JPH0747571A - 半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型 - Google Patents
半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型Info
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- JPH0747571A JPH0747571A JP7061694A JP7061694A JPH0747571A JP H0747571 A JPH0747571 A JP H0747571A JP 7061694 A JP7061694 A JP 7061694A JP 7061694 A JP7061694 A JP 7061694A JP H0747571 A JPH0747571 A JP H0747571A
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- encapsulating material
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- Ceramic Products (AREA)
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- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性と離型性に優れるとともに、高品質
の成形品が得られ、そしてまた、加工面が好適な表面あ
らさを有する半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用
型を提供する。 【構成】 本発明は、型の少なくとも材料に接する部分
が0.1〜10mmの厚さを有する焼結ダイヤモンド層
19、26、28からなり、そして、この焼結ダイヤモ
ンド層がWC基超硬合金からなる下地基材上に接合され
ているとともに、WC基超硬合金の結合相の格子定数を
3.57Å以下とし、さらにダイヤモンドの平均粒径を
0.2〜50μmとしている。さらにまた、焼結ダイヤ
モンド層に、周期率表のIVa族、Va族、VIa族の元
素、及びこれらの元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、Fe、Co、Ni、の群から選ばれる1種以上の成
分を0.1〜20%含有するものとしている。
の成形品が得られ、そしてまた、加工面が好適な表面あ
らさを有する半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用
型を提供する。 【構成】 本発明は、型の少なくとも材料に接する部分
が0.1〜10mmの厚さを有する焼結ダイヤモンド層
19、26、28からなり、そして、この焼結ダイヤモ
ンド層がWC基超硬合金からなる下地基材上に接合され
ているとともに、WC基超硬合金の結合相の格子定数を
3.57Å以下とし、さらにダイヤモンドの平均粒径を
0.2〜50μmとしている。さらにまた、焼結ダイヤ
モンド層に、周期率表のIVa族、Va族、VIa族の元
素、及びこれらの元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、Fe、Co、Ni、の群から選ばれる1種以上の成
分を0.1〜20%含有するものとしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC等の半導体部品を
樹脂封止する際、樹脂封止用材料を予備成形するために
用いる半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型に関
する。
樹脂封止する際、樹脂封止用材料を予備成形するために
用いる半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品を製造する際に行なわれる樹
脂封止は、通常エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用い
たトランスファー成形法を利用することによって行なわ
れている。このような樹脂は、取り扱いやすいように円
柱状のタブレットに予備成形されており、半導体部品を
封止及び成形する際には、このタブレットを予備加熱し
た後にトランスファー成形機によって加圧成形するよう
にしている。そして、このタブレットを製造する型に
は、通常ダイス鋼や超硬合金等が使用されている。
