JP2002003435A - 4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 - Google Patents
4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤Info
- Publication number
- JP2002003435A JP2002003435A JP2000188096A JP2000188096A JP2002003435A JP 2002003435 A JP2002003435 A JP 2002003435A JP 2000188096 A JP2000188096 A JP 2000188096A JP 2000188096 A JP2000188096 A JP 2000188096A JP 2002003435 A JP2002003435 A JP 2002003435A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound
- carbon atoms
- phenyl
- fluoro
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体導体及び
農園芸用の有害生物防除剤を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明の4−フルオロ−3−ヒドロキシ
−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体は、次
式(1): 【化1】 (式中、R1は、ハロゲン原子,C1〜4アルコキシ
基,水素原子,C1〜4アルキル基,C1〜4ハロアル
コキシ基を表し;R2は、水素原子,−COR3基を表
し;R3は、C1〜4アルキル基,フェニル基,C1〜
4アルコキシ基,C1〜4ハロアルキル基を表し;n
は、1〜5の整数を表す。)で示される。
Description
物防除剤として有用である新規な4−フルオロ−3−ヒ
ドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導
体に関するものである。
−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体は、新
規化合物であることから、農園芸用の有害生物防除活性
を有することも知られていない。
な4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−
ペンテン−1−オン誘導体、その製法及びそれを有効成
分とする農園芸用の有害生物防除剤を提供することであ
る。
題を解決するために検討した結果、新規な4−フルオロ
−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−
オン誘導体が農園芸用の有害生物防除剤として有用であ
ることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は次
の通りである。第1の発明は、次式(1):
−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体に関す
るものである。なお、式中のR1,R2及びnは、次の通
りである。R1は、ハロゲン原子,炭素原子数1〜4個
のアルコキシ基,水素原子,炭素原子数1〜4個のアル
キル基,炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基を表
す。R2は、水素原子,−COR3基を表す。R3は、炭
素原子数1〜4個のアルキル基,置換又は非置換のフェ
ニル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシ基,炭素原子
数1〜4個のハロアルキル基を表す。nは、1〜5の整
数を表す。
4−フルオロ−1−フェニル−3−ヒドロキシ−2−ペ
ンテン−1−オン誘導体を有効成分とする農園芸用の有
害生物防除剤に関するものである。
する。前記の化合物で表した各種の置換基などは、次の
通りである。なお、本発明の説明において、化学式に付
した括弧付き数字,記号などをもって、「化合物(数
字,記号など)」とも称する〔例えば、式(1)で示さ
れるものを化合物(1)とも称する。〕。
シ基,水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭
素原子数1〜4個のハロアルコキシ基を表す。 (1)ハロゲン原子としては、フッ素原子,塩素原子,
臭素原子,ヨード原子を挙げることができるが;好まし
くは、塩素原子,臭素原子である。 (2)炭素原子数1〜4個のアルコキシ基としては、直
鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;好まし
くは、メトキシ基,エトキシ基,n−プロピルオキシ
基,i−プロピルオキシ基,n−ブチルオキシ基,i−
ブチルオキシ基,sec−ブチルオキシ基,t−ブチル
オキシ基であり;さらに好ましくは、メトキシ基であ
