JP2002010440A - プロテクタ - Google Patents

プロテクタ

Info

Publication number
JP2002010440A
JP2002010440A JP2000192206A JP2000192206A JP2002010440A JP 2002010440 A JP2002010440 A JP 2002010440A JP 2000192206 A JP2000192206 A JP 2000192206A JP 2000192206 A JP2000192206 A JP 2000192206A JP 2002010440 A JP2002010440 A JP 2002010440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
protector
conductive
wire
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000192206A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Tabata
浩一 田畑
Tsutomu Otani
努 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2000192206A priority Critical patent/JP2002010440A/ja
Publication of JP2002010440A publication Critical patent/JP2002010440A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Indoor Wiring (AREA)
  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロテクタに中間接続およびスプライス接続
機能を持たせる。 【解決手段】 断面凹形状のケース51とケース開口を
閉鎖する蓋52からなるプロテクタ50の内部に、絶縁
性樹脂からなる基板部56に高導電性樹脂からなる導電
部57を埋設して一体的に成形した回路体55を積層し
て収容する。回路体55は、多数の帯状の導電部57を
設けて所望の回路を形成すると共に、プロテクタ50の
入口側および出口側となる各端部50a、50bと該当
する箇所にはオス端子部58を突出させ、端末にコネク
タを取り付けた電線群とコネクタ接続できるようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロテクタに関し、
詳しくは、ワイヤハーネスの保護用プロテクタに導電部
を設け、プロテクタの機能を拡張するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等に搭載される各種電装品の接続
を行うため、車体各所には種々のワイヤハーネスが配索
されている。これらワイヤハーネスは車体パネルの形状
に沿わせるためや、車体に取り付けられた他の部品との
干渉を避けるため等の理由により各部で屈曲しており、
これら屈曲形状の規制やワイヤハーネス自身の保護等を
目的としてワイヤハーネスの所要箇所にはプロテクタが
装着されることがある。
【0003】図11(A)(B)は、ワイヤハーネスW
/Hに装着される従来のプロテクタ1、プロテクタ1’
を示している。プロテクタ1およびプロテクタ1’は、
所要の強度を有する樹脂等でワイヤハーネスW/Hの配
索形態に合わせた形状で形成されており、内部は装着対
象のワイヤハーネスW/Hを収容できる断面積を確保し
た中空形状となっている。
【0004】図11(A)のプロテクタ1の場合、ワイ
ヤハーネスW/Hの屈曲箇所に装着するようにしている
ため、ケース1aの長手方向の略中央に2箇所の屈曲部
1b、1cを設けると共に、開口したケース内部1dを
閉鎖するため、ケース1aと薄肉ヒンジ1eで蓋1fを
連結している。プロテクタ1の装着は、ケース内部1d
にワイヤハーネスW/Hを構成する電線群Dを収容して
から蓋1fを閉じて、図12(A)に示すように、蓋1
fのロック1gとケース1aのロック係止部1hを係止
し、その後、プロテクタ1より露出する電線群Dにコル
ゲートチューブCを取り付けている。なお、図11
(B)のプロテクタ1’は、収容するワイヤハーネスの
屈曲箇所が多いため、プロテクタ1と比べ複雑な形状を
していると共に、ケース1a’と蓋1f’を別体として
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】プロテクタ1の装着対
