JP2002000275A - 新規な定量的多型解析方法 - Google Patents

新規な定量的多型解析方法

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JP2002000275A JP2000193133A JP2000193133A JP2002000275A JP 2002000275 A JP2002000275 A JP 2002000275A JP 2000193133 A JP2000193133 A JP 2000193133A JP 2000193133 A JP2000193133 A JP 2000193133A JP 2002000275 A JP2002000275 A JP 2002000275A
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定量性の優れた多型の解析方法を提供する。 【解決手段】 消光プローブを用いた新規な定量的PC
R方法によって標的遺伝子を増幅し、該増幅産物につい
て多型解析することを特徴とする方法を提供する。PC
R開始前の遺伝子のコピー数は、本発明のデータ解析方
法により正確に求めることができる。すなわち、定量的
PCR方法で得られるデーターを解析する際、核酸伸長
反応時の蛍光強度値を、熱変性反応終了時の蛍光強度値
を用いて補正する演算処理過程を有することを特徴とす
るデータ解析方法を用いて求めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な定量的多型解
析方法、当該方法に用いる遺伝子増幅方法、当該定量的
遺伝子増幅方法によって得られるデータを解析する新規
な解析方法、定量的PCR方法用試薬キット、定量的多
型解析方法用試薬キット、定量的PCR方法によって得
られるデータを解析する方法をコンピュータに実行させ
るためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能なPCR方法のデータ解析のための記録媒体、定量的
多型解析方法で得られるデータを解析する方法をコンピ
ュータに実行させるための手順のプログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体、定量的PCR方
法のための解析装置および定量的多型解析のための解析
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PCR方法(蛋白質・核酸・酵素;35
巻、17号、1990年、共立出版株式会社)で標的遺
伝子を増幅し、それを多型解析する方法は、格段の技術
的改良がなされて、現在、医学等の各分野で広く活用さ
れている(実験医学、15巻、7号、1997年、羊土
社)。そして、各種疾病、特に免疫に係る病気の遺伝子
からの解明がなされ、成果が得られている。
【0003】しかしながら、従来の多型解析方法におい
ては、定量性をもたないPCRを用いてなされていたた
めに、また配列の類似した遺伝子の中で一つの標的遺伝
子のみを増幅させる(例えば、活性汚泥から抽出した全
DNAから一つの特定微生物種の16SrRNAの遺伝
子(DNA)配列だけを増幅させる)ほど特異性がない
ために、標的遺伝子を増幅する前の初期の遺伝子の量や
多型の構成比まで解析することが出来なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の状況に鑑み、増幅前の標的遺伝子の量及び該遺伝子の
多型の構成比の測定を簡便かつ迅速に行う新規な多型解
析方法、当該方法に用いる新規な定量的PCR方法、当
該定量的PCR方法に用いる蛍光消光プローブ、当該定
量的PCR方法によって得られるデータを解析する新規
な解析方法、定量的PCR方法用試薬キット、定量的多
型解析方法用試薬キット、定量的PCR方法によって得
られるデータを解析する方法をコンピュータに実行させ
るためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能なPCR方法のデータ解析のための記録媒体、定量的
多型解析方法で得られるデータを解析する方法をコンピ
ュータに実行させるための手順のプログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体、定量的PCR方
法のための解析装置および定量的多型解析のための解析
装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するにあたり鋭意努力した結果、定量的遺伝子増
幅方法を用いて標的遺伝子を増幅したのち、その標的遺
伝子について多型の解析を行うことにより、増幅前の標
的遺伝子の量と該遺伝子の多型の構成比の測定が簡便、
迅速かつ定量性よくに行うことができるという知見を得
た。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであ
る。
【0006】すなわち、本発明は、定量的遺伝子増幅方
法、特に定量的PCR方法で標的遺伝子を増幅し、それ
らの遺伝子について多型解析を行うことにより増幅前の
標的遺伝子の量の測定と当該遺伝子の多型の同定、存在
量比、存在量の測定・解析を定量性よく行うことを特徴
とする新規な定量的多型解析方法、当該方法に用いる新
規な定量的PCR方法、当該定量的PCR方法に用いる
蛍光消光プローブ、当該定量的PCR方法によって得ら
れるデータを解析する新規な解析方法、定量的PCR方
法用試薬キット、定量的多型解析方法用試薬キット、定
量的PCR方法によって得られるデータを解析する方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能なPCR方法のデータ解析
のための記録媒体、定量的多型解析方法で得られるデー
タを解析する方法をコンピュータに実行させるための手
順のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
記録媒体、定量的PCR方法のための解析装置および定
量的多型解析のための解析装置を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳細に説明する。先ず、本発明において
使用する用語を以下のように定義する。“標的遺伝子”
とは、存在量の測定・定量若しくは定量的検出の対象で
ある核酸または遺伝子のことをいう。当該遺伝子は、D
NA、RNA、オリゴデオキシリボヌクレオチド、オリ
ゴリボヌクレオチドからなっている。また当該遺伝子
は、これらの各種遺伝子が混在していてもよく、また、
タンパク質類、多糖類等の高分子化合物類、アミノ酸
類、糖類、ヌクレオチド類、塩基類、ビタミン類、無機
化合物類等の低分子化合物類が混在してもよい。また、
細胞の中に存在していてもよい。すなわち、特別な制限
はない。細胞は真核細胞、原核細胞を問わない。また、
細胞は種々の細胞が混在していてもよい。精製の有無を
問わない。また、濃度の大小も問わない。例えば、複合
微生物系または共生微生物系における解析目的の特定遺
伝子である。なお、精製が必要な場合は従来公知の方法
で行うことができる。例えば市販されている精製キット
などを使用して行うことができる。
【0008】“PCR”とは、ポリメラーゼ・チイン・
リアクション(polymerase chain reaction)のことで
あり、現在、分子生物学、分子細胞学、遺伝子工学等な
どで常用されている反応である。“定量的PCR方法”
とは、PCR前の標的遺伝子の存在量を、PCRを行っ
て測定もしくは検出する方法である。“蛍光消光プロー
ブ”とは、蛍光色素で標識された核酸プローブで標的遺
伝子にハイブリダイズしたとき、蛍光強度が減少するよ
うに設計されたプローブである。
【0009】“PCRにおけるプライマー、核酸プロー
ブおよびハイブリダイズ、ハイブリダイゼーション”と
