JPH07242984A - 樹脂付着を低減した型部材 - Google Patents
樹脂付着を低減した型部材Info
- Publication number
- JPH07242984A JPH07242984A JP10344394A JP10344394A JPH07242984A JP H07242984 A JPH07242984 A JP H07242984A JP 10344394 A JP10344394 A JP 10344394A JP 10344394 A JP10344394 A JP 10344394A JP H07242984 A JPH07242984 A JP H07242984A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- surface layer
- mold member
- hardness
- sufficient thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は樹脂の付着及びその弊害に耐え得る
ＣＢＮ被覆超硬合金部材を創生し、かつその合金を用い
て高信頼性、長寿命の各種金型を提供することにある 【構成】 表面を耐摩耗性及び耐樹脂付着性に富むＣＢ
Ｎとし基体を靱性に富む超硬またはサーメットとする
ＣＢＮ被覆超硬合金部材を創生し、かつその合金を用い
て高信頼性、長寿命の各種金型を提供することにある 【構成】 表面を耐摩耗性及び耐樹脂付着性に富むＣＢ
Ｎとし基体を靱性に富む超硬またはサーメットとする
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂の付着を低減して信
頼性及び使用寿命を改善した超硬部材に関するものであ
る。
頼性及び使用寿命を改善した超硬部材に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】リードフレームにＩＣをマウントする工
程には従来より各種の超硬製のパンチ、ダイが数多く使
用されている。特にＩＣを環境から保護するための樹脂
モールドが一般的であるため、樹脂タブレット製造のた
めの臼、杵 射出成形部のポット、プランジャー、樹脂
導入口のゲート、レジン樹脂を除去するレジンカットパ
ンチなどは直接または間接に樹脂と接触するものが数多
くある。ところが最近樹脂の高性能化のためフィラー剤
であるシリカの含有量が高くかつ腐食性のガスを多量に
発生させるような種類の樹脂が使用されはじめた。その
ためこのような樹脂と接触する 超硬部材は硬いシリカ
によって表面が摩耗して凹凸がはげしくなる。凹凸が激
しくなると樹脂が 部材の表面に付着しやすくなり、次
には付着した樹脂から発生する腐食性のガスのために超
硬部材の金属バインダー部分が侵食され表面のダメージ
が助長される。
程には従来より各種の超硬製のパンチ、ダイが数多く使
用されている。特にＩＣを環境から保護するための樹脂
モールドが一般的であるため、樹脂タブレット製造のた
めの臼、杵 射出成形部のポット、プランジャー、樹脂
導入口のゲート、レジン樹脂を除去するレジンカットパ
ンチなどは直接または間接に樹脂と接触するものが数多
くある。ところが最近樹脂の高性能化のためフィラー剤
であるシリカの含有量が高くかつ腐食性のガスを多量に
発生させるような種類の樹脂が使用されはじめた。その
ためこのような樹脂と接触する 超硬部材は硬いシリカ
によって表面が摩耗して凹凸がはげしくなる。凹凸が激
しくなると樹脂が 部材の表面に付着しやすくなり、次
には付着した樹脂から発生する腐食性のガスのために超
硬部材の金属バインダー部分が侵食され表面のダメージ
が助長される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の 超
硬では最近の樹脂に含有されるシリカの硬さおよび腐食
性ガスに負けて表面の凹凸が激しくなりそれが樹脂の付
着を誘発し、信頼性および使用寿命を激減させる。
硬では最近の樹脂に含有されるシリカの硬さおよび腐食
性ガスに負けて表面の凹凸が激しくなりそれが樹脂の付
着を誘発し、信頼性および使用寿命を激減させる。
【０００４】
【課題を解決するための手段】シリカの硬さに勝ち、か
つ樹脂から発生する腐食性のガスに浸食されにくくする
には部材の表面を超硬合金よりもさらに硬い材料でかつ
金属成分の少ない材料すなわちＣＢＮとすることが理想
的である。しかしながら部材全体をＣＢＮとすると当然
ながら抗折力と破壊靱性値が低下する。ところが最近の
多ピン化傾向のためパンチを筆頭に部材全般が薄肉化の
傾向にある。このような薄肉部材にＣＢＮ体を用いると