象となるワイヤハーネスW/Hの電線群Dは、図11
(A)および図12(B)に示すように、多数の電線を
束ねて形成されており、これら各電線は、適用される電
流値や電圧値等に合わせて、電線径が小径のものから大
径のいわゆる太物電線D−1までが含まれている。この
太物電線D−1は、小径、中径の電線に比べて剛性を高
いため、屈曲させるのが非常に困難である。よって、プ
ロテクタ1の装着時、太物電線D−1を屈曲部1b、1
cの形状に合わせて屈曲させ、かつ、その状態で内部1
dへ押し込むの作業は作業者に負担を強いり、手間と時
間がかかる問題がある。
【0006】また、一旦、プロテクタ1の内部1dに電
線群Dを収容したとしても、屈曲していない箇所では、
図12(B)に示すように、ケース内部1dにきちんと
収まるが、屈曲部1b、1cの近傍では、太物電線D−
1がプロテクタ1の屈曲形状に追従できず直線形状をで
きるだけ維持しようとするため、屈曲により付加される
荷重を緩和しようとして上方へ撓んでしまう。この太物
電線D−1の上方への撓みにより、図12(C)に示す
ように、太物電線D−1の周囲に位置する他の電線も上
方へ押し上げられてしまい、蓋1fが上方に変形してロ
ック係止が困難になる問題があり、最悪の場合、蓋1f
に電線がかみ込んでしまうおそれもある。これらの問題
は、プロテクタ1’でも同様に生じ得る。
【0007】一方、ワイヤハーネスW/Hを構成する種
々の電線同士の接続に視点を変えると、異なる電線同士
の中間接続(スプライス接続も含む)は、従来より一般
に、ワイヤハーネスW/Hの端部等に取り付けられるジ
ャンクションボックスやジョイントコネクタで行われて
いる。しかし、自動車の各種機能の電子制御化等に伴い
搭載される電装品の数が増加するにつれ、中間接続の数
も増加し、ジャンクションボックスの大型化およびジョ
イントコネクタの数の増加を招いている。
【0008】その結果、ジャンクションボックスの車体
への取付に要するスペースも大きくなり、車体における
大型化したジャンクションボックスと他の部品等とのレ
イアウト配置の設計が困難になると共に、車体への取付
作業性も悪化する問題がある。また、ジョイントコネク
タの数の増加もジャンクションボックスと同様な問題を
引き起こすと共に、作業工数の増加も招いている。
【0009】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
ものであり、ワイヤハーネスの規定通り屈曲形状の配索
を不具合が生じることなく確保することを第一の課題と
している。さらに、プロテクタに中継接続機能をもたせ
てジャンクションボックスの大型化およびジョイントコ
ネクタ数の増加を防ぐことを第二の課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、車体に沿って配索するワイヤハーネスの
保護用プロテクタであって、断面凹形状のケースと、該
ケースの開口を閉鎖する蓋を備え、絶縁性樹脂からなる
基板部に高導電性樹脂からなる導電部を埋設して一体的
に成形した回路体を上記ケース内部に設け、該回路体の
両端をケースの入口側と出口側で、ワイヤハーネスの分
断した電線群にそれぞれコネクタ接続させる構成として
いることを特徴とするプロテクタを提供している。
【0011】このように、樹脂で形成されるプロテクタ
のケース内部に、高導電性樹脂からなる導電部を含む基
板状の回路体を設ければ、この導電部をワイヤハーネス
の電線群の代わりに用いることができ、ワイヤハーネス
をケース内部に通す必要が無くなる。よって、電線群の
太物電線等による影響も生じることがなくなり、所要形
状に形成されたプロテクタを屈曲箇所に配置すること
で、ワイヤハーネスを規定通りに車体に配索できる。
【0012】例えば、プロテクタのケース内部の回路体
は、一方の入口側から他方の出口側へ連続する数条の導
電部を設け、一方、ワイヤハーネスを構成する電線群
は、従来のプロテクタ装着箇所で途中分断し、分断した
一方の電線群の端部にコネクタを取り付けると共に他方
の電線群の端部にもコネクタを取り付け、これらコネク
タを入口側および出口側に夫々接続すれば、上記導電部
を介して分断した電線群を導通させることができる。よ
って、プロテクタのケースおよび内部に設ける回路体を
配策させたい形状で形成すれば、ワイヤハーネスはプロ
テクタ部分で確実に所要形状に屈曲でき、また、プロテ
クタ内部には電線が通っていないので蓋が持ち上げられ
る等の不具合発生も防止できる。
【0013】 本発明における高導電性樹脂は、特開平
10−237331号、特開平11−342522号に
