JP2002002866A - ケース - Google Patents

ケース

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JP2002002866A
JP2002002866A JP2000192538A JP2000192538A JP2002002866A JP 2002002866 A JP2002002866 A JP 2002002866A JP 2000192538 A JP2000192538 A JP 2000192538A JP 2000192538 A JP2000192538 A JP 2000192538A JP 2002002866 A JP2002002866 A JP 2002002866A
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JP2000192538A
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Yoshihisa Shitani
佳久 志谷
Akira Narizumi
顕 成住
Koichi Sugano
菅野  孝一
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フォトマスク、マスクブランクス、ガラス基
板を保管、搬送する際に、振動、摩擦によるゴミ付着を
起こさず、且つ、その表面部に経時変化を起こさない、
開閉耐久性に優れたケースを提供する。 【解決手段】 製品固定部10は、製品をその端部で保
持する複数の保持治具110と、弾性体120からなる
外力伝達部と、これらを支持する支持部130とを有
し、密封する際、移動可能な一つの保持治具は、外力伝
達部からの力を、保持治具間の間隔を狭める向きに受
け、製品端部の端面を、製品面に沿う方向の力で押し、
製品を固定するものであり、且つ、外力伝達部は、ほぼ
ケースの内側へのみ変形できるようにその周囲を囲い支
持しているものであり、外力伝達部の蓋部側の面は、密
封する際、ピン210に略直交する面から、保持治具間
の間隔を狭める向きに、ピン側に上がる傾斜を持たせた
面である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を作製
する際に用いられる、フォトマスク、ウエハ、あるい
は、フォトマスク用のマスクブランクス、ガラス基板等
の製品を、その端部にて保持して、搬送、保管を行うケ
ース(ボックス)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子(チップ)の高密度化
は激しく、0.35μm設計ルールの64MDRAMの
量産もすでに始められ、0.25μm設計ルールの25
6MDRAMの時代へと移ろうとしている。更に、最近
では、コスト低減を目指したチップ縮小が著しく、64
MDRAMを0.25設計ルールまで微細化して、ある
いは、256MDRAMを0.18設計ルールまで微細
化してチップ縮小化を行っている。仮に、64MDRA
Mを0.2μm設計ルールとすると、約16MDRAM
と同じチップ寸法となり、ビットコストは16Mの約1
/4になる。ウエハサイズの大サイズ化をせず、現装置
でコスト低減が達成されることとなる。0.18μm設
計ルールは開発完了し、2000年には0.15μm設
計ルールが開発完了予定とされている。このような中、
ウエハへ直接縮小投影するためのレチクルについても、
ますます高精度、高品質のものが求められるようになっ
てきた。
【0003】このため、半導体素子を形成するためのレ
チクル、およびこれらを作製するためのマスク(以降、
これらを総称してフォトマスク呼ぶ)や、これに用いら
れるマスクブランクス、ガラス基板については、その保
管、搬送についても、品質的に悪影響がでない方法が求
められるようになってきた。一般に、フォトマスク、マ
スクブランクス、ガラス基板は、所定のケース(ボック
ス)に収納された状態で保管、搬送されて、各工程で処
理されるが、その際、その表面部に、振動、摩擦などに
よりゴミが付着したり、周囲雰囲気の影響による経時変
化が起こることが知られている。更に、レジストが塗布
された状態のマスクブランクスを保管、搬送する場合、
周囲雰囲気の空気中の酸素と有機物等により、その感度
は経時変化を起こすことが良く知られている。しかし、
近年の半導体素子の高い集積化に伴い、これらの保管、
搬送に起因する品質低下が無視できなくなってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、近年の半
導体素子の高集積化に伴い、フォトマスク、マスクブラ
ンクス、ガラス基板を、保管、搬送する際に起こる、振
動、摩擦等によるゴミ付着、表面部の経時変化が問題に
なってきており、この対応が求められていた。本発明
は、これに対応するもので、フォトマスク、マスクブラ
ンクス、ガラス基板を保管、搬送する際に、振動、摩擦
