する条件として、Tダイ幅1,500mm程
度の広幅、引取り速度10〜30m/分において、10
0〜300μmの薄いシート状に押し出し可能にする為
に、雲母とポリプロピレン樹脂の適正な条件の検討を行
なった。
用として実績のある雲母含有ポリプロピレン樹脂を、生
産機で量産する条件として、Tダイ幅1,500mm程
度の広幅、引取り速度10〜30m/分において、10
0〜300μmの薄いシート状に押し出し可能にする為
に、雲母とポリプロピレン樹脂の適正な条件の検討を行
なった。
【0019】当初は、雲母の種類、粒子径、含有率の影
響およびポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(M
FR)、カップリング剤とその含有率、そしてTダイか
らの押し出し条件の検討において、上記のようなTダイ
幅や引取り速度では、薄物の成膜性は全く無理であった
が、検討を進めることにより、適正な条件を掴むことが
できた。
響およびポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(M
FR)、カップリング剤とその含有率、そしてTダイか
らの押し出し条件の検討において、上記のようなTダイ
幅や引取り速度では、薄物の成膜性は全く無理であった
が、検討を進めることにより、適正な条件を掴むことが
できた。
【0020】まず、雲母については、白雲母、絹雲母、
金雲母などが好適であり、アスペクト比5以上、雲母含
有率15〜40重量%のとき、粒子径は10〜100μ
mが適している。ラボテスト的な方法においては、Tダ
イ幅が500mm以下、引取り速度が10m/分未満、
シート厚み500μmであれば、上記の条件からはずれ
ても問題は無かったが、前述の量産条件(Tダイ幅1,
500mm程度の広幅、引取り速度10〜30m/分に
おいて、100〜300μmの薄いシート状に押し出し
する条件)においては、粒子径が10μm未満では成膜
性が良くても剛性が劣り、100μmを超えると成膜
上、穴明きの発生も見られ不適切である。剛性、成膜性
の点から更に好ましい粒子径の範囲は15〜50μmで
ある。
金雲母などが好適であり、アスペクト比5以上、雲母含
有率15〜40重量%のとき、粒子径は10〜100μ
mが適している。ラボテスト的な方法においては、Tダ
イ幅が500mm以下、引取り速度が10m/分未満、
シート厚み500μmであれば、上記の条件からはずれ
ても問題は無かったが、前述の量産条件(Tダイ幅1,
500mm程度の広幅、引取り速度10〜30m/分に
おいて、100〜300μmの薄いシート状に押し出し
する条件)においては、粒子径が10μm未満では成膜
性が良くても剛性が劣り、100μmを超えると成膜
上、穴明きの発生も見られ不適切である。剛性、成膜性
の点から更に好ましい粒子径の範囲は15〜50μmで
ある。
【0021】また、雲母の含有率においても15重量%
未満では剛性が劣り、40重量%を超えると穴明きの発
生が多くなることが分かった。穴明き防止の点から更に
好ましい雲母含有率の範囲は15〜30重量%であっ
た。
未満では剛性が劣り、40重量%を超えると穴明きの発
生が多くなることが分かった。穴明き防止の点から更に
好ましい雲母含有率の範囲は15〜30重量%であっ
た。
【0022】また、雲母の好ましいアスペクト比(平均
直径を厚さで除した数値)は、5以上であり、特に10
以上が好ましい。アスペクト比が5未満のものは成形用
部材シートに対して平行に配向できなくなるため、剛性
向上効果が劣る。アスペクト比は大きいほど雲母の成形
用部材シート中における層数が大きくなるため高い剛性
を示すと考えられる。
直径を厚さで除した数値)は、5以上であり、特に10
以上が好ましい。アスペクト比が5未満のものは成形用
部材シートに対して平行に配向できなくなるため、剛性
向上効果が劣る。アスペクト比は大きいほど雲母の成形
用部材シート中における層数が大きくなるため高い剛性
を示すと考えられる。
【0023】一方、雲母を混練するベースになるポリプ
ロピレン樹脂については、前述の量産条件(Tダイ幅
1,500mm程度の広幅、引取り速度10〜30m/
分において、100〜300μmの薄いシート状に押し
出しする条件)においては、雲母のアスペクト比5以
上、粒子径は10〜100μm、雲母含有率15〜40
重量%のとき、試験温度230°C、試験荷重21.1
8Nにおけるメルトフローレート(JIS−K−721
0のB法による)が3〜40g/10分であることが好
ましく、このように比較的数値の高いほうが、雲母との
混練樹脂押し出し時に延展性が良く、穴明きの無いきれ
いなシートを得ることができた。すなわち、メルトフロ
ーレートが3g/10分未満であると、延展性が悪く穴
明きが発生し易く好ましくなく、40g/10分を越え
ると、樹脂が柔らかくなり過ぎるのため好ましくない。
ロピレン樹脂については、前述の量産条件(Tダイ幅
1,500mm程度の広幅、引取り速度10〜30m/
分において、100〜300μmの薄いシート状に押し
出しする条件)においては、雲母のアスペクト比5以
上、粒子径は10〜100μm、雲母含有率15〜40
重量%のとき、試験温度230°C、試験荷重21.1
8Nにおけるメルトフローレート(JIS−K−721
0のB法による)が3〜40g/10分であることが好
ましく、このように比較的数値の高いほうが、雲母との
混練樹脂押し出し時に延展性が良く、穴明きの無いきれ
いなシートを得ることができた。すなわち、メルトフロ
ーレートが3g/10分未満であると、延展性が悪く穴
明きが発生し易く好ましくなく、40g/10分を越え
ると、樹脂が柔らかくなり過ぎるのため好ましくない。
【0024】また、シートの剛性を高めるためにはポリ
プロピレン樹脂とこれら雲母の界面の接着性が高いほど
シートの剛性を高くすることが出来る。このように界面
の接着が剛性を左右することから、界面に作用するカッ
プリング剤を適宜添加してシート成形するのが好まし
い。カップリング剤としては、シランカップリング剤で
雲母を処理することが好ましく、その処理を行うことに
よって、雲母は表面の疎水性が高まるため、ポリプロピ
レン樹脂との接着性が高まり、高い剛性を得ることが出
来る。またその含有量としては0.1〜5重量%が適当
である。
プロピレン樹脂とこれら雲母の界面の接着性が高いほど
シートの剛性を高くすることが出来る。このように界面
の接着が剛性を左右することから、界面に作用するカッ
プリング剤を適宜添加してシート成形するのが好まし
い。カップリング剤としては、シランカップリング剤で
雲母を処理することが好ましく、その処理を行うことに
よって、雲母は表面の疎水性が高まるため、ポリプロピ
レン樹脂との接着性が高まり、高い剛性を得ることが出
来る。またその含有量としては0.1〜5重量%が適当
である。
【0025】以上のように、薄物の雲母含有ポリプロピ
レンシートをTダイから押し出し成形する為の材料の仕
様について、適正な条件を得ることが可能となった。
レンシートをTダイから押し出し成形する為の材料の仕
様について、適正な条件を得ることが可能となった。
【0026】次に、雲母含有ポリプロピレンシ−トに複