開示されているように、熱可塑性樹脂中で、銅、ニッケ
ル、鉄等からなる金属繊維を混入させたものと、鉛フリ
ーハンダ(低融点半田)とCu粉等の低融点合金を分散
させた高導電性樹脂組成物からなる。
【0014】導電性の金属繊維が配合される熱可塑性樹
脂としては、プロピレン、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、変
性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
アミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、
ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルサルフォン等の樹脂を単独あるいはブ
レンドして用いることが可能であり、特にアクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂が好適に用いられる。
【0015】上記熱可塑性樹脂に混合して分散させると
共にネットワーク状に接合させる低融点合金は、融点が
100℃以上、好ましくは200℃以上で、射出成形時
に溶融する合金が使用され、Sn−Pb系、Sn−Ag
−Pb系、Sn−Bi系、Sn−Bi−In系、Bi−
Pb系、Bi−Sn系、Sn−Cu系、Sn−Cu−N
i−Pb系、Sn−Ag系、Sn−Bi−Pb系、Sn
−In系のものが挙げられる。
【0016】また、上記ケースを、上記高導電性樹脂と
絶縁性樹脂とで一体成形して、ケースにも導電部を設け
ている。このようにケース自体にも導電部を設けると、
ケース内部の回路体の導電部とあわせて、一段と多くの
回路数を設けることができ、ワイヤハーネスの電線数が
多い場合でも対応することができる。
【0017】さらに、上記ケースあるいは/および蓋に
は、長さ方向の中間位置に中間出口部を設け、該中間出
口部にコネクタが嵌合されて、上記回路体の導電部が電
線群とコネクタ接続される。このように長さ方向の中間
位置にも中間出口部を設けると、分断したワイヤハーネ
ス以外の別のワイヤハーネスを中間出口部よりプロテク
タに接続できるため、プロテクタを一種の中継接続用と
して使用することができる。よって、プロテクタである
程度中継接続を行うようにすれば、今まで、ジャンクシ
ョンボックスで行っていた中継接続する数を減少でき、
ジャンクションボックスの大型化を阻むことができる。
なお、中間出口部は長さ方向の中間位置以外の箇所にも
複数個設けるようにしてもよい。
【0018】また、上記回路体は、導電部を並列配置し
て、少なくとも上下いずれか一面には露出させず、回路
体を積層してケース内部に収容することが好ましい。こ
のように、導電部を並列配置して回路体を積層すれば、
ケースの限られた断面積を最大限有効に利用することが
でき、プロテクタ自体が大型化することなく多数の導電
部を順序よく整列させて設けることができ、さらに接続
も回路の系統毎に行いやすくなる。なお、回路体の積層
数は装着される電線数より決定され、場合によっては単
数でもよい。
【0019】上記回路体の導電部は、両端が入口と出口
に位置して、分断した電線と接続させると共に、他端を
他の導電部と連続しているスプライス回路部を備えてい
る。このように、多数の導電部の中から所要のもの同士
を適宜接続すれば、スプライス回路部を形成することが
でき、プロテクタにスプライス機能をもたせることがで
きる。よって、分断した電線群等の中からスプライス接
続したい電線と接続される導電部同士でスプライス回路
部を形成すれば、ジョイントコネクタを用いることなく
スプライス接続することができ、使用されるジョイント
コネクタ数の増加を抑えることができる。
【0020】上記回路体の導電部は、ケースの入口側お
よび出口側で基板部より突出するオス端子部を備え、ケ
ースの入口側および出口側に嵌合するコネクタ内に挿入
して、コネクタ内のメス端子と嵌合接続されるのが好ま
しい。このようにオス端子部を回路体の基板部より突出
させると、電線群の端末に取り付けられたメス端子を含
むコネクタと容易に接続を行うことができ、配索にかか
る作業に手間を要することもない。
【0021】また、本発明は、車体に沿って配索するワ
イヤハーネスの保護用プロテクタであって、断面凹形状
のケースと、該ケースの開口を閉鎖する蓋を備え、上記
ケースを、絶縁性樹脂からなるケースケースに高導電性
樹脂からなる導電部を埋設して一体的に成形し、該導電
部の入口側と出口側の両端を、分断した大径電線と溶着
して接続させるようにし、ケース内部には中径電線およ