によるゴミ付着を起こさず、且つ、その表面部に経時変
化を起こさない、保管、搬送用のケース(ボックス)で
あって、簡単な構造でケースの開閉耐久性が優れたケー
スを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のケースは、フォ
トマスク、マスクブランクス、ガラス基板、ウエハ等の
薄板状の製品を、1枚づつ、その端部にて保持して、搬
送、保管を行う、ケースであって、底部に固定された製
品固定部に、あるいは、底部と一体となった製品固定部
に、製品をその端部にて保持した状態で、蓋部と底部と
を合わせ密封するもので、製品固定部は、製品をその端
部で保持する複数の保持治具と、密封する際に、蓋部に
設けられたピンから、その蓋部側の面に外力を受け、変
形することにより、保持治具の一つに、保持治具間の間
隔を狭める向きに力を与える弾性体からなる外力伝達部
と、これらを支持する支持部とを有し、密封する際、移
動可能な一つの保持治具は、外力伝達部からの力を、保
持治具間の間隔を狭める向きに受け、製品端部の端面
を、製品面に沿う方向の力で押し、製品を固定するもの
であり、且つ、弾性体からなる外力伝達部は、密封する
際、ほぼケースの内側へのみ変形できるようにその周囲
を囲い支持しているものであり、弾性体からなる外力伝
達部の蓋部側の面は、密封する際、ピンに略直交する面
から、保持治具間の間隔を狭める向きに、ピン側に上が
る傾斜を持たせた面であることを特徴とするものであ
る。そして、上記において、外力伝達部からの力を受け
る保持治具には、保持治具間の間隔に対応して、外力伝
達部からの力に対抗し、外力伝達部からの力を緩和する
力を発生させる、緩和力発生部、およびまたは、蓋を開
け、外力伝達部からの力を受けなくなった際に、移動可
能な保持治具を元の位置に復元するための復元力発生部
を備えていることを特徴とするものであり、移動可能な
一つの保持治具は、板バネを介して、移動可能に支持部
に固定されているもので、板バネが、緩和力発生部およ
びまたは復元力発生部を兼ねることを特徴とするもので
ある。このように、上記外力伝達部から力を与えられる
一つの保持治具は、保持治具間の間隔を狭める、あるい
は広げる所定の方向に力を受け、これによりその位置を
所定範囲内で移動可能に設けられている。そしてまた、
上記において、各保持治具は、複数の所定の製品サイズ
に対応するため、その保持部を段状に複数設けているこ
とを特徴とするものである。また、上記において、製品
固定部と底部とは別体で、製品固定部は底部に保持され
ていることを特徴とするものである。また、上記におい
て、底部には、不活性なガスを充填するための充填部を
備えていることを特徴とするものである。また、上記に
おいて、蓋に、製品を識別するための識別マークを設け
ていることを特徴とするものである。また、上記におい
て、蓋部、底部には、SMIF(Standard M
echanical Interface)機構が組み
込まれていることを特徴とするものである。
【0006】尚、ここでは、不活性なガスとは、ガラス
表面(製品表面)と反応する物性のガスを含まないガス
のことで、窒素ガスや不活性ガス(Ne、Xe等)を言
うが、一般には安価な、清浄な窒素ガスが用いられる。
また、ここで言う製品とは、最終製品および中間製品を
含むもので、レジストを塗布した状態のマスクブランク
ス(単にブランクスとも言う)も含む。また、SMIF
機構とは、SMIF規格に則った、底部、蓋部のロッ
ク、取外し機構を備えていることを意味する。
【0007】
【作用】本発明のケースは、このような構成にすること
により、フォトマスク、マスクブランクス、ガラス基板
を保管、搬送する際に、振動、摩擦などによるゴミ付着
を起こさず、且つ、その表面部に経時変化を起こさな
い、保管、搬送用のケース(ボックス)であって、簡単
な構造でケースの開閉耐久性が優れたケースの提供を可
能とするものである。これにより、近年の半導体素子の
高集積化に対応できる品質を確保でき、量産にも対応で
きるものとしている。具体的には、フォトマスク、マス
クブランクス、ガラス基板、ウエハ等の薄板状の製品
を、1枚づつ、その端部にて保持して、搬送、保管を行
う、ケース(ボックス)であって、底部に固定された製
品固定部に、あるいは、底部と一体となった製品固定部
に、製品をその端部にて保持した状態で、蓋部と底部と
を合わせ密封するもので、製品固定部は、製品をその端
部で保持する複数の保持治具と、密封する際に、蓋部に
設けられたピンから、その蓋部側の面に外力を受け、変
形することにより、保持治具の一つに、保持治具間の間
隔を狭める向きに力を与える弾性体からなる外力伝達部
と、これらを支持する支持部とを有し、密封する際、移
動可能な一つの保持治具は、外力伝達部からの力を、保
持治具間の間隔を狭める向きに受け、製品端部の端面
を、製品面に沿う方向の力で押し、製品を固定するもの
であり、且つ、弾性体からなる外力伝達部は、密封する
