JP4584418B2 - 中空構造物 - Google Patents
中空構造物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4584418B2 JP4584418B2 JP2000181782A JP2000181782A JP4584418B2 JP 4584418 B2 JP4584418 B2 JP 4584418B2 JP 2000181782 A JP2000181782 A JP 2000181782A JP 2000181782 A JP2000181782 A JP 2000181782A JP 4584418 B2 JP4584418 B2 JP 4584418B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vault
- tunnel
- sidewall
- side wall
- hollow structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は中空構造物に関し、主に鉄道や幹線道路などのトンネルとして構築される。
【0002】
【従来の技術】
これまで当出願人は、幹線道路などのトンネルとして利用される中空構造物として、例えば図5(a),(b)に図示するように自立する左右2枚の側壁部材20(以下「サイドウォール20」という)とその上端部間に股設される上部円弧部材21(以下「ボールト21」という)を複数、それぞれトンネルaの軸方向に互いに隣接して設置し、かつ必要に応じてサイドウォール20,20間に路盤22(インバート)を場所打ちコンクリートまたはPC板で施工することにより構築される中空構造物を開発し、これについて既に2,3出願もしている(例えば、特願平11−185145号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、サイドウォール20とボールト21はともに、所定の曲率半径でアーチ形状に形成されているため成形がきわめて面倒であった。
【0004】
この発明は以上の課題を解決するためになされたもので、アーチ形状のサイドウォールとボールトを精度高く成形できるようにした中空構造物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の中空構造物は、左右2枚のサイドウォールとこのサイドウォールの上端部間に股設される少なくとも1枚のボールトを、トンネルの軸方向に複数設置して断面アーチ形状に構築してなる中空構造物において、トンネルの内空断面積をA、サイドウォールの上部およびボールトの曲率半径をR、サイドウォール下部の曲率半径をrとそれぞれしたとき、曲率半径r、Rがそれぞれ下式で求められるアーチ形状をなすサイドウォールとボールトとによって構築され、前記サイドウォールとボールトとの接合部に、互いにかみ合う断面略円弧状の凹部と凸部、サイドウォールとボールトの両側に連続する切り欠きおよび当該切り欠き内にあって互いに対向する継ぎ手がそれぞれ設けられ、かつ前記継ぎ手どうしは接合ボルトによって接合されていることを特徴とするものである。
【式1】
【0006】
その際、左右2枚のサイドウォールとサイドウォールの上端部間に股設されるボールトとして、トンネルの内空断面積をA、サイドウォールの上部およびボールトの曲率半径をR、サイドウォール下部の曲率半径をrとそれぞれしたとき、曲率半径R、rがそれぞれ下式で求められるアーチ形状をなすサイドウォールとボールトを設置する。
【0007】
【式1】
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は、幹線道路などのトンネルとして構築された中空構造物の一例を示し、図において2枚の自立するサイドウォール1,1の上端部間に1枚のボールト2が股設され、こうした複数のサイドウォール1とボールト2がトンネルaの軸方向に互いに隣接して設置されている。
【0009】
また、トンネルaの周方向に隣接するサイドウォール1とボールト2、トンネルaの軸方向に隣接するサイドウォール1どうし、およびボールト2どうしがそれぞれ互いに接合されている。
【0010】
さらに、サイドウォール1,1間の地盤上には場所打ちコンクリートまたはPC板によってインバート(路盤)3が形成されている。こうして、アーチ構造のトンネルaが構築されている。
【0011】
サイドウォール1とボールト2はそれぞれ、下式によって求められる曲率半径r、Rを持つアーチ形状に成形されている。すなわち、トンネルaの内空断面積をA、サイドウォール1の上部およびボールト2の曲率半径をR、サイドウォール1下部の曲率半径をrとそれぞれしたとき、サイドウォール1とボールト2はそれぞれ、下式によって求められる曲率半径で形成されるアーチ形状に成形されている。
【0012】
【式2】
【0013】
例えば、トンネルaの内空断面積を50m2 としたとき、サイドウォール1の上部およびボールト2の半径Rとサイドウォール1下部の半径rはそれぞれ、
【0014】
【式3】
【0015】
となる。よって、トンネルaの内空断面積が50m2 の場合、サイドウォール1の下部、サイドウォール1の上部およびボールト2はそれぞれ、r=1.593m、R=4.779mの曲率半径で形成されるアーチ形状にそれぞれ成形されている。
【0016】
また特に、サイドウォール1の下端部には自立できるように逆T形状のフーチング4が形成され、フーチング4には複数のアンカー孔5が形成されている。
【0017】
こうして成形されたサイドウォール1はコンクリート基礎6の上に立設され、かつ基礎6の上に突設されたアンカーボルト7がアンカー孔5内に定着されていることで基礎6の上に強固に固定されている。
【0018】
また、サイドウォール1とボールト2との接合部におけるサイドウォール1側の上端部とボールト2側の両端部に、互いにかみ合ってリングジョイントを形成する断面略円弧状の凹部1aと凸部2aがトンネルaの軸方向に連続してそれぞれ形成されている。
【0019】
また、サイドウォール1とボールト2との接合部、トンネルaの軸方向に隣接するサイドウォール1どうし、およびボールト2どうしの接合部における、サイドウォール1とボールト2の両側に切り欠き8がそれぞれ連続して形成され、各切り欠き8内に継ぎ手9が互いに対向してそれぞれ突設されている。
【0020】
そして、切り欠き8内で互いに対向する継ぎ手9どうしが接合ボルト10で接合されていることで、サイドウォール1とボールト2、トンネルの軸方向に隣接するサイドウォール1どうし、およびボールト2どうしがそれぞれ互いに接合されている。
【0021】
【発明の効果】
この発明は以上説明した通りであり、サイドウォールとボールトは下式で求められる曲率半径で形成されるアーチ形状に成形されているので、トンネルの中空断面積が決まれば、サイドウォールとボールトを所定の曲率半径を持つアーチ形状に容易に成形でき、施工精度の向上が図れる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネルとして構築された中空構造物を示し、(a),(b)はその端面図、(c)はその一部側面図である。
【図2】(a)はサイドウォールとボールトとの接合部を示す断面図、(b)はサイドウォールの基礎部を示す一部縦断面図である。
【図3】サイドウォールとボールトとの接合部を示す縦断面図である。
【図4】トンネルの軸方向に隣接するサイドウォールどうし、およびボールトどうしの接合部を示し、(a)はその平面図、(b)は縦断面図である。