合体として組み合わせる発泡ポリプロピレンシートは、
常圧架橋発泡により製造される常圧発泡架橋ポリプロピ
レンシートであることが好ましい。すなわち、このよう
に架橋させると、後で自動車天井材の形に加熱加圧成形
する際の寸法安定性の点で好ましいからである。常圧架
橋発泡とは、樹脂+熱分解型発泡剤に架橋剤あるいは架
橋助剤をブレンドした後、発泡性シートに押出してか
ら、電子線で架橋せしめ発泡させる方法、あるいは押出
してから発泡に先立ち架橋せしめると共に発泡させる
(化学架橋法)ことにより発泡体を得る方法である。
合体として組み合わせる発泡ポリプロピレンシートは、
常圧架橋発泡により製造される常圧発泡架橋ポリプロピ
レンシートであることが好ましい。すなわち、このよう
に架橋させると、後で自動車天井材の形に加熱加圧成形
する際の寸法安定性の点で好ましいからである。常圧架
橋発泡とは、樹脂+熱分解型発泡剤に架橋剤あるいは架
橋助剤をブレンドした後、発泡性シートに押出してか
ら、電子線で架橋せしめ発泡させる方法、あるいは押出
してから発泡に先立ち架橋せしめると共に発泡させる
(化学架橋法)ことにより発泡体を得る方法である。
【0027】更に、その発泡倍率が数倍にとどまると剛
性を有するシートとなるが、発泡倍率が数十倍になると
柔らかい柔軟なフイルム状の性状を示す。本発明では、
剛性と軽量化の兼ね合いから、発泡倍率は5〜50倍、
厚みは2〜6mmの設定とした。
性を有するシートとなるが、発泡倍率が数十倍になると
柔らかい柔軟なフイルム状の性状を示す。本発明では、
剛性と軽量化の兼ね合いから、発泡倍率は5〜50倍、
厚みは2〜6mmの設定とした。
【0028】一般に要求される剛性と伸縮性及び軽量性
によつて積層体の積層構造は決定される。本発明におい
ては2〜6mm厚の発泡ポリプロピレンシートを使用し
た自動車内装天井成形用部材を想定例としており、発泡
ポリプロピレンシートを挟み込むような形で、雲母含有
ポリプロピレンシート/発泡ポリプロピレンシート/雲
母含有ポリプロピレンシートの3層構造を基本としてい
る。本発明の明細書文章中においては、この3層構造体
を「3層構造のプラスチックシート複合材」または、単
に「3層構造のプラスチック複合材」と記載している。
また要求される剛性により、雲母含有ポリプロピレンシ
ート/発泡ポリプロピレンシート/雲母含有ポリプロピ
レンシート/発泡ポリプロピレンシート/雲母含有ポリ
プロピレンシートなどの多重積層された成形用積層体を
考えることもできる。
によつて積層体の積層構造は決定される。本発明におい
ては2〜6mm厚の発泡ポリプロピレンシートを使用し
た自動車内装天井成形用部材を想定例としており、発泡
ポリプロピレンシートを挟み込むような形で、雲母含有
ポリプロピレンシート/発泡ポリプロピレンシート/雲
母含有ポリプロピレンシートの3層構造を基本としてい
る。本発明の明細書文章中においては、この3層構造体
を「3層構造のプラスチックシート複合材」または、単
に「3層構造のプラスチック複合材」と記載している。
また要求される剛性により、雲母含有ポリプロピレンシ
ート/発泡ポリプロピレンシート/雲母含有ポリプロピ
レンシート/発泡ポリプロピレンシート/雲母含有ポリ
プロピレンシートなどの多重積層された成形用積層体を
考えることもできる。
【0029】これらの積層体の厚さは、その剛性と軽量
化の目標により決定される。通常、前記3層構造のプラ
スチックシート複合材の場合、1〜6mmであり、好ま
しくは2〜6mmであり、本発明においては、約2mm
〜6mmとしている。その最大曲げ荷重(後述する試験
方法による)は9.8〜49.0N(1〜5kgf)と
するのが良い。厚さ1mm未満であると剛性を保持する
ことが難しく、6mmを越える厚みにしても特段の特性
向上を期待することができない。最大曲げ荷重は、9.
8N未満であれば一辺が1m以上の大きさになると垂れ
下がりが大きくなり、取り付ける際の作業性が劣る場合
があり、49.0Nを越えても特段の特性向上が認めら
れない。尚、ここで記載した最大曲げ荷重は、成形加工
の完了した自動車内装天井部材に要求される数値である
が、雲母含有ポリプロピレンシート/発泡ポリプロピレ
ンシート/雲母含有ポリプロピレンシートから構成され
る3層構造のプラスチックシート複合材に、特別な強度
に係わる加工を施さないで自動車内装天井部材を成形す
る場合には、成形前の3層構造プラスチックシート複合
材を有する自動車内装天井成形用部材に要求される最大
曲げ荷重であると規定することもできる。
化の目標により決定される。通常、前記3層構造のプラ
スチックシート複合材の場合、1〜6mmであり、好ま
しくは2〜6mmであり、本発明においては、約2mm
〜6mmとしている。その最大曲げ荷重(後述する試験
方法による)は9.8〜49.0N(1〜5kgf)と
するのが良い。厚さ1mm未満であると剛性を保持する
ことが難しく、6mmを越える厚みにしても特段の特性
向上を期待することができない。最大曲げ荷重は、9.
8N未満であれば一辺が1m以上の大きさになると垂れ
下がりが大きくなり、取り付ける際の作業性が劣る場合
があり、49.0Nを越えても特段の特性向上が認めら
れない。尚、ここで記載した最大曲げ荷重は、成形加工
の完了した自動車内装天井部材に要求される数値である
が、雲母含有ポリプロピレンシート/発泡ポリプロピレ
ンシート/雲母含有ポリプロピレンシートから構成され
る3層構造のプラスチックシート複合材に、特別な強度
に係わる加工を施さないで自動車内装天井部材を成形す
る場合には、成形前の3層構造プラスチックシート複合
材を有する自動車内装天井成形用部材に要求される最大
曲げ荷重であると規定することもできる。
【0030】本発明における3層構造のプラスチック複
合材の製造は、一般的には、巻取形態の発泡ポリプロピ
レンシートを巻戻して連続的に供給しながら、雲母含有
ポリプロピレンシートをTダイから溶融押し出しし、発
泡ポリプロピレンシートに該雲母含有ポリプロピレンシ
ートをラミネートして2層構造のシートを形成して巻き
取り、更にもう一度該2層構造のシートを連続的に巻戻
して、Tダイから溶融押し出しした雲母含有ポリプロピ
レンシートをラミネートして3層構造のプラスチック複
合材を得ることにより行なうことが好ましい。
合材の製造は、一般的には、巻取形態の発泡ポリプロピ
レンシートを巻戻して連続的に供給しながら、雲母含有
ポリプロピレンシートをTダイから溶融押し出しし、発
泡ポリプロピレンシートに該雲母含有ポリプロピレンシ
ートをラミネートして2層構造のシートを形成して巻き
取り、更にもう一度該2層構造のシートを連続的に巻戻
して、Tダイから溶融押し出しした雲母含有ポリプロピ
レンシートをラミネートして3層構造のプラスチック複
合材を得ることにより行なうことが好ましい。
【0031】ところが、本発明の成形用部材は自動車内
装天井用であるので、通常、成形用部材の状態あるい
は、成形用部材から自動車内装天井部材を成形する過程
において、表面側(自動車天井の室内側)の最外層には
美粧性を保持するために外装用表皮材が取付けられ、裏
面側の層には、振動に伴うこすれ音を防止する為にバッ
ク処理材が取付けられる。外装用表皮材としては、ポリ