際、ほぼケースの内側へのみ変形できるようにその周囲
を囲い支持しているものであり、弾性体からなる外力伝
達部の蓋部側の面は、密封する際、ピンに略直交する面
から、保持治具間の間隔を狭める向きに、ピン側に上が
る傾斜を持たせた面であることにより、更には、底部に
は、不活性なガスを充填するための充填部を備えている
ことにより、これを達成している。
【0008】底部には、不活性なガスを充填するための
充填部を備えていることにより、不活性なガスを充填
(注入)して、製品の表面に、酸素や空気中の有機物に
触れることがなく、保管や搬送中における経時変化を抑
えることを可能としている。特に、レジストが塗布され
た状態のマスクブランクスを保管、搬送する場合には有
効で、レジストの感度の経時変化を抑えることを可能と
している。
【0009】また、製品固定部と底部とは別体で、製品
固定部と底部に保持されていることにより、全体を洗浄
がし易い形態としている。
【0010】また、蓋部、底部には、SMIF(Sta
ndard MechanicalInterfac
e)機構が組み込まれていることにより、搬送、保管等
の自動化をし易いものとしている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の例を挙げて
説明する。図1は、本発明のケースの実施の形態の1例
の鳥瞰図で、図2は、図1のA1−A2における製品固
定部の一断面図で、図3は弾性体からなる外力伝達部を
説明するための図で、図4は本例とは別の保持治具支持
方法を説明するための断面図で、図5は従来の外力伝達
部を説明するための図で、図6は、図1に示すケース
の、自動オープナーを用いた開閉を示した図である。図
1〜図6中、10は製品固定部、20は蓋部、30は底
部、110は(移動可能な)保持治具、110Aは(固
定の)保持治具、111は保持治具本体、111Aは保
持部、112、112Aは固定部、113、113A、
113Bは板バネ、115、116、117は固定部、
120は弾性体(外力伝達部)、121、121Aはピ
ン接触面、125は弾性体支持部、130は支持部、1
40はバネ部、161はインレット部、162はアウト
レット部、180はレジスト塗布済のマスクブランクス
(製品とも言う)、181は端面、182は製品面、1
90は外力、210はピン、220はバーコード(識別
マーク)、310は充填部、311はインレット、31
2はアウトレット、610はケース、620は自動オー
プナー、621は蓋部載置台、622は底部載置台、6
25はエアシリンダである。
【0012】先ず、本発明のケースの実施の形態の1例
を、図1、図2、図3に基づいて説明する。本例は、レ
ジスト塗布済みのマスクブランクス製品として、1枚づ
つ、その端部にて保持して、搬送、保管を行う、ケース
(ボックス)で、製品固定部10に、製品180をその
端部にて保持した状態で、底部30に固定された製品固
定部10を、蓋部20と底部30とを合わせることによ
り密封するものである。勿論、本例のケースは、フォト
マスク、ガラス基板、ウエハ(レジスト塗布したものも
含む)等にも適用できる。
【0013】製品固定部10は、図2に示すように、製
品180をその端部で保持する複数の保持治具110、
110Aと、密封する際に蓋部20から力を外力として
受け、変形することにより、保持治具110に、保持治
具間の間隔を狭める向きの力を与える弾性部120と、
これらを支持する支持部130とを有し、且つ、弾性部
120から力を与えられる一つの保持治具110は、保
持治具間の間隔を狭める、あるいは広げる所定の方向に
力を受け、これによりその位置を所定範囲内で移動可能
に設けられている。本例では、保持治具110は、支持
部130に、それぞれ、固定部115、116により保
持されている、2つの板バネ113A、113Bによ
り、支持板130からは浮いた状態で保持されており、
受ける力により、2つの板バネ113A、113Bが変
形し、移動できるようになっている。そして、密封の
際、移動可能な一つの保持治具110は、弾性部120
からの力を、保持治具間の間隔を狭める向きに受け、製
品180の端部の端面181を、製品面182に沿う方
向の力で押し、製品180を固定するものである。本例
は、上記のように、密封する際に、蓋部20に設けられ
たピン210から、その蓋部側の面に外力を受け、保持
治具の一つに、保持治具間の間隔を狭める向きに力を与
える外力伝達部として、弾性体120を用いたものであ
り、弾性体120としては、ゴム等のエラストマーが用
いられる。
【0014】本例のケースの製品180の保持治具への
固定を図2に基づいて、更に説明する。これを以て、本
例のケースの使用方法の説明に代える。尚、図2中、細
点線円は移動可能な保持治具110を含む領域を示して
いる。製品180を保持治具110、110Aの保持治
具本体111にセットした後、蓋20と底部を嵌合す
る。蓋20と底部を嵌合することにより、即ち、ケース