る。 (3)炭素原子数1〜4個アルキル基としては、直鎖状
又は分岐状のものを挙げることができるが;好ましく
は、メチル基,エチル基,n−プロピル基,i−プロピ
ル基,n−ブチル基,i−ブチル基,sec−ブチル
基,t−ブチル基であり;さらに好ましくは、メチル
基,エチル基である。 (4)炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基として
は、直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;
好ましくは、ジフルオロメトキシ基,トリフルオロメト
キシ基,2,2,2−トリフルオエトキシ基,2−ブロ
モヘキサフルオロプロピルオキシ基,ヘキサフルオロ−
i−プロピルオキシ基,4−ブロモ−1,1,2,2−
ヘキサフルオロブチルオキシ基,ノナフルオロブチルオ
キシ基であり;さらに好ましくは、ジフルオロメトキシ
基である。nは、1〜5の整数を表すが;好ましくは、
1又は2である。
表す。
キル基,置換又は非置換のフェニル基,炭素原子数1〜
4個のアルコキシ基,炭素原子数1〜4個のハロアルキ
ル基を表す。 (1)炭素原子数1〜4個のアルキル基としては、直鎖
状又は分岐状のものを挙げることができるが;好ましく
は、メチル基,エチル基,n−プロピル基,i−プロピ
ル基,n−ブチル基,i−ブチル基、sec−ブチル
基,t−ブチル基であり;さらに好ましくは、メチル
基,エチル基,t−ブチル基である。 (2)置換又は非置換のフェニル基としては、ハロゲン
原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1
〜4個のアルコキシ基で置換されてもよいフェニル基挙
げることができる。ハロゲン原子としては、フッ素原
子,塩素原子,臭素原子,ヨード原子を挙げることがで
きるが;好ましくは、フッ素原子,塩素原子である。炭
素原子数1〜4個のアルキル基としては、直鎖状又は分
岐状のものを挙げることができるが;好ましくは、メチ
ル基である。炭素原子数1〜4個のアルコキシ基として
は、直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;
好ましくは、メトキシ基である。これらの置換基の位置
は特に限定されないが、好ましくは、2−位,4−位で
ある。
ましいものは、フェニル基,4−クロルフェニル基,2
−メチルフェニル基,4−メチルフェニル基,2,4−
ジフルオロフェニル基,2−メトキシフェニル基であ
る。 (3)炭素原子数1〜4個のアルコキシ基としては、直
鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;好まし
くは、メトキシ基,エトキシ基,n−プロピルオキシ
基,i−プロピルオキシ基,n−ブチルオキシ基,i−
ブチルオキシ基,sec−ブチルオキシ基,t−ブチル
オキシ基であり;さらに好ましくは、エトキシ基であ
る。 (4)炭素原子数1〜4個のハロアルキル基としては、
直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;好ま
しくは、クロロメチル基,トリフルオロメチル基,1−
クロロエチル基,2−クロロエチル基,3−クロロプロ
ピル基,4−クロロブチル基であり;さらに好ましく
は、クロロメチル基である。
基を組み合わせたものを挙げることができるが、薬効の
面から好ましいものは、次の通りである。 (1)R1がハロゲン原子であり、nが1であり、R2が
水素原子である化合物。例えば、後述の表1及び2に記
載した化合物1,7などを挙げることができる。 (2)R1がハロゲン原子であり、nが1であり、R2が
−CO−(炭素原子数1〜4個のアルキル基)である化
合物。例えば、後述の表1及び2に記載した化合物2な
どを挙げることができる。 (3)R1がハロゲン原子であり、nが1であり、R2が
−CO−(置換又は非置換のフェニル基)である化合
物。例えば、後述の表1及び2に記載した化合物5,6
などを挙げることができる。
キシ基であり、nが1であり、R2が−CO−(炭素原
子数1〜4個のアルキル基)である化合物。例えば、後
述の表1及び2に記載した化合物10などを挙げること
ができる。 (5)R1が炭素原子数1〜4個のアルコキシ基であ
り、nが1であり、R2が−CO−(置換又は非置換の
フェニル基)である化合物。例えば、後述の表1及び2
に記載した化合物12,13などを挙げることができ
る。 (6)R1が炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、
nが1であり、R2が水素原子である化合物。例えば、
後述の表1及び2に記載した化合物17などを挙げるこ
とができる。 (7)R1が炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、
nが1であり、R2が−CO−(炭素原子数1〜4個の
ハロアルキル基)である化合物。例えば、後述の表1及
