JP2002002825A - キノロン系抗菌薬液体製剤及びその包装体 - Google Patents
キノロン系抗菌薬液体製剤及びその包装体Info
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Abstract
長期間に亘り確保することができるキノロン系抗菌薬液
体製剤及びその包装体を提供することである。 【解決手段】キノロン系抗菌薬を少なくとも1種又は2
種以上のリン酸塩の水溶液に溶解させ、この溶解水溶液
のPHを5.5〜7.5にすると共に、浸透圧比を0.
85〜1.20(245〜345mOsM)に調整して
なることを特徴とするキノロン系抗菌薬液体製剤、及び
このキノロン系抗菌薬液体製剤の包装体である。
Description
キノロン系抗菌薬液体製剤及びその包装体に関する。
菌及びグラム陰性菌に対して広範囲で優れた抗菌作用を
有していることから、これを主剤とした多くの製剤が開
発されている。キノロン系抗菌薬製剤としては、錠剤、
細粒剤、顆粒剤のものもあるが、点眼剤、点鼻剤、点耳
剤、各種の液剤化粧料等の液体製剤としても多々検討さ
れ製剤化されている。しかし、キノロン系抗菌薬は光安
定性が低い。即ち、着色変化し易いばかりでなく、キノ
ロン系抗菌薬自体が分解してしまい、その有効性が低下
してしまう欠点がある。このため、キノロン系抗菌薬製
剤については、光安定性を向上させるための技術の開発
が多々図られている。特開平7−204251号公報に
開示されている技術もその一つである。
ている技術は、キノロン系抗菌薬製剤の包装材を、波長
450nm以下の光の透過率が50%以下である透明な
素材とするものである。
材を前記した所定の物理的特性のものにするだけでは、
キノロン系抗菌薬について、光安定性を十分に確保する
ことはできない。即ち、アルミニウム薄材等の遮光性材
により包装する場合には、キノロン系抗菌薬の光安定性
を確保することが可能である。しかし、キノロン系抗菌
薬製剤に関して、点眼液等の液剤については、外部から
の視認による品質検査等を容易に行なうことが可能なよ
うに、その包装は透明性を有する包装材によることが要
請される。従って、キノロン系抗菌薬製剤の包装体につ
いては、外部からの光の入射を完全に遮断する包装体の
構成とすることはできない。このため、特に、キノロン
系抗菌薬を液体製剤とする場合には光による影響を受け
易いから、キノロン系抗菌薬液体製剤及びその包装体に
ついて、その含有するキノロン系抗菌薬の光安定性を十
分に確保することが望まれるところである。
ロン系抗菌薬の有効性を長期間に亘り確保することがで
きるキノロン系抗菌薬液体製剤及びその包装体の提供を
目的とした。
ため、本発明のキノロン系抗菌薬液体製剤は、キノロン
系抗菌薬を少なくとも1種又は2種以上のリン酸塩溶液
に溶解させ、この溶解溶液のPHを5.5〜7.5にす
ると共に、浸透圧比を0.85〜1.20(245〜3
45mOsM)に調整してなることを特徴とする。
の緩衝作用を受けて、含有するキノロン系抗菌薬は、上
記した所定範囲のPH値及び浸透圧比の下で、その抗菌
性能等の光安定性を著しく向上させる作用が発揮され
る。
合ピリドンカルボン酸骨格を有する合成抗菌薬であり、
例えば、オフロキサシン、レボフロキサシン、ノルフロ
キサシン、エノキサシン、シプロフロキサシン、トスフ
ロキサシン、スパフロキサシン、ロメフロキサシン、ナ
リジクス酸、ピペミド酸、ピロミド酸等を挙げることが
できる。また、本発明のキノロン系抗菌薬液体製剤と
は、キノロン系抗菌薬を含有する液体製剤をいい、例え
ば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、ローション剤等を挙げる
ことができる。
配合量は、キノロン系抗菌薬や製剤の種類により異なっ
て一定しないが、好ましくは、0.1〜1.0wt/v
%である。例えば、点眼剤や点鼻剤としては、0.3〜
0.5wt/v%であることが好適条件である。
塩、これらの結晶水付加物、又はこれらの混合物を挙げ
ることができる。このリン酸塩溶液としては、例えば、
水溶液としたものを挙げることができる。
ン酸塩の配合量は、無水物として、0.5〜3.3wt
/v%であることが好ましく、特に好ましくは、緩衝効
果及び等張化の理由から、1.0〜2.5wt/v%で
ある。この配合量が、0.5wt/v%未満であると、
適正なPHを維持できなくなる欠点があり、3.3wt
/v%を超えると、高張となる等の欠点がある。
については、低いPHの場合、水酸化ナトリウム等のア
ルカリ剤を添加することにより、また、高いPHの場合
には、希塩酸等を添加することにより調整することがで
きる。このPHが5.5〜7.5であれば、液体製剤中
に含有されるキノロン系抗菌薬について、その生体への
適用性が著しく向上する作用が効果的に発揮される。こ
のPHが、5.5未満であると、眼粘膜や鼻粘膜等に対
する刺激が強くなり過ぎる欠点があり、このような欠点
は、7.5を超える場合も同じである。このため、より
安定な状態でキノロン系抗菌薬の液剤が得られる点か
ら、PH6.0〜7.0であることが好ましい。
圧比は、例えば、塩化ナトリウム等の中性塩を添加する
ことにより調整することができる。この浸透圧比が0.
