JP2002004787A

JP2002004787A - 中空構造物

Info

Publication number: JP2002004787A
Application number: JP2000181781A
Authority: JP
Inventors: Takao Iwasaki; 喬夫岩崎; Kiichi Yamashita; 喜一山下; Junichi Kawamura; 淳一川村; Katsuji Kiyohara; 勝司清原; Satoshi Naito; 智内藤
Original assignee: Nippon Zenith Pipe Co Ltd; Geostr Corp; Nippon Hume Corp
Current assignee: Nippon Zenith Pipe Co Ltd; Geostr Corp; Nippon Hume Corp
Priority date: 2000-06-16
Filing date: 2000-06-16
Publication date: 2002-01-09

Abstract

(57)【要約】【課題】特に管理施設や共同溝などの施設を容易に構
築できるよにした中空構造物を提供する。【解決手段】左右２枚のサイドウォール１，１とこの
サイドウォール１，１の上端部間に股設される少なくと
も１枚のボールト２とを、トンネルａの軸方向に隣接し
て複数設置し、かつ片方のサイドウォール１の内側に断
面略逆Ｌ字状に突出する側壁体７を設ける。側壁体７と
サイドウォール１の下端部分とからなる凹状部８に土砂
などを充填して管理用道路４を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は中空構造物に関
し、主に鉄道や幹線道路などのトンネルとして構築され
る。

【０００２】

【従来の技術】これまで当出願人は、幹線道路などのト
ンネルとして利用される中空構造物として、例えば図６
（ａ），（ｂ）に図示するように自立する左右２枚の側
壁部材２０（以下「サイドウォール２０」という）とそ
の上端部間に股設される上部円弧部材２１（以下「ボー
ルト２１」という）を複数、それぞれトンネルａの軸方
向に互いに隣接して設置し、かつ左右サイドウォール２
０，２０の地盤上に路盤（インバート）２２を場所打ち
コンクリートで施工することにより構築される中空構造
物を開発し、これについて２，３出願もしている（例え
ば、特願平１１−１８５１４５号）。

【０００３】この種の中空構造物では、サイドウォール
２０とボールト２１はともに工場でプレキャスト成形さ
れ、図７に図示するようにサイドウォール２０とボール
ト２１との接合面には互いにかみ合って、いわゆるリン
グジョイントを形成する凹部２０ａと凸部２１ａ、さら
に接合ボルト２２でボルト接合される継ぎ手２３がそれ
ぞれ設けられている。

【０００４】また、図８（ａ），（ｂ）に図示するよう
にトンネルａの軸方向に隣接するサイドウォール２０ど
うしの接合面およびボールト２１どうしの接合面に接合
ボルト２２によってボルト接合される継ぎ手２４がそれ
ぞれ突設されている。

【０００５】そして、凹部２０ａと凸部２１ａとのかみ
合わせと接合ボルト２２による継ぎ手２３どうしの接合
によりサイドウォール２０とボールト２１が接合され、
また接合ボルト２２による継ぎ手２４どうしの接合によ
りサイドウォール２０どうし、およびボールト２１どう
しがそれぞれ接合されている。

【０００６】さらに、こうして構築された中空構造物の
内側には、例えば図６（ａ）に図示するような管理用道
路２５のほか、水路や共同溝などの施設が一般に設けら
れている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の管理
道路２５などの施設は、中空構造物とは別に側壁体２６
を場所打ちコンクリートで施工し、側壁体２６の内側に
土砂を充填する等して構築されているため、現場施工が
煩雑になるだけでなく工期の長期化を免れない等の課題
があった。

【０００８】この発明は以上の課題を解決するためにな
されたもので、特に管理施設や共同溝などの施設を容易
に構築できるよにした中空構造物を提供することを課題
とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めの手段として、この発明に係る中空構造物は、請求項
１として、左右２枚のサイドウォールとこのサイドウォ
ールの上端部間に股設される少なくとも１枚のボールト
とを、トンネルの軸方向に隣接して複数設置し、かつサ
イドウォールの内側に断面略逆Ｌ字状に突出する側壁体
をサイドウォールと一体に設ける。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１〜図５は、幹線道路などのト
ンネルとして構築された中空構造物の一例を示し、図に
おいて２枚の自立するサイドウォール１，１の上端部間
に１枚のボールト２が股設され、こうした複数のサイド
ウォール１とボールト２がトンネルの軸方向に互いに隣
接して設置されている。

【００１１】また、サイドウォール１，１間の地盤上に
インバート（路盤）３が構築され、インバート３と一方
のサイドウォール１との間に管理施設として管理用道路
４が構築されている。

【００１２】サイドウォール１とボールト２はともに、
トンネルａの周方向に一定の曲率を有して形成され、特
にサイドウォール１の下端部には自立できるように逆Ｔ
形状のフーチング５が形成され、フーチング５には複数
のアンカー孔６が形成されている。

【００１３】また、フーチング５の先端にはトンネルａ
の内側に断面略逆Ｌ字状に突出する側壁体７が突設さ
れ、この側壁体７とサイドウォール１の下端部分とから
なる、真上に開口する断面略溝状の凹状部８が、片方の
サイドウォール１の内側にサイドウォール１と一体に形
成されている。