エステル製の不織布、トリコット表皮、皮革、合成皮革
などが用いられる。バック処理材としては、各種製法で
得られた不織布などが主に採用される。また、これらの
補助層の他に強度の不足分を補う等の目的で、別の補助
層を追加することもできる。
装天井用であるので、通常、成形用部材の状態あるい
は、成形用部材から自動車内装天井部材を成形する過程
において、表面側(自動車天井の室内側)の最外層には
美粧性を保持するために外装用表皮材が取付けられ、裏
面側の層には、振動に伴うこすれ音を防止する為にバッ
ク処理材が取付けられる。外装用表皮材としては、ポリ
エステル製の不織布、トリコット表皮、皮革、合成皮革
などが用いられる。バック処理材としては、各種製法で
得られた不織布などが主に採用される。また、これらの
補助層の他に強度の不足分を補う等の目的で、別の補助
層を追加することもできる。
【0032】本発明における3層構造のプラスチックシ
ート複合材の裏面に、バック処理材の層を形成する方法
としては、一般的には、3層構造のプラスチックシート
複合材を形成する過程において、発泡ポリプロピレンシ
ートと雲母含有ポリプロピレンシートをラミネートした
2層構造のシートを連続的に巻戻して、Tダイから射出
した雲母含有ポリプロピレンシートをラミネートしなが
ら、同時にその外側にバック処理材を貼り付ける方法等
により行なうことができる。通常、3層構造のプラスチ
ックシート複合材そのもの、または3層構造のプラスチ
ックシート複合材にバック処理材を貼り付けることによ
り、自動車内装天井成形用部材の製造は完了する。
ート複合材の裏面に、バック処理材の層を形成する方法
としては、一般的には、3層構造のプラスチックシート
複合材を形成する過程において、発泡ポリプロピレンシ
ートと雲母含有ポリプロピレンシートをラミネートした
2層構造のシートを連続的に巻戻して、Tダイから射出
した雲母含有ポリプロピレンシートをラミネートしなが
ら、同時にその外側にバック処理材を貼り付ける方法等
により行なうことができる。通常、3層構造のプラスチ
ックシート複合材そのもの、または3層構造のプラスチ
ックシート複合材にバック処理材を貼り付けることによ
り、自動車内装天井成形用部材の製造は完了する。
【0033】また、3層構造のプラスチックシート複合
材に表皮材の層を成形する方法は、自動車内装天井成形
用部材を自動車天井の形に成形するときに同時に行うの
が効率的であり、表皮材の無い状態の3層構造プラスチ
ックシート複合材等(3層構造のプラスチックシート複
合材にバック処理材の層が形成された複合材等)をまず
加熱炉内に入れ、表皮材をのせる側の雲母含有ポリプロ
ピレンシートの表面温度が170℃以上になるまで予熱
し、その直後に冷却型に移動させ表皮材をのせて同時圧
着し、約30秒間の加圧成形(自動車天井の形に成形)を
行う方法等を用いることができる。
材に表皮材の層を成形する方法は、自動車内装天井成形
用部材を自動車天井の形に成形するときに同時に行うの
が効率的であり、表皮材の無い状態の3層構造プラスチ
ックシート複合材等(3層構造のプラスチックシート複
合材にバック処理材の層が形成された複合材等)をまず
加熱炉内に入れ、表皮材をのせる側の雲母含有ポリプロ
ピレンシートの表面温度が170℃以上になるまで予熱
し、その直後に冷却型に移動させ表皮材をのせて同時圧
着し、約30秒間の加圧成形(自動車天井の形に成形)を
行う方法等を用いることができる。
【0034】また、本発明においては、3層構造のプラ
スチックシート複合材または該複合材にバック処理材の
層等を形成した自動車内装天井成形用部材を適切な大き
さに断裁した後、表皮材をのせる側(室内側)の雲母含有
ポリプロピレンシートの強度が必要な部分に、雲母含有
ポリプロピレンシートを部分貼りして(テープ等で仮止
めする方法が好ましい)補強する構造とすることができ
る。そして、この部分貼りして補強する部分は、特に限
定はしないが、該複合材の外縁部分および/または中央
部分の内の少なくとも1箇所とすることが、効率的補強
と効率的製造の点で好ましい。
スチックシート複合材または該複合材にバック処理材の
層等を形成した自動車内装天井成形用部材を適切な大き
さに断裁した後、表皮材をのせる側(室内側)の雲母含有
ポリプロピレンシートの強度が必要な部分に、雲母含有
ポリプロピレンシートを部分貼りして(テープ等で仮止
めする方法が好ましい)補強する構造とすることができ
る。そして、この部分貼りして補強する部分は、特に限
定はしないが、該複合材の外縁部分および/または中央
部分の内の少なくとも1箇所とすることが、効率的補強
と効率的製造の点で好ましい。
【0035】この自動車内装成形用部材の部分貼りした
雲母含有ポリプルピレンシートは、前項記載の加熱炉に
よる予熱成形時に溶融して融着し、その直後に加圧する
為、加熱と加圧により薄い部分と厚い部分の境界部の段
差による角が無くなり外観上の問題が解消されると共
に、部分的な強度アップが図れる。また、部分貼りする
雲母含有ポリプルピレンシートは、成形性等の点で、3
層構造プラスチックシート複合材の表面側の雲母含有ポ
リプルピレンシートと同材質であることが好ましいが、
成形性等に問題なければ、多少異なっていても構わな
い。
雲母含有ポリプルピレンシートは、前項記載の加熱炉に
よる予熱成形時に溶融して融着し、その直後に加圧する
為、加熱と加圧により薄い部分と厚い部分の境界部の段
差による角が無くなり外観上の問題が解消されると共
に、部分的な強度アップが図れる。また、部分貼りする
雲母含有ポリプルピレンシートは、成形性等の点で、3
層構造プラスチックシート複合材の表面側の雲母含有ポ
リプルピレンシートと同材質であることが好ましいが、
成形性等に問題なければ、多少異なっていても構わな
い。
【0036】また、3層構造プラスチックシート複合材
の補強の別方法として、前記3層構造のプラスチックシ
ート複合材の表面側すなわち自動車天井室内側を構成す
る雲母含有ポリプロピレンシートを押出し、前記発泡ポ
リプロピレンシートにラミネートする際に、押出機吐出
部(Tダイ)のリップ開度を部分的に変化させて、表面側
の前記雲母含有ポリプロピレンシートの厚さを部分的に
変化させる方法を用いることもできる。この方法の場合
も、雲母含有ポリプルピレンシートを部分貼りする場合
と同様に、加熱加圧成形時に、薄い部分と厚い部分の境
界部の段差による角が無くなり外観上の問題が解消され
ると共に、部分的な強度アップが図れる。
の補強の別方法として、前記3層構造のプラスチックシ
ート複合材の表面側すなわち自動車天井室内側を構成す
る雲母含有ポリプロピレンシートを押出し、前記発泡ポ
リプロピレンシートにラミネートする際に、押出機吐出
部(Tダイ)のリップ開度を部分的に変化させて、表面側
の前記雲母含有ポリプロピレンシートの厚さを部分的に
変化させる方法を用いることもできる。この方法の場合
も、雲母含有ポリプルピレンシートを部分貼りする場合
と同様に、加熱加圧成形時に、薄い部分と厚い部分の境
界部の段差による角が無くなり外観上の問題が解消され
ると共に、部分的な強度アップが図れる。
【0037】雲母含有ポリプロピレンシートを部分貼り
等により厚くする部分は、前述の通り、3層構造プラス
