JP4080621B2 - 大断面トンネル及びその構築方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、開削工法によって構築される大断面トンネル及びその構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネルの構築方法の一つとして、地盤を開削し、この開削した部分に、図8に示すように、成形型によって成形された2分割のプレキャスト製アーチ版1を現場にて互いに突き合わせて組み立ててアーチ型のトンネル2を構築し、その後、埋め戻す開削工法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記プレキャスト製のアーチ版1を用いた開削工法によるトンネルの構築工法は、施工が容易であるという利点を有するが、構築するトンネル2が大断面の場合、アーチ版1が大型化してしまい、次のような課題があった。
▲1▼.大型のアーチ版1を成形する型枠も大型化してしまい、設備費が嵩んでしまう。また、内部に配設する鉄筋の製作が困難であり、さらには、成形したアーチ版1を移動させる大型の天井クレーンが必要であり、やはり、設備費が嵩んでしまう。
▲2▼.運搬用トラックは、その積み荷の大きさ、積載重量に制限があるため、大型のアーチ版1を運搬することが困難である。
▲3▼.大型のアーチ版1を工場、現場にてストックする広大なストックヤードが必要である。
▲4▼.現場にて大型のアーチ版1を吊り上げる大型のクレーン等の重機が必要であり、また、このように大型重機を用いることにより、現場にて様々な制約が生じてしまう。
【0004】
即ち、大型のアーチ版1によって大断面トンネルを構築するのは、極めて困難であった。
ここで、このアーチ版1を複数に分割して小型化すれば良いが、アーチ版1を複数分割した場合、周方向において、複数箇所にアーチ版同士の接合箇所ができてしまい、トンネル2が不安定なものとなってしまう。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、コストアップを招くことなく、容易に構築することが可能な大断面トンネル及びその構築方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の大断面トンネルは、開削した地盤上にて組み立てた後埋め戻される開削工法によって構築される大断面トンネルであって、底版部と、この底版部上に設けられたアーチ型のトンネル本体とから構成され、該トンネル本体は、このトンネル本体の側部を構成する側壁部と、これら側壁部の上端に連結されてトンネル本体の上部を構成する天井部とを有し、該天井部は、互いにトンネル周方向へ突き合わせて組み立てられるプレキャスト版から構成され、前記側壁部は、予め鋼材を箱形に組み立てた枠体の内部に鉄筋が設けられかつ内周側に内壁版取り付けてユニット化され、互いにトンネル軸方向へ連結された側壁構成部材と、該側壁構成部材の内部に前記鉄筋が設けられた前記枠体を埋設するように打設されたコンクリートとから構成されていることを特徴としている。
【0007】
このように、アーチ型のトンネル本体が、その両側部を構成する側壁部と、これら側壁部の上端に連結されてトンネル本体の上部を構成する天井部とから構成され、この天井部が互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版から構成されているので、トンネル本体全部を、互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版から構成した場合と比較して、プレキャスト版を大幅に小型化させることができる。
これにより、プレキャスト版の成形用型枠及び内部に配設する鉄筋等の小型化を図ることができるとともに、大型の天井クレーンも不要となり、設備費及び製造費の低コスト化を図ることができる。
また、プレキャスト版の小型化に伴い、積み荷の大きさ、積載重量の制限があるトラックにて、プレキャスト版を容易に運搬することができ、しかも、工場、現場において、広大なストックヤードも不要とすることができ、さらには、現場における大型クレーン等の重機も不要となり、現場での制約を緩和させることができる。
また、側壁部には、予め箱形に組み立てられた枠体の内面側に内壁版が取り付けられかつ枠体内に鉄筋が配設されてユニット化された側壁構成部材が用いられているので、側壁部を構築する際には、側壁構成部材をトンネル軸方向へ連結させ、この側壁構成部材の枠体を埋設するようにコンクリートを打設すれば良く、側壁部の施工作業の容易化を図ることができる。
