JP2002004078A - 電解銅箔の製造方法 - Google Patents

電解銅箔の製造方法

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JP2002004078A
JP2002004078A JP2000182967A JP2000182967A JP2002004078A JP 2002004078 A JP2002004078 A JP 2002004078A JP 2000182967 A JP2000182967 A JP 2000182967A JP 2000182967 A JP2000182967 A JP 2000182967A JP 2002004078 A JP2002004078 A JP 2002004078A
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copper foil
electrolytic copper
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electrolytic
outer peripheral
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Akira Shichijo
昭 七条
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解銅箔の歩留りを大幅に改善し、電解銅箔
の幅の変更に要する時間を短縮し、作業労力を軽減する
とともに、設備費を削減できる電解銅箔の製造方法を提
供する。 【解決手段】 陰極ドラム4の外周面4aに非電導材料
Bを所定幅塗布、付着させた状態で、陽極電極体3と陰
極ドラム4との間に電圧を印加し、陰極ドラム4を回転
させつつ陰極ドラム4の外周面4aに銅を析出、付着さ
せ、所定幅の電解銅箔Cを形成する。そして、電解銅箔
Cを形成した後、陰極ドラム4の外周面4aに高圧蒸気
を吹き付け、外周面4aから非電導材料bを溶解、除去
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解槽内で陰極ド
ラムを回転させ、陰極ドラム外周面に銅を電着させた
後、外周面から銅箔を剥離する電解銅箔の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】トランジスタの実用化に伴って、電子部
品の搭載配線技術も革新され、プリント配線板が採用さ
れるようになった。プリント配線板は、絶縁板と銅箔と
を張り合わせた銅張積層板において、銅箔の不要部分を
エッチングして回路パターンを形成し、溶融ハンダ浴に
浸漬して電子部品を搭載、配線したものである。プリン
ト配線板を構成する銅箔としては、銅の鋳塊を圧延機に
て圧延して形成した圧延銅箔、電解槽内で陰極に銅を析
出して形成した電解銅箔があるが、極薄箔化が容易であ
り、寸法安定性が高いことから、最近においては、電解
銅箔に対する需要が大幅に増大している。
【0003】電解銅箔は、電解槽内に銅イオンを含む電
解液を供給し、一方、電解槽内に回転自在とした陰極ド
ラムを配設し、陰極ドラムを回転させながら、陰極ドラ
ムの外周面に銅を電着させ、次いで、外周面から銅箔を
剥離して製造される。ここで、電解銅箔の幅は、陰極ド
ラムの外周面の幅によって決定されるから、最終製品と
しての電解銅箔を顧客の要求寸法に適合させるため、従
来は、電解銅箔の側端部を切除し、切除した側端部はス
クラップとして原料に戻していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電解銅箔の製造
方法では、最終製品としての電解銅箔を顧客の要求寸法
に適合させるため、電解銅箔の側端部を切除していたか
ら、最終製品としての電解銅箔の歩留りは数%から10
数%も悪いものとなっていた。又、顧客の要求する種々
寸法に適合させるためには、一旦、電解銅箔の製造を中
止し、陰極ドラムを最終製品としての電解銅箔の寸法に
近いものに取り替え、再度、電解銅箔の製造を開始しな
ければならず、電解銅箔の幅の変更には時間がかかり、
作業労力もかかるとともに、寸法の異なる多種陰極ドラ
ムを備えて置かねばならず、設備費増大の一因ともなっ
ていた。
【0005】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、その目的とするところは、電解銅箔
を切除する部分を極力少なくして、最終製品としての電
解銅箔の歩留りを大幅に改善し、又、電解銅箔の幅の変
更に要する時間を短縮し、作業労力を軽減するととも
に、多種寸法の陰極ドラムを備え置く必要がなく、設備
費を削減できる電解銅箔の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電解銅箔の製造方法では、陰極ドラムの外
周面に非電導材料を所定幅塗布、付着させた状態で、陽