85〜1.20(245〜345mOsM)であるとき
には、キノロン系抗菌薬の生体への適用性が効果的に向
上する。この浸透圧比が、0.85未満、あるいは1.
20を超えると、浸透圧比が低くなり過ぎて、あるいは
高くなり過ぎて、眼粘膜、鼻粘膜等に対する刺激が強く
なり過ぎる欠点がある。より安定な状態でキノロン系抗
菌薬の液剤が得られる点から、浸透圧比は、0.95〜
1.1(273〜316mOsM)であることが好まし
い。
透圧比が0.85〜1.20(245〜345mOs
M)の範囲外となると、上記したような強い刺激に加え
て、キノロン系抗菌薬の吸収性の低下をきたす欠点もあ
る。
ては、製剤の種類に応じて任意成分として各種の成分を
添加することができる。この任意成分としては、例え
ば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
エチルアルコール、ベンジルアルコール、グリセリン、
ポリビニルピロリドン、塩化ベンザルコニウム、l−メ
ントール、抗酸化剤等を挙げることができる。
配合成分を、常温あるいは加熱条件下で、混合溶解させ
ることにより製造することができる。
のキノロン系抗菌薬液体製剤を透明性材製の包装容器内
に充填してなることを特徴とする。
薬液体製剤の包装容器としては、液剤を充填する容器と
して機能する透明性素材からなるものであれば、ガラス
材、合成樹脂材等の各種素材のものを使用することがで
きる。この包装容器は、包袋と称せられるものを含む。
性乃至半透明性のもののほか、白色、青色、緑色等に着
色された透明性乃至半透明性のものを使用することがで
きる。このうち、キノロン系抗菌薬を分解させる光に対
する透過率が少なく、光安定性の向上に効果的に寄与す
る点から、緑色透明性乃至半透明性のものであることが
好ましい。
り製造した。先ず、常温下で、80%量の精製水にリン
酸二水素ナトリウムの2水塩を添加攪拌して、溶解後オ
フロキサシンを添加攪拌して溶解する。これにリン酸二
水素ナトリウム12水塩を添加し攪拌して溶解させ、こ
れに食塩を添加し、精製水の残量を加えてPHを調整
し、ろ過することにより澄明な点眼液を得て、これを実
施例1の検体試料とした。また、実施例1と同様に、塩
化ベンザルコニウム、リン酸二水素ナトリウム2水塩、
オフロキサシン、リン酸水素二ナトリウム12水塩、亜
硫酸ナトリウム及び食塩を順に添加溶解させて、実施例
2の検体試料とした。
試験 実施例1の点眼液を無色透明性のガラス製瓶(円筒形
状、5mL容量)に充填して密閉し、これを実施例1の
包装体の試料とした。この試料のガラス製瓶を横倒した
状態で配置し、これに対して上方から昼光色蛍光灯を1
000Lux/hrの光強度で照射した。
液、オフロキサシンを0.3wt%含有する。)を上記
同様のガラス製瓶内に充填して比較例1の試料とし、ま
た、生理食塩水にオフロキサシンを添加溶解し、これを
希塩酸を添加することによりPHを調整して、これを比
較例2の試料とした。これら比較例1及び2の試料に対
しても上記同一の条件で光を照射した。
x・hr、60万Lux・hr及び120万Lux・h
rとなる期間ごとに、検体試料中のオフロキサシンの含
有量を定量した。この試験を実施例1及び比較例1及び
2の試料についてそれぞれ3回ずつ行い、定量した3回
の平均値を結果として、各検体試料中のオフロキサシン
の残存率を算出して表2に示した。
とおりである。先ず、試料1mL(オフロキサシン3m
gに対応する容量)に、内標準溶液5mL及び0.05
モル/L塩酸試液を加えて50mLとし、これを試料溶
液とする。別に、オフロキサシン標準品を0.06g
に、0.05モル/L塩酸試液を加えて100mLとす
る。この溶液5mLに、内標準溶液5mL及び0.05
モル/L塩酸試液を加えて50mLとし、これを標準溶
液とする。試料溶液及び標準溶液の20μLにつき、次
の条件で、日局一般試験法液体クロマトグラフ法により
試験を行い、内標準物質のピーク面積に対するオフロキ
サシンのピーク面積の比QT 及びQS を求め、次の計算
式に基づいて算出した。
シン標準品の量(mg)×QT /QS ×0.05 なお、0.05の数値は、希釈換算係数である。また、