脂封止は、通常エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用い
たトランスファー成形法を利用することによって行なわ
れている。このような樹脂は、取り扱いやすいように円
柱状のタブレットに予備成形されており、半導体部品を
封止及び成形する際には、このタブレットを予備加熱し
た後にトランスファー成形機によって加圧成形するよう
にしている。そして、このタブレットを製造する型に
は、通常ダイス鋼や超硬合金等が使用されている。
【0003】ところで、最近の半導体製品の形状は、実
装密度を高める必要から、薄型のフラットパッケージが
多くなりつつある。そのため、樹脂封止用材料として広
く使用されているエポキシ樹脂も、高分子のものより流
動性に富んで気泡ができにくい低分子(分子量1000
0以下)のものが使用されるようになっている。それと
ともに、充填剤として混入されるシリカ粉末等の硬質粒
子も、パッケージの低応力化のためその含有量が50%
〜80%と次第に多くなる傾向にある。そして、一般に
エポキシ樹脂は接着性が強く、ダイス鋼や超硬合金から
なる加工面に容易に付着する。このため、通常は、ラッ
ピング加工による表面加工を施した加工面に、シリコン
等を用いた離型処理を施すようにしている。
装密度を高める必要から、薄型のフラットパッケージが
多くなりつつある。そのため、樹脂封止用材料として広
く使用されているエポキシ樹脂も、高分子のものより流
動性に富んで気泡ができにくい低分子(分子量1000
0以下)のものが使用されるようになっている。それと
ともに、充填剤として混入されるシリカ粉末等の硬質粒
子も、パッケージの低応力化のためその含有量が50%
〜80%と次第に多くなる傾向にある。そして、一般に
エポキシ樹脂は接着性が強く、ダイス鋼や超硬合金から
なる加工面に容易に付着する。このため、通常は、ラッ
ピング加工による表面加工を施した加工面に、シリコン
等を用いた離型処理を施すようにしている。
【0004】しかしながら、このような従来のタブレッ
ト成形用型は、樹脂に含まれるシリカ粉末等の硬質粒子
により、樹脂と接触する型の部分が短時間で激しく摩耗
し、これにより、成形品の離型性も極めて悪くなるとい
う欠点があった。
ト成形用型は、樹脂に含まれるシリカ粉末等の硬質粒子
により、樹脂と接触する型の部分が短時間で激しく摩耗
し、これにより、成形品の離型性も極めて悪くなるとい
う欠点があった。
【0005】加えて、エポキシ樹脂は低分子のものにな
るほどベタ付きやすくなってシリカ粉末等の硬質粒子と
ともに型に付着しやすくなる。このため、このような低
分子エポキシ樹脂を用いて成形する際は、離型処理を施
しても常に良好な離型性を得ることは難しく、煩雑な離
型処理が必要になる。
るほどベタ付きやすくなってシリカ粉末等の硬質粒子と
ともに型に付着しやすくなる。このため、このような低
分子エポキシ樹脂を用いて成形する際は、離型処理を施
しても常に良好な離型性を得ることは難しく、煩雑な離
型処理が必要になる。
【0006】そして、シリカ粉末が加工面に付着した状
態のまま成形作業を続けると、成形品に空気(酸素)が
混入し易くなって封止効果が低減し、製品の信頼性や歩
留りが低下してしまうという不具合があった。このよう
な不具合を防ぐため、付着したシリカ粉末を完全に除去
する作業が必要になるが、この作業は一回の成形ごとに
ブラシやハケ等を用いた手作業によっているのが現状で
ある。結果として、このような付着粉末除去作業が障害
となって、ロータリーパンチ等を用いることによる成形
作業の自動化が難しくなり、コスト高や作業効率低下の
原因となっていた。
態のまま成形作業を続けると、成形品に空気(酸素)が
混入し易くなって封止効果が低減し、製品の信頼性や歩
留りが低下してしまうという不具合があった。このよう
な不具合を防ぐため、付着したシリカ粉末を完全に除去
する作業が必要になるが、この作業は一回の成形ごとに
ブラシやハケ等を用いた手作業によっているのが現状で
ある。結果として、このような付着粉末除去作業が障害
となって、ロータリーパンチ等を用いることによる成形
作業の自動化が難しくなり、コスト高や作業効率低下の
原因となっていた。
【0007】また、型の加工面に、ラッピング加工によ
る表面仕上げを施す場合、特にフラット面の均一な加工
や、凹型の隅部への微細な加工はかなり難しく、現場で
は、手触りや試験片の引っ掛かり具合等、作業員の勘と
経験に依存している状態である。そのため、常に一定の
表面あらさを得ることが困難であるとともに作業効率も
