JP2002008926A - 表面実装型小型トランス - Google Patents

表面実装型小型トランス

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JP2002008926A
JP2002008926A JP2000194864A JP2000194864A JP2002008926A JP 2002008926 A JP2002008926 A JP 2002008926A JP 2000194864 A JP2000194864 A JP 2000194864A JP 2000194864 A JP2000194864 A JP 2000194864A JP 2002008926 A JP2002008926 A JP 2002008926A
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JP2000194864A
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Muneo Kitamura
宗夫 北村
Masaru Onoda
優 小野田
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Kawaguchiko Seimitsu Co Ltd
Kawaguchiko Seimitsu KK
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Kawaguchiko Seimitsu Co Ltd
Kawaguchiko Seimitsu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面実装型トランスの薄型化をはかること及
び電気的短絡を防止して信頼性を高めること。 【解決手段】 キャップ状の上部コア(1)と、平板状
の下部コア(3)と、巻線コイル(2)とを備えた表面
実装型小型トランスにおいて、非導電性繊維状微粉末を
配合した硬化剤入り樹脂バインダーからなる塗料によっ
て下部コア(3)の外周部に下部コア(3)の上面、外
側面、下面に繋がって連続して絶縁膜(10、11)を
形成し、下部コア(3)の上面、外側面、下面に繋がっ
て連続した導通パターン(12、14)を絶縁膜(1
0、11)上に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線コイルを磁性
材で封止してなるトランスに係わり、特にプリント基板
上に表面実装される薄型の表面実装型トランスに関す
る。
【0002】薄型の表面実装型トランスは、例えばエレ
クトロルミネッセンスを駆動するインバータ用として用
いられており、携帯電話やカメラ等の小型装置に組み込
まれることが多いため、トランス自体の小型化及び薄型
化が要請されている。従来この種の表面実装型トランス
は、図11と図12に示すような構造をとっている。図
11は従来の表面実装型トランスの上面図、図12は断
面図であり、図12の表面実装型トランスの右側は図1
1の表面実装型トランスを紙面に垂直で線分oxを通る
平面、左側は紙面に垂直で線分oyを通る平面で切断し
た断面図を示している。中央の円柱部を取囲み二ヶ所に
切り欠けがある外周部からなるキャップ状の磁性材から
なる上部コア50と下部コア51が対向して向き合い、
円柱部の中に非常に細い巻線コイル52が巻かれたボビ
ン53が挿入されている。
【0003】このボビン53はプラスチックの射出成形
で形成され、二ヶ所に突出部54と55とを有し、この
突出部54に金属のリード端子58と59が、突出部5
5にリード端子56と57が図12のようにインサート
成形されてボビン53と一体的に設けられている。突出
部54とリード端子58、59と突出部55とリード端
子56、57とは同じ構造であるので、突出部54とリ
ード端子58、59について述べる。このボビンの突出
部54は上部コア50及び下部コア51の切り欠け部6
0、61において外の方に突出し、また、切り欠け部6
1において巻線コイル52から引出線が引出され、リー
ド端子58に絡められて半田付けされ固定されている。
リード端子58は図12のようにクランク形状に成形さ
れ、折り曲がった底面が回路基板に半田付けされて固定
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の表面実装型トランスは上部コア及び下部コアともに
