JP2002011863A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

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JP2002011863A
JP2002011863A JP2000193489A JP2000193489A JP2002011863A JP 2002011863 A JP2002011863 A JP 2002011863A JP 2000193489 A JP2000193489 A JP 2000193489A JP 2000193489 A JP2000193489 A JP 2000193489A JP 2002011863 A JP2002011863 A JP 2002011863A
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ink jet
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Mitsuhiro Ono
光洋 小野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各記録走査領域の境界領域に黒スジなどの濃
度むらが発生するのを防止して高品質な画像形成、及び
画像処理動作の軽減を可能とする。 【解決手段】 記録データ中の各画素の値が、複数の画
素の配列として表される多値のインデックスデータを受
けて、画素を記憶手段に展開し、記録ヘッドによって形
成される記録領域が所定の領域以内であるときと、所定
の領域外であるときとで記憶手段における画素の展開を
変更するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上にイン
クを吐出して記録媒体上に画像を形成するインクジェッ
ト記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、及
びOHP用シートなどの記録媒体に対して記録を行うイ
ンクジェット記録装置は、高密度かつ高速な記録動作が
可能であることから、情報処理システム等の出力手段と
して用いられている。例えば、複写機、ファクシミリ、
電子タイプライター、ワードプロセッサー、及びワーク
ステーションなどに具備されるプリンタなどに利用され
たり、あるいはパーソナルコンピュータ、ホストコンピ
ュータ、光ディスク装置、ビデオ装置等に接続されるハ
ンディタイプまたはポータブルタイプのプリンタなどに
利用されている。
【0003】インクジェット記録装置は、これを備える
上記各装置の固有の機能、使用形態に対応した構成を採
る。一般にインクジェット記録装置は、記録手段(記録
ヘッド)及びインクタンクを搭載するキャリッジと、記
録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制
御手段とを具備する。記録ヘッドは、複数の吐出口を有
するノズルを備え、記録紙の搬送方向(副搬送方向)と
直交する方向(主走査方向)にシリアルスキャンさせ、
非記録時には記録紙を記録幅(第1回目のシリアルスキ
ャンによって記録媒体に記録される記録領域の副走査方
向における幅)に等しい量で間欠搬送する。この方法
は、記録信号に応じてインクを記録用紙上に吐出させて
記録を行うものであるため、ランニングコストが安く、
静粛性の高い記録方式として広く用いられている。ま
た、インクを吐出する多数のノズルが副走査方向と平行
する直線上に配置された記録ヘッドを用いることによ
り、記録ヘッドが記録用紙上を主走査することでノズル
数に対応した幅の記録が同時に行われる。このため、複
数ラインに対して同時に記録動作を行うことができ、記
録動作の高速化を達成することが可能となっている。
【0004】さらに、近年では、このような記録ヘッド
を3色または4色分搭載し、フルカラーで画像形成が可
能な装置が実用化されている。使用するインクの色は、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3原
色またはこれらにブラック(K)を含めた4色であり、
これら4色のインクに4種類の記録ヘッド及びインクタ
ンクを搭載したものである。また、出力速度の一層の高
速化のために、各記録ヘッドにより多くのノズルを搭載
させることも実施されている。
【0005】このようなインクジェット方式を採るプリ
ンタでは、記録ヘッド内のノズルの吐出精度、あるいは
各記録走査毎に行われる紙送り量の精度が形成される画
像品位に大きく影響する。すなわち、記録ヘッド内の吐
出量や吐出方向のばらつきは、各記録領域内の濃度ムラ
となって現われ、紙送り量のばらつきは、各記録領域間
のつなぎ目部に黒スジや白スジを発生させており、これ
によって画像品質の劣化を招いていた。
【0006】しかしながら、高画質化が進む近年の記録
装置にあっては、画質劣化要因を製造段階で完全に除去
することは困難である。このため、製造段階において発
生した画像劣化要因を使用段階において目立たなくする
ことが、画質向上を達成する上で最も現実的な対策とし
て実施されている。また、普通紙やコート紙、さらには
OHP用紙等、特性の異なる様々な記録媒体への対応も
要求され、各記録媒体に適した記録方式も必要とされて
いる。
【0007】従来のインクジェットプリンタにおける主
な画像劣化要因である黒スジは、コート紙や普通紙のよ
うに紙面に吐出されたインクが、素早く吸収されるよう
に設計されている記録媒体において現われる場合が多
く、これが画質の劣化を惹起させる重大な要因となって
いる。
【0008】この黒スジは、図9に示すようにして発生
する。図9は、2回の記録走査で記録されたインクと紙
の状態を、紙の厚さ方向に沿って切断した縦断面説明
図、図9は紙に記録されたインクの濃度を示す線図であ
る。図9に示すように、第1の走査によって吐出された