び2に記載した化合物18などを挙げることができる。 (8)R1が炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、
nが1であり、R2が−CO−(置換又は非置換のフェ
ニル基)である化合物。例えば、後述の表1及び2に記
載した化合物20などを挙げることができる。
ル基又は炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基であ
り、nが2であり、R2が水素原子である化合物。例え
ば、後述の表1及び2に記載した化合物22などを挙げ
ることができる。 (10)R1が炭素原子数1〜4個のアルキル基又は炭素
原子数1〜4個のハロアルコキシ基であり、nが2であ
り、R2が−CO−(炭素原子数1〜4個のアルキル
基)である化合物。例えば、後述の表1及び2に記載し
た化合物24,25などを挙げることができる。 (11)R1が炭素原子数1〜4個のアルキル基又は炭素
原子数1〜4個のハロアルコキシ基であり、nが2であ
り、R2が−CO−(炭素原子数1〜4個のアルコキシ
基)である化合物。例えば、後述の表1及び2に記載し
た化合物26などを挙げることができる。
化合物(1)の合成法を、詳細に述べる。化合物(1)
は、以下に示す合成法1及び2によって合成することが
できる。 (合成法1) (1)R2が水素原子の場合 次に示すように、化合物(2)と化合物(3)とを、溶
媒中、塩基の存在下で反応させることによってR2が水
素原子の化合物(1−1)を合成することができる。
る。)原料のモル比は任意に設定できるが、通常、化合
物(2)1モルに対して化合物(3)は0.5〜2モル
の割合である。溶媒の種類としては、本反応に直接関与
しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メチルナフタリン、石油エー
テル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロル
エタン、トリクロルエチレンのような塩素化された又は
されていない芳香族、脂肪族、脂環式の炭化水素類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど
のようなエーテル類;及び前期溶媒の混合物などを挙げ
ることができる。
重量%になるようにして使用することができるが;好ま
しくは、10〜70重量%である。塩基としては、水素
化ナトリウム、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエ
トキサイド、ナトリウムアミドなどの塩基を挙げること
ができが;好ましくは、水素化ナトリウムである。縮合
剤の使用量は、化合物(4)に対して1〜5倍モルであ
るが;好ましくは、1.0〜1.5倍モルである。反応
温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の沸点
以下の温度範囲内であり;好ましくは室温〜50℃であ
る。反応時間は、前記の濃度、温度によって変化する
が;通常0.5〜8時間である。原料化合物(2)は、
例えばTetrahedron Lett.,199
3,293に記載の方法でで製造することができる。原
料化合物(3)は、市販品として入手するか、特公平7
−91277号公報に記載の方法で製造することができ
る。
を、溶媒中塩基の存在下で反応させることによってR2
が−COR3の化合物(1−2)を合成することができ
る。
あり;Xは、ハロゲン原子を表す。)なお、Xのハロゲ
ン原子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フ
ッ素原子などを挙げることができるが;好ましくは、塩
素原子,臭素原子である。原料化合物(4)は、市販品
として入手することができる。原料のモル比は任意に設
定できるが、通常、化合物(1−1)1モルに対して化
合物(4)は0.5〜2モルの割合である。溶媒の種類
としては、本反応に直接関与しないものであれば特に限
定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メ
チルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサ
ン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレ
ンのような塩素化された又はされていない芳香族、脂肪
族、脂環式の炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジエチルエーテルなどのようなエーテル類;及び
前期溶媒の混合物などを挙げることができる。
重量%になるようにして使用することができるが;好ま
しくは、10〜70重量%である。塩基としては、トリ
エチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、ナ
トリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド、ナト