内標準溶液は、塩酸ナファゾリン水溶液(1→250)
である。 (操作条件) 検出器:紫外線光光度計(測定波長:294nm) カラム:内径=約5mm、長さ=15〜30cmで、ス
テンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシ
ルシリル化シリカゲルを充填。
(重量部比29:20:1)の1000mLに、1−ド
デカンスルホン酸ナトリウム1.4gを加えて溶かし
た。
分となるように調整。
上記の条件で操作するとき、オフロキサシン、内標準物
質の順に溶出すると共に、その分離度が3以上のものを
用いる。
検体試料1mL(オフロキサシン3mgに対応する量)
に、0.05モル/L塩酸試液を加えて50mLとし、
これを試料溶液とする。次いで、定量法項の条件で日局
一般試験法液体クロマトグラフ法により試験を行なうと
き、試料溶液のオフロキサシン以外のピークを光分解物
のピークとし、総ピーク面積値に対する割合を求めるこ
とによった。
いての対比特性を、またそれを図1に示した。図1に示
すように、比較例1、2の検体試料の残存率特性γ、δ
との対比において、実施例1、2の試料の場合、その残
存率特性α、βは極めて高く、優れた光安定性を有して
いることを確認することができる。
定性の確認試験 実施例1の試料を各種容器に充填した包装体に対して、
光安定性の試験を試験例1と同一の条件により各3回行
い、各試料中のオフロキサシンの含有量を定量し、その
定量した3回の平均値を結果として表3に示した。な
お、各試料中のオフロキサシンの定量法は、試験例1と
同一の方法によった。
ン)製の青色透明容器、同bはPE製の緑色透明容器、
同cはPE製の白色透明容器、同dは比較例1のタリビ
ッド点眼液用の既成のPE製の青色透明容器(比較例
1)、同eはタリビッド点耳科用液の既成のPE製の緑
色透明容器、及び同fはアルミニウムホイルで遮光した
容器に、それぞれ実施例1の検体試料を充填した包装体
である。また、試料記号gは比較例1の試料を同既成の
PE製の青色透明容器に充填した包装体である。なお、
既成とは、市販品で使用されていた包装容器をいう。
サシンの残存率を表4に示した。
いては、図2に示した。図2に示すように、特に、実施
例1の包装体dの特性は、これと同一の容器による比較
例1の包装体gの特性との対比において、より高い残存
率を示しており、また、実施例1の包装体a〜eの特性
についても、比較例1の包装体gの特性との対比におい
て、いずれも高い残存率を示していることから、実施例
1の検体試料によれば、優れた光安定性が発揮されるこ
とが分かる。また、緑色透明容器の包装体bによる場合
には、遮光した包装体fによる場合と同等の光安定性が
発揮されることも分かる。
解生成物の量を求め、その結果を表5に示した。なお、
純度試験法は、前記試験例1の場合と同様である。
純度特性を図3に示した。図3に示すように、各包装体
a〜gにおけるオフロキサシンの純度特性についても、
試験例2による結果と全く同じ傾向であることが分か
る。
製造法により、実施例3〜6の点眼液をそれぞれ得た。
前記した実施例1及び2、並びに実施例3〜6の点眼液
の5mLを白色透明性のPP(ポリプロピレン)製容器
内にそれぞれ充填し、これらを包装体を検体試料とし
た。
のPH及び浸透圧比と共に、これらの実施例1〜6の包
装体をそれぞれ窓辺に2週間放置し、放置後の点眼液の
着色度の変化を求めて、その結果を表7に示した。
lic Healthy Association )法によった。即ち、JOC
S3.2.1.2−1996、基準油脂分析試験法に準
じ、波長λ=450nmにおける検体の吸光度を測定
し、最小二乗法より求めた次式より求めた。
容器内に充填して比較例3の包装体試料とし、前記比較
例1の点眼剤5mLを既成の青色透明性のPE製容器内
にそれぞれ充填したものを比較例4の包装体試料、ま
た、比較例1の点眼剤を比較例3の試料と同様の白色透
明性のPP製容器内にそれぞれ充填して比較例5の包装
体試料とした。これら比較例1〜3の包装体試料につい
ても、上記同様に、それぞれ窓辺に2週間放置し、放置