び小径電線を挿通させるようにしているプロテクタを提
供している。
【0022】このように、樹脂で形成されるプロテクタ
のケースに高導電性樹脂からなる導電部を埋設すると、
この導電部を太物電線として適用すれば、太物電線をケ
ース内部に通すことなく、ワイヤハーネス自身の保護を
確保して所要形状に屈曲させてワイヤハーネスを配索で
きる。
【0023】即ち、プロテクタのケースは、一方の入口
側から他方の出口側へ連続する数条の導電部を設け、一
方、ワイヤハーネスを構成する電線群の中から太物電線
だけを途中分断し、分断した一方の太物電線の端部を上
記ケースの入口側より導電部と接続し、他方の太物電線
の端部を出口側より導電部に接続すれば、分断された太
物電線は導通を図ることができる。また、ワイヤハーネ
スを構成する太物電線以外の他の電線は、従来と同様に
ケース内部に収容すれば太物電線に押し上げられること
なくプロテクタ内に収められて所要形状に屈曲させた状
態で配索できる。なお、ケースの導電部と接続するの
は、太物電線に限定されることはなく、構成する電線群
の状況によっては、小径、中径の電線を接続するように
してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第一実施形態にか
かるワイヤハーネスW/Hに装着されるプロテクタ10
を示している。プロテクタ10は、ワイヤハーネスW/
Hを内部に収容する断面凹形状のケース10aと薄肉ヒ
ンジ部10eで接続されてケース10aの開口を閉鎖す
る蓋10fより構成されている。
【0025】ケース10aは、ケース自体の形状を形作
る部分は、絶縁性樹脂でケース本体10jを形成してい
おり、このケース本体10jに高導電性樹脂からなる数
条の導電部11を埋設し、これら、ケース本体10jと
導電部11を一体で成形している。具体的には、図2
(A)に示すように、導電部11は、ケース10aの底
板部10kおよび左右の側板部10m、10nにおい
て、入口側となる一方の端面10sから出口側となる他
方の端面10tまで連続して設けられている。
【0026】底板部10kでは、図2(B)に示すよう
に、屈曲した底板部10kの形状にあわせて、3本の導
電部11が平行状態で設けられて回路を形成しており、
端面10s、10t以外では表面に露出することなくケ
ース本体10jで被われている。また、側板部10m、
10nでも、同様に各導電部11が並列配置で設けられ
ている。これら各導電部11の断面積は、太物電線が対
応する電流値等を許容できる寸法に設定している。な
お、上述した以外は、従来のプロテクタと同様の構成と
している。
【0027】プロテクタ10をワイヤハーネスW/Hに
装着するには、まず、図1に示すように、ワイヤハーネ
スW/Hを構成する電線群Dの中から太物電線D−1と
小径及び中径電線D−2とを分けると共に、太物電線D
−1をプロテクタ10の装着箇所で分断している。分断
した各太物電線D−1は、図3に示すように、端末部分
の被覆を除去して芯線Sを露出させ、この芯線Sに熱を
加え、高温状態になったところで端面10t(10s)
で露出している導電部11の端部に押し付けている。す
ると、熱により導電部11が溶解して芯線Sを溶着によ
り接続している。
【0028】以下、分断した他の太物電線D−1も同様
に被覆して芯線を露出して、両側の端面10s、10t
で溶着により導電部11と接続して、導電部11を介し
て分断した各太物電線D−1を導通している。また、小
径及び中径電線D−2は、従来通りケース10の内部に
収められ、蓋10fを閉鎖してロック係止している。よ
って、プロテクタ10の内部には太物電線D−1が収め
られていないので、屈曲部では、小径及び中径電線D−
2がプロテクタ10の屈曲形状にスムーズに追従して屈
曲規制され、蓋10fが持ち上げられるような事態も生
じない。
【0029】なお、ケース10aの底板部10kおよび
側板部10m、10nに設ける多数の導電部11は、電
線群Dに含まれる太物電線D−1の本数以上設けるよう
にしており、使用しない導電部11は、将来の設計変更
等で太物電線D−1が追加された場合でも、プロテクタ
10を変更することなく対応できるようにしている。ま
た、導電部11は、種々の大きさの断面積を有するもの
を多数埋設して小径および中径電線の導通接続に使用し
てもよく、例えば、設計変更等により中径電線等の数が
増加した場合で、プロテクタ10の内部に追加の電線を
収容するスペースがなくても、導通部11と接続するこ
とにより設計変更等にも柔軟に対応できるようになる。
【0030】図4は、本発明の第二実施形態にかかるプ
ロテクタ50を示している。プロテクタ50は、図11
(B)の従来のプロテクタ1’と略同等の形状をしてお
り、樹脂製の断面凹形状のケース51と別体の蓋52で
形成されている。また、プロテクタ50が装着されるワ
イヤハーネスW/Hの入口側や出口側の端部50a、5
0bや、中間位置等に設けられた中間出口部50c、5
0dは、コネクタが装着できる形状にされていると共
に、蓋52にコネクタ用のロック係止部52aが設けら
れている。また、ケース51の内部には、回路体55が
積層状態で収容されるようにしている。
【0031】回路体55は、絶縁性樹脂で板状に形成さ
れた基板部56に、高導電性樹脂からなる導電部57を
埋設して一体的に形成されている。図5(A)に示すよ
うに、帯状に多数設けられた各導電部57は、基板部5
6に各種電線の接続形態と合致する回路を形成するよう
に並列配置されており、例えば、プロテクタ50の入口
側と出口側を連続するような回路等が形成されている。
また、基板部56の上面56aは導電部57を露出させ
ているが、下面56bは露出させていない。このよう
に、上面56aのみを露出させることで、金型を用いて
回路体55を射出成形で容易に形成可能にすると共に、
積層時に上下の回路体55が不用意に導通することを防
止している。
【0032】回路体55におけるプロテクタ50の入口
側等の各端部50a等に該当する端面56cからは、各
導電部57より連続してオス端子部58を突出させてい
る。オス端子部58は導電部57と一体で高導電性樹脂
で形成されており、コネクタのキャビィティに挿入され
るメス端子と嵌合接続可能にしている。
【0033】また、図5(B)は、積層される別の回路
体55’を示しており、図中右端に位置する導電部5
7’のオス端子部58’と連続する側の端部と反対側の
端部を中央に位置する導電部57’と導通させてスプラ
イス回路部59’を形成している。このスプライス回路
部59’により同一のコネクタに接続される電線同士を
接続することができ、従来ジョイントコネクタで行って
いた接続機能をプロテクタでも実現可能にしている。
【0034】なお、プロテクタ50の出口側の端部50
bの近傍に設けられた中間出口部50dは蓋52のみに
設けられているため、電線の接続方向も回路体56の上
面56aと直交する向きになる。よって、中間出口部5
0dに該当する箇所の導電部57には、図4に示すよう
に、オス端子部58を上方に突出させて導電部57と一
体に形成している。なお、金型の製作等の観点から、導
電部57と一体に形成するのが困難な場合は、図6に示
すように、別体の導電金属や高導電性樹脂で成形したオ
ス端子58”を導電部57に設けた接続孔57aに挿入
してオス端子部を設けるようにしてもよい。また、上記
別体のオス端子58”は、上述した回路体55の端面5
6cより突出するオス端子部58を設ける場合に適用し
てもよい。
【0035】このようにプロテクタ50は入口側および
出口側の端部50a、50bに加えて、長さ方向の略中
間位置のケース51に設けた中間出口部50cおよび出
口側の近傍の蓋52に設けた中間出口部50dにより、
計四方向からワイヤハーネスW/Hを構成する各電線を
接続できるようにしている。よって、図4に示すよう
に、プロテクタ50が装着される電線群は、プロテクタ
の装着箇所で分断されて、入口側の電線群D−10と出
口側の電線群D−11に分けられ、これら電線群D−1
0、11の端部にはメス端子を介してコネクタC1、C
2が取り付けられている。また、これら電線群D−1
0、11に接続される別の電線群D−12、13の端末
にも同様にコネクタC3、C4が取り付けられている。
【0036】上記プロテクタ50に各電線群D−11〜
13を取り付けるには、先ず、回路体55を積層してケ
ース51に収めると共に、蓋52を被せてロック係止し
ている。すると、プロテクタ50の内部には、図7に示
すような積層された回路体55の導電部57で形成され
る回路が形成される。それから、図8に示すように、入
口側および出口側の端部50a、50bに電線群D−1
0、11を、それぞれコネクタC1、C2を介してコネ
クタ接続すると共に、中間出口部50c、50dでも、
同様に電線群D−12、13をコネクタ接続している。
【0037】上記のようにして、プロテクタ50内にワ
イヤハーネスW/Hを全く通さないようにして、蓋の押
し上げ等を防いでワイヤハーネスW/Hをプロテクタ5
0の形状に合致させて配索可能にしている。また、別の
電線群も接続してジャンクションボックス以外のプロテ
クタ50でも電線同士の接続を行い、さらに、回路体5
5の各導電部57の接続形態により同一コネクタに接続
される電線同士の接続も可能にしている。