キャップ状であるため、薄型化は困難である。
【0005】また、従来の構造では、ボビンの中心から
リード端子まで引出線を引き回すので、引き回し長さが
長くなり、振動等で断線しやすくなり、引出線を固定す
るためにボビン耳部に巻くと振動等の繰返しにより引出
線とコアとが接触し、コイルの性能の低下や断線が生じ
る。
【0006】さらに、金属のリード端子がインサート成
形であるため、経時的振動や熱等により保持力が弱くな
り、リード端子が動き、引出線に引張り力が加わり、断
線を生じることがある。また、巻線コイルからの引出線
を端子に絡み付けて半田付けするので断線を生じ易い。
したがって、不良が発生し易く、歩留まりが悪くなる。
【0007】また、ボビンを使用しているので、その分
構成部品も多くコストも高くなる。また、その分厚くな
ってしまう欠点がある。
【0008】本発明の目的は、上記の課題点を解決し
て、表面実装型トランスの一層の薄型化を図るととも
に、簡易な構造を採用することで製造コストの低廉化を
図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の表面実装型小型トランスは、下記記載の構
成を採用する。
【0010】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、キャップ状の上部コアと、平板状の下部コアと、巻
線コイル叉は巻線コイル付ボビンと、樹脂バインダーに
少なくとも非導電性繊維状微粉末と硬化剤を配合した塗
料によって下部コアの外周部に下部コアの上面から下面
に繋がって連続して形成した絶縁膜と、下部コアの上面
から下面に繋がって連続して絶縁膜上に形成した導通パ
ターンと、を備えることを特徴とする。
【0011】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、絶縁膜を形成するための塗料に配合する非導電性繊
維状微粉末の形状が、線径が0.3〜3μm、長さが3
〜10μmの範囲であることを特徴とする。
【0012】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、絶縁膜を形成するための塗料に配合する非導電性繊
維状微粉末の配合量が、硬化剤入り樹脂バインダーから
なる塗料に対して、重量比で、3〜15%であることを
特徴とする。
【0013】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、絶縁膜を形成するための塗料に配合する非導電性繊
維状微粉末が、二酸化ケイ素であることを特徴とする。
【0014】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、絶縁膜の厚みが、10〜50μmの範囲に形成され
ることを特徴とする。
【0015】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、略円板状の下部コアの外周部に突出部が一体成形さ
れ、樹脂バインダーに少なくとも非導電性繊維状微粉末
と硬化剤を配合した塗料によって、突出部の上面、外側
面、下面に繋がって連続して絶縁膜が形成されることを
特徴とする。
【0016】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、略円板状の下部コアの外周部の左右2ヶ所をD形状
にカットし、樹脂バインダーに少なくとも非導電性繊維
状微粉末と硬化剤を配合した塗料によって、Dカットし
た部分の上面、外側面、下面に繋がって連続して前記絶
縁膜が形成されることを特徴とする。
【0017】本発明の表面実装型小型トランスにおいて
は、略円板状の下部コアの外周部の複数箇所にそれぞれ
少なくとも1ケ以上のスルーホールを設け、樹脂バイン
ダーに少なくとも非導電性繊維状微粉末と硬化剤を配合
した塗料によって、これらのスルーホールの上面、内径
面、下面に繋がって連続して絶縁膜が形成されることを
特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて、本発明を実施
するための最良の形態における表面実装型小型トランス
の構造を説明する。
【0019】図1と図2と図3とは本発明の表面実装型
小型トランスの実施形態を示したものであり、第1の実
施例の下部コアを用いている。図1は斜視図、図2は上
面図、図3は断面図であり、図3は図2の表面実装型小
型トランスを紙面に垂直で線分xox’を通る平面で切