を密封することにより、蓋20の内側に設けられたピン
210は、弾性体120を押し、圧縮する。図2に太線
矢印で示すように、蓋20に固定されたピン210によ
り、弾性体120は外力190を受ける。弾性体120
は外力190を受けると、図2の太点線で示すように、
変形する。即ち、製品面182に沿う方向へ、弾性体1
20は変形する。製品面182に沿う方向への弾性体1
20の変形により、保持治具110は、図2の太点線矢
印の向き(マスク治具間の間隔を狭める向きである)に
力を受ける。この向きの力を保持治具110が受ける
と、板バネ113A、113Bは、その方向に変形す
る。この変形により、板バネ113A、113Bに保持
され、支持部130から浮いた状態で保持されている保
持治具部110は、板バネの変形に従いその位置を、マ
スク治具間の間隔を狭める向きに移動させる。この移動
は、通常1mm程度であるが、これにより、製品180
の端面181に、マスク治具間の間隔を狭める向きに力
をかけながら、製品を確実に保持治具の保持部112、
112Aにて保持することができる。
【0015】本例のケースにおいては、弾性体120
は、密封する際、ほぼケースの内側へのみ変形できるよ
うに、その周囲を囲う弾性体支持部125に支持され、
蓋部20のピン210と接していない状態で、図3
(a)に示すように、弾性体120の蓋部側の面121
は、保持治具間の間隔を狭める向きに、ピン側に上がる
傾斜を持たせた面である。このような形状にすることに
より、ピン210から外力を受けた場合、図3(b)の
ように変形する。これは、従来の、図5(a)に示すよ
うに、弾性体120の蓋部側の面121をピン210に
略直交する面にした場合は、ピン210から外力を受け
た場合の変形は図5(b)のようになり、図3(a)に
比べ、変形量が小さい。即ち、図3(a)に示す本例の
弾性体からなる外力伝達部の方が、図5(a)に示す弾
性体からなる外力伝達部よりも、ピン210から外力を
受け、保持治具の一つに、保持治具間の間隔を狭める向
きに与える力に効率的に変換される。このことは、ケー
スの開閉を繰り返し実施した場合の弾性体120の耐久
性が、本例の方が、図5(a)に示す従来の場合よりも
優れていることを意味する。
【0016】尚、ケースの弾性体120の開閉の耐久性
については、所定のオープナー(図6の620に相当)
を用い、 図6(a)に示す様にケース610(図1に
示すケースと同じ)を閉じ、図6(b)に示す様にケー
ス610開ける動作を繰り返し行ってみた結果は、以下
の表1のようになった。 但し、本例の弾性体は、本例のケースを用い、図3にお
ける、a,b、cは、それぞれ、7mm.6mm、22
mm、θは15°としたもので、従来の弾性体の場合
は、図5におけるa1、b1、c1、は7mm.6m
m、20mmとし、弾性体部以外は本例のケースと同じ
とした場合のものである。判定は、図3(a)に示す弾
性体120の面121、図5に示す弾性体120の面1
21Aに断裂や亀裂が生じた場合を×、生じない場合を
○とした。図示してはいないが、本例のケースは、SM
IF機構を備えた蓋部、底部からなるケースで、上記結
果は、図6に示す自動オープナー620により、その開
閉を自動で行なった場合の結果である。自動オープナー
は、テスト用のもので、底部を上下させ、ケース610
の開閉を行なうものである。
【0017】次いで、蓋20を開けることにより、蓋2
0のピン210は弾性体120から離れることとなり、
弾性体120は、外力を受ける前の元の形状に戻る。弾
性体120は、外力を受ける前の元の形状に戻ると、保
持治具110には、弾性体120からの力は無くなるた
め、保持治具110を支持部130から浮いた状態で保
持している板バネ113A、113Bは、その復元力で
元の状態に戻ろうとする。これにより、保持治具110
は、保持治具間の間隔を広げ、元の間隔(弾性体から保
持治具が力を受けなかった、製品180を保持治具にセ
ット時の間隔)に戻ろうとする。即ち、保持治具110
は板バネ113A、113Bが、弾性体120からの力
を緩和する緩和力発生部であり、且つ、弾性体120か
らの力が無くなった際に元の状態に復元するための、復
元力発生部を兼ねている。
【0018】尚、本例では、板バネ113Aを、支持部
130に一端が間接的に固定されたバネ140により移
動可能に保持された固定部115により、保持してい
る。これにより、弾性体120から保持治具110が受
ける力を、更に緩和したり、弾性体120から力保持治
具110が力を受けなくなった際に、復元し易いものと
している。
【0019】本例の場合、上記のように、保持治具11
0は、板バネ113A、113Bに支持されており、支
持部130から離れて、浮いた状態で、移動するため、
移動に際して、擦ることは無く、保持治具110の移動
によるゴミの発生がない。
【0020】本例の、各保持治具110、110Aは、
複数の所定の製品サイズに対応するため、その保持治具