後の点眼液の着色度の変化を求めて、その結果を表8に
示した。
との対比において、実施例1〜6の点眼液については、
いずれも着色度の変化がより低く、また、表2に示した
結果から、比較例3〜5との対比において、オフロキサ
シンの残存量も多い。この結果、実施例1〜6の点眼液
中のオフロキサシンについては、光安定性が高いことが
分かる。
料をそれぞれ常温下で混合して、実施例7の点眼液を得
た。この点眼液の5mLを白色透明のPP製容器に充填
し、これを実施例7の包装体試料とした。
P製容器内に充填して包装体試料と、比較例7(市販
品、商品名:クラビット点眼液、青色透明性のPE既成
容器、レボフロキサシン0.5wt%含有)の点眼液5
mLをそれぞれの包装体試料とし、また上記同様のクラ
ビッド点眼液を白色透明性のPP製容器内に充填した包
装体を比較例8の包装体試料を調製した。
の検体試料の包装体をそれぞれ窓辺に2週間放置し、1
週間後及び2週間後の各点眼液の着色度の変化と、1週
間後のレボフロクサシンの残存量及び分解物の発生率を
求めて、その結果を表10に示した。着色度は実施例3
と同じ方法、レボフロキサシンの残存量は、オフロキサ
シンについての試験例1の方法に準じて行なった。
の対比において、実施例7の点眼液については、いずれ
も1週間後及び2週間後における着色度の変化がより低
く、しかもレボフロキサシンの残存量も多く、しかも分
解物の発生率も低い。この結果から、実施例7の点眼液
中のレボフロキサシンについては、光安定性が高いこと
が分かる。
原料を使用して、次の工程により実施例8のローション
液を製造した。先ず、常温下で、PEG400、グリセ
リン及びラウロマゴールBL−25を添加して混合攪拌
し、これに精製水の半量を添加攪拌後、リン酸二水素カ
リウムとレボフロキサシンとを順に添加して溶解させ
た。これに精製水の半量及びリン酸二ナトリウム12水
塩を添加して攪拌して澄明液状のローション液をそれぞ
れ得た。これらのローション液の100mLをPE製容
器に充填し、これを包装体試料とした。
リセリン及びラウロマゴールBL−25を精製水の半量
中に添加する第一工程を40〜50℃の加熱下で行なう
以外は、実施例8と同じ工程により得た、澄明液状のロ
ーション液を、100mLをPE製容器に充填し、これ
を包装体試料とした。
ぞれ5mLのPP製白色透明容器に充填し、それぞれ窓
辺に2週間放置し、放置後のローション液の着色度の変
化及びレボフロクサシンの残存量を求めて、その結果を
表12に示した。着色度は試験例実施例3と同じ方法、
レボフロキサシンの残存量は、オフロキサシンについて
の試験例1の方法に準じて行なった。
比において、実施例8のローション液については、いず
れも着色度の変化に差はないが、レボフロキサシンの残
存量はより多い。この結果、実施例8のローション液中
のレボフロキサシンについては、光安定性が高いことが
分かる。
原料を使用して、次の工程により実施例9の点鼻液を製
造した。先ず、常温下で、精製水の350mL量中にポ
リビニルピロリドン及び塩化ベンザルコニウムを順に添
加し攪拌して溶解した。これにl−メントールをグリセ
リンに溶解させたものを添加溶解し、リン酸二水素カリ
ウム及びレボフロキサシンとを順に添加して溶解させ、
リン酸水素ナトリウム12水塩を溶解させた後、精製水
を添加して全量を500mLとし、これを実施例9の点
鼻液を得た。この点鼻液の10mLをPE製容器に充填
し、これを包装体試料とした。
性のPP製容器に充填して包装体試料とし、その調製時
のPH及び浸透圧比と共に、これらの検体試料の包装体
をそれぞれ窓辺に1週間及び2週間放置し、各放置後の
点鼻液の着色度の変化及びレボフロクサシンの残存量を
求めて、その結果を表14に示した。着色度は実施例3
と同じ方法、レボフロキサシンの残存量は、オフロキサ
シンについての試験例1の方法に準じて行なった。
液については、いずれも着色度の変化がより低く、しか
もレボフロキサシンの残存量も多い。この結果、実施例
9の点鼻液中のレボフロキサシンについては、光安定性
が高いことが分かる。この実施例7では、点鼻液として
製造したが、これを点耳液として使用することもでき
る。
