JP2002001733A - 半導体封止用樹脂のタブレット成形用金型 - Google Patents

半導体封止用樹脂のタブレット成形用金型

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JP2002001733A
JP2002001733A JP2000233726A JP2000233726A JP2002001733A JP 2002001733 A JP2002001733 A JP 2002001733A JP 2000233726 A JP2000233726 A JP 2000233726A JP 2000233726 A JP2000233726 A JP 2000233726A JP 2002001733 A JP2002001733 A JP 2002001733A
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resin
coating
mold
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semiconductor encapsulation
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Takahiro Saito
貴広 斉藤
Osamu Terada
修 寺田
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Fuji Die Co Ltd
Original Assignee
Fuji Die Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体封止用樹脂のタブレット成形用金型の
離型性を向上させ、金型の長寿命化を図る。 【解決手段】 樹脂タブレット成形に用いる金型の少な
くとも樹脂に接する部分に、フッ素を1乃至30質量%
含む非晶質炭素被膜を被覆する。より好ましくは金型基
材をWC基超硬合金とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路等に組込
まれる半導体部品の封止用熱硬化性樹脂をプレス成形す
るために用いられる、タブレット成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体部品の樹脂封止は、通常エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂を用いたトランスファー成形法
によって行われている。このような樹脂は、封止時に取
り扱いやすいように円柱状のタブレットにプレス成形さ
れ、これを予備加熱した後にトランスファー成形機によ
って半導体部品を封止するが、このタブレットを製造す
る金型には、通常ダイス鋼や超硬合金等が使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような半導体封
止用樹脂には、通常シリカ粉末等の硬質粒子が50〜8
0質量%添加されているため、成形用金型の上下パンチ
及びダイの樹脂と接触する部分が摩耗しやすく、その結
果タブレット成形時の離型性が短期間で劣化するという
問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みなされたもので、金型の上下パンチの押圧面及びダイ
の内周面に離型性と耐摩耗性を兼備したフッ素を含む非
晶質の炭素被膜を被覆することにより、半導体封止用樹
脂のタブレットを製造する際に用いられる金型の寿命の
大幅な延長を可能にしたものである。
【0005】フッ素を含む非晶質炭素被膜を基材の表面
に被覆するには種々の方法があるが、例えば1〜10P
a程度の低圧のフッ化炭素と炭化水素の混合ガス雰囲気
中で高周波放電によるガスプラズマを発生させ、同時に
基材に100〜2000Vのマイナスバイアス電圧を負
荷することにより、該被膜を基材に被覆することができ
る。
【0006】非晶質の炭素被膜に含まれるフッ素の量
は、前記フッ化炭素と炭化水素の混合比によって調節す
ることができるが、1質量%(以下、すべて%と略記)
未満ではエポキシ樹脂との離型性改善効果が小さく、3
0%を超えると被膜の強度が低下し、剥離しやすくな
る。
【0007】フッ素を含む非晶質炭素被膜の厚さが0.
5μm未満では金型寿命の延長効果が小さく、10μm
を超えると被膜と基材との熱膨張係数差に起因する残留
応力により被膜が剥離しやすくなる。さらに、被膜の微
小ビッカース硬さは被覆処理時の基材温度やバイアス電
圧等によって変化させることができるが、1000未満
では耐摩耗性の低下により被膜面粗さが劣化しやすいた
め、短期間で樹脂が付着するようになり、3000を超
えると被膜中の圧縮応力が過大になるために被膜の耐剥
離性が低下する。
【0008】金型の基材は、ダイス鋼などの工具鋼でも
よいが、より高硬度のWC基超硬合金が好ましく、さら
にその結合相としてのCo及び/又はNi量を10%以
上、15%以下、WCの平均粒度を0.4μm以上、
2.0μm以下とすることにより、ビッカース硬さが1
400以上、1800以下の合金とすると、フッ素を含
む非晶質炭素被膜を下地から補強することができ、より
好適である。ここで、超硬合金基材のビッカース硬さを
1800以下としたのは、それを超える高硬度の超硬合
金は靭性が極めて低いために金型のエッジ部が欠損しや
すくなるからである。このような超硬合金のWC粒度の
調整や被膜/基材間の密着性の改善のために、WC以外
の周期律表の第IVa、Va、VIa族に属する金属の
炭化物を少量添加することがより好ましい場合もある。
【0009】また、被膜表面の平均面粗さ(Ra)を
0.4μm以下にすることにより、より優れた離型性を
得ることができる。この0.4μm以下の被膜表面Ra
は、被覆前の基材表面のRaを0.2μm以下に仕上げ
加工しておくことにより容易に得られる。
【0010】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより詳細に説
明する。 例1)ダイス鋼(700HV30)及びWC−12%C
o超硬合金(WC平均粒度1.5μm、硬さ1450H
V30)を用いて、図1の概念図に示すようなφ10.