本体111には保持部111Aを段状に複数設けている
もので、各種サイズの製品に対応できる。
【0021】本例の場合は、製品固定部10と底部30
とは別体で、製品固定部10に底部30に保持されてお
り、底部30には、不活性なガスを充填するための、イ
ンレット311、アウトレット312からなる充填部を
備えている。そして、製品固定部10には、底部30の
充填部310のインレット311、アウトレット312
位置に合わせ、インレット部161、アウトレット16
2部が設けられている。レジスト塗布済のマスクブラン
クスを収納した後、例えば、充填部310のアウトレッ
トから排気しながら、不活性なガスとして清浄な窒素ガ
スをインレット311から充填し、ケース内を窒素雰囲
気とする。これにより、レジスト感度の経時変化を抑え
ることができる。清浄な窒素ガスを充填された後の、ケ
ース内の窒素雰囲気としては、O2 濃度が100ppm
以下であることが好ましい。尚、一般に、レジスト塗布
済のマスクブランクスを空気中に保管した場合には、空
気中の、酸素、有機物等により、レジスト感度の経時変
化が起こるとされている。また、空気中の水分等によ
り、汚れの発生も起こるとされている。尚、不活性なガ
スの充填部310のインレット311、アウトレット3
12としては、それぞれ、所定の圧をかけた場合、所定
の負圧をかけた場合に、弁が開く方式のもので、必要に
応じ、所定サイズのフィルターを併設したものが挙げら
れる。
【0022】また、本例のケースは、レジスト塗布済の
マスクブランクスを製品とするもので、外見では、中身
が判別しにくいので、蓋20の表側に、識別マーク部
(バーコード表示)220を設けており、製品の管理、
判別を人手によらず、機械的にあるいは更に自動ででき
るものとしている。
【0023】各部の材質については、以下のものを使用
する。蓋部20については、非帯電性のもので、耐磨耗
性に優れているもので、レジストを感光させない遮光性
のものが好ましく、具体的には、ノバロイ(製品名、ダ
イセル化学工業株式会社製、ABS樹脂の1種)等が挙
げられる。底部30については、帯電防止用の樹脂を練
り込んであるもの等が用いられ、具体的には、PC(ポ
リカーボネート)を主材とするものが挙げられる。支持
部130については、SUS、樹脂等、特に限定されな
いが、例えば、PEEKが挙げられる。保持部111A
としては、PEEK(ガラス保持に実績がある)等の樹
脂が挙げられる。固定部115、116、117として
は、SUS、アルミ等が挙げられる。弾性体120とし
ては、シリコンゴム等が挙げられる。
【0024】本例の変形例としては、製品固定部10と
底部30とを一体としたものが挙げられる。
【0025】また、別の変形例としては、保持治具本体
111には保持部111Aを段状に複数設けず、所定の
製品サイズのみに対応し、各保持治具110、110A
の保持治具本体111には保持部111Aを1個設けた
ものも挙げられる。
【0026】また、他の変形例としては、本例の板バネ
113A、113Bの固定に代え、図4に示すように、
それぞれ、支持部130に固定された固定部117に、
保持された2つの板バネ113の固定にしたものが挙げ
られる。この場合、2つの板バネ113のみが、弾性体
120からの力を緩和する緩和力発生部で、且つ、弾性
体120からの力が無く成った際に元の状態に復元する
ための、復元力発生部となる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上記のように、フォトマス
ク、マスクブランクス、ガラス基板、ウエハ基板等を製
品とし、これらを保管、搬送する際に、振動によるゴミ
付着を起こさず、且つ、その表面部に経時変化を起こさ
ない、保管、搬送用のケース(ボックス)であって、簡
単な構造でケースの開閉耐久性が優れたケースの提供を
可能とした。特に、標準機械的インターフエースSMI
F機構を備えた蓋部、底部からなるボックス(ケースあ
るいはコンテナとも言う)にも簡単に適用でき、自動化
がし易い。これにより、製品の大型化、高品質化、量産
化に対応できるものとした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケースの実施の形態の1例の鳥瞰図
【図2】図1のA1−A2における製品固定部の一断面
【図3】弾性体からなる外力伝達部を説明するための図
【図4】保持治具の支持方法の別の例を説明するための
断面図
【図5】従来の外力伝達部を説明するための図
【図6】図1に示すケースの、自動オープナーを用いた
開閉を示した図
【符号の説明】
10 製品固定部 20 蓋部 30 底部 110 (移動可能な)保持治具 110A (固定の)保持治具 111 保持治具本体 111A 保持部 112、112A 固定部 113、113A、113B 板バネ 115、116、117 固定部 120 弾性体(外力伝達部) 121、121A ピン接触面 125 弾性体支持部 130 支持部 140 バネ部 161 インレット部 162 アウトレット部 180 レジスト塗布済のマスクブラ
