JP2002005786A - アッベ数測定装置及びアッベ数測定方法 - Google Patents

アッベ数測定装置及びアッベ数測定方法

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JP2002005786A JP2000190415A JP2000190415A JP2002005786A JP 2002005786 A JP2002005786 A JP 2002005786A JP 2000190415 A JP2000190415 A JP 2000190415A JP 2000190415 A JP2000190415 A JP 2000190415A JP 2002005786 A JP2002005786 A JP 2002005786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折度数に起因する測定精度の低下を極力回
避しつつ測定することのできるアッベ数測定装置を提供
する。 【解決手段】 本発明のアッベ数測定装置は、被検レン
ズTLのアッベ数を測定するために測定光源部10から
発生された波長の異なる測定光線が被検レンズTLの入
射面TLaに対して略垂直に入射するように被検レンズ
TLの測定光路SO中に設けられて被検レンズTLをサ
ポートするレンズサポート部材21と、レンズサポート
部材21を境に測定光源部10とは反対側の位置に設け
られて被検レンズTLを通過して屈折された測定光線を
検出する検出センサ13と、検出センサ13の検出出力
に基づきアッベ数を演算する演算回路22とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡レンズのアッ
ベ数を、その屈折度数に起因する測定精度の低下を極力
回避しつつ測定することのできるアッベ数測定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、眼鏡レンズのアッベ数の測定は、
その眼鏡レンズに使用する材料と同じ材料を用いて頂角
σが既知の試験プリズム1Aを図1に示すように作成
し、この試験プリズム1AにF線、d線、C線(又は
F’線、e線、C’線)の各波長の測定光線を入射さ
せ、各最小ふれ角μを測定して、下記(1)式によりそ
の材料の各波長についての屈折率nを求め、この各屈折
率nに基づき、下記(2)式に基づきアッベ数νを求め
ている。 n=(sin(μ+σ)/2)/(sin(σ/2)) …(1) νe=(ne−1)/(nF'−nC') …(2) その(2)式において、neはe線についての屈折率、
F'はF’線についての屈折率、nC'はC’線について
の屈折率、νeはe線についてのアッベ数である。
【0003】アッベ数νは、測定光線にF線、d線、C
線を用いたときは、下記の(2)’式を用いても求めら
れる。 ν=(nd−1)/(nF−nC) …(2)’ ndはd線についての屈折率、nFはF線についての屈折
率、nCはC線についての屈折率である。
【0004】この従来のアッベ数測定方法では、眼鏡レ
ンズのアッベ数を求めるために、試験プリズム1Aを試
作する必要があり、アッベ数の測定に手間がかかるとい
う問題がある。
【0005】そこで、レンズメータに異なる波長の測定
光線を発生する測定光源を設け、これらの波長の測定光
線を用いて被検レンズとしての眼鏡レンズの度数を測定
し、測定光線の波長毎の被検レンズの屈折度数の差から
アッベ数を求めるものも提案されている。
【0006】図2は眼鏡レンズのアッベ数の測定に用い
るレンズメータの光学図である。
【0007】その図2において、1は光源部、2はコリ
メートレンズ、3は複数個の開口3aを有するパターン
板、4はエリアセンサである。光源部1はF’線波長の
測定光線を発生する光源1a、e線波長の測定光線を発
生する光源1b、C’線波長の測定光線を発生する光源
1c、光路合成ミラーとしてのダイクロイックミラー
5、6を有する。
【0008】各波長(F’線、e線、C’線)の測定光
線PF'、Pe、PC'はコリメートレンズ2により平行光
束とされ、被検レンズTLに導かれ、被検レンズTLを
透過することにより屈折され、パターン板3の開口3a
を通過して、エリアセンサ4に受像される。
【0009】被検レンズTLが測定光路中にないときに
は、エリアセンサ4の受像面上の所定位置に開口3aの
像が形成され、被検レンズTLが測定光路中に挿入され
ると、その受像面上での開口3aの像の形成位置がその
被検レンズTLの屈折度数に基づき変化するので、この
受像面上での開口3aの像の形成位置を検出することに
より、被検レンズTLの各測定光線の波長毎の屈折度数