インクI1は、図9のように紙に浸透する。この後、記
録媒体Pを搬送し、第2の走査で吐出されたインクは、
I3のように紙に浸透する。この第2の走査において、
第1の走査と同様にインクが浸透すればI2のようにな
るはずであるが、実際には、I3に示すようにインクは
I1側へと流れ込み、一部がI1の端部に重なった状態
となる。これは、記録媒体に浸透しているインクI1に
よって、その浸透部分における記録媒体におけるインク
の浸透力が、先に浸透したインクI1によって増大し、
その結果、第2の走査で吐出されたインクI3がI1側
へと引き寄せられることによる。このため、この領域の
濃度分布を副走査方向(ノズル列の配置方向)において
測定すると、図9に示すように、第1の走査領域と第2
の走査領域との境界領域の濃度Pが、前記インクI3に
示すように他の部分より高まっていることが分る。
【0009】上記濃度ムラを解消するために、画像上の
濃度ムラを解消するヘッドシェーディング法が提案され
ている。さらに、記録ヘッドによって形成される隣り合
う前後の走査記録領域内の互いに隣接する前後のつなぎ
目領域のうち、少なくとも一方のつなぎ目領域の記録を
行うために各記録ヘッドに供給される記録信号値のトー
タルを算出し、算出したトータルの大小に基づき、互い
に隣接する前後のつなぎ部分のうちの少なくとも一方の
記録領域の記録を行うための記録信号を補正するように
したものも本出願人によって先に提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記提案によれば、記
録走査のつなぎ目に発生する濃度ムラを低減することは
可能となったが、実装上の問題などがあり、その実現に
はやや困難を伴った。また、記録装置をホストコンピュ
ータに接続して利用する場合、記録する画像の色処理な
どのような比較的負荷の大きい処理はホストコンピュー
タ側で行い、2値化された画像データのみを記録装置側
に送る構成が用いられているのが通例である。そして、
記録装置側では、特開平8−207399号公報に開示
されているように、記録速度を高速化するために、空白
部分をスキップして記録するという制御も行われてお
り、これらの技術を用いることにより、記録動作のさら
なる高速化を実現することが考えられている。
【0011】しかしながら、上記のように空白部分をス
キップしながら記録動作を行うためには、記録ヘッドや
記録媒体の動作が複雑化する。このため、画像の濃度ム
ラを解消すべく、記録走査のつなぎ部分の位置を判別し
ようとした場合には、記録ヘッドや記録媒体動作が複雑
なことから、つなぎ部分の位置の判別処理も複雑化し、
ホストコンピュータ側に多くの処理時間を要する結果と
なり、十分な記録速度の向上が期待できないといういう
問題が生じる。
【0012】しかも、記録装置のみで記録走査のつなぎ
部分の補正を行うようにするためには、2値化された画
像データではつなぎ部分の補正処理を行う上で、十分な
情報量が得られず、正確な補正量を算出することは困難
であった。
【0013】本発明は、上記従来技術の課題に着目して
なされたもので、その目的とするところは、各記録走査
領域の境界領域に黒スジなどの濃度むらが発生するのを
防止して高品質な画像を形成することができ、かつ画像
処理動作を軽減することができるインクジェット記録装
置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような構成を有する。
【0015】すなわち、請求項1記載の発明は、インク
を吐出する複数の記録素子を配列してなる記録ヘッドを
少なくとも1つ搭載するキャリッジを有し、前記キャリ
ッジと所定の記録媒体とを主走査方向及びこれと交叉す
る副走査方向へと相対移動させると共に前記記録ヘッド
をヘッド駆動手段を駆動することにより副走査方向に沿
って順次走査画像を隣接形成するようにしたインクジェ
ット記録装置であって、1画素あたり多値データに変換
された記録データを受信し、受信した前記多値データを
所定数の記録画素の配列に変換し、これをインデックス
データとして記録バッファに展開するデータ変換手段
と、前記記録バッファに展開されたインデックスデータ
に従って前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動手段と、
前記走査画像の形成に際し、前記記録ヘッドの各記録素
子によって形成される記録領域が所定の記録領域に属す
るか否かを判別する記録領域判別手段と、前記記録領域
判別手段の判別結果に応じて前記記録バッファに展開す
る記録画素の配列を変更する変更手段とを備えたことを
特徴とするインクジェット記録装置である。
【0016】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記キャリッジを、異なるインク色
を吐出する複数種の記録ヘッドを複数搭載し、前記各記
録ヘッドによってカラー画像を形成し得るようにしたも
のである。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、前記記録領域判別手段が、副走査
方向に沿って順次隣接形成される走査画像領域の中の少
なくとも一方の走査画像領域に含まれるつなぎ目領域で
あるか否かを判別することを特徴とするものである。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記変更手段が、記録領域がつなぎ目領域
に属する領域であると前記記録領域判別手段によって判
別されたとき、記録領域がつなぎ目領域に属さない領域
である場合に比べ、記録バッファに展開させるべき画素
数を減少させることを特徴とするものである。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記変更手段が、各色画像の同一画素のイ
ンデックスデータの加算値を求める加算手段と、前記記