ンクス(製品とも言う) 181 端面 182 製品面 190 外力 210 ピン 220 バーコード(識別マーク) 310 充填部 311 インレット 312 アウトレット 610 ケース 620 自動オープナー 621 蓋部載置台 622 底部載置台 625 エアシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 孝一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E096 AA01 BA15 BB03 CA02 CB03 DA13 DA25 DA26 FA03 FA11 FA20 GA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトマスク、マスクブランクス、ガラ
    ス基板、ウエハ等の薄板状の製品を、1枚づつ、その端
    部にて保持して、搬送、保管を行う、ケースであって、
    底部に固定された製品固定部に、あるいは、底部と一体
    となった製品固定部に、製品をその端部にて保持した状
    態で、蓋部と底部とを合わせ密封するもので、製品固定
    部は、製品をその端部で保持する複数の保持治具と、密
    封する際に、蓋部に設けられたピンから、その蓋部側の
    面に外力を受け、変形することにより、保持治具の一つ
    に、保持治具間の間隔を狭める向きに力を与える弾性体
    からなる外力伝達部と、これらを支持する支持部とを有
    し、密封する際、移動可能な一つの保持治具は、外力伝
    達部からの力を、保持治具間の間隔を狭める向きに受
    け、製品端部の端面を、製品面に沿う方向の力で押し、
    製品を固定するものであり、且つ、弾性体からなる外力
    伝達部は、密封する際、ほぼケースの内側へのみ変形で
    きるようにその周囲を囲い支持しているものであり、弾
    性体からなる外力伝達部の蓋部側の面は、密封する際の
    ピンに略直交する面から、保持治具間の間隔を狭める向
    きに、ピン側に上がる傾斜を持たせた面であることを特
    徴とするケース。
  2. 【請求項2】 請求項1において、外力伝達部からの力
    を受ける保持治具には、保持治具間の間隔に対応して、
    外力伝達部からの力に対抗し、外力伝達部からの力を緩
    和する力を発生させる、緩和力発生部、およびまたは、
    蓋を開け、外力伝達部からの力を受けなくなった際に、
    移動可能な保持治具を元の位置に復元するための復元力
    発生部を備えていることを特徴とするケース。
  3. 【請求項3】 請求項2において、移動可能な一つの保
    持治具は、板バネを介して、移動可能に支持部に固定さ
    れているもので、板バネが、緩和力発生部およびまたは
    復元力発生部を兼ねることを特徴とするケース。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3において、各保持治具
    は、複数の所定の製品サイズに対応するため、その保持
    部を段状に複数設けていることを特徴とするケース。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、製品固定部
    と底部とは別体で、製品固定部は底部に保持されている
    ことを特徴とするケース。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5において、底部には、
    不活性なガスを充填するための充填部を備えていること
    を特徴とするケース。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6において、蓋に、製品
    を識別するための識別マークを設けていることを特徴と
    するケース。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7において、蓋部、底部
    には、SMIF(Standard Mechanic
    al Interface)機構が組み込まれているこ
    とを特徴とするケース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007086363A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Hoya Corp マスクブランク収納ケース、マスクブランクの収納方法及びマスクブランク収納体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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