を求め、この屈折度数から被検レンズTLのアッベ数を
求めている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このレ
ンズメータを用いてアッベ数を測定する方法では、アッ
ベ数の測定感度が被検レンズの屈折度数に依存し、屈折
度数(強度)が大きな被検レンズの場合には、満足のゆ
く測定精度でアッベ数を測定することができるが、屈折
度数の小さい被検レンズの場合には、満足のゆく測定精
度でアッベ数を測定できず、どちらかといえば、測定の
際に頻出回数の少ない強度の被検レンズのアッベ数の測
定精度が良好で、測定の際の頻出回数の多い弱度の被検
レンズのアッベ数の測定精度が良好とはいえず、眼鏡レ
ンズのアッベ数を、その屈折度数に起因する測定精度の
低下を極力回避しつつ測定することのできるアッベ数測
定装置の開発が望まれている。
【0011】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、その目的とするところは、眼鏡レンズのアッベ数
を、その屈折度数に起因する測定精度の低下を極力回避
しつつ測定することのできるアッベ数測定装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のアッベ
数測定装置は、被検レンズのアッベ数を測定するために
測定光源部から発生された波長の異なる測定光線が前記
被検レンズの入射面に対して略垂直に入射するように前
記被検レンズの測定光路中に設けられて前記被検レンズ
をサポートするレンズサポート部材と、前記レンズサポ
ート部材を境に前記測定光源部とは反対側の位置に設け
られて前記被検レンズを通過して屈折された測定光線を
検出する検出センサと、前記検出センサの検出出力に基
づき前記アッベ数を演算する演算装置とを備えているこ
とを特徴とする。
【0013】請求項2に記載のアッベ数測定装置は、前
記レンズサポート部材と前記測定光源部との間に設けら
れて前記測定光線を前記レンズサポート部材に向けて透
過させるためのスリット開口を有するスリット板と、前
記被検レンズが前記測定光路に挿入されていない状態で
前記スリット板と前記検出センサとの共役関係を保持さ
せる結像センサとを備え、前記検出センサは一次元ライ
ンセンサであることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載のアッベ数測定装置は、前
記結像レンズが前記被検レンズの度数に応じて交換可能
に複数個準備されていることを特徴とする。
【0015】請求項4に記載のアッベ数測定装置は、前
記結像レンズと前記レンズサポート部材との間にピンホ
ール板が設けられていることを特徴とする。
【0016】請求項5に記載のアッベ数測定装置は、前
記測定光源部と前記スリット板との間に前記測定光源部
の各測定光源と前記ピンホール板との共役関係を保持さ
せるレンズが設けられていることを特徴とする。
【0017】請求項6に記載のアッベ数測定方法は、波
長の異なる測定光線が被検レンズの入射面に対して略垂
直に入射するように前記被検レンズの測定光路中に設け
られて前記被検レンズをサポートするレンズサポート部
材に、前記被検レンズを当てかつ前記被検レンズの光軸
を前記測定光路の測定光軸に対して所定量偏心させ、前
記入射面に対して略垂直に入射した測定光線の前記被検
レンズの存在に基づくふれ角に関係する物理量を検出セ
ンサにより検出してアッベ数を求めることを特徴とす
る。
【0018】請求項7に記載のアッベ数測定方法は、前
記被検レンズの光軸と前記測定光路の測定光軸との偏心
量を、前記被検レンズが強度の場合には前記被検レンズ
が弱度の場合に対して小さく設定しかつ前記被検レンズ
が弱度の場合には前記被検レンズが強度の場合に対して
大きく設定して、前記アッベ数を求めることを特徴とす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図3は本発明に係わるアッベ数測
定装置の光学図である。その図3において、10は光源
部、11はレンズ、12は結像レンズ、13はラインセ
ンサである。レンズ11の直後にはスリット板14が設
置されている。このスリット板14には図4に示すよう
にスリット14a、14b、14cが形成されている。
【0020】そのスリット14aは測定光軸Oを横切る
方向に延びており、このスリット14aを挟んでその両
側にスリット14b、14cが測定光軸Oを原点として
点対称に形成されている。
【0021】光源部10は光源15〜17、光路合成ミ
ラーとしてのダイクロイックミラー18、19から構成
され、光源15はF’線波長(479.99nm)の測
定光線PF'を発生し、光源部16はe線波長(546.
97nm)の測定光線Peを発生し、光源部17はC’
線波長(643.85nm)の測定光線Pc'を発生す
る。ダイクロイックミラー18は、F’線波長の測定光
線PF'を透過しかつe線波長の測定光線Peを反射し、
ダイクロイックミラー19は、F’線波長、e線波長の
測定光線PF'、Peを透過しかつC’線波長の測定光線
c'を反射する。各光源15〜17はレンズ11から光
学的に等距離の位置に設けられている。
【0022】結像レンズ12の直後にはピンホール板2
0が設けられ、各光源15〜17とピンホール板20と
はレンズ11に関して共役であり、各光源15〜17の
測定光線PF'、Pe、PC'は、スリット板14の各スリ
ット14a〜14cを透過してピンホール板20のピン
ホール20aに光源像を形成する。
【0023】スリット板14とラインセンサ13とは結
像レンズ12に関して共役位置に設けられ、被検レンズ
TLが測定光路SOにセットされていないときには、そ
のスリット板14の投影像がラインセンサ13を含む面
Q内の所定位置に投影される。
【0024】ピンホール板20の背後にはレンズサポー
ト部材21が設けられている。このレンズサポート部材
21は被検レンズTLの凸面側の表面を受ける。このレ
ンズサポート部材21は円環状に形成され、被検レンズ
TLはこのレンズサポート部材21に均一に押しつけら
れることにより、被検レンズTLの凸面側の表面を測定
光軸Oに対して略垂直に保持させることができる。な
お、図示を略すレンズ押さえを用いて被検レンズTLの
裏面側から一定荷重で均一にその被検レンズTLを押し
つける構成とすることもできる。
【0025】被検レンズTLを測定光路SOに挿入する
と、スリット板14とラインセンサ13を含む面Qとの
共役関係がずれるが、ピンホール板20のピンホール2
0aの径を小さくすることにより、焦点深度を深くする
ことができるので、ラインセンサ13を含む面Q内でス
リット板14の投影像がぼけることを防止できる。
【0026】なお、ピンホール20aの径を小さくしす
ぎると、ピンホール20aを通過する測定光線の光量が
少なくなり、像照度が低下し、かえってスリット像のボ
ケが発生し、S/N比が劣化するので、焦点深度をピン
ホール20aを用いて深くする代わりに、被検レンズT
Lの度数範囲を複数段階に区分し、被検レンズTLの度
数に応じて複数個の結像レンズ12を準備し、この結像
レンズ12を取り替え使用するかあるいはズームによっ
て可変とすることによって、スリット像のラインセンサ
13上でのボケを回避する構成とすることもできる。
【0027】挿入する被検レンズTLの度数によって、
ラインセンサ13上の大きさが変化するため、距離L1
と距離L2との距離の和を見れば被検レンズTLの概略
の度数を求めることができる。
【0028】また、得られた度数から自動的に結像レン
ズ12を適正なものに切り替える機構を有していても良
い。
【0029】ラインセンサ13上の大きさは結像レンズ
12の焦点距離によっても異なるため、いずれの結像レ
ンズ12が光路中にあるかを知る機構が設けられてい
る。
【0030】被検レンズTLの光軸O1を測定光軸Oに
対して偏心させてその被検レンズTLの凸面側を測定光
軸Oに対してほぼ垂直にして測定光路SOにセットし
て、ピンホール20aを介して細い各測定光線PF'、P
e、PC'を被検レンズTLの凸面側の入射面TLaに入
射させると、各測定光線が屈折されて、出射面TLbか
ら出射されて、ラインセンサ13に導かれる。
【0031】その図3において、符号PRF'はF’線の
測定光線PF'を入射面TLaに入射させたときに出射面
TLbから出射される屈折光線を示し、符号PReはe
線の測定光線Peを入射面TLaに入射させたときに出
射面TLbから出射される屈折光線を示し、符号PRC'
はC’線の測定光線PC'を入射面TLaに入射させたと
きに出射面TLbから出射される屈折光線を示し、ライ
ンセンサ13上での各測定光線の結像位置Q1’〜Q
3’に基づき、ふれ角を検出することができる。
【0032】被検レンズTLの入射面TLaと出射面T
Lbとの為す角度(すなわち、プリズムの頂角に相当す
る角度)をσとし、材料の屈折率をnとし、角度σが小
さくかつ被検レンズTLの厚さが薄いと仮定すると、偏
角量εとσ、nとの関係は以下の(3)式により表すこ
とができる。
【0033】ε=(n−1)σ … (3) 従って、F’線の測定光線PF'、e線の測定光線Pe
C’線の測定光線PC'を用いて各偏角量εF'、εe、ε
C'を求め、この各偏角量εF'、εe、εC'に基づき、各
屈折率nF'、ne、nC'を下記(4)〜(6)式に基づ
いて求めれば、アッベ数νeを(2)式に基づいて求め
ることができる。
【0034】ただし、各測定光線の被検レンズTLへの
入射位置を同じものとする。 nF'=1+(εF'/σ) …(4) ne=1+(εe/σ) …(5) nC'=1+(εC'/σ) …(6) 又は、 εF'=(nF'−1)σ …(4)’ εe=(ne−1)σ …(5)’ εC'=(nC−1)σ …(6)’ を用いて下記の(7)式に基づき、アッベ数を求めるこ
とができる。 νe=(ne−1)σ/((nF'−1)σ−(nC−1)
σ) =εe/(εF'−εC') …(7) 偏角量εが十分に小さいと仮定すると、下記の(8)式
が成り立つので、被検レンズTLからラインセンサ13
までの光軸方向の距離xとラインセンサ13上での像の
移動量yとに基づいて、偏角量εを求めることができ
る。 ε≒tanε=y/x …(8) 距離xは一定であるから、各測定光線について、像の移
動量ye、yF'、yC'を用いて、下記の式(9)に基づ
いて、アッベ数νeを測定することができる。 νe=ye/(yF'−yC') …(9) 従って、ラインセンサ13の検出出力に基づき移動量y
e、yF'、yC'を求め、式(9)を用いてアッベ数νe
測定する構成を採用することにすると、演算時間の短縮
を図ることができる。
【0035】被検レンズTLの光軸O1と測定光路SO
の光軸Oとが一致しているとき、ラインセンサ13を含
む面Q上でのスリット像の位置は、被検レンズTLを挿
入する前のスリット像の位置と同じであり、変化しな
い。
【0036】被検レンズTLを図3に示す矢印A−A方
向に移動させると、図5に示すように、スリット像14
a’〜14c’はラインセンサ13の画素13aの配列
方向に移動する。このスリット像14a’〜14c’は
被検レンズTLが凸レンズのときはその被検レンズTL
の移動方向と同方向に移動し、被検レンズTLが凹レン
ズのときは、スリット像14a’〜14c’は被検レン
ズTLの移動方向と反対方向に移動する。
【0037】このとき、図6に示すように、ラインセン
サ13上に形成されたスリット像14a’〜14c’に
基づき画素14aから出力される検出出力Q1〜Q3の
ピーク間隔L1、L2が図6に示すように等しい値(L
1=L2)に保たれたまま、スリット像14a’〜14
c’が矢印B−B方向に移動する。
【0038】被検レンズTLを紙面に直交する平面内
で、紙面に対して垂直方向に移動させると、スリット像
14a’〜14c’は図7に示すようにラインセンサ1
3の各画素13aの配列方向と直交する方向(矢印C−
C方向)に移動し、ラインセンサ13上に形成されたス
リット像14a’〜14c’に基づき出力される検出出
力Q1〜Q2のピーク間隔L1、L2は、スリット像1
4a’〜14c’が全体に右に移動したときには、図8
に示すようにL1>L2となり、スリット像14a’〜
14c’が全体に逆に左に移動したときには、検出出力
Q1〜Q3のピーク間隔L1、L2は図9に示すように
L2>L1となり、ラインセンサ13の検出出力Q1〜
Q3のピーク間隔L1、L2とスリット像14a’〜1
4c’の移動方向とに基づき、被検レンズTLの測定光
学系に対する上下左右方向の移動方向を検出できる。そ
の検出出力Q1〜Q3は図3に示す演算回路22に入力
され、演算回路22はその演算結果としてのアッベ数ν
を表示装置23に向けて出力する。
【0039】レンズサポート部材21の頂点21aから
ラインセンサ13までの光軸方向距離Xは既知の値であ
り、ラインセンサ13上でのスリット像14a’〜14
c’の形成位置から偏角量εを求めることができるが、
被検レンズTLの厚さが未知であるので、被検レンズT
Lの厚さ分の誤差が偏角量εに含まれる。
【0040】しかしながら、被検レンズTLの厚さは眼
鏡レンズの場合、一定の範囲内にあり、光軸方向距離X
をその被検レンズTLの厚さに対して十分大きくすれ
ば、被検レンズTLの厚さに起因する偏角量εの誤差を
無視できる程度に小さくできる。
【0041】次に、測定手順を説明する。
【0042】測定光源15〜17のうちの一つをアライ
メント用光源として用いる。このアライメント用光源に
はe線波長の測定光線Peを発生する測定光源16を用
いるのが、測定精度の向上を図る観点から望ましい。e
線波長の測定光線Peに基づき得られる偏角量εeはF’
線波長の測定光線PF'に基づき得られる偏角量εF'
C’線波長の測定光線PC'に基づき得られる偏角量εC'
との間の略中間の値を有するからである。
【0043】まず、測定光源のうちのアライメント用光
源を点灯させ、被検レンズTLを図3に示すように、矢
印A−A方向に移動させて被検レンズTLの光軸O1を
測定光路SOの測定光軸Oに対して偏心させ、スリット
像14a’〜14c’を一定量移動させる。
【0044】その際、図3に示す表示装置23に被検レ
ンズTLの移動方向を表示装置23に表示させ、表示の
指示に従って被検レンズTLを移動させるようにすると
良い。
【0045】演算回路22はスリット像14a’〜14
c’の移動量を基準値と比較する比較手段を有する。こ
の基準値は、被検レンズTLの屈折力に拘わらず常に一
定とする。スリット像14a’〜14c’の移動量と基
準値とが一致すると、演算回路22はアライメント完了
信号を出力し、表示装置23はそのアライメント完了信
号に基づいて「アライメント完了」の表示を行い、測定
者がこの状態で図示を略す測定ボタンを押すと、各測定
光源15〜17が順次点灯され、各スリット像14a’
〜14c’の移動量が検出され、これによって、演算回
路22がアッベ数νeを演算する。
【0046】ここでは、図示を略す測定ボタンを押すこ
とによりアッベ数の測定を実行させることにしたが、ア
ライメント完了信号を用いて自動的に、各測定光源15
〜17を点灯させ、アッベ数νeを測定する構成とする
ことができる。
【0047】このような構成とすることにより、屈折力
の大きい被検レンズTLは小さい偏心量でアライメント
完了となり、屈折力の小さい被検レンズTLはより大き
い偏心量でアライメント完了となるが、偏角量εは常に
同一となる。このため、被検レンズTLの屈折力の大小
に拘わらず、測定精度を一定に保つことができる。
【0048】被検レンズTLの光軸O1と測定光軸Oと
の偏心量HLが大きくなれば感度が大きくなるが、被検
レンズTLの光軸O1と測定光軸Oとの偏心量HLが大
きすぎると、強度の被検レンズTLの場合、ラインセン
サ13からスリット像14a’〜14c’がはみ出す場
合がある。一方、弱度の被検レンズTLの場合には、よ
り一層被検レンズTLの光軸O1と測定光軸Oとの偏心
量HLを大きくしなければならず、被検レンズTLが径
の小さな眼鏡レンズの場合には測定できない事態が生じ
るので、偏心量は5Δ程度が望ましい。ここで、1Δは
1m当たり1cmのふれ角を与えるプリズムの度をい
う。
【0049】レンズの偏心量とプリズムとの関係は概略
PRENTICEの式で表すことができる。
【0050】プリズム値=偏心量(mm)×度数/10 例えば、5D(ディオプター)の被検レンズTLで5プ
リズムを得るためには、その光学中心から10mm、3
Dの場合には15mm偏心させて測定する必要がある。
【0051】加工して眼鏡枠に取り付けた被検レンズT
Lを測定する際には一般的に横幅に較べて縦は短く加工
されているため、被検レンズTLを上下方向に偏心させ
ると、5プリズム分偏心できない場合がある。従って、
被検レンズTLを横方向にスライドして測定する構造が
望ましい。
【0052】なお、測定光源としてLEDを用いる場
合、LEDにより発生する光の波長が必ずしもF’線波
長、e線波長、C’線波長と一致するとは限らないの
で、アッベ数νの既知の眼鏡レンズを用いて較正するよ
うにしても良い。
【0053】すなわち、アッベ数νが既知の標準の眼鏡
レンズを測定光路SOに挿入してアッベ数νを測定し、
その既知のアッベ数ν’と測定により得られたアッベ数
νとの差に基づき補正値を求め、この補正値により補正
する構成とすれば、測定光線の波長のずれに基づく誤差
を低減させることができる。
【0054】なお、測定光源としてLEDを用いる代わ
りに、白熱ランプとフィルターとを組み合わせ、フィル
ターとしてF’線波長、e線波長、C’線波長の光を透
過させる特性を持たせる構成としても良い。
【0055】
【発明の効果】本発明のアッベ数測定装置によれば、眼
鏡レンズのアッベ数を、その屈折度数に起因する測定精
