JP2001527517A - 血液、ウイルス性および細胞性疾患の治療組成物 - Google Patents

血液、ウイルス性および細胞性疾患の治療組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は新規組成物およびヒト疾患を治療するために患者または細胞にインビトロで組成物を投与する新規方法に関する。組成物は胎児ヘモグロビンの発現を促進し、および/または細胞の増殖を促進する化学物質を含有し、血液疾患と関連する徴候の治療または予防に有用である。組成物はまた、誘発剤および抗ウイルス剤を含有し、該誘発剤は細胞性またはウイルス産物の発現を誘発し、該抗ウイルス剤はウイルス複製を阻害するガンシクロビルなどのヌクレオシド類似体である。本発明はまた、欠乏を含む細胞増殖性疾患の治療および予防のために患者に組成物をパルス投与する新規な方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 血液、ウイルス性および細胞性疾患の治療組成物発明の背景 1.発明の分野 本発明は悪性新生物の様な血液疾患、ウイルスの関連する疾患および細胞性疾 患の治療および予防に有用な、新規化合物を含有する医薬組成物に関する。 2.背景の説明 サラセミア(地中海貧血)症候群は、いずれもHbAのグロビン鎖の合成欠損また は低下を特徴とする、多様な疾患群である。β-グロビン発現の不足は、β-サラ セミアとして、α-グロビンの発現不足はα-サラセミアとして扱われる。グロビ ン鎖合成の欠乏の結果である溶血は、一本鎖の合成低下および相補的鎖の過剰の 結果からもたらされる。遊離した鎖は赤血球内に含まれる不溶性凝集を生じる傾 向があり、成熟過程にある赤血球およびその前駆体の成熟前の崩壊、無効な赤血 球の形成、および成熟した赤血球の溶血を生じる。ヘモグロビン合成の基礎にあ る欠損は、永年に亘って解明され、α-またはβ-グロビン蛋白質の発現を示すか 、または制御する核酸配列中に主として存する。エップスタイン−バー(EB)ウイ ルスの誘発するリンパ球増殖性疾患またはリンパ腫は、米国に於いては年間約10 ,000例のB-細胞、EBウイルス(+)リンパ腫患者で免疫不全症が発生する。EBウイ ルスは、後天性または先天性免疫不全患者のリンパ腫に普通に見出される。これ らのリンパ腫は従来のバーキット リンパ腫とは多クローン性である点で区別出 来る。腫瘍は先に述べたバーキット リンパ腫の特徴である染色体異常を現さな い。これらのリンパ腫の病因には、EBウイルスの変形した細胞を制御するに必要 な、作動因子(effector)機構の欠損が含まれる。 臓器移植を受けた者の様な医原性免疫不全の患者にも、リンパ腫の危険性が高 く、これらのリンパ腫はしばしばEBウイルスのDNAおよびEBの特異核抗原(EBNA) を含むことが多い。同様に、AIDS患者もEBウイルスに伴う多クローン性リンパ腫 危険性が高い。本発明の要約 本発明は現在の治療方針に伴う問題および不利な状態を克服し、ヒトの疾患の 治療および予防に新規な組成物および新規な方法を計画して提供する。 本発明の一つの実施態様は、特定の遺伝子生成物の発現を誘発する新規な誘発 剤から成る医薬組成物を意図する。本発明物質に依って誘発可能な遺伝子生成物 には、胎児性ヘモグロビンおよびEBウイルスの感染した細胞のウイルス性チミジ ン キナーゼの様なウイルス性蛋白質が含まれる。これらの生成物および細胞集 団の発現は、血液、細胞性およびウイルス性疾患の治療および予防に用いること が出来る。本組成物は更に、特定の誘発剤との組み合わせで、ウイルスに感染し た細胞を破壊する抗ウイルス剤から成る。 本発明の別の実施態様には、これらおよびその他の化合物の、2,2-ジメチルお よび2,2-ジエチル酪酸塩、o-ベンゾイル乳酸塩、n-ジメチル酪酸塩グリシンアミ ド、o-ジメチル酪酸塩乳酸塩、3-フェニル酪酸塩、4-クロロ-2-フェノキシ-2-プ ロピオン酸およびコリン塩類がある。 本発明のその他の実施態様には、血液および組織異常増殖の様な、その他の疾 患の治療を目的とした本発明組成物の新規な反復投与方法がある。 本発明のその他の目的および利点は、以下の説明の項に部分的に記載され、ま た部分的には説明の項から明らかになり、または本発明の実施から読みとること が可能である。図面の説明 図1. 試験化合物の存在または不存在下に成長する正常(A)および鎌状血球 赤芽球始原細胞コロニー中に産生される胎児グロビンの比較。 図2. 培地中赤芽球コロニー(Bfu-e)増殖への試験化合物の影響を示し、(A )は正常個体、(B)は鎌状血球患者、および(C)は胎児肝臓幹細胞。 図3. ヒヒのフェノキシ酢酸によるパルス処置(A)対EPOでの連続処置( B)の比較。 図4. 通常処置(A)対パルス処置(B)の比較。 図5. 連続療法(A)対パルス療法(B)の比較により観察される持続応答。 図6. 連続療法中の患者の総ヘモグロビンレベル。 図7. 連続療法からパルス療法へ変換した患者での総ヘモグロビンレベル。 図8. 患者のα、βおよびγグロビンレベルを示し、(A)は処置前、(B) は緩和用量処置、および(C)高用量処置。 図9. 治療中患者のフェリチンレベル。 図10. アルギニン酪酸によるEBV−TK遺伝子誘発。 図11. EBV+腫瘍系の成長阻害を示し、(a)は0.5mMおよび(b)は2.0mMアルギニ ン酪酸およびGCV. 図12. アルギニン酪酸の異なる用量におけるアカタ細胞系の成長曲線。 図13. GCV存在下でのアカタ細胞系の成長曲線。 図14. アルギニン酪酸単独、GCV単独、およびアルギニン酪酸・GCV両者存在下 でのアカタ細胞系成長曲線の比較。 図15. HIV p24レベルをアルギニン酪酸中培養72時間後に単離したPBMC・シ ル(Cills)中、放射免疫アッセイにより検定。 図16. アルギニン酪酸注入の薬物動態。 図17. LPD患者から単離した新鮮細胞中でのEBV+腫瘍細胞増殖の阻害。 図18. LPD患者から単離した新鮮細胞における3日目の組合わせ療法による優 先細胞死。本発明の説明 新規組成物 ある種の化学物質および組成物が種々のヒトの疾患の治療に有用であることが 見出されている。この組成物は単一または複数の化学物質から成っている。本発 明の薬剤には2,2-ジメチル酪酸[C2H5C(CH3)2CO2H]、2,2-ジエチル酪酸、3,3-ジ メチル酪酸(C6H12O2)、および3,3-ジエチル酪酸の様な化学物質が含まれる。更 にモノブチリン(monobutyrin)、インドール-3-酪酸、1-および2-メチルシクロプ ロパンカルボン酸(C5H8O2およびC5H8O2)、メルカプト酢酸(C2H4O2S)、N-アセチ ルグリシン(C4H7O3N)、スクエア酸(C4H2O4)、4-トリフルオロブタノール(C4H7OF3 )、クロロプロピオン酸(ClCH2CH2CO2H)、3-トリメチルシリル-1- プロポスルフォン酸ナトリウム(C6H15O3SiS)、2-オキソパンタンサン(2-oxopant ansane)(C5H8O3)、イソブチルヒドロキシルアミン塩酸塩(C4H12ONCl)、2-メチル ブタン酸(C5H10O2)、o-ベンゾイル乳酸塩、n-ジメチル酪酸グリシンアミド、o- ジメチル酪酸乳酸エステル、およびジエチル酪酸が含まれる。 この様な組成物中の好ましい化合物には、例えば、ジメチル酪酸、トリフルオ ロブタノール(C4H7OF3)、クロロプロピオン酸(ClCH2CH2CO2H)、イソプロピオン 酸、2-オキシペンタサン(2-oxypentasane)[CH3CH2CH2C(O)COOH]、2,2-または3,3 -ジメチル酪酸(C6H12O2)、2,2-または3,3-ジエチル酪酸(C8H16O2)、酪酸エチル エステル、2-メチルブタン酸(C5H10O2)、およびそれらのアミド類および酸類が 含まれる。その他の例にはジメチル酪酸、メトキシプロピオン酸、N-アセチルグ リシン[H3CC(O)NCH2COOH]、メルカプト酢酸(HSCH2COOH)、1-または2-メチルシク ロプロパンカルボン酸(C5H8O2)、メトキシ酪酸、フェノキシ酢酸、4-クロロ-2- フェノキシ-2-プロピオン酸、2-または3-フェノキシ酪酸、フェニル酢酸、フェ ニルプロピオン酸、エチル-フェニル酢酸、4-クロロ-2-フェノキシ-2-プロピオ ン酸、n-ジメチル酪酸グリシンアミド、o-べンゾイル乳酸、o-ジメチル酪酸乳酸 エステル、およびこれらの化合物のアミン類、アミド類および塩類が含まれる。 有用なアミン類およびアミド類には、イソブチルヒドロキシルアミン塩酸塩(C4 H12ONCl)、フマール酸モノアミド(C4H5O3N)、フマール酸アミド(H2NCOCHCHCONH2 )、琥珀酸アミドおよびイソ酪酸アミド(C4H9ON)が含まれる。塩類は、3-トリメ チルシリル-1-プロポスルフォン酸ナトリウム(C6H15O3SiSNa)の様な、ナトリウ ム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、リチウムまたはコリン塩であり得る 。誘発剤と静電気的または共有結合する試剤には、アルギニン(アルギニン酪酸 塩)、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジンまたはリジ ンの様なアミノ酸、ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含む核酸類、または炭水 化物、糖質、脂質、脂肪酸、蛋白質または蛋白質の分画の様な置換分が含まれる 。誘発剤とこれらの塩類の組み合わせも、組み合わせの相互作用から有用な新規 化合物を製造出来る。 組成物は治療的に有効な濃度に於いて生理学的に安定であることが好ましい。 生理学的に安定な化合物は、所望の効果を現す前に、患者への投与で開裂したり 、失活とならない化合物である。 組成物は代謝に伴う異化作用に依って顕著な生物学的変換、分解または排泄さ れないことが好ましい、これらの機能は、生物学的変換、分解または排泄されて も、もし組成物がその所望の効果を発揮可能なら有意とはされない。 