断した断面図を示している。図4と図5は、第2の実施
例の下部コア、図6と図7は、第3の実施例の下部コア
を示している。図8は第4の実施例の下部コア、図9は
第4の実施例の下部コアを用いた表面実装型小型トラン
スの断面図である。図10は本発明の表面実装型小型ト
ランスの絶縁膜と導通パターンの部分を拡大した概略図
である。以下図1から図8まで適時参照しながら説明す
る。
【0020】まず本発明の表面実装型小型トランスの実
施形態のうち、第1の実施例の下部コアを用いたものを
説明する。図1において、表面実装型小型トランスは、
上部コア1と巻線コイル2と下部コア3とを備えてい
る。上部コア1は、磁性金属粉末の焼結によって一体成
形された中央の円柱部4と円柱部4を取り囲む外周部5
とからなり、外周部5には、2ヶ所の切り欠け部6と7
とを形成してある。
【0021】下部コア3は、上部コア1と同様に磁性金
属粉末の焼結によって成形してあり、その外周の2ヶ所
に突出部8と突出部9とを設けてある。図2と図3に示
すように、硬化剤入り樹脂バインダーからなる塗料を用
いた印刷法により、この2ヶ所の突出部8と突出部9の
上面と外側面及び下面に繋がるように連続して絶縁膜1
0と絶縁膜11とが形成されており、更に、この絶縁膜
10の上に導通パターン12と導通パターン13が、絶
縁膜11の上に導通パターン14と導通パターン15が
いずれも上面、外側面、下面と繋がるように連続して形
成してある。これらの導通パターンは、銀、黒鉛、銅等
の金属粉末を樹脂バインダーに分散させてペースト化し
て同じく印刷法により形成される。
【0022】絶縁膜10、11と導通パターン12、1
3、14、15は上記の方法で形成するが、絶縁膜1
0、11が完全に硬化してから導通パターンを形成する
と密着性が悪くなるため、密着性を良くするように、絶
縁膜10、11が半硬化状態で導通パターンを印刷し、
印刷後完全硬化させている。絶縁膜10、11と導通パ
ターン12、13、14、15とは同じバインダーを使
用するため、導通パターンを印刷すると導通パターンが
絶縁膜の中に沈みこんでいき、絶縁膜が薄いと、導通パ
ターンが下部コア材に接触することが起きる可能性があ
る。叉,印刷した導通パターンに0.1〜0.2mm近
くの滲み出しなども発生して隣接のパターン間に接触が
起きることもある。
【0023】これによる導通パターン間の電気的短絡を
防止するために、本発明の表面実装型小型トランスで
は、絶縁膜を形成する硬化剤入り樹脂バインダーからな
る塗料に非導電性繊維状微粉末を配合して、導通パター
ンの沈み込みや滲みだし等を少なく押さえ、薄い絶縁膜
でも導通パターンの電気的短絡を防止できるようにし
た。
【0024】絶縁膜の材料として、まず主樹脂(エポキ
シ:商品名エピコート828等)65%に対し、硬化剤
(ジアミドジフェニルスルホン)を35%混合し、15
0℃、10分間の加熱により半硬化安定状態樹脂にして
おく。この半硬化状態のペースト97〜85%に非流動
化剤として、非導電性繊維状微粉末である二酸化ケイ素
(SiO2)よりなる線径0.3〜3μm、長さ3〜1
0μmの繊維(商品名:アエロジル)を3〜15%の割
合で混合して半硬化状態の塗料とする。但し、上記%は
いずれも重量%を示す。これを絶縁膜材料とし、下部コ
アに印刷生膜をし、150℃、10分間の加熱で半硬化
状態を保ち絶縁膜を形成し、さらに、その上に導電膜よ
りなる導電パターンを印刷する。導電膜印刷後は150
℃、60分条件にて、完全硬化させる。
【0025】非導電性繊維状微粉末を入れることによっ
て、図10の下部コア43上に形成される導電パターン
40と絶縁膜41を拡大した概略図に示すように、形成
した絶縁膜41の中に非導電性繊維状微粉末42が縦横
無尽に分布する。この繊維状微粉末物質があることによ
って、加熱時における導通パターンを構成するところの
樹脂バインダー及び導電性金属粉末の流動を繊維状微粉
末物質が邪魔をして小さくし、沈み込みを押さえる。こ
のことから、導通パターンが沈み込んで下部コアと電気
的に短絡することを防止できる。繊維状であることか
ら、縦横無尽の網目状に配設されるので、導通パターン
構成物質の流動を大いに邪魔をし、特に厚さ方向の移動
は少なくなる。また、当然ながら非導電性物質であるか
ら、導通問題は起きない。また、絶縁膜41の上面に小
さな波打ちができるので、導電剤が山を乗り越えて浮動
することが少なくなり、滲みだしも0.05mm位に押
さえることができて導電パターン同志の短絡も防止でき
る。