リウムアミドなどの塩基を挙げることができが;好まし
くは、トリエチルアミンである。塩基の使用量は、化合
物(4)に対して1〜5倍モルであるが;好ましくは、
1.0〜1.5倍モルである。
℃から溶媒の沸点以下の温度範囲内であり;好ましくは
室温〜50℃である。反応時間は、前記の濃度、温度に
よって変化するが;通常、0.5〜8時間である。化合
物(1)としては、例えば、後述の表1及び2中に示し
た化合物1〜30を挙げることができる。
効果が認められる農園芸用の有害生物としては、農園芸
害虫(例えば、トビイロウンカ,ナミハダニ,サツマイ
モネコブセンチュウなど)、農園芸病原菌(例えば、コ
ムギ赤さび病,大麦うどんこ病,キュウリべと病,イネ
いもち病,トマト疫病など)、農園芸雑草(例えば、メ
ヒシバ,ノビエ,シロザ,イヌビユ,アサガオ)を挙げ
ることができる。また,本発明化合物(1)は葉茎散
布,土壌灌注処理,土壌混和処理で使用可能である。
合物(1)の1種以上を有効成分として含有するもので
ある。化合物(1)は、単独で使用することもできる
が、通常は常法によって、希釈剤,界面活性剤,分散
剤,補助剤などを配合し、例えば、扮剤,乳剤,微粒
剤,粒剤,水和剤,顆粒水和剤,水性懸濁剤,油性の懸
濁剤,乳濁剤,可溶化製剤,油剤,マイクロカプセル
剤,エアゾールなどの組成物として調整して使用するこ
とが好ましい。
ントナイト,モンモリロナイト,クレー,カオリン,炭
酸カルシウム,ケイソウ土,ホワイトカーボン,バーミ
キュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素などが挙げら
れる。液体希釈剤としては、例えば、炭化水素類、例え
ば、ケロシン,鉱油など;芳香族炭化水素、例えば、ベ
ンゼン,トルエン,キシレン,ジメチルナフタレン,ジ
メチルキシリルエタンなど;塩素化炭化水素類、例え
ば、クロロホルム,四塩化炭素など;エーテル類、例え
ば、ジオキサン,テトラヒドロフランなど;ケトン類、
例えば、アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど;エステル類、例えば、酢酸エチル,エチレングリコ
ールアセテート,マレイン酸ジブチルなど;アルコール
類、例えば、メタノール,n−ヘキサノール,エチレン
グリコールなど;極性溶媒類、例えば、N,N−ジメチ
ルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,N−メチルピ
ロリドンなど;水などが挙げられる。
イン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース、ベントナイト、ザンサンガム、アラビアガムなど
が、挙げられる。エアゾール噴射剤としては、例えば、
空気,窒素,炭酸ガス,プロパン,ハロゲン化炭化水素
などが挙げられる。安定剤としては、例えば、PAP,
BHTなどが挙げられる。界面活性剤としては、例え
ば、アルコール硫酸エステル類,アルキルサルフェート
塩,アルキルスルホン酸塩,アルキルベンゼンスルホン
酸塩,リグニンスルホン酸塩,ジアルキルスルホコハク
酸塩,ナフタレンスルホン酸塩縮合物,ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアリルエー
テル,ポリオキシエチレンアルキルエステル,アルキル
ソルビタンエステル,ポリオキシエチレンソルビタンエ
ステル,ポリオキシエチレンアルキルアミンなどを挙げ
ることができる。
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(1)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤及び顆粒水和剤では通常1〜90
重量%,粒剤では通常0.5〜10重量%,懸濁剤では
通常0.5〜40重量%,乳濁剤では通常1〜30重量
%,可溶化製剤では通常0.5〜20重量%,エアゾー
ルでは通常0.1〜5重量%である。これらの製剤を適
当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応じて、植物茎
葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は直接施用する
ことによって各種の用途に供することができる。
体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明の範
囲を限定するものではない。
(1−2)〕の合成 (1)1−(4−ブロモフェニル)−4−フルオロ−3
−ヒドロキシ−2−ペンテン−1−オンの合成〔化合物
番号1で示される化合物(1−1)〕の合成 テトラヒドロフラン(5ml)に60%NaH in
Oil(2.4g)を加え、35℃に加温撹拌した。次
いで、1−フルオロプロピオン酸エチルエステル(6.
0g)と4−ブロモアセトフェノン(10.4g)をト
ルエン(10ml)に溶解した溶液を40℃を越えない
ようにゆっくりと滴下した。滴下終了後、35℃で2時
間撹拌を続ける反応を完結させた。12N塩酸(13.