録領域がつなぎ目領域であると判別されたとき前記加算
手段によって算出された加算値に基づき前記各色画像に
おけるインデックスデータを減じる減算手段とを備える
ことを特徴とするものである。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記減算手段が、インデックスデータの加
算値に対応して設定された減算値を格納してなるインデ
ックスデータテーブルを備え、前記加算値を入力するこ
とによって前記インデックスデータテーブルから減算値
が読み出され、その減算値を各色画像のインデックスデ
ータから減じることを特徴とするものである。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記変更手段が、各色インクの記録媒体へ
の浸透力の違いから、各インデックスデータに重み付け
をすることを特徴とするものである。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記変更手段が、各色インクの記録媒体へ
の浸透力の違いから、各インデックスデータに対する減
算値に重み付けをすることを特徴とするものである。
【0023】請求項9記載の発明は、請求項1ないし8
いずれか記載の発明において、前記記録ヘッドが、熱エ
ネルギーによってインクに気泡を発生させ、その気泡の
発生エネルギーによってインクを吐出させることを特徴
とするものである。
【0024】請求項10ないし請求項18記載の発明
は、インクを吐出する複数の記録素子を配列してなる記
録ヘッドを少なくとも1つ搭載するキャリッジを有し、
前記キャリッジと所定の記録媒体とを主走査方向及びこ
れと交叉する副走査方向へと相対移動させると共に、前
記ヘッドを駆動することにより副走査方向に沿って順次
走査画像を隣接形成するようにしたインクジェット記録
方法であって、1画素あたり多値データに変換された記
録データを受信し、受信した前記多値データを所定数の
記録画素の配列に変換し、これをインデックスデータと
して記録バッファに展開するデータ変換ステップと、前
記記録バッファに展開されたインデックスデータに従っ
て前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動ステップと、前
記走査画像の形成に際し、前記記録ヘッドの各記録素子
によって形成される記録領域が所定の記録領域に属する
か否かを判別する記録領域判別ステップと、前記記録領
域判別ステップにおける判別結果に応じて前記記録バッ
ファに展開する記録画素の配列を変更する変更ステップ
とを備えたことを特徴とするインクジェット記録方法で
ある。
【0025】(作用)本発明によれば、画像内の濃度を
部分的に独立して設定することができ、所望の濃度で画
像形成を行うことが可能になると共に、インデックスデ
ータを用いることによって高速に画像の濃度処理を行う
ことができる。また、複数色のインクを吐出する記録ヘ
ッドによってカラー画像を形成するようにした記録装置
にあっては、隣接する前後の走査画像領域内の互いに隣
接するつなぎ領域のうち、少なくとも一方のつなぎ領域
内の記録を行うための記録データを表すインデックスデ
ータのトータルを算出し、そのトータルに従って各色の
インデックスデータを減少させるため、つなぎ領域に適
度な量のインクで走査画像を形成することができ、黒ス
ジの発生を防止することができる。
【0026】すなわち、前回の主記録走査によって既に
インクが浸透している領域では、インクの浸透力が高ま
った状態にあるが、この領域との境界領域近傍に新たに
吐出されるインクの量は、他の記録部分に供給されるイ
ンク量よりも少ないインク量に設定されるため、インク
が隣接する境界領域に流れ込む量も少量に抑えられ、境
界領域の濃度が他の部分に比して著しく上昇するのを防
止することができ、黒スジの発生を防止することができ
る。
【0027】また、記録ヘッド内のノズルのうち、主走
査によって記録される各記録走査領域の所定の境界領域
の形成に使用されるノズルに対し、そこから吐出される
インク吐出量を制御するようにしたため、複雑な演算作
業や機能を必要とせず、単純な記録制御によって動作を
実現することができる。このため、記録信号の処理を行
うホストコンピュータなどにかかる負担を大幅に簡略化
することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0029】[実施形態1]まず、本発明の第1の実施
形態を説明する。
【0030】図1は本発明の実施形態に適用するインク
ジェット記録装置の概略的構成を示す斜視図である。
【0031】この実施形態における記録装置200は、
インクジェット記録方式を採るカラー記録装置であっ
て、その要部は、図1に示すような構造の記録手段20
0aを有している。図1において、1は紙あるいはプラ
スチックシートより成る記録シートである。この記録シ
ートはカセットなどに複数枚積層された状態で収納され
ており、その積層された記録シート1の一面に接する給
紙ローラ(不図示)が回転することによってカセットか
ら記録シートが一枚ずつ供給され、一定間隔を隔ててプ
ラテンに配置される。そして、プラテンに配置された記
録シート1は、ステッピングモータ(図示せず)によっ
て駆動する一対の第1搬送ローラ3,3及び一対の第2
搬送ローラ4,4によって矢印A方向に搬送される。
【0032】5は前記記録シート1に記録を行うための
インクジェット方式の記録ヘッドであり、この記録ヘッ
ド5及びインクカートリッジはキャリッジ6に搭載され
ている。キャリッジ6は、ベルト7及びプーリ8a,8
bを介してキャリッジモータ23が連結されている。従
って、前記キャリッジモータ23が駆動されることによ
り、前記キャリッジ6はガイドシャフト9に沿って往復
動作を行い、主走査を行う。本実施形態の記録ヘッド5
は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、
