JP2002002652A - 鶏卵用の密封包装容器及び鶏卵 - Google Patents

鶏卵用の密封包装容器及び鶏卵

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JP2002002652A
JP2002002652A JP2000179991A JP2000179991A JP2002002652A JP 2002002652 A JP2002002652 A JP 2002002652A JP 2000179991 A JP2000179991 A JP 2000179991A JP 2000179991 A JP2000179991 A JP 2000179991A JP 2002002652 A JP2002002652 A JP 2002002652A
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eggs
lid
container
egg
packaging container
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Keisuke Mizushima
啓介 水島
Teruyoshi Motomura
輝義 本村
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OSAKA POLYMER KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 産卵直後の鮮度を長い間保持することのでき
る鶏卵用の密封包装容器と、鮮度維持された鶏卵を提供
する。 【解決手段】 鶏卵を収容するに適した凹凸立体形状を
有する蓋部3と容器本体2とをガスバリアー性のある合
成樹脂素材を用いて一体成形し、この蓋部3と容器本体
2を、反発力を有しないように折り目11を形成した連
結部4で接合し、蓋部3又は容器本体2のいずれか一方
のフランジ9に接着剤層12を形成して密封包装容器1
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、産卵直後の濃厚
卵白の状態を比較的長い間保持することのできる鶏卵用
の密封包装容器、並びに該密封包装容器により鮮度の維
持された鶏卵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】殻付き生鶏卵(以下、単に「鶏卵」とい
う。)の貯蔵、運搬、店頭販売などで用いられる鶏卵用
の容器として、透明な合成樹脂シート、例えば、ポリエ
チレンやポリプロピレンなどのシートを素材とし、鶏卵
を収容するに適した凹凸立体形状を有する蓋部と容器本
体、これらを連結し屈曲自在に成形されている繋部から
なる容器は、従来から広く用いられている。
【0003】また、末端の消費者に新鮮な鶏卵を提供す
る手段として、例えば、冷蔵保存する方法、卵殻をコー
テングする方法、炭酸ガスの雰囲気下で保存する方法な
どが提案されているが、それらのいずれも、商業的な実
施を試みたとき、鶏卵の鮮度保持で一応の効果は認めら
れても、その設備投資額、操業経費ならびに効果の持続
性から必ずしも満足できるものではないため、未だに鶏
卵の生産業者、取扱団体等によって広く採用されていな
い。
【0004】このような状況下で、出願人は鶏卵の鮮度
保持方法について検討し、特願平11−290495号
において、鶏卵をガスバリアー性のある素材で構成され
た包装容器に、空気の存在下において密封収容して鶏卵
の鮮度を保持する方法、さらには、鶏卵をガスバリアー
性のある素材で構成された包装容器に空気及び炭酸ガス
の存在下において密封収容して鶏卵の鮮度を保持するこ
とを提案した。
【0005】その際、実施例で鶏卵の鮮度保持方法に用
いられる包装容器を挙げたが、その容器は、鶏卵の鮮度
保持という特性のみを追求したものであり、容器として
の包装特性、生産性、生産、流通、消費の各段階におけ
る取扱性などについて、十分には検討されたものではな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、現在広く使用され、収容特性や流通性能が良好で、
透明な合成樹脂シートを素材とし、鶏卵を収容するに適
した凹凸立体形状を有する蓋部と容器本体及び両者を屈