極電極体と陰極ドラムとの間に電圧を印加し、陰極ドラ
ムを回転させつつ陰極ドラムの外周面に銅を析出、付着
させ、所定幅の電解銅箔を形成するようにしたことを特
徴とする。
【0007】電解銅箔を形成した後、陰極ドラムの外周
面に高圧蒸気を吹き付け、外周面から非電導材料を溶
解、除去させるようにすれば、再度陰極ドラムの外周面
に非電導材料を塗布、付着させて、その幅を適宜設定又
は調整することができ、電解銅箔の幅を短時間で変更す
ることができる。
【0008】そして、前記非電導材料は、電解液の設定
温度では溶解せず、蒸気温度では溶解する合成樹脂であ
ることを特徴とする。又、前記蒸気としては、取扱性、
安全性等を考慮すれば、水蒸気を使用するのが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電解銅箔の製造方
法の好適な実施形態について、図面を参照して説明す
る。図1は、電解槽内に回転自在とした陰極ドラムを配
設した電解製箔装置の断面図、図2は、同・切断斜視図
である。
【0010】本発明の電解銅箔の製造方法を実施するた
めの電解製箔装置1は、図1及び図2に示すように、電
解液Aを貯留する電解槽2内に陽極電極体3を配設する
とともに、電解槽2内に回転自在とした陰極ドラム4を
配設したものである。又、陰極ドラム3の頂点より上方
には非電導材料塗布装置5を配設し、陰極ドラム4の側
方かつ上方には巻取ロール6を配設してある。
【0011】電解液Aとしては、銅イオンを含む電解
液、例えば、硫酸溶液に銅イオンを溶解した硫酸銅溶液
等を使用する。そして、電解液Aを電解槽2内で循環さ
せて、陽極電極体3と陰極ドラム4との間に十分流通さ
せる。
【0012】陰極ドラム4は、円盤状又は円筒状を呈
し、外周面4aをチタン等の電解液Aに溶解しない材料
で形成してある。陽極電極体3は、上側面3aを陰極ド
ラム4の外周面4aに対応した円弧面とし、上側面3a
をチタン等の電解液Aに溶解しない材料で形成してあ
る。又、陽極電極体3と陰極ドラム4との間で電解液A
が均一に流通するよう、陽極電極体3と陰極ドラム4と
の間隙は、周方向に変動せず、同一間隔に設定してあ
る。
【0013】非電導材料塗布装置5は、貯留槽7内に非
電導材料Bを貯留し、ポンプ8によって非電導材料Bを
加圧し、貯留槽7の下端に形成されたスリット7aから
非電導材料Bを流出させ、陰極ドラム4の外周面4aに
非電導材料Bを塗布、付着させるものである。ここで、
スリット7aの長さは、非電導材料Bを塗布する幅に対
応させて、スリット7aの幅は、非電導材料Bの流動
性、塗布厚、陰極ドラム4の回転速度等を考慮して、適
宜設定又は調整する。
【0014】非電導材料Bとしては、電解液Aの設定温
度では溶解せず、蒸気温度では溶解する蝋(ワック
ス)、合成樹脂等を使用する。例えば、電解液Aの設定
温度として通常使用されている40〜60℃を、蒸気温
度として水の蒸気温度である100℃を考慮すれば、マ
イクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等
を採用することができる。
【0015】次に、本発明の電解銅箔の製造方法を、電
解製箔装置1を使用して実施した場合について説明す
る。
【0016】先ず、電解槽2内に電解液Aを導入してい
ない状態で、陰極ドラム4を回転させ、ポンプ8を作動
させて非電導材料Bを加圧し、貯留槽7内の非電導材料
Bをスリット7aから流出させ、陰極ドラム4の外周面
4aに非電導材料Bを均一に塗布、付着させる。ここ
で、スリット7aの長さ、すなわち、非電導材料Bを塗
布する幅は、製造する電解銅箔Cの幅を考慮して、適宜
設定又は調整する。
【0017】次に、非電導材料Bが固化した後、電解槽
2内に電解液Aを導入させ、陰極ドラム4を回転させ、
陽極電極体3と陰極ドラム4との間に電圧を印加する。
これによって、非電導材料Bを塗布した以外の領域の陰
極ドラム4の外周面4aには銅が析出、付着し、所定幅
の電解銅箔Cが形成されていく。そして、形成された電
解銅箔Cは、適宜位置で陰極ドラム4の外周面4aから
剥離され、巻取ロール6に巻き取られていく。
【0018】所定長さの電解銅箔Cを形成した後、陽極
電極体3と陰極ドラム4との間に電圧を印加することを
停止し、電解槽2内から電解液Aを流出させる。そし
て、陰極ドラム4を回転させつつ、陰極ドラム4の外周
面4aに高圧水蒸気を吹き付け、外周面4aから非電導
材料Bを溶解、除去させる。
【0019】上記の如く、本発明によれば、陰極ドラム
4の外周面4aに塗布、付着させる非電導材料Bの幅を
適宜設定又は調整することによって、顧客の要求する寸
法に対応した電解銅箔Cを容易に製造することができ、
電解銅箔Cを切除する部分を極力少なくすることができ
るから、最終製品としての電解銅箔Cの歩留りを大幅に
改善することができる。
【0020】又、本発明によれば、陰極ドラム4の外周