【0026】非導電性繊維状微粉末の大きさが、線径
0.3〜3μm、長さが、3〜10μmの範囲である
と、印刷時にスクリーンの網目を通り抜けることも出来
るし、印刷厚みより短いので、絶縁膜の印刷が容易に可
能となる。これにより、縦横無尽の分布が可能になる。
線径が上記以上太くて短いと効果がない。
【0027】この非導電性繊維状微粉末の配合は、3〜
15%(重量比)が最適で、これより少ないと分布の隙
間が大きくなって、沈み込みが多く発生して効果が小さ
くなる。また、これより多くなると塗料粘度が高くなっ
て印刷性が悪くなる。
【0028】この非導電性繊維状微粉末が二酸化ケイ素
(SiO2)であるとガラス質であるので耐熱性が良
く、温度変質等が起きない。勿論非導電性繊維状微粉末
としては、特に二酸化ケイ素(SiO2)に限定するも
のではなく、耐熱性の高いものであればよい。
【0029】絶縁膜の厚みは、少なくとも10μm以上
あれば絶縁性が確保できると共に、非導電性繊維状微粉
末が表面から飛び出ないので、印刷表面が凹凸のある表
面にはなるものの比較的滑らかな表面に形成できる。ま
た、厚くても50μmあれば充分である。50μmより
厚くても使用可能であるが、逆に印刷コストが増大して
コスト高を招くので好ましくない。
【0030】上部コア1と下部コア2とは、上部コア1
の二ヶ所の切り欠け部6と7と下部コア3の二ヶ所の突
出部8と9とが一致するように組合せられる。巻線コイ
ル2は、上部コア1の円柱部4に巻線コイル2の空芯部
を挿入するようにして上部コア1と下部コア3で囲まれ
た上部コア1の内部に装着される。
【0031】巻線コイル2の引出線16は上部コア1の
切り欠け部7から、引出線17は切り欠け部6から引出
され、下部コア3の突出部8と突出部9の上面側に設け
た導通パターン12と導通パターン14に加熱・圧着あ
るいは半田付け等で固着して導通が図られ、更に、この
引出線16と導通パターン12との接合部と切り欠け部
7及び引出線17と導通パターン14との接合部と切り
欠け部6に接着剤が塗布されて、引出線16と引出線1
7の剥れ防止や上部コア1と下部コア3との接着固定、
及び巻線コイル2と下部コア3との接着固定が施され
る。一方、突出部8、9の下側面に設けた導通パターン
12、13、14、15は回路基板に接合されて一体化
が図られる。
【0032】以上の説明では巻線コイルを用いる例を述
べたが、巻線コイルを巻いたボビンを用いても同様に適
用できることは勿論である。
【0033】本発明の表面実装型小型トランスに実施形
態における第2の実施例の下部コアを図4と図5に示
す。略円板状の下部コア3の外周部の左右2ヶ所をD形
状にカットしたDカット部の上面と外側面と下面に繋が
って連続して絶縁膜が形成されている。第1の実施例の
下部コアを用いた表面実装型小型トランスの実施形態で
述べた非導電性繊維状を配合した塗料を用いて同じ方法
で右側のDカット部に絶縁膜18、左側のDカット部に
絶縁膜19が形成されており、さらに、絶縁膜18の上
には前に述べた方法で、導通パターン20、21が、絶
縁膜19の上には導通パターン22、23がいずれも上
面、外側面、下面と繋がって連続して形成してある。
【0034】上部コア1の切り欠け部と下部コアの左右
のDカット部が各々合わさるように組み立てる。巻線コ
イル2の引出線とDカット部の導通パターンとの接続お
よび処理方法等は第1の実施例の下部コアを用いた場合
と同様であるので、細かい説明は省略する。第1の実施
例の下部コアに比較して、下部コアの出っ張りをなくし
ているので、下部コアが幅的に小さくできる。また、そ
の分コア材料も少なくてすむため、低価格化が図れる。
また、下部コアのDカットの部分を大きくカットする
と、巻線コイル2の引出線は、上部コア1の切り欠け部
6と7がなくても、Dカット部から引出して末端処理で
きるため、切り欠け部6と7は不用になり、上部コア1
の形状がその分単純になって低価格化できる。
【0035】本発明の表面実装型小型トランスの実施形
態における第3の実施例の下部コアを図6と図7に示
す。略円板状の下部コア3の外周部の左右2ヶ所にそれ
ぞれ2個のスルーホールを設けている。図6のように、
下部コア3の右側にスルーホール32、33を、左側に
スルーホール34、35を形成する。これらのそれぞれ
のスルーホールには、第1の実施例の下部コアを用いた
表面実装型小型トランスの実施形態で述べた方法でその
上面、内径面及び下面に繋がって連続して絶縁膜と導通
パターンを形成する。図7のように、スルーホール32