チックシート複合材の外縁部分および/または中央部分
の内の少なくとも1箇所であることが好ましい。すなわ
ち、前記3層構造のプラスチックシート複合材の樹脂の
押し出し方向に沿った細長い中央領域を厚くしてもよ
く、樹脂の押し出し方向に沿った細長い両側領域を厚く
してもよい。また、中央領域と両側領域の両方を厚くし
てもよい。更に、樹脂の押し出し方向に直角な方向に沿
った細長い中央領域を厚くしてもよく、樹脂の押し出し
方向に直角な方向に沿った細長い両側領域を厚くしても
よい。更に、その両方を厚くしても構わない。
等により厚くする部分は、前述の通り、3層構造プラス
チックシート複合材の外縁部分および/または中央部分
の内の少なくとも1箇所であることが好ましい。すなわ
ち、前記3層構造のプラスチックシート複合材の樹脂の
押し出し方向に沿った細長い中央領域を厚くしてもよ
く、樹脂の押し出し方向に沿った細長い両側領域を厚く
してもよい。また、中央領域と両側領域の両方を厚くし
てもよい。更に、樹脂の押し出し方向に直角な方向に沿
った細長い中央領域を厚くしてもよく、樹脂の押し出し
方向に直角な方向に沿った細長い両側領域を厚くしても
よい。更に、その両方を厚くしても構わない。
【0038】また、雲母含有ポリプロピレンシートを部
分貼り等により厚くする部分(細長い領域)の幅は、特
に限定はしないが100〜400mmであることが好ま
しく、200〜300mmであることが更に好ましい。
この幅が狭すぎると、補強の働きが不充分となり、逆に
広すぎると、全体を厚くする場合に近くなって軽量化と
部材の節約効果が低減する。また、特に限定はしない
が、部分貼り等により厚くする厚みは、100〜300
μm程度とすることが好ましい。すなわち、前記3層構
造のプラスチックシート複合材の表面側の雲母含有ポリ
プロピレンシートの厚さと同程度の厚さ分を補強するの
である。この厚さが厚過ぎると、加熱、加圧成形しても
補強部分の段差部が緩やかな曲線とならず、外観が悪く
なる傾向となるので、好ましくない。逆に薄すぎると、
補強効果が不充分となり、好ましくない。
分貼り等により厚くする部分(細長い領域)の幅は、特
に限定はしないが100〜400mmであることが好ま
しく、200〜300mmであることが更に好ましい。
この幅が狭すぎると、補強の働きが不充分となり、逆に
広すぎると、全体を厚くする場合に近くなって軽量化と
部材の節約効果が低減する。また、特に限定はしない
が、部分貼り等により厚くする厚みは、100〜300
μm程度とすることが好ましい。すなわち、前記3層構
造のプラスチックシート複合材の表面側の雲母含有ポリ
プロピレンシートの厚さと同程度の厚さ分を補強するの
である。この厚さが厚過ぎると、加熱、加圧成形しても
補強部分の段差部が緩やかな曲線とならず、外観が悪く
なる傾向となるので、好ましくない。逆に薄すぎると、
補強効果が不充分となり、好ましくない。
【0039】また、本発明においては、3層構造プラス
チックシート複合材の補強部分(雲母含有ポリプルピレ
ンシートを部分貼りした部分、または雲母含有ポリプル
ピレンシートを厚くして押出成形した部分)は、熱可塑
性樹脂からなっており硬化していないので、後の成形が
やり易いという効果を奏するものである。また、本発明
においては、製造順序を考慮してバック処理材の貼り付
け易さ等の理由により、3層構造プラスチックシート複
合材の補強部分を表面側(自動車天井材の室内側)に設
けるのが好ましいが、このようなことを考慮しなけれ
ば、この補強部分を3層構造プラスチックシート複合材
の裏面側(自動車天井の室内側と反対側)に設けることも
できる。
チックシート複合材の補強部分(雲母含有ポリプルピレ
ンシートを部分貼りした部分、または雲母含有ポリプル
ピレンシートを厚くして押出成形した部分)は、熱可塑
性樹脂からなっており硬化していないので、後の成形が
やり易いという効果を奏するものである。また、本発明
においては、製造順序を考慮してバック処理材の貼り付
け易さ等の理由により、3層構造プラスチックシート複
合材の補強部分を表面側(自動車天井材の室内側)に設
けるのが好ましいが、このようなことを考慮しなけれ
ば、この補強部分を3層構造プラスチックシート複合材
の裏面側(自動車天井の室内側と反対側)に設けることも
できる。
【0040】本発明においては、3層構造のプラスチッ
クシート複合材または該複合材にバック処理材の層等を
形成した自動車内装天井成形用部材を適切な大きさに断
裁した後、天井材の裏面側(室内側と反対側)を構成す
る雲母含有ポリプロピレンシートの層に、プレス加工に
より部分的に凹凸形状の加工を施して、凹あるいは凸方
向の剛性を向上させることもできる。この場合、天井材
の表面側(室内側)を成形するプレス板はフラットと
し、裏面側の一部に凹凸形状を有するプレス板を用いる
ことにより、裏面側のみに部分的にこのような加工を施
すことができる。また、裏面側のみに施すのは、人目に
着かない側に加工して美粧性を保つためである。また、
自動車の天井には、室内灯などのフラットでない加工部
分があるので、裏面側全面に凹凸形状の加工を施さない
で、フラット面積の広い部分に凹凸形状の加工を施すこ
とが好ましく、更に、凹部の溝(または凸部の山)が自動
車天井の前後方向に沿うように設けると剛性の点で好ま
しい。
クシート複合材または該複合材にバック処理材の層等を
形成した自動車内装天井成形用部材を適切な大きさに断
裁した後、天井材の裏面側(室内側と反対側)を構成す
る雲母含有ポリプロピレンシートの層に、プレス加工に
より部分的に凹凸形状の加工を施して、凹あるいは凸方
向の剛性を向上させることもできる。この場合、天井材
の表面側(室内側)を成形するプレス板はフラットと
し、裏面側の一部に凹凸形状を有するプレス板を用いる
ことにより、裏面側のみに部分的にこのような加工を施
すことができる。また、裏面側のみに施すのは、人目に
着かない側に加工して美粧性を保つためである。また、
自動車の天井には、室内灯などのフラットでない加工部
分があるので、裏面側全面に凹凸形状の加工を施さない
で、フラット面積の広い部分に凹凸形状の加工を施すこ
とが好ましく、更に、凹部の溝(または凸部の山)が自動
車天井の前後方向に沿うように設けると剛性の点で好ま
しい。
【0041】また、本発明においては、3層構造のプラ
スチックシート複合材を有する自動車内装天井成形用部
材を適切な大きさに断裁した後、その裏面側を構成する
雲母含有ポリプロピレンシートより外層に、更に樹脂ラ
ミネート紙を貼り付けて、紙が樹脂のように高温でも軟
化しない性質を利用して、高温時の撓み(垂れ下がり)
防止を図ることができる。この樹脂ラミネート紙は紙の
少なくとも片側の面に樹脂をラミネートした紙であり、
紙であれば使用できるが、クラフト紙等の引張り強度の
優れた紙を用いることが好ましい。また、ラミネートす
る樹脂は、雲母含有ポリプロピレンシートまたはこれに
貼り付けられたバック処理材等に熱融着させるために用
いるので、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレ
フィン樹脂が好ましい。具体的には、クラフト紙50μ