抗折力と破壊靱性値が低いために折損を起こす頻度が高
くなり実用に供せられない。本発明者らはこの相反する
性質を１つの部材に共存させる方法について鋭意検討を
行った結果、表面は硬くかつ耐食性のあるＣＢＮ膜、内
部は靱性に富む超硬またはサーメットとすることで解決
するに至った。以下、特許請求の範囲に従って詳細に説
明する。
つ樹脂から発生する腐食性のガスに浸食されにくくする
には部材の表面を超硬合金よりもさらに硬い材料でかつ
金属成分の少ない材料すなわちＣＢＮとすることが理想
的である。しかしながら部材全体をＣＢＮとすると当然
ながら抗折力と破壊靱性値が低下する。ところが最近の
多ピン化傾向のためパンチを筆頭に部材全般が薄肉化の
傾向にある。このような薄肉部材にＣＢＮ体を用いると
抗折力と破壊靱性値が低いために折損を起こす頻度が高
くなり実用に供せられない。本発明者らはこの相反する
性質を１つの部材に共存させる方法について鋭意検討を
行った結果、表面は硬くかつ耐食性のあるＣＢＮ膜、内
部は靱性に富む超硬またはサーメットとすることで解決
するに至った。以下、特許請求の範囲に従って詳細に説
明する。
【０００５】
【作用】被覆膜の厚みは用途によって規定されるもので
あり、薄すぎると充分な耐摩耗性及び耐食性が確保でき
ず凹凸が生じ易くなり本発明の主旨に反する。また厚す
ぎると耐摩耗性、耐食性は確保できるものの破壊靱性値
の低下が生じ折損しやすくなりやはり本発明の主旨に反
する。基体は硬さがＨＲＡ９２．０以下のＷＣ基超硬ま
たはサーメットとする。ＨＲＡ９２．０以下とすること
で靱性が確保でき、薄肉形状の部材として使用しても折
損の頻度が少なく実用に充分供せられる。部材として具
体的には樹脂モールド用のポット、プランジャー、樹脂
タブレット成形用の臼、杵、モールド流入口に設置する
ゲート、レジン樹脂 を除去するレジンカットパンチと
ダイなどはその用途から直接間接に樹脂の影響を受け易
く本発明の適用によってその改善効果が大きい。
あり、薄すぎると充分な耐摩耗性及び耐食性が確保でき
ず凹凸が生じ易くなり本発明の主旨に反する。また厚す
ぎると耐摩耗性、耐食性は確保できるものの破壊靱性値
の低下が生じ折損しやすくなりやはり本発明の主旨に反
する。基体は硬さがＨＲＡ９２．０以下のＷＣ基超硬ま
たはサーメットとする。ＨＲＡ９２．０以下とすること
で靱性が確保でき、薄肉形状の部材として使用しても折
損の頻度が少なく実用に充分供せられる。部材として具
体的には樹脂モールド用のポット、プランジャー、樹脂
タブレット成形用の臼、杵、モールド流入口に設置する
ゲート、レジン樹脂 を除去するレジンカットパンチと
ダイなどはその用途から直接間接に樹脂の影響を受け易
く本発明の適用によってその改善効果が大きい。
【０００６】
【実施例】まずＷＣ，Ｃｏ，Ｃｒなどの原料粉末を所定
の比に秤量後アルコールを 分散剤として用いボールミ
ルで７２時間湿式混合した。 次にスプレードライで
混合粉を乾燥、造粒後所定の形状にプレス成形し、さら
に適宜適当な燒結条件を選んで燒結した。燒結後それぞ
れの形状に加工後樹脂と接触する部分を主体に表面被覆
処理した。被覆処理後必要な場合はさらに最終加工を行
なった。被覆処理は現在一般に行なわれている方法、す
なわち高周波プラズマＣＶＤ（処理１）、マイクロ波Ｃ
ＶＤ（処理２）、レーザーＰＶＤ（処理３），電子ビー
ムＰＶＤ（処理４）を適宜行ない、ＣＢＮ薄膜を用途に
応じて所定の膜厚に成膜した。こうして作製した超硬合
金部材すなわち樹脂モールド用のポット、プランジャ
ー、樹脂タブレット成形用臼、杵、ＩＣの樹脂モールド
金型のゲート、レジンカットパンチおよびダイを作製し
従来品の被覆処理を行なっていないものと比較し、樹脂
の付着状況、折損頻度および耐摩耗性を調査した。
の比に秤量後アルコールを 分散剤として用いボールミ
ルで７２時間湿式混合した。 次にスプレードライで
混合粉を乾燥、造粒後所定の形状にプレス成形し、さら
に適宜適当な燒結条件を選んで燒結した。燒結後それぞ
れの形状に加工後樹脂と接触する部分を主体に表面被覆
処理した。被覆処理後必要な場合はさらに最終加工を行
なった。被覆処理は現在一般に行なわれている方法、す
なわち高周波プラズマＣＶＤ（処理１）、マイクロ波Ｃ
ＶＤ（処理２）、レーザーＰＶＤ（処理３），電子ビー
ムＰＶＤ（処理４）を適宜行ない、ＣＢＮ薄膜を用途に
応じて所定の膜厚に成膜した。こうして作製した超硬合
金部材すなわち樹脂モールド用のポット、プランジャ
ー、樹脂タブレット成形用臼、杵、ＩＣの樹脂モールド
金型のゲート、レジンカットパンチおよびダイを作製し
従来品の被覆処理を行なっていないものと比較し、樹脂