曲自在に連結部している容器を、鶏卵を密封するための
包装容器に転用すべく検討した。
【0007】しかしながら、公知の鶏卵用の包装容器
は、鶏卵の収容に際して、蓋部を常に開放状態して鶏卵
の収容を容易にするため、例えば、当該連結部の中央の
折り目をU字状に形成し、折り目に弾性を持たせている
ため、蓋部を容器本体に接合させて内部を密封状態に保
持するには、なんらかの手段によって蓋部を容器本体に
強制的に押し付けて行う必要があるため、両者を完全に
接合させるのが困難で、密封容器とするためには生産性
のよくないものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明はかゝる現状に
鑑み、凹凸立体形状を有する蓋部と容器本体を連結する
連結部に、反発力を持たないよう折り目が形成させるこ
とによって、鶏卵の鮮度保持に最適な密封包装容器を提
供せんとするものである。
【0009】この発明の他の目的は、鮮度保持に最適な
密封包装容器に鶏卵を収容することによって、産卵直後
の濃厚卵白の状態を比較的長い間保持した鶏卵を提供せ
んとするものである。
【0010】前記目的を達成するため、この発明の請求
項1に記載の発明は、鶏卵を収容するに適した凹凸立体
形状を有する蓋部と容器本体及び連結部とが、ガスバリ
アー性のある合成樹脂素材を用いて一体成形され、連結
部の中央には、長手方向に沿って折り重なり合う連結部
が反発力を有しないように折り目を形成すると共に、蓋
部又は容器本体のフランジ部の少なくとも一方に接着剤
層を設けてなることを特徴とする鶏卵用の密封包装容器
である。
【0011】また、この発明の請求項4に記載の発明
は、鶏卵を収容するに適した凹凸立体形状を有する蓋部
と容器本体及び連結部とが、ガスバリアー性のある合成
樹脂素材を用いて一体成形され、連結部の中央には、長
手方向に沿って折り重なり合う連結部が反発力を有しな
いように折り目を形成すると共に、蓋部又は容器本体の
フランジ部の少なくとも一方に接着剤層を設けてなる鶏
卵用の密封包装容器で包装され、又は包装されていたこ
とを特徴とする鮮度の維持された鶏卵である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の鶏卵用の密封包
装容器の実施の形態について、添付の図面に基づいてよ
り具体的に説明する。
【0013】この発明の鶏卵用の密封包装容器は、生産
現場から消費者への流通・貯蔵に際して、鶏卵を大気と
遮断した状態で密封保持することによって、その鮮度を
保持せんとするもので、密封するために、容器を構成す
る蓋部と容器本体のフランジ部のいずれか一方に接着剤
層、特に、ホットメルト接着剤層を形成し、空気の流通
が生じないように接合可能としたものである。
【0014】密封包装容器の素材としては、収容した鶏
卵を外気から遮断するためにガスバリアー性のある材質
のものを用いるもので、かゝるガスバリアー性を有する
材質としては、従来から鶏卵の包装容器に使用されてい
るポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリプ
ロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレ
ン(PS)、塩化ビニル樹脂(PVC)などが挙げられ
る。
【0015】ガスバリアー性を有する素材として、ガス
バリアー性のより高いものを用いれば、より高い鮮度保
持効果が期待できるが、必ずしも格別高いガスバリアー
性を有する高価な素材を選択する必要はない。
【0016】以下、図1に示す密封包装容器1に基づい
て、この発明を説明する。この密封包装容器1は、所要
の厚みを有するPET樹脂のシートから、薄肉の透明な
容器本体2と蓋部3及び連結部4を一体成形して得たも
のであるが、透明性は必ずしも必要な要件ではなく、内
容物を目視できるという観点から透明であることが好ま
しい。
【0017】密封包装容器1を構成する容器本体2及び
蓋部3には、鶏卵を収容するに適した凹状の収容部5及
び5´がそれぞれ10個、すなわち、鶏卵を10個収容
できるように形成され、収容された鶏卵を確実に収容す
るため、中央に凸状部分6及び6´を形成する隔壁7及
び7´が設けられている。
【0018】また、容器本体2及び蓋部3の凸状部分6