低くなるという問題があった。
る表面仕上げを施す場合、特にフラット面の均一な加工
や、凹型の隅部への微細な加工はかなり難しく、現場で
は、手触りや試験片の引っ掛かり具合等、作業員の勘と
経験に依存している状態である。そのため、常に一定の
表面あらさを得ることが困難であるとともに作業効率も
低くなるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術に着目してなされたものであり、耐摩耗性と
離型性に優れるとともに、高品質の成形品が得られ、そ
してまた、加工面が好適な表面あらさを有する半導体樹
脂封止用材料のタブレット成形用型を提供することを目
的とする。
従来の技術に着目してなされたものであり、耐摩耗性と
離型性に優れるとともに、高品質の成形品が得られ、そ
してまた、加工面が好適な表面あらさを有する半導体樹
脂封止用材料のタブレット成形用型を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、型の少なくとも材料に接
する部分が、焼結ダイヤモンド層からなる半導体樹脂封
止用材料のタブレット成形用型としている。
決するためになされたもので、型の少なくとも材料に接
する部分が、焼結ダイヤモンド層からなる半導体樹脂封
止用材料のタブレット成形用型としている。
【0010】そして、焼結ダイヤモンド層が、0.1〜
10mmの厚さを有し、WC基超硬合金からなる下地基
材上に接合されたものとするとともに、WC基超硬合金
の結合相の格子定数を3.57Å以下とし、さらに下地
基材の表面部に用いられる焼結ダイヤモンド層のダイヤ
モンドの平均粒径を0.2〜50μmとしている。
10mmの厚さを有し、WC基超硬合金からなる下地基
材上に接合されたものとするとともに、WC基超硬合金
の結合相の格子定数を3.57Å以下とし、さらに下地
基材の表面部に用いられる焼結ダイヤモンド層のダイヤ
モンドの平均粒径を0.2〜50μmとしている。
【0011】そしてまた、焼結ダイヤモンド層が、以下
の群から選ばれる1種以上の成分を0.1〜20%含有
するものとしている。 周期率表のIVa族の元素、 周期率表のVa族の元素、 周期率表のVIa族の元素、 周期率表のIVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 周期率表のVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、 周期率表のVIa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 Fe、 Co、 Ni
の群から選ばれる1種以上の成分を0.1〜20%含有
するものとしている。 周期率表のIVa族の元素、 周期率表のVa族の元素、 周期率表のVIa族の元素、 周期率表のIVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 周期率表のVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、 周期率表のVIa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 Fe、 Co、 Ni
【0012】さらに、上記したような半導体樹脂封止用
材料のタブレット成形用型について、半導体封止用材料
が低分子のエポキシ樹脂を使用するものであって、該型
の少なくとも材料に接する部分が、焼結ダイヤモンド層
からなるものとしている。
材料のタブレット成形用型について、半導体封止用材料
が低分子のエポキシ樹脂を使用するものであって、該型
の少なくとも材料に接する部分が、焼結ダイヤモンド層
からなるものとしている。
【0013】そして、焼結ダイヤモンド層を、その表面
形状に応じて放電加工やラッピング加工を行なうことに
よって表面仕上げを施したものとしている。
形状に応じて放電加工やラッピング加工を行なうことに
よって表面仕上げを施したものとしている。
【0014】
【作用】本発明による半導体樹脂封止用材料のタブレッ
ト成形用型は、型の少なくとも材料に接する部分に焼結
ダイヤモンド層を形成しているため、高い耐摩耗性と離
型性が得られる。
ト成形用型は、型の少なくとも材料に接する部分に焼結
ダイヤモンド層を形成しているため、高い耐摩耗性と離
型性が得られる。
【0015】そして本発明は、この焼結ダイヤモンド層
の下地基材としてWCを主成分とする超硬合金を用いて
いる。この超硬合金は、硬度、強度、耐蝕性において非