及びブラック(K)の4色のインクがそれぞれ別個のイ
ンクカートリッジに収納されている。
【0033】次に、前記記録装置の各部材を駆動させる
ための制御系について説明する。この制御系は図2に示
すように、例えばマイクロプロセッサ等のCPU20c
によって実行される制御プログラムや各種データを格納
しているROM20b、及びCPU20aのワークエリ
アとして使用されると共に、記録画像データなどの各種
データの一時記憶等を行うRAM20bなどを有する演
算制御部20が設けられている。この演算制御部20に
は、インターフェース21、操作パネル22、各モータ
(キャリッジモータ23、給紙モータ24、第1搬送ロ
ーラ駆動モータ25、第2搬送ローラ駆動モータ26)
を駆動するためのドライバ27、及び記録ヘッド駆動用
のドライバー28が接続されている。
【0034】上記演算制御部20は、インターフェース
21を介して後述のホスト201からの各種情報(例え
ば文字ピッチ、文字種類等)や、外部装置との画信号等
の入出力(情報の入出力)を行う。また、演算制御部2
0はインターフェース21を介して各モータ23〜26
を駆動させるためのON,OFF信号、及び画信号を出
力し、その画信号によって各部の駆動を行う。
【0035】<画像処理装置概要>次に、前記記録装置
200にて記録動作を実行させるための記録データを生
成する記録情報処理装置について説明する。
【0036】図3は本発明の各実施形態における情報処
理装置としてのホストコンピュータ(以下、単にホスト
と称す)である。図において、ホスト201はCPU2
02と、メモリ204(記録情報発生手段)と、外部記
憶部203と、入力部205と、記録装置200とのイ
ンターフェース206を介して前記記録装置200とに
接続されており、色処理を施した画像データを記録装置
200に送信して記録動作を実行させるようになってい
る。
【0037】また、図4は前記ホスト201によって実
現される画像処理部230の機能を説明する機能ブロッ
ク図である。この画像処理部230は、色処理部210
と量子化部220とからなり、入力されるR,G,B各
色8ビット(256階調)の画像データをC,M,Y,
K各色4ビットデータとして出力するものとなってい
る。また、色処理部210は、色空間変換処理部211
と、色変換処理部212と、出力γ処理部213とから
なる。このうち、色空間変換処理部211及び色変換処
理部212は、3次元LUT(3次元ルックアップテー
ブル)によって構成され、出力γ処理部213は1次元
LUT(1次元ルックアップテーブル)によって構成さ
れている。なお、前記各LUTは、ホスト201におけ
る前記メモリ204に格納されている。
【0038】以上の構成を有する画像処理部230にお
いて、外部記憶装置203から読み出されるR,G,B
の各色ビットデータは、まず色空間変換処理部を構成す
る3次元LUT211によりR´,G´,B´の各色8
ビットデータに変換される。この処理は前段色処理と称
し、入力画像の色空間(カラースペース)と出力装置の
再現色空間との差を補正するための変換処理を行う。
【0039】また、前段色処理を施されたR´,G´,
B´各色8ビットデータは、色変換処理部を構成する3
次元LUT212によってC,M,Y,K各色8ビット
データに変換される。この処理は後段色処理と称し、入
力系のRGB系カラーから出力系のCMYK系カラーに
変換する色変換処理である。プリンタなどの光の反射で
色を表現する場合は、減法混色の3原色系(C,M,
Y)の色材が用いられるが、この後段色処理に入力され
る画像データはディスプレイなどの発光体に供給される
加法混色の3原色(R,G,B)データであるため、こ
の後段色処理が必要となる。
【0040】前段色処理に用いられる3次元LUTや後
段色処理に用いられる3次元LUTは離散的データを保
持しており、保持しているデータ間は、補間処理で求め
るが、その補間処理は公知の技術であるので、ここでは
前記補間処理に関する詳細な説明は省略する。
【0041】後段色処理が施されたC,M,Y,K各色
8ビットデータは、出力γ処理部を構成する1次元LU
T213によって出力γ補正が施される。単位面積当り
の記録ドット数と出力特性(反射濃度など)の関係は多
くの場合に線形関係とはならないので、出力γ補正を施
すことでC,M,Y,Kの8ビットの入力レベルと、そ
のときの出力特性との線形関係とを補償する。記録ヘッ
ドの出力特性の個体差は、その出力γ補正の1次元LU
T213を変更することで実現される。
【0042】以上が画像処理部230の概略説明であ
り、R,G,B各色8ビットの入力データは、記録装置
の有するインクC,M,Y,K各色4ビット9値のデー
タに変換される。本実施形態におけるカラー記録装置は
2値記録装置であるが、ホスト201から記録装置側に
は1画素あたり9値のデータが送られる。そして、記録
装置側では、送られてきた1画素あたり9値のデータを
8画素2値のデータに変換して記録を行う。すなわち、
画像処理部230及び変換された上記C,M,Y,K各
色4ビット9値のデータは、次段の量子化処理部221
においてC,M,Y,K各色1ビットのデータに量子化
処理される。量子化の処理方法に付いては後述する。
【0043】<インクの組成>ここで、本実施形態で使
用するインクの組成を示す。
【0044】(黒インク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Black2 36.5重量部 Daiwa Yellow 330EP 0.27重量部 Direct Blue 199 7.2重量部 水 32.53重量部 アセチレノールEH 1.0重量部
【0045】(イエローインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Yellow2 43.48重量部 水 32.02重量部 アセチレノールEH 2.0重量部
