JP3512224B2 - 樹脂付着を低減した超硬合金部材 - Google Patents

樹脂付着を低減した超硬合金部材

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JP3512224B2
JP3512224B2 JP01586294A JP1586294A JP3512224B2 JP 3512224 B2 JP3512224 B2 JP 3512224B2 JP 01586294 A JP01586294 A JP 01586294A JP 1586294 A JP1586294 A JP 1586294A JP 3512224 B2 JP3512224 B2 JP 3512224B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂の付着を低減して信
頼性及び使用寿命を改善した各種超硬合金部材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】リードフレームにICをマウントする工
程には従来より 各種の超硬製のパンチ、ダイが数多く
使用されている。特にICを環境から保護するための樹
脂モールドが一般的であるため、樹脂タブレット製造の
ための臼、杵、射出成形部のポット、プランジャー、樹
脂導入口のゲート、リードフレームのタイバーカット、
レジン樹脂を除去するレジンカットパンチなどは直接ま
たは間接に樹脂と接触するものが数多くある。
【0003】ところが、最近樹脂の高性能化のためフィ
ラー剤であるシリカの含有量が高くかつ腐食性のガスを
多量に発生させるような種類の樹脂が使用されはじめ
た。そのためこのような樹脂と接触する超硬部材は硬い
シリカによって表面が摩耗して凹凸がはげしくなる。凹
凸が激しくなると樹脂が超硬部材の表面に付着しやすく
なり、次には付着した樹脂から発生する腐食性のガスの
ために超硬部材の金属バインダー部分が侵食され表面の
ダメージが助長される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の超硬
では最近の樹脂に含有されるシリカの硬さおよび腐食性
ガスに負けて表面の凹凸が激しくなりそれが樹脂の付着
を誘発し、信頼性および使用寿命を激減させている。
【0005】
【課題を解決するための手段】シリカの硬さに勝ち、か
つ腐食性ガスに勝つためには金属バインダー量を少なく
しさらに平均粒径の小さいWCを用いたいわゆる超微粒
合金とすれば金属部の平均自由行路(MEAN FREE PATH)が
短くなり耐腐食性は向上する。しかしながら、金属量を
低減しかつ微粒子化すると当然ながら抗折力と破壊靱性
値が低下する。ところが最近の多ピン化傾向のためパン
チを筆頭に部材全般が薄肉化の傾向にある。このような
薄肉部材に低バインダー超微粒合金を用いると抗折力と
破壊靱性値が低いために折損を起こす頻度が高くなり実
用に供せられない。本発明者らはこの相反する性質を1
つの部材に共存させる方法について鋭意検討を行った結
果、表面は硬くかつ耐食性のある組成とし、内部は靱性
に富む組成の2重構造とすることで解決するに至った。
以下、特許請求の範囲に従って詳細に説明する。
【0006】
【作用】まず表層のA部の金属バインダーを用いる場合
はCo、Ni、Feの1種または2種以上を用いる。そ
れ以外の金属では炭化物とのぬれ性が悪く実用に供せら
れない。これらの鉄族金属の含有量は0〜5%の範囲と
する。5%を越えると硬さが低下するため表面の凹凸が
生じ易くなり本発明の主旨に反する。特に耐食性を向上
させる場合はCrを添加することが効果的でこの場合添
加量は0〜1.0%とする。1.0%を越えると靱性が
低下し実用に供せられない。WCの1部は周期律表の4
A、5A、6A族の炭化物、窒化物、炭窒化物から選ば
れた1種または2種以上で置換して良いが、この場合置
換量は高々20%までとする。20%を越えると靱性が
低下し実用に供せられない。これらWC以外の硬質物質
を用いる理由は添加する硬質物質の種類によって耐食性
の向上や耐摩耗性の向上が望めるからである。
【0007】A部は勿論、超硬合金の1種であり、従っ
て残余はWCである。またA部の厚みは再研磨回数等よ
りは厚いほうが好ましいが、実用的には0.05〜15
mm程度でその用途、形状により適宜決められる。極め
て硬さが要求されるような用途や、パンチのような細長
い場合には1回使用に耐える厚さでよく、またプランジ
ャーのような摺動面の場合には再研磨等により繰り返し
の使用を考慮して厚くすることができる。
【0008】内部のB部は硬さがHRA92以下のWC
基超硬またはサーメットとする。HRA92以下とする
ことで靱性が確保でき、薄肉形状の部材として使用して
も折損の頻度が少なく実用に充分供せられる。A部とB
部の2重構造とする方法としては温度の上昇が少なく負
荷加重の少ない場合は銀ろう付けで充分本発明の主旨に
叶う。さらに接合強度を確保したいときにはA部構成部
とB部構成部を重ねて通電加熱で接合することでその目
的を達することが出来る。この場合接合部に金属薄片や
未焼結 超硬プレス体を挿入して通電加熱接合をしても
良い効果が得られる。
【0009】また、さらに接合強度を向上させたい時に
は成形体同士をかさねて焼結する、いわゆる焼結接合と
