JP2002002234A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP2002002234A
JP2002002234A JP2000193808A JP2000193808A JP2002002234A JP 2002002234 A JP2002002234 A JP 2002002234A JP 2000193808 A JP2000193808 A JP 2000193808A JP 2000193808 A JP2000193808 A JP 2000193808A JP 2002002234 A JP2002002234 A JP 2002002234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
pneumatic tire
tread
circumferential direction
length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000193808A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Sano
正浩 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2000193808A priority Critical patent/JP2002002234A/ja
Publication of JP2002002234A publication Critical patent/JP2002002234A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/0318Tread patterns irregular patterns with particular pitch sequence
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C11/1218Three-dimensional shape with regard to depth and extending direction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1236Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special arrangements in the tread pattern
    • B60C11/124Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special arrangements in the tread pattern inclined with regard to a plane normal to the tread surface

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロック剛性を均一化することで運動性能を
向上する。 【解決手段】 複数のブロック18がトレッド14の周
方向Rに沿ってトレッド14の一周に亘り配置される。
トレッド14の周方向Rに沿った長さが相互に異なるブ
ロック18が5種類存在し、ブロック18の長さの相違
に合わせてトレッドパターンに5種類のピッチP1、P
2、P3、P4、P5が存在している。サイプ28がト
レッド14の周方向Rと交差する方向に伸びるようにブ
ロック18に設けられる。ブロック18の表面側のサイ
プ28の部分と溝底側のサイプ28の部分との間に、ト
レッド14の周方向Rに沿って傾く傾斜部が形成され、
この傾斜部の長さがブロック18の長さに比例した大き
さとされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイプの形状を改
善してブロック剛性の均一化を図った空気入りタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気入りタイヤである乗用車
用ラジアルタイヤとして、路面と接する踏面部となるタ
イヤのトレッドにブロック列が配列されたブロックタイ
プのトレッドパターンを有するものが、知られている。
そして、従来より空気入りタイヤの運動性能は、トレッ
ドに配置されたブロックである陸部の剛性によって大き
く左右されることが知られており、ブロックの剛性の均
一化を図って運動性能を向上することが求められてい
た。従って、ブロックの表面から溝底に向けて直線状に
形成されていた従来のサイプの形状をクランク状に曲げ
ることで、外力の大入力時にサイプによって分割されて
いるブロックの倒れ込みを抑制してこの部分のブロック
の剛性を向上し、ブロックの剛性を均一化していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、タイヤのトレッ
ドパターンを構成するブロックは、タイヤの転動時のノ
イズを低減させる為に、トレッドの周方向に沿って最低
2種以上のピッチを持って配置されるのが、一般的であ
る。
【0004】しかし従来は、トレッドの周方向に沿った
ブロックのピッチが変化する場合でも、このピッチの変
化に関わらずクランク状のサイプの屈曲部分である傾斜
部の長さが一定に設定されていたので、トレッドの周方
向に沿って均一なブロックの剛性であるブロック剛性を
得ることはできず、結果としてタイヤの運動性能向上が
図れなかった。本発明は上記事実を考慮し、サイプの形
状を改善してブロック剛性を均一化することで運動性能
の向上を図った空気入りタイヤを提供することが目的で
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1による空気入り
タイヤは、一周にわたって路面と接する踏面部が設けら
れていると共に、この踏面部の周方向に沿って複数の陸
部が並んで踏面部に配置された空気入りタイヤであっ
て、この陸部が踏面部の周方向に沿った長さを相互に異
ならせて複数種類あり、踏面部の周方向と交差する方向
に伸び且つ、陸部の表面側の部分と溝底側の部分との間
に傾斜部を有したサイプが、この陸部に形成され、この
傾斜部の長さが陸部の長さに比例して変化されることを
特徴とする。
【0006】請求項1に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。図4(A)に示すサイプ114に傾斜部
が無い従来例のブロック112に大入力の外力Fが加わ
った場合、サイプ114によって分割されているブロッ
ク112のサイプ近傍部Sが図4(B)に示すように倒
れ込みブロック剛性が低下する。
【0007】しかし、図5(A)に示すサイプ116に
傾斜部116Aが存在する従来例のブロック112に大
入力の外力Fが加わった場合、サイプ116によって分
割されているブロック112の部分同士が、図5(B)
に示すこの傾斜部116Aにおいて重なり合うことで、
ブロック112のサイプ近傍部Sの大きな倒れ込みを抑
制し、ブロック剛性が低下することを防止できる。但
し、従来は配列されるブロック112の大きさに関わら
ず、この傾斜部116Aの長さが一定であり、大ピッチ
のブロックと小ピッチのブロックとでは倒れ込み量が異
なるにも関わらず抑制量が同一となって、最適な抑制量
になっていなかった。
【0008】これに対して本請求項の空気入りタイヤ
は、一周にわたって路面と接する踏面部が設けられてい
ると共に、この踏面部の周方向に沿って複数の陸部が並
んで踏面部に配置される構造とされている。さらに、こ
の陸部が踏面部の周方向に沿った長さを相互に異ならせ
て複数種類あり、踏面部の周方向と交差する方向に伸び
るサイプが、この陸部に形成されている。そしてこのサ
イプにおける陸部の表面側の部分と溝底側の部分との間
に傾斜部を有し、この傾斜部の長さが陸部の長さに比例
して変化されるようになっている。
【0009】この結果、この傾斜部の長さをブロックの
各ピッチ長さに比例して変化させるようにサイプの形状
が改善されたので、ブロック剛性の均一化が図られて各
ブロックにおいて最適な倒れ込みの抑制量が得られる結
果、タイヤの運動性能の向上が図られた。
【0010】具体的には、一定寸法のクランク状のサイ
プを採用した従来例では、ドライ状態の操縦安定性が若
干悪かったものの、本請求項に係る空気入りタイヤのド
ライ状態における操縦安定性は申し分ないレベルに向上
していた。さらに、ドライ状態の操縦安定性の中でも大
入力の外力が加わる高速コーナリング時においてブロッ
ク剛性が一層均一化され、このコーナリング時における
運動性能を向上させることが可能となった。また、ウエ
ット状態の操縦安定性も、この従来例との対比で性能が
向上するようになった。
【0011】請求項2に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1と同様の構成を有
して同様に作用するが、さらに、踏面部の周方向に沿っ
た陸部の長さが、20mm以上とされるという構成を有
している。つまり、ある程度大きなトレッドパターンを
有する空気入りタイヤにおいて、均一なブロック剛性が
得られて運動性能の向上を図る効果が発揮できる。
【0012】請求項3に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1及び請求項2と同
様の構成を有して同様に作用するが、さらに、傾斜部の
長さをYとし、この長さの傾斜部が存在する陸部におけ
る踏面部の周方向に沿った陸部の長さをXとしたとき
に、Y/Xの値が0.01〜0.1の範囲とされるとい
う構成を有している。
【0013】つまり、傾斜部が短くなってY/Xの値が
0.01よりも小さくなった場合、ブロックの倒れ込み
を抑制する効果が不十分となる。また、傾斜部が長くな
ってY/Xの値が0.1よりも大きくなった場合、ブロ
ックの倒れ込みを抑制する効果は大きくなるものの、タ
イヤの製造に際して、タイヤが加硫金型から抜け難くな
る為、加硫金型の摩耗が激しくなって加硫金型のメンテ
ナンス寿命が短くなり、製造コストが増大するようにな
る。従って、Y/Xの値は上記の範囲とされる。
【0014】請求項4に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項3と同
様の構成を有して同様に作用するが、さらに、傾斜部の
傾きが、25°〜75°の範囲の角度とされるという構
成を有している。つまり、傾斜部の傾き角度が75°よ
りも大きくなった場合、ブロックの倒れ込みを抑制する
効果が不十分となる。また、傾斜部の傾き角度が25°