【0046】(マゼンタインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Magenta2 36.5重量部 水 32.53重量部 アセチレノールEH 1.0重量部
【0047】(シアンインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Direct Blue 199 36.5重量部 水 32.53重量部 アセチレノールEH 1.0重量部
【0048】<印字処理、及びつなぎ補正処理>次に、
図4に基づきこの実施形態における印字処理、及びつな
ぎ補正処理動作を説明する。
【0049】ホスト201から送信された記録データ
は、インターフェース21を介して記録装置側に設けら
れた記録バッファに展開される。先にも述べたように、
この記録データは、各色において、1画素あたり9値の
データとなっている。そして、この9値のデータは、2
×4の8個の2値化画素で表されるインデックスデータ
に変換される(量子化処理)。このため、記録の解像度
はホスト201から送られてきたデータを主走査方向で
2倍、副走査方向で4倍高くなる。
【0050】図6はこの9値のインデックスデータ5a
〜5iの展開状態を示す図であり、各インデックスデー
タは、1つの格子が1つの画素に対応しており、塗りつ
ぶしたものが吐出すべき画素を表している。
【0051】ここで、各インデックスデータId1〜I
d9によって表される値は、Id0=0,Id1=1,
Id2=2,Id3=3,Id4=4,Id5=5,I
d6=6,Id7=7,Id8=8となっている。な
お、インデックスデータの値は、8個の格子に記録され
る画素数が増加するに従って増大する傾向を持つよう設
定されている。この記録バッファBFに展開される記録
データは、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラック
の各色において、いずれも2値の2次元画像プレーンに
よって表現されている。
【0052】このような記録データの記録バッファBF
内への展開に先立ち、この実施形態では、図5に示すよ
うに、まず、ホスト201から送信されて来た記録デー
タが、各主走査によって記録される走査画像領域の境界
領域(所定の領域)を形成するための記録データである
か否かの判別を行う(ステップ1)。この判別は、記録
ヘッドの各ノズルに供給される記録データが、記録ヘッ
ドの主走査によって記録される走査記録領域の中のいか
なるノズルに供給されるデータであるかによって行われ
る。
【0053】この実施形態に適用される記録ヘッドは、
256本のノズルを有するノズル列を備えており、その
ノズル列の中の前後各端部における4個のノズルによっ
て記録される領域(4ラスタ)を各記録走査領域の中の
つなぎ目領域として判別している。そして、ホスト20
1から送信されてきた記録データがつなぎ部分以外の領
域に対する記録のために送信されてきたデータであると
判断された場合には、インデックスデータを記録データ
としてそのままバッファBF上に展開する。
【0054】また、ステップ1において、ホスト201
から送信されて来た記録データが、つなぎ部分の記録の
ために送信されてきたデータであると判断された場合に
は、そのつなぎ部分に発生する黒スジ状の画像劣化の量
を予測する。この予測は、C,M,Y,K各色のインデ
ックス値の総和を画素毎に求め、その総和によって行う
(ステップ2)。各色のインデックス値は9値を有する
ため、4色のインデックス値の総和は0〜32の範囲に
設定される。この総和は黒スジの発生の程度を予測する
ための値であり、この総和に対応して予めテーブルに設
定された記録ドットの間引き量が読み出されて決定され
る(ステップ3)。この記録ドットの間引き量は、黒ス
ジ状の画像劣化を発生させないようにするために、記録
データによって形成されるドットの中から何ドット間引
けば良いかを求めた値となっている。
【0055】図7に示すようにテーブルに設定された間
引き量は有理数となっているが、少数点以下の値は誤差
として誤差バッファに加え、次の画素におけるインデッ
クス展開の処理に伝播させる(ステップ4)。次いで、
間引き量をテーブルを参照して決定し、新たなインデッ
クス値を算出する(ステップ5)。そして、算出した新
たなインデックス値をバッファに展開して、つなぎ部分
の補正処理は完了し(ステップ6)、その展開されたイ
ンデックス値に従って記録を行う。
【0056】ここで、上記処理動作を図8に示す記録デ
ータの一例を用いてより具体的に説明する。ホスト20
1から送信されて来たC,M,Y,K各色のインクの記
録データの模式図を、8a,8b,8c,8dにそれぞ
れ示す。8a〜8dにおける各格子はホスト201側で
の1画素に対応しており、図中の1番上のラスタが記録
ヘッドによって記録される画像の最外端のラスタの画
像、すなわち、つなぎ目領域にあたるものとする。な
お、実際には、前述のように最外端のラスタを含めた4
ラスタがつなぎ目領域として判断されるのが通例である
が、ここでは説明の都合上、最外端のラスタ(最外端の
ラスタ)のみをつなぎ目領域とする。
【0057】ここで、ホスト201から記録データを受
け取った記録装置は、まず、各色の記録データを各画素
毎に加算して行く。その加算した結果を図8の8eに示
す。つなぎ目領域は、図8に示すテーブルを参照しイン
デックス値の総和に対応する間引き量を読み出す。8f
はこの間引き量を前記つなぎ目領域の各格子にあてはめ
た結果を示している。また、8eに示す間引き量を整数
にまるめた状態を8gに示す。
【0058】この後、8eに示す画像のつなぎ目領域の
インデックス値から8gに示す整数にまるめた間引き量
を減算する。すなわち、つなぎ目領域の第1番目の画素
における各色(C,M,Y,K)のインデックス値の総
和は13であり、この値13に対応する間引き量は3.
8となる。ところが、各色のインデックス値は整数であ
るため、このインデックス値から減じるべき間引き量
も、小数点以下の値0.8をまるめた整数値3とする。
このとき生じるまるめ誤差0.8は次の隣接画素の処理
に伝播される。
【0059】第2番目の画素は、各色のインデックス値
の総和が11であり、これをインデックス値とする図7
の間引き量は3.5となる。この第2番目の画素に対応
する間引き量は、第1番目の画素のまるめ誤差0.8が
加算されて4.2となり、さらにこの値の小数点以下を
まるめた値4が設定される。また、まるめ誤差0.2
は、次の隣接画素に反映される。
【0060】同様に、第3番目の画素に対しても、イン
デックス値の総和が12、隣接誤差からのまるめ誤差が
0.8となるため、この画素の間引き量は、3.6+
0.2=3.8となり、この少数点以下をまるめた間引
き量は3となる。
【0061】以上のようにして画像の中のつなぎ目領域
の間引き量が設定され(図7の7g参照)、この間引き
量に従って記録すべき画像のつなぎ部分における各色
(C,M,Y,K)の記録データ値が決定される。すな
わち、入力された各色の記録データ値からは、各々の画
素に対応した前記間引き量(3,4,3)が減算され、
つなぎ部分の記録データ値は、図8の8h〜8kに示す
ようになる。例えば、図8の8aに示すように、ホスト
201から送られて来たCインクのつなぎ目領域の記録
データは(8,7,8)であり、ここから8gに示す間
引きデータ(3,4,3)を減じると、記録データは同
図8gに示すように(5,3,5)となる。また、Yの
記録信号については、入力信号か゛(1,1,1)であ
るため、ここから間引き量(3,4,3)を減算するこ
とにより(0,0,0)となる。
【0062】上記のようにして得られたインデックス値
をバッファに展開した結果を8H〜8Kに示す。この結
果8H〜8Kに示すように、記録走査のつなぎ目領域に
吐出されるインク量は、画素が間引かれることによって
減少するため、隣接する記録走査領域に既に画像が形成
され、インクの浸透力が高まっていたとしても、すじ状
の濃度ムラ(黒スジ)の発生は大幅に低減することがで
きた。
【0063】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を説明する。
【0064】前述の第1の実施形態にあっては、インク
の種類に拘わりなく記録ヘッドから吐出させるべきイン
ク量を同一量としたが、インクの種類に応じて吐出させ
るべきインク量を変化させるようにしたものである。
【0065】すなわち、記録走査領域のつなぎ目領域に
発生する黒スジは、全種類のインク吐出量のトータルに
起因して発生するので、各インク毎にインデックス値を
展開するテーブルを設け、各インク毎に記録データの間
引き量を設定しても適正な補正結果を得ることはできな
い。つまり、図8に示すようにインク吐出量のトータル
に基づいて間引き量を設定する必要がある。
【0066】ところが、インクの記録媒体への浸透力を
全てのインクにおいて等しくすることは、インクの染料
の違いと、インクの保存性や吐出の安定性を考慮すると
極めて困難であり、この浸透性の違いによって、つなぎ
目領域におけるインク吐出量のトータルには誤差が生じ
る可能性がある。そこで、この第2の実施形態では、イ
ンク量のトータルを算出する際に、まず、インクの浸透
性に応じて重み付けを行い、インデックス展開のテーブ
ルもインク種毎に設定するようになっている。
【0067】以下に、この第2の実施形態で使用したイ
ンクの組成を示す。
【0068】 (黒インク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Black2 36.5重量部 Daiwa Yellow 330EP 0.3重量部 Direct Blue 199 7.2重量部 水 13.5重量部 アセチレノールEH 1.0重量部 計 81.0重量部
【0069】 (イエローインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Yellow2 43.48重量部 水 17.55重量部 アセチレノールEH 1.0重量部 計 84.53重量部
【0070】 (マゼンタインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Magenta2 45.0重量部 水 25.43重量部 アセチレノールEH 1.0重量部 計 93.93重量部
【0071】 (シアンインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Direct Blue 199 28.0重量部 水 45.4重量部 アセチレノールEH 1.0重量部 計 96.9重量部
【0072】上記のように、この第2の実施形態におい
ては、黒インクについては81%、イエローインクにつ
いては84.53%、マゼンタインクについては93.