【００１４】なお、サイドウォール１は側壁体７ととも
に工場などでプレキャスト成形された後、現地に搬入さ
れる。同様に、ボールト２も工場などでプレキャスト成
形された後、現地に搬入される。

【００１５】こうして形成されたサイドウォール１はコ
ンクリート基礎９の上に立設され、かつ基礎９の上に突
設されたアンカーボルト１０がアンカー孔６内に定着さ
れていることで基礎９の上に強固に固定されている。

【００１６】また、サイドウォール１とボールト２との
接合部におけるサイドウォール１側の上端部とボールト
２側の両端部に、互いにかみ合ってリングジョイントを
形成する断面略円弧状の凹部１ａと凸部２ａがトンネル
ａの軸方向に連続してそれぞれ形成されている。

【００１７】また、サイドウォール１とボールト２との
接合部、トンネルａの軸方向に隣接するサイドウォール
１どうし、およびボールト２どうしの接合部における、
サイドウォール１とボールト２の両側に切り欠き１１が
それぞれ連続して形成され、各切り欠き１１内に継ぎ手
１２が互いに対向してそれぞれ突設されている。

【００１８】そして、切り欠き１１内で互いに対向する
継ぎ手１２どうしが接合ボルト１３によって接合されて
いることで、サイドウォール１とボールト２、トンネル
ａの軸方向に隣接するサイドウォール１どうし、および
ボールト２どうしがそれぞれ互いに接合されている。

【００１９】また、図１（ａ）に図示するように、イン
バート３は場所打ちコンクリートまたはＰＣ板によって
構築されている。また、凹状部８内に土砂１４などを充
填することでインバート３より高い位置に管理用道路４
が構築されている。

【００２０】なお、図１（ｂ）は凹状部８の内側を水路
１５として利用する例を示し、この場合、側壁体７の外
側が盛り土されて道路１６になっている。

【００２１】また、トンネルａが大断面に構築されてい
るときは、両側のサイドウォール１の内側に側壁体７が
サイドウォール１と一体にそれぞれ形成され、管理施設
の構築に利用される。

【００２２】なお、管理用道路４と水路１５は、例えば
図３（ａ），（ｂ）に図示するようにインバート３と両
側のサイドウォール１との間にそれぞれ設置される場合
もある。

【００２３】

【発明の効果】この発明は以上説明した通りであり、特
にサイドウォールの内側に断面略逆Ｌ字状に突出する側
壁体がサイドウォールと一体に設けてあるので、この側
壁体とサイドウォールの下端部分とからなる、真上に開
口する断面略溝状の凹状部を管理用道路などの管理施
設、あるいは下水道や地下ケーブル等を通す共同溝とし
て利用でき、現場施工の大幅な省力化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】トンネルとして構築された中空構造物を示し、
（ａ），（ｂ）はその端面図、（ｃ）はその一部側面図
である。

【図２】サイドウォールの側面図である。

【図３】トンネルとして構築された中空構造物を示し、
（ａ），（ｂ）はともにボールト部分を省略した端面図
である。

【図４】サイドウォールとボールトとの接合部を示し、
（ａ）は接合状態を示す断面図、（ｂ）はサイドウォー
ルとボールトの端部を示す断面図である。

【図５】トンネルの軸方向に隣接するサイドウォールど
うし、およびボールトどうしの接合部を示し、（ａ）は
その平面図、（ｂ）は縦断面図である。

【図６】トンネルとして構築された従来の中空構造物を
示し、（ａ）はその端面図、（ｂ）はその一部側面図で
ある。

【図７】サイドウォールとボールトとの接合部を示す縦
断面図である。

【図８】トンネルの軸方向に隣接するサイドウォールど
うし、およびボールトどうしの接合部を示し、（ａ）は
その平面図、（ｂ）は縦断面図である。

【符号の説明】

ａトンネル１サイドウォール２ボールト３インバート（路盤）４管理用道路５フーチング６アンカー孔７側壁体８凹状部９コンクリート基礎１０アンカーボルト１１切り欠き１２継ぎ手１３接合ボルト１４土砂１５水路１６道路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591155714 マティエルマルセルＭＡＴＩＥＲＥＭＡＲＣＥＬフランス国 15000 オーリラックアベニュアリスティッドブリアン、17 (72)発明者岩崎喬夫埼玉県川口市柳崎５−７−10 東浦和ＮＨレジデンス402 (72)発明者山下喜一千葉県印旛郡白井町清水２−１−15−302 (72)発明者川村淳一神奈川県鎌倉市常盤１−204 (72)発明者清原勝司神奈川県横浜市青葉区しらとり台54−６− 201 (72)発明者内藤智東京都板橋区高島平５−39−11 Ｆターム(参考） 2D055 AA01 AA02 BB02 CA06 CA07 EB01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】左右２枚のサイドウォールとこのサイド
ウォールの上端部間に股設される少なくとも１枚のボー
ルトとを、トンネルの軸方向に隣接して複数設置し、か
つサイドウォールの内側に断面略逆Ｌ字状に突出する側
壁体をサイドウォールと一体に設けてあることを特徴と
する中空構造物。