2g)に水(20ml)を加えた混合物を氷冷撹拌し、
そこに上記反応混合物を徐々に滴下した。酢酸エチルを
加えて分液し、分取した有機層を、飽和食塩水で洗浄し
た。芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
200,n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1で溶出)で
精製することによって、淡橙色液体である目的物を1
2.1g得た。
15(1H,q−q)、6.50(1H,s)、7.5
7〜7.78(4H,m)、15.80(1H,bs)
構造はケト体も予想されるが、1H−NMR分析ではエ
ノール体のみであった。
フルオロ−3−ヒドロキシ−2−ペンテン−1−オンの
合成〔化合物番号7で示される化合物(1−1)〕の合
成 テトラヒドロフラン(8ml)に60%NaH in
Oil(4.8g)を加え、35℃に加温撹拌した。次
いで、1−フルオロプロピオン酸エチルエステル(1
2.0g)と4−クロロアセトフェノン(15.4g)
をトルエン(14ml)に溶解した溶液を40℃を越え
ないようにゆっくりと滴下した。滴下終了後、35℃で
2時間撹拌を続ける反応を完結させた。12N塩酸(2
6.4g)に水(40ml)を加えた混合物を氷冷撹拌
し、そこに上記反応混合物を徐々に滴下した。酢酸エチ
ルを加えて分液し、分取した有機層を、飽和食塩水で洗
浄した。芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル
C−200,n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1で溶
出)で精製することによって、淡橙色液体である目的物
を18.3g得た。
30(1H,q−q)、6.50(1H,s)、7.4
8〜7.80(4H,m)、15.80(1H,bs)
構造はケト体も予想されるが、1H−NMR分析ではエ
ノール体のみであった。
−(4−メトキシフェニル)−2−ペンテン−1−オン
の合成〔化合物番号9で示される化合物(1−1)〕の
合成 テトラヒドロフラン(8ml)に60%NaH in
Oil(4.8g)を加え、35℃に加温撹拌した。次
いで、1−フルオロプロピオン酸エチルエステル(1
2.0g)と4−メトキシアセトフェノン(15.0
g)をトルエン(14ml)に溶解した溶液を40℃を
越えないようにゆっくりと滴下した。滴下終了後、35
℃で2時間撹拌を続ける反応を完結させた。12N塩酸
(26.4g)に水(40ml)を加えた混合物を氷冷
撹拌し、そこに上記反応混合物を徐々に滴下した。酢酸
エチルを加えて分液し、分取した有機層を、飽和食塩水
で洗浄した。芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲルC−200,n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1で
溶出)で精製することによって、淡橙色液体である目的
物を17.5g得た。
H,s)、4.95〜5.20(1H,q−q)、6.
50(1H,s)、7.00〜7.95(4H,m)、
16.10(1H,bs)構造はケト体も予想される
が、1H−NMR分析ではエノール体のみであった。
フルオロ−3−ヒドロキシ−2−ペンテン−1−オンの
合成〔化合物番号17で示される化合物(1−1)〕の
合成 テトラヒドロフラン(5ml)に60%NaH in
Oil(2.4g)を加え、35℃に加温撹拌した。次
いで、1−フルオロプロピオン酸エチルエステル(6.
0g)と4−エチルアセトフェノン(7.4g)をトル
エン(10ml)に溶解した溶液を40℃を越えないよ
うにゆっくりと滴下した。滴下終了後、35℃で2時間
撹拌を続ける反応を完結させた。12N塩酸(13.2
g)に水(20ml)を加えた混合物を氷冷撹拌し、そ
こに上記反応混合物を徐々に滴下した。酢酸エチルを加
えて分液し、分取した有機層を、飽和食塩水で洗浄し
た。芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
200,n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1で溶出)で
精製することによって、淡橙色液体である目的物を8.
2g得た。
(3H,d−d)、2.67〜2.72(2H,q)、
4.96〜5.14(1H,q−q)、6.51(1
H,s)、7.24〜7.85(4H,m)、15.9
5(1H,bs)構造はケト体も予想されるが、1H−
NMR分析ではエノール体のみであった。
フルオロ−2−ペンテン−1−オン−3−イルプロピオ
ン酸エステルの合成〔化合物番号2で示される化合物
(1−2)〕の合成 1−(4−ブロモフェニル)−4−フルオロ−3−ヒド
ロキシ−2−ペンテン−1−オン(1.4g)とトリエ
チルアミン(0.6g)をトルエン(30ml)に溶か
し、冷却撹拌下にプロピオン酸クロライド(0.5g)
を加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、水を加え
てトルエン層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー〔ワコーゲルC−200,n−ヘ
キサン:酢酸エチル=9:1〕で精製することによっ
て、淡黄色液体の目的物を1.1g得た。
(3H,d−d)、2.56〜2.64(2H,q)、
5.87〜6.09(1H,q−q)、6.85(1
H,s)、7.59〜7.82(4H,m)、
(1)の合成 前記(1)〜(5)の方法に準じて、表1及び2中のそ
の他の化合物(1)を合成した。以上のように合成した
化合物(1)及びそれらの物性を表1及び2に示す。
ク57重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1重
量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に混
合し、次いで少量の水を添加して混練した後、押出し造
粒、乾燥して粒剤を得た。
ホワイトカーボン18重量部、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ1.5重量部及びβ−ナフタレンスルホン酸
ソーダホルマリン縮合物0.5重量部を均一に混合し、