【0038】図9(A)(B)は、第三実施形態のプロ
テクタ80であり、丁度、第一実施形態のプロテクタ1
0と第二実施形態のプロテクタ50とを合わせた形態に
している。即ち、ケース81は、絶縁性樹脂でケース本
体81aを形成すると共に、高導電性樹脂からなる帯状
の第一導電部82を埋設して一体に設けており、さら
に、ケース81の内部には、絶縁性樹脂からなる基板部
86に高導電性樹脂からなる第二導電部87を埋設して
一体に成形した回路体85を積層収容している。このよ
うにして、同じ断面寸法を有するプロテクタであって
も、導電部によるプロテクタ内部に形成される回路の高
密度化を図り、より省スペースで多数の電線の接続を可
能にしている。
【0039】ケース81に設けられた第一導通部82と
のコネクタ接続は、第一導通部82の接続孔82aに取
り付けた別体のオス端子89、89’を介在させて行っ
ている。オス端子89、89’は導電性金属や高導電性
樹脂で形成され、ケースの底板部81b側に取り付けら
れるオス端子89は、板状片を折り曲げた形状に形成さ
れており、側板部81c側に取り付けられるオス端子8
9’は、板状片をL字形状に打ち抜いた形状に形成して
いる。なお、ケース内部に収められる回路体85より突
出するオス端子部は上記ケース81のオス端子89、8
9’と相互に干渉しない位置に設けられている。上述し
た以外の構成や形状等は、第一および第二実施形態と同
様である。
【0040】
【発明の効果】上記した説明より明らかなように、本発
明のプロテクタを用いると、まず、太物電線がプロテク
タ内部を通らないので、蓋の持ち上げ等の不具合も生じ
なくなり、確実にワイヤハーネスを構成する電線を保護
した状態で、ワイヤハーネスを規定の屈曲形態で配索で
きる。さらに、従来行っていた剛性のある太物電線を屈
曲させてプロテクタ内部に収める作業が皆無になること
で、作業性を向上でき、作業にかかる手間および時間も
削減できる。一方、ケースに設けられた導電部は、回路
変更等により生じた追加の回路用にも適用できるため、
種々の仕様変更等にも柔軟に対応できる。
【0041】一方、プロテクタ内部に、導電部を含む回
路体を積層配置することにより、従来、ジャンクション
ボックスで行っていた中間接続や、ジョイントコネクタ
で行っていたスプライス接続をプロテクタでも行うこと
できる。これにより、ジャンクションボックスの大型化
およびジョイントコネクタ数の増大を防ぐことができ、
これらジャンクションボックスおよびジョイントコネク
タが車体において占めるスペースを抑え、車体に取り付
ける各種部品等のレイアウト設計の容易化にも貢献でき
る。
【0042】また、プロテクタと各電線群との接続はコ
ネクタ接続であるためワンタッチで行え、さらに、ケー
スにも導電部を設けることで、ケース内部の導電部と合
わせて、導電部による回路の高密度化および種々の形状
の回路構成が可能となり、回路設計の自由度が増す上
に、プロテクタ自体も内部に収める電線量を考慮する必
要がなくなり、プロテクタの設計の自由度も向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態にかかるプロテクタの
ワイヤハーネスへの装着状況を示す斜視図である。
【図2】 (A)は上記プロテクタを一部破断した斜視
図であり、(B)は(A)におけるA−A断面図であ
る。
【図3】 太物電線の芯線と導電部との接続を示す斜視
図である。
【図4】 本発明の第二実施形態にかかるプロテクタの
分解斜視図である。
【図5】 (A)は、上記プロテクタに収められる回路
体の要部斜視図であり、(B)はスプライス回路部を有
する別の回路体の要部斜視図である。
【図6】 オス端子を回路体に取り付ける状況を示す概
略図である。
【図7】 上記プロテクタの断面図である。
【図8】 複数の電線群を装着した上記プロテクタの斜
視図である。
【図9】 本発明の第三実施形態にかかるプロテクタで
あり、(A)はケースの断面図、(B)はプロテクタの
断面図である。
【図10】 オス端子をケースに取り付ける状況を示す
概略図である。
【図11】 (A)は従来のプロテクタの斜視図であ
り、(B)は別の従来のプロテクタの斜視図である。
【図12】 (A)は従来のプロテクタのワイヤハーネ
スへの装着状態の斜視図であり、(B)は(A)のA−
A断面図、(C)は従来の問題点を示す(A)のB−B
断面図である。
【符号の説明】
10、50、80 プロテクタ 10a、51、81 ケース 10f、52 蓋 11、57 導電部 55、85 回路体 56、86 基板部 D、D−10〜13 電線群 D−1 太物電線 C1〜C4 コネクタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に沿って配索するワイヤハーネスの