【0008】
請求項2記載の大断面トンネルの構築方法は、地盤を開削し、この開削した地盤上に、底版部と、この底版部上に設けられたアーチ型のトンネル本体とからなる大断面トンネルを構築し、その後、このトンネルを埋め戻す開削工法によって大断面トンネルを構築する構築方法であって、開削地盤上に施工した底版の両側部における上部に、予め鋼材を箱形に組み立てた枠体の内部に鉄筋が配設されかつ内周側に内壁版が取り付けられてユニット化された壁構成部材を、トンネル軸方向へ連結して設置し、この壁構成部材の外周側に型枠板を配設し、内壁版と型枠板との間にコンクリートを打設して側壁部を構築し、該側壁部の上端に、トンネル周方向へ突き合わせるプレキャスト版を組み立てて天井部を構築することを特徴としている。
【0009】
つまり、底版の両側部における上部に、トンネル本体の両側部を構成する側壁部を構築し、これら側壁部の上端に、トンネル周方向へ突き合わせるプレキャスト版を組み立てて天井部を構築するので、トンネル本体全部を、互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版から構成する場合と比較して、天井部を構成するプレキャスト版として小型のものを用いることができる。
これにより、現場におけるプレキャスト版の組み立て作業性を大幅に向上させることができ、また、プレキャスト版の組み立て用のクレーン等の重機として小型のものを用いることができ、現場における作業制約が大幅に緩和される。
さらには、内部に鉄筋が設けられた枠体の内周側に内壁版が取り付けられてユニット化された側壁構成部材をトンネル軸方向へ連結し、その外側に型枠板を設置し、側壁構成部材の内壁版と型枠板との間へコンクリートを充填することにより側壁部を構築するので、側壁部の構築作業を極めて容易に行うことができるとともに、側壁部の構築時における内面側での型枠を不要とすることができ、施工作業の簡略化を図ることができる。
【0010】
請求項3記載の大断面トンネルの構築方法は、請求項2記載の大断面トンネルの構築方法において、トンネル軸方向へ隣り合う前記側壁構成部材同士の間に所定の連結距離を設け、その連結距離の間隔において、前記内壁版同士の間に連結用内壁版を介して配設するとともに前記枠体同士を連結用鋼材を介して連結することを特徴としている。
【0011】
このように、側壁構成部材の内壁版同士の間に連結用内壁版を配設するとともに枠体同士を連結用鋼材によって連結することにより、ユニット化された側壁構成部材をトンネル軸方向へ確実に連結した状態に設置することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の大断面トンネル及びその構築方法の実施の形態を図によって説明する。
図1において、符号11は、大断面トンネルである。このトンネル11は、現場施工により構築されたインバート(底版部)12と、このインバート12の両側部の基礎部13上に架け渡すように構築されたアーチ型のトンネル本体14とから構成されている。
トンネル本体14は、その両側部が側壁部15とされ、中間部が天井部16とされている。
【0013】
側壁部15には、図2〜図4に示すように、複数の側壁構成部材21が用いられている。これら側壁構成部材21は、鋼材22を箱形に組み立ててなる枠体23と、この枠体23の内部に配設されたカゴ型鉄筋24と、枠体23の内周側に取り付けられた内壁版25とからなるユニット化されたものである。これら側壁構成部材21同士は、連結用鋼材26及び連結用内壁版27を介してトンネル軸方向へ連結されている。
【0014】
側壁構成部材21の枠体23には、その両側部に継手片23aが設けられており、これら継手片23aに、前記連結用鋼材26がボルト・ナットによって締結固定され、これにより、側壁構成部材21の枠体23同士がトンネル軸方向へ連結されている。
また、前記連結用内壁版27は、側壁構成部材21の内壁版25同士の間に設けられており、この連結用内壁版27は、前記連結用鋼材26に、ボルト・ナットによって締結固定されている。
【0015】
側壁構成部材21とこれら側壁構成部材21を連結する連結用鋼材26とによって囲われた部分には、カゴ型鉄筋24aが設けられている。また、側壁部15には、複数の配力筋28が、トンネル軸方向へ沿って配設されている。
側壁構成部材21には、枠体23の下端部に、挿入孔29が形成されており、この挿入孔29には、インバート12の基礎部13に立設されたアンカーフレーム30が挿通され、このアンカーフレーム30にナット32が締結されている。即ち、このナット32によって側壁構成部材21がインバート12の基礎部13に締結固定されている。