組成物は有効用量で安全であることが好ましい。安全な組成物は、必要な用量 で、実質的に有毒(例えば細胞毒性または脊髄毒性)ではなく、または変異原性が なく、好ましくない作用または副作用の原因とならず、充分に安全である。副作 用の起こる可能性はあるが、本組成物はその使用に依って得られる利益が、副作 用に帰せられる可能性のある不利益を超える限り、実質的に安全である。好まし くない副作用には、悪心、嘔吐、肝または腎障害または不全、過敏性、アレルギ ー性反応、心血管問題、胃脳管障害、発作およびその他の中枢神経系の問題、発 熱、出血、血清異常および呼吸困難が含まれる。 本組成物は、正常な哺乳類細胞の様な、細胞の生活能力を実質的に損なわず、 細胞は本化学物質に依って治療を受けまたは活性化される。通常の細胞の生活能 力、形質転換を受けないか感染しなかった細胞の生活能力は、細胞の単一または 複数の生物学的過程に及ぼす本組成物の効果を分析して決定される。これらの細 胞の過程に伴う有害な干渉は、過程が異常な際には顕著になる。 血液疾患 グロビン遺伝子発現の障害は多様に変化し、臨床的な表現は多岐に亘る。個々 人に及ぶ結果は、運動後の軽度な脱力感から、早期死亡に至る長期間持続する一 連のクリーゼに迄及ぶ。ヘモグロビン巨大分子または特異的なグロビン ペプチ ド鎖の発現増加は、これらの症状発現を緩和し、苦しめられた患者生命を改善し 、延長する。より効果的な治療には、血液形成を促進し、ヘモグロビン発現細胞 の増殖の促進し、または胎児性グロビン蛋白質の発現を増加または促進する、生 物学的に活性な蛋白質または化合物の投与が含まれる。有望ではあるが、これら の治療には多くの欠点がある。多数の物質が発癌性または変異原性であり、長期 間の投与は、患者に重大な危険性を及ぼすことがある。患者に依ってはかなり高 用量の連続投与を要するが、一方、その他の患者は有効期間の短い半減期を示す 。 活性成分への耐容性は、しばしば、この組成物を機能的に無用化する。耐容性に 伴う問題に加えて、本物質自体またはその代謝副産物または担体が、患者の体内 で毒性濃度に速やかに達して、血液細胞の増殖を遅くしたり阻害する。更に、化 学物質自体が細胞および血清中に見出されるアミダーゼ、酸化酵素および加水分 解酵素の様な異化酵素に依って速やかに分解されることが出来る。これらの多く の酵素は、血液の清浄化の主要部位である肝細胞中にも見出される。これらの細 胞および肝臓の異化過程で変化されなかった薬剤は、腎臓の腎細胞に依る患者の システムに依って速やかに排出される。従って、活性化合物の生体内残留時間は 、非常に短時間であり、持続性の生物学的効果のすべてを得る能力は、殆ど不可 能となるか、少なくとも実用性を失う。 発明の組成物及び方法で治療できる血液疾患は、ヘモグロビン生産細胞又はヘ モグロビンの生産の欠陥又は疾患の直接的又は間接的結果として特徴づけられる 、いかなる疾患又は疾病を含む。例えば、血液疾患は鎌状赤血球貧血、溶血性貧 血、感染性貧血、再生不良性貧血、低増殖性又は形成不良性貧血、鉄利用不能性 貧血、骨髄ろう性貧血、抗体媒介貧血、酵素欠損又は慢性疾患による貧血、血液 喪失、放射線治療又は化学療法による貧血、α-状及びβ-状サラセミアを含むサ ラセミアのような貧血に関連するだろう。治療可能な血液疾患はヘモグロビンC 、D及びE疾患、ヘモグロビンレボア疾患、及びHbH並びにHbS疾患のよう な症候群も含むだろう。治療は疾患に関連する一種又はそれ以上の症候群を軽減 する。血液疾患に関連する典型的症候群は、例えば、貧血、組織酸素欠乏症、器 官機能障害、異常へマトクリット値、無効造血、異常網状赤血球(赤血球)数、 異常鉄負荷、環状鉄芽球の存在、ひ腫、肝腫、末梢血流障害、呼吸困難、溶血の 増加、黄疸、貧血発症及び狭心症のような苦痛を含む。 血液疾患の治療のための組成物の化合物又は活性成分の多くの作用の機構は、 細胞増殖、細胞漸増、特異的ヘモグロビン発現、ヘム合成又はグロビン鎖合成の 過程の一種又はそれ以上への影響を含む。細胞増殖は、例えば、幹細胞、CFU s、BFUs、巨核球、骨髄細胞、血小板、白血球又は前赤血球コロニー成長の 刺激で増加し、例えば、細胞周期の段階(S、GO、GLM)における細胞の期 間又は段階を横切る能力に影響して低下するだろう。細胞漸増は、細胞表面受容 体又は分泌 因子のような特異的サイトカインの発現により促進されるだろう。ヘモグロビン 発現は、ヘム発現、グロビンペプチド発現、ヘム/グロビンペプチド集合、グロ ビンペプチドグリコシル化又はゴルジ体によるグロビン輸送に影響して、増加又 は減少するだろう。グロビン発現は、転写に大なり小なり敏感な遺伝要素を与え る、クロマチン及び/又はヌクレオソーム構造の変化で、DNA構造の変化で、 例えば、G残基のメチル化で、活性化因子又は抑制因子のような細胞特異性転写 又は翻訳因子の活性に影響して、又は転写若しくは翻訳の速度を増加して、増加 又は減少するだろう。例えば、有用な化合物はフェノキシ酢酸、メトキシ酢酸、 酪酸エチルエステル、桂皮酸、α-メチル桂皮酸、ヒドロ桂皮酸、及びα-メチル ヒドロ桂皮酸(αMHCA)を含み、γ-及びβ-グロビン遺伝子クラスタのある 遺伝子の近位促進因子領域からの転写因子の結合又は除去の変化を刺激し、それ によって出生後に抑制された遺伝子発現を増加する。 化合物は血液新生の程度又は規模を増加し、ヘモグロビン発現及びその他の細 胞の増殖を増加し、グロビン蛋白質を増加又は均衡を保ち、又はγ-グロビンの ような機能性グロビン蛋白質の特異的発現を増加又は刺激する。化合物は好適に は、ヘモグロビンの発現を増加し、一種又はそれ以上の胎生期若しくは胎児グロ ビン遺伝子の発現を増加し、又はヘモグロビン発現若しくは胎児グロビン発現網 状赤血球の数を増加する。好適には、組成物は胎生期若しくは胎児グロビン遺伝 子発現又は胎生期若しくは胎児網状赤血球計数を約2%以上、より好適には約5 %以上、さらに好適には約9%以上増加する。比較の目的で、胎児グロビン遺伝 子発現の4%増加は、末梢血液試料中の胎児グロビンの約20%から25%の上 昇又は増加に等しい。結果として、約1%以上、好適には約3%以上の胎児グロ ビン発現の増加、又は約1%、好適には約3%以上の胎児グロビン発現細胞の増 加はベータグロビン疾患関連症候群を軽減する。 ヘモグロビン発現、グロビン発現及び細胞増殖は、未処理の対照と比較して、 処理試料中の特異的蛋白質又は特異的細胞数の発現量の倍増を測定して試験でき る。この基準を用いて、組成物は好適には、ヘモグロビン発現の量、グロビン発 現の量、ヘモグロビン発現細胞の数又はグロビン発現細胞の数を、約二倍以上又 は二倍まで、好適には約四倍まで、さらに好適には約八倍まで増加する。ウイルス及び細胞疾患 活動的であっても潜在的であっても、ウイルス感染を治療するための伝統的方 法は、抗ウイルス剤でウイルス又はウイルス感染細胞を破壊することである。抗 ウイルス剤はウイルス又はウイルス感染細胞に致死性である化合物又は生物生成 物である。この方法は病気の細胞を根絶し、それによって一層の感染を防ぐよう に設計される。 感染細胞を破壊する治療は典型的に、複製又は発現のような基礎的細胞過程を 標的とする。これらの治療投薬計画は、ポリメラーゼ又は逆転写酵素のような特 異的酵素を標的とすると、最も有効である。例えば、逆転写酵素の阻害はウイル ス複製を挫折させ、ウイルスの一層の伝播を防ぐ。感染細胞は細胞溶解で、又は ウイルス生成物の組込みで間接的に殺される。感染性ウイルス粒子は発生しない ので、引き続く感染は無い。 不幸にも、抗ウイルス剤は非感染細胞に有害効果を有する。ウイルス感染細胞 を殺すために必要な薬量は、他の正常な細胞の関連した及び関連しない活性にさ えもしばしば影響する。単独薬剤又は薬物への耐性及び細胞順応も全く共通であ る。細胞膜を通過する薬物輸送は投与した薬量を無効にしながら、増加し、他の 細胞活性が阻害された機能を補償し、又は代替できる。さらに、多くの感染は識 別可能な症状発現無しで潜在的である。症候群は長い期間にわたって周期的に発 症する。治療選択は基礎感染の何らか種類の真の治療無しで症候群の継続的改善 に制限される。結果として、これらの薬剤の期待した恩恵はしばしば達成されず 、実現されない。 ウイルスは感染細胞の分子機械の少なくとも一部をそれ自身の用途に変える。 そうすることで、ウイルスは、細胞が感染したことを身体に認識させるウイルス 又は細胞生成物を発現する細胞を生じる。感染細胞は、一旦認識すると、生物自 体の免疫系で除去のための標的にされる。免疫系機能が貧弱であるか、又は全く ないと、及び生成物が過渡的に発現されるか、急速に変異すると、問題が生じる 。これらの問題は、さらに治療の困難な潜在感染に典型的に関連する。 ウイルス感染は、第一に分子過程、好適には、独特にウイルス的(すなわちウ イルス又はウイルス感染細胞に十分限定された)である必要な酵素活性で、第二 に抗ウイルス活性により過程に作用して、有効に治療できることが発見された。 第一段 階は慣用の治療法で生じるように、独特のウイルス過程を阻害しないが、その過 程を能動的に促進はしない。ウイルス感染細胞は、免疫系によってではなく、感 染細胞を破壊するその能力が誘起されたウイルス活性に関連する、抗ウイルス剤 の投与によって破壊のために特異的に標的にされる。この治療組合せは、感染細 胞が選択的殺作用に敏感になることを強いる驚くべき効果を有する。結果として 、感染細胞は除去のために特異的に標的にされ、予め治療不可能な感染は阻止さ れる。さらに、限界的又は非有効性抗ウイルス剤が、治療的に有効な薬量が実質 的に減少したので、今や首尾よく投与できる。有効組成物の投与の濃度又は頻度 もウイルス感染細胞に対する有効性を低下せずに何らかの有害な副作用を低減す るために減少できる。 ウイルス感染細胞を破壊し、殺し、又はその他のきびしく無能にするための一 つの方法は、遺伝子生成物の活性を誘起する、誘起薬剤で細胞を処理し、その抗 ウイルス活性が誘起した遺伝子生成物の活性を指向する抗ウイルス剤が続くこと を含む。