は、現在、分子生物学、遺伝子工学等で使用されている
用語と同じ意味である。
【0010】“多型”とは、生物学的多型(polymorphi
sms)のことであるが、本発明においては、特に、その
多型をもたらしている遺伝子(RNA、DNA、遺伝
子)の多型である。現在分子生物学で使用されている意
味と同じである。“多型解析”とは、遺伝子にはどのよ
うな多型があるかを分析・解析することである。
【0011】現在、上記の多型解析方法には、SSOP(se
quence specific oligonucleotideprobe)方法、RFLP
(restriction fragment length polymorphism)方法、
T-RFLP(terminal restriction fragment length polym
orphism)方法、SSCP(singlestrand conformation)方
法、MPH方法、CFLP(cleavase fragment length polymor
phism)方法、SSP(ssequences specific primer)方
法、PHFA(preferentialhomoduplex formation formati
on assay)方法、SBT(sequence based typing)方法
(PCR方法、利用の手引き、中外医学社、1998
年;蛋白質・核酸・酵素;35巻、17号、1990
年、共立出版株式会社;実験医学、15巻、7号(増刊
号)、1997年)などがあるが、本発明においては、
現在多型解析に用いられている方法はすべて使用できる
が、特にT-RFLP方法、またはCFLP方法が好適に使用でき
る。
【0012】以下、本発明を順を追って具体的に説明す
る。本発明の第一の特徴は定量的遺伝子増幅方法であ
る。定量的遺伝子増幅方法は、定量性を有する方法であ
ればどの方法でも採用できる。例えば、PCR方法が好
適に採用できる。その中でも定量的PCR方法もしくは
リアルタイムモニタリング定量的PCR方法がより好ま
しい方法である。それらの中でも、特に蛍光消光プロー
ブを用いる本発明の新規なリアルタイムモニタリング定
量的PCR方法が好適に採用できる。従来公知の定量的
PCR方法には、例えば、RT−PCR、RNA−pr
imed PCR、Stretch PCR、逆PC
R、Alu配列を利用したPCR、多重PCR、混合プ
ライマーを用いたPCR、PNAを用いたPCR等の方
法などを挙げることができる。
【0013】これら従来公知の定量的PCR方法は、d
ATP、dGTP、dCTPおよびdTTP若しくはd
UTP、標的遺伝子(DNAまたはRNA)、Taqポ
リメラーゼ、プライマー、並びに蛍光色素で標識した核
酸プローブ若しくはインターカレーターを用いて、Mg
イオンの存在下に、温度を低温、高温を繰り返しつつ標
的遺伝子を増幅し、増幅過程の蛍光色素の発光の増加量
をリアルタイムでモニタリングするものである(実験医
学、15巻、7号、46〜51ページ、1997年、羊
土社)。
【0014】本発明の蛍光消光プローブを用いる定量的
PCR方法は、蛍光色素で標識したプローブを用いる方
法であるが、当該プローブが標的遺伝子とハイブリした
ときに蛍光発色が減少若しくは消光するように設計され
たプローブを用いる定量的PCR方法である。例えば、
蛍光消光プローブは、その末端において蛍光色素で標識
されており、当該プローブが当該末端部において標的遺
伝子にハイブリダイゼーションしたとき、当該プローブ
にハイブリダイゼーションした標的遺伝子の末端塩基対
部分から1ないし3塩基離れて、標的遺伝子の塩基配列
にG(グアニン)が少なくとも1塩基存在するように、
当該プローブの塩基配列が設計され、当該プローブが標
的標的遺伝子にハイブリダイゼーションしたときに、蛍
光色素が、蛍光強度を減少させるものが好適である。そ
れらの中でも、蛍光消光プローブが3’末端または5’
末端において蛍光色素で標識されているものがより好適
である。
【0015】また、蛍光消光プローブは、その末端にお
いて蛍光色素で標識されており、当該プローブが標的遺
伝子にハイブリダイゼーションしたとき、当該末端にお
いて当該プローブと標的遺伝子のハイブリッド複合体の
塩基対が少なくともG(グアニン)とC(シトシン)の
ペアー(GC塩基対)を形成するように、当該プローブ
の塩基配列が設計され、かつ当該プローブが標的遺伝子
にハイブリダイゼーションしたときに、蛍光色素が、蛍
光強度を減少させるものが好適である。それらの中で
も、蛍光消光プローブが3’末端または5’末端におい
て蛍光色素で標識されているものがより好適である。
【0016】この場合、標的遺伝子の塩基配列からどう
しても5’または3’末端がGまたはCに設計できない
場合は、標的遺伝子の塩基配列から設計したプライマー
であるオリゴヌクレオチドの5’末端に5’−グアニル
酸または5’−シチジル酸を付加しても、本発明の目的
は好適に達成できる。よって、本発明の蛍光消光プロー
ブとは、標的遺伝子の塩基配列から設計したプローブの
他に、当該プローブの3’または5’末端、好ましくは
5’末端にに5’−グアニル酸または5’−シチジル酸
を付加してなるプローブを含むものと定義する。
【0017】本発明において蛍光色素は、一般に核酸プ
ローブに標識して、核酸の測定・検出に用いられるもの
が便利に使用できるが、蛍光色素で標識された核酸プロ
ーブが標的遺伝子にハイブリダイゼーションしたとき
に、プローブに標識した当該蛍光色素が、その発光を減
少させるもの、すなわち消光するものが好適に用いられ
る。例えば、フルオレセイン(fluorescein)又はその
誘導体類{例えば、フルオレセインイソチオシアネート
(fluorescein isothiocyanate)(FITC)若しくはその誘
導体等、Alexa 488、Alexa 532、cy3、cy5、EDANS(5-
(2'-aminoethyl)amino-1-naphthalene sulfonic aci
d)、ローダミン(rhodamine)6G(R6G)又はその誘導
体(例えば、テトラメチルローダミン(teramethylrhod
amine)(TMR)、テトラメチルローダミンイソチオシアネ
ート(tetramethylrhodamine isothiocyanate)(TMRIT
C)、x−ローダミン(x-rhodamine)、テキサスレッド
(Texas red)、ボデピー(BODIPY)FL(商標名;モレ
キュラー・プローブ(Molecular Probes)社製、米
国)、ボデピー(BODIPY)FL/C3(商標名;モレキュラ
ー・プローブ(Molecular Probes)社製、米国)、ボデ
ピー(BODIPY)FL/C6(商標名;モレキュラー・プロー
ブ(Molecular Probes)社製、米国)、ボデピー(BODI
PY)5-FAM(商標名;モレキュラー・プローブ(Molecula
r Probes)社製、米国)、ボデピー(BODIPY)TMR(商
標名;モレキュラー・プローブ(Molecular Probes)社
製、米国)、又はその誘導体(例えば、ボデピー(BODI
PY)TR(商標名;モレキュラー・プローブ(Molecular
Probes)社製、米国)、ボデピー(BODIPY)R6G(商標
名;モレキュラー・プローブ(Molecular Probes)社
製、米国)、ボデピー(BODIPY)564(商標名;モレキ
ュラー・プローブ(Molecular Probes)社製、米国)、
ボデピー(BODIPY)581(商標名;モレキュラー・プロ
ーブ(Molecular Probes)社製、米国)等を挙げること
ができる。これらの中でも、FITC、EDANS、6-joe、TM
R、Alexa 488、Alexa 532、ボデピー(BODIPY)FL/C3
(商標名;モレキュラー・プローブ(Molecular Probe
s)社製、米国)、ボデピー(BODIPY)FL/C6(商標名;
モレキュラー・プローブ(Molecular Probes)社製、米
国)等を好適なものとして、また、FITC、TMR、6-jeo、
ボデピー(BODIPY)FL/C3(商標名;モレキュラー・プ
ローブ(Molecular Probes)社製、米国)、ボデピー
(BODIPY)FL/C6(商標名;モレキュラー・プローブ(M
olecular Probes)社製、米国)をより好適なものとし
て挙げることができる。
【0018】本発明において用いる蛍光色素で標識した
プライマーは、オリゴデオキシリボヌクレオチドまたは
オリゴリボヌクレオチドで構成されており、その塩基数
は5〜50であり、好ましくは10〜25、特に好まし
くは15〜20である。そして、標的遺伝子に特異的に
ハイブリダイズする塩基配列のものであればよい。
【0019】本発明の蛍光色素で標識した蛍光消光プロ
ーブのオリゴヌクレオチドは、通常の一般的オリゴヌク
レオチド製造方法で製造できる。化学合成法、またプラ
スミドベクター若しくはファージベクターなどを使用す
る微生物法などで調製できる(Tetrahedron letters、2
2巻、1859〜1862ページ、1981年;Nucleic acids Resea
rch、14巻、6227〜6245ページ、1986年)。なお、現
在、市販されている核酸合成機を使用するのが好適であ
る(例えば、ABI394(Perkin Elmer社製))。蛍
光消光プローブを定量的PCR方法のプライマーとして
使用する場合は、その調製において、フォワード(forw
ard)型、リバース(reverse)型もしくはバックワード
(backward)型のどちらに設計してもよい。
【0020】オリゴヌクレオチドに蛍光色素を標識する
には、従来公知の標識法で行なうことができる(Nature
Biotechnology、14巻、303〜308ページ、1996年;Appl
iedand Environmental Microbiology、63巻、1143〜114
7ページ、1997年;Nucleicacids Research、24巻、4532
〜4535頁、1996年)。例えば、5’末端に蛍光色素分子
を結合させる場合は、先ず、常法に従って5’末端を脱
リンし、リボースの5’位炭素のOH基にスペーサーも
しくはリンカーとして−(CH2)n−SH、−(CH 2n-NH2
どを導入する。また、リボースの5’または3’位のリ
ン酸基にこれらのスペーサーもしくはリンカーを導入し
てもよい。それらのスペーサーもしくはリンカーに本発
明の色素を結合させる。
【0021】これらの導入体は市販されているので市販
品を購入してもよい(メドランド・サーテイファイド・
レージント・カンパニー(Midland Certified Reagent
Company))。この場合、nは3〜12、好ましくは6
〜10である。このスペーサーもしくはリンカーのマー
カプト基またはアミノ基に反応性を有する蛍光色素また
はその誘導体を結合させることにより合成できる。この
ようにして合成される、蛍光色素で標識されたオリゴヌ
クレオチドは逆相などのクロマトグラフィーなどで精製
して本発明の蛍光消光プローブとすることができる。
【0022】前記した本発明の蛍光消光プローブを使用
する定量的PCR方法により、短時間、簡便かつ特異的
にで標的遺伝子を増幅することができる。そして、蛍光
色素で5’末端が標識されている蛍光消光プローブを用
いた場合は、蛍光色素で5’末端が標識された標的遺伝
子が増幅されることになる。この場合、定量的PCR方
法を採用するが好適である(実験医学、15巻、7号、
1997年、羊土社)
【0023】使用する機器であるサーマルサイクラー
は、現在市販されている各種の機器が便利に用いること
ができる。それは、リアルタイムモニタリングが可能か
どうかを問わない。リアルタイムモニタリング可能な機
器として、例えば、ABI PRISMT M 7700 Sequence Detect
ion System(SDS 7700)(Perkin Elmer Applied Biosy
tems社、USA)、LightCyclerTM Sytem(ロシュ・ダイア
グノスティックス株式会社、ドイツ)等を特に好適なも
のとして挙げることができる。
【0024】遺伝子増幅は、従来公知の増幅反応条件で
達成できる。増幅は一般に通常用いられている増幅度ま
で行うのがよい。標的遺伝子の増幅過程において、蛍光
強度値を蛍光光度計で測定する。その変化量は増幅され
た遺伝子量に比例する。蛍光強度値の変化量を時間(P
CR方法の場合はサイクル数)の関数として、通常のグ
ラフにプロットするとS字型(シグモイド)曲線にな
り、辺対数グラフにプロットすると、最初は指数関数と
同様に直線状に増加し、その後穏やかなプラトーに達す
る曲線になる。PCR開始前の初期遺伝子量の定量性を
向上させるための標的遺伝子の増幅の程度すなわち遺伝
子増幅の反応を停止する時期は、多型系解析の目的に依
存するので、特に限定されるものではない。すなわち、
多型系の優先多型だけを解析する場合には、前記蛍光変
化が観察され始めてから前記のプラトーに達する前まで
の任意の時間まで標的遺伝子を増幅させるのが好適であ
る。最も好適には指数関数的増幅期(シグモイド曲線の
中点(曲線の微分値が0になる点)に達する前)で反応
を止めることである。しかし、多型系に含まれる多型全
部を解析する場合、試行錯誤的に何回かの実験を行い、
最良と考えられる増幅度を求め、反応系における多型を
示す遺伝子全てが観察され得る程度まで増幅するのがよ
い。また増幅を複数回に分けて、すなわち複数の増幅度
で実験を行い、総合的に結果を解析する方法も好適に採
用される。それは、マイナーな多型は時間的に大きなラ
グ(遅延)を有するシグモイド曲線を描くようになるか
らである。
【0025】本発明の蛍光消光プローブをプライマーと
して用いて、定量的PCR方法、特にリアルタイムモニ
タリング定量的PCR方法を行った場合は、プライマー
としての蛍光消光プローブが標的遺伝子の増幅に次から
次へと利用され、蛍光色素で5’末端が標識された標的
遺伝子が増幅される。そして、増幅された標的遺伝子は
お互いに対応する標的遺伝子とハイブリダイズする。ハ
イブリダイズすると、蛍光強度値が減少する。それで、
蛍光強度の減少量をトーレスすることにより前記と同様
にして最良な増幅度まで増幅反応を行えばよい。当該定
量的PCR方法も通常のPCR方法と同様の反応条件で
反応を行うことができる。それで、Mgイオン濃度が低
濃度(1〜2mM)もしくは従来公知の高濃度(2〜4
mM)である反応系で標的遺伝子の増幅を行うことがで
きる。
【0026】前記の標的遺伝子の増幅反応前に、標準の
遺伝子を用いて遺伝子の検量線を作成しておくのが好ま
しい。例えば、前記の本発明の蛍光消光プローブをプラ
イマーとして用い、前記リアルタイムモニタリング定量
的PCR方法を行った場合について記述する。そして、
蛍光強度の減少量をサイクル数の関数として、通常のグ
ラフにプロットするとS字型(シグモイド)曲線にな
る。そして、減少速度の最も大きい時点のサイクル数と
標的遺伝子量の初期のコピー数(PCR開始前のコピー
数)、すなわち初期の標的遺伝子とは指数関数的な関係
にある。それらの時点のサイクル数とコピー数の関係の
標準直線を作成しておけば、未知試料の標的遺伝子の最
初のコピー数、すなわち最初の標的遺伝子量を求めるこ
とができる。なお、前記の蛍光消光プローブを用いる定
量的PCR方法は、本発明者らによって開発された新規
な方法である。
【0027】本発明の第二の特徴は、当該定量的PCR
方法によって得られるデータを解析する新規な解析方法
である。本発明の解析方法は、初期の標的遺伝子量をで
きるだけ正確に測定するには現在最も好適なものであ
る。
【0028】先ず、データ解析方法について説明する。
当該方法は3つの特徴からなる。第一の特徴は、各サイ
クルにおける増幅した遺伝子が蛍光色素と結合したと
き、あるいは増幅した遺伝子が蛍光消光プローブとハイ
ブリダイズした、すなわちハイブリッド複合体を形成し
たときの反応系(例えば、アニーリン反応終了時の反応
系、核酸伸長反応進行時またはその終了時の反応系)の
蛍光強度値を、各サイクルにおける前記の結合したも
の、あるいは前記のハイブリリッド複合体が解離したと
きの反応系(例えば、変性反応終了時の反応系、アニー
リング反応開始前の反応系)の蛍光強度値により補正す
る演算処理過程、すなわち、補正演算処理過程である。
【0029】補正演算処理過程の補正演算処理としては
本発明の目的に合致するものであればどのようなもので
もよいのであるが、具体的には、次の[数式1]あるい
は[数式2]による処理過程を含むものを例示すること
ができる。
【数1】 fn=fhyb,n/fden,n ・・・[数式1]
【数2】 fn=fden,n/fhyb,n ・・・[数式2] [式中、 fn:[数式1]あるいは[数式2]により算出された
nサイクルにおける補正演算処理値、 fhyb,n:nサイクルにおける、増幅した遺伝子が蛍光
色素と結合したとき、あるいは増幅した遺伝子がハイブ
リッド複合体を形成したときの反応系の蛍光強度値、 fden,n:nサイクルにおける、前記の結合したもの、
あるいはハイブリッド複合体が解離したときの反応系の
蛍光強度値]。 なお、本過程においては、本過程で得られた補正演算処
理値もしくは当該値を各サイクル数に対してグラフ上に
プロットし、コンピュータのデスプレー上に表示および
/または印字する過程を含むものである。
【0030】第二の特徴は、各サイクルにおける[数式
1]あるいは[数式2]による補正演算処理値を次の
[数式3]あるいは[数式4]に代入し、各サンプル間
の蛍光変化割合すなわち蛍光消光率を算出し、それらを
比較するデータ解析過程である。
【0031】
【数3】Fn=fn/fa ・・・[数式3]
【数4】Fn=fa/fn ・・・[数式4] [式中、Fn:nサイクルにおける、[数式3]あるい
は[数式4]により算出された蛍光変化割合すなわち蛍
光消光率、 fn:[数式1]あるいは[数式2]による補正演算処
理値 fa:[数式1]あるいは[数式2]による補正演算処
理値で、fnの変化が観察される以前の任意のサイクル
数のものであるが、通常は例えば、10〜40サイクル
のもの、好適には15〜30サイクルのもの、より好適
には20〜30サイクルのものが採用される。]。 なお、本過程においては、本過程で得られた算出値、比
較値もしくは当該値を各サイクル数に対してグラフ上に
プロットし、コンピュータのデスプレー上に表示および
/または印字する過程を含むものであるが、[数式1]
あるいは[数式2]による補正演算処理値については、
それらの過程は含むものであっても、含まないものであ
ってもよい。
【0032】第三の特徴は、i)[数式3]あるいは
[数式4]により算出された蛍光変化割合すなわち蛍光
消光率のデーターを用いて、[数式5]、[数式6]あ
るいは[数式7]による演算処理する過程、
【数5】 logb(Fn)、ln(Fn) ・・・[数式5]
【数6】 logb{(1−Fn)×A}、ln{(1−Fn)×b} ・・・[数式6]
【数7】 logb{(Fn−1)×A}、ln{(Fn−1)×A} ・・・[数式7]
【0033】[式中、 A,b:任意の数値、好ましくは整数値、より好ましく
は自然数である。そして、A=100、b=10のとき
は,{(Fn−1)×A}は百分率(%)を表す。 Fn:[数式3]あるいは[数式4]により算出された
nサイクルにおける蛍光変化割合すなわち蛍光消光
率]、
【0034】ii)前記i)の演算処理値が一定値に達し
たサイクル数を求める演算処理過程、 iii)既知濃度の核酸試料におけるサイクル数と反応開
始時の標的遺伝子のコピー数の関係式を計算する演算処
理過程、 iv)未知試料におけるPCR開始時の標的遺伝子のコピ
ー数を求める演算処理過程、を有するデータ解析方法で
ある。そして、i)→ii)→iii)→iv)の順からなる過
程が好適である。
【0035】前記i)〜iv)の各過程においては、各過
程で得られた演算処理値もしくは当該値を各サイクル数
に対してグラフ上にプロットし、コンピュータのデスプ
レー上に表示および/または印字する過程を含むもので
あってもよい。なお、[数式1]あるいは[数式2]に
よる補正演算処理値、[数式3]あるいは[数式4]に
よる算出処理値は、各サイクル数に対してグラフ上にプ
ロットし、コンピュータのデスプレー上に表示および/
または印字されても、されなくてもよいので、それらの
過程は必要に応じて追加すればよい。
【0036】また、本発明は、前記の定量的PCR方法
に用いる試薬キット、前記のデータ解析方法をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したことを特
徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
また、本発明は、前記のデータ解析方法を実施するため
の手段を有することを特徴とするデータ解析装置であ
る。
【0037】本発明の第三の特徴は、前記のようにして
本発明の定量的PCR方法で増幅された遺伝子につい
て、多型を解析する方法である。そこで、多型解析方法
について具体的に説明する。多型解析の各種方法の中で
もT-RFLP方法が本発明において好適に利用できる。そこ
で、本発明の一つの例として、蛍光消光プローブをプラ
イマーとして用いる定量的PCR方法、特にリアルタイ
ムモニタリング定量的PCR方法で、遺伝子を増幅し、
かつPCR前の初期遺伝子量を測定する。そして、その
増幅産物について、T-RFLP方法で多型を解析する方法に
つて記述する。なお、蛍光消光プローブをプライマーと
して用いて増幅された遺伝子は5’末端が本発明の蛍光
色素で標識されている。 (1)先ず、増幅産物を制限酵素で消化する。このとき
制限酵素としては、現在公知のどのようなものでも用い
られるが、例えば、Bso FI、Hha I、Hph I、Mnl I、Rca
I、Alu I、Msp Iなどを挙げることができる。これらの
中でも好ましいものとしては、Hha I、Alu I、Msp Iな
ど、最も好ましいものとしては、Hha Iである。消化反
応条件は現在公知の遺伝子ついての通常の条件でよい。
例えば、制限酵素としてHha Iを選んだ場合、10単位
の制限酵素濃度にて、37℃、6時間反応させる。
【0038】(2)前記ようにして消化された遺伝子断
片について、加熱変性して、一本鎖化することが好適で
ある。この変性処理も公知の通常の条件で行うことがで
きる。例えば、97℃、5分処理後、氷中にて冷却す
る。
【0039】(3)遺伝子断片の分析・解析 本発明の多型解析方法では、蛍光色素で標識された遺伝
子断片だけを、電気泳動方法、HPLC方法、シーケン
サー方法などで分析し、解析することになる。すなわ
ち、蛍光強度値で各バンド、各ピークを検出する。検出
は現在市販されている通常の分析機器を使って行うこと
ができる。例えば、ABI 373A(ABI社のシークエンサ
ー)、ABI377(ABI社のシークエンサー)、Biofocus 30
00(バイオラット社)などを挙げることができる。
【0040】本発明において、前記分析で、複数のバン
ド、または複数のピークが出現することは多型が存在す
ることになる。シングルバンドまたはシングルピークの
場合は多型が存在しないとになる。各バンドまたは各ピ
ークの蛍光強度値の比は、とりもなおさず多型の存在比
になる。前記の本発明の定量的PCR方法ではPCRを
行う前の標的遺伝子の量が測定されるので、この測定値
に前記の多型の比を乗ずれば、多型の初期存在量が求め
られることになる。多型に関して、このようにしてデー
タを出す方法は、本発明の蛍光消光プローブを用いる定
量的PCR方法を使用することにより初めて可能になる
ものである。また、前記の定量的PCR方法のための試
薬キットを含有するかもしくは添付させることにより、
便利な定量的多型解析用試薬キットになる。また、前記
の多型解析方法で得られるデータを解析する方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体におて、前記のリアル
タイムモニタリング定量的PCRのデータ解析方法をコ
ンピュータに実行させるためのプログラムを合わせ記録
せることにより、コンピュータ読み取り可能な定量的多
型解析方法のデータ解析のためのより便利な記録媒体に
なる。また、量的多型解析方法のための手段を有する多
型解析装置において、PCR方法のためのデータ解析装
置を併設させることにより、便利な多型解析装置にな
る。
【0041】
【実施例】次に実施例をもって、本発明をさらに具体的
に説明する。しかし、本実施例をもって本発明は限定さ
れるものではない。 実施例1 蛍光消光現象を有する本発明の蛍光消光プローブの標的
遺伝子の塩基選択性、即ち、塩基特異性を検討した。下
記に示す標的遺伝子(デオキシリボオリゴヌクレオチ
ド)(30mer)のpoly a〜jの10種類をDNA合
成機ABI 394(Perkin Elmer社製、米国)で調製した。
【0042】更に、上記の標的遺伝子に対応するデオキ
シリボオリゴヌクレオチドの5’末端にボデピーFLで標
識した下記に示す本発明の蛍光消光プローブを調製し
た。当該デオキシリボオリゴヌクレオチドの5’末端の
リン酸基に、-(CH2)6−NH2を結合したものをメドランド
・サーテイファイド・レージント・カンパニー社(Midl
and Certified Reagent Company、米国)から購入し
た。更に、モレキュラープローブ(Molecular Probes)
社からフロオ・リポーターキット(FluoReporter Kit
s)F-6082(ボデピーFLのプロピオン酸サクシニジルエ
ステル(BODIPY FLpropionic acid succinidyl ester
s)の他に、当該化合物をオリゴヌクレオチドのアミン
誘導体に結合させる試薬を含有するキット)を購入し
た。当該キットを前記購入の前記デオキシリボオリゴヌ
クレオチドに作用させて下記のボデピーFLで標識した本
発明の蛍光消光プローブprobe a〜d、及びf〜hを合成し
た。そして対応する標的遺伝子とハイブリダイゼーショ
ンしたときに、蛍光強度がどの程度減少するか(すなわ
ち、消光の程度)を下記の条件下に調べ、本発明のプロ
ーブの特異性を検討した。
【0043】なお、前記合成物の精製は以下のように行
った。合成物を乾固し乾固物を得た。それを0.5M Na2CO
3/NaHCO3緩衝液(pH9.0)に溶解した。当該溶解物
をNAP-25カラム(ファルマシア社製)でゲルろ過を行
い、未反応物を除去した。さらに逆相HPLC(B gradien
t:15〜65%、25分間)を以下の条件で行った。
そして、溶出するメインピークを分取した。分取した画
分を凍結乾燥して、最初のオリゴヌクレオチド原料2mM
より目的物を50%の収率で得た。
【0044】逆相クロマトグラフィーの条件: 溶出ソルベントA:0.05N TEAA 5%CH3CN 溶出ソルベントB(グラジエント(gradient)用):0.
05N TEAA 40%CH3CN カラム:CAPCELL PAK C18; 6×250mm 溶出速度:1.0ml/min 温度:40℃ 検出:254nm
【0045】 名称 標的遺伝子 poly a 5'ATATATATTTTTTTTGTTTTTTTTTTTTTT3' poly b 5'ATATATATTTTTTTTTGTTTTTTTTTTTTT3' poly c 5'ATATATATTTTTTTTTTGTTTTTTTTTTTT3' poly d 5'ATATATATTTTTTTTTTTGTTTTTTTTTTT3' poly e 5'ATATATATTTTTTTTTTTTGTTTTTTTTTT3'
【0046】 名称 標的遺伝子 poly f 5'ATATATATTTTTTTTCTTTTTTTTTTTTTT3' poly g 5'ATATATATTTTTTTTTCTTTTTTTTTTTTT3' poly h 5'ATATATATTTTTTTTTTCTTTTTTTTTTTT3' poly i 5'ATATATATTTTTTTTTTTCTTTTTTTTTTT3' poly j 5'ATATATATTTTTTTTTTTTCTTTTTTTTTT3'
【0047】 名称 本発明の蛍光消光プローブ probe a 3'TATATATAAAAAAAACAA5'-BODIPY FL/C6 probe b 3'TATATATAAAAAAAAACA5'-BODIPY FL/C6 probe c 3'TATATATAAAAAAAAAAC5'-BODIPY FL/C6 probe d 3'TATATATAAAAAAAAAAA5'-BODIPY FL/C6
【0048】 名称 本発明の蛍光消光プローブ probe f 3'TATATATAAAAAAAAGAA5'-BODIPY FL/C6 probe g 3'TATATATAAAAAAAAAGA5'-BODIPY FL/C6 probe h 3'TATATATAAAAAAAAAAG5'-BODIPY FL/C6
【0049】 (1)ハイブリダイゼーション溶液のコンポーネント 合成DNA 320nM(終濃度) 核酸プローブ 80nM(終濃度) NaCl 50mM(終濃度) MgCl2 1mM(終濃度) トリス−塩酸緩衝液(pH=7.2) 100mM(終濃度) ミリQ純水 1.6992ml 終全量 2.0000ml (2)ハイブリダイゼーションの温度:51℃ (3)測定条件: 励起光 :543nm 測定蛍光色 :569nm
【0050】
【表1】
【0051】その結果を表1に示した。表1から分かる
ように、蛍光色素で標識された蛍光消光プローブが標的
遺伝子にハイブリダイゼーションしたときに、当該末端
部において、当該プローブと標的遺伝子とがハイブリダ
イゼーションした末端塩基対部分においてGCペアーを
形成しているか、または末端塩基対部分から1〜3塩基
離れて、標的遺伝子の塩基配列にG(グアニン)が少な
くとも1塩基以上存在するように、当該プローブの塩基
配列が設計されていることが好適であることを示してい
る。
【0052】実施例2 下記のような塩基配列の標的遺伝子(デオキシリボオリ
ゴヌクレオチド)と本発明の蛍光消光プローブを調製し
た。標的遺伝子内のG及び本発明の核酸プローブ内のG
の数の影響について、前記実施例と同様にして調べ、そ
の結果を表2にまとめた。
【0053】 名称 標的遺伝子 poly k 5'TATATATATATTTTTGGGGG3' poly l 5'TATATATATATTTTTTGGGG3' poly m 5'TATATATATTTTTTTTTGGG3' poly n 5'TATATATATTTTTTTTTTGG3' poly o 5'TATATATATTTTTTTTTTTG3'
【0054】 名称 標的遺伝子 poly p 5'TATATATATATTTTTCCCCC3' poly q 5'TATATATATATTTTTTCCCC3' poly r 5'TATATATATTTTTTTTTCCC3' poly s 5'TATATATATTTTTTTTTTCC3' poly t 5'TATATATATTTTTTTTTTTC3' poly u 5'TATATATATTTTTTTTTTTT3'
【0055】 名称 蛍光消光プローブ probe k 3'ATATATATATAAAAACCCCC5'-BODIPY FL/C6 probe l 3'ATATATATATAAAAAACCCC5'-BODIPY FL/C6 probe m 3'ATATATATATAAAAAAACCC5'-BODIPY FL/C6 probe n 3'ATATATATATAAAAAAAACC5'-BODIPY FL/C6 probe o 3'ATATATATATAAAAAAAAAC5'-BODIPY FL/C6
【0056】 名称 蛍光消光プローブ probe p 3'ATATATATATAAAAAGGGGG5'-BODIPY FL/C6 probe q 3'ATATATATATAAAAAAGGGG5'-BODIPY FL/C6 probe r 3'ATATATATATAAAAAAAGGG5'-BODIPY FL/C6 probe s 3'ATATATATATAAAAAAAAGG5'-BODIPY FL/C6 probe t 3'ATATATATATAAAAAAAAAG5'-BODIPY FL/C6 probe u 3'ATATATATATAAAAAAAAAA5'-BODIPY FL/C6
【0057】
【表2】
【0058】表2から分かるように、蛍光消光プローブ
が標的遺伝子にハイブリダイゼーションしたときに、当
該末端部においてハイブリダイゼーション物の塩基対が
GとCのペアーを少なくとも一対以上形成するように、
当該プローブの塩基配列が設計されていることが好適で
あることが分かる。
【0059】実施例3 下記のような塩基配列の標的遺伝子と蛍光消光プローブ
を調製した。標的遺伝子内の塩基種および蛍光消光プロ
ーブ内の塩基種の影響について、前記実施例と同様にし
て調べ、その結果を表3にまとめた。
【0060】 名称 標的遺伝子 poly W 5'CCCCCCTTTTTTTTTTTT 3' poly X 5'GGGGGGAAAAAAAAAAAA 3' poly Y 5'TTTTTTCCCCCCCCCCCC 3' poly Z 5'AAAAAAGGGGGGGGGGGG 3'
【0061】 名称 蛍光消光プローブ probe w BODIPY FL/C6-5'AAAAAAAAAGGGGGG 3' probe x BODIPY FL/C6-5'TTTTTTTTTCCCCCC 3' probe y BODIPY FL/C6-5'GGGGGGGGGAAAAAA 3' probe z BODIPY FL/C6-5'CCCCCCCCCTTTTTT 3'
【0062】
【表3】 表3から、本発明の蛍光消光プローブの蛍光強度の減少
にGが深く関与していることが分かる。
【0063】結果として、前記の実施例から、(A)蛍光
色素で標識される蛍光消光プローブの末端がCで構成さ
れ、標的遺伝子がハイブリダイゼーションしたとき、G
Cペアーを形成する場合、(B)蛍光色素で標識される蛍
光消光プローブの末端がC以外の塩基で構成されている
とき、蛍光色素で標識されている個所の塩基と、標的遺
伝子の塩基との末端塩基ペアーより、標的遺伝子の3’
末端側にGが少なくとも1個以上存在する場合に、蛍光
強度の減少率が大きいことが分かる。
【0064】実施例4 本発明の蛍光消光プローブに標識する色素の種類につい
て、前記実施例と同様にして調べた。なお、当該プロー
ブは、前記実施例3の蛍光消光プローブzを、また、標
的遺伝子は前記実施例3の標的遺伝子zを用いた。その
結果を、表4に示した。表から分かるように、本発明に
用いる蛍光色素として好適なものは、FITC、BODIPY F
L、BODIPY FL/C3、6-joe、TMRなどを挙げることができ
る。
【0065】
【表4】
【0066】実施例5 蛍光色素BODIPY FLで修飾した蛍光消光プローブEu47Fお
よびEu1392Rの調製 (5−1)蛍光消光プローブEu47Fの合成 (5')CITAACACATGCAAGTCG(3')(I=inosine)の塩基配列
をもつデオキシリボオリゴヌクレオチドの5’末端のリ
ン酸基に、実施例1と同じようにしてボデピーFLで標識
した蛍光消光プローブEu47Fを合成した。
【0067】(5−2)蛍光消光プローブEu1392Rの合
成 (5')TTGTACACACCGCCCGTCA(3')の塩基配列をもつデオキ
シリボオリゴヌクレオチドを用いて、前記(5−1)と
同様にして、本発明の蛍光消光プローブEu1392Rの合成
した。
【0068】実施例6 (6−1)大腸菌JM109株の培養 53培地(組成:カゼインペプトン(カゼインのトリプ
シン消化物)、10g;酵母エキス、5g;グルコース、5
g;食塩、5g;蒸留水、1000mL)用いて大腸菌JM109株を
培養した(培地50mL/250mL容コニカルフラスコ、
37℃、12時間、振とう培養)。そして、培養液から
菌体を集めた(遠心分離10,000rpm、5分、蒸留
水で2回洗浄)。
【0069】(6−2)16SrRNAのcDNAの調
製 菌体から、SOGENキット(ニッポンジーン社)を用いて
全RNAを本キットのプロトコルに従って抽出した。そ
の後、BcaBESTTM RNA PCRキット(宝酒造株式会社)を
用い、本キットのプロトコルに従って、前記抽出液につ
いて、16sRNAを対象とした増幅と逆転写反応(RT-PCR)
を公知の通常の条件で行った。その際、前記の本発明の
蛍光消光プローブEu1392Rをプライマーとして用いた。
続いて、RNAをRnase Hにより分解し(30℃、20
分)、16SrRNA遺伝子の純粋なcDNAを得た。cDNA濃度をO
liGreenR ssDNA Quantitationキット(Molecular Probe
s)を使用して測定した。
【0070】実施例7 (7−1)定量的PCR、データ解析およびcDNAの検量
線の作成 前記cDNA溶液について、本発明の蛍光消光プローブEu47
FおよびEu1392Rをプラマーとして用い、リアルタイムモ
ニタリング定量的PCR反応を行った。なお、前者はフ
ォワード(forward)型のプライマーとし、後者をリバ
ース(reverseまたはbackward)型のプライマーとし
た。リアルタイムモニタリング定量的PCR装置とし
て、LightCyclerTM Sytem(ロシュ・ダイアグノスティ
ックス株式会社、ドイツ)を使用し、手順書記載の手順
に従って反応を行った。なお、DNAポリメラーゼとし
TaKaRaTaqTM (宝酒造株式会社)を使用した。
【0071】PCRは次のコンポーネントで行った。 大腸菌cDNA 1.0μl(最終濃度102〜106コピー) プライマー溶液 4.0μl(最終濃度0.1μM) TaKaRaTaqTM 10.0(μl0.5Units) ミリQ純水 5.0μl 全容量 20.0μl なお、cDNAは、図1の注に示される実験区のコピー数で
実験を行った。MgCl2の最終濃度は2mMであった。
【0072】反応条件は次の如くであった。 アニーリング(annealing)反応: 50℃、5秒 DNA伸長反応: 72℃、60秒 測定条件は次の如くであった。 励起光 : 543nm 測定蛍光色 : 569nm
【0073】前記の条件でリアルタイムモニタリング定
量的PCRを行って、各サイクルの蛍光強度を実測し
た。その実測値を本発明のデーター解析方法に従って解
析した。すなわち、次の過程でデータを処理した。 (a)各サイクルにおける増幅した核酸が蛍光色素で標
識された核酸プライマーとハイブリダイズしたときの反
応系の蛍光強度値(すなわち核酸伸長反応終了時(72
℃)の蛍光強度値)を、増幅した核酸が核酸プライマー
とハイブリダイズしたものが完全に解離したときの反応
系の蛍光強度値(すなわち核酸熱変性反応終了時(96
℃)の蛍光強度値)で割る補正演算処理過程、すなわ
ち、実測の蛍光強度値を[数式1]で補正した。
【数8】 fn=fhyb,n/fden,n ・・・[数式1] [式中、fn=サイクルの蛍光強度の補正値、fhyb,n
各サイクルの72℃の蛍光強度値、fden,n=各サイク
ルの96℃の蛍光強度値]
【0074】(b)各サイクルにおける[数式1]にお
ける補正演算処理値を[数式3]に代入し、各サイクル
における各サンプル間の蛍光消光率を算出する演算処理
過程、すなわち、下記の[数式10]で演算処理する過
程、
【数9】Fn=fn/f25 ・・・[数式10] [式中、Fn=各サイクルの演算処理値、fn=[数式
1]で得られた各サイクルの値、f=[数式1]で得ら
れた値で、サイクル数が25回目のもの]。[数式1
0]は[数式3]において、a=25とした場合におけ
るものである。
【0075】(c)前記(b)の過程で得られた各サイ
クルの演算処理値を[数式6]による蛍光強度の変化率
(減少率または消光率)の対数値を演算処理をする過
程、すなわち、下記の[数式11]で演算処理する過
程、
【数10】 log10{(1−Fn)×100} ・・・[数式11] [式中、Fn=[数式10]で得られた値]。[数式1
1]は[数式6]において、b=10,A=100とし
た場合におけるものである。
【0076】上記の結果を図1に示した。図1は、前記
(a)、(b)、(c)の過程で計算された値を、サイ
クル数に対してプロットし、印字したものである。
【0077】次に、図1のグラフを基に、次の(d)お
よび(e)の過程で処理した。(d)前記(c)の過程
で処理されたデーターの内、0.2をスレッシュホール
ド(threshhold)し、その値に達したサイクル数を計算
する過程。(e)前記(d)の過程で計算した値をX軸
に、反応開始前のコピー数をY軸にプロットしたグラ
フ、すなわち大腸菌cDNAの検量線(図2)を作成する過
程。図2は、本発明の定量的PCR方法で得られるデー
タを、本発明のデータ解析方法、すなわち、(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)の過程で処理した最終
結果である。図2から未知コピー数の核酸試料について
反応開始前のコピー数を精度よく求めることができるこ
とが分かる。
【0078】実施例8 (8−1)多型系(複合微生物系)の構築 (表5に示した10種類の細菌菌株をDSMZ(Deutshe Sa
mmlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)
から購入し、前記の53培地を用いて各々の菌株ついて
別個に培養した。培養条件は前記大腸菌の場合と同様で
ある。各々の培養液から菌体を集めた(遠心分離10,
000rpm、10分、蒸留水で2回洗浄)。各々の菌
体について、前記と同様にしてSOGENキット(ニッ
ポンジーン社)を用いて全RNAを抽出した。
【0079】
【0080】 1:Paracoccus pantotrophus 2:Sphingomonas natatoria 3:Bdellovibrio stolpii 4:Microbacterium imperiale 5:Pseudomonas fluorescens 6:Agromyces medislanum 7:Cellulomonas cellulans 8:Brevibacterium liquefaciens 9:Leminorella grimontii 10:Rhodococcus luteus
【0081】その後、前記の大腸菌の場合と同様にし
て、それぞれの菌株の16SrRNA遺伝子の純粋なcDNAを得
た。得られた10菌株各々のcDNA濃度を前記の大腸菌の
場合と同様にして測定した。cDNA濃度の判明した溶液に
ついて、蒸留水にて300,000copy/μLとなるよう
に希釈した。10菌株分について、希釈液を当量づつ混
合したものを複合微生物系すなわち多型系(以下、多型
系という。)とした。この多型系には、10菌株分のc
DNAがそれぞれ300,000copy/μLの濃度で含ま
れているので、全体として、3,000,000copy/
μLの濃度cDNAが含有していることになる。
【0082】(8−2)リアルタイムモニタリング定量
的PCR 前記多型系のcDNAについて、本発明の蛍光消光プローブ
Eu47FおよびEu1392Rを菌株共通のプラマーとして用い
て、前記大腸菌と同様にしてリアルタイムモニタリング
定量的PCRを行った。多型系のサンプルを、絶対量で
300,000copy/20μL(反応液全体20μL)と
なるように反応液に添加した。多型系のリアルタイムモ
ニタリング定量的PCRは、蛍光強度の減少が観察さ
れ、かつ遺伝子の指数関数的増幅期である22サイクル
数で反応を停止させた(図1参照)。スレッシュホール
ドを、logRn(蛍光消光率)=0.2と設定したとき
の、多型系について行ったリアルタイムモニタリング定
量的PCRの反応液のcDNAのコピー数は288,000
コピーであった(図2参照)。初期添加量すなわち理論
値は300,000コピーであるから、本発明の方法に
よって作成された検量線は良好な定量性を示すことが確
認された。
【0083】実施例9 多型解析 (9−1)T-RFLPによる解析 前記のようにしてPCR反応を行った後、増幅産物をカ
ラム(MicroconPCR、Millipore Corporation Bedford、
MA、USA)を用いて精製した。精製物を制限酵素Hha1
(認識部位:GCG/C、/=切断個所)でO/N(一晩)処理
した。処理終了後、切断断片のみをカラム(Microcon及
びMicropure-EZ、Millipore CorporationBedford、MA、
USA)で精製した。制限酵素処理後の各菌株のcDNA
断片の大きさは、表5に示した。カラム精製を施したcD
NA溶液について、加熱変性処理を行った後、シーケンサ
ー(ABI PRISMTH 310、PE Applied Biosystems)にてT-
RFLP解析を行った。そのピークパターンを図3に示し
た。各ピークを濃度が既知である標準BODIPY FL修飾断
片を用いて定量した。各ピークのモル構成率を求めた結
果、すべてのモル構成率は、9.4〜10.8の範囲に
収まっており、PCR増幅効率の極端な差異認められな
かった(表5参照)。定量的PCRで求めてた全cDN
Aのコピー数にモル構成率を掛け、それぞれの菌株の初
期のcDNAのコピー数を求めた(表5参照)。定量により
求めたコピー数/初期添加コピーは0.89〜1.04
(表5参照)であった。よって、本方法により多型系に
おける多型の初期コピーを正確に定量できることが判明
した。
【0084】
【発明の効果】本発明の定量的多型解析方法は、上記の
ような構成であるために次のような効果を有する。 1)標的遺伝子の量及び該遺伝子の多型の構成比の測定
を簡便、迅速かつ定量性よく行うことができる。 2)本発明の定量的PCR方法の一つは新規なものであ
り、かつ定量性が優れたものである。 3)定量的PCR方法で得られたデータを解析する解析
方法の一つも新規な方法であり、PCR反応前の初期の
遺伝子のコピー数を正確に求めることができる。 4)本発明の新規な定量的PCR方法においては、増幅
核酸は蛍光色素で標識されている。それで、多型の解析
では蛍光色素をマーカとして分析できる。 5)2)〜4)の結果、特に定量性の優れた多型解析方
法になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定量的PCR方法を用いた16Sr
RNA遺伝子(cDNA)の増幅曲線 実線:大腸菌のcDNA;点線:多型系のcDNA10
2、103、104、105、106:コピー数を表示す
る。
【図2】 本発明のデータ解析方法によって作成された
cDNAの検量線 a:288000コピー
【図3】 本発明の多型系のT-RFLPの解析パターン bp:塩基数(base pair)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金川 貴博 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技術 院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 鎌形 洋一 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技術 院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 蔵田 信也 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 山田 一隆 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 横幕 豊一 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA04 CA09 HA14 HA19 4B029 AA07 AA23 BB02 BB20 FA10 FA12 4B063 QA01 QA12 QA18 QQ06 QQ42 QQ52 QR56 QR62 QS03 QS24 QS34 QX02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的遺伝子を定量的遺伝子増幅方法で増
    幅し、その標的遺伝子について多型解析することにより
    標的遺伝子の量及び該遺伝子の多型の構成比もしくはそ
    の量の測定を行うことを特徴とする新規な定量的多型解
    析方法。
  2. 【請求項2】 多型解析方法がT-RFLP(terminal restr
    iction fragment lengthpolymorphism)、RFLP(restri
    ction fragment length polymorphism)方法、SSCP(si
    ngle strand conformation)方法、またはCFLP(cleava
    se fragment length polymorphism)方法である請求項
    1に記載の定量的多型解析方法。
  3. 【請求項3】 定量的遺伝子増幅方法が、定量的PCR
    方法である請求項1または2に記載の多型解析方法。
  4. 【請求項4】 定量的PCR方法が蛍光消光プローブを
    用いるものである請求項1〜3の何れか1項に記載の定
    量的多型解析方法。
  5. 【請求項5】 蛍光消光プローブは、その末端において
    蛍光色素で標識されており、当該プローブが当該末端部
    において標的遺伝子にハイブリダイゼーションしたと
    き、当該プローブにハイブリダイゼーションした標的遺
    伝子の末端塩基対部分から1ないし3塩基離れて、標的
    遺伝子の塩基配列にG(グアニン)が少なくとも1塩基
    存在するように、当該プローブの塩基配列が設計され、
    当該プローブが標的標的遺伝子にハイブリダイゼーショ
    ンしたときに、蛍光色素が、蛍光強度を減少させるもの
    である請求項1〜4の何れか1項に記載の定量的多型解
    析方法。
  6. 【請求項6】 蛍光消光プローブが3’末端において蛍
    光色素で標識されている請求項1〜5の何れか1項に記
    載の定量的多型解析方法。
  7. 【請求項7】 蛍光消光プローブが5’末端において蛍
    光色素で標識されている請求項1〜5の何れか1項に記
    載の定量的多型解析方法。
  8. 【請求項8】 蛍光消光プローブは、その末端において
    蛍光色素で標識されており、当該プローブが標的遺伝子
    にハイブリダイゼーションしたとき、当該末端において
    当該プローブと標的遺伝子とのハイブリッド複合体の塩
    基対が少なくともG(グアニン)とC(シトシン)のペ
    アーを形成するように、当該プローブの塩基配列が設計
    され、かつ当該プローブが標的遺伝子にハイブリダイゼ
    ーションしたときに、蛍光色素が、蛍光強度を減少させ
    るものである請求項1〜5の何れか1項に記載の定量的
    多型解析方法。
  9. 【請求項9】 蛍光消光プローブが3’末端において蛍
    光色素で標識されている請求項8に記載の定量的多型解
    析方法。
  10. 【請求項10】 蛍光消光プローブが5’末端において
    蛍光色素で標識されている請求項8に記載の定量的多型
    解析方法。
  11. 【請求項11】 蛍光色素がリン酸基に標識された蛍光
    消光プローブである請求項4〜10の何れか1項に記載
    のに記載の定量的多型解析方法。
  12. 【請求項12】 定量的PCR方法において、蛍光消光
    プローブをプライマーとして用い、蛍光色素の発光の減
    少量を測定する請求項7、10、または11に記載の定
    量的多型解析方法。
  13. 【請求項13】 定量的PCR方法がリアルタイムモニ
    タリング定量的PCR方法である請求項4〜12の何れ
    か1項に記載の定量的多型解析方法。
  14. 【請求項14】 リアルタイムモニタリング定量的PC
    R方法で得られるデータを解析する方法において、標的
    遺伝子が消光プローブとハイブリダイズしたときの反応
    系の蛍光強度値を、前記のハイブリダイズしていないと
    きの反応系の蛍光強度値により補正処理する演算処理過
    程を有することを特徴とするリアルタイムモニタリング
    定量的PCR方法のためのデータ解析方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のリアルタイムモニ
    タリング定量的PCR方法のためのデータ解析処理過程
    を有することを特徴とする請求項1〜13の何れか一項
    に記載の定量的多型解析方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜13の何れか1項に記載の
    定量的PCR方法に使用する試薬キットにおいて、請求
    項4〜11の何れか1項にに記載の消光プローブを含有
    するか、もしくは添付されていることを特徴とする定量
    的PCR用試薬キット。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の定量的PCR方法
    のための試薬キットを含有するかもしくは添付されてい
    ることを特徴とする定量的多型解析用試薬キット。
  18. 【請求項18】 請求項14に記載のデータ解析方法を
    コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能なPCR方
    法のデータ解析のための記録媒体。
  19. 【請求項19】 請求項14に記載のデータ解析方法を
    実施するための手段を有することを特徴とするリアルタ
    イムモニタリング定量的PCR方法のためのデータ解析
    装置。
  20. 【請求項20】 請求項1〜13の何れか一項、もしく
    は請求項15に記載の多型解析方法で得られるデータを
    解析する方法をコンピュータに実行させるためのプログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
    おて、請求項14に記載のデータ解析方法をコンピュー
    タに実行させるためのプログラムを合わせ記録したこと
    を特徴とするコンピュータ読み取り可能な定量的多型解
    析方法のデータ解析のための記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項19に記載のPCR方法のため
    のデータ解析装置を有することを特徴とする定量的多型
    解析方法のためのデータ解析装置。
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