【0016】
基礎部13には、複数のアンカー筋31が立設されており、これらアンカー筋31が、上部のカゴ型鉄筋24、24aとラップされている。
また、側壁部15の外周側には、型枠板33が設けられており、これら型枠板33は、側壁構成部材21の枠体23へネジ止めされて固定されている。
【0017】
天井部16は、一対のプレキャスト版41から構成されたもので、各プレキャスト版41の一端が、互いに接合される接合端41aとされ、例えば、ボルト・ナット等によって締結固定されている。
このプレキャスト版41は、高強度コンクリートから成形されてその厚さが薄くされている。
【0018】
また、天井部16の両端を構成するプレキャスト版41の他端部は、側壁部15の上端との連結端41bとされている。
この連結端41bは、外周方向へ突出したフランジ部42が形成されてその厚さが側壁部15の厚さと略同一とされており、この連結端41bのフランジ部42には、長手方向へ間隔をあけて複数の連通孔43が形成されている。
【0019】
そして、この連通孔43には、側壁部15の上端に立設された連結筋44が挿通されている。なお、この連結筋44は、その上端部が、プレキャスト版41のフランジ部42の上方に突出されており、この突出された部分にナット40が螺合されて締結固定されている。
【0020】
次に、上記構造のトンネル11を構築する場合について説明する。
(1)まず、現場打ちコンクリートにより、インバート12を構築する。
(2)次に、このインバート12の基礎部13の上部に、基礎部13のアンカーフレーム30を、枠体23の下端部の挿入孔29へ挿入させながら側壁構成部材21を立設し、アンカーフレーム30へナット32を螺合させて締結固定する。
【0021】
(3)上記のように基礎部13上に立設させた側壁構成部材21同士を、連結用鋼材26及び連結用内壁版27を介して連結させる。つまり、連結用鋼材26を隣り合う側壁構成部材21の枠体23の継手片23aへボルト・ナットによって締結固定することにより、これら側壁構成部材21の枠体23同士を連結する。さらに、側壁構成部材21の内壁版25同士の間へ連結用内壁版27を配設し、この連結用内壁版27を、連結用鋼材26へボルト・ナットによって締結固定する。
【0022】
(4)次いで、側壁構成部材21の枠体23及び連結用鋼材26によって囲われた部分に、カゴ型鉄筋24aを配設し、さらに、連結された側壁構成部材21に、トンネル軸方向へ配力筋28を挿通させる。
(5)次に、側壁構成部材21の外周側及びこれら側壁構成部材21同士の間における外周側に、型枠板33をネジ止め固定する。
【0023】
(6)この状態において、側壁構成部材21の内壁版25及び連結用内壁版27と型枠板33との間へコンクリートCを打設し、側壁部15を完成させる。
なお、側壁部15の構築時に用いた型枠板33は、コンクリートCの硬化後に取り外しても、あるいはそのまま埋め殺す捨て型枠として用いても良い。
(7)次に、上記のようにして構築した側壁部15の上端に、プレキャスト版41を設置する。
つまり、プレキャスト版41の連結端41bを構成するフランジ部42に形成された連通孔43に、側壁部15の上端に設けられた連結筋44を挿通させながら連結端41bを側壁部15上へ載せ、このプレキャスト版41の接合端41a同士を互いに突き合わせ、ボルト・ナットによって接合させる。
さらに、連結筋44にナット40を螺合させ、プレキャスト版41のフランジ部42を側壁部15の上端部に締結固定してトンネル11を完成させ、その後、このトンネル11を埋め戻す。
【0024】
このように、上記の大断面トンネル及びその構築方法によれば、アーチ型のトンネル本体14が、その両側部を構成する側壁部15と、これら側壁部15の上端に連結されてトンネル本体14の上部を構成する天井部16とから構成され、この天井部16が互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版41から構成されているので、トンネル本体14全部を、互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版41から構成した場合と比較して、プレキャスト版41を大幅に小型化させることができる。
【0025】
これにより、プレキャスト版41の成形用型枠及び内部に配設する鉄筋等の小型化を図ることができるとともに、大型の天井クレーンも不要となり、設備費及び製造費の低コスト化を図ることができる。