mとポリエチレンシート20μmの組み合わせ、段ボー
ルの中芯原紙120g/m2とポリエチレンシート20
μmの組み合わせ等を挙げることができる。
スチックシート複合材を有する自動車内装天井成形用部
材を適切な大きさに断裁した後、その裏面側を構成する
雲母含有ポリプロピレンシートより外層に、更に樹脂ラ
ミネート紙を貼り付けて、紙が樹脂のように高温でも軟
化しない性質を利用して、高温時の撓み(垂れ下がり)
防止を図ることができる。この樹脂ラミネート紙は紙の
少なくとも片側の面に樹脂をラミネートした紙であり、
紙であれば使用できるが、クラフト紙等の引張り強度の
優れた紙を用いることが好ましい。また、ラミネートす
る樹脂は、雲母含有ポリプロピレンシートまたはこれに
貼り付けられたバック処理材等に熱融着させるために用
いるので、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレ
フィン樹脂が好ましい。具体的には、クラフト紙50μ
mとポリエチレンシート20μmの組み合わせ、段ボー
ルの中芯原紙120g/m2とポリエチレンシート20
μmの組み合わせ等を挙げることができる。
【0042】この樹脂ラミネート紙を3層構造のプラス
チックシート複合材を有する自動車内装成形用部材の裏
面側に貼り付ける方法としては、自動車の天井の型に成
形する際に、樹脂ラミネート紙を予め型にセットしてお
く方法と、該成形用部材の裏面側に仮止めしておく方法
がある。予め型にセットしておく方法は、適切な大きさ
に断裁された自動車内装成形用部材を自動車の天井の型
に成形する際に、予め成形型の上に樹脂ラミネート紙を
セットしておき、成形する際の熱により樹脂を溶かし、
3層構造のプラスチックシート複合材を有する自動車内
装成形用部材と融着させる方法である。また、複合材の
裏面側に仮止めしておく方法は、適切な大きさに断裁さ
れた自動車内装成形用部材の裏面側に樹脂ラミネート紙
の末端部分等を接着して仮止めしておき、成形する際の
熱により樹脂を溶かし、3層構造のプラスチックシート
複合材を有する自動車内装成形用部材と融着させる方法
である。
チックシート複合材を有する自動車内装成形用部材の裏
面側に貼り付ける方法としては、自動車の天井の型に成
形する際に、樹脂ラミネート紙を予め型にセットしてお
く方法と、該成形用部材の裏面側に仮止めしておく方法
がある。予め型にセットしておく方法は、適切な大きさ
に断裁された自動車内装成形用部材を自動車の天井の型
に成形する際に、予め成形型の上に樹脂ラミネート紙を
セットしておき、成形する際の熱により樹脂を溶かし、
3層構造のプラスチックシート複合材を有する自動車内
装成形用部材と融着させる方法である。また、複合材の
裏面側に仮止めしておく方法は、適切な大きさに断裁さ
れた自動車内装成形用部材の裏面側に樹脂ラミネート紙
の末端部分等を接着して仮止めしておき、成形する際の
熱により樹脂を溶かし、3層構造のプラスチックシート
複合材を有する自動車内装成形用部材と融着させる方法
である。
【0043】
【実施例】以下実施例について述べる。配合、濃度等の
数値は、固形分あるいは有効成分の重量基準の数値であ
る。
数値は、固形分あるいは有効成分の重量基準の数値であ
る。
【0044】<伸縮率の測定>下記実施例において示す方
法で夫々自動車内装天井成形用部材を得て、該部材から
約300mm角の積層体サンプルをフラット状に加圧成
形した後、20℃、65%RHの雰囲気中に48時間放
置し、サンプルの片面にほぼ200mm間隔の目印をつ
け、目印間の初期寸法を測定しておく。その後90℃に
設定された熱風乾燥器の中にサンプルを入れ、8時間経
過後の取り出し直後の寸法を測定し、初期寸法に対する
寸法変化率を算出した。
法で夫々自動車内装天井成形用部材を得て、該部材から
約300mm角の積層体サンプルをフラット状に加圧成
形した後、20℃、65%RHの雰囲気中に48時間放
置し、サンプルの片面にほぼ200mm間隔の目印をつ
け、目印間の初期寸法を測定しておく。その後90℃に
設定された熱風乾燥器の中にサンプルを入れ、8時間経
過後の取り出し直後の寸法を測定し、初期寸法に対する
寸法変化率を算出した。
【0045】<最大曲げ荷重および曲げ弾性勾配の測定>
前記測定の場合と同様の方法によって成形した積層体
を、50mm×150mm切り取って試験片とし、表面
側を下にして両端自由支持でスパン長100mmの中央
部に、50mm/分の速度で荷重をかけて行き、その荷
重と中央の歪み量の関係を示す曲線を得た。そして、材
料の破壊した時の荷重を最大曲げ荷重とした。また、そ
の測定チャート曲線の加圧初期直線部分の歪み量と曲げ
荷重から、歪み量1mm当たりの曲げ荷重を算出し、曲
げ弾性勾配とした。
前記測定の場合と同様の方法によって成形した積層体
を、50mm×150mm切り取って試験片とし、表面
側を下にして両端自由支持でスパン長100mmの中央
部に、50mm/分の速度で荷重をかけて行き、その荷
重と中央の歪み量の関係を示す曲線を得た。そして、材
料の破壊した時の荷重を最大曲げ荷重とした。また、そ
の測定チャート曲線の加圧初期直線部分の歪み量と曲げ
荷重から、歪み量1mm当たりの曲げ荷重を算出し、曲
げ弾性勾配とした。
【0046】<耐熱片持ち自重垂下がり測定>前記測定の
場合と同様の方法によって成形した積層体を、50mm
×250mm切り取って試験片とし、表面側を下にして
掴みしろ50mm、スパン長200mmにてセットし
(片側固定支持としてセットし)、90℃の環境下にお
いて4時間放置し、試験片先端の初期値と試験環境下に
放置後の撓み変化量を測定した。
場合と同様の方法によって成形した積層体を、50mm
×250mm切り取って試験片とし、表面側を下にして
掴みしろ50mm、スパン長200mmにてセットし
(片側固定支持としてセットし)、90℃の環境下にお
いて4時間放置し、試験片先端の初期値と試験環境下に
放置後の撓み変化量を測定した。
【0047】次に、具体的な実施例について説明する。 <実施例1>試験温度230℃、試験荷重21.18Nに
おけるメルトフローレート(JIS−K−7210のB
法による)が25g/10分のポリプロピレン樹脂ペレ
ットに、粒子径40μm、アスペクト比10の金雲母を
20重量%、シランカップリング剤0.1重量%となる
ように溶融混練し、金雲母含有ペレットを得た。そのペ
レットを用いて押出し幅1500mmのTダイから、厚
さ150μmとなるよう金雲母含有ポリプロピレン樹脂
2を溶融押し出しし、速度28m/minで送られて来
る厚さ3mm、25倍発泡の常圧発泡架橋ポリプロピレ
ンシート3に連続的にラミネートして2層のプラスチッ
クシート複合材を得た。更に、この2層のプラスチック
シート複合材を繰り出しながら、常圧発泡架橋ポリプロ
ピレンシート3の反対面にも金雲母含有ポリプロピレン
樹脂4を、厚さ150μmとなるよう押出し幅1500
mmのTダイから溶融押し出しして、速度28m/mi
nで連続的にラミネートし、同時にその外側に(裏側に)
バック処理材5として、15g/m2のポリエステルス
パンボンド不織布を貼り合せて、3層構造のプラスチッ
クシート複合材+バック処理材の積層体を得た。
おけるメルトフローレート(JIS−K−7210のB
