JP2002005246A - 遊星歯車機構及びそれを備えたディスク再生装置 - Google Patents

遊星歯車機構及びそれを備えたディスク再生装置

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JP2002005246A
JP2002005246A JP2000181303A JP2000181303A JP2002005246A JP 2002005246 A JP2002005246 A JP 2002005246A JP 2000181303 A JP2000181303 A JP 2000181303A JP 2000181303 A JP2000181303 A JP 2000181303A JP 2002005246 A JP2002005246 A JP 2002005246A
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planetary gear
center
loader
shaft
sun gear
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Kenichi Sakurai
健一 桜井
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Nippon Columbia Co Ltd
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Nippon Columbia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定した負荷トルクの得られる構造簡単な遊星
歯車機構及びそれを備えたディスク再生装置を提供す
る。 【解決手段】本発明の遊星歯車機構100は、基台6
と、該基台から立設する第1の軸1と、該第1の軸に回
動自在に軸支する揺動アーム5と、該揺動アームから立
設する第2の軸2と、前記第1の軸に回転自在に軸支す
る太陽歯車3と、該太陽歯車と噛合し前記第2の軸に回
転自在に軸支し、重心位置を回転中心から偏らせた偏重
心を有する遊星歯車4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モーターまたはモ
ーターからの駆動力を伝達する歯車またはプーリーの回
転により回転方向に揺動アームを揺動する駆動機構、典
型的には遊星歯車機構に関し、特に揺動アームを揺動さ
せる駆動力に関する。また本発明は、このような機構を
用いたディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】遊星歯車機構における揺動アームを揺動
させるためには遊星歯車と遊星歯車を軸支する揺動アー
ムとの間にフェルトを介在させフェルトが遊星歯車と圧
接するようにバネで付勢して摩擦力を得て、これを負荷
トルクとして揺動させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェル
トを遊星歯車に圧接した摩擦力で負荷トルクを得る機構
では、フェルトが吸湿性を有するために、湿度によって
フェルトおよび遊星歯車の摩擦が変化し負荷トルクが変
化してしまうことがある。
【0004】また、近接する歯車の歯面や回転軸に注油
された潤滑油がフェルトに染込んで摩擦係数を低下させ
てしまい、負荷トルクが低減してしまうことがある。
【0005】また、遊星歯車と同軸で一体になっている
直径の小さい歯車を遊星歯車の両側に設けた構成ではフ
ェルトの面積が小さくなるため、負荷トルクが小さくな
ることがある。
【0006】本発明の目的は湿度に依存せず、安定した
負荷トルクの得られる遊星歯車機構及びそれを備えたデ
ィスク再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明における遊星歯車機構の特徴とするところは、
遊星歯車が偏重心を有することにある。この偏重心によ
って太陽歯車の回転中心軸からみた角運動量差によって
遊星歯車は太陽歯車を中心として揺動運動をして揺動ア
ームを揺動させる。
【0008】本発明の他の特徴は、摩擦力による揺動で
はなく角運動量差によって発生する回転力に対して常に
一定のスムーズな揺動を活用してディスク再生装置のロ
ーダーを滑らかに駆動するようにしたことにある。
【0009】本発明は、具体的には次に掲げる装置を提
供する。
【0010】本発明は、基台と、該基台から立設する第
1の軸と、該第1の軸に回動自在に軸支する揺動アーム
と、該揺動アームから立設する第2の軸と、前記第1の
軸に回転自在に軸支する太陽歯車と、該太陽歯車と噛合
し前記第2の軸に回転自在に軸支し、重心位置を回転中
心から偏らせた偏重心を有する遊星歯車とを備えた遊星
歯車機構を提供する。
【0011】複数のディスクを円環状に載置する凹部が
設けられたトレイと、該トレイを回転自在に支持するロ
ーダーと、該ローダーを筐体から出し入れするときに動
作し前記ローダーを動かす駆動力を伝達する駆動機構を
備えたローディング機構とを有するディスク再生装置に
おいて、前記駆動機構は、回転力を与える駆動体典型的
には太陽歯車と、揺動アーム上に設けられ、前記駆動体
によって回転駆動される被駆動体典型的には遊星歯車と
を備え、該被駆動体は、重心位置を中心から偏らせた偏
重心が形成されて駆動体による回転力によって被駆動体
が駆動体を中心として揺動され、前記ローダーを動かす
駆動力として該揺動が用いられるディスク再生装置を提
供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態例に
かかる遊星歯車機構を図を用いて説明する。
【0013】図1は本発明の一実施の形態例に係る遊星