ら、次のような効果が発揮される。本発明のキノロン系
抗菌約液体製剤によれば、優れた光安定性のものが得ら
れるから、長期間に亘りその優れた性能を有効に発揮さ
せることができる。
菌約液体製剤自体の光安定性が確保されるから、特別な
仕様の包装が必要とされないから、製剤製品としての包
装体を安価に製造することが可能である。
構成する場合には、キノロン系抗菌約液体製剤について
包装を遮光構成にした場合と同等の光安定性を得ること
ができる。
体と市販品との光照射後におけるオフロキサシンの残存
量の対比特性図である。
包装容器による包装体と市販品との光照射後におけるオ
フロキサシンの残存量の対比特性図である。
包装容器による包装体と市販品との光照射後における分
解生成物量の対比特性図である。
物量の特性 b 緑色透明性容器の包装体による残存率及び分解生成
物量の特性 c 白色透明性容器の包装体による残存率及び分解生成
物量の特性 d 既存の青色透明性容器の包装体による残存率及び分
解生成物量の特性 e 既存の緑色透明性容器の包装体による残存率及び分
解生成物量の特性 f 遮光性容器の包装体による残存率及び分解生成物量
の特性 g 市販の包装体による残存率及び分解生成物量の特性
3)
り製造した。先ず、常温下で、80%量の精製水にリン
酸二水素ナトリウムの2水塩を添加攪拌して、溶解後オ
フロキサシンを添加攪拌して溶解する。これにリン酸水
素二ナトリウム12水塩を添加し攪拌して溶解させ、こ
れに食塩を添加し、精製水の残量を加えてPHを調整
し、ろ過することにより澄明な点眼液を得て、これを実
施例1の検体試料とした。また、実施例1と同様に、塩
化ベンザルコニウム、リン酸二ナトリウム2水塩、オフ
ロキサシン、リン酸水素ナトリウム12水塩、亜硫酸ナ
トリウム及び食塩を順に添加溶解させて、実施例2の検
体試料とした。
x・hr、60万Lux・hr及び120万Lux・h
rとなる期間ごとに、検体試料中のオフロキサシンの含
有量を定量した。この試験を実施例1及び2と、比較例
1及び2の試料についてそれぞれ3回ずつ行い、定量し
た3回の平均値を結果として、各検体試料中のオフロキ
サシンの残存率及び分解物の生成率を算出して表2に示
した。
ン)製の青色透明容器、同bはPE製の緑色透明容器、
同cはPE製の白色透明容器、同dは対照1のタリビッ
ド点眼液用の既成のPE製の青色透明容器、同eは比較
例1のタリビッド耳科用液の既成のPE製の緑色透明容
器、及び同fはアルミニウムホイルで遮光した記号cの
容器に、それぞれ実施例1の検体試料を充填した包装体
である。また、試料記号gは比較例1の試料を同既成の
PP製の緑色透明容器に充填した包装体である。なお、
既成とは、市販品で使用されていた包装容器をいう。
製造法により、実施例3〜6の点眼液をそれぞれ得た。
前記した実施例1及び2、並びに実施例3〜6の点眼液
の5mLを白色透明性のPP(ポリプロピレン)製容器
内にそれぞれ充填し、これらの包装体を検体試料とし
た。
料をそれぞれ常温下で混合、溶解して、実施例7の点眼
液を得た。この点眼液の5mLを白色透明のPP製容器
に充填し、これを実施例7の包装体試料とした。
P製容器内に充填した比較例6と、比較例7(市販品、
商品名:クラビッド点眼液、レボフロキサシン0.5w
t%含有)の点眼液5mLを青色透明性のPE既成容器
内にそれぞれ充填し、それぞれの包装体試料とし、また
上記同様のクラビッド点眼液を白色透明性のPP製容器
内に充填した包装体を比較例8の包装体試料を調製し
た。
原料を使用して、次の工程により実施例10の点鼻液を
製造した。先ず、常温下で、精製水の350mL量中に
ポリビニルピロリドン及び塩化ベンザルコニウムを順に
添加し攪拌して溶解した。これにl−メントールをグリ
セリンに溶解させたものを添加溶解し、リン酸二カリウ
ム及びレボフロキサシンとを順に添加して溶解させ、リ
ン酸水素ナトリウム12水塩を溶解させた後、精製水を
添加して全量を500mLとし、実施例10の点鼻液を
得た。この点鼻液の10mLをPE製容器に充填し、こ
れを包装体試料とした。
性のPP製容器に充填して包装体試料とし、その調製時
のPH及び浸透圧比と共に、これらの検体試料の包装体