常に優れており、その上、ダイヤモンド砥石による加工
も容易である。さらに熱膨張率係数が約6.0×10-6
/℃以下と非常に小さいために、焼結ダイヤモンドとの
間の熱応力が生じにくく、したがってダイヤモンド片の
欠け、割れ、剥がれが少ない。
の下地基材としてWCを主成分とする超硬合金を用いて
いる。この超硬合金は、硬度、強度、耐蝕性において非
常に優れており、その上、ダイヤモンド砥石による加工
も容易である。さらに熱膨張率係数が約6.0×10-6
/℃以下と非常に小さいために、焼結ダイヤモンドとの
間の熱応力が生じにくく、したがってダイヤモンド片の
欠け、割れ、剥がれが少ない。
【0016】また、このタブレット成形型は、0.1〜
10mmの厚さの焼結ダイヤモンド層を下地基材の表面
部のみに用いるものなので、特に薄層状とした場合には
高価な焼結ダイヤモンドの使用量を節約でき、結果とし
て安価に製造できる。
10mmの厚さの焼結ダイヤモンド層を下地基材の表面
部のみに用いるものなので、特に薄層状とした場合には
高価な焼結ダイヤモンドの使用量を節約でき、結果とし
て安価に製造できる。
【0017】そしてまた、下地基材の超硬合金の結合相
の格子定数が3.57Å以下となる様に合金炭素量を高
炭素側にコントロールすることによって、下地基材とダ
イヤモンド層との接着強度を高めている。なお、望まし
くは組織中に0.01〜0.5%の遊離炭素を含有させ
ることによって、下地基材とダイヤモンド層との接着強
度をより高めることが可能である。
の格子定数が3.57Å以下となる様に合金炭素量を高
炭素側にコントロールすることによって、下地基材とダ
イヤモンド層との接着強度を高めている。なお、望まし
くは組織中に0.01〜0.5%の遊離炭素を含有させ
ることによって、下地基材とダイヤモンド層との接着強
度をより高めることが可能である。
【0018】さらにまた、焼結ダイヤモンドのダイヤモ
ンド平均粒径を0.2〜50μmとすることによって成
形型として好適な表面あらさを得ることができる。そし
てまた、上記したような成分、即ち、周期率表のIVa
族、Va族、VIa族の元素、──、Fe、Co、Ni を
0.1〜20%の範囲で適宜含有させることによって、
タブレットの成形条件にあわせて型の強度、耐摩耗性を
コントロールすることができる。
ンド平均粒径を0.2〜50μmとすることによって成
形型として好適な表面あらさを得ることができる。そし
てまた、上記したような成分、即ち、周期率表のIVa
族、Va族、VIa族の元素、──、Fe、Co、Ni を
0.1〜20%の範囲で適宜含有させることによって、
タブレットの成形条件にあわせて型の強度、耐摩耗性を
コントロールすることができる。
【0019】上記したような半導体樹脂封止用材料のタ
ブレット成形用型は、半導体封止用材料が低分子のエポ
キシ樹脂を使用するものであっても、離型性が損なわれ
ることがない。
ブレット成形用型は、半導体封止用材料が低分子のエポ
キシ樹脂を使用するものであっても、離型性が損なわれ
ることがない。
【0020】そしてまた、焼結ダイヤモンド層に、その
表面形状に応じて放電加工やラッピング加工を適宜施す
るようにしている。このような放電加工を用いた表面仕
上げは、従来のようなラッピング加工のみによるものに
比べ、大幅に作業時間を低減することができるととも
に、フラット面や凹型の隅部のような箇所でも均一で微
細な加工が可能となる。そのため、加工面表面が理想的
な状態で、効率よく成形作業を行うことができる。
表面形状に応じて放電加工やラッピング加工を適宜施す
るようにしている。このような放電加工を用いた表面仕
上げは、従来のようなラッピング加工のみによるものに
比べ、大幅に作業時間を低減することができるととも
に、フラット面や凹型の隅部のような箇所でも均一で微
細な加工が可能となる。そのため、加工面表面が理想的
な状態で、効率よく成形作業を行うことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を、図面を参照
して説明する。
して説明する。
【0022】図1〜図3に示すように、WC−6%Co
組成の超硬合金からなる厚さ10mmの下地基材1の表
面部2に、焼結ダイヤモンド層3として、平均粒度が約
40μmのダイヤモンド4に5%のCoを含有させてな
る厚さ1mmの仮焼結体を重ねた後、高圧容器中に入
れ、温度1350℃、圧力6GPaの条件下で0.5時
間ホットプレスを施すことによって、焼結ダイヤモンド
と超硬合金の接合材を作成した。