法による)が25g/10分のポリプロピレン樹脂ペレ
ットに、粒子径40μm、アスペクト比10の金雲母を
20重量%、シランカップリング剤0.1重量%となる
ように溶融混練し、金雲母含有ペレットを得た。そのペ
レットを用いて押出し幅1500mmのTダイから、厚
さ150μmとなるよう金雲母含有ポリプロピレン樹脂
2を溶融押し出しし、速度28m/minで送られて来
る厚さ3mm、25倍発泡の常圧発泡架橋ポリプロピレ
ンシート3に連続的にラミネートして2層のプラスチッ
クシート複合材を得た。更に、この2層のプラスチック
シート複合材を繰り出しながら、常圧発泡架橋ポリプロ
ピレンシート3の反対面にも金雲母含有ポリプロピレン
樹脂4を、厚さ150μmとなるよう押出し幅1500
mmのTダイから溶融押し出しして、速度28m/mi
nで連続的にラミネートし、同時にその外側に(裏側に)
バック処理材5として、15g/m2のポリエステルス
パンボンド不織布を貼り合せて、3層構造のプラスチッ
クシート複合材+バック処理材の積層体を得た。
【0048】次に、この積層体を自動車の天井材として
適切な大きさに断裁して、自動車内装天井成形用部材を
得た。このようにして得られた積層体(自動車内装天井
成形用部材)を予め加熱炉に入れて予熱し、次に、バッ
ク処理材を積層していない側の金雲母含有ポリプロピレ
ンシート上に、ポリエステル製不織布からなる外装用表
皮材1をのせて冷却型にてプレスして自動車内装天井部
材に相当する部材(約300mm角の積層体サンプル)
を得た。図6に、本例における自動車内装天井成形用部
材の斜視図を、図1に成形の完了した自動車内装天井部
材(サンプル)の層構成図を示す。図1は、図6のA−
A’断面に相当する層構成を示す図である。また、自動
車内装天井成形用部材は長手方向が樹脂の押し出し方向
であると共に、自動車の前後方向である。また、図1〜
図8は全て、自動車天井の室内側(表面側)を上にして描
いたものである。
適切な大きさに断裁して、自動車内装天井成形用部材を
得た。このようにして得られた積層体(自動車内装天井
成形用部材)を予め加熱炉に入れて予熱し、次に、バッ
ク処理材を積層していない側の金雲母含有ポリプロピレ
ンシート上に、ポリエステル製不織布からなる外装用表
皮材1をのせて冷却型にてプレスして自動車内装天井部
材に相当する部材(約300mm角の積層体サンプル)
を得た。図6に、本例における自動車内装天井成形用部
材の斜視図を、図1に成形の完了した自動車内装天井部
材(サンプル)の層構成図を示す。図1は、図6のA−
A’断面に相当する層構成を示す図である。また、自動
車内装天井成形用部材は長手方向が樹脂の押し出し方向
であると共に、自動車の前後方向である。また、図1〜
図8は全て、自動車天井の室内側(表面側)を上にして描
いたものである。
【0049】<実施例 2>実施例1において、3層構造
のプラスチック複合材の表面側(室内側)に、該プラスチ
ック複合材の樹脂押し出し方向に沿って両側端部に、厚
さ150μ、幅300mmの雲母含有ポリプロピレンシ
ート(実施例1に記載の金雲母含有ポリプロピレン樹脂
4より成形したもの)を部分貼りして(テープで仮止めし
て)、その他は実施例1と同条件により自動車内装天井
成形用部材を得た。更に、この積層体(自動車内装天井
成形用部材)を予め加熱炉に入れて予熱し冷却型にて成
形し、その際に、実施例1と同様に外装用表皮材1を積
層し、両側の部分貼りして補強した部分から実施例1と
同寸法の積層体サンプル(約300mm角の積層体サン
プル)を得た。図7に、本例における自動車内装天井成
形用部材の斜視図を、図2に成形の完了した自動車内装
天井部材(サンプル)の層構成図を示す。図2は、図7の
A−A’断面の、雲母含有ポリプロピレンシートを部分
貼りした部分に相当する層構成を示している。
のプラスチック複合材の表面側(室内側)に、該プラスチ
ック複合材の樹脂押し出し方向に沿って両側端部に、厚
さ150μ、幅300mmの雲母含有ポリプロピレンシ
ート(実施例1に記載の金雲母含有ポリプロピレン樹脂
4より成形したもの)を部分貼りして(テープで仮止めし
て)、その他は実施例1と同条件により自動車内装天井
成形用部材を得た。更に、この積層体(自動車内装天井
成形用部材)を予め加熱炉に入れて予熱し冷却型にて成
形し、その際に、実施例1と同様に外装用表皮材1を積
層し、両側の部分貼りして補強した部分から実施例1と
同寸法の積層体サンプル(約300mm角の積層体サン
プル)を得た。図7に、本例における自動車内装天井成
形用部材の斜視図を、図2に成形の完了した自動車内装
天井部材(サンプル)の層構成図を示す。図2は、図7の
A−A’断面の、雲母含有ポリプロピレンシートを部分
貼りした部分に相当する層構成を示している。
【0050】<実施例3>実施例1において、3層構造の
プラスチック複合材の表面側(室内側)の雲母含有ポリプ
ロピレンシートをTダイから押し出しラミネートする際
に、Tダイのリップクリアランスを調整し、その厚さを
中央部分300mm幅において300μm、両側端部分
各300mm幅においても300μmとし、その他の部
分は150μmとした。更に、それ以外の条件は実施例
1と同条件として自動車内装天井成形用部材を得た。こ
の積層体(自動車内装天井成形用部材)を予め加熱炉に
入れて予熱し冷却型にて成形し、その際に、実施例1と
同様に外装用表皮材1を積層し、中央部の厚肉部分から
実施例1と同寸法の積層体サンプル(約300mm角の
積層体サンプル)を得た。図8に、本例における自動車
内装天井成形用部材の斜視図を、図3に、成形の完了し
た自動車内装天井部材(サンプル)の層構成図を示す。図
3は、図8のA−A’断面の雲母含有ポリプロピレンシ
ートの厚肉部分(300μm)に相当する層構成を示して
いる。
プラスチック複合材の表面側(室内側)の雲母含有ポリプ
ロピレンシートをTダイから押し出しラミネートする際
に、Tダイのリップクリアランスを調整し、その厚さを
中央部分300mm幅において300μm、両側端部分
各300mm幅においても300μmとし、その他の部
分は150μmとした。更に、それ以外の条件は実施例
1と同条件として自動車内装天井成形用部材を得た。こ
の積層体(自動車内装天井成形用部材)を予め加熱炉に
入れて予熱し冷却型にて成形し、その際に、実施例1と
同様に外装用表皮材1を積層し、中央部の厚肉部分から
実施例1と同寸法の積層体サンプル(約300mm角の
積層体サンプル)を得た。図8に、本例における自動車
内装天井成形用部材の斜視図を、図3に、成形の完了し
た自動車内装天井部材(サンプル)の層構成図を示す。図
3は、図8のA−A’断面の雲母含有ポリプロピレンシ
ートの厚肉部分(300μm)に相当する層構成を示して
いる。
【0051】<実施例4>実施例1の自動車内装天井成形
用部材を予め加熱炉に入れて予熱し、冷却型にてプレス
成形する際、バック処理材側(裏面側)のプレス板に凹
凸形状を付け、外装用表皮材側(表面側)はフラット形
状としてプレス成形し、実施例1と同寸法の積層体サン
プルを得た。この場合、ピッチ(凸部と凸部の間隔)は約
20mm、凸部と凹部の高低差は約1.2mmとした。