及び6´には、容器本体2及び蓋部3の接合状態を良好
にするため、嵌合し得る突起8と陥穽8´が設けられ、
凹状部分5及び5´、凸状部分6及び6´にはいずれ
も、強度の向上と、収容された鶏卵の揺れを防止し、鶏
卵を保護するために複数の縦リブが設けられている。
【0019】これら縦リブの形成に際しては、容器本体
2内に収容せんとする鶏卵のサイズ(LL,L,Mおよ
びSなど)に合わせたものとすることが好ましい。
【0020】容器本体2及び蓋部3の周縁には、平板状
のフランジ部9,9´が一体的に設けられたもので、図
1に示す包装容器1においては、該フランジ部9,9´
が、容器本体2及び蓋部3の接合部を形成している。
【0021】前記フランジ部9,9´は、容器本体2及
び蓋部3を接合して密閉とするために重要な部分であ
り、 密閉を完全にすることと、接合部分が通常の使用、
すなわち、貯蔵・運送・展示などの際に、剥離すること
なく、鶏卵を取り出す際には、容易に剥離できる強度を
接着剤により可能とする部分で、通常5〜10mm幅の
平板状に形成される。
【0022】容器本体2及び蓋部3は、フランジ部9又
は9´のいずれか一方に接着剤層12が形成され、接合
され密閉状の包装容器となるのであるが、接着剤は、あ
らかじめ密封包装容器の製造時に、フランジ部9又は9
´のいずれか一方に塗布しておくのが、鶏卵を収容する
個々の現場で実施するより、完全な密閉状態を容易にし
かも確実に行うことができる。
【0023】前記接着剤層12の形成に用いる好適な接
着剤としては、特にホットメルト接着剤を挙げることが
でき、例えば、エチレン−酢酸ビニル系ホットメルト接
着剤を、固体状のものであれば、溶融槽と塗布用ロール
によりフランジ部9又は9´に溶融塗布する方法、溶液
状のものであれば、フランジ部9又は9´に直接塗布す
る方法、フィルム状のものであればフランジ部9又は9
´と同形に切り抜いたあと加熱接着することによって簡
単に形成することができる。
【0024】この接着剤層12がフランジ部9に設けら
れた密封包装容器1は、鶏卵を収容した後、フランジ部
9及び9´を重ね合わせ加熱圧着することにより、容易
に密封することができる。
【0025】接着剤層12は、容器本体2又は蓋部3の
いずれか一方のフランジ部9又は9´に塗布すればよ
く、その塗布量は、エチレン−酢酸ビニル系ホットメル
トを、例えば、1個の容器(鶏卵10ヶ入り)の容器本
体のフランジ部9に対して、0.3〜0.5gで充分で
あり、フランジ部9の接合面に連続した接着剤層として
形成されればよく、フランジ部9の全面に施される必要
はない。
【0026】なお、フランジ部9及び9´には、接着剤
によって密封された密封包装容器の開封に際し、接合し
ているフランジ部9及び9´を剥離し、開封を容易にす
るために、剥離用の耳部10,10´を設けておくのが
好ましい。この場合、密封包装容器の形成時に、耳部1
0,10´は重ね合わされるが、開封操作をより容易に
するため、上部に位置する耳部10´を、下部に位置す
る耳部10よりも、食み出すように設けるのが好まし
い。
【0027】フランジ部9及び9´から形成されている
容器本体2と蓋部3の連結部4は、連結部4を構成しな
い容器本体2のフランジ部9と、蓋部3のフランジ部9
´が付き合わせたような形態であって、幅がそれらのフ
ランジ部の幅の2倍、すなわち、連結部4を折り曲げ
て、容器本体2と蓋部3を突き合わせた状態における幅
が、元々のフランジ部9又は9´の幅と略同等になるよ
うにするのが外観上好ましい。
【0028】この連結部4の中央には、容器本体2と蓋
部3を重ね合わせて接合した際、折り目部が反発力を持
たないように折り目11が設けられている。
【0029】この反発力を持たない折り目11は、容器
本体2と蓋部3の重ね合わせを容易にし、気密性の高い
包装容器を生産性よく製造するために重要な構成で、収
容部2と蓋部3と一体に成形された連結部4が、折り曲
げに際し、実質的な抵抗力ないし反発力を有していた
り、弾力性を有し折り曲げられたものが原状に戻ろうと
する復帰力を有するものでは、成しえない効果を奏する
ものである。
【0030】反発力を持たない折り目11としては、図
1に示したように、接続部分が少ない鎖線状のミシン目
が挙げられ、接続部分の切断部分に対する割合は、連結
部を形成する素材そのものの強度、弾力性などを考慮し