8mmのタブレット用金型を作製した。この時パンチの
押圧面及びダイの内周面は、Raを0.15μmに仕上
げ加工した。パンチの押圧面には、圧力5Pa、全流量
20ml/min、基材温度100℃、バイアス電圧−
1000Vとし、CF/CH流量比及び被覆処理時
間を種々変化させたプラズマCVD法による被覆処理を
行なった。得られた本発明品及び比較品の非晶質炭素被
膜中の、EPMA定量分析によるフッ素量、被膜厚さ及
び被膜硬さを表1に示した。ここで被膜硬さは被覆処理
後の被膜表面で微小ビッカース硬さ計(荷重、10g
f)によって測定した。この場合の硬さ測定値には、基
材の硬さの影響が避けられないが、被膜のみの硬さを正
確に測定することは困難であるので、便宜上これをもっ
て被膜硬さとした。ダイの内周面に対しては、CF
CH比1/10、処理時間4.0hr、その他の条件
は上記と同様にして被膜厚さ8.0μmの被覆処理を行
なった。これらのパンチ及びダイを用いて、平均粒度約
10μmのシリカ粉末を70%含むエポキシ樹脂を約1
00℃に加熱して、成形圧力0.5ton/cm、圧
力保持時間1.5secでタブレットにプレス成形し
た。タブレットを200万個成形後、パンチ押圧面のR
aを測定し、その結果を表1に併示した。同表には被覆
処理なしの比較品についての結果も示してある。これよ
り比較品の被膜中フッ素量が1%未満又は30%を超え
るパンチや、被覆処理なしのパンチはいずれもタブレッ
ト成形数が200万個に達する前に寿命となったが、被
膜中のフッ素量が1〜30%の範囲内にある大部分の本
発明品はRaが1μm以下と著しく小さく、またパンチ
への樹脂の付着も見られずさらに使用可能であった。但
し、被膜厚さが0.5未満又は10μmを超える場合
は、樹脂の付着や被膜の一部剥離が認められ、被膜厚さ
は0.5〜10μmの範囲内にあることがより好ましい
ことが分かる。また、超硬合金を基材とした本発明品は
ダイス鋼を基材とした場合よりさらにRaが小さく、よ
り好ましいことも分かる。
【0011】
【表1】
【0012】例2)例1と同様のダイス鋼とWC−12
%Co超硬合金をパンチ基材として、圧力5Pa、全流
量20ml/min、CF/CH比1/10(被膜
中フッ素量約9%)とし、基材温度及びバイアス電圧を
変化させて被膜厚さ約8μmの被覆処理を施した。得ら
れた本発明品と比較品の非晶質炭素被膜の被膜硬さ、及
び例1と同様のダイを用いて例1と同様のエポキシ樹脂
タブレットを200万個成形した時のパンチ押圧面のR
aを測定し、表2に示した。本発明品はRaが1μm以
下と小さく、なお使用可能であったが、被膜硬さが低い
比較品ではRaの劣化が早く一部に樹脂の付着が観察さ
れ、被膜硬さが高い比較品では被膜の一部が剥離してタ
ブレットを200万個まで成形できなかった。また表2
からも例1と同様に金型基材としてはダイス鋼よりも超
硬合金の方が好ましいことが分かる。
【0013】
【表2】
【0014】例3)次に、金型基材としての超硬合金の
組成、WC平均粒度及びビッカース硬さと非晶質炭素被
膜を被覆したパンチ押圧面の使用後のRaとの関係を検
討し、表3を得た。この時の被覆条件は、圧力5Pa、
全流量20ml/min、CF/CH比1/10、
基材温度100℃、バイアス電圧−1000V、被覆処
理時間4.0hr一定とし、得られた被膜中のフッ素量
は約9%、被膜厚さは約8μm、被膜Raは0.3μm
以下、被膜微小ビッカース硬さは約2000であった。
例1と同様のダイを用いて同じくエポキシ樹脂タブレッ
トを200万個成形した結果、結合相が10%以上、1
5%以下のCo及び/又はNiよりなり、WC平均粒度
が0.4μm以上、2.0μm以下で、かつビッカース
硬さが1400以上、1800以下である超硬合金を基
材とした本発明品は比較品に比べRaが著しく小さく、
かつ欠損によって寿命となることもなく、なお使用可能
の状態にあった。
【0015】
【表3】
【0016】例4)例1と同様のダイス鋼とWC−12
%Co超硬合金をパンチ基材として用いて、基材の仕上