好適には、遺伝子生成物は、ウイルス吸着、細胞貫通、融合、脱外被、 逆転写、組込み、DNA複製、ウイルス干渉、ウイルス転写、早期から後期発現 へのスイッチ、潜伏又は溶菌段階、潜伏から溶菌段階へのスイッチ、欠損干渉粒 子生産、ウイルス集合、カプシドパッケージング、ウイルス特異性膜の発生、ウ イルス出芽及びウイルス分泌のような基礎的で必要な過程に関連するウイルス酵 素である。一種又はそれ以上のこれらの過程の活性は、一種又はそれ以上の誘起 剤及び一種又はそれ以上の抗ウイルス剤で標的とされた強化した活性で強化され るだろう。組合せ治療は、抗ウイルス剤単独の慣用の治療よりも有効で、又は慣 用の治療投薬計画で有効と考えられるものより少ない抗ウイルス剤の治療的に有 効な量の投与を可能にする。 発現を誘起する薬剤はウイルスゲノムに直接的に、又はウイルス発現に必要な 細胞因子によって間接的に作用するだろう。例えば、ウイルス遺伝子発現は、チ ミジンキナーゼ、AP−1、AP−2、Sp1、NF−KB及び他の転写活性化 因子及び/又は抑制因子(因子)、癌遺伝子又は癌原遺伝子又は蛋白質キナーゼ Cの発現の規制により規制される。これらの蛋白質は規制するために作用し、そ れによって特異的ウイルス及び/又は他の細胞遺伝要素の発現を制御する。発明 の方法により、その発現に関する制御は感染に関する制御に導く。その発現が誘 起薬剤で規制される、ウイルス及び細胞の両方の起源の、他の生成物はプロテア ーゼ、ポリメラーゼ、 逆転写酵素、細胞表面受容体、主要組織適合性抗原、成長因子及びこれらの生成 物の組合せを含む。 その発現又は転写規制が酪酸の存在で変えられる、追加の遺伝子は癌遺伝子m yc、ras、myb、abl、及びsrcを含む。これらの遺伝子生成物の活 性及び他の癌遺伝子の活性はJ.D.Slamon et al.(Scien ce224:256-62、1984)に記載される。抗増殖活性も、血管新生 因子活性、生成又は放出、転写規制、又は血管新生下で遺伝子の転写を調節する 能力、又は成長因子又はホルモン制御の遮断による腫瘍血管新生を抑制する能力 を含む。いずれかが特に前立腺新生物及び胸部癌腫の両方に対して有効な治療で あろう。転写及び/又は細胞分化に影響するそれ以上の活性は細胞内cAMP水 準の増加、ヒストンアセチル化の阻害、及びゲノムメチル化を含む。これらの活 性のそれぞれは遺伝子発現に直接関連し、発現の増加は特異的抗ウイルス剤に感 染細胞を敏感にする。 二種の好適な誘起薬剤は酪酸アルギニン及びイソブチルアミドである。酪酸ア ルギニンはEBV不死化B細胞及び患者誘導腫瘍細胞にEBV−TK活性を誘起 する。潜在的に感染したB細胞はTKを発現しないので、酪酸アルギニンのよう な薬剤へのこれらの細胞の被曝は溶菌複製及びTK発現の適度の誘起を生じる。 驚くことに、TK発現は、潜伏感染の治療を可能にする抗ウイルス剤による攻撃 のための点として使用できる。予備的in vitro研究は、これらの薬物を 用いてEBV不死化B細胞及び患者誘導腫瘍細胞におけるEBV-TK活性の誘 起が可能であり、これらのすでに抵抗性の細胞がガンシクロビル治療への感受性 を与えられることを示す。EBV-TK発現腫瘍細胞を除去するために、EBV- TK、及びGCVの発現を誘起する酪酸アルギニンのような誘起薬剤によるEB Vのようなウイルス関連腫瘍の患者の治療は有効で、非毒性治療である。この治 療投薬計画は腫瘍の原因である関連ウイルスゲノムに依存しない。潜在形のEB Vゲノムの存在はこの組合せプロトコルに対して腫瘍を感受性にする事を予測す るだろう。 ヘルペス同族の他の構成要素と違って、EBVはウイルスチミジンキナーゼの 低い水準のために抗ウイルス剤ガンシクロビルに抵抗性である。アシクロビル及 びガンシクロビルもAIDS患者の治療に使用され、その多くは活性EBV感染 を有した。治療中、有毛細胞白血病の後退、EBV疾患、は何げなく観察された が、潜伏 EBV感染は影響されなかった。追加の研究は、ウイルス生産が最少のときでさ えも、多くのEBV遺伝子の発現はチミジンキナーゼのような溶菌周期中活性で 、誘起された。従って、EBV変換B細胞又は腫瘍細胞の酪酸アルギニンへの被 曝はEBV-TKを誘起し、それらをガンシクロビルに感受性にする。 単純ヘルペスウイルス(HSV)及び水痘-帯状疱疹ウイルス(VZV)のよ うに、EBVはBamH I、ゲノムのXフラグメントに局在するチミジンキナ ーゼを符号化する。律速段階で、TKはヌクレオシド同族をその一リン酸形に変 換する。細胞酵素はその変換を生物的に活性な三リン酸に完成する。ウイルスD NAポリメラーゼは好適に毒性代謝物をウイルスDNAに組入れ、新生DNAの 早期終結に導く。ACVはグアノシンの環状糖を置換する線状側鎖付きプリンヌ クレオシド同族である。GCVは側鎖にヒドロキシメチル基の付加でACVと異 なる。しかし、ACV及びGCVは機能性試験で異なる。HSVTKは好適にA CVをリン酸化するが、EBV-TKは好適にGCVをリン酸化する。さらに、 GCV三リン酸は高水準で集積し、ACVより長期間感染細胞に残存するので、 GCVはACVで生じるよりも細胞DNA合成による干渉を生じる。ある研究で は、HSV-TKを発現する細胞に対するGCVの選択的毒性はCNSにおける 腫瘍殺作用を促進するために利用される。急速に分裂するマウス神経膠腫細胞は HSV-TKを含む両栄養性レトロウイルスにin vivoで感染する。動物 はGCVで治療され、それはTK+腫瘍細胞を殺し、有効な感染及びウイルスT K発現のために余りに遅く複製する隣接正常細胞を助ける。 治療できるウイルス感染の種類及び関連疾患は、例えば、EBV、CMV、H SV I、HSV II、VZV及びKaposi関連ヒトヘルペスウイルス(8 型)のようなウイルスのヘルペス同族による感染、ヒトT細胞又はB細胞白血病 及びリンパ腫ウイルス、アデノウイルス感染、肝炎ウイルス感染、ボックスウイ ルス感染、乳頭腫ウイルス感染、ポリオーマウイルス感染、HTLV及びHIV ウイルスのようなレトロウイルスによる感染、及び例えば、Burkittリン パ腫、EBV誘起悪性腫瘍、T及びB細胞リンパ増殖性疾患並びに白血病、及び 他のウイルス誘起悪性腫瘍を含む。治療できる他の新生物はウイルス誘起腫瘍、 悪性腫瘍、癌又は細胞の相対的自律増殖を生じる疾患を含む。腫瘍疾患は白血病 、リンパ腫、肉腫、扁 平細胞癌、神経細胞腫瘍、精上皮腫、悪性黒色腫、生殖細胞腫瘍、未分化腫瘍、 神経芽腫、(それもある人によれば癌腫と考えられる)混合細胞腫瘍又は他の悪 性腫瘍のような癌腫を含む。発明の組成物により予防的又は治療的に治療可能な 腫瘍疾患は、小細胞肺癌及び他の肺癌、横紋筋肉腫、じゅう毛癌、多形性神経膠 芽腫(脳腫瘍)、腸及び胃癌、白血病、卵巣癌、前立腺癌、骨肉腫又は転移した 癌を含む。治療可能な免疫系の疾患はろ胞性リンパ腫、白血病及びリンパ腫のよ うな成人T及びB細胞リンパ増殖性疾患、有毛細胞性白血病、有毛白斑症、急性 骨髄性リンパ芽球又は他の白血病、慢性骨髄性白血病及び骨髄異形性症候群を含 む非Hodgkinリンパ腫を含む。治療できる追加の疾患は胸部細胞癌腫、悪 性黒色腫及び血液黒色腫、卵巣癌、膵臓癌、肝臓癌、胃癌、結腸癌、骨癌、扁平 細胞癌、神経芽腫、精巣細胞癌腫、及び腺癌を含む。 ウイルスは自律粒子として感染細胞に存在し、又は、例えば、潜伏感染として 組込まれる。潜伏感染はHSV I及びIIのように周期的であるか、ウイルス又 はウイルス生成物の連続的生産性であるが、かなり低い水準にある。感染は細胞 から分泌された又は別に押し出された又は駆逐(細胞バースト)された感染粒子 による溶菌でもあろう。感染は、例えば、ウイルス遺伝子による又はそれ自身生 産的複製をできないが疾患を生じることはできる欠損干渉粒子によるようなウイ ルスの部分でもある。 治療できる細胞はウイルス又はウイルスの部分により感染し、好適には組込み により感染する何らかの細胞を含む。このような細胞は、リンパ球、赤血球及び 骨髄球、神経細胞及び神経支持細胞、消化系の細胞、内皮系の細胞のような造血 系の細胞を含む。組込みウイルスゲノム又はウイルスゲノムの部分だけを含む細 胞は有効に治療されるだろう。 誘起薬剤及び抗ウイルス剤の投与は、確認された又は疑われたウイルス疾患の 予防又は治療的処置のために細胞へ又は直接患者へされるだろう。患者はイヌ、 ネコ、ウマ、雌牛、雄牛、ブタ、ヒツジ、ヤギ、又はニワトリのような飼われた 動物又はほ乳類、又は野獣であろうが、好適にはヒトである。投与は成人、青年 、子供、新生児、乳児又は子宮内にされるだろう。 誘起薬剤及び抗ウイルス剤の投与は単独の組成物で時間に関して食い違うか同 時 にされるだろう。さらに、抗ウイルス剤は誘起薬剤の前、後、又は同時に投与さ れるだろう。いずれかの薬剤の投与は短期間、連続的又は必要に応じて散発的で あろう。疑われ、又は診断されたウイルス関連疾患の患者は短期間又は疾患が有 効に克服されるまで治療を必要とするだけであろう。 ウイルス疾患の、特にウイルス増殖性疾患の治療のための組成物及び方法は、 発明の治療法を、慣用の化学療法、放射線治療、抗体治療、及び他の形の治療に より増強して、 発明の方法及び組成物による組合せ治療で有用なある慣用の化学治療剤は、アル キル化剤のようなシクロホスファミド、メルカプトプリンのようなプリン及びピ リミジン同族、ツルニチニチソウ及びツルニチニチソウ様アルカロイド、エトポ シド又はエトポシド様薬剤、デオキシルポシン及びブレオマイシンのような抗生 物質、コルチコステロイド、ニトロソ尿素のような変位原、メトトレキセートを 含む抗代謝薬、白金基剤細胞毒性薬物、抗インシュリン及び抗アンドロゲンのよ うなホルモン拮抗薬、タモキシフェンのような抗エストロゲン及びドキソルビシ ン、L-アスパラキナーゼ、DTIC、mAMSA、プロカルバジン、ヘキサメ チルメラミン及びミトキサントロンのような他の薬剤を含む。これらの薬剤は、 有効性を最大にするが、患者の身体への毒性を最少にするように設計されたプロ トコルで定義されたように同時に又は交互に与えられる。 ウイルス感染細胞も誘起薬剤及び抗ウイルス剤を患者に直接投与することによ りin vivoで治療されるだろう。例えば、変位原、発癌物質、放射線、又 は他の癌発生剤に被曝した患者は新生物の条件の予想した発生を阻害するために 組成物で連続的に治療されるだろう。新生物の将来の発生への高い危険があると 選別され、決定された患者は、恐らく誕生の始に、及び生涯組成物を投与される だろう。これらの化合物は有効な薬量で一般に安全で非毒性なので、予防的及び 治療的の両方の使用が容易に受容可能である。 投与療法 本発明の化学薬品および化合物、ならびに血液およびその他の疾患の治療に有 用であることが既に公知である化学薬品および化合物は、間欠的に患者に投与さ れるとより有効であることもまた発見されるに至った。間欠投与療法は、同じ量 の組成物を長期にわたり断続的に投与する形式ではなくて、同じ量の組成物を頻 度を減らして、もしくは服用量を減らして投与することを含む。この療法モード はこれまで報告されたことがない。 この方法によれば、細胞性もしくはその他の疾患は効果的に、かつ患者に対す る無用な副作用もなく治療することができる。多くの組成物は治療的服用量では 一般的には安全でかつ無毒ではあるが、間欠投与は、例えば毒性、アレルギー性 反応、毒性代謝物の蓄積、と結びついたリスク、および常套的治療と結びついた 不都合、を遥かに少なくする。加えて化学組成物は、少ない服用量と頻度で有効 であり、耐性を誘起するリスクを大きく減らした。薬物は細胞性酵素によって不 活性化されたり、望ましい効果を発揮する前に細胞や組織から取り除かれたりす ることはない。さらに多くの血液疾患の改善に特徴的に必要とされる長期治療が 可能となる。その結果、患者に対して一定の効果を維持するに必要な服用量が安 定し、原料コストおよび投与と結び付いた不都合は大きく減少している。 間欠化した服用量は同じ組成物の連続投与から期待されるよりも屡々より少な いので、間欠投与は連続投与よりも驚くほどより有効である。各間欠服用量を減 らすことができ患者に対する治療のコースを通じて投与される薬物の全量は最小 限に抑えられる。伝統的な療法形式では、体中の活性成分の望ましいレベルを維 持するために繰り返し投与が企図されている。発生する合併症は極めて多くの場 合、有効であるためには正常細胞に対して殆ど毒性すれすれであるかさもなけれ ば有害である、という服用量レベルに帰することができる。反対に、間欠療法で は、薬物のインビボレベルは有効な連続的治療に必要なレベル以下に低下する。 従って、間欠化は単に十分に大きな薬物適用量の投与にとどまらず、長期にわた って使用できる、治療的に十分な薬物が存在することになる。間欠投与は、有効 性を増しながらも服用量あたりもしくは全治療処方計画あたりの、患者に対して 投与される組成物の量を実質的に減少させることができる。これは時間、労力お よび費用の著しい節約を示し、またより重要なことはより低い有効服用量が患者 の経験するかもしれない苦しみと合併症の数を大きく減少させることになる。そ のようにして間欠化は同じ組成物の連続的投与よりも驚くほどより有効である。 組成物は実質上無毒である化学薬品を含むことが好ましい。実質上無毒とは、 その組成物が恐らくはある程度の毒性は持つけれども患者の長期の健康に害を与 えることはない、ことを意味する。組成物の活性成分は要求されるレベルでは毒 性はないかもしれないが、組成物の最終的な形の必要な嵩と量を患者に対して投 与するに伴った問題も生じるかもしれない。例えば、もしその組成物がある種の 塩を含むならば、活性成分は安全で有効な濃度であるかもしれないけれども、ナ トリウム、カリウムもしくはそれ以外のイオンの有害な蓄積がある可能性がある 。そのような組成物、もしくは少なくともその組成物の活性成分に対する要件が 減ることによって、そのような問題の可能性は減らすかもしくは除くことさえで きる。結果として、患者は些細なもしくは短期の有害な副作用を蒙るかもしれな いけれども、その組成物を摂取する利益はネガティブな結果を補って余りある。 本発明の組成物の間欠投与法は、好ましくは、異常ヘモグロビン症(例えば鎌 状赤血球貧血症、サラセミア),腫瘍を含む新生物形成疾患,白血病,リンパ球増 殖性疾患および転移のような血液疾患、ウイルス誘起性悪性疾患(例えば潜在性 ウイルス感染)のような細胞増殖性疾患、および赤血球と白血球細胞貧血,白血球 減少症,好中球減少症,血小板減少症を含む血球減少症、の治療に用いられる。間 欠投与で最も有効な組成物は、何ら実質的な蛋白活性成分を含まず、治療的に有 効な間欠服用量では典型的に無毒性もしくは無細胞毒性である。治療は、直接治 療される細胞、もしくは同様に組成物に曝されるその他の点では正常な体の細胞 、でアポートシスを引き起こさないのが好ましい。 個々の間欠物は、2、4、6、8、10、12、14もしくは16時間、のように数時間、 2、3、4、5、6、もしくは7日のように数日間、好ましくは1時間から24時間、よ り好ましくは3時間から9時間、の期間にわたって連続的に患者に投与すること ができる。また、周期的服用量は単一の大丸薬の形で、もしくは短時間、典型的 には1もしくは2時間以下、の周期で組成物の数回に分けた注射で、投与するこ とができる。例えば、酪酸アルギニンは4日間にわたって1日あたり約8時間も しくは終夜での輸液、によって投与され、それに無治療の7日間が続いた。これ は多くのサラセミア疾患に対する有効な処方計画であることが示された。胎児性 ヘモグロビンレベルは大いに高まり、成人および胎児性ヘモグロ ビン発現細胞はいずれもその数が著しく増加している。その実質的に意味すると ころは、例えば活動性および機動性の増大、副作用の減少、入院および通院の減 少、輸液の減少のような患者の生活水準を向上させるポジティブな結果を得た、 ということである。 間欠投与の間の間隔もしくは無投与の間隔は24時間より大きく好ましくは48時 間より大きく、また3、4、5、6、7、8、9もしくは10日間、2、3、4週間、のよう により長期間、もしくはさらに長期間、であることができる。達成された結果は 驚くべきものである可能性があるので間欠投与間の間隔は、必要な場合は誰かそ の道の専門家によって決定されることができる。屡々間欠投与間の間隔は、組成 物もしくは組成物の活性成分が次の間欠投与の前には患者中にもはや検出できな い場合に組成物の次の服用量を投与することによって計算することができる。間 隔はまた、その組成物のインビボ半減期から計算することができる。間隔は、イ ンビボの半減期よりも大きいとして、もしくは組成物半減期よりも2、3、4、5お よび10倍も大きいとして計算してもよい。15分の半減期を有する酪酸アルギニン のようなかなり速い半減期を持つ組成物に対しては、間隔は化学組成物の半減期 の25、50、100、150、200、250、300および500倍であってもよい。 単一治療治療処方計画中の間欠数は2ほどに小さくてもよいが典型的には約5 から10、10から20、15から30もしくはそれ以上である。実際、患者はこの療法と 結びついた問題および不都合もなく本発明の方法に従い終身薬物を摂取すること ができる。組成物は多くのあらゆる手段によって投与することができるが、注射 (例えば静脈内、皮下、動脈内)、輸液もしくは点滴として患者に投与するのが 好ましく、経口摂取によるのがより好ましい。輸液によりもしくはその他の投与 形式により患者に対して組成物を間欠投与するためのさまざまな方法および装置 が米国特許4,747,825;4,723,958;4,948,592;4,965,251および5,403,590に開 示されている。 投与される薬物の全量が常套的な連続的治療により治療に投与されてきた量よ りも著しく少なくできるので、間欠の形で投与される組成物は患者に対する薬物 の総負荷を減少させるという驚くべき利点を有する。例えば酪酸アルギニンは、 連続投与では患者体重kgあたり約2000mgで有効であることが示されてきた。 間欠の形で投与された場合、約400から1500mg/kg、好ましくは600から1000mg/ kg、より好ましくは700から800mg/kgの間の服用量が、サラセミア症患者の胎児 性ヘモグロビンレベル上昇によって計られるように驚くほどより有利である。酪 酸アルギニンの典型的な間欠量は2から20g/kg/月、好ましくは約3から10g/ kg/月であり、ここで患者は月あたり全量で約20kg以下を、好ましくは月あたり 約15kg以下を、より好ましくは月あたり約10kg以下を摂取している。間欠あたり の投与量ならびに処方計画を通じて患者により摂取された組成物の全量は著しく 減少している。好ましくは、治療に有効な間欠服用量は、連続的服用量より少な く、もしくは同じ組成物の治療用連続服用量の1/2、1/3、1/4、1/5、1/10 、1/20よりも少なく、もしくはさらに少ない。 治療処方計画は、それがグロビン鎖発現もしくは赤芽球またははその他の赤血 球前駆細胞の増殖を刺激するならば、例えば異常ヘモグロビン症患者に関して白 血細胞もしくは血小板形成細胞のような細胞の増殖を刺激するならば、例えば腫 瘍もしくはその他の悪性疾患において増殖する細胞の数を減らすならば、治療処 方計画は有効であると考えることができる。細胞数は通常末梢血液サンプリング もしくは腫瘍サイズの計算から極めて容易に測定される。 患者に提供される組成物は、ここに述べられている、もしくはその道の専門家 に公知の、蛋白質もしくは化合物のあらゆる組合せを含むだろう。患者は犬、ネ コ、馬、雌牛、雄牛、豚、羊、ヤギ、もしくは鶏のような家畜化された動物であ ってもよいが好ましくはヒトもしくはその他の霊長類である。投与は成人、青年 、小児、幼児、新生児もしくは乳児に対してであってもよく、もしくは胎内投与 であってもよい。組成物の投与は短期間であってもよく、必要に応じて連続的も しくは散発的であってもよい。血液疾患に関して疑いを持たれたり診断されたり した患者は、短期間、もしくは症状が軽くなるかまたは事実上取り除かれたりす るまで組成物治療を求めさえすればよい。 患者に対する治療は治療的であるかまたは予防的であってもよい。治療的処置 は疾患の一つもしくはそれ以上の症状を患う患者に対して本発明の一つもしくは それ以上の組成物を投与することを含む。例えば血液疾患と典型的に結びついた 症状は、例えば貧血症、組織低酸素症、器官機能不全、異常なヘマトクリット値 、 無効な赤血球生成、異常な網状赤血球数、異常な鉄負荷、巨脾腫症、肝腫大、末 梢血流障害、呼吸困難、溶血増大、黄疸、貧血クリーゼおよび狭心性のような痛 みを含む。これらの症状の一つもしくはそれ以上の軽減もしくは部分的軽減は生 存期間の増加と生活の質の向上に対応するものである。さらに病理学的症状を緩 和する治療は他の治療が施されることを考慮することもあり得る。 予防的治療は血液疾患を確認されたりまたは疑いを持たれたりしてはいるが何 ら明白な症状のない患者に対する組成物の間欠投与を含む。例えば遺伝学的にス クリーニングされこの先血液疾患の発現についてハイリスクにあると結論されて はいるがそれ以外は健康な患者には本発明の組成物を予防的に投与してもよい。 投与は出生時に始めることができ、もし必要ならば終生続けることができる。こ れらの化合物は一般的に安全で無毒なので予防的および治療的いずれの使用も容 易に受けることができる。 間欠投与組成物は輸液を受ける患者およびサラセミアもしくは鎌状赤血球貧血 症を持つ貧血症患者に現れる鉄過負荷もしくは鉄欠乏症状を治療もしくは予防す るために用いることができる。本発明の組成物の化学薬品は鉄を利用するシステ ムを制御するので患者のシステム中の遊離および利用可能な鉄の量は管理され注 意深く制御されることができる。キレーション療法は、屡々鉄過負荷状態の輸液 患者に対する唯一の常套的治療であるが、軽減されるかもしくは完全に避けられ るだろう。キレーション療法は屡々不確実でありそれ自身ある種のリスクを持つ のでこれらの患者の長期の予後は大きく改善されている。 本発明の今一つの具体化は胎児性ヘモグロビンの増強法に向けられておりこれ は患者に対する組成物の間欠投与を含む。例えばそのように処置した血液のヘモ グロビンF(胎児性ヘモグロビン)含量は約2%以上、好ましくは約5%以上、よ り好ましくは約10%以上増強されている。処置することができる患者はヒトのよ うな哺乳動物すべてを含む。用いることができる化合物はフェノキシ酢酸、酪酸 エチルエステル、桂皮酸、ヒドロ桂皮酸、α−メチルヒドロ桂皮酸、メトキシ酢 酸、2,2-ジメチル酪酸、2,2-ジエチル酪酸、フェニル酪酸、チオフェノキシ酢酸 、フェノキシプロピオン酸、琥珀酸アミド、もしくはそれらの誘導体もしくは修 飾体、を含む。そのような方法は同一のもしくは異なった患者の血液疾患を 治療しもしくは予防するのに有用である。例えば同一患者を治療するためにその 化合物は治療に有効な期間間欠投与され正にそのグロビン蛋白質含量のヘモグロ ビン含量を高めることができる。また、患者は治療を受けることができ、ヘモグ ロビンもしくはグロビン生産のピーク時に採集された患者の血液は採集、貯蔵さ れ、別の患者に投与されもしくは同一患者に再投与される。そのような治療は放 射線療法、化学療法、骨髄移植、鎌状赤血球症およびサラセミアのような血液疾 患、および血液ヘモグロビン含量の増大によって緩和されるその他の疾患で治療 を受ける人々にとって有用な療法となるだろう。 感染および異常増殖の治療 本発明の他の態様は感染または新生物性疾患患者の治療を目指すものであり、 治療上有効な組成物をパルス投与することから成る。治療可能な感染性疾患とは 、例えば、敗血症、肺炎などの細菌性疾患、ニューモコッカス(Pneumococci) 、ストレプトコッカス(Streptococci)、スタフィロコッカス(Staphylococci )、ナイセリア(Neisseria)、クラミジア(Chlamydia)、マイコバクテリウム (Mycocabteria)、アクチノマイセテス(Actinomycetes)などの細菌性病原体 および腸内桿菌などの腸内微生物による感染症、および、例えば、肝炎ウイルス 、HIVなどのレトロウイルス、インフルエンザウイルス、パピローマウイルス、 ヘルペスウイルス(HSVI,HSVII、EBV)、ポリオーマウイルス、スローウイルス 、パラミクソウイルス、コロナウイルスなどによるウイルス性感染症、例えば、 マラリア、トリパノソーマ症、リーシュマニア症、アメーバ症、トキソプラズマ 症、サルコシスチス症、ニューモシスティス症、象皮症などの原虫病、カンジダ 症、フェオフィホ真菌症、アスペルギルス症、ムーコル症、クリプトコックス症 、ブラストミセス症、パラコクシジオイデス症、コクシジオイデス症、組織真菌 症、クロイトカビ感染症などのカビ感染症などである。 抗新生物活性とは、例えば、形質転換細胞の分化を誘発する能力を意味し、白 血病、リンパ腫、肉腫、神経細胞腫、鱗状細胞ガンを含むガン、セミノーマ、メ ラノーマ、神経芽細胞腫、混合細胞腫瘍、胚芽細胞腫瘍、未分化腫瘍、感染症に よる新生物(例えば、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスシンプレックスウイル ス・タイプIもしくはIIまたはエプシュタイン−バーウイルスを含むヘルペスウ イルス、肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)または他のレトロウ イルスなどのウイルス感染症)および他の悪性疾患から成る細胞を包含する。分 化によりこれらの細胞はその攻撃性を失い、最早転移することもなく、最早増殖 もせず、患者免疫系のT細胞、ナチュラルキラー細胞およびマクロファージによ り死滅および/または除去される。細胞内分化の過程は、例えば、遺伝子特異転 写の刺激および/または抑制により促進または停止する。特定の遺伝子産物が直 接細胞内分化に関与し、活発に分割する細胞を、増殖能を失ったあるいは低下し た細胞に変換する。細胞内遺伝子発現の関連する変化は観察することができる。 この過程を制御することは悪性化を逆転させる能力である。転写制御を本発明組 成物の存在下に変化させる遺伝子が腫瘍遺伝子myc、ras、myb、jun、fos、ablお よびsrcを包含する。これら遺伝子産物の活性ならびに他の腫瘍遺伝子活性につ いてはJ.D.Slamonら(Science 224:256-62、1984)に記載されている。 以下の実施例により本発明の態様を説明するが、これらは本発明の範囲を限定 するものではない。 実施例1 エリトロリド始原細胞における胎児グロビン産出 六種試験組成物の存在または非存在下に培養したエリトロリド始原細胞中の胎 児グロビン産出を確定した。血液を通常の個人から採取し、エリトロリド細胞を 精製し、化学組成物、α-メチルケイ皮酸;3-フェニルブチラート;α-メチル ヒドロケイ皮酸;2,2-ジメチル酪酸;フェノキシ酢酸;及びチオフェノキシ 酢酸;を含む半固体媒体に塗布した。いずれの組成物も濃度は0.2mMであり 、培養液を10−14日インキュベートした。培養物が半固体媒体上に成長する 間、試験組成物の補充は行わなかった。 エリトロリドコロニー(Bfu-eまたはCFU-e)の増殖は、IL-3、S CF及びEPOの存在下で最大であると考えられている。コロニーは成長因子( GM-CSF、SCF、EPO、IL-6、トランスフェリン、インシュリン、I GF-1)のみで処理したサンプルからのものであり、Bfu-e内で産出し、最 大成長因子群に加えて各組成物により処理された胎児グロビンを表す。胎児グロ ビン の有意な増加が、試験を行った(p<0.05 対合t-試験)六種の組成物の 内五種で観測された。絶対レベルで16%のγ-グロビン(非α-グロビン)を対 照に観測したが、後の五種の組成物で培養したBfu-eには20−40%のγ- グロビン(非α-グロビン)を観測した。 鎌状細胞貧血の患者から得た血液を用いて他の実験を実施し、七腫の異なる組 成物、メトキシ酢酸;α-メチルケイ皮酸;α-メチルヒドロケイ皮酸;3-フェ ニルブチラート;2,2-ジメチルブチラート;及びチオフェノキシ酢酸を試験 した。類似した結果を得た。胎児グロビンの増加を試験(p<0.05 対合t -試験)した全ての組成物で観測した。絶対レベル48%の非α-グロビンが対照 に観測したが、これら組成物により培養されたBfu-eには51ないし83% の非α-グロビンを観測した。 特定的には、メトキシ酢酸は対照に対して限界3%の増加を示し、α-メチル ケイ皮酸は対照に対して12%の増加を示し、α-メチルヒドロケイ皮酸は対照 に対して18%増で産出し、3-フェニルブチラートは対照に対して21%増で 産出し、2,2-ジメチルブチラートは対照に対して24%増で産出し、フェノ キシ酢酸は対照に対して34%増で産出し、チオフェノキシ酢酸は対照に対して 38%増で産出した。 実施例2 GM-CFS,SCF及びEPO存在下のエリトロイド増殖 実施例1に記載のようにエリトロイド細胞を通常の主体から取得し、IL−6 ,GM-CFS,SCF及びEPOを含有するエリトロイド成長因子の最大量の 存在下に半個体媒体上で培養した。これら因子の存在下のエリトロイド増殖が最 大であると予期されるので、観測された増加はいずれも有意となる。0.1mM のアルギン酸ブチラート(対照の16%);0.5mMの2-(4’-メトキシフェ ノキシ)プロピオン酸;α-メチルヒドロケイ皮酸;0.2mMのフェノキシ酢 酸;及び0.2mMの4-クロロフェノキシ-2-プロピオン酸の存在または非存 在下でクローンを成長させた。これらの試験組成物のいずれもが更にBfu-成 長を増大することができた。 第二の実験ではエリトロイド始原培養を鎌状赤血球貧血の患者から達成し、こ れ に最大成長因子とこの組成物とを塗布した。このセットの組成物に対する応答は 通常の人Bfu-e;α-メチルヒドロケイ皮酸;2-(4’-メトキシフェノキシ )プロピオン酸;2,2-ジメチル酪酸;フェノキシ酢酸;及びフェノキシ酢酸 で観察される効果に類似していた。各試剤は0.1mMと0.2mMの間で試験 した。効果は、添加したエリトロイド成長因子の影響のみに帰すことはできなか った。 第三の実験においては、人胎児肝臓細胞も試験した。胎児細胞は肝臓成長因子 の存在に応答しないことが知られているので、観測されるいかなる増加も高度に 有意である。