て、弾力性が認められない範囲に定めれば良く、実験室
的に容易に定められる。
【0031】その他、反発力を持たない折り目として
は、鎖線状のミシン目以外に点線状、ドット状などでも
良く、また折り目外側の中央に折り目に沿って溝を形成
することでも良い。
【0032】この発明の鶏卵用の密封包装容器1は、容
器本体2の収容部5内に鶏卵を収容したのち、容器本体
2と蓋部3のフランジ部9,9´を重ね合わせのち、必
要に応じてガス充填装置付きのパックシーラーを使用
し、内部に炭酸ガスを充填しつつヒートシールして、鶏
卵を密封包装するものである。
【0033】ヒートシールの条件としては、ホットメル
ト接着剤として、エチレン−酢酸ビニル系ホットメルト
接着剤を用いた場合は、温度110〜160℃で1〜数
秒の加熱圧着が挙げられる。
【0034】鶏卵の取り出しに当たっては、フランジ部
に形成された耳部を指で摘み、接着部を引き剥がすこと
によって容易に開封することができる。
【0035】
【発明の効果】この発明の鶏卵用の密封包装容器は、蓋
部と容器本体及び連結部とをガスバリアー性のある合成
樹脂素材で一体成形し、折り重なり合う連結部が反発力
を有しないように中央部に折り目を形成すると共に、蓋
部又は容器本体のフランジ部の少なくとも一方に接着剤
層を設けているので、鶏卵の密封包装が容易にしかも確
実に行えるため、長期に亘って鶏卵の鮮度を保持するこ
とができ、しかも、その手段はきわめて簡単かつ容易な
ものであるため、実用性の高いものである。
【0036】しかも、この発明の鶏卵用の密封包装容器
によって保存された鶏卵は、単に空気の存在下において
密封したものであっても、3週間を経過しても生食が可
能という優れた効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の鶏卵用の密封包装容器の一例を示す
平面図である。
【図2】図1における概略側面図である。
【符号の説明】
1 鶏卵用の密封包装容器 2 容器本体 3 蓋部 4 連結部 5,5´ 収容部 9,9´ フランジ 10 剥離用の耳部 11 折り目 12 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA09 AA10 BA15 BA16 BA19 BA22 CA02 CA16 DA01 DA06 DA08 DD11 GA03 3E075 BA30 BB02 CA01 DD03 DD42 GA04 3E096 AA09 BA26 CA01 CC02 DA01 DC04 EA02X EA04X FA22 GA04 GA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鶏卵を収容するに適した凹凸立体形状を
    有する蓋部と容器本体及び連結部とが、ガスバリアー性
    のある合成樹脂素材を用いて一体成形され、連結部の中
    央には、長手方向に沿って折り重なり合う連結部が反発
    力を有しないように折り目を形成すると共に、蓋部又は
    容器本体のフランジ部の少なくとも一方に接着剤層を設
    けてなることを特徴とする鶏卵用の密封包装容器。
  2. 【請求項2】 前記連結部は、平板状であることを特徴
    とする請求項1に記載の鶏卵用の密封包装容器。
  3. 【請求項3】 前記折り目は、点線状、ドット状又は鎖
    線状のミシン目、もしくは折り目外側に形成された溝に
    より形成されたものであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の鶏卵用の密封包装容器。
  4. 【請求項4】 鶏卵を収容するに適した凹凸立体形状を
    有する蓋部と容器本体及び連結部とが、ガスバリアー性
    のある合成樹脂素材を用いて一体成形され、連結部の中
    央には、長手方向に沿って折り重なり合う連結部が反発
    力を有しないように折り目を形成すると共に、蓋部又は
    容器本体のフランジ部の少なくとも一方に接着剤層を設
    けてなる鶏卵用の密封包装容器で包装され、又は包装さ
    れていたことを特徴とする鮮度の維持された鶏卵。
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