よりも小さくなった場合、ブロックの倒れ込みを抑制す
る効果は大きくなるものの、タイヤの製造に際して、タ
イヤが加硫金型から抜け難くなる為、加硫金型の摩耗が
激しくなって加硫金型のメンテナンス寿命が短くなり、
製造コストが増大するようになる。従って、傾斜部の傾
き角度は上記の範囲とされる。
【0015】請求項5に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項4と同
様の構成を有して同様に作用するが、さらに、踏面部の
周方向に沿った傾斜部の幅寸法が、1mm〜9mmの範
囲とされるという構成を有している。つまり、傾斜部の
幅寸法が1mmよりも短くなった場合、ブロックの倒れ
込みを抑制する効果が不十分となる。また、傾斜部の幅
寸法が9mmよりも長くなった場合、ブロックの倒れ込
みを抑制する効果は大きくなるものの、タイヤの製造に
際して、タイヤが加硫金型から抜け難くなる為、加硫金
型の摩耗が激しくなって加硫金型のメンテナンス寿命が
短くなり、製造コストが増大するようになる。従って、
傾斜部の幅寸法は上記の範囲とされる。
【0016】請求項6に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項5と同
様の構成を有して同様に作用するが、さらに、陸部の表
面から傾斜部の奥側端までの深さをD1とし、サイプの
全深さをD0としたときに、D1/D0の値が0.3〜
0.5の範囲とされるという構成を有している。つま
り、D1/D0の値が0.5より大きくなると、ブロッ
クの倒れ込みを抑制する効果は不十分となり、また、D
1/D0の値が0.3未満になると偏摩耗が発生し易く
なるので、D1/D0の値は上記の範囲とされた。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態に係る空気
入りタイヤを図に基づき説明する。図1は、本実施の形
態となる空気入りタイヤ10のトレッドパターンの典型
例を示す図である。ここで、空気入りタイヤ10の内部
構造については、図2に示すように、ラジアルカーカス
であるカーカス12と、このカーカス12のクラウン部
を覆うように配置された剛性の高いベルト(図示せず)
と、このベルトの外周面にトレッドゴムにより構成され
て配置されたトレッド14とを、組み合わせたこの種の
空気入りタイヤとしてごく一般的なものなので、以下の
説明において記載を省略する。
【0018】さらに、図1及び図2に示すように、この
空気入りタイヤ10の路面と接する外皮を円弧状である
クラウン形状に外表面が形成された上記のトレッド14
が構成しており、このトレッド14の両端部をショルダ
部16がそれぞれ形成している。
【0019】この空気入りタイヤ10のトレッド14に
は図1に示すトレッドパターンが配置されている。つま
り、この空気入りタイヤ10の踏面部であるトレッド1
4の赤道面となる中央線CL沿いには中央ブロック20
が細長く配置されており、中央線CLを挟んだ左右に
は、複数のブロック18がトレッド14の周方向Rに沿
ってトレッド14の一周に亘り配置されている。この
為、これらブロック18からなるブロック列がタイヤ幅
方向に複数列並んでそれぞれ形成されることになる。
【0020】そして、これらブロック18と中央ブロッ
ク20との間には深い溝である深溝部22が形成されて
おり、複数のブロック18同士間には浅い溝である浅溝
部24が形成されていて、ブロック18、20の頂面か
らこれら溝部22、24までの間の部分に斜めに形成さ
れた斜面26が配置されている。
【0021】さらに、本実施の形態では、トレッド14
の周方向Rに沿った長さが相互に異なるブロック18が
5種類存在しており、これらブロック18の長さの相違
に合わせてトレッドパターンに5種類のピッチが存在し
ている。具体的には、図1に示すようにP1、P2、P
3、P4、P5とされるピッチが順に並び且つ、これら
がトレッド14の一周に亘って繰り返されている。
【0022】一方、これらブロック18の内の中央線C
L寄りの部分には、細溝であるサイプ28が、それぞれ
二本づつトレッド14の周方向Rと交差する方向に伸び
るように設けられており、図3に示すように、ブロック
18の表面側のサイプ28の部分である上部28Aと溝
底側のサイプ28の部分である下部28Cとの間には、
トレッド14の周方向Rに沿って傾く傾斜部28Bが形
成されている。
【0023】そして、図3に示すように、この傾斜部2
8Bの長さをYとし、この長さYの傾斜部28Bが存在
するブロック18におけるトレッド14の周方向Rに沿
ったブロック18の長さをXとしたときに、この長さX
が20mm以上とされると共に、Y/Xの値が0.01
〜0.1の範囲とされるようにこの傾斜部28Bの長さ
Yがブロック18の長さXに比例した大きさとされてい
る。さらに、ブロック18の表面に対する傾斜部28B
の傾きをαとしたときに、角度αが25°〜75°の範
囲とされ、傾斜部28Bの幅寸法をZとしたときに、幅
寸法Zが1mm〜9mmの範囲とされている。また、ブ
ロック18の表面から傾斜部28Bの奥側端までの深さ
をD1とし、サイプ28の全深さをD0としたときに、
D1/D0の値が0.3〜0.5の範囲とされている。
【0024】次に、本実施の形態に係る空気入りタイヤ
10の作用を以下に説明する。本実施の形態に係る空気
入りタイヤ10は、一周にわたって路面と接するトレッ
ド14が設けられていると共に、このトレッド14の周
方向Rに沿って複数のブロック18が並んでトレッド1
4に配置される構造とされている。さらに、このブロッ
ク18がトレッド14の周方向Rに沿った長さを相互に
異ならせて複数種類あり、トレッド14の周方向Rと交
差する方向に伸びるサイプ28が、このブロック18に
形成されている。そして、このサイプ28におけるブロ
ック18の表面側の上部28Aと溝底側の下部28Cと
の間に傾斜部28Bを有し、この傾斜部28Bの長さY
がブロック18の長さXに比例して変化されるようにな
っている。
【0025】この結果、この傾斜部28Bの長さYをブ
ロック18の各ピッチP1、P2、P3、P4、P5に
比例して変化させるようにサイプ28の形状が改善され
たので、ブロック剛性の均一化が図られて各ブロック1
8において最適な倒れ込みの抑制量が得られる結果、こ
の空気入りタイヤ10の運動性能の向上が図られた。
【0026】一方、本実施の形態では、トレッド14の
周方向Rに沿ったブロック18の長さXが20mm以上
とされている。つまり、本実施の形態のようにある程度
大きなブロックが存在するトレッドパターンを有した空
気入りタイヤ10において均一なブロック剛性が得られ
て、空気入りタイヤ10の運動性能の向上を図る効果が
十分に発揮できる。
【0027】さらに、本実施の形態では、Y/Xの値が
0.01〜0.1の範囲とされ、傾斜部28Bの傾き角
度αが25°〜75°の範囲とされ、傾斜部28Bの幅
寸法Zが1mm〜9mmの範囲とされている。つまり、
傾斜部28Bが短くなってY/Xの値が0.01よりも
小さくなった場合、傾斜部28Bの傾き角度αが75°
よりも大きくなった場合或いは、傾斜部28Bの幅寸法
Zが1mmよりも短くなった場合には、ブロック18の
倒れ込みを抑制する効果が不十分となって空気入りタイ
ヤ10の運動性能を向上できなかった。
【0028】また、傾斜部28Bが長くなってY/Xの
値が0.1よりも大きくなった場合、傾斜部28Bの傾
き角度αが25°よりも小さくなった場合或いは、傾斜
部28Bの幅寸法Zが9mmよりも長くなった場合に
は、ブロック18の倒れ込みを抑制する効果は大きくな
るものの、タイヤの製造に際してタイヤが加硫金型から
抜け難くなる為、加硫金型の摩耗が激しくなって加硫金
型のメンテナンス寿命が短くなる結果、製造コストが増
大して低コストの空気入りタイヤ10の製造が困難とな
る。以上より、Y/Xの値、傾斜部28Bの傾き角度α
及び、傾斜部28Bの幅寸法Zは、上記の範囲とされ
る。
【0029】他方、本実施の形態では、傾斜部28Bの
深さに関して、D1/D0の値が0.3〜0.5の範囲
とされている。つまり、D1/D0の値が0.5より大
きくなると、ブロック18の倒れ込みを抑制する効果は
不十分となり、また、D1/D0の値が0.3未満にな
ると偏摩耗が発生し易くなるので、D1/D0の値は上
記の範囲とされた。
【0030】次に、本実施の形態で説明した空気入りタ
イヤの実施例を従来例に係るタイヤと比較して走行試験
を行った結果を、以下の表1及び表2に基づき説明す
る。つまり表1における従来例の空気入りタイヤは、ブ
ロックのピッチに関わらず一定寸法の傾斜部を有したク
ランク状のサイプが設けらたものであり、これに対して
表1の実施例の空気入りタイヤは、ブロックのピッチの
変化に合わせて傾斜部の大きさを比例して変化させたサ
イプが設けられたものである。そして、これらの各タイ
ヤを車両に装着して走行試験を行い、下記の表1の結果
が得られた。
【0031】
【表1】
【0032】すなわち、走行試験により表1に示すよう
にドライ状態及びウエット状態における操縦安定性とコ
ーナリング安定性をそれぞれ評価し、この結果として、
一定寸法のクランク状のサイプを採用した従来例では、
ドライ状態の操縦安定性が6.0と若干悪かったもの
の、本実施の形態に係る空気入りタイヤ10に対応する
実施例では、ドライ状態における操縦安定性が7.0と
申し分ないレベルに向上していた。さらに、ドライ状態
の操縦安定性の中でも大入力の外力Fが加わる高速コー
ナリング時においてブロック剛性が一層均一化され、こ
のコーナリング時における運動性能を向上させることが
可能となった。また、ウエット状態の操縦安定性も、こ
の従来例との対比で性能が向上するようになった。
【0033】つまり、従来例の空気入りタイヤより実施
例の空気入りタイヤの方が、いずれの評価項目において
も得点が高く、実施例の空気入りタイヤが従来例より優
れていることが判明した。尚、走行試験の評価方法とし
ては運転者による官能評価であり、いずれも10点満点
として点数が高い方が良い評価とされる。また、走行試
験の際に用いられたタイヤのサイズはP205/55R
16であり、リムのサイズは7J−16であり、走行試
験の際に用いられた車両は欧州製小型セダンであった。
【0034】一方、表2には、前述した長さX、Y、角
度α、幅寸法Z、深さD1、D0の数値が5種類のピッ
チP1、P2、P3、P4、P5それぞれにおいて指定
範囲内に入っている傾斜部を有した空気入りタイヤの実
施例1のサンプルの他に、従来例のサンプル及び、傾斜
部を有するものの前述した寸法及び角度等の数値から少
なくともいずれかが外れている実施例2から実施例4ま
でのサンプルが、表されている。