    保護用プロテクタであって、 断面凹形状のケースと、該ケースの開口を閉鎖する蓋を
    備え、 絶縁性樹脂からなる基板部に高導電性樹脂からなる導電
    部を埋設して一体的に成形した回路体を上記ケース内部
    に設け、該回路体の両端をケースの入口側と出口側で、
    ワイヤハーネスの分断した電線群にそれぞれコネクタ接
    続させる構成としていることを特徴とするプロテクタ。
  2. 【請求項2】 上記ケースを、上記高導電性樹脂と絶縁
    性樹脂とで一体成形して、ケースにも導電部を設けてい
    る請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 【請求項3】 上記ケースあるいは/および蓋には、長
    さ方向の中間位置に中間出口部を設け、該中間出口部に
    コネクタが嵌合されて、上記回路体の導電部が電線群と
    コネクタ接続される請求項1または請求項2に記載のプ
    ロテクタ。
  4. 【請求項4】 上記回路体は、導電部を並列配置して、
    少なくとも上下いずれか一面には露出させず、回路体を
    積層してケース内部に収容している請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載のプロテクタ。
  5. 【請求項5】 上記回路体の導電部は、両端が入口と出
    口に位置して、分断した電線と接続させる回路と、一端
    が入口あるいは出口に位置して電線と接続させると共
    に、他端を他の導電部と連続しているスプライス回路部
    を備えている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記
    載のプロテクタ。
  6. 【請求項6】 上記回路体の導電部は、ケースの入口側
    および出口側で基板部より突出するオス端子部を備え、
    ケースの入口側および出口側に嵌合するコネクタ内に挿
    入して、コネクタ内のメス端子と嵌合接続される請求項
    1乃至請求項5のいずれか1項に記載のプロテクタ。
  7. 【請求項7】 車体に沿って配索するワイヤハーネスの
    保護用プロテクタであって、 断面凹形状のケースと、該ケースの開口を閉鎖する蓋を
    備え、 上記ケースを、絶縁性樹脂からなるケースケースに高導
    電性樹脂からなる導電部を埋設して一体的に成形し、該
    導電部の入口側と出口側の両端を、分断した大径電線と
    溶着して接続させるようにし、ケース内部には中径電線
    および小径電線を挿通させるようにしているプロテク
    タ。
JP2000192206A 2000-06-27 2000-06-27 プロテクタ Withdrawn JP2002010440A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000192206A JP2002010440A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 プロテクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000192206A JP2002010440A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 プロテクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002010440A true JP2002010440A (ja) 2002-01-11

Family

ID=18691371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000192206A Withdrawn JP2002010440A (ja) 2000-06-27 2000-06-27 プロテクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002010440A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1363375A1 (en) * 2002-05-14 2003-11-19 Yazaki Corporation Wire harness protector