また、プレキャスト版41の小型化に伴い、積み荷の大きさ、積載重量の制限があるトラックにて、プレキャスト版41を容易に運搬することができる。
しかも、工場、現場において、広大なストックヤードも不要とすることができ、さらには、現場における大型クレーン等の重機も不要となり、現場での制約を緩和させることができる。
【0026】
また、側壁部15には、予め箱形に組み立てられた枠体23の内面側に内壁版25が取り付けられかつ枠体23内にカゴ型鉄筋24が配設されてユニット化された側壁構成部材21が用いられているので、側壁部15を構築する際には、側壁構成部材21を、連結用鋼材26及び連結用内壁版27を介してトンネル軸方向へ連結させ、この側壁構成部材21の枠体23が埋設するようにコンクリートCを打設すれば良く、側壁部15の施工作業の容易化を図ることができる。
【0027】
また、側壁構成部材21を、連結用鋼材26及び連結用内壁版27を介して確実に連結することにより、ユニット化された側壁構成部材21をトンネル軸方向へ確実に連結した状態に設置することができる。
【0028】
図7に示すものは、側壁構成部材21同士の間に、内面側が開口する凹部45を形成したもので、このように凹部45を形成することにより、この凹部45に、例えば、消火栓設備あるいは電話等を設置することができる。なお、この場合、側壁構成部材21同士の間における外側にて、側壁構成部材21の枠体23同士を、鋼材46によって連結し、さらにコンクリートCを打設して強度を確保する。このように、側壁部15が、側壁構成部材21同士を連結用鋼材26によって連結する構造であるので、側壁構成部材21同士の間に、容易に凹部45を形成することができ、消火栓設備、電話等の設置場所を容易に確保することができる。
【0029】
なお、上記の例では、側壁構成部材21の枠体23と連結用鋼材26とによって囲われた部分に、カゴ型鉄筋24aを配設したが、この連結部分では、カゴ型鉄筋24aの鉄筋数を少なくしても良く、また、特に、連結距離が短い場合は、カゴ型鉄筋24aを省略しても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の大断面トンネル及びその構築方法によれば、下記の効果を得ることができる。
請求項1記載の大断面トンネルによれば、アーチ型のトンネル本体が、その両側部を構成する側壁部と、これら側壁部の上端に連結されてトンネル本体の上部を構成する天井部とから構成され、この天井部が互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版から構成されているので、トンネル本体全部を、互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版から構成した場合と比較して、プレキャスト版を大幅に小型化させることができる。
これにより、プレキャスト版の成形用型枠及び内部に配設する鉄筋等の小型化を図ることができるとともに、大型の天井クレーンも不要となり、設備費及び製造費の低コスト化を図ることができる。
また、プレキャスト版の小型化に伴い、積み荷の大きさ、積載重量の制限があるトラックにて、プレキャスト版を容易に運搬することができ、しかも、工場、現場において、広大なストックヤードも不要とすることができ、さらには、現場における大型クレーン等の重機も不要となり、現場での制約を緩和させることができる。
また、側壁部には、予め箱形に組み立てられた枠体の内面側に内壁版が取り付けられかつ枠体内に鉄筋が配設されてユニット化された側壁構成部材が用いられているので、側壁部を構築する際には、側壁構成部材をトンネル軸方向へ連結させ、この側壁構成部材の枠体が埋設するようにコンクリートを打設すれば良く、側壁部の施工作業の容易化を図ることができる。
【0031】
請求項2記載の大断面トンネルの構築方法によれば、底版の両側部における上部に、トンネル本体の両側部を構成する側壁部を構築し、これら側壁部の上端に、トンネル周方向へ突き合わせるプレキャスト版を組み立てて天井部を構築するので、トンネル本体全部を、互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版から構成する場合と比較して、天井部を構成するプレキャスト版として小型のものを用いることができる。
これにより、現場におけるプレキャスト版の組み立て作業性を大幅に向上させることができ、また、プレキャスト版の組み立て用のクレーン等の重機として小型のものを用いることができ、現場における作業制約が大幅に緩和される。