組成の超硬合金からなる厚さ10mmの下地基材1の表
面部2に、焼結ダイヤモンド層3として、平均粒度が約
40μmのダイヤモンド4に5%のCoを含有させてな
る厚さ1mmの仮焼結体を重ねた後、高圧容器中に入
れ、温度1350℃、圧力6GPaの条件下で0.5時
間ホットプレスを施すことによって、焼結ダイヤモンド
と超硬合金の接合材を作成した。
【0023】その後、この接合材を所望の形状にワイヤ
ーカットし、平均粒度2μm以下のダイヤモンド砥粒を
用いたラップ盤により焼結ダイヤモンド表面の研磨仕上
げを行った。さらにこの接合材に後加工を施して成形用
のダイ5とパンチ6を製作した。
ーカットし、平均粒度2μm以下のダイヤモンド砥粒を
用いたラップ盤により焼結ダイヤモンド表面の研磨仕上
げを行った。さらにこの接合材に後加工を施して成形用
のダイ5とパンチ6を製作した。
【0024】平均粒径約10μmのシリカ(SiO2 )
粒子を70%含むエポキシ樹脂7を70℃に加熱後、上
記作成したダイ5とパンチ6を用いて、くり返し圧力
0.5t/cm2 、成形時間1.5秒で加圧成形した。
そして、200万回成形した後、型の表面で最も激しく
摩耗した場所の深さを測定したところ、0.1μm以下
であった。この結果から、本発明にかかる半導体樹脂封
止用材料のタブレット成形型は、従来の超硬合金製の型
が10μm以上摩耗したのに比べて極めて優れることが
分かった。
粒子を70%含むエポキシ樹脂7を70℃に加熱後、上
記作成したダイ5とパンチ6を用いて、くり返し圧力
0.5t/cm2 、成形時間1.5秒で加圧成形した。
そして、200万回成形した後、型の表面で最も激しく
摩耗した場所の深さを測定したところ、0.1μm以下
であった。この結果から、本発明にかかる半導体樹脂封
止用材料のタブレット成形型は、従来の超硬合金製の型
が10μm以上摩耗したのに比べて極めて優れることが
分かった。
【0025】図4は、本発明による他の実施例である。
タブレット成形用型11は、上パンチ12、下パンチ1
3及びダイ14よりなっている。
タブレット成形用型11は、上パンチ12、下パンチ1
3及びダイ14よりなっている。
【0026】上パンチ12は、略円筒状に形成されたシ
ャンク15(ダイス鋼SKD61製)、このシャンク1
5に挿入された状態でマウントされたロッド16(超硬
合金製)、そしてこのロッド16の下端にロウ付けで接
合されたダミー17(超硬合金製)から構成されてい
る。ダミー17の下側端面18には、後述する方法によ
り焼結ダイヤモンド層19が接合され、その中央部に
は、成形品の形状に応じた凹型20が形成されている。
ャンク15(ダイス鋼SKD61製)、このシャンク1
5に挿入された状態でマウントされたロッド16(超硬
合金製)、そしてこのロッド16の下端にロウ付けで接
合されたダミー17(超硬合金製)から構成されてい
る。ダミー17の下側端面18には、後述する方法によ
り焼結ダイヤモンド層19が接合され、その中央部に
は、成形品の形状に応じた凹型20が形成されている。
【0027】下パンチ13は、上パンチ12と同様に、
略円筒状のシャンク22(ダイス鋼SKD61製)、こ
のシャンク22に挿入された状態でマウントされたロッ
ド23(ダイス鋼SKD61製)、そしてこのロッド2
3の上端にロウ付けで接合されたダミー24(超硬合金
製)から構成されている。ダミー24の上側端面25に
は、所定厚さの焼結ダイヤモンド層26が接合され、そ
の中央部には、成形品の形状に応じた凹型27が形成さ
れている。
略円筒状のシャンク22(ダイス鋼SKD61製)、こ
のシャンク22に挿入された状態でマウントされたロッ
ド23(ダイス鋼SKD61製)、そしてこのロッド2
3の上端にロウ付けで接合されたダミー24(超硬合金
製)から構成されている。ダミー24の上側端面25に
は、所定厚さの焼結ダイヤモンド層26が接合され、そ
の中央部には、成形品の形状に応じた凹型27が形成さ
れている。
【0028】ダイ14は、両端が開口した略円筒状に形
成され、その内周壁には、上記したダミー17、24と
同様の方法で、所定厚さの焼結ダイヤモンド層28が形
成されている。さらに、この焼結ダイヤモンド層28の
内周壁は、下パンチ13の嵌入及び抜脱を容易にするた
め、下側開口へ向かうにつれ内径が広くなるテーパ状と
されている。
成され、その内周壁には、上記したダミー17、24と
同様の方法で、所定厚さの焼結ダイヤモンド層28が形
成されている。さらに、この焼結ダイヤモンド層28の
内周壁は、下パンチ13の嵌入及び抜脱を容易にするた
め、下側開口へ向かうにつれ内径が広くなるテーパ状と