面4aに塗布、付着させた非電導材料Bを電解銅箔Cを
形成した後に溶解、除去し、再度陰極ドラム4の外周面
4aに非電導材料Bを塗布、付着させて、その幅を適宜
設定又は調整することができ、切断幅を設定し直す等の
作業を省略できるから、電解銅箔Cの幅を短時間で変更
することができる。
【0021】上記においては、非電導材料塗布装置5に
よって自動的に陰極ドラム4の外周面4aに非電導材料
Bを塗布、付着させる場合について説明したが、非電導
材料塗布装置5を使用せず、陰極ドラム4を電解槽2よ
り取り出し、別の場所にてブラシ、スポンジ、ローラー
等を使用して作業者が手作業で非電導材料Bを塗布、付
着させてもよい。
【0022】又、上記においては、非電導材料Bを溶
解、除去する蒸気として、取扱性、安全性等を考慮して
水蒸気を使用したが、蒸気温度が電解液Aの設定温度よ
りも高い水以外の蒸気を使用してもよい。このような蒸
気として、非電導材料Bの溶解温度まで加熱した電解液
A等の蒸気を適用することもできる。
【0023】
【実施例】電解槽2内に電解液Aを導入しない状態で、
直径2.0m、長さ1.5mの陰極ドラム4を回転さ
せ、非電導材料塗布装置5から非電導材料Bとしてマイ
クロクリスタリンワックスを流出させ、陰極ドラム4の
外周面両端部に0.3m幅で塗布、付着させた。次い
で、非電導材料Bが固化した後、電解槽2内に電解液A
として銅イオン(Cu+ )濃度75g/l、硫酸(H2
SO4 )濃度200g/lに調製した水溶液を導入さ
せ、電解液Aの温度を50℃に保持した。そして、陰極
ドラム4を0.5rpmで回転させ、陽極電極体3と陰
極ドラム4との間に電圧を印加して、電流密度60A/
dm2 で連続電解を行い、両端部を除く陰極ドラム4の
外周面4aに幅0.9mの電解銅箔Cを形成した。
【0024】そして、電解銅箔Cを陰極ドラム4の外周
面4aから剥離しつつ所定長さの電解銅箔Cを形成した
後、陽極電極体3と陰極ドラム4との間に電圧を印加す
るのを停止し、電解槽2から電解液Aを流出させた。次
いで、陰極ドラム4を回転させつつ、陰極ドラム4の外
周面両端部に温度を100℃以上とした高圧水蒸気を吹
き付け、非電導材料Bを溶解して外周面4aから除去し
た。
【0025】上記のように、本発明の電解銅箔の製造方
法を実施することにより、従来の如く電解銅箔の側端部
を切除する必要がなくなったので、電解銅箔の歩留りを
大幅に改善することができた。又、顧客の要求する種々
寸法に適合させるために、一旦、電解銅箔の製造を中止
し、陰極ドラムを最終製品としての電解銅箔の寸法に近
いものに取り替える必要がなくなったので、非電導材料
Bを塗布、付着させ、又、溶解、除去する作業を考慮し
ても、電解銅箔の幅の変更に要する時間を大幅に短縮で
き、作業労力も大幅に軽減できた。しかも、寸法の異な
る多種陰極ドラムを備えて置く必要もなくなったので、
設備費も大幅に削減できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】電解槽内に回転自在とした陰極ドラムを配設し
た電解製箔装置の断面図である。
【図2】電解槽内に回転自在とした陰極ドラムを配設し
た電解製箔装置の切断斜視図である。
【符号の説明】
2 電解槽 3 陽極電極体 4 陰極ドラム 4a 外周面 A 電解液 B 非電導材料 C 電解銅箔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極ドラムの外周面に非電導材料を所定
    幅塗布、付着させた状態で、陽極電極体と陰極ドラムと
    の間に電圧を印加し、陰極ドラムを回転させつつ陰極ド
    ラムの外周面に銅を析出、付着させ、所定幅の電解銅箔
    を形成することを特徴とする電解銅箔の製造方法。
  2. 【請求項2】 電解銅箔を形成した後、陰極ドラムの外
    周面に高圧蒸気を吹き付け、外周面から非電導材料を溶
    解、除去させることを特徴とする請求項1に記載の電解
    銅箔の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記非電導材料は、電解液の設定温度で
    は溶解せず、蒸気温度では溶解する合成樹脂であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電解銅箔の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記蒸気は、水蒸気であることを特徴と
    する請求項1乃至3に記載の電解銅箔の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100813353B1 (ko) * 2006-03-14 2008-03-12 엘에스전선 주식회사 광폭 방향의 중량편차 저감을 위한 금속박막 제박기
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