さらには、内部に鉄筋が設けられた枠体の内周側に内壁版が取り付けられてユニット化された側壁構成部材をトンネル軸方向へ連結し、その外側に型枠板を設置し、側壁構成部材の内壁版と型枠板との間へコンクリートを充填することにより側壁部を構築するので、側壁部の構築作業を極めて容易に行うことができるとともに、側壁部の構築時における内面側での型枠を不要とすることができ、施工作業の簡略化を図ることができる。
【0032】
請求項3記載の大断面トンネルの構築方法によれば、側壁構成部材同士の間に所定の連結距離を設け、その連結距離の間隔において、内壁版同士の間に連結用内壁版を介して配設するとともに枠体同士を連結用鋼材を介して連結することにより、ユニット化された側壁構成部材をトンネル軸方向へ確実に連結した状態に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の大断面トンネル及びその構築方法を説明する大断面トンネルの断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態の大断面トンネル及びその構築方法を説明する大断面トンネルの一部の断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の大断面トンネル及びその構築方法を説明する大断面トンネルの分解側面図である。
【図4】 本発明の実施の形態の大断面トンネル及びその構築方法を説明する大断面トンネルを構成する側壁部の断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態の大断面トンネル及びその構築方法を説明する大断面トンネルの側壁部に用いられる側壁構成部材の枠体の側面図である。
【図6】 本発明の実施の形態の大断面トンネル及びその構築方法を説明する大断面トンネルの側壁部に用いられる側壁構成部材の枠体の正面図である。
【図7】 本発明の実施の形態の大断面トンネルの側壁部に形成した凹部を説明する側壁部の断面図である。
【図8】 プレキャスト版を用いたトンネルの一例を示すトンネルの概略斜視図である。
【符号の説明】
11 大断面トンネル
12 インバート(底版部)
14 トンネル本体
15 側壁部
16 天井部
21 側壁構成部材
22 鋼材
23 枠体
24 カゴ型鉄筋(鉄筋)
25 内壁版
26 連結用鋼材
27 連結用内壁版
33 型枠板
41 プレキャスト版
C コンクリート

Claims (3)

  1. 開削した地盤上にて組み立てた後埋め戻される開削工法によって構築される大断面トンネルであって、
    底版部と、この底版部上に設けられたアーチ型のトンネル本体とから構成され、
    該トンネル本体は、このトンネル本体の側部を構成する側壁部と、これら側壁部の上端に連結されてトンネル本体の上部を構成する天井部とを有し、
    該天井部は、互いにトンネル周方向へ突き合わせて組み立てられるプレキャスト版から構成され、
    前記側壁部は、予め鋼材を箱形に組み立てた枠体の内部に鉄筋が設けられかつ内周側に内壁版取り付けてユニット化され、互いにトンネル軸方向へ連結された側壁構成部材と、該側壁構成部材の内部に前記鉄筋が設けられた前記枠体を埋設するように打設されたコンクリートとから構成されていることを特徴とする大断面トンネル。
  2. 地盤を開削し、この開削した地盤上に、底版部と、この底版部上に設けられたアーチ型のトンネル本体とからなる大断面トンネルを構築し、その後、このトンネルを埋め戻す開削工法によって大断面トンネルを構築する構築方法であって、
    開削地盤上に施工した底版の両側部における上部に、予め鋼材を箱形に組み立てた枠体の内部に鉄筋が配設されかつ内周側に内壁版が取り付けられてユニット化された壁構成部材を、トンネル軸方向へ連結して設置し、この壁構成部材の外周側に型枠板を配設し、内壁版と型枠板との間にコンクリートを打設して側壁部を構築し、該側壁部の上端に、トンネル周方向へ突き合わせるプレキャスト版を組み立てて天井部を構築することを特徴とする大断面トンネルの構築方法。
  3. トンネル軸方向へ隣り合う前記側壁構成部材同士の間に所定の連結距離を設け、その連結距離の間隔において、前記内壁版同士の間に連結用内壁版を介して配設するとともに前記枠体同士を連結用鋼材を介して連結することを特徴とする請求項2記載の大断面トンネルの構築方法。
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