されている。
【0029】なお、上記の焼結ダイヤモンド層19、2
6、28の表面には、その形状に応じて放電加工及びラ
ッピング加工を適宜施し、表面あらさRmax 0.11μ
mとなるような表面仕上げをしている。凹型20、27
の形状は、成形品の外形状に応じて、フラット状や異形
状とできるのは勿論である。
6、28の表面には、その形状に応じて放電加工及びラ
ッピング加工を適宜施し、表面あらさRmax 0.11μ
mとなるような表面仕上げをしている。凹型20、27
の形状は、成形品の外形状に応じて、フラット状や異形
状とできるのは勿論である。
【0030】ダミー17、24及びダイ14等の下地基
材へ焼結ダイヤモンド層19、26、28を接合するに
ついては、後述するような所定の平均粒度、含有成分、
含有成分率の人造ダイヤモンド粒からなる所定形状の仮
焼結体を形成し、その後、この仮焼結体を下地基材に重
ねたものを高圧容器中に入れ、所定の温度及び圧力下で
行うようにしている。
材へ焼結ダイヤモンド層19、26、28を接合するに
ついては、後述するような所定の平均粒度、含有成分、
含有成分率の人造ダイヤモンド粒からなる所定形状の仮
焼結体を形成し、その後、この仮焼結体を下地基材に重
ねたものを高圧容器中に入れ、所定の温度及び圧力下で
行うようにしている。
【0031】そして、以下の表のNo.1〜11に示すよう
な各々の平均粒度、含有成分等を有する焼結ダイヤモン
ド層を上記成形型の所定箇所に形成し、この各々の場合
について成形テストを行った。成形条件は、平均粒径約
10μmのシリカ粒子を70%含む70℃に加熱したエ
ポキシ樹脂を、圧力0.5t/cm2 、成形時間1.5
秒の条件で200万回加圧成形するものとし、この加圧
成形を行った後の焼結ダイヤモンド層の離型性と、最も
激しく摩耗した場所の深さを調べた。そのデータを以下
の表1に示す。
な各々の平均粒度、含有成分等を有する焼結ダイヤモン
ド層を上記成形型の所定箇所に形成し、この各々の場合
について成形テストを行った。成形条件は、平均粒径約
10μmのシリカ粒子を70%含む70℃に加熱したエ
ポキシ樹脂を、圧力0.5t/cm2 、成形時間1.5
秒の条件で200万回加圧成形するものとし、この加圧
成形を行った後の焼結ダイヤモンド層の離型性と、最も
激しく摩耗した場所の深さを調べた。そのデータを以下
の表1に示す。
【0032】
【表1】 A:焼結ダイヤモンド層の接合条件 (上段:温度〔℃〕、下段:圧力〔GPa〕) B:焼結ダイヤモンド層の厚さ (上段:パンチ〔mm〕、下段:ダイ〔mm〕) C:下地基材の結合相の格子定数〔Å〕 D:ダイヤモンド平均粒度〔μm〕 E:含有成分 F:含有成分〔%〕 G:磨耗深さ〔μm〕 H:離型性
【0033】この表1において、No.1〜7は本発明に係
る数値範囲及び含有成分について成形テストを行った場
合であり、No.8〜11は本発明に係る数値範囲及び含有
成分以外のものを一つ含む場合について成形テストを行
ったものである。この結果から、No.8〜11のいずれに
ついても本発明の目的である優れた耐磨耗性や離型性を
達成できないことがわかるとともに、No.1〜7に示すよ
うな本発明に係る数値範囲及び含有成分については顕著
な効果を奏することがわかる。そして、上記No.1〜7の
いずれの場合においても、焼結ダイヤモンド層の欠け、
割れ、剥がれ等はみられなかった。
る数値範囲及び含有成分について成形テストを行った場
合であり、No.8〜11は本発明に係る数値範囲及び含有
成分以外のものを一つ含む場合について成形テストを行
ったものである。この結果から、No.8〜11のいずれに
ついても本発明の目的である優れた耐磨耗性や離型性を
達成できないことがわかるとともに、No.1〜7に示すよ
うな本発明に係る数値範囲及び含有成分については顕著
な効果を奏することがわかる。そして、上記No.1〜7の
いずれの場合においても、焼結ダイヤモンド層の欠け、
割れ、剥がれ等はみられなかった。
【0034】なお、詳しいデータは省略するが、比較例
として従来より用いられているCrメッキを施したSK
D11製の型について上記の表1と同じ条件で成形テス
トを行ったところ1μm以上摩耗しており、この結果か
ら、本発明によるタブレット成形用型は、従来品に比べ
て約100倍以上の耐磨耗性を有していることが確認で
きた。
として従来より用いられているCrメッキを施したSK
D11製の型について上記の表1と同じ条件で成形テス
トを行ったところ1μm以上摩耗しており、この結果か