【0035】
【表2】
【0036】そして、これらの各タイヤを車両に装着し
て表1と同様の走行試験を行った結果、実施例1のサン
プルと比較して従来例及び実施例2から実施例4のサン
プルは、少なくともいずれかの評価項目において不十分
なものであり、また製造が困難なサンプルもあった。具
体的には、長さYの値が小さい結果として、Y/Xの値
が0.01より小さくなる実施例2では、ブロック18
の倒れ込みを抑制する効果が不十分となって空気入りタ
イヤ10の運動性能を向上できない。また、角度αを2
5°より小さい15°とした実施例3及び、長さYの値
が大きい結果として、Y/Xの値が0.1より大きい実
施例4では、タイヤの製造に際してタイヤが加硫金型か
ら抜け難くなる為、製造コストが増大して低コストの空
気入りタイヤ10の製造が困難となる。従って、従来例
及び実施例2から実施例4までの何れのサンプルよりも
実施例1が優れていることが、理解できる。
【0037】尚、上記一実施の形態においてブロックの
大きさを5種類としてトレッドパターンのピッチをこれ
らブロックの大きさに合わせて変化させたが、ブロック
の大きさは5種類以外の複数種類としても良い。また、
寸法及び角度等は上記一実施の形態において例示した寸
法だけでなく、請求項に記載した数値の範囲内であれば
良い。さらに、上記一実施の形態においてサイプを二本
としたが、各ブロックにサイプを一本或いは三本以上形
成しても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは上記構成とし
たので、サイプの形状を改善してブロック剛性を均一化
することで運動性能を向上できるという優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの
トレッドを示す展開図である。
【図2】図1の2−2矢視線図である。
【図3】図1の3−3矢視線図である。
【図4】第1の従来例のブロックの断面図であって、
(A)は外力が加わる前の状態を示す図であり、(B)
は外力が加わった状態を示す図である。
【図5】第2の従来例のブロックの断面図であって、
(A)は外力が加わる前の状態を示す図であり、(B)
は外力が加わった状態を示す図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 14 トレッド 16 ショルダ部 18 ブロック 28 サイプ 28B 傾斜部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一周にわたって路面と接する踏面部が設
    けられていると共に、この踏面部の周方向に沿って複数
    の陸部が並んで踏面部に配置された空気入りタイヤであ
    って、 この陸部が踏面部の周方向に沿った長さを相互に異なら
    せて複数種類あり、 踏面部の周方向と交差する方向に伸び且つ、陸部の表面
    側の部分と溝底側の部分との間に傾斜部を有したサイプ
    が、この陸部に形成され、 この傾斜部の長さが陸部の長さに比例して変化されるこ
    とを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 踏面部の周方向に沿った陸部の長さが、
    20mm以上とされたことを特徴とする請求項1記載の
    空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 傾斜部の長さをYとし、この長さの傾斜
    部が存在する陸部における踏面部の周方向に沿った陸部
    の長さをXとしたときに、Y/Xの値が0.01〜0.
    1の範囲とされたことを特徴とする請求項1或いは請求
    項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 傾斜部の傾きが、25°〜75°の範囲
    の角度とされたことを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 踏面部の周方向に沿った傾斜部の幅寸法
    が、1mm〜9mmの範囲とされたことを特徴とする請
    求項1から請求項4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 陸部の表面から傾斜部の奥側端までの深
    さをD1とし、サイプの全深さをD0としたときに、D
    1/D0の値が0.3〜0.5の範囲とされたことを特
    徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の空気入
    りタイヤ。
JP2000193808A 2000-06-28 2000-06-28 空気入りタイヤ Pending JP2002002234A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000193808A JP2002002234A (ja) 2000-06-28 2000-06-28 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000193808A JP2002002234A (ja) 2000-06-28 2000-06-28 空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002002234A true JP2002002234A (ja) 2002-01-08