次いでエアミル粉砕して水和剤を得た。
ルポール3005X(商品名;東邦化学製)10重量部
を加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
リンクレー45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
ドウ(品種:ネオマスカット)を育成した。この6葉期
のブドウ苗に、表1及び2に記載の化合物(1)のアセ
トン溶液を、界面活性剤(0.01%)を含む水で50
0ppmに希釈して、1鉢あたり15mlを散布した。
散布後、1日間ガラス温室で栽培し、ついで、ブドウべ
と病菌遊走子懸濁液(5×104個/ml)を調整し、
これを葉の裏側に噴霧接種した。接種後、2日間20
℃、湿室に保持した後、ガラス温室内で11日間栽培
し、第1〜6葉に現れたべと病の発病程度を調査した。
効果の判定は、無処理区の発病程度と比較して、病斑の
ないものを5、病斑面積10%以下を4,20%程度を
3,40%程度を2,60%程度を1,全体が罹病した
ものを0として、5〜0の6段階で行った。これらの結
果を表3に示す。
験(予防効力) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本の
コムギ(品種:コブシコムギ)を育成した。この1.5
葉期の幼植物体に、表1及び2に記載の化合物(1)の
アセトン溶液を、界面活性剤(0.01%)を含む水で
500ppmに希釈して、1鉢あたり10mlを散布し
た。散布後、1日間植物をガラス温室で栽培し、つい
で、コムギ赤さび病菌胞子懸濁液(3×105個/m
l)を調整し、これを植物体にまんべんなく噴霧接種し
た。接種後、1日間20℃、湿室に保持した後、9日間
ガラス温室内にて栽培し、第1葉に現れた赤さび病の発
病程度を調査した。効果の判定は、無処理区の発病程度
と比較して、病斑のないものを5,病斑面積10%以下
を4,20%程度を3,40%程度を2,60%程度を
1,全体が罹病したものを0として、5〜0の6段階で
行った。これらの結果を表4に示す。
力試験(予防試験) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本の
オオムギ(品種:黒ムギ)を育成した。この1.5葉期
の幼植物に、表1及び2に記載の化合物(1)のアセト
ン溶液を、界面活性剤(0.01%)を含む水で500
ppmに希釈して、1鉢あたり20mlを散布した。こ
れらを2日間ガラス温室で栽培し、次いで、オオムギう
どんこ病分生胞子を罹病葉から集め、これを植物体にま
んべんなく噴霧接種した。次に、これらを1週間ガラス
温室内で育成し、第1葉に現れたオオムギうどんこ病病
斑の程度を調査した。効果の判定は、無処理区の発病程
度と比較して、病斑のないものを5、病斑面積10%以
下を4,20%程度を3,40%程度を2,60%程度
を1,全体が罹病したものを0として、5〜0の6段階
で行った。これらの結果を表5に示す。
填し、メヒシバ,シロザ,イヌビユ,ノビエの種子を植
えて覆土し、平均気温25℃のガラス室で約2週間栽培
した。各植物が適度に生育した時期に、実施例2に準じ
て調製した表1及び2に記載の化合物(1)の水和剤
を、界面活性剤(0.05%)を含む水で2000pp
mに希釈し、前記の各植物体に均一に噴霧した。そして
平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それ
らの除草効果を調査した。除草効果の評価は、無処理区
の状態と比較して、以下の6段階で示した。[0:正常
発育、1:僅少害、2:小害、3:中害、4:大害、
5:完全枯死]
2,25が、メヒシバに対して4以上効果を示し;化合
物番号7が、シロザに対して4以上の効果を示し;化合
物番号7,22,24,26が、イヌビユに対して4以
上の効果を示し;化合物番号25が、ノビエに対して4
以上の効果を示した。
る効力試験 実施例2に準じて調製した表1及び2に示す化合物
(1)の各水和剤を水で300ppmに希釈し、そのう
ち0.1mlを試験管にとり、サツマイモネコブセンチ
ュウ約500頭を含む液0.9mlを加えた。次に、こ
れらの試験管を25℃の低温室に放置し、2日後に顕微
鏡下で観察して殺線虫率を求めた。この結果、化合物番
号1,7,9,17が、80%の殺線虫活性を示した。
(1)の各水和剤を界面活性剤を(0.01%)を含む
水で300ppmに希釈し、これらの各溶液中に10頭
のナミハダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径
20mm)を15秒間づつ浸漬した。次に,これらの各
葉片を25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片におけ
る生死虫数を数えて殺ダニ率を求めた。この結果、化合
物番号9,22が、80%以上の殺ダニ活性を示した。
−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体は、優
れた農園芸用の有害生物防除効果を有するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】次式(1): 【化1】 で示される4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニ
ル−2−ペンテン−1−オン誘導体。なお、式中の
R1,R2及びnは、次の通りである。R1は、ハロゲン
原子,炭素原子数1〜4個のアルコキシ基,水素原子,
炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個
のハロアルコキシ基を表す。R2は、水素原子,−CO
R3基を表す。R3は、炭素原子数1〜4個のアルキル
基,置換又は非置換のフェニル基,炭素原子数1〜4個
のアルコキシ基,炭素原子数1〜4個のハロアルキル基
を表す。nは、1〜5の整数を表す。 - 【請求項2】請求項1に記載の式(1)で示される4−
フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテ
ン−1−オン誘導体を有効成分とする農園芸用の有害生