歯車機構の斜視図であり、図2,図3は図1の平面図で
ある。図2は太陽歯車3が時計方向に回転し、図3は太
陽歯車が反時計方向に回転した時の状態を示す図であ
る。
【0014】図1に示すように遊星歯車機構100は、
基台6と、基台6から立設する第1の軸1と、第1の軸
1に回動自在に軸支する揺動アーム5と、揺動アーム5
から立設する第2の軸2と、第1の軸1に回転自在に軸
支する太陽歯車3(駆動体)と、太陽歯車3と噛合し、
第2の軸2に回転自在に軸支する遊星歯車4(被駆動
体)で構成されている。第1の軸1には、ピニオン21
が、そして、第2の軸2にはピニオン22が設けられ
る。
【0015】遊星歯車4は図2,図3に示すように回転
中心軸から離れた位置に重心Gを有する形態をしてい
る。すなわち、重心位置を回転中心から偏らせた偏重心
を形成している。
【0016】次に遊星歯車機構の動作を説明する。
【0017】図2において太陽歯車3が時計方向に回転
し、遊星歯車4がCCW方向(反時計方向)に回転した
とき、遊星歯車4は回転中心軸から離れた位置に重心G
が形成されているため、太陽歯車3の回転中心軸からみ
た角運動量差により、揺動アーム5はCW方向(時計方
向)に回転する。図3は太陽歯車3が反時計方向に回転
し、遊星歯車4がCW方向に回転した時を示し、揺動ア
ーム5はCCW方向に回転する。
【0018】図4,図5,図6を使用して角運動量差に
よる揺動動作について説明する。現象を分りやすくする
ため、極端な例に誇張して説明する。
【0019】図4に示すように、揺動アーム5の軸A上
に遊星歯車4を設け、揺動アーム5は軸Bを中心として
回転自在とし、軸Aと軸Bとを結ぶ線を軸Cとし、遊星
歯車4の重心Gはその中心から偏心した位置DまたはE
に位置したとする。遊星歯車の回転方向を矢印の方向に
設定する。
【0020】遊星歯車上の重心Gが、軸A,Bを結んだ
軸C上のDに位置したとき、遊星歯車と軸Aとの嵌合
が、ロックしたとすると、このときの角運動量K1は、 K1=I1ω1 ここで、 I1:重心GがDの位置にある時のこの系全体の慣性モ
ーメント ω1:遊星歯車がロックしたときの、軸Bを回転中心と
して系全体が回転するときの角速度 同様に重心GがE上にあった場合は、 K2=I2ω2 ここで、 I2:重心GがEの位置にある時のこの系全体の慣性モ
ーメント ω2:遊星歯車がロックしたときの軸Bを回転中心とし
て系全体が回転するときの角速度 以上において、遊星歯車がロックした瞬間は角運動量は
1,K2とも等しいから I1ω1=I2ω2 ここで、I1>I2より、ω1<ω2となる。
【0021】図5,図6に示す様に重心GがDの位置に
てロックし、系全体を右回転する角速度ω1よりも、重
心GがEの位置にてロックし、系全体を左回転させる際
の角速度ω2の方が大の為系全体は、例えば1度図5に
示す力の方向すなわち、右回転しても、図6の力の方
向、すなわち、左回転の移動量の方が多いため左回転と
なる。
【0022】これを実際にあてはめると前記した遊星歯
車と、軸との間にロックすることはなくともわずかなが
ら、軸Aと遊星歯車4間に摩擦が存在し、ロックの程度
がはなはだ軽微なものと考えることができ、前記ほど顕
著な現象を示さずとも、相対的に同等の条件となり、同
方向に運動する。遊星歯車が左回転の場合、系全体は逆
の動きとなる。
【0023】従って、角運動量差による揺動動作は従来
のように摩擦に基因するものではなく、与えられた回転
力による慣性モーメントによる角運動量の差を出現せし
めて揺動動作とするものである。
【0024】次に遊星歯車4の偏重心を形成する具体例
について説明する。
【0025】図7〜図12はその具体例である。これら
の例以外であってもよい。
【0026】図7に示す例は、遊星歯車4の回転中心か
ら半径方向に距離をおいた位置にリブ11を設け、偏重
心としたものである。
【0027】図8に示す例は、半径方向に放射状のリブ
12を数本設け、偏重心としたものである。
【0028】図9,図10に示す例は、遊星歯車4成形
時、金属等の錘13をインサート成形し偏重心としたも
のである。図10は図9のA−A断面図である。
【0029】図11,図12に示す例は、円盤状の錘1
4をネジ15等で固定し偏重心としたものである。図1
2は図11のB−B断面図である。
【0030】図13は、本発明の一実施の形態例を係る
遊星歯車機構を備えたディスク再生装置200の機構部
全体の平面図である。筐体23からローダー24が突出
している状態を示す。ローダー23は、トレイ25を回
転自在に支持し筐体23から出入り自在に支持される。
また、トレイ25には、複数のディスク(図示せず)を
円環状に載置する凹部35がそれぞれ設けられている。
【0031】図14は、図13のディスク再生装置のロ
ーダー24が筐体23から出し入れされるときのローデ
ィング機構300を示す。図15は、図14のローディ
ング機構300の歯車部を下面より見た図である。
【0032】ローダー24の裏面には、J字形のラック
26と、ラック26と一定間隔を保った略J字状のガイ
ド溝27とが設けられている。
【0033】ローダー24を筐体23内に引込む際に
は、モーター41を反時計廻りに回転させる。モーター
41の駆動力は、ベルト51,プーリー61,伝達歯車
71及び遊星歯車機構100の一部であるピニオン21
を介して太陽歯車3へと伝達される。
【0034】前述のように、遊星歯車4は、太陽歯車3
の遊星歯車となっており、揺動アーム5から立設する第
2の軸2により回転支持されている。また遊星歯車4に
は、ローダー24側にピニオン22が設けられている。
【0035】第2の軸2は、ガイド溝27を案内され、
ピニオン22はラック26と噛み合う。遊星歯車4には
時計回りの回転力が伝達され、角運動量差に伴う遊星歯
車4,揺動アーム5の揺動動作によってラック26を図
14中における矢印方向(実線方向)に押し出す。これ
により、ローダー24は、筐体23内に引込まれる。
【0036】モーター41を逆転することによってロー
ダー24は、筐体23内から引き出される。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、被駆動体である遊星歯
車の揺動によって揺動アームを円滑に揺動させることが
でき、摩擦力などを必要としないので信頼性を向上させ
ることができる。
【0038】また、遊星歯車自体の慣性モーメントを利
用すれば足りるので構造が単純化され、部品数が少なく
て済み、コスト低減に有効である。
【0039】また、経年による負荷トルクの変動がなく
安定した使用が可能になる。
【0040】このような効果を有する遊星歯車機構(駆
動機構)をディスク再生装置に活用すると円滑なローダ
ー駆動を実現できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の斜視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の平面図。
【図4】本発明の作用を説明する図(1)。
【図5】本発明の作用を説明する図(2)。
【図6】本発明の作用を説明する図(3)。
【図7】偏重心を実現する一例を示す図。
【図8】偏重心を実現する他の例を示す図。
【図9】偏重心を実現する他の例を示す図。
【図10】図9のA−A断面図。
【図11】偏重心を実現する他の例を示す図。
【図12】図11のB−B断面図。
【図13】本発明の適用例を示す構成図。
【図14】図13の一部詳細図。
【図15】図13の一部詳細図。
【符号の説明】
1…第1の軸、2…第2の軸、3…太陽歯車、4…遊星
歯車、5…揺動アーム、6…基台、11,12…リブ、
13,14…錘、15…ネジ、21,22…ピニオン、
23…筐体、24…ローダー、25…トレイ、26…ラ
ック、27…ガイド溝、41…モーター、51…ベル
ト、61…プーリー、71…伝達歯車、100…遊星歯車
機構、200…ディスク再生装置、300…ローディン
グ機構。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台と、該基台から立設する第1の軸と、
    該第1の軸に回動自在に軸支する揺動アームと、該揺動
    アームから立設する第2の軸と、前記第1の軸に回転自
    在に軸支する太陽歯車と、該太陽歯車と噛合し前記第2
    の軸に回転自在に軸支し、重心位置を回転中心から偏ら
    せた偏重心を有する遊星歯車とを備えたことを特徴とす
    る遊星歯車機構。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記遊星歯車の回転中心から半径方向にリブを設けて偏
    重心を形成したことを特徴とする遊星歯車機構。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記遊星歯車に錘を付加して偏重心を形成したことを特
    徴とする遊星歯車機構。
  4. 【請求項4】複数のディスクを円環状に載置する凹部が
    設けられたトレイと、該トレイを回転自在に支持するロ
    ーダーと、該ローダーを筐体から出し入れするときに動
    作し前記ローダーを動かす駆動力を伝達する遊星歯車機
    構を備えたローディング機構とを有するディスク再生装
    置において、 前記遊星歯車機構は、回転力を与える太陽歯車と、揺動
    アーム上に設けられ、太陽歯車に噛合する遊星歯車とを
    備え、 該遊星歯車は、重心位置を中心から偏らせた偏重心が形
    成されて太陽歯車による回転力によって遊星歯車が太陽
    歯車を中心として揺動され、前記ローダーを動かす駆動
    力が与えられることを特徴とするディスク再生装置。
  5. 【請求項5】複数のディスクを円環状に載置する凹部が
    設けられたトレイと、該トレイを回転自在に支持するロ
    ーダーと、該ローダーを筐体から出し入れするときに動
    作し前記ローダーを動かす駆動力を伝達する駆動機構を
    備えたローディング機構とを有するディスク再生装置に
    おいて、 前記駆動機構は、回転力を与える駆動体と、揺動アーム
    上に設けられ、前記駆動体によって回転駆動される被駆
    動体とを備え、 該被駆動体は、重心位置を中心から偏らせた偏重心が形
    成されて駆動体による回転力によって被駆動体が駆動体
    を中心として揺動され、前記ローダーは被駆動体の揺動
    によって駆動されることを特徴とするディスク再生装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013102935A1 (de) 2012-04-20 2013-10-24 Tsubakimoto Chain Co. Ring-Spannvorrichtung
CN116280275A (zh) * 2023-01-19 2023-06-23 中国科学院微小卫星创新研究院 一种角动量自守恒机构以及卫星

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013102935A1 (de) 2012-04-20 2013-10-24 Tsubakimoto Chain Co. Ring-Spannvorrichtung
CN116280275A (zh) * 2023-01-19 2023-06-23 中国科学院微小卫星创新研究院 一种角动量自守恒机构以及卫星
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