ら、本発明によるタブレット成形用型は、従来品に比べ
て約100倍以上の耐磨耗性を有していることが確認で
きた。
【0035】
【発明の効果】この発明に係る半導体樹脂封止用材料の
タブレット成形用型は、金型の少なくとも材料に接する
部分を焼結ダイヤモンド層で形成するので、高い硬度と
強度を有するとともに優れた耐蝕性と耐摩耗性を有し、
このため型の寿命が長くなり工業上有益である。また、
超硬合金からなる下地基材に焼結ダイヤモンド層を形成
する場合には、下地基材の表面部のみに薄層状の焼結ダ
イヤモンドを用いることができるので、高価な焼結ダイ
ヤモンドの使用量を節約でき、コスト面で有利である。
タブレット成形用型は、金型の少なくとも材料に接する
部分を焼結ダイヤモンド層で形成するので、高い硬度と
強度を有するとともに優れた耐蝕性と耐摩耗性を有し、
このため型の寿命が長くなり工業上有益である。また、
超硬合金からなる下地基材に焼結ダイヤモンド層を形成
する場合には、下地基材の表面部のみに薄層状の焼結ダ
イヤモンドを用いることができるので、高価な焼結ダイ
ヤモンドの使用量を節約でき、コスト面で有利である。
【0036】また、半導体樹脂封止用材料として低分子
のエポキシ樹脂を形成する場合でも、樹脂に接する加工
面に焼結ダイヤモンド層を形成していることにより、成
形品の離型性に優れ、作業効率を上げることができると
ともに、成形時の空気の混入を防止できて高品質の成形
品を得ることができる。
のエポキシ樹脂を形成する場合でも、樹脂に接する加工
面に焼結ダイヤモンド層を形成していることにより、成
形品の離型性に優れ、作業効率を上げることができると
ともに、成形時の空気の混入を防止できて高品質の成形
品を得ることができる。
【0037】そしてまた、焼結ダイヤモンド層が放電加
工とラッピング加工によって表面仕上げを施したもので
あるため、加工面表面が理想的な状態で、効率よく成形
作業を行うことができる。
工とラッピング加工によって表面仕上げを施したもので
あるため、加工面表面が理想的な状態で、効率よく成形
作業を行うことができる。
【図1】本発明によるダイヤモンド焼結層の接合部分を
示す断面図。
示す断面図。
【図2】図1に係る接合部分の拡大断面図。
【図3】本発明の一実施例によるタブレット成形型を簡
略化して示す断面図。
略化して示す断面図。
【図4】本発明の他の実施例によるタブレット成形型の
断面図。
断面図。
1 下地基材 2 表面部(下地基材の) 3,19,26,28 焼結ダイヤモンド層 4 ダイヤモンド 5,14 ダイ 6 パンチ 7 エポキシ樹脂 12 上パンチ 13 下パンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C30B 29/04 W 8216−4G H01L 21/56 C 8617−4M // B29K 63:00
Claims (11)
- 【請求項1】 半導体樹脂封止用材料のタブレット成形
に用いる金型において、該型の少なくとも材料に接する
部分が、焼結ダイヤモンド層からなることを特徴とする
半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型。 - 【請求項2】 焼結ダイヤモンド層が、0.1〜10m
mの厚さを有し、WC基超硬合金からなる下地基材上に
接合されたものである請求項1記載の半導体樹脂封止用
材料のタブレット成形用型。 - 【請求項3】 WC基超硬合金の結合相の格子定数が
3.57Å以下である請求項2記載の半導体樹脂封止用
材料のタブレット成形用型。 - 【請求項4】 焼結ダイヤモンド層のダイヤモンドの平
均粒径が0.2〜50μmである請求項1〜3のいずれ
かに記載の半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用
型。 - 【請求項5】 焼結ダイヤモンド層が、以下の群から選
ばれる1種以上の成分を0.1〜20%含有する請求項
1〜4のいずれかに記載の半導体樹脂封止用材料のタブ
レット成形用型。 周期率表のIVa族の元素、 周期率表のVa族の元素、 周期率表のVIa族の元素、 周期率表のIVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 周期率表のVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、 周期率表のVIa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 Fe、 Co、 Ni - 【請求項6】 半導体樹脂封止用材料のタブレット成形