Family

ID=18692737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000193808A Pending JP2002002234A (ja) 2000-06-28 2000-06-28 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002002234A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005081901A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
EP2468536A3 (en) * 2010-12-22 2013-08-21 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire
JP2018016105A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2018052153A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005081901A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP4574968B2 (ja) * 2003-09-05 2010-11-04 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
EP2468536A3 (en) * 2010-12-22 2013-08-21 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire
US9174495B2 (en) 2010-12-22 2015-11-03 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire with tread having sipes
US9889711B2 (en) 2010-12-22 2018-02-13 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire
JP2018016105A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2018052153A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4011586B2 (ja) 空気入りタイヤおよびタイヤ成形金型
JP4506869B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4881697B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4294532B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5922688B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2010076561A (ja) 空気入りタイヤ
JP5275903B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH07186623A (ja) 空気入りタイヤ
JPH11321237A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH05319029A (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2007302112A (ja) 空気入りタイヤ
WO2010116710A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2010260471A (ja) 空気入りタイヤ
JP4710556B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2005161967A (ja) 空気入りタイヤ
JP4327302B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH0939515A (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP2007314029A (ja) 空気入りタイヤ
JP2002029226A (ja) 空気入りタイヤ
JP2535349B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2002002234A (ja) 空気入りタイヤ
JP2000043514A (ja) 空気入りタイヤ
JP5489515B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2007015655A (ja) 空気入りタイヤ
JP2007045233A (ja) 空気入りタイヤ