いう手段をとる事ができる。勿論この場合にも通電加熱
焼結の手段を採ることが出来る。超硬合金部材として具
体的には樹脂モールド用のポット、プランジャー樹脂タ
ブレット成形用の臼、杵、モールド流入口に設置するゲ
ート、リードフレーム打ち抜き用のパンチとダイ、特に
モールド用の樹脂が付着しやすいタイバー部のカットパ
ンチとダイ、レジン樹脂を除去するレジンカットパンチ
とダイなどはその用途から直接間接に樹脂の影響を受け
易く本発明の適用によってその改善効果が大きい。
【0010】
【実施例】WC、Co、Crなどの原料粉末を所定の比
に秤量後アルコールを分散剤として用いボールミルで7
2時間湿式混合した。次にスプレードライで混合粉を乾
燥、造粒後所定の形状にプレス成形した。このようにし
て得られた成形体を重ねて(A部用とB部用)焼結(処
理1)する、または焼結後銀ろう付けする(処理2)ま
たは焼結後通電加熱(処理3)する、または金属薄を2
種の焼結体間に挿入し通電加熱(処理4)するなどの手
段を用いて接合した。A部の材種を変え、B部の組成を
JIS・K40相当のWC−Co合金、またはサーメッ
ト合金として製作した。その組成、用途等を表1・表2
に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】こうして得られた接合部材を、A部が樹脂
との接触部であるようにして樹脂モールド用のポット、
プランジャー、樹脂タブレット成形用臼、杵、ICの樹
脂モールド金型のゲート、タイバーカットパンチおよび
ダイ、レジンカット、パンチおよびダイを作製し従来品
と比較し、樹脂の付着状況、折損頻度および耐摩耗性を
調査した。その結果を表3に示す。
【0014】
【表3】
【0015】表3より、表面を高硬度な、バインダー量
の少ない材種とすることにより、樹脂の付着を減少させ
ると共に、摩耗量を少なめ長寿命化を達成できると共
に、その厚さが十分あるため再研磨も可能である。
【0016】
【発明の効果】このように、表面を結合金属を少なくし
て極めて硬くし、内部を結合金属を多くした靱性に富む
2重構造の超硬合金 部材を用いた各種金型部材は樹脂
の付着が少なく、折損頻度も僅少でかつ耐摩耗性に富む
性質を得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 29/02 B29C 45/58 H01L 21/56 H01L 23/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる超硬材を接合してなる部材におい
    て、表層のA部は、鉄属金属;0〜5重量%、Cr;0
    〜1.0重量%、WC;75〜100重量%及び周期律
    表の4a、5a、6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物、
    ほう化物から選ばれた1種又は2種以上;0〜20重量
    %、で構成され、内部のB部は、硬さHRA92以下の
    WC基超硬合金又はTiC又はTiCN基サーメットで
    あることを特徴とする樹脂付着を低減した超硬合金部
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超硬合金部材を用い
    て、半導体素子の樹脂モールド用のポット及び/又はプ
    ランジャ−の全体又はその1部を構成したことを特徴と
    するポット及び/又はプランジャ−。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の超硬合金部材を用い
    て、ICの樹脂モールド用の樹脂タブレットを成形する
    ための臼又は杵の全体又は1部を構成したことを特徴と
    する樹脂タブレットを成形するための臼又は杵。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の超硬合金部材を用い
    て、ICの樹脂モールド用金型の樹脂が注入されるゲー
    ト部部品の全体又は1部を構成したことを特徴とするゲ
    ート部部品。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の超硬合金部材を用い
    て、IC装着用のリードフレームの打ち抜き用パンチ又
    はダイの全体又は1部を構成したことを特徴とするIC
    装着用のリードフレームの打ち抜き用パンチ又はダイ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のIC装着用の打ち抜き用
    パンチ又はダイがタイバーカットパンチ又はタイバーカ
    ットダイであることを特徴とするIC装着用の打ち抜き
    用パンチ又はダイ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の超硬合金部材を用い
    て、リードフレーム上へのIC装着工程において付着し
    た樹脂を除去するためのパンチ又はダイの全体又は1部
    を構成したことを特徴とするリードフレーム上へのIC
    装着工程において付着した樹脂を除去するためのパンチ
    又はダイ。
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