には絶縁膜24上に導通パターン28を、スルーホール
34には絶縁膜26上に導通パターン30を形成する。
同様に、スルーホール33には絶縁膜25上に導通パタ
ーン29を、スルーホール35には絶縁膜27上に導通
パターン31を形成する。
【0036】上部コア1の切り欠け部6及び切り欠け部
7と下部コア3のスルーホール34、35およびスルー
ホール32、33が各々合わさるように組み立てる。巻
線コイル2の引出線とスルーホールの導通パターンとの
接続および処理方法等は第1の実施例の下部コアを用い
た場合と同様であるので、細かい説明は省略する。第1
に実施例の下部コアに比較して、下部コアの出っ張りを
なくしているので、下部コアが幅的に小さくできる。ま
た、側面の印刷もなくせるので、下部コアの印刷工程が
少なくなり、低価格化が図れる。
【0037】本発明の表面実装型小型トランスの実施形
態における第4の実施例の下部コアの上面図を図8に、
本発明の第4の実施例の下部コアを用いた表面実装型小
型トランスの実施形態の断面図を図9に示す。第4の実
施例の下部コアは、第1の実施例の下部コア3の外周部
に上部コア1と下部コア3との間のギャップ調整用絶縁
膜36を設けたものであり、図9の表面実装型小型トラ
ンスの左側は図8の下部コア3に対応する表面実装型ト
ランスを紙面に垂直で線分oxを通る平面、右側は紙面
に垂直で線分oyを通る平面で切断した断面図を示して
いる。ギャップ調整用の絶縁膜36と下部コア3との段
差37を利用して巻線コイル叉は巻線コイル付ボビンの
位置決めも可能である。叉、このギャップ調整用の絶縁
膜36は、第1の実施例の下部コアに限定せず、第2の
下部コア、第3の下部コアに設けることも勿論可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による表面
実装型小型トランスによれば、磁性金属粉末を焼結方法
で上部コアをキャップ形状、下部コアを略円板形状にす
ることによって、表面実装に適した薄型のトランスを形
成することができる。
【0039】硬化剤入り樹脂バインダーからなる塗料に
非導電性繊維状微粉末を配合して印刷法により絶縁膜を
形成することにより、導通パターンを形成する導電金属
紛やバインダーの流動が少なくなるので、導電性金属紛
が下部コアと接触することがなくなり、電気的な導通短
絡が起きない。
【0040】絶縁膜の表面は非導電性繊維状微粉末によ
って凹凸が現れた表面となる。この凸部分が導通パター
ン印刷時の滲みだしを小さい範囲に押さえ込んで導通パ
ターン間の短絡も防止する。非導電性繊維状微粉末を入
れない場合には、導通パターンの滲みだしが、0.1〜
0.2mm程度現れたが、非導電性繊維状微粉末を入れ
ることにより滲みだしが、0.05mm程度に押さえる
ことができる。
【0041】また、導通パターンを下部コアの絶縁膜上
に形成したため、引出線に引張り力が加わって断線する
ことを防止できる。また、引出線を導通パターンに加熱
圧着等で固着し、さらに接着剤で固定するため、経時的
な断線を防止できる。
【0042】巻線コイルが切り欠け部から外周面が接着
剤で固定されるため、振動等によるコアとの接触を防止
できる。したがって、巻線コイルは経時的に性能低下は
生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面実装型小型トランスの第1の実施
例の下部コアを用いた実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の表面実装型小型トランスの第1の実施
例の下部コアを用いた実施形態を示す上面図である。
【図3】本発明の表面実装型小型トランスの第1の実施
例の下部コアを用いた実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の表面実装型小型トランスの第2の実施
例の下部コアの上面図である。
【図5】本発明の表面実装型小型トランスの第2の実施
例の下部コアの断面図である。
【図6】本発明の表面実装型小型トランスの第3の実施
例の下部コアの上面図である。
【図7】本発明の表面実装型小型トランスの第3の実施
例の下部コアの断面図である。
【図8】本発明の表面実装型小型トランスの第4の実施
例の下部コアの断面図である。
【図9】本発明の表面実装型小型トランスの第4の実施
例の下部コアを用いた実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明の表面実装型小型トランスの絶縁膜と