物防除剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188096A JP4224928B2 (ja) | 2000-06-22 | 2000-06-22 | 4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188096A JP4224928B2 (ja) | 2000-06-22 | 2000-06-22 | 4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002003435A true JP2002003435A (ja) | 2002-01-09 |
JP4224928B2 JP4224928B2 (ja) | 2009-02-18 |
Family
ID=18687946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000188096A Expired - Fee Related JP4224928B2 (ja) | 2000-06-22 | 2000-06-22 | 4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4224928B2 (ja) |
-
2000
- 2000-06-22 JP JP2000188096A patent/JP4224928B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4224928B2 (ja) | 2009-02-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4517454B2 (ja) | 4−(1−フルオロエチル)チアゾール−5−カルボン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP4378854B2 (ja) | 3−(1−フルオロエチル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP4423752B2 (ja) | 5−(1−フルオロエチル)−3−メチルイソオキサゾール−4−カルボン酸誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP4378855B2 (ja) | 5−(1−フルオロエチル)−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP2001233861A (ja) | ピラゾールオキシム化合物、その製法及び用途 | |
JP4491913B2 (ja) | 4−(1−フルオロエチル)ピリミジン−5−カルボン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP4224928B2 (ja) | 4−フルオロ−3−ヒドロキシ−1−フェニル−2−ペンテン−1−オン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP3074664B2 (ja) | アラルキルオキシピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 | |
JPH07112972A (ja) | ピラゾールカルボキサミド誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP2001335570A (ja) | 4−(1−フルオロエチル)−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP3211518B2 (ja) | フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP3074658B2 (ja) | アラルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 | |
JP4712261B2 (ja) | ヒドラゾン誘導体および有害生物防除剤 | |
JP3852523B2 (ja) | ピリジンカルボン酸ハロアルケニルエステル誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤 | |
JP3074657B2 (ja) | アラルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 | |
JP2649125B2 (ja) | アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 | |
JP4484308B2 (ja) | ベンゾオキサゾール誘導体,その製造方法及び除草剤 | |
JPH06247939A (ja) | アミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 | |
JP2000186089A (ja) | 5−アゾリルピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の殺菌剤 | |
JPH11116555A (ja) | 4−アニリノピリミジン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用の殺虫・殺ダニ・殺菌剤 | |
JP2803076B2 (ja) | フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 | |
JP2666099B2 (ja) | 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤 | |
JP4120106B2 (ja) | エチレングリコール誘導体及び有害生物防除剤 | |
KR100745205B1 (ko) | 6-(1-플루오로에틸)-5-요오도-4-아미노피리미딘 화합물, 그 제조 방법 및 농원예용 방제제 | |
JPH0665239A (ja) | 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060123 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081104 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |