JP2002000409A - シートバック用シートカバー構造 - Google Patents

シートバック用シートカバー構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントシートにおけるシートバックの背裏
に要求される面剛性を確保し、かつ背裏のシートカバー
を内側へ充分に引き込んでその外観をよくする。 【解決手段】 シートバック10の背裏18において、
その上側および両側に倣った門形のプレート20がシー
トカバー16の内側に縫い付けられているとともに、こ
のプレート20の上部20aおよび両側部20bに対
し、それぞれ所定の方向へ引っ張り力を付与して前記シ
ートカバー16に張りを与えているシートバック用シー
トカバー構造であって、前記プレート20に、前記背裏
18の上下方向の中間付近において前記プレート20の
両側部20bに掛け渡された差し渡し部20cがある。
この差し渡し部20cは、前記背裏18に対して前記シ
ートバック10の内部方向への引っ張り力を付与する引
っ張り手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として車両のフ
ロントシートにおけるシートバック用シートカバー構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シートバックのシートカバーは例
えば図6〜図9で示すような構造となっている。図6は
フロントシートのシートバックを表した斜視図、図7は
図6のC−C矢視方向の拡大断面図、図8は同じく図6
のD−D矢視方向の拡大断面図である。一般にフロント
シートにおけるシートバック50のシートカバー52は
その下部が開放した袋状をしており、パッド53が組み
付けられたシートバックフレーム51に対し、その上方
から被せつけられる。
【0003】図9は前記シートカバー52を裏返した状
態で表した部分平面図である。この図面からも明らかな
ようにシートバック50の背裏54には、この背裏54
の上側および両側に倣った門形の樹脂製プレート56が
シートカバー52の内側において縫い付けられている。
このプレート56の上部56aに対し、前記背裏54の
幅方向に沿って縫い付けられた吊り部材58にはエッジ
ワイヤ60を挿通させている(図7,9)。同じくプレ
ート56の両側部56bに対し、前記背裏54の縦方向
に沿って縫い付けられた吊り部材62にはファースンゴ
ム64をそれぞれ挿通させている(図8,9)。ただし
これらの図面では片側のみが示されている。
【0004】前記エッジワイヤ60は、背裏54の幅方
向の複数個所においてホグリング61により前記シート
バックフレーム51側に結合される。また前記の両ファ
ースンゴム64の上端部は、前記エッジワイヤ60の両
端部に結合されている(図9)。そして両ファースンゴ
ム64には下方向への引っ張り力が付与されるととも
に、これらのファースンゴム64は上下方向のほぼ中間
部64a(図9)においてシートバックフレーム51側
にホグリング(図示外)で結合される。これによりシー
トバック50の背裏54におけるシートカバー52が内
側に引き込まれ、かつ上下方向に引き張られた状態に仕
上げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記背裏54の
中央個所においては充分な面剛性が得られず、またこの
中央個所において前記シートカバー52を内側に引き込
むように機能しているのは、この背裏54の両サイドに
位置する前記ファースンゴム64の中間部64aとシー
トバックフレーム51側との結合だけである。これでは
前記背裏54のシートカバー52を内側へ確実に引き込
むことができず、外観が悪くなる。なお前記ファースン
ゴム64の中間部64aが内側へ引き込まれることか
ら、前記背裏54における縦方向の意匠ラインL(図
6)がまっすぐに通らず、シートカバー52に“よた
り”が生じやすい。
【0006】本発明は前記課題を解決しようとするもの
で、その一つの目的は、フロントシートにおけるシート
バックの背裏に要求される面剛性を確保し、かつ背裏の
シートカバーを内側へ充分に引き込んでその外観をよく
することである。また本発明の他の一つの目的は、シー
トバック背裏の両サイドにおける縦方向の意匠ラインを
まっすぐに通して外観をよくすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するためのもので、請求項1記載の発明は、シートバッ
クの背裏において、その上側および両側に倣った門形の
プレートがシートカバーの内側に縫い付けられていると
ともに、このプレートの上部および両側部に対し、それ
ぞれ所定の方向へ引っ張り力を付与して前記シートカバ
ーに張りを与えているシートバック用シートカバー構造
であって、前記プレートに、前記背裏の上下方向の中間
付近において前記プレートの両側部に掛け渡された差し
渡し部があり、この差し渡し部は、前記背裏に対して前
記シートバックの内部方向への引っ張り力を付与する引
っ張り手段を備えている。また請求項2記載のように、
前記引っ張り手段が、前記差し渡し部に対して前記背裏
の幅方向に沿って固着された吊り部材と、この吊り部材
に装着された吊り込み棒とからなり、この吊り込み棒に
前記の引っ張り力が付与されている。さらに請求項3記
載のように、前記吊り込み棒が係止部材によってシート
バックフレームに結合され、それによって吊り込み棒に
前記シートバックの内部方向への引っ張り力が付与され
た構成にしてもよい。
【0008】前記の構成によれば、前記門形のプレート
における前記差し渡し部によって前記背裏に要求される
面剛性が確保されるとともに、この差し渡し部において
前記背裏のシートカバーをシートバックの内部方向に引
き込んでいるので、シートカバーが充分に引き張られて
背裏の外観がよくなる。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1記載のシ
ートバック用シートカバー構造であって、前記門形のプ
レートの上部に対してシートバックにおける背裏の幅方
向に沿って上部吊り部材が縫い付けられ、同じくプレー
トの両側部に対して前記背裏の縦方向に沿って側部吊り
部材が縫い付けられている。そして前記の上部吊り部材
には吊り込み棒を挿通させ、この吊り込み棒が係止部材
によってシートバックフレームに結合されている。一
方、前記の側部吊り部材には引っ張り紐をそれぞれ挿通
させ、これらの引っ張り紐の上端部が前記の上部吊り部
材に挿通させている吊り込み棒の端部にそれぞれ結合さ
れているとともに、個々の引っ張り紐に下方向への引っ
張り力が付与されている。この構成では、前記門形のプ
レートの上部および両側部に対してそれぞれの方向へ引
っ張り力を付与する手段が具体的であるとともに、前記
の側部吊り部材に挿通させている引っ張り紐は、前記背
裏の両サイドにおいて縦方向への引っ張りだけを果たし
ている。したがって背裏の両サイドにおける縦方向の意
匠ラインがまっすぐに通って外観がさらによくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図5によって説明する。図1はフロントシートのシー
トバックを表した斜視図、図2は図1のA−A矢視方向
の拡大断面図、図3はシートバックフレームを表した斜
視図である。これらの図面から明らかなように、シート
バック10は大別して金属製のシートバックフレーム1
2、発泡ウレタンなどで成形されたパッド14、布や皮
革などで形成されたシートカバー16によって構成され
ている。
【0011】前記シートバックフレーム12は、その上
下において両サイドフレーム12aの間にパイプ状のア
ッパフレーム12bおよびロアフレーム12cが掛け渡
された格好で全体の骨組みが構成されている。また、両
サイドフレーム12aの間には複数本のSバネ12d
と、アッパワイヤ12eおよびロアワイヤ12fとがあ
る。そしてこのシートバックフレーム12の外側には前
記パッド14が図2で示すように組み付けられる。
【0012】前記シートカバー16はその下部が開放し
た袋状に縫製されており、前記のようにパッド14が組
み付けられたシートバックフレーム12に対し、その上
方から被せつけられる。なおフロントシートのシートバ
ック10は、その背裏18の外観も重要であることか
ら、この背裏18を構成するシートカバー16に適正な
張りを与えて仕上げるための種々の工夫がされている。
【0013】図4は前記シートカバー16を裏返した状
態で表した部分平面図である。つまり、この図面では前
記背裏18におけるシートカバー16の構成をシートバ
ック10の内部側からみた状態が示されている。この図
4および前記の図2から明らかなようにシートカバー1
6の内側には、合成樹脂製のプレート20がシートカバ
ー16に縫い付けることで配置されている。このプレー
ト20は背裏18の上側および両側に倣った平面形状を
しており、この背裏18の幅方向に沿った上部20a
と、その両端部から背裏18の縦方向に沿った両側部2
0bとによって門形を呈している。またこのプレート2
0は、背裏18の上下方向の中間付近において前記の両
側部20bに掛け渡された差し渡し部20cを備えてい
る。
【0014】前記プレート20の上部20aには、布な
どを二つ折りにして重ねた上部吊り部材22とシートカ
バー16とが共に縫い付けられている。この上部吊り部
材22は背裏18の上側において幅方向に長い筒状とし
て位置し、その中にエッジワイヤ24(吊り込み棒)を
挿通させている。このエッジワイヤ24は、幅方向の複
数個所においてホグリング26(係止部材)により前記
シートバックフレーム12のアッパワイヤ12eに結合
されている(図2)。これによってエッジワイヤ24に
内部方向への引っ張り力が付与され、シートカバー16
が背裏18の上部においてシートバック10の内部方向
に引き込まれている。
【0015】図5は図1のB−B矢視方向の拡大断面図
である。この図面からも明らかなように前記プレート2
0の両側部20bには、上部吊り部材22と同じように
布などを二つ折りにして重ねた側部吊り部材28がシー
トカバー16と共にそれぞれ縫い付けられている。この
側部吊り部材28は背裏18の両側において縦方向に長
い筒状として位置し、その中にファースンゴム29(引
っ張り紐)をそれぞれ挿通させている。これらのファー
スンゴム29の上端部は前記エッジワイヤ24の端部に
結合され(図4)、かつ個々のファースンゴム29には
下方向への引っ張り力が付与されている。
【0016】前記プレート20の差し渡し部20cに
は、同じく布などを二つ折りにして重ねた吊り部材30
がシートカバー16と共に縫い付けられている。この吊
り部材30は背裏18の上下方向の中間付近において幅
方向に長い筒状として位置し、その中にエッジワイヤ3
2(吊り込み棒)を挿通させている。このエッジワイヤ
32は、幅方向の複数個所においてホグリング34(係
止部材)により前記シートバックフレーム12のロアワ
イヤ12fに結合されている(図2)。これによってエ
ッジワイヤ32に内部方向への引っ張り力が付与され、
シートカバー16が背裏18のほぼ中間部においてシー
トバック10の内部方向に引き込まれている。つまり前
記吊り部材30およびエッジワイヤ32(吊り込み棒)
が主体となって前記差し渡し部20cにおける「引っ張
り手段」が構成されている。
【0017】なお本実施の形態では、前記「引っ張り手
段」を構成する前記吊り部材30が差し渡し部20cに
縫い付けられ、かつこの吊り部材30の中に前記エッジ
ワイヤ32を挿通させている。しかし、この「引っ張り
手段」は前記の構成に限るものではなく、例えば前記吊
り部材30は差し渡し部20cに対して接着や係合によ
り固着してもよく、またこの吊り部材30と前記エッジ
ワイヤ32(吊り込み棒)とを一体構造にすることもで
きる。さらには「引っ張り手段」そのものを、前記吊り
部材30およびエッジワイヤ32に代えて樹脂材などに
よって前記差し渡し部20cと一体成形することも可能
である。
【0018】前記のように構成されたシートバック10
においては、前記プレート20の差し渡し部20cによ
り前記背裏18の面剛性が確保される。しかもこの差し
渡し部20cの吊り部材30に挿通させた前記エッジワ
イヤ32に内部方向への引っ張り力が付与されているの
で、背裏18の上下方向の中間付近においてもシートカ
バー16がシートバック10の内部側へ引き込まれて適
正に張られる。一方、前記の両ファースンゴム29は背
裏18の両側においてシートカバー16に縦方向の張り
を与える役割のみを果たしている。したがってこの背裏
18の両サイドにおける縦方向の意匠ラインL(図1)
がまっすぐに通り、シートカバー16に“よたり”など
が生じるのを防止でき、背裏18の外観がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントシートのシートバックを表した斜視
図。
【図2】図1のA−A矢視方向の拡大断面図。
【図3】シートバックフレームを表した斜視図。
【図4】シートカバーを裏返した状態で表した部分平面
図。
【図5】図1のB−B矢視方向の拡大断面図。
【図6】従来のシートバックを表した斜視図。
【図7】図6のC−C矢視方向の断面図。
【図8】図6のD−D矢視方向の断面図。
【図9】従来のシートバックのシートカバーを裏返した
状態で表した部分平面図。
【符号の説明】
10 シートバック 16 シートカバー 18 背裏 20 プレート 20a 上部 20b 側部 20c 差し渡し部 30 吊り部材 32 エッジワイヤ(吊り込み棒)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木戸 秀樹 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 Fターム(参考) 3B087 DE03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックの背裏において、その上側
    および両側に倣った門形のプレートがシートカバーの内
    側に縫い付けられているとともに、このプレートの上部
    および両側部に対し、それぞれ所定の方向へ引っ張り力
    を付与して前記シートカバーに張りを与えているシート
    バック用シートカバー構造であって、 前記プレートに、前記背裏の上下方向の中間付近におい
    て前記プレートの両側部に掛け渡された差し渡し部があ
    り、この差し渡し部は、前記背裏に対して前記シートバ
    ックの内部方向への引っ張り力を付与する引っ張り手段
    を備えているシートバック用シートカバー構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシートバック用シートカ
    バー構造であって、 前記引っ張り手段が、前記差し渡し部に対して前記背裏
    の幅方向に沿って固着された吊り部材と、この吊り部材
    に装着された吊り込み棒とからなり、この吊り込み棒に
    対して前記の引っ張り力が付与されているシートバック
    用シートカバー構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のシートバック用シートカ
    バー構造であって、 前記吊り込み棒が係止部材によってシートバックフレー
    ムに結合され、それによって吊り込み棒に前記シートバ
    ックの内部方向への引っ張り力が付与されているシート
    バック用シートカバー構造。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシートバック用シートカ
    バー構造であって、 前記門形のプレートの上部に対してシートバックにおけ
    る背裏の幅方向に沿って上部吊り部材が縫い付けられ、
    同じくプレートの両側部に対して前記背裏の縦方向に沿
    って側部吊り部材が縫い付けられ、前記の上部吊り部材
    には吊り込み棒を挿通させ、この吊り込み棒が係止部材
    によってシートバックフレームに結合されている一方、
    前記の側部吊り部材には引っ張り紐をそれぞれ挿通さ
    せ、これらの引っ張り紐の上端部が前記の上部吊り部材
    に挿通させている吊り込み棒の端部にそれぞれ結合され
    ているとともに、個々の引っ張り紐に下方向への引っ張
    り力が付与されているシートバック用シートカバー構
    造。
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