導通パターンの部分を拡大した概略図である。
【図11】従来における表面実装型トランスの上面図で
ある。
【図12】従来における表面実装型トランスの断面図で
ある。
【符号の説明】
1 上部コア 2 巻線コイル 3、43 下部コア 4 円柱部 5 円周部 6、7 切り欠け部 8、9 突出部 10、11、18、19、24、25、26、27、4
1 絶縁膜 36 ギャップ調整用絶縁膜 37 段部 12、13、14、15、20、21、22、23、2
8、29、30、31、40 導通パターン 16、17 引出線 42 非導電性繊維状微粉末

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャップ状の上部コアと、平板状の下部
    コアと、巻線コイル叉は巻線コイル付ボビンと、樹脂バ
    インダーに少なくとも非導電性繊維状微粉末と硬化剤を
    配合した塗料によって下部コアの外周部に下部コアの上
    面から下面に繋がって連続して形成した絶縁膜と、下部
    コアの上面から下面に繋がって連続して絶縁膜上に形成
    した導通パターンと、を備えることを特徴とする表面実
    装型小型トランス。
  2. 【請求項2】 前記非導電性繊維状微粉末の形状は、線
    径が0.3〜3μm、長さが3〜10μmの範囲である
    ことを特徴とする請求項1記載の表面実装型小型トラン
    ス。
  3. 【請求項3】 前記非導電性繊維状微粉末の配合量は、
    硬化剤入り樹脂バインダーからなる塗料に対して、重量
    比で、3〜15%であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項2記載の表面実装型小型トランス。
  4. 【請求項4】 前記非導電性繊維状微粉末は、二酸化ケ
    イ素であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載の表面実装型小型トランス。
  5. 【請求項5】 前記絶縁膜の厚みは、10〜50μmの
    範囲に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の表面実装型小型トランス。
  6. 【請求項6】 前記下部コアが略円板状であり、略円板
    状の下部コアの外周部に突出部が一体成形され、突出部
    の上面、外側面、下面に繋がって連続して前記絶縁膜が
    形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載の表面実装型小型トランス。
  7. 【請求項7】 前記下部コアが略円板状であり、略円板
    状の下部コアの外周部の左右2ヶ所をD形状にカット
    し、Dカットした部分の上面、外側面、下面に繋がって
    連続して前記絶縁膜が形成されることを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の表面実装型小型ト
    ランス。
  8. 【請求項8】 前記下部コアが略円板状であり、略円板
    状の下部コアの外周部の複数箇所にそれぞれ少なくとも
    1ケ以上のスルーホールを設け、これらのスルーホール
    の上面、内径面、下面に繋がって連続して前記絶縁膜が
    形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載の表面実装型小型トランス。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100578040B1 (ko) 2004-12-30 2006-05-11 주식회사 유니온 트리거 코일
JP2013098282A (ja) * 2011-10-31 2013-05-20 Toko Inc 面実装インダクタ
JP2013098283A (ja) * 2011-10-31 2013-05-20 Toko Inc 面実装インダクタの製造方法
JP2013161892A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Kobe Steel Ltd 巻線素子
JP2016506626A (ja) * 2012-12-19 2016-03-03 ホガナス アクチボラグ (パブル) 誘導鉄心

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