げ面粗さ(Ra)を種々変化させ、非晶質炭素被膜被覆
条件は、被覆処理時間以外は例3と同様にして被覆処理
し、被膜厚さ及び被膜面粗さ(Ra)の異なるパンチを
作製した。ダイは、内周面被膜Raが約0.3μmの例
1と同様のものとした。これらを用いてシリカ粉末を含
むエポキシ樹脂のタブレットを200万個成形後、パン
チの押圧面への樹脂の付着の有無を調べた。表4に得ら
れた被膜のRa及びタブレット成形後の樹脂付着の有無
を示した。本発明品はいずれも樹脂の付着はなく、なお
使用可能であったが、被膜Raの大きい比較品はいずれ
もタブレット成形数が200万個に満たない時点で離型
性が劣化し、樹脂が付着したためそれ以上の成形が不能
となった。
【0017】
【表4】
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る半
導体封止用樹脂のタブレット成形型は、金型基材にフッ
素を含む非晶質の炭素被膜を被覆しているため、使用表
面は優れた離型性を示すと共に高耐摩耗性を有すること
により、被加工材の品質が向上すると共に金型の寿命が
長くなり、工業上極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体封止用樹脂のタブレット成
形用金型の概念図である。
【符号の説明】
1、2 パンチ 3 ダイ 4、5 パンチの押圧面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体封止用樹脂のタブレット成形に用
    いる金型において、該型の少なくとも樹脂に接する部分
    に、1質量%以上、30質量%以下のフッ素を含む非晶
    質の炭素被膜を被覆したことを特徴とする、半導体封止
    用樹脂のタブレット成形用金型。
  2. 【請求項2】 被膜厚さが0.5μm以上、10.0μ
    m以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    封止用樹脂のタブレット成形用金型。
  3. 【請求項3】 被膜の微小ビッカース硬さが1000以
    上、3000以下であることを特徴とする請求項1及び
    請求項2に記載の半導体封止用樹脂のタブレット成形用
    金型。
  4. 【請求項4】 金型の基材がWC基超硬合金であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    半導体封止用樹脂のタブレット成形用金型。
  5. 【請求項5】 金型の基材であるWC基超硬合金の結合
    相が10質量%以上、15質量%以下のCo及び/又は
    Niよりなり、WC平均粒度が0.4μm以上、2.0
    μm以下で、かつビッカース硬さが1400以上、18
    00以下であることを特徴とする請求項4に記載の半導
    体封止用樹脂のタブレット成形用金型。
  6. 【請求項6】 被膜表面の平均面粗さが0.4μm以下
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    かに記載の半導体封止用樹脂のタブレット成形用金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6259864A (ja) * 1985-09-06 1987-03-16 ゼロツクス コ−ポレ−シヨン ベルト速度を測定するための装置及び方法
JP2013206968A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Kaneka Corp 光半導体パッケージ用タブレット成形金型及びその金型を用いたタブレットの製造方法
WO2015151825A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 出光興産株式会社 圧縮成形金型、圧縮成形金型の製造方法、及び圧縮成形体の製造方法

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