胎児肝臓からエリトロイド始原培養を達成し、成長因子の最大量を 塗布した。これらのプレートにいずれも濃度が0.2mMの;2-(4’-メトキ シフェノキシ)プロピオン酸;フェノキシ酢酸;及びα-メチルヒドロケイ皮酸 を添加した。全てのプレートもクローン増殖の増加を示し、その増加は有意(p <0.025)であると確定した。 第四の実験では、エリトロイド細胞を鎌状赤血球細胞の患者から採取した。各 種試験化合物を加え、及び加えずに培養液内でこの細胞を樹立させた。培養液を 、全ての造血成長因子(GM-CSF,SCF,EPO)の最大濃度によりメチ ルセルロース媒体内で14日間インキュベートした。胎児グロビンに対する蛍光 性モノクロナール抗体を用いてクローンを分析し、胎児グロビンを表現するエリ トロイド細胞の比率を確定した。これら結果を表1に示す。 表示するように、同一の主体からの参照クローンに対して13.9%から29 .4%のグロビン表現細胞の増加が検出された。 実施例3 フェノキシ酢酸及びフェニル酸のパルス投与 前述したように、組成物はヒヒにおいて連続療法としてよりもパルス療法とし てより効果的であった。療法では、放血させた貧血性ヒヒに連続基準で一日当り 血液のkgにつき5−10mlを投与した。EPOを日々300U/kg/服用 量を投与した。アルギン酸ブチラートを5日の間700U/kg/日を、フェノ キシ酢酸をそれぞれ5日の間、8時間をかけて毎日500mg/kg/日、及び 毎日24時間/日の間に1000mg/kg/日の割合で投与した。これら四つ の連続治療スケジュールでは全ヘモクロビンは、放血による貧血の存在下では増 加しなかった。EPOによる連続治療法では、ヘモクロビンは8.2から6.9 gm/dlに低減した。各週3回、300単位/kgのEPOにより治療した時 、この同じヒヒは上昇を示さなかった。連続アルギン酸ブチラート治療法では、 ヘモクロビンは6.7ないし6.9g/dlに本質的な安定を保っていた。フェ ノキシ酢酸による連続治療では、ヘモクロビンのレベルは8時間療法の間は7. 0g/dlないし6.9g/dlに安定を保ち、この薬剤を5日間日毎24時間 投与した時は6.8から4.5に低減した。 これに対して、フェノキシ酢酸のパルス用量の投与(第一日と第四日に500 mg/kg投与する週当り2回の経口用法)では、ヒヒの赤血球細胞前駆体の発 生に一致する時間フレームである一週間で6.9ないし7.6g/dlの全ヘモ クロビンの上昇を生じた。これらの結果は、フェノキシ酢酸(PAA)のパルス 療法がこの化合物の連続付与よりも優れていることを示している。類似した実験 では、ジヒドロケイ皮酸のパルス投与により血小板数は240,000から76 7,000に増加した。治療過程は、”少なければより効果的”またはパルス療 法は人に極めて近い動物モデルにおいて驚くべき効果があることを明示している 。 加えて、PAAのパルス投与法は、貧血の多くの形態の服用での治療法と考え られている300U/kg/用量のEPO投与よりもより効果的であった。 実施例4 パルス療法の血液学的効率 十分なレベルまで胎児ヘモクロビン(Hb F)の表現を増加することで、鎌 状赤血球細胞疾病を改善できる。HbFになんらかの増加があれば改善効果が可 能となるが、8.5%HbFは早期死亡を防ぎ、20%HbFまたはそれ以上が 臨床的全症候を改善するのに必要と一般に考えられている。この20%HbFレ ベルは、国家研究のヒドロ尿素治療を受けた被検者の8%で達成されたが、大多 数の患者にとっては依然として治療目標のままにある。 アルギン酸ブチラートの治療のための使用の可能性を確定するために、ブチラ ートの低服用量の二つの養生法を検討した。週毎にまたは2−3週間隔でパルス 方式で断続的に治療を行った。18カ月の家庭での療養を含む300+week sの患者を観察し、22の治療コースを検討した。 週毎治療法では8/10の患者に生化学的(HbF)応答を発生させて、6/1 0にベースライン越す全Hbを1−4g/dlだけ増加させた。しかし、HbF 応答は4−10%の範囲であり、全Hbレベルは連続の週毎の治療に伴い初期上 昇の半分に低下した。 これに反して、パルス治療法では12人の鎌状赤血球細胞とベータ地中海貧血 の患者の内8人に所望の血液学的応答が発生した。HbFレベルは、成人鎌状赤 血球の4/6にベースラインを越す3ないし5倍から20%以上も増加した。5 5才の患者は29%HbFに到達し、深刻な兆候は除去された。応答者達のベー スラインHbFレベルは2−6%であった。重症の地中海貧血患者の4/6には 、2−3g/dlから>9.0g/dlの全Hbレベルが増加した。このパルス 養生法は、多分容易に蓄積した鉄の健全な赤血球細胞への移行によると考えるが 、地中海貧血に多く見られる従来の輸血依存性を取り除き、鉄蓄積を減少した。 これらの結果は、ブチラートを滴定してベータグロビン疾病を改善する所望の 治療目標を発生することができ、そして胎児グロビン遺伝子をいかなる年齢でも ベースラインレベルから2%またはそれ以上の高レベル表現まで誘発できること を明示している。 例5 長期パルス治療 患者を、アルギニンブチレートを用いてのパルス治療で4-18ヶ月処置し た。患者の胎児グロブリン遺伝子は、50パーセントを越える患者(12例中8例)に おいて、不備な成人βグロブリン遺伝子を血液学的に著しく補う程度に再活性化 していることがわかった。G1における細胞成長停止をおこし且つベータサラセミ アのアポトーシスの加速を促進し得るような用量のブチレートによる長期処置を 避けることが望ましい。長期の毎週の治療で観察される部分的な耐性は、HgbとH ctの上昇と使用できる鉄の蓄積の減少としてのEPOレベルの下落と赤血球細胞成 長停止とに関連しているようである。補充鉄の追加的用量による処置は、試験管 内でのブチレートの抗増殖活性の若干を克服することができる。治療に要する時 間は、効果的な輸血と鉄キレート化に必要な毎月の処置日数の僅か25%-35%で あった。これは、何人かの患者の命を質的に改善した。 例6 通常の処置とパルス処置の比較 通常の処置:鎌状赤血球症の44歳の患者を、750mg/kgのアルギニンブチ レートによりテストした。薬物を、一日10-16時間、毎週5日間、注入により投 与した。総HbF百分率は、3%から約15-18%へと増加した。150日後、総HbFは約1 0%に減少した。 パルス処置:上記と同じ鎌状赤血球症の患者の処置を、約1年後にアル ギニンブチレートのパルス投与へと毎週から変更した。アルギニンブチレートは 、毎日約10-16時間、500-750mg/kgを4日間、注入により投与した。4日間のレ ジメン(regimen、治療プログラム)後、処置を繰り返す前に薬物を10日間留保 した。このようなレジメンを約5ヶ月継続したところ、総胎児ヘモグロビン百分 率は20%以上まで増加した。このレベルは、処置が中止されるまで維持された。 20%を越えるヘモグロビンFレベルは一般に、鎌状赤血球症に伴う症状を治癒さ せるに十分であると考えられている。 例7 細胞成長停止のない胎児グロブリン生産の刺激 胎児グロブリン生産の刺激はβ-グロブリン不全を改善するが、ブチレ ートはまた細胞成長停止をも誘発することができる。これらの潜在的な逆作用が 治療効果と平衡がとれているか否かを調べるために、ブチレートの2つの間欠 的スケジュールを、鎌状赤血球症またはβ-サラセミアの3〜55歳の14名の患者で の21の治療コースで比較した。最適な用量は個々の患者のレジメンによって同定 し、それを11名の患者で1週間継続させた。処置された細胞の増殖を促進するた め薬物を7-14日間与えず、隔週のレジメンまたはパルス治療を12名の患者に投与 した(表II,IIIおよびIV参照)。 10名の鎌赤血球貧血症とβサラセミア患者を、アルギニンブチレートに よる継続治療で処置した。4例中の3例において、注入の必要性が減少した。4 名の患者は、総ヘモグロビンの初期上昇に続く減少またはプラトーを示した。基 礎線を越える10人の患者で検出可能な総HgBの平均のピークは、1.6gm/dlであっ た。 表IIに示すように、総Hb増大は何人かの患者でみられた。しかし殆どの 場合、ヘモグロビンレベルは、治療を毎日そして毎週継続したときは、基礎線 以上に初期上昇の半分に減少した。 次いで患者に、パルス治療レジメンを行った。各セッションは、8-12時 間の夜間の注入を含んでいる。患者は2-3夜にわたって治療をうけ、ついで7-21 日間なにも治療を受けなかった。Hgbの総増加は、12例のうち8例において(p< 0.05、対t検定、カイ自乗検定)2.1g/dlの平均増加で、基礎線レベル上で3.0g/ lという高い値を保持した。重要なことには、これらの応答は時間と共に減少し なかった。 表IIIおよびIVに示すように、パルス治療の結果は、週間治療と比較し て著しい改善を示した。HbFレベルの百分率は、処置をうけた6例中4例で約20 %増大し、そして非α-αグロビン鎖比率は1.0であるか又はそれに近かった。こ れらの結果は、サラセミア患者での同じ比率(約2/3)と同様に、対応する鎌赤 血球症患者における症状を克服するのに十分であった。 パルスレジメンは、より少ない用量とより少ない面倒な伝達方法でよい 点において、他の既報の鎌状赤血球症の治療レジメンと異なっている。レジメン 1およびレジメン2での伝達は、毎月体重1キログラムあたり4-7グラムのブチ レートに限定されており、一方それ以外の治療レジメンでは毎月体重1キログラ ムあたり40-48グラムの伝達を必要とする。すなわち、伝達される薬物の総量は 、他の治療方法で用いる用量のわずか10-15パーセントである。 パルス処置の利点は、用量が少なくそして処置時間が短いことを含んで いる。パルス処置は、毎月体重1kgあたり40-48グラムというのに比べて、毎月体 重1kgあたりわずか4-7グラムの伝達を必要とするのみである。さらに、パルス処 置は、毎月全部で4-9日間にわたる6-10時間の夜間の注入を要するのみであり、 これに対して他の方法では毎月20-24日間の24時間注入を必要とする。驚くべき ことには、パルス治療は、従来の治療において問題とされる赤血球細胞成長停止 を避けることができる。 週間治療は、8/11の患者において胎児グロビン発現の生化学的増大と、 6例の対応患者(9例中6例)において1.6gm/dlと2.4gm/dlの平均による総ヘモ グロビン上昇をもたらした。しかし血液学的効果は、週間治療を継続したときに は、しばしば初期上昇の半分まで減少した。パルス治療は、鎌状赤血球症患者の 6例中4例で所望の20%またはそれ以上のHbF閾値まで上記の基礎線HbF レベルを2から5倍増大させ、そしてベータサラセミア患者の6例中4例におい て総ヘモグロビンの上記基礎線の更なる上昇を招いた。既述の輸血依存性の大サ ラセミアの患者2例では、輸血依存性は消滅し鉄貯蔵は減少した。17ヶ月の在宅 治療と、350週の入院治療において、顕著な副作用はみられなかった。 これらの結果は、比較的低用量の天然脂肪酸のパルス投与は、ベータグ ロビン遺伝子不全の患者の2/3において治療的程度のγグロビン生産を剌激可能 であることを示すものである。 1日24時間の連続注入を、他の研究において鎌状赤血球症とベータサラ セミアの患者10例に行ったところ、40%という低い割合の患者に胎児グロビンの 上昇を招いた。これらの応答の多くは持続しなかった。 そのため、毎日24時間投与による同様の注入は、同じ注入速度での毎日 8-16時間の治療よりも低い応答をもたらした。より低い比率の患者は、間欠的パ ルス治療の8/10患者よりも24時間連続治療(1/10患者)に対して血液学的に応答し た。血液学的応答は、24時間治療をうけた患者での無応答と比較して、基礎線レ ベル以上のパルス治療(2-5)gram/dlにおいて高かった。 例8 短いパルスのブチレートはアポトーシスを悪化させない Hb-Eベータサラセミア患者からの末梢血液は、白血球100個あたり1200 のNRBCsをもっており、これはアポトーシスの迅速なモニターを可能とする。こ れは、フラグメント化されたDNAを検出する赤色染色で示される。高用量のブチ レート後の細胞におけるアポトーシスは、殆どの細胞の赤色染色で示される。低 用量のパルス治療後においては、赤色に染色された赤芽球は観察されない。短い パルスのブチレートは、サラセミア赤芽球に特徴的な加速されたアポトーシスへ の傾向を悪化させない。ブチレート治療を継続して行うと、血液学的応答におい てプラトーまたは減少すら観察されなかった。 この効果はβサラセミア患者において観察され、それら患者では胎児グ ロビン合成の増加と共に週間パルスブチレートに応答しかつグロビン鎖バランス を0.5から0.85非α/αグロビン鎖比率まで改善した。治療後24-36時間で、γグ ロビンmRNAの3倍の増加がみられた。 総ヘモグロビンでのデシリットル当たり1.0から1.5グラムの上昇に続き、 γグロビンmRNA合成が30-50日間にわたって増加したが、総Hbgはプラトーとなり 僅かな減少さえも見られた。患者は単独連日補給を受けているにもかかわらず、 フェリチンの減少もまたしばしば観察された。 治療を隔週に1-2日の短期パルスへと減少させたとき、総ヘモグロビン は50日以上にわたってデシリットル当たりさらに2グラム上昇した。鉄の過剰に もかかわらず、活発な赤血球新生を保つには更なる鉄の補給を必要とした。 例9 研究の概要 EBVと腫瘍の10人の患者を登録するために、患者内用量増加研究が計画 された。その主な目的は、ガンシクロビル(GCV)と併用して投与するアルギニ ンブチレートの安全性と薬理を評価するためである。EBV悪性患者の数が少ない ので、この研究は患者間よりもむしろ患者内の用量増加を用いた。アルギニンブ チレートで既に得られている臨床経験から、この計画は将来の研究のための安全 かつ効果的な用量レジメンの選択を許容するものと考えられる。 試験管内では、EBV-TKのピーク誘導は約1mMの血清レベルでプラトーと なる。第1相研究では、1,000mg/kg/dayの用量は0.5-0.75mMの血清レベルをもた らした。従って、1mMの血清レベルへの到達のために、2,000mg/kg/dayまで用量 を増大して評価した。4週間継続の治療サイクルにおいて、3週間を治療に費や し1週間は休薬した。患者には、アルギニンブチレートを各21日のコースを通じ て、ただし第0日から開始し、標準用量のGCVを投与した。アルギニンブチレー トは、500mg/kg/dayを2日間、1,000mg/kg/dayを2日間、1,500mg/kg/dayを1日 間、そして2,000mg/kg/dayを2日間のように継続した4つの注入により、または 耐性として残りの21日のコースにわたり、投与した。2番目のサイクルは第29 日に開始した。患者には、病状が進行しない限り、すべてのコースの後で引き続 くサイクルと共に、完全な腫瘍評価を受けた。 アルギニンブチレート溶液は高浸透圧なので、適切な患者は、ポルタ- キャス(Porta-Cath)またはフィックマン(Ffickman)ライン経由の中枢静脈アク セスで提供された。第3から第1日目に、標準用量(1時間にわたり5mg/kgのIV )のガンシクロビルを単独投与し(既に進行中でない限り)、第21日まで継続さ せた。第1日目に、アルギニンブチレートの注入を500mg/kg/dayの総初 期用量で開始し継続注入した。耐容不能の毒性の不存在下、アルギニンブチレー トの用量増加を次のようにして行った。 レベル1:500mg/kg/day(20.8mg/kg/hr)を2日間 レベル2:1,000mg/kg/day(41.6mg/kg/hr)を2日間 レベル3:1,500mg/kg/day(62.5mg/kg/hr)を2日間 レベル4:2,000mg/kg/day(83.2mg/kg/hr)を耐量として、そして21日の 治療サイクルの残り期間のあいだ継続 ブチレートのレベル測定のために、血清を、前治療のとき並びに注入中 に4時間、治療の1、3、5、7、14及び21日目に採取した。血清サンプルは、注入 中止後30分、1時間、2時間、4時間、8時間および14時間めに採取した。前治 療ならびに治療の2、4、6および8日目に、ブチレートレベル測定のため尿を 採取した。 アルギニンブチレートの注入を21日目まで及びその日を通して継続して 行い、GCV同様に中止した。患者は21日目に検査をうけ、腎臓、肝臓および血液 学的の機能検査のため血清を採取された。各サイクルの第4週目に、反覆病期分 類とバイオプシー(もし腫瘍が末梢的にアクセス可能の場合)を行った。安定し た病状を示す患者のためには、治療は3サイクルまで行われた。もし3サイクル で病状が進行したり又は耐容不能の毒性がみられたときは、患者はプロトコール から除かれる。もし患者がPRを経験しているときは、6サイクルまで行うことが できよう。もし患者がCRを経験しているときは、更なるサイクルを行うことがで きよう。個々の患者における治療は、もし許容できない薬物関連毒性がみられた ときは、どんな用量レベルであっても中止されよう。毒性の報告のためには、医 薬品の副作用のガイドラインが参照とされるであろう。 例10 応答の判断基準 すべての腫瘍の測定はセンチメートルで記録され、腫瘍の最長直径と最 長垂直直径から成っている。肝臓の大きさの測定は、剣状突起線で右のMCLで記 録される。応答の定義は次の通り。 完全エムンソ(Emnso)(CM、最低4週間の活性病態のすべての証拠の消 滅。患者は、ガンに関する如何なる症状もあってはならない。AU溶菌病変は 再石灰化されていなければならない。新規な病変は発生し得ない。 部分的応答(PR):最低4週間にわたって、病変の測定可能な垂直直径 の生産物の合計における50%又はそれ以上の減少。如何なる病変のサイズの同時 的増大、または如何なる新規な病変の出現も起こり得ない。1つのディメンジョ ンでのみ測定できる腫瘍については、最大ディメンジョンにおける50%を越える 収縮はRPとして評価されよう。 最小応答(MR):25%より大きいが、最低4週間にわたって50%より小さ い測定可能な病変の客観的な退行。如何なる病変のサイズの同時的増大、または 如何なる新規な病変の出現も起こり得ない。 安定病状(SD):病状の安定した状態;最小応答より低く、進行を伴わな いもの。新規な病変の出現がなく、ガン関連の症状の悪化がない。この状態は、 病状の安定性の評価のために、最低4週間は維持されねばならない。 進行性病状(PD):測定可能病変サイズの最低25%の増加、または新規溶 菌病変で増大した明らかに進行性の骨格関連症状。部分的寛解期の患者では、最 大応答または何か新規な病変の出現のときに得られたものを越える全測定腫瘍直 径の生産物の合計が25%以上の増大。 再発:完全応答のあった患者での新規な病変の発達または古い病変の再 成長。 応答継続期間(CRまたはPR)は、進行または再発の最初の徴候に対する 治療開始から測定する。生存継続期間は、組織診断の時点から測定する。 例11 EBV+ 腫瘍細胞に対するアルギニンブチレートとガンシクロビルの細胞毒性 活性 ガン細胞エプスタイン-バール(Epstein-Barr)ウイルス(EBV)は、172kb のヘルペスウイルスである。ウイルスの向性は、エンベロープ蛋白gp350/250と 、Bおよび幾つかのTリンパ球、濾胞樹枝状と上皮性細胞との付着を仲介する補 体レセプター(タイプ2)によって決められる。生体内のEBVは、口咽頭上皮の初期 感染後の溶菌再生をうける。線形のゲノムが複製され、ウイルスのカプシドの中 へパックされ、そして出芽または溶菌により細胞から排出される。ウイルスのラ イフサイクルにおけるこの溶菌の時期を通じて、100個のウイルス蛋白 が合成される。 これとは対照的に、試験管内でEBVで培養された正常のB細胞は効率的 に不死化され、そして継続成長するリンパ芽球細胞系(LCLs)へと発達する。これ らの明瞭な結果を規制する細胞の経過は理解されていない。不死化した細胞にお いては、ゲノムは丸くなり、増加しそして細胞分裂との、それに応じた配位物を 複製する。ウイルス粒子は生産されないので、感染は潜在的なものと考えられて いる。EBVは、生存のためにB細胞内で持続する。潜在的に感染したB細胞の成 長は、T細胞免疫監視により防御される。潜在的感染の不死化においては、6個 の核抗原(EBNA-1,2,-LP,-3A,-3B,-3C)、3個の膜蛋白(LMP-1,LMP-2A,LMP-2B) および2個の小さな非ポリ(A)RNAs(EBER-1,EBER-2)を含め、僅かに11個の遺伝子 生産物しか検出されていない。バーキットのリンパ腫のようなEBV+腫瘍において は、ガン遺伝子の結末はしばしばウイルスの不死化機能の必要性に取って代わり 、そして遺伝子発現はEBNA-Iに限定され得る。 EBVは、通常のそして全世界的な病原体である。小児の感染は非症候的で ある。露出の遅れた個人の50%は、自己限定のリンパ増殖的症候、感染性単核細 胞症を発達させる。EBVはまた、アフリカバーキットリンパ腫(BL)及び鼻咽頭が ん腫(NPC)という2種類の地方性腫瘍において検出されている。最近、ホジキ ンリンパ腫の50%と同様に若干のT細胞やB細胞リンパ腫が、EBVを含んでいる ことが見出されている。 深い医原性免疫抑制に起因する1980年代におけるT細胞不全による多く の患者人口の増加は、固形臓器と血髄移植の促進を必要とし、そしてAIDSの流行 により、更に2種類のEBV-関連疾患すなわち白板症とB-リンパ増殖性疾患(EBV- LPD)の発見へと導かれた。 EBVで生産的に感染した細胞では、EBVチミジンキナーゼ(TK)が発現する 。TKは上記の細胞を、ガンシクロビル(GCV)による治療に対して感受性とする。G CVはEBV-TKによってリン酸化され、得られたリン酸化GCVの集積はDNAの合成を阻 害し、それは細胞死につながる。GCVの生体内効果は、ウイルスの生産が細胞溶 菌をもたらすところの線毛白板症、溶菌EBV疾患において確立されている。しか しながら、殆どのEBV+ガンは溶菌性ではなく、むしろ 潜在的感染である。ウイルス生産のない場合は、TKは生産されないか又は低レベ ルでしか生産されず、そのためにGCVによる治療は効果的な処置法ではない。 アルギニンブチレートは種々の遺伝子を導入する能力があるので、ヒト のリンパ腫細胞系へEBV-TK mRNAを導入する能力が評価されている。TKの基礎レ ベル、並びに次の3つのリンパ腫細胞系[X50-7、潜在的大細胞リンパ腫(B細胞) ;P3RH1、バーキットリンパ腫から誘導されたEBV B細胞生産系;およびRaji、バ ーキットリンパ腫から誘導された非生産系]における3mMのアルギニンブチレー トでの培養12時間後のレベルが測定されている。EBV-TKレベルは、高い基礎レベ ルのTKをもつEBV非生産細胞系のRaji内では増加せずに、EBV生産細胞系の中では 約4倍、そして非生産細胞系の中では10倍増加する。 いくつかの実験では、酪酸を中和するためアルギニンの代わりにナトリ ウムを用いた。用量応答実験ではEBV-TK mRNAのレベルは、1mMのアルギニンブチ レートで誘発されたものと本質的に均等なレベルを誘発するところの約1mMから3 mMのナトリウムブチレートでプラトーに達した。しかしながら、2mMや3mMのアル ギニンブチレートは殆どのEBV+とEBV-細胞系には細胞毒であり、一方1mMの場合 はある細胞系には細胞毒であるがそれ以外のものには正常な細胞成長を許容した 。同様に、30μMを越えるレベルのGCVは、EBV+およびEBV-細胞系の両方に対し て一般的に細胞毒性であった。ここで使用した細胞系は、X50-7、潜在的EBV+B- 細胞リンパ腫;Akata、プロデユーサーEBV+バーキットリンパ腫;HPB-ALL、T-細 胞系;およびNalm-6、EBV+B-細胞系であった。 1mMか又はそれより低いレベルでのアルギニンブチレートと30μMのGCV を、EBV+腫瘍細胞を死滅する能力についてそれぞれを他のものとの結合させての 研究のために選別した。これら薬剤の成長阻害と細胞毒性効果を、これらの用量 を結合させて用い但し単独使用の場合を除き、現在アルギニンブチレートとGCV で治療を受けている患者の新鮮な腫瘍単離物とEBV+リンパ腫の両方について調べ た。 JYは、潜在的なEBV+B-細胞LCLである。JY細胞を、0.5mM(非毒性)または2. 0mM(非毒性)のアルギニンブチレートの存在下に3日間培養し、その 後にアルギニンブチレートを洗い流し、そして0.5μMで若干のプレート(+)へGC Vを添加した。TK誘発のため、JY細胞は個々の薬物の非毒性用量で効果的に死滅 された。アルギニンブチレートと、次いで非毒性用量のGCVと共培養したEBV細胞 は影響を受けなかった。種々の濃度のアルギニンブチレート内で成長させたAkat a細胞系(潜在的EBV+細胞LCL)の成長曲線を、種々の濃度のGCVの存在下で成長 したAkata細胞系の成長曲線のようにして求めた。次いでこれらの細胞系を、1.0 mMのアルギニンブチレートの非毒性用量、0.5μMのGCVまたはアルギニンブチレ ートとGCV両者の組み合わせの存在下または不存在下で培養した。組み合わせの 場合の成長曲線もまた求めた。組み合わせのものは、それぞれの薬剤単独の場合 よりも明らかに毒性は高くそして効果的であった。 HIV p24の生産に及ぼすアルギニンブチレートの効果は、ヒトのPMMCとC ill(HIV感染細胞系)の共培養において容易に研究することができた。アルギニ ンブチレートの添加は、p24の生産を著しく減少させた。既に発表されたものよ りもっと直接的なアッセイで助長された結果にもかかわらず、アルギニンブチレ ートによって治療されるHIV+の患者に対する潜在的な危険性は、これら患者はプ ロトコールから除外されているので、評価することができなかった。HIVp24レベ ルは、放射性免疫検定法で評価することができた。 以上を要約すれば、アルギニンブチレートはいろんな性質をもっており 、それら性質の各々はガンの治療剤としての成功を予言するものである。アルギ ニンブチレートは、発展的に停止されたヒトの腫瘍細胞系で末端分化を誘発する 。これらの今や末端的に成熟した細胞は、充分に分化した細胞の特徴的な正常か つ限定された細胞成長をうけ、悪性ガン細胞の制御不可能な態様の特性での増殖 はもはや見られない。 結論として、アルギニンブチレートはEBV-TK mRNAを誘発し、アルギニン ブチレートとGCVによる組合わせ治療は、ヒトにおいて得られる血清レベルでは 、EBV+リンパ腫細胞系および新鮮なEBV+リンパ腫細胞単離物に対して細胞毒性で ある。 本発明のこれ以外の実施態様や使用は、ここに開示する本発明の明細書と 実施を考慮すれば当業者には明瞭であろう。ここに開示したアメリカ特許、特 許出願およびその他の文献のすべては、如何なる理由であれ、参照によって特異 的に包含されるものである。明細書や例は、以下の請求の範囲で示された本発明 の真の範囲と精神とによって、単に例示的のものとして考えられるべきものであ る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/55 A61P 35/00 A61P 31/12 A61K 37/66 G 35/00 37/64 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ, VN,YU (72)発明者 ダグラス・ヴィー・フォーラー アメリカ合衆国マサチューセッツ州02193, ウエストン,ビーバー・ロード 45 (72)発明者 ブライアン・エフ・ホワイト アメリカ合衆国カリフォルニア州93722, フレズノ,ウエスト・スウィフト 5363

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ウイルス感染細胞中、ウイルス産物の発現を誘発する誘発剤および該ウイ ルス産物に向け抗ウイルス活性を示す抗ウイルス剤を含むことを特徴とする製剤 組成物。 2. 該誘発剤が酪酸、イソプロピオン酸、2,2−もしくは3,3−ジメチルもしく はジエチル酪酸、酪酸エチルエステル、もしくはアミン、アミド、塩またはその 組み合せである請求項1記載の組成物。 3. 該抗ウイルス剤がインターフェロン、ヌクレオシド類似体、インテグラー ゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤または逆転写酵素阻害剤である請求項1記載の組 成物。 4. ウイルス細胞を死滅させる方法であって、遺伝子産物の発現を誘発するた めの誘発剤および該細胞中で発現した遺伝子産物の活性に比例して抗ウイルス活 性を示す抗ウイルス剤で該細胞を処理することを特徴とする方法。 5. 該ウイルス感染細胞がリンパ球である請求項4記載の方法。 6. 発現した遺伝子産物が増殖する細胞を抗ウイルス剤に感作する請求項4の 方法。 7. 該誘発剤がホルボール、酸化ホルボールエステル、セラミド、ブリオスタ チン、またはその組み合せである請求項4記載の方法。 8. 酪酸ジエチルもしくはジメチルおよび製剤的に受容可能な担体を含むこと を特徴とする製剤組成物。 9. ヒト疾患を治療する方法であって、実質的に無毒の化学物質組成物を、約 48時間より長い各パルス間隔で複数回のパルスにより患者に投与することを特 徴とする方法。 10. 該化学物資がプロピオン酸、酪酸、イソブチルアミド、α−アミノ−n −酪酸、フマール酸モノエチルエステル、酪酸ジメチルもしくはジエチル、乳酸 o−ベンゾイル、n−ジメチル酪酸グリシンアミド、乳酸o−ジメチル酪酸エス テル、ジエチル酪酸、イソ酪酸、イソプロピオン酸、トリフルオロ酪酸、酪酸エ チルエステル、メトキシ酢酸、フェニル酢酸、フェノキシ酢酸、フェニル酪酸、 エチル−フェニル酢酸、桂皮酸、ヒドロ桂皮酸、ジヒドロ桂皮酸、α−メチル− ヒドロ桂皮酸、3−フェニル酪酸、4−クロロ−2−フェノキシ 2−プロピオ ン酸、2−もしくは3−フェノキシプロピオン酸、2,2−ジメチル酪酸、トリブチ リン、トリフルオロ酪酸、チオフェノキシ酢酸、またはそのアルギニン、リジン もしくはコリン塩から成る群より選択される請求項9記載の方法。
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