に用いる金型において、上記半導体封止用材料が低分子
のエポキシ樹脂を使用するものであって、該型の少なく
とも材料に接する部分が、焼結ダイヤモンド層からなる
ことを特徴とする半導体樹脂封止用材料のタブレット成
形用型。 - 【請求項7】 焼結ダイヤモンド層が、0.1〜10m
mの厚さを有し、WC基超硬合金からなる下地基材上に
接合されたものである請求項6記載の半導体樹脂封止用
材料のタブレット成形用型。 - 【請求項8】 WC基超硬合金の結合相の格子定数が
3.57Å以下である請求項7記載の半導体樹脂封止用
材料のタブレット成形用型。 - 【請求項9】 焼結ダイヤモンド層のダイヤモンドの平
均粒径が0.2〜50μmである請求項6〜8のいずれ
かに記載の半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用
型。 - 【請求項10】 焼結ダイヤモンド層が、以下の群から
選ばれる1種以上の成分を0.1〜20%含有する請求
項6〜9のいずれかに記載の半導体樹脂封止用材料のタ
ブレット成形用型。 周期率表のIVa族の元素、 周期率表のVa族の元素、 周期率表のVIa族の元素、 周期率表のIVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 周期率表のVa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化
物、 周期率表のVIa族の元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼
化物、 Fe、 Co、 Ni - 【請求項11】 焼結ダイヤモンド層が、その表面形状
に応じて放電加工やラッピング加工を行なうことによっ
て表面仕上げを施したものである請求項1〜10のいず
れかに記載の半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用
型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7061694A JPH0747571A (ja) | 1993-06-01 | 1994-04-08 | 半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15259093 | 1993-06-01 | ||
JP5-152590 | 1993-06-01 | ||
JP7061694A JPH0747571A (ja) | 1993-06-01 | 1994-04-08 | 半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0747571A true JPH0747571A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=26411747
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7061694A Pending JPH0747571A (ja) | 1993-06-01 | 1994-04-08 | 半導体樹脂封止用材料のタブレット成形用型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0747571A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108642559A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-10-12 | 广东先导先进材料股份有限公司 | 半导体晶体脱模装置及方法 |
-
1994
- 1994-04-08 JP JP7061694A patent/JPH0747571A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108642559A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-10-12 | 广东先导先进材料股份有限公司 | 半导体晶体脱模装置及方法 |
CN108642559B (zh) * | 2018-06-04 | 2021-02-26 | 广东先导先进材料股份有限公司 | 半导体晶体脱模装置及方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040316 |