また、凹部の溝は自動車天井の長手方向に沿って設ける
のが好ましく、<最大曲げ荷重および曲げ弾性勾配の測
定>、<耐熱片持ち自重垂下がり測定>においては、凹部
の溝の方向が試験片(50mm×250mm)の長手方向
(250mmの方向)となるようにして測定した。図4
に、本例の自動車内装天井部材(サンプル)の層構成を示
す。
用部材を予め加熱炉に入れて予熱し、冷却型にてプレス
成形する際、バック処理材側(裏面側)のプレス板に凹
凸形状を付け、外装用表皮材側(表面側)はフラット形
状としてプレス成形し、実施例1と同寸法の積層体サン
プルを得た。この場合、ピッチ(凸部と凸部の間隔)は約
20mm、凸部と凹部の高低差は約1.2mmとした。
また、凹部の溝は自動車天井の長手方向に沿って設ける
のが好ましく、<最大曲げ荷重および曲げ弾性勾配の測
定>、<耐熱片持ち自重垂下がり測定>においては、凹部
の溝の方向が試験片(50mm×250mm)の長手方向
(250mmの方向)となるようにして測定した。図4
に、本例の自動車内装天井部材(サンプル)の層構成を示
す。
【0052】<実施例5>実施例1の自動車内装天井成形
用部材を予め加熱炉に入れて予熱し、冷却型にてプレス
成形する際、裏面側のバック処理材上に貼り合わせるた
め、樹脂ラミネート紙6(クラフト紙50μmとポリエ
チレンシート20μmを貼り合わせたシート)を冷却型
にセットしておき、プレス成形し、実施例1と同寸法の
積層体サンプルを得た。図5に、本例の自動車内装天井
部材(サンプル)の層構成を示す。
用部材を予め加熱炉に入れて予熱し、冷却型にてプレス
成形する際、裏面側のバック処理材上に貼り合わせるた
め、樹脂ラミネート紙6(クラフト紙50μmとポリエ
チレンシート20μmを貼り合わせたシート)を冷却型
にセットしておき、プレス成形し、実施例1と同寸法の
積層体サンプルを得た。図5に、本例の自動車内装天井
部材(サンプル)の層構成を示す。
【0053】<比較例1>実施例1において、ポリプロピ
レン樹脂における雲母含有率を50重量%とし、その外
の条件は実施例1と同様とした。この例においては、T
ダイから押し出す雲母含有ポリプロピレンシートが薄物
シート状にならず、蜘の巣状になってしまった。
レン樹脂における雲母含有率を50重量%とし、その外
の条件は実施例1と同様とした。この例においては、T
ダイから押し出す雲母含有ポリプロピレンシートが薄物
シート状にならず、蜘の巣状になってしまった。
【0054】<比較例2>実施例1において、雲母を混練
するポリプロピレン樹脂ペレットの230℃におけるメ
ルトフローレートを2g/10分とし、その外の条件
は、実施例1と同様とした。この例においても、Tダイ
から押し出す雲母含有ポリプロピレンシートが薄物シー
ト状にならず、蜘の巣状になってしまった。
するポリプロピレン樹脂ペレットの230℃におけるメ
ルトフローレートを2g/10分とし、その外の条件
は、実施例1と同様とした。この例においても、Tダイ
から押し出す雲母含有ポリプロピレンシートが薄物シー
ト状にならず、蜘の巣状になってしまった。
【0055】<試験結果>実施例1〜5において得られた
プラスチック複合材(自動車内装天井部材)の試験結果
を表1に示す。尚、実施例4における曲げ試験は、凹部
の溝または凸部の山に沿う方向にスパン長を測定し、こ
のスパン長の中央部に荷重をかけて実施し、撓み試験
は、凹部の溝または凸部の山に沿う方向に対してスパン
長を測定し、下方への撓みを測定した。この表より、実
施例1〜実施例5のプラスチック複合材は、自動車内装
天井部材としては充分な特性を備えているが、3層構造
のプラスチックシート複合材の表面側の雲母含有ポリプ
ロピレンシートを部分的に補強したり、裏面側に凹凸形
状の加工を施したり、裏面側に樹脂ラミネート紙を貼り
付けることにより、剛性が更に向上し、高温時の撓み特
性も改善されていることがわかる。
プラスチック複合材(自動車内装天井部材)の試験結果
を表1に示す。尚、実施例4における曲げ試験は、凹部
の溝または凸部の山に沿う方向にスパン長を測定し、こ
のスパン長の中央部に荷重をかけて実施し、撓み試験
は、凹部の溝または凸部の山に沿う方向に対してスパン
長を測定し、下方への撓みを測定した。この表より、実
施例1〜実施例5のプラスチック複合材は、自動車内装
天井部材としては充分な特性を備えているが、3層構造
のプラスチックシート複合材の表面側の雲母含有ポリプ
ロピレンシートを部分的に補強したり、裏面側に凹凸形
状の加工を施したり、裏面側に樹脂ラミネート紙を貼り
付けることにより、剛性が更に向上し、高温時の撓み特
性も改善されていることがわかる。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】 本発明の自動車内装天井成形用部材及
びこれを用いて成形した自動車内装天井部材は、充分な
剛性を有し、高温時の寸法安定性と耐撓み特性において
も優れており、成形性も良好な特性を示すものである。
特に、本発明における3層構造のプラスチックシート複
合材の雲母含有ポリプロピレンシートの構成によれば、
発泡ポリプロピレンシートの両面に雲母含有ポリプロピ
レンシートを溶融押出ししてラミネートする際に、比較
的広幅、高速の条件に適合し、成形性に優れている。
びこれを用いて成形した自動車内装天井部材は、充分な
剛性を有し、高温時の寸法安定性と耐撓み特性において
も優れており、成形性も良好な特性を示すものである。
特に、本発明における3層構造のプラスチックシート複
合材の雲母含有ポリプロピレンシートの構成によれば、
発泡ポリプロピレンシートの両面に雲母含有ポリプロピ
レンシートを溶融押出ししてラミネートする際に、比較
的広幅、高速の条件に適合し、成形性に優れている。
【0058】また、3層構造のプラスチックシート複合
材の特に強度が必要な部位に、雲母含有ポリプロピレン
シートを部分貼りしたり、雲母含有ポリプロピレンシー
トの押し出しラミネート時に部分的にその厚さを厚くす
る事により、3層構造体の剛性向上のみならず、高温時
の耐撓み特性も向上させることができる。特にこの方法
は、剛性向上を図る対策として一般的に知られている全
体の厚さを厚くする方法と比較して、部分的な補強で済
むため天井材の軽量化が可能で、コスト及び車体重量の
削減を図ることができる。
材の特に強度が必要な部位に、雲母含有ポリプロピレン
シートを部分貼りしたり、雲母含有ポリプロピレンシー
トの押し出しラミネート時に部分的にその厚さを厚くす
る事により、3層構造体の剛性向上のみならず、高温時
の耐撓み特性も向上させることができる。特にこの方法
は、剛性向上を図る対策として一般的に知られている全
体の厚さを厚くする方法と比較して、部分的な補強で済
むため天井材の軽量化が可能で、コスト及び車体重量の
削減を図ることができる。
【0059】また、天井材成形時、裏面側に凹凸(ヒ゛ート
゛)形状をつけることにより、剛性が向上し特に、高温
時の垂下がりを押さえる大きな効果を得ることができ
る。更に、裏面側に樹脂ラミネート紙の層を設けること
によっても、剛性が向上し特に、高温時の垂下がりを押
さえる大きな効果を得ることができる。
゛)形状をつけることにより、剛性が向上し特に、高温