43%、シアンインクについては96.9%の重み付け
を行って各インク量を設定しいる。そして、インデック
ス値の展開テーブルもインク種毎に設定される。本実施
形態ではYインクの浸透性が弱いために、Yのインデッ
クス値を減算する際、他のインクよりもインデックス値
の減算量(間引き量)を50%減少させるようになって
おり、記録走査のつなぎ目領域に発生するすじ状の画像
劣化を防止するようになっている。これにより、必要以
上に記録走査のつなぎ目領域に発生するすじ状の画像劣
化を低減することができた。
【0073】なお、上記各実施形態では、各ノズルから
吐出されるインク量が一定である記録ヘッドを有するも
のを例に採り説明したが、単一のノズルから吐出される
インクの量を変調できる記録ヘッドを用いる場合には、
その吐出特性を利用してインデックスを設定し、記録走
査のつなぎ部のインク量を補正するようにしても良い。
【0074】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0075】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0076】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0077】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0078】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0079】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0080】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0081】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0082】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、記録デ
ータ中の各画素の値が、複数の画素の配列として表され
る多値のインデックスデータを受けて、画素の記録を行
う2値データを記憶手段に展開し、記録ヘッドによって
形成される記録領域が所定の領域以内であるときと、所
定の領域外であるときとで記憶手段における2値化デー
タの展開を変更するようにしたため、画像内の濃度を部
分的に独立して設定することができ、所望の濃度で画像
形成を行うことが可能になると共に、インデックスデー
タを用いることによって高速に画像の濃度処理を行うこ
とができる。
【0084】また、複数色のインクを吐出する記録ヘッ
ドによってカラー画像を形成するようにした記録装置に
あっては、隣接する前後の記録走査領域内の互いに隣接
する前後のつなぎ領域のうち、少なくとも一方のつなぎ
領域内の記録を行うための記録データを表すインデック
ス値のトータルを算出し、そのトータルに従ってインデ
ックス値の間引き量を設定するようにしたため、つなぎ
領域に適度な量のインクで記録走査を行うことができ、
黒スジの発生を防止することができる。
【0085】しかも、本発明においては、記録装置本体
側で、インデックス値のトータル値の算出を行い、記録
装置本体側での画像劣化量の推測、及び記録画素の間引
き処理を行うようななっているため、ホストコンピータ
における処理に大きな負担をかけることなく、高速に記
録走査を行うことができ、黒スジの発生を防止すること
ができる。
【0086】また、本発明においては、複数の2値画素
の配列として表される多値のインデックスデータに基づ
きつなぎ目領域の補正処理を行うため、2値データを受
けて画像形成を行う場合に比し、正確な補正が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に適用するインクジェット記
録装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に適用する制御系を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明の実施形態に適用するホストを示すブロ
ック図である。
【図4】本発明の実施形態における画像処理部の説明図
である。
【図5】本発明の第1の実施形態におけるインデックス
補正処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるインデックス
データの展開状態を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるインデックス
値の総和と間引き量との関係を表すテーブルを示す説明
図である。
【図8】本発明の第1の実施形態におけるインデックス
処理及び記録画像を示す説明図である。
【図9】従来のインクジェット記録装置において記録走
査のつなぎ目に生じる画像劣化の説明図である。
【符号の説明】
200 記録装置 5a〜5d 記録ヘッド 6 キャリッジ 20 演算制御部 20a CPU 20b RAM 20c ROM 28 ドライバ BF 記録バッファ Id1〜Id8 インデックスデータ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数の記録素子を配列
    してなる記録ヘッドを少なくとも1つ搭載するキャリッ
    ジを有し、前記キャリッジと所定の記録媒体とを主走査
    方向及びこれと交叉する副走査方向へと相対移動させる
    と共に前記記録ヘッドをヘッド駆動手段によって駆動す
    ることにより、副走査方向に沿って順次走査画像を隣接
    形成するようにしたインクジェット記録装置であって、 1画素あたり多値データに変換された記録データを受信
    し、受信した前記多値データを所定数の記録画素の配列
    に変換し、これをインデックスデータとして記録バッフ
    ァに展開するデータ変換手段と、 前記記録バッファに展開されたインデックスデータに従
    って前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動手段と、 前記走査画像の形成に際し、前記記録ヘッドの各記録素
    子によって形成される記録領域が所定の記録領域に属す
    るか否かを判別する記録領域判別手段と、 前記記録領域判別手段の判別結果に応じて前記記録バッ
    ファに展開する記録画素の配列を変更する変更手段とを
    備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリッジは、異なるインク色を吐
    出する複数種の記録ヘッドを複数搭載し、前記各記録ヘ
    ッドによってカラー画像を形成し得ることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録領域判別手段は、副走査方向に
    沿って順次隣接形成される走査画像領域の中の少なくと
    も一方の走査画像領域に含まれるつなぎ目領域であるか
    否かを判別することを特徴とする請求項1または2記載
    のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記変更手段は、記録領域がつなぎ目領
    域に属する領域であると前記記録領域判別手段によって
    判別されたとき、記録領域がつなぎ目領域に属さない領