をそれぞれ窓辺に1週間及び2週間放置し、各放置後の
点鼻液の着色度の変化及びレボフロキサシンの残存量を
求めて、その結果を表14に示した。着色度は実施例3
と同じ方法、レボフロキサシンの残存量は、オフロキサ
シンについての試験例1の方法に準じて行なった。
鼻液については、いずれも着色度の変化がより低く、し
かもレボフロキサシンの残存量も多い。この結果、実施
例10の点鼻液中のレボフロキサシンについては、光安
定性が高いことが分かる。この実施例10では、点鼻液
として製造したが、これを点耳液として使用することも
できる。
ら、次のような効果が発揮される。本発明のキノロン系
抗菌薬液体製剤によれば、優れた光安定性のものが得ら
れるから、長期間に亘りその優れた性能を有効に発揮さ
せることができる。
菌薬液体製剤自体の光安定性が確保されるから、特別な
仕様の包装が必要とされないから、製剤製品としての包
装体を安価に製造することが可能である。特に、緑色透
明性の包装材の包装体として構成する場合には、キノロ
ン系抗菌約液体製剤について包装を遮光構成にした場合
と同等の光安定性を得ることができる。
体と市販品との光照射後におけるオフロキサシンの残存
量の対比特性図である。
包装容器による包装体と市販品との光照射後におけるオ
フロキサシンの残存量の対比特性図である。
装容器による包装体と市販品との光照射後における残存
するオフロキサシンの純度の対比特性図である。
物量の特性 b 緑色透明性容器の包装体による残存率及び分解生成
物量の特性 c 白色透明性容器の包装体による残存率及び分解生成
物量の特性 d 既存の青色透明性容器の包装体による残存率及び分
解生成物量の特性 e 既存の緑色透明性容器の包装体による残存率及び分
解生成物量の特性 f 遮光性容器の包装体による残存率特性 g 市販の包装体による残存率及び分解生成物量の特性
Claims (3)
- 【請求項1】キノロン系抗菌薬を少なくとも1種又は2
種以上のリン酸塩溶液に溶解させ、この溶解溶液のPH
を5.5〜7.5にすると共に、浸透圧比を0.85〜
1.20(245〜345mOsM)に調整してなるこ
とを特徴とするキノロン系抗菌薬液体製剤。 - 【請求項2】さらに、亜硫酸塩を配合した請求項1に記
載されたキノロン系抗菌薬液体製剤。 - 【請求項3】請求項1又は2のキノロン系抗菌薬液体製
剤が、緑色透明性乃至半透明性材製の包装容器内に充填
されてなることを特徴とするキノロン系抗菌薬液体製剤
の包装体。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008114861A1 (ja) * | 2007-03-22 | 2008-09-25 | Daiichi Sankyo Company, Limited | アルコール類含有キノロン医薬組成物 |
JP2009209069A (ja) * | 2008-03-03 | 2009-09-17 | Rohto Pharmaceut Co Ltd | 光安定性が改善されたニューキノロン系抗菌剤含有医薬組成物 |
WO2009123098A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 杏林製薬株式会社 | ガチフロキサシン含有水性液剤、その製造方法、および、該水性液剤の低温保存および凍結融解時の沈殿生成を抑制する方法 |
GB2516137A (en) * | 2013-04-09 | 2015-01-14 | Cresset Biomolecular Discovery Ltd | The local treatment of inflammatory ophthalmic diseases |
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- 2000-06-19 JP JP2000182526A patent/JP3648132B2/ja not_active Expired - Fee Related
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