JP2012094472A (ja) * 2010-10-01 2012-05-17 Hitachi Vehicle Energy Ltd 蓄電装置
JP2013143855A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Yazaki Corp プロテクタ
JP2015154649A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 株式会社オートネットワーク技術研究所 保護ケース
JP2016101046A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 矢崎総業株式会社 平面配索体モジュール

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1363375A1 (en) * 2002-05-14 2003-11-19 Yazaki Corporation Wire harness protector
US6861589B2 (en) 2002-05-14 2005-03-01 Yazaki Corporation Harness protector
JP2012094472A (ja) * 2010-10-01 2012-05-17 Hitachi Vehicle Energy Ltd 蓄電装置
US8741472B2 (en) 2010-10-01 2014-06-03 Hitachi Vehicle Energy, Ltd. Electric storage device
JP2013143855A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Yazaki Corp プロテクタ
JP2015154649A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 株式会社オートネットワーク技術研究所 保護ケース
JP2016101046A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 矢崎総業株式会社 平面配索体モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6264510B1 (en) Laser-welded bus bar structure
US20020061666A1 (en) Electrical junction box
US10547149B2 (en) Wiring module
EP0994639B1 (en) Lattice-shaped circuit board
US6707689B2 (en) Junction box
JP6599404B2 (ja) クランプ及びバスバーモジュール
JP2002010438A (ja) プロテクタ
US7028401B2 (en) Junction box and wire harness connection method
JP2002010440A (ja) プロテクタ
JP2001186631A (ja) 分割配線ブロックとそれを用いた電気接続箱
US10988090B2 (en) Wire harness system
JP2000139016A (ja) 配線板の接続構造及び配線板組立体の製造方法
JP3501074B2 (ja) 回路体および該回路体を収容したジャンクションボックス
JP3562431B2 (ja) 大型バスバーの製造方法
JP2002315153A (ja) ジャンクションボックスとワイヤハーネスの接続構造
JP3473544B2 (ja) ジャンクションボックスとコネクタとの回路接続構造
JP3460664B2 (ja) 回路体および該回路体を収容したジャンクションボックスのアース接続構造
JP3506094B2 (ja) ジャンクションボックスの内部回路と電線との接続構造
JP4016608B2 (ja) 回路体および該回路体を備えた自動車用ジャンクションボックス
JP3506093B2 (ja) ジャンクションボックス内の回路接続構造
JP3508681B2 (ja) ジャンクションボックスの内部回路の接続構造
JP3503561B2 (ja) ジャンクションボックス
JP3501077B2 (ja) 回路体および該回路体を収容したジャンクションボックス
JP4177037B2 (ja) ワイヤーハーネスの配索構造
JPS6180712A (ja) ワイヤハーネス用集束回路板および自動車用ワイヤハーネス

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070904