    域である場合に比べ、記録バッファに展開させるべき画
    素数を減少させることを特徴とする請求項3記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記変更手段は、各色画像の同一画素の
    インデックスデータの加算値を求める加算手段と、前記
    記録領域がつなぎ目領域であると判別されたとき前記加
    算手段によって算出された加算値に基づき前記各色画像
    におけるインデックスデータを減じる減算手段を備える
    ことを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記減算手段は、インデックスデータの
    加算値に対応して設定された減算値を格納してなるイン
    デックスデータテーブルを備え、前記加算値を入力する
    ことによって前記インデックスデータテーブルから減算
    値が読み出され、その減算値を各色画像のインデックス
    データから減じることを特徴とする請求項5記載のイン
    クジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記変更手段は、各色インクの記録媒体
    への浸透力の違いから、各インデックスデータに重み付
    けをすることを特徴とする請求項4記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  8. 【請求項8】 前記変更手段は、各色インクの記録媒体
    への浸透力の違いから、各インデックスデータに対する
    減算値に重み付けをすることを特徴とする請求項4記載
    のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによっ
    てインクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギー
    によってインクを吐出させることを特徴とする請求項1
    ないし8いずれか記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 インクを吐出する複数の記録素子を配
    列してなる記録ヘッドを少なくとも1つ搭載するキャリ
    ッジを有し、前記キャリッジと所定の記録媒体とを主走
    査方向及びこれと交叉する副走査方向へと相対移動させ
    ると共に前記記録ヘッドを駆動することにより、副走査
    方向に沿って順次走査画像を隣接形成するようにしたイ
    ンクジェット記録方法であって、 1画素あたり多値データに変換された記録データを受信
    し、受信した前記多値データを所定数の記録画素の配列
    に変換し、これをインデックスデータとして記録バッフ
    ァに展開するデータ変換ステップと、 前記記録バッファに展開されたインデックスデータに従
    って前記記録ヘッドを駆動するヘッド駆動ステップと、 前記走査画像の形成に際し、前記記録ヘッドの各記録素
    子によって形成される記録領域が所定の記録領域に属す
    るか否かを判別する記録領域判別ステップと、 前記記録領域判別ステップにおける判別結果に応じて前
    記記録バッファに展開する記録画素の配列を変更する変
    更ステップとを備えたことを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  11. 【請求項11】 前記キャリッジは、異なるインク色を
    吐出する複数種の記録ヘッドを複数搭載し、前記各記録
    ヘッドによってカラー画像を形成し得ることを特徴とす
    る請求項10記載のインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 前記記録領域判別ステップは、副走査
    方向に沿って順次隣接形成される走査画像領域の中の少
    なくとも一方の走査画像領域に含まれるつなぎ目領域で
    あるか否かを判別することを特徴とする請求項10また
    は11記載のインクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 前記変更ステップは、記録領域がつな
    ぎ目領域に属する領域であると前記記録領域判別手段に
    よって判別されたとき、記録領域がつなぎ目領域に属さ
    ない領域である場合に比べ、記録バッファに展開させる
    べき画素数を減少させることを特徴とする請求項12記
    載のインクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】 前記変更ステップは、各色画像の同一
    画素のインデックスデータの加算値を求める加算ステッ
    プと、前記記録領域がつなぎ目領域であると判別された
    とき前記加算ステップによって算出された加算値に基づ
    き前記各色画像におけるインデックスデータを減じる減
    算ステップを備えることを特徴とする請求項13記載の
    インクジェット記録方法。
  15. 【請求項15】 前記減算ステップは、インデックスデ
    ータの加算値に対応して設定された減算値を格納してな
    るインデックスデータテーブルを備え、前記加算値を入
    力することによって前記インデックスデータテーブルか
    ら減算値が読み出され、その減算値を各色画像のインデ
    ックスデータから減じることを特徴とする請求項14記
    載のインクジェット記録方法。
  16. 【請求項16】 前記変更ステップは、各色インクの記
    録媒体への浸透力の違いから、各インデックスデータに
    重み付けをすることを特徴とする請求項13記載のイン
    クジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 前記変更ステップは、各色インクの記
    録媒体への浸透力の違いから、各インデックスデータに
    対する減算値に重み付けをすることを特徴とする請求項
    13記載のインクジェット記録方法。
  18. 【請求項18】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによ
    ってインクに気泡を発生させ、その気泡の発生エネルギ
    ーによってインクを吐出させることを特徴とする請求項
    10ないし17いずれか記載のインクジェット記録方
    法。
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JP2009101667A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法
JP2015143013A (ja) * 2013-12-24 2015-08-06 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置、インクジェット記録方法および画像処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009101667A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法
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