時の垂下がりを押さえる大きな効果を得ることができ
る。更に、裏面側に樹脂ラミネート紙の層を設けること
によっても、剛性が向上し特に、高温時の垂下がりを押
さえる大きな効果を得ることができる。
【図1】本発明の実施例1の例における自動車内装天井
部材の層構成図。
部材の層構成図。
【図2】本発明の実施例2の例における自動車内装天井
部材の、雲母含有ポリプロピレンシートを部分貼りした
部分に相当する層構成図。
部材の、雲母含有ポリプロピレンシートを部分貼りした
部分に相当する層構成図。
【図3】本発明の実施例3の例における自動車内装天井
部材の、雲母含有ポリプロピレンシートの厚肉部分に相
当する層構成図。
部材の、雲母含有ポリプロピレンシートの厚肉部分に相
当する層構成図。
【図4】本発明の実施例4の例における自動車内装天井
部材の層構成図。
部材の層構成図。
【図5】本発明の実施例5の例における自動車内装天井
部材の層構造図。
部材の層構造図。
【図6】本発明の実施例1の例における自動車内装天井
成形用部材の斜視図。
成形用部材の斜視図。
【図7】本発明の実施例2の例における自動車内装天井
成形用部材の斜視図。
成形用部材の斜視図。
【図8】本発明の実施例3の例における自動車内装天井
成形用部材の斜視図。
成形用部材の斜視図。
1.外装用表皮材 2.雲母含有ポリプロピレンシート(表面側) 3.発泡ポリプロピレンシート 4.雲母含有ポリプロピレンシート(裏面側) 5.バック処理材(スパンボンド不織布) 6.樹脂ラミネート紙 7.貼り合わせた雲母含有ポリプロピレンシート 8.雲母含有ポリプロピレンシート厚肉部分 9.3層構造のプラスチックシート複合材+バック処理
材
材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/12 C08L 23/12 (72)発明者 尾形 光敏 東京都中央区銀座4丁目7番5号 王子製 紙株式会社内 (72)発明者 児島 明彦 東京都中央区銀座4丁目7番5号 王子製 紙株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB03 BC01 BD01 BE04 BE09 BE22 BE31 4F100 AC05B AC05C AC05D AC05E AK07A AK07B AK07C AK07D AK07E AT00D BA03 BA05 BA06 BA10B BA10C BA10D BA10E BA16 BA25 DD01C DE01B DE01C DG10D DG15 DH00D DH00E DJ01A EC18 EH17 EH23 GB33 JA06B JA06C JA13A JJ03 JK01 JK04 JK17 JL01 JL03 JL04 JL05 YY00 YY00A YY00B YY00C 4J002 BB121 DJ056 FD016 GN00
Claims (10)
- 【請求項1】 発泡ポリプロピレンシートとその両面に
積層された雲母含有ポリプロピレンシートにより構成さ
れた3層構造のプラスチックシート複合材を有してなる
自動車内装天井成形用部材であって、 該3層構造のプラスチックシート複合材は、粒子径10
〜100μmの雲母を、試験温度230℃、試験荷重2
1.18Nにおけるメルトフローレートが3〜40g/
10分のポリプロピレン樹脂と混練し、雲母含有率15
〜40重量%の樹脂として、該雲母含有樹脂から成形さ
れる厚さ100〜300μmの雲母含有ポリプロピレン
シートを、発泡倍率5〜50倍、厚さ2〜6mmの発泡
ポリプロピレンシートの両面に、積層して構成されてい
ることを特徴とする自動車内装天井成形用部材。 - 【請求項2】 前記3層構造のプラスチックシート複合
材の表面側すなわち自動車天井室内側を構成する前記雲
母含有ポリプロピレンシートの表面には、前記雲母含有
ポリプロピレンシートにより部分的に補強部分が形成さ
れていることを特徴とする請求項1に記載の自動車内装
天井成形用部材。 - 【請求項3】 前記3層構造のプラスチックシート複合
材の表面側すなわち自動車天井室内側を構成する前記雲
母含有ポリプロピレンシートの表面に、さらに前記雲母
含有ポリプロピレンシートを部分的に貼り合わせること
により前記補強部分が形成されていることを特徴とする
請求項2に記載した自動車内装天井成形用部材。 - 【請求項4】 前記3層構造のプラスチックシート複合
材の表面側すなわち自動車天井室内側を構成する前記雲
母含有ポリプロピレンシートを押出し、前記発泡ポリプ
ロピレンシートにラミネートする際、押出機吐出部のリ
ップ開度を部分的に変化させて、表面側の前記雲母含有
ポリプロピレンシートに厚肉の補強部分を形成したこと
を特徴とする請求項2に記載した自動車内装天井成形用
部材。 - 【請求項5】 前記3層構造のプラスチックシート複合
材の表面側すなわち自動車天井室内側を構成する前記雲
母含有ポリプロピレンシートを補強する部分は、前記複
合材の外縁に沿う部分および/または中央部分の内の少
なくとも1箇所であることを特徴とする請求項2から請
求項4のいずれかに記載した自動車内装天井成形用部
材。 - 【請求項6】 前記3層構造のプラスチックシート複合
材の裏面側にバック処理材を貼り付けたことを特徴とす
る請求項1から請求項5のいずれかに記載した自動車内
装天井成形用部材。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
の自動車内装天井成形用部材を用いて成形した自動車内
装天井部材であって、 前記3層構造のプラスチックシート複合材の裏面側を構
成する前記雲母含有ポリプロピレンシートは部分的に凹
凸形状を有し、表面側を構成する前記雲母含有ポリプロ
ピレンシートは面が略フラット状で凹凸形状を有しない
ことを特徴とする自動車内装天井部材。 - 【請求項8】 請求項1から6のいずれかに記載の自動
車内装天井成形用部材を用いて成形した自動車内装天井
部材であって、 前記3層構造のプラスチックシート複合材の裏面側を構
成する前記雲母含有ポリプロピレンシートより外層に樹
脂ラミネート紙の層を有することを特徴とする自動車内
装天井部材。 - 【請求項9】 部材の曲げ試験における破断時の最大曲
げ荷重を、試験片50mm×150mm、両端自由支持
でスパン長100mmの中央部に50mm/分の速度で
荷重をかけて行き、破断したときの荷重として測定した
場合、該最大曲げ荷重が9.8〜49.0Nであること
を特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載し
た自動車内装天井成形用部材。 - 【請求項10】 部材の曲げ試験における破断時の最大
曲げ荷重を、試験片50mm×150mm、両端自由支
持でスパン長100mmの中央部に50mm/分の速度
で荷重をかけて行き、破断したときの荷重として測定し
た場合、該最大曲げ荷重が9.8〜49.0Nであるこ
とを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記
載した自動車内装天井部材。
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