の付着状況、折損頻度および耐摩耗性を調査した。
【０００７】
【表１】
【０００８】
【表２】
【０００９】
【表３】
【００１０】
【発明の効果】このように表面をＣＢＮ被覆した超硬合
金材料を用いた各種金型部材は樹脂の付着が少なく、折
損頻度も僅少でかつ耐摩耗性に富む性質を得ることが出
来る。
金材料を用いた各種金型部材は樹脂の付着が少なく、折
損頻度も僅少でかつ耐摩耗性に富む性質を得ることが出
来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ２３Ｃ 14/06 Ｈ 8414−4Ｋ Ｊ 8414−4Ｋ 16/30 26/00 Ｃ // Ｂ２９Ｌ 31:34
Claims (4)
- 【請求項１】 充分な厚みに表層部にＣＢＮを被覆した
硬さＨＲＡ９２．０以下のＷＣ基超硬合金またはＴｉＣ
またはＴｉＣＮ基サーメットで全体または１部が構成さ
れた半導体素子（以下ＩＣと略称）の樹脂モールド用の
ポットまたはプランジャー等の樹脂付着を低減した型部
材。 - 【請求項２】 請求項１記載の充分な厚みに表層部にＣ
ＢＮを被覆した硬さＨＲＡ９２．０以下のＷＣ基超硬合
金またはＴｉＣまたはＴｉＣＮ基サーメットで全体また
は１部が構成されたＩＣの樹脂モールド用の樹脂タブレ
ットを成形するための臼または杵等の樹脂付着を低減し
た型部材。 - 【請求項３】 請求項１記載の充分な厚みに表層部にＣ
ＢＮを被覆した硬さＨＲＡ９２．０以下のＷＣ基超硬合
金またはＴｉＣまたはＴｉＣＮ基サーメットで全体また
は１部が構成されたＩＣの樹脂モールド用金型の樹脂が
注入されるゲート部部品（以下ゲートと略称）等の樹脂
付着を低減した型部材。 - 【請求項４】 請求項１記載の充分な厚みに表層部にＣ
ＢＮを被覆した硬さＨＲＡ９２．０以下のＷＣ基超硬合
金またはＴｉＣまたはＴｉＣＮ基サーメットで全体また
は１部が構成されたリードフレーム上へのＩＣ装着工程
において付着した樹脂を除去するためのパンチまたはダ
イ（以下レジンカットパンチまたはダイと略称）等の樹
脂付着を低減した型部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10344394A JPH07242984A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 樹脂付着を低減した型部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10344394A JPH07242984A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 樹脂付着を低減した型部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07242984A true JPH07242984A (ja) | 1995-09-19 |
Family
ID=14354181
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10344394A Pending JPH07242984A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 樹脂付着を低減した型部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07242984A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1992007895A1 (de) * | 1990-10-31 | 1992-05-14 | Henkel Kommanditgesellschaft Auf Aktien | Initiatorsysteme für die polymerisation von 2-oxazolinen |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP10344394A patent/JPH07242984A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1992007895A1 (de) * | 1990-10-31 | 1992-05-14 | Henkel Kommanditgesellschaft Auf Aktien | Initiatorsysteme für die polymerisation von 2-oxazolinen |
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