度の低下を極力回避しつつ測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験プリズムを用いて分散を測定するための
説明図である。
【図2】 眼鏡レンズの分散を測定するために使用する
レンズメータの光学図である。
【図3】 本発明に係わるアッベ数測定装置の光学図で
ある。
【図4】 図3に示すスリット板の平面図である。
【図5】 図3に示すラインセンサに形成されたスリッ
ト像の説明図である。
【図6】 図4に示すラインセンサから出力された検出
出力のピーク間隔の説明図である。
【図7】 図3に示す被検レンズを紙面に対して垂直な
面内で光軸に対して垂直に移動させたときにラインセン
サ上に形成されるスリット像の説明図である。
【図8】 図7に示すスリット像が右に移動したときに
ラインセンサから出力される検出出力のピーク間隔を説
明するための説明図である。
【図9】 図7に示すスリット像が左に移動したときに
ラインセンサから出力される検出出力のピーク間隔を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
10…測定光源部 13…検出センサ 21…レンズサポート部材 22…演算回路 TL…被検レンズ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検レンズのアッベ数を測定するために
    測定光源部から発生された波長の異なる測定光線が前記
    被検レンズの入射面に対して略垂直に入射するように前
    記被検レンズの測定光路中に設けられて前記被検レンズ
    をサポートするレンズサポート部材と、前記レンズサポ
    ート部材を境に前記測定光源部とは反対側の位置に設け
    られて前記被検レンズを通過して屈折された測定光線を
    検出する検出センサと、前記検出センサの検出出力に基
    づき前記アッベ数を演算する演算装置とを備えているこ
    とを特徴とするアッベ数測定装置。
  2. 【請求項2】 前記レンズサポート部材と前記測定光源
    部との間に設けられて前記測定光線を前記レンズサポー
    ト部材に向けて透過させるためのスリット開口を有する
    スリット板と、前記被検レンズが前記測定光路に挿入さ
    れていない状態で前記スリット板と前記検出センサとの
    共役関係を保持させる結像センサとを備え、前記検出セ
    ンサは一次元ラインセンサであることを特徴とする請求
    項1に記載のアッベ数測定装置。
  3. 【請求項3】 前記結像レンズが前記被検レンズの度数
    に応じて交換可能に複数個準備されていることを特徴と
    する請求項2に記載のアッベ数測定装置。
  4. 【請求項4】 前記結像レンズと前記レンズサポート部
    材との間にピンホール板が設けられていることを特徴と
    する請求項3に記載のアッベ数測定装置。
  5. 【請求項5】 前記測定光源部と前記スリット板との間
    に前記測定光源部の各測定光源と前記ピンホール板との
    共役関係を保持させるレンズが設けられていることを特
    徴とする請求項4に記載のアッベ数測定装置。
  6. 【請求項6】 波長の異なる測定光線が前記被検レンズ
    の入射面に対して略垂直に入射するように被検レンズの
    測定光路中に設けられて前記被検レンズをサポートする
    レンズサポート部材に、前記被検レンズを当てかつ前記
    被検レンズの光軸を前記測定光路の測定光軸に対して所
    定量偏心させ、前記入射面に対して略垂直に入射した測
    定光線の前記被検レンズの存在に基づくふれ角に関係す
    る物理量を検出センサにより検出してアッベ数を求める
    ことを特徴とするアッベ数測定方法。
  7. 【請求項7】 前記被検レンズの光軸と前記測定光路の
    測定光軸との偏心量を、前記被検レンズが強度の場合に
    は前記被検レンズが弱度の場合に対して小さく設定しか
    つ前記被検レンズが弱度の場合には前記被検レンズが強
    度の場合に対して大きく設定して、前記アッベ数を求め
    ることを特徴とする請求項5に記載のアッベ数測定方
    法。
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