【図5】トンネルとして構築された従来の中空構造物を示し、(a)はその端面図、(b)はその一部側面図である。
【符号の説明】
a トンネル
1 サイドウォール
1a 凹部
2 ボールト
2a 凸部
3 インバート(路盤)
4 フーチング
5 アンカー孔
6 コンクリート基礎
7 アンカーボルト
8 切り欠き
9 継ぎ手
10 接合ボルト
Claims (1)
- 左右2枚のサイドウォールとこのサイドウォールの上端部間に股設される少なくとも1枚のボールトを、トンネルの軸方向に複数設置して断面アーチ形状に構築してなる中空構造物において、トンネルの内空断面積をA、サイドウォールの上部およびボールトの曲率半径をR、サイドウォール下部の曲率半径をrとそれぞれしたとき、曲率半径r、Rがそれぞれ下式で求められるアーチ形状をなすサイドウォールとボールトとによって構築され、前記サイドウォールとボールトとの接合部に、互いにかみ合う断面略円弧状の凹部と凸部、サイドウォールとボールトの両側に連続する切り欠きおよび当該切り欠き内にあってトンネルの周方向に対向する継ぎ手がそれぞれ設けられ、かつ前記継ぎ手どうしは接合ボルトによってトンネルの周方向に接合されていることを特徴とする中空構造物。
【式1】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000181782A JP4584418B2 (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | 中空構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000181782A JP4584418B2 (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | 中空構造物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002004792A JP2002004792A (ja) | 2002-01-09 |
| JP4584418B2 true JP4584418B2 (ja) | 2010-11-24 |
Family
ID=18682657
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000181782A Expired - Fee Related JP4584418B2 (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | 中空構造物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4584418B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5476419B2 (ja) * | 2012-04-06 | 2014-04-23 | 旭コンクリート工業株式会社 | コンクリート製構造物 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5820846A (ja) * | 1981-07-31 | 1983-02-07 | 株式会社アンド− | 組立式ア−チカルバ−ト |
| JP2663256B2 (ja) * | 1995-08-25 | 1997-10-15 | 日本ゼニスパイプ株式会社 | トンネルの構築方法 |
| JP2001012190A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-01-16 | Geostr Corp | 中空構造物の継手構造 |
-
2000
- 2000-06-16 JP JP2000181782A patent/JP4584418B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2002004792A (ja) | 2002-01-09 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5181661B2 (ja) | トンネル内部の構造およびその構築工法 | |
| JP4584418B2 (ja) | 中空構造物 | |
| KR101193312B1 (ko) | 3분절식 조립 옹벽 | |
| JP2002250006A (ja) | 多柱合成橋脚構造およびその構築方法 | |
| JP3375322B2 (ja) | コンクリート製アーチ型構造物 | |
| KR102416806B1 (ko) | 층고절감형 와이드 헌치 pc구조 시스템 | |
| JPH06136723A (ja) | アーチ型シェルター | |
| JP4288316B2 (ja) | トンネル拡幅工法 | |
| JP2003138899A (ja) | トンネルおよびその構築工法 | |
| JP5340877B2 (ja) | トンネルの構築方法 | |
| JP3801678B2 (ja) | 構造物の基礎 | |
| KR20030023036A (ko) | 파형강판을 사용한 콘트리트 암거의 보수방법 및 그 구조물 | |
| JP3257501B2 (ja) | トンネル覆工体 | |
| JP2562156Y2 (ja) | 充填用中空断面をもつシールド工事用セグメント | |
| KR101181457B1 (ko) | 프리캐스트 구조물 | |
| KR100389535B1 (ko) | 지하철 지하구조물 방수 시공 공법 및 그 패널 | |
| JPH077438Y2 (ja) | 掘削穴の覆工用筒状壁体 | |
| JP2595310B2 (ja) | 掘削穴の覆工用筒状壁体における分岐部の構造 | |
| JP3665412B2 (ja) | コンクリート壁用の筋材 | |
| JP3289167B2 (ja) | ハーフpc型枠およびコンクリートスラブの施工方法 | |
| JPS62118803U (ja) | ||
| JP2019127728A (ja) | シールドトンネルと支保工の仮設構造 | |
| JP2673180B2 (ja) | 掘削穴の覆工用筒状壁体の構築方法 | |
| JP2577440B2 (ja) | 掘削穴の覆工用筒状壁体における分岐部支持体の構築方法および分岐部セグメント | |
| JP2005351025A (ja) | 複数の鋼管のコンクリート接合構造 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070312 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090126 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100608 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100809 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100831 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100902 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910 Year of fee payment: 3 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |