JP2001527396A - flt3リガンドキメラタンパク質 - Google Patents

flt3リガンドキメラタンパク質

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JP2001527396A JP54422398A JP54422398A JP2001527396A JP 2001527396 A JP2001527396 A JP 2001527396A JP 54422398 A JP54422398 A JP 54422398A JP 54422398 A JP54422398 A JP 54422398A JP 2001527396 A JP2001527396 A JP 2001527396A
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ベネット,デニス,エイ.
スタテン,ニコラス,アール.
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ジー.ディー.サール アンド カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 flt3アゴニストを含む新規なキメラタンパク質または多機能造血レセプターアゴニストタンパク質、多機能造血レセプターアゴニストタンパク質をコードするDNA、多機能造血レセプターアゴニストタンパク質を製造する方法、および多機能造血レセプターアゴニストタンパク質の使用方法が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 flt3リガンドキメラタンパク質 本発明は、1997年4月11日出願の08/837,026の部分継続出願 であり、同出願は参照することにより本明細書中にとり入れられている。 発明の分野 本発明は、ヒトflt3アゴニストを含むキメラタンパク質または多機能造血レ セプターアゴニストに関する。これらキメラタンパク質は天然flt3リガンドお よびキメラタンパク質の他の成分の1ないしそれ以上の活性を保持している。こ のキメラタンパク質は、また、共投与したとき、改善された造血細胞刺激活性ま たはflt3リガンドおよび他の因子に見られない活性を示す。このキメラタンパ ク質は、天然flt3リガンドに関連する、望ましくない生物活性の減少を含む改 善された活性像を示し、および/または増強された溶解性、安定性および再生効 果を含む改善された物理的性質を有する。 発明の背景 骨髄細胞の分化および/または増殖を刺激するコロニー刺激因子は造血幹細胞 由来細胞の抑制されたレベルを回復するための治療能力があるので、多くの興味 を生み出してきた。ヒトおよびネズミ両者の系におけるコロニー刺激因子はそれ らの活性に従って同定され分類されている。例えば、顆粒球−CSF(G-CSF)およ びマクロファージ−CSF(M-CSF)は好中球性顆粒球およびマクロファージコロニ ー、それぞれのin vitro形成を刺激するが、GM-CSFおよびインターロイキン−3 (IL-3)はより広い活性を有し、マクロファージ、好中球性および好酸球性顆 粒球コロニーの両者の形成を刺激する。flt3のようなある種の因子は幹細胞に優 勢的に作用することができる。 チロシンキナーゼレセプターは多くの細胞の増殖および分化を制御する増殖因 子レセプターである。ある種のチロシンキナーゼレセプターは造血系内で機能す る。flt3(Roseate et al.,Oncogene,6:1641-1650,1991)およびflk-2(Matt hews et al.,Cell,65:1143-1152,1991)はc-fmsおよびc-kitレセプタ ーに関連するチロシンキナーゼレセプターの型である。flt3およびflt2レセプタ ーはアミノ酸配列において類似し、細胞外ドメインにおける2つのアミノ酸残基 で変っていて、そしてC末端に近くに位置する31アミノ酸セグメントにおいて 異なっている。 flt3リガンドは造血前駆細胞および幹細胞の増殖および分化を制御することが できる性質を有する造血増殖因子である。前駆細胞の生長および増殖を支持する 能力のゆえに、flt3レセプターアゴニストは、再生不良性貧血および骨髄形成異 常症候群のような造血障害の処置における治療に潜在力を有している。加えるに 、flt3レセプターアゴニストは、細胞数が放射線や化学療法のような治療処置に より減少した場合に増結細胞を正常量に回復するのに有用である。 WO 94/28391は、天然flt3リガンドタンパク質配列およびftl3リガ ンドをコードするcDNA配列、cDNAを移入した宿主細胞でflt3リガンドを発現する 方法およびflt3リガンドを用いて造血障害の患者を治療する方法を開示している 。 米国特許No.5,554,512は単離タンパク質としてのヒトflt3リガンド、flt3リガ ンドをコードするDNA、flt3リガンドをコードするcDNAを移入した宿主細胞およ びflt3リガンドで患者を治療する方法を指示している。 WO 94/26891は、29アミノ酸の挿入を有する単離物およびその画 分を含む哺乳類flt3リガンドを提供している。 ヒト血液生成(造血)系は種々の白血球(好中球、マクロファージ、および好 塩基球/肥満細胞を含む)、赤血球および血餅形成細胞(巨核球/血小板)で置 き換えられる。平均男子の造血系は、総体重の年間置換に等しい4.5×1011桁の 顆粒球および赤血球を毎年生産すると推定されていた(Dexter et al.,BioEssa ys,2;154-158,1985)。 米国特許4,999,291はDNAおよびG-CSFの製造を開示している、この開示はここ に文献として全体として取り入れられる。 米国特許4,810,643はDNAおよびG-CSFの製造方法およびG-CSFびCysをSerに置換 した変異体に関する。 Kugaら(Biochem.+Biophys.Res.Comm.159:103-111,1988)は構造−機 能相関を部分的に決定するため一連のG-CSF変異体を造った。Kugaらは、内部お よびC末端の欠失は活性を破壊するが、N末端を11アミノ酸まで除くこと、およ び1、2および3位のアミノ酸置換は活性がある、ことを見出した。 Watanabeら(Anal.Biochem.195:38-44,1991)はタンパク質の放射性ヨード 標識のためにアミノ酸の1および3をTyrに変換してG-CSFレセプター結合を研究 するために変異体を造った。WatanabeらはこのTyr1、Tyr3G-CSF変異体は活性で あることを見出した。 エリトロポイエチンは、約39,000ダルトンと最初に報告された分子量の 天然に生じる糖タンパク質である(T.Miyaki et al.,J.Biol.Chem.252:555 8-5564(1977))。成熟ホルモンは166アミノ酸長であり、そのリーダーペプチ ドと共に、ホルモンの「プレプロ」型は193アミノ酸長である(F.Lin)米国 特許No.4,703,008)。成熟ホルモンは、そのアミノ酸配列から計算して、18, 399ダルトンの分子量を有する(K.Jacobs et al.,Nature 313:806-810(198 5);J.K.Browne et al.,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.5:1693-702( 1986))。 アミノ酸置換および欠失により調製した、最初の変異エリトロポイエチン(即 ち、エリトロポイエチン類縁体)は減少したまたは非改善の活性を有することが 示された。米国特許No.4,703,008に記載されているように、位置15 、40および145のチロシン残基をフェニルアラニン残基で置換、位置7のシ ステイン残基をヒスチジンで置換、位置2のプロリンをアスパラギンで置換、残 基2−6の欠失、残基163−166の欠失、および残基27−55の欠失は、 生物活性の明確な増加をもたらさなかった。Cys7からHis7への変異は生物活性を 除去した。アスパラギン残基24,38または83の単一アミノ酸置換をした一 連の変異エリトロポイエチンは激しく減少した活性(位置24の置換)を示し、 あるいは細胞内分解および分泌の明確な欠如をを呈した(残基38または183 の置換)。セリン126の0−連結糖鎖形成部位の除去はエリトロポイエチン類 縁体の急速な分解または分泌欠乏をもたらす(S.Dube et al.,J.Biol.Chem .33:17516-17521(1988))。著者らは、残基38,83および126の糖鎖形成 部位は適切な分泌のために必要であること、および残基24および38に位置す る糖鎖形成部位は成熟エリトロポイエチンの生物活性に関与している、と結論し た。 脱グリコシル化エリトロポイエチンはin vitroバイオアッセイにおいて完全に 活性である(M.S.Dorsdal et al.,Endocrinology 116:2293-2299(1985);米国 特許No.4,703,008;E.Tsuda et al.,Eur.J.Biochem.266:20434-20439(1991 ))。しかしながら、エリトロポイエチンの糖鎖形成はホルモンのin vivo活性に おける臨界的役割を演じていることが広く受け入れられている(P.H.Lowy et al.,Nature 185:102-105(1960);E.Goldwasser and C.K.H.Kung,Ann.N.Y .Aca.Science 149:49-53(1968);W.A.Lukowsky and R.H.Painter,Can.J .Biochem.:909-917(1972);D.W.Briggs et al.,Amer.J.Phys.201:1385-1 388(1974);J.C.Schooley,Exp.Hematol.13:994-998;N.Imai et al.,Eur.J .Biochem.194:457-462(1990);M.S.Dordal et al.,Endocrinology 116:2293- 2299(1985);E.Tsuda et al.,Eur.J.Biochem.188:405-411(1990);米国特許N o.4,703,008;J.K.Brown et al.,Cold Spring Habor Symposia on Quant.Biol .51:693-702(1986);およびK.Yamaguchi et al.,J.Biol.Chem.266:20434-2 0439(1991))。もしエリトロポイエチンの脱グリコシル化類縁体のin vivo生物 活性が欠如していれば、それは処置動物の循環から脱グリコシル化ホルモンの急 速なクリアランスに寄与している。この見解はグリコシル化および脱グリコシル 化エリトロポイエチンの血漿半減期の直接比較により支持されている(J.C.Spi vak and B.B.Hoyans,Blood 73:90-99(1989)およよびM.N.Fukuda et al.,Blo od 73:84-89(1989))。 エリトロポイエチンのグリコシル化部位のオリゴヌクレオチド指向突然変異誘 発でグリコシル化の機能を効果的に探査したが、しかし、未だに、治療に適用す るホルモンの性質を著しく改善するための効果的な戦略を見抜くことはできてい ない。 一連の単一アミノ酸置換または欠失変異体が、アミノ酸残基15,24,49 ,76,78,83,143,145,160,162,163,164,16 5および166を包含する、エリトロポイエチンで構成された。これら変異体に おいて、エリトロポイエチンのカルボキシ末端、グリコシル化部位、およびチロ シ ン残基が変換された。変異体は動物に投与され、ヘモグロビン、ヘマトクリット および網状赤血球レベルがモニターされた(EP No.0 409 113)。これらの変異 体の多くはin vivo生物活性を回復するが、天然のエリトロポイエチンと比較す るとき、ヘモグロビン、ヘマトクリットまたは網状赤血球レベルを上昇させる作 用において著しい増加をどれも示さない。 他の変異体の組み合わせが、残基99−119(ドメイン1)および残基(1 11−129(ドメイン2)の機能を探るために構成された(Y.Chern et al. ,Eur.J.Biochem.202:225-230(1991))。ドメイン1変異体は急速に分解され そしてin vitroバイオアッセイにおいて不活性であるが、ドメイン2変異体は、 せいぜい、in vitro活性を回復する程度である。これら変異体は、また、正常型 、ヒトエリトロポイエチンと比較してin vivo生物活性の増強を示さない。著者 らは、残基99−119はエリトロポイエチンの構造において臨界的役割を演じ ていると結論づけている。 ヒトエリトロポイエチン分子は2つのジスルフィド結合を含んでいる、一つは 位置7および161のシステイン残基をつなぎ、二番目は位置29および33の システイン残基をつないでいる(P.H.Lai et al.,J.Biol.Chem.261:3116-3 121(1986))。オリゴヌクレオチド指向変異誘発が、ヒトエリトロポイエチンの システイン29および33をつなぐジスルフィド結合の機能を探査するために使 われてきた。位置33のシステインがプロリン残基に変換され、この残基でネズ ミエリトロポイエチンの構造を模倣した。得られた変異体はin vitro活性を大き く減じた。活性の喪失は厳しいものであり、著者は残基29と33の間のジスル フィド結合はエリトロポイエチン機能に必須であると結論づけている(F.K.Lin ,エリトロポイエチンおよび血球増生,23-36頁,I.N.Rich編Springer-Verlag ,Berlin(1987))。 Lin,F-kによる米国特許No.4,703,008(以下、「'008特許」という)はEPOの付 加、欠失、および置換を含む、EPOの広範な修飾について推測している。'008特 許は、グリコシル化部位の欠失は酵母で産生されるEPOの活性を増加させるであ ろうと述べているが('008特許37欄、25−28行を見よ)、提唱した修飾のいずれ かが生物活性自体を増加させることは指摘していない。また、'008特許は、一な いしそ れ以上のチロシン残基をフェニルアラニンで置き換えたEPO類似体は増加または 減少したレセプター結合親和性を示すことを、推測している。 Fibi,Mらによるオーストラリア特許出願No.AU-A-59145/90は、また、多くの 修飾EPOタンパク質(EPOムテイン)について考察している。それは一般的にEPO のアミノ酸10−55、70−85、および130−166の変更について推測している。特に 、カルボキシ末端領域における正に荷電した塩基性アミノ酸の付加はEPOの生物 活性を増加させると主張している。 Shoemaker,C.B.による米国特許No.4,835,260は54位のメチオニンおよび38位 のアスパラギンのアミノ酸置換した修飾EPOタンパク質について考察している。 そのようなEPOムテインは改善された安定性を有すると考えられるが、しかし野 生型EPOに対して生物活性の増加を示すとは提案されていない。 WO 91/05867は、例えばEPO(Asn69)、EPO(Asn125,ser127)、EPO(Thr125 )、およびEPO(Pro124,Thr125)のような、ヒトエリトロポイエチンよりも糖 質付加部位の数が多いヒトエリトロポイエチン類縁体を開示している。 WO 94/24160は、活性が増強された、特に20、49、73、140、143、146、147お よび154位のアミノ酸置換した、エリトロポイエチンムテインを開示している。 WO 94/25055は、EPO(X33,Cys139,des-Arg166)およびEPO(Cys139,des-Ar g166)を含む、エリトロポイエチン類縁体を開示している。 幹細胞因子は、赤芽球、巨核球、顆粒球、リンパ球およびマクロファージ細胞 に成熟する能力のある初期造血前駆体の増殖を促進する能力を有している。哺乳 類の幹細胞因子処理は骨髄性およびリンパ系細胞の両者の造血細胞の絶対的増加 をもたらす。 EP 0 423 980は、SCF1-148、SCF1-157、SCF1-160、SCF1-161、SCF1-162、SCF1 -164 、SCF1-165、SCF1-183、SCF1-185、SCF1-188、SCF1-189、SCF1-220、SCF1-2 48 、を含む新規幹細胞因子(SCF)ポリペプチドを開示している。 U.S.4,877,729およびU.S.4,959,455はヒトIL-3およびテナガザルIL-3ならびに それらがコードするタンパク質配列を開示している。開示されたhIL-3はタンパ ク質配列において8位にプロリンよりもセリンを有している。 国際特許出願(PCT)WO 88/00598はテナガザルおよびヒト様IL-3を開示してい る。hIL-3はSer8−>Pro8置換を含んでいる。CysをSerで置き換える、つまりジ スルフィド結合を壊す、およびグリコシル化部位の一ないしそれ以上のアミノ酸 を置換する、という示唆がなされている。 U.S.4,810,643はヒトG-SCFをコードするDNAを開示している。 WO 91/02754は、GM-CSFまたはIL-3単独と比較して増加した生物活性を有するG m-CSFおよびIL-3を含む融合タンパク質を開示している。また、その開示は多機 能造血レセプターアンタゴニストの成分としての非グリコシル化IL-3およびGM-C SF類似タンパク質である。 WO 92/04455はIL-3、IL-6、IL-7、IL-9、IL-11、EPOおよびG-CSFからなる群 から選ばれたリンフォカインに融合したIL-3から構成された融合タンパク質を開 示している。 WO 95/21197およびWO 95/21254は広範な多機能造血性状を有する融合タンパク 質について開示している。 GB 2,285,446は、血小板減少症の治療に使われるであろう巨核球および巨核球 前駆体の複製、分化および成熟に影響を示す、c-mplリガンド(トロンボポエチ ン)およびトロンボポエチンの種々の型に関する。 EP 675,201 A1は、c-mplリガンド(巨核球増殖および発生因子(MGDF))、c- mplリガンドの対立遺伝子変異体およびポリエチレングリコールのような水溶性 ポリマーに結合しているc-mplリガンド、に関する。 WO 95/21920はネズミおよびヒトc-mplリガンドおよびそれらのポリペプチドフ ラグメントを提供している。そのタンパク質は血小板生成を促進するin vivoお よびex vivo療法に有用である。発明の概要 本発明はflt3アゴニストおよびその他の因子からなるリコンビナントキメラタ ンパク質を含む。その他の因子は、コロニー刺激因子(CSF)、サイトカイン、 リンホカイン、インターロイキン、造血増殖因子であり、これらはGM-CSF、c-mp lリガンド(TPOまたはMGDFとして知られている)、M-CSF、エリトロポイエチン (EPO)、IL-1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、 IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、LIF、flt3リガンド、ヒト生長ホルモン、B細胞増 殖因子、B細胞分化因子、好酸球分化因子、Sl因子またはc-kitリガンドとしても 知られている幹細胞因子(SCF)、幹細胞増殖因子(SCGF)(Hiraoka,A.et al .Proc.Natl.Acad.Sci USA 94:7577-7582,1997)およびストロマ細胞由来因 子、(SDF-1)(Bleul,C.C.et al.,J.Exp.Med 184:1101-1109,1996)、( 以下、集合的に「造血増殖因子」という)を含むが、これらには限定されない。 キメラタンパク質は、一ないしそれ以上の追加した、GM-CSF、c-mplリガンド(T POまたはMGDFとして知られている)、M-CSF、エリトロポイエチン(EPO)、IL- 1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12 、IL-13、IL-15、LIF、ヒト生長ホルモン、B細胞増殖因子、B細胞分化因子、好 酸球分化因子、Sl因子またはc-kitリガンドとしても知られている幹細胞因子(S CF)、SCGFおよびSDF-1を含むがこれらには限定されないコロニー刺激因子(CS F)、サイトカイン、リンホカイン、インターロイキン、造血増殖因子、(以下 、集合的に「造血増殖因子」という)、と共に共投与または連続投与することも できる。これらの共投与された混合物は両ペプチドの通常の活性を有することに より特徴づけられ、また、G-CSFレセプターアゴニストあるいは第二の造血増殖 因子のみの存在による単なる付加的機能よりもより大きな生物学的または生理活 性を有することにより特徴づけられる。キメラタンパク質は、活性を増強する効 果またはflt3リガンドあるいは第二のコロニー刺激因子の存在により期待される のとは異なった活性を提供する。キメラタンパク質は、天然のヒトflt3に関連す る望ましくない生物活性の減少を含む改善された活性の側面を有する。発明の詳細な説明 本発明は、多機能性造血レセプターアゴニストまたは共有結合したポリペプチ ドから形成されたキメラタンパク質を含み、それらの各々は相補的生物活性を開 始する異なっているそして特異的な細胞レセプターを通して作用する。造血には 複雑な連続した細胞の働きを必要とし、そこでは、幹細胞は全ての系統における 成熟細胞の大きな集団へと連続的に生成していく。目下の所、造血増殖活性を有 する少なくとも20の知られた調節体がある。これらの増殖調節体の大部分は、 in vitroでの一つまたは別の型のコロニー形成を刺激することができ、各々の調 節体によって刺激されるコロニー形成の正確なパターンは非常に特徴的である。 コロニーの数により、あるいは、より重要なことは、コロニーを発生させる細胞 の系統および成熟パターンにより評価されるように、二つの調節体がコロニー形 成の同じパターンを正確に刺激することは決してない。増殖応答は単純化された in vitro培養系で容易に解析することができる。三つの非常に異なったパラメー ター、即ち、コロニーサイズの変化、コロニー数の変化および細胞の系列、を区 別することができる。二ないしそれ以上の因子が、コロニーサイズを増加させる 多数の子孫形成を誘導する前駆細胞に作用する。二ないしそれ以上の因子が、増 加した前駆細胞の数を、前駆細胞の別個のサブセットが一つの因子に特選的に反 応するためか、あるいはいくつかの前駆体が反応することができる前に二ないし それ以上の因子による刺激を必要とするためか、のいずれかにために増殖をさせ る。二ないしそれ以上の因子の使用による細胞の別のレセプターの活性は、最初 に異なったシグナル経路が核に到達する普通の最終経路に合体するので、分裂シ グナルの増強のようなものである(Metcalf,Nature 339:27,1989)。別の機構 では相乗を説明することができる。例えば、もし一つのシグナル経路が第二の因 子による別のシグナル経路の中間体活性化により制限されるなら、この結果、超 付加的反応をもたらすであろう。いくつかの例で、一つのレセプター型の活性は 他のレセプターの増強した発現を誘導することができる(Metcalf,Blood 82:35 15-3523,1993)。二ないしそれ以上の因子は単独の因子とは異なった細胞系統 のパターンをもたらすであろう。多機能性造血レセプターアゴニストの使用は、 どのような単一因子によっても可能でなかった増殖反応による強力な臨床的な優 位性を有している。 造血および他の増殖因子は関連するタンパク質の二つの明確なファミリーに群 分けすることができる:即ち、(1)上皮増殖因子、M-CSFを含むチロシンキナ ーゼレセプター(Sherr,Blood 75:1,1990)およびSCF(Yarden et al.,EMBO J.6:3341,1987):ならびに(2)チロシンキナーゼドメインを含まないが、 細胞外ドメインに明確な相同性を示す造血レセプター(Bazan,PNAS USA 87:693 4-6938,1990)。この後者の群に包含されるものは、エリトロポイエチン(EPO )(D'Andrea et al.,Cell 57:277,1989)、GM-CSF(Gearing et al., EMBO J.8:3667,1989)、IL-3(Kitamura et al.,Cell 66:1165,1991)、G-C SF(Fukunaga et al.,J.Bio.Chem.265:14008-15,1990)、IL-4(Harada et al.,PNAS USA 87:857,1990)、IL-5(Takaki et al.,EMBO J.9:4367,1990 )、IL-6(Yamasaki et al.,Science 241:825,1988)、IL-7(Goodwin et al. ,Cell 60:941-51,1990)、LIF(Gearing et al.,EMBO J.10:2839,1991)お よびIL-2(Cosman et al.,Mol-Immunol.23:935-94,1986)である。レセプタ ーの後者の群のほとんどはヘテロ二量体として高親和性の形で存在する。リガン ド結合の後、特異的α鎖が少なくとも一つの別のレセプター鎖(β鎖、γ鎖)と 会合する。これらの因子の多くは普通のレセプターサブユニットを共有している 。GM-CSF、IL-3およびIL-5に対するα鎖は同じβ鎖を共有し(Kitamura et al. ,Cell 66:1165,1991;Takaki et al.,EMBO J.10:2833-8,1991)およびIL-6 、LIFおよびIL-11に対するレセプター複合体は共通のβ鎖(gp130)を共有して いる(Taga et al.,Cell 58:573-81,1989;Gearing et al.,Science 255:1434 -7,1992)。IL-2、IL-4、IL-7、IL-9およびIL-15は共通のγ鎖を共有している (Kondo et al.,Science 262:1874,1993;Russell et al.,Science 266:1042- 1045,1993;Noguchi et al.,Science 262:1877,1993;Giri et al.,EMBO J.1 3:2822-2830,1994)。 多様に作用する造血因子の使用は、また、因子産生細胞およびそれらの誘導系 に配された必要性を減じることによる潜在的な進歩性を有している。もし、細胞 の因子を産生する作用に制限があれば、各因子の必要とされる濃度を低くするこ とにより、そしてそれらを組み合せて使用して因子産生細胞の必要性を有用に減 じることができる。多様に作用する造血因子の使用により、多分、有害な副作用 のようなものを減少するに必要とされる因子の量を低下させることができる。 本発明の新規化合物は: R1-L1-R2、R2-L1-R1、R1-R2、およびR2-R1 よりなる群から選択された式より表わされる。 式中、R1はflt3アゴニストおよびR2は造血増殖因子である。好ましくはR2は異 なるがR1よりは相補的に活性な造血増殖因子である。相補的に活性とは、他の細 胞モジュレーターに対する反応を増強したり変化したりする活性を意味する。R1 ポリペプチドは直接的にまたはリンカー分節を通してR2ポリペプチドに結合する 。用語「直接的に」は、ポリペプチドがペプチドリンカーなしに結合している多 機能造血レセプターアゴニストを意味する。それゆえ、L1は、R1またはR2の両者 が骨組みで結合した、化学結合またはポリペプチド分節を表わし、最も普通には L1は、R1およびR2が、R1のカルボキシ末端がL1のアミノ末端に、およびL1のカル ボキシ末端がR2のアミノ末端に結合したアミド結合により、結合されている直鎖 ペプチドである。「骨組みで結合した」は、R1およびR2をコードするDNAのリー ディングフレーム間に翻訳末端または分裂がないことを意味する。 他の増殖因子の非限定的な一覧、即ち、コロニー刺激因子(CSFs)、は、GM-C SF、G-CSF、c-mplリガンド(TPOまたはMGDFとして知られている)、M-CSF、エリ トロポイエチン(EPO)、IL-1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、 IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、LIF、flt3リガンド、ヒト生長ホル モン、B細胞増殖因子、B細胞分化因子、好酸球分化因子、Sl因子またはc-kitリ ガンドIL-12としても知られている幹細胞因子(SCF)、を含むR1に結合すること のできるサイトカイン、リンホカイン、インターロイキン、造血増殖因子である 。更に、本発明は、修飾R1およびR2分子または変異した、または、これらをコー ドする修飾DNA配列の使用を含む。「c-mplリガンド変異体」は、米国特許出願No .08/383,035に開示された、アミノ酸置換および/または欠失したc-mplリガンド 部分を有するc-mplリガンド分子、またはその他の公知の変異体、として定義さ れる。「G-CSF変異体」はここに開示された、アミノ酸置換および/またはG-CSF の部分が欠失したものを有するG-CSF分子、同様に公知の他の変異体として定義 される。好ましくは、R2はG-CSF、GM-CSF、c-mplリガンドまたはEPOである。 結合基(L1)は、一般的に、長さが1から500アミノ酸のポリペプチドであ る。二つの分子を結合するリンカーは、(1)二つの分子を互いに独立して維持 し作用するようにする、(2)二つのタンパク質の機能的ドメインを妨害するこ とができるように指示された二次構造を展開する傾向を有しない、(3)機能的 タンパクドメインと相互作用することのできる最小の疎水性を有する、ならびに (4)R1およびR2が単一細胞上のそれらに相当するレセプターに同時に作用する ことができるようなR1およびR2の立体的分離をする、ように設計することが好ま しい。典型的には、可動性タンパク領域における表面アミノ酸は、Gly、Asnおよ びSerを含む。実質的には、Gly、AsnおよびSerを含むアミノ酸配列の順列がリン カー配列のための上記の判断基準を満足することが期待される。その他の中性ア ミノ酸、例えばThrおよびAla、もリンカー配列に使用され得る。多機能造血レセ プターアゴニストの構造を容易にするためのリンカー配列に独特の制限部位を付 加しているので、その他のアミノ酸も4リンカーに含めることができる。 本発明の好ましいL1リンカーは以下の式から選択された配列を含む: (Gly3Ser)n(SEQ ID NO:1)、(Gly4Ser)n(SEQ ID NO:2)、(Gly5Ser)n(SEQ ID NO:3 )、(GlynSer)n(SEQ ID NO:4)または(AlaGlySer)n(SEQ ID NO:5)、式中nは整数 (集中的にここでは「GlySer」リンカーと称する)。 高度に可動的なリンカーの一例としては、繊維状バクテリオファージ、例えば 、バクテリオファージM13またはfd(Schaller et al.,PNAS USA 72:737-741,1 975)のpIIIタンパク質内に存在するグリシンおよびセリンに富むスペーサー領 域である。この領域はpIIIタンパク質の二つのドメインの間に長い、可動性の スペーサ0領域を提供する。このスペーサー領域は以下のアミノ酸配列からなる : 本発明は、また、エンドペプチダーゼ認識配列を含むリンカーを包含する。そ のような開裂部位は、多機能性造血レセプターアゴニストの個々の成分を、それ らがin vitroで適切に再生され活性であるかを決めるために、分離するのに価値 がある。種々のエンドペプチダーゼの例としては、以下には制限されないが、プ ラスミン、エンテロキナーゼ、カリクレイン、ウロキナーゼ、組織プラスミノー ゲンアクチベーター、クロストリパイン、キモシン、コラゲナーゼ、ラッセルク サリヘビ・ヘビ毒プロテアーゼ、ポストプロリン分解酵素、V8プロテアーゼ、ト ロンビンおよびXa因子、を含む。 重鎖免疫グロブリンIgG、IgA、IgM、IgDまたはIgEのヒンジ領域からのペプチ ドリンカー分節は付加したポリペプチド間の角の関係を提供する。特に有用なの は、システインがセリンと置換されたヒンジ領域である。本発明の好ましいリン カーは、システインがセリンに代っているネズミIgGガンマ2bヒンジ領域から誘 導された配列を含む(Bell et al.,米国特許4,936,233)。これらのリンカーは 、また、エンドペプチダーゼ開裂領域を含む。そのようなリンカーの例としては 、以下の配列を含む。 本発明は、しかしながら、採用されているリンカーの配列の型、サイズまたは 数により限定されるものではなく、リンカーの唯一の要件は機能的に、多機能造 血レセプターアゴニスト個々の分子の再生と機能を妨害しない、ということであ る。 造血増殖因子は、ヒト造血前駆細胞によるコロニー形成を刺激する能力によっ て特徴づけることができる。形成したコロニーは赤芽球、顆粒球、巨核球、顆粒 球マクロファージおよびこれらの混合物を含む。造血増殖因子の多くは、最初霊 長類で、次いでヒトでなされた試験において、骨髄機能および抹消血細胞数を治 療的に有益な水準に回復する能力を実証した。これら造血増殖因子の生物活性の 多くまたは全てはシグナル伝達および高親和性レセプター結合に関与している。 本発明の多機能造血レセプターアゴニストは、単独の因子と比較するとき類似ま たはより大きな生物活性を有する、あるいは改善された半減期または減少した有 害な副作用、またはこれらの性質の組合わせ、を有する、というような有用な性 質を示す。 少し持つかあるいは全くアゴニスト活性を持たない多機能造血レセプターアゴ ニストは、アンタゴニストとして、免疫または免疫療法で使用する抗体製造のた めの抗原として、遺伝子プローブとして、または他の有用なhIL-3ムテインを構 成するために使用する中間体として、有用である。 本発明は、また、多機能造血レセプターアゴニストタンパク質をコードするDN A配列、実質的に類似するおよび実質的に同じ機能を行うDNA、および単に遺伝子 コードの縮重のために本発明の多機能造血レセプターアゴニストをコードするの が困難なDNA配列を包含する。 技術上今や標準となっている遺伝子工学技術(米国特許4,935,233およびSambr ook et al.,“(Molecular Cloning A Laboratory Manual”,Cold Spring Har bor Laboratory,1989)が、flt3リガンド、EPO、G-CSF、GM-CSF、その他の造血 増殖因子および本発明のキメラタンパク質をコードするDNA配列の構成に使用さ れ得る。そのような方法の一つは、プラスミドのコード配列の一部を、二つの制 限部位間の遺伝子の一部において所望のアミノ酸置換体をコードする合成オリゴ ヌクレオチドで置換するカセット式変異誘発(Wells et al.,Gene 34:315-323 ,1985)である。所望の遺伝子をコードする相補的合成オリゴヌクレオチドの対 がつくられ、それぞれアニールすることができる。オリゴヌクレオチドのDNA配 列は、配列から置換および/または欠失した場合を除き、所望の遺伝子のアミノ 酸配列をコードする。 プラスミドDNAは選択した制限エンドヌクレーアーゼで処理され、アニールし たオリゴヌクレオチドに連結することができる。連結された混合物は、適当な抗 生物質に耐性のあるE.coli JM101のようなコンピテント細菌細胞に形質転換す るために使用することができる。単一のコロニーが取り上げられ、プラスミドDN Aを制限酵素解析により試験し、および/またはプラスミドを所望の遺伝子と同 定するためにDNA配列決定がなされる。 少なくとも他の造血増殖因子のDNA配列の一つを有する、新規多機能造血アゴ ニストのDNA配列のクローニングは中間体ベクターを使用することにより完成さ れる。代りに、一つの遺伝子は他の遺伝子を含むベクターに直接クローニングす ることができる。リンカーおよびアダプターが、所定の領域に対し制限部位が内 部にあるような、DNA配列を結合するのに、また欠失した配列を置き換えるため に使用することができる。次いで、一つのポリペプチド、ペプチドリンカーおよ びその他のポリペプチドをコードする遺伝子材料(DNA)が細菌、酵母、昆虫細 胞または哺乳類細胞に形質転換するために使用される適当な発現ベクターに挿入 される。形質転換細胞は増殖され、標準的技術によりタンパク質が単離される。 それゆえ、得られた産物は、リンカー領域により第二のコロニー刺激因子に結合 した造血増殖因子を有する新規タンパク質である。 本発明の別の目的は、多機能造血レセプターアゴニストの発現に使用するため のプラスミドDNAベクターを提供する。これらのベクターは本発明の新規ポリペ プチドをコードする上記した新規DNA配列を含む。多機能造血レセプターアゴニ ストを発現し得る微生物を形質転換することができる適当なベクターは、使用さ れた宿主細胞に従って選択された転写および翻訳調節配列に結合した多機能造血 レセプターアゴニストをコードするヌクレオチド配列からなる発現ベクターを包 含する。 上に記載した修飾配列を取込んだベクターは本発明に含まれ、多機能造血レセ プターアゴニストポリペプチドの製造において有用である。本方法で使用される ベクターは本発明のDNAをコードする配列に関連した作動可能であり、そして選 択された宿主細胞内で複製および発現を指向し得る選択的調節配列を包含する。 本発明の別の目的として、新規多機能造血レセプターアゴニストの製造方法が 提供される。本発明の方法は、新規多機能造血レセプターアゴニストの発現をコ ードした適当な細胞または細胞系を培養することを包含する。適当な細胞または 細胞系は細菌細胞である。例えば、E.coliの種々の菌株はバイオテクノロジー の分野で宿主細胞としてよく知られている。そのような金貨部の例としては、E .coli菌株JM101(Yanish-Perron et al.Gene 33:103-119,1985)およびMON10 5(Obukowicz et al.,Applied Environmental Microbiology 58:1511-1523,19 92)を包含する。本発明にまた包含されるものは、バクテリオファージMuに基く E.coliの染色体発現ベクターを利用する多機能造血レセプターアゴニストタン パク質の発現である(Weinberg et al.,Gene 126:25-33,1993)。B. subtilisの種々の菌株もまたこの方法に使用される。当業者に知られた酵母の多 くの菌株も本発明のポリペプチドの発現用宿主細胞として用いられ得る。E.col iの細胞質中で発現させたとき、本発明の多機能造血レセプターアゴニストをコ ードする遺伝子は、遺伝子コドンの5'末端に、タンパク質のN末端にMet-2−Ala-1 またはMet-1をコードしたものを付加するように構成されるであろう。E.coli の細胞質で作られたタンパク質のN末端はメチオニンアミノペプチダーゼ(Ben B assat et al.,J.Bac.169:751-757,1987)および多分他のペプチダーゼによ り転写後プロセッシングを受けるので、発現の際、メチオニンはN末端から遊離 される。本発明の多機能造血レセプターアゴニストは、N末端にMet-1、Ala-1ま たはMet-2−Ala-1を有する多機能造血レセプターアゴニストポリペプチドを含む 。これらの変異多機能造血レセプターアゴニストもまたN末端に分泌シグナルペ プチドを融合することによりE.coliにおいて発現することができる。このシグ ナルペプチドは分泌プロセスの一部としてポリペプチドから分離される。 また、本発明において使用するに適当なものはチャイニーズハムスター卵巣細 胞(CHO)のような、哺乳動物細胞である。哺乳動物細胞において異種の遺伝子 を発現する一般的な方法は、Kaufman,R.J.,(1987),Genetic Engineering, Principles and Methods,Vol.9,J.K.Setlow,editor,Plenum Press,New Y ork、にレビューされている。発現ベクターは、多機能造血レセプターアゴニス トに対するコード領域に翻訳結合している真核分泌シグナルペプチドコード領域 の転写を推進する哺乳動物細胞で機能し得る強力なプロモーターで、構成されて いる。例えば、pcDNA I/Neo、pRc/RSV、およびpRc/CMVのようなプラスミド(Inv itrogen Corp.,San Diego,Californiaから入手される)が使用し得る。真核分 泌細胞ペプチドコード領域は遺伝子そのものから、また他の分泌哺乳動物タンパ ク質からなし得る(Bayne,M.L.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:2638 -2642,1987)。遺伝子を含むベクターを構築した後、ベクターDNAは哺乳動物細 胞に移入される。そのような細胞は、例えば、COS7、HeLa、BHK、CHO、またはマ ウスL系統であり得る。細胞は、例えば、DMEM培地(JRH Scientific)で培養す ることができる。培地に分泌されたポリペプチドは、細胞のトランスフェクショ ンの後24−72時間の一過性発現に次いで、あるいは抗生物質耐性に対す る選択に次いで安定した細胞系の確立の後、標準的生化学方法により回収するこ とができる。適当な哺乳動物細胞の選択および形質転換、培養、増幅、スクリー ニングおよび産物生産、および精製の方法は公知である。例えば、Gething and Sambrook,Nature,293:620-625,1981またはKaufman et al.,Mol.Cell.Biol .,5(7):1750-1759,1985、あるいはHowley et al.,U.S.Pat.No.4,419,446を 見よ。他の適当な哺乳動物細胞系はサルCOS-1細胞系統である。同様に有用な哺 乳動物細胞系はCV-1細胞系統である。 所望により、昆虫細胞も本発明の方法において宿主細胞として利用可能である 。例えば、Miller et al.,Genetic Engineering,8:277-298(Plenum Press 198 6)およびそこに引用されている文献を見よ。更に、バキュロウイルスベクターを 使った昆虫細胞での異種遺伝子の一般的発現方法は:Summers,M.D.and Smith ,G.E.,1987-「バキュロウイルスベクターおよび昆虫細胞培養手順のための方 法便覧」(A manual of methods for Baculovirus vectors and insect cell cu lture procedures),Texas Agricultural Experiment Station Bulletin No.1 555、に記載されている。発現ベクターは、多機能造血レセプターアゴニストタ ンパク質に対するコード領域に翻訳結合している真核分泌シグナルペプチドコー ド領域の転写を推進する強力なバキュロウイルスプロモーター(例えば、ポリヘ ドロンプロモーター)で、バキュロウイルス転移ベクターを含んで構成されてい る。例えば、プラスミドpVL1392(Invitrogen Corp.,San Diego,Californiaか ら入手される)を使用することができる。多機能造血レセプターアゴニストタン パク質をコードする遺伝子を運搬するベクターを構成した後、このDNA2マイク ログラムをバキュロウイルスDNA(Summers & Smith,1987参照)の1マイクログ ラムと昆虫細胞、SF9株、に共移入(コトランスフェクション)する。多機能造 血レセプターアゴニストを運搬する純粋な組換えバキュロウイルスが、例えば、 Excell 401無血清培地(JRH Biosciences,Lenexa,Kansas)で培養した細胞に 感染するために使用される。培地に分泌された多機能造血レセプターアゴニスト は標準的生化学方法により回収することができる。多機能造血レセプターアゴニ ストタンパク質を発現する哺乳類または昆虫細胞からの上清は、先ず多くの市販 の濃縮器のいずれかを使用して濃縮することができる。 本発明の多機能性造血レセプターアゴニストは、造血系の骨髄性、赤芽球性、リ ンパ球系、または巨核球系細胞のいずれか、あるいはそれらの組合わせの減少し たレベルにより特徴づけられる疾病の治療に有用である。更に、それらは成熟骨 髄性および/またはリンパ球系細胞を活性するのに使うことができる。種々の条 件の中で、本発明のポリペプチドでの治療に感受性のあるのは、白血球減少症、 抹消血中の循環白血球(白血球)数の減少、である。白血球減少症はある種のウ イルスまたは放射線に曝露することにより誘導され得る。それはしばしばガン治 療の種々の形、例えば、化学療法剤、放射線への曝露、および感染または出血に より副作用である。本発明の多機能性造血レセプターアゴニストでの療法的治療 は、今日得られる薬物での治療に起因する望ましくない副作用を避けることがで きる。 本発明の多機能性造血レセプターアゴニストは好中球減少症に有用であり、そ して、例えば、再生不良性貧血、周期性好中球減少症、突発性好中球減少症、シ ェディアクー東症候群、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、白血病、骨 髄形成異常症候群および骨髄繊維症のような状況の治療において有用である。 本発明の多機能性造血レセプターアゴニストは血小板減少症の治療または予防 に有用である。現在、血小板減少症に対する唯一の治療は血小板の移植であるが 、それは費用がかかり、そして感染(HIV、HBV)および同種免疫の著しい危険性 がある。多機能性造血レセプターアゴニストは血小板移植の必要性の問題を解決 し、減らすことができる。重症血小板減少症は、ファンコニ貧血、ウィスコット −アルドリッチ症候群、またはメイ−ヘグリン症候群のような遺伝性欠損から起 こる。後天的血小板減少症は、免疫性血小板減少性紫斑病、全身性ループスエリ テマトーデス、溶血性貧血、あるいは胎児−母体不適合症におけるような自己抗 体または同種抗体により起こる。更に、巨大脾症、播種性血管内凝固、血栓性血 小板減少性紫斑病、感染または人工心臓弁は血小板減少症の原因となり得る。重 症血小板減少症は、ガンの化学療法および/または放射線療法からも起こり得る 。血小板減少症は、ガン、リンパ腫、白血病または繊維症からも起こり得る。 本発明の多機能性造血レセプターアゴニストは、抹消血の造血前駆体および幹 細胞の可動化に有用である。抹消血由来前駆体は自家骨髄移植の設定で再生中の 患者に有効であることが示された。G-CSFおよびGM-CSFを含む造血増殖因子は抹 消血中の循環する前駆細胞および幹細胞の数を増強することが示された。このこ とは抹消幹細胞採取の手順を簡便化し、必要なフェレーシスの数を減少させるこ とにより手順のコストを驚異的に減少させた。多機能性造血レセプターアゴニス トは幹細胞の可動化に有用であり、更に抹消血幹細胞移植の効率を増強する。 本発明の多機能性造血レセプターアゴニストは、また、造血前駆細胞および幹 細胞のex vivo拡大に有用である。コロニー刺激因子(CSFs)、例えばhIL-3、 は、単独で投与され、他のCSFsと共に共投与され、あるいは骨髄移植に組み合せ て高投与化学療法に続いて、しばしばそのような治療の結果起こる好中球減少症 および血小板減少症を治療するため投与される。しかしながら、重症好中球減少 症および血小板減少症の期間は全体として避けなければならない。単球(マクロ ファージ)、顆粒球(好中球を含む)および巨核球からなる骨髄系統は、生命の 危機になり得る感染および出血の予防に重要である。好中球減少症および血小板 減少症は、疾病、遺伝子障害、薬物、トキシン、放射線および、通常の腫瘍治療 のような多くの療法処置の結果でも起こり得る。 骨髄移植はこの患者の人数だけ治療されてきた。しかしながら、いくつかの問 題が易感染性造血系を再構成するために骨髄の使用に関連している、それらは: 1)骨髄、脾臓、または抹消血中の幹細胞数は限られている、2)移植片対宿主 病、3)移植拒絶および4)腫瘍細胞の汚染の可能性、である。幹細胞は骨髄、 脾臓および抹消血中の有核細胞の非常に少ない割合からなっている。幹細胞の多 数は造血回復を強化するという、用量−反応相関が存在することは明らかである 。それゆえ、幹細胞のin vitro増加は造血の回復と患者の生存を強化する。同種 ドナーからの骨髄が移植用の骨髄を提供するのに使われてきた。しかしながら、 移植片対宿主病および移植片拒絶はHLAが一致した同胞ドナーのレシピエントで あっても骨髄移植を制限している。同種骨髄移植に代るものとして自己骨髄移植 がある。自己骨髄移植において、患者自身の骨髄のいくつかが、脊髄損傷療法、 例えば高用量化学療法、に先立って培養される、そして後に感じに戻し移植され る。自己移植は、移植片対宿主病および移植片拒絶の危険性を除く。しかしなが ら、自己骨髄移植は、骨髄中の幹細胞の限られた数に関し、そして腫瘍細胞の汚 染の 可能性といった問題がまだ存在する。幹細胞の数の制限は、幹細胞のex vivo増 加により克服できる。更に、幹細胞は、骨髄移植の腫瘍細胞汚染を減少するため にCD34+のような特異的表面抗原の存在を基にして、特異的に分離することがで きる。 以下の特許には、幹細胞、CD34+細胞の分離、造血因子と差脂肪の培養、造血 障害の患者を治療するための細胞の使用、ならびに細胞増加および遺伝子治療の ための造血因子の使用についての、詳細を含む。 5,061,620は、専用の細胞から幹細胞を分離することにより提供されるヒト造血 幹細胞を含む組成物に関する。 5,199,942は、(1)患者から造血前駆細胞を得;(2)IL-3、flt3リガンド、c -kitリガンド、GM-CSF、IL-1、GM-CSF/IL-3キメラタンパク質およびそれらの混 合物から選択された増殖因子と共に細胞をex vivo増加させ;(3)細胞製剤を 患者に投与すること、を含む自己造血細胞移植方法を記載している。 5,240,856は、細胞分離工程を自動制御する装置を含む細胞分離機に関する。 WO 91/16116は、細胞の混合物から標的細胞を選択的に単離および分離する装置 および方法を記載している。 WO 91/18972は、中空糸バイオリアクターを使用して、骨髄細胞の懸濁液を培養 することにより、骨髄をin vitro培養する方法に関する。 WO 92/18615は、移植に使うための、骨髄細胞を、サイトカインの特定の混合物 を含む培地で、維持し増加する方法に関する。 WO 93/08268は、(a)他の細胞からCD34+幹細胞を分離し、そして(b)幹細胞が選 択的に増加するように、選択的培地中で分離した細胞を培養する、工程を含む幹 細胞を選択的に増加する方法を記載している。 WO 93/18136は、抹消血から由来する哺乳動物細胞のin vitro支持の方法を記載 している。 WO 93/18648は、遺伝性または後天的好中球減少症の治療のために骨髄芽球およ び前骨髄細胞を高く含有するヒト好中球前駆細胞からなる組成物に関する。 WO 94/08039は、c-kitタンパク質を発現する細胞の選択によるヒト造血幹細胞の 豊含有方法に関する。 WO 94/11493は、対向輸送エラトリエーション法を用い単離される、CD34+で小サ イズの幹細胞の集団を記載する。 WO 94/27698は、不均一は細胞混合物から有核不均一細胞集団の選択的分離のた めに免疫親和性分離と連続遠心分離法の組合わせ方法に関する。 WO 94/25848は、標的細胞の採取および操作のための細胞分離装置を記載する。I L-1a、IL-3、IL-6またはGM-CSFを含む培地においてヒト骨髄から造血前駆細胞の CD34+前駆体の高豊富長期培養についてはBrandt et al.J.Clin.Invest.86:9 32-941,1990で考察している。 本発明の一目的は幹細胞の選択的ex vivo拡大方法を提供するにある。用語「幹 細胞」は、骨髄、脾臓または抹消血から単離することができる全能性造血幹細胞 、ならびに初期前駆細胞および前駆細胞に関する。用語「拡大」は細胞の分化お よび増殖に関する。本発明は、(a)他の細胞から幹細胞を分離し、(b)該分離 細胞を多機能性造血レセプターアゴニストを含む選択的培地で培養し、そして(c )該幹細胞を収穫する:工程を含む幹細胞の選択的ex vivo拡大方法を提供する。 幹細胞、好中球、赤芽球、血小板、等になることを運命づけられていることが約 束された前駆細胞も同じく、それら細胞の表面に存在する、CD34のような、特殊 な前駆体マーカー抗原の存在または不存在により、および/または形態的特徴に より、ほとんどの別の細胞から区別することができる。高度に豊富なヒト幹細胞 分画に対する表現型はCD34+、Thy-1+およびlin-と報告されている、しかし本発 明はこの幹細胞集団の拡大のみに限定されるものではいと理解されるべきである 。CD34+が豊富なヒト幹細胞分画はCD34+のような表面抗原を指標にした抗体を使 ったアフィニティカラムまたはビーズ、磁気ビーズまたはフローサイトメトリー を含む多くの報告された方法により分離することができる。更に、対向輸送エラ トリエーションのような物理的分離方法が造血前駆細胞を豊富にするために使用 される。CD34+前駆体は不均一であり、異なった系統関連細胞関連分子の共発現 の存在または不存在により特徴づけられるいくつかの福次集団に分けられる。最 も未熟な前駆細胞は、HLA-DRまたはCD38のような知られた系統関連マーカーは発 現しないが、CD90(thy-1)は発現する。CD33、CD38、CD41、CD71、HLA-DRまた はc-kitのような他の表面抗原は、また、造血前駆体を選択的に単離するのに使 う ことができる。分離された細胞は培養フラスコ、滅菌バッグあるいは中空糸中で 選択培地で培養することができる。種々のコロニー刺激因子が細胞を選択的に拡 大するために利用し得る。骨髄のex vivo拡大に利用されてきた代表的な因子は 、c-kitリガンド、IL-3、G-CSF、GM-CSF、IL-1、IL-6、IL-11、flt3リガンドま たはこれらの組み合わせを含む。幹細胞の増殖は、標準技術(例えば、血球計算 盤、CFU、LTCIC)により、あるいは培養の前または続いてフローサイトメトリー により、幹細胞およびその他の細胞の数を数えることによりモニターすることが できる。 幹細胞のex vivo拡大のいくつかの方法が、以下を含む種々のコロニー刺激因 子を用いて、多くの選択方法および拡大を利用して報告されている:それらはc- kitリガンド(Brandt et al.,Blood 83:1507-1514[1994],McKenna et al.,Bl ood 86:3413-3420[1995],IL-3(Brandt et al.,Blood 83:1507-1514[1994],Sa to et al.,Blood 82:3600-3609[1993],G-CSF(Sato et al.,Blood 82:3600-36 09[1993]),GM-CSF(Sato et al.,Blood 82:3600-3609[1993]),IL-1(Muench et al.,Blood 81:3463-3473[1993]),IL-6(Sato et al.,Blood 82:3600-3609[19 93]),IL-11(Lemoli et al.,Exp.Hem.21:1668-1672[1993],Sato et al.,Bl ood 82:3600-3609[1993]),flt3リガンド(McKenna et al.,Blood 86:3413-342 0[1995],)および/またはそれらの組合わせ(Brandt et al.,Blood 83:1507-1 514[1994],Haylock et al.,Blood 80:1405-1412[1992],Koller et al.,Biot echnology 11:358-363[1993],(Lemoli et al.,Exp.Hem.21:1668-1672[1993]) ,McKenna et al.,Blood 86:3413-3420[1995],Muench et al.,Blood 81:3463 -3473[1993],Patchen et al.,Biotechnology 7:13-26[1994],Sato et al.,B lood 82:3600-3609[1993],Smith et al.,Exp.Hem.21:870-877[1993],Steen et al.,Stem Cells 12:214-224[1994],Tsujino et al.,Exp.Hem.21:1379- 1386[1993])を含む。ここのコロニー刺激因子の間で、hIL-3は抹消血CD34+細 胞を拡大する最も強力なものの一つであることが示された(Sato et al.,Blood 82:3600-3609[1993],Kobayashi et al.,Blood 73:1836-1841[1989])。しか し、複数の因子の組合わせより効果があることが示された単独因子はなかった。 本発 明は、単独の因子のみよりも効果的な多機能造血レセプターアゴニストを利用す るex vivo拡大の方法を提供するものである。 本発明の別の目的は、本発明の多機能造血レセプターアゴニストを補充した、 HS-5(WO 96/02662,Toecklein and torok-Strob,Blood 85:997-1105,1995) のような間質細胞系に曝露することにより調節した培地を含む培養器に細胞を接 種することを含む造血前駆細胞を維持および/または拡大する方法を提供する。 別の計画した増殖因子の臨床使用は遺伝子治療のために造血前駆細胞および幹 細胞のin vitro活性化にある。造血前駆細胞の長い寿命および全身をとおして娘 細胞の分布のために、造血前駆細胞はex vivo遺伝子トランスフェクションのよ い候補である。造血前駆細胞または幹細胞のゲノムに目的とする遺伝子が取込ま れるために、細胞分裂およびDNA複製を促進する必要がある。造血幹細胞が非常 に低頻度で回転することは増殖因子が、遺伝子導入を促進するに有用であること 、そして遺伝子治療の臨床期待を増加させることを意味している。遺伝子治療の 強力な応用は(Crystal,Science 270:404-410[1995]のレビュー)以下を含む; 1)多くの先天性代謝障害および免疫不全の治療(Kay and Woo,Trends Genet .10:253-257[1997])、2)神経障害(Friedmann,Trends Genet.10:210-214[ 1994])、3)ガン(Culver and Blaese,Trends Genet.10:174-178[1994])お よび4)感染症(Gilboa and Smith,Trends Genet.10:139-144[1994])。 遺伝物質を宿主に導入するための種々の方法が当業者に知られている。ウイル ス性および非ウイルス性、両者の多くのベクターが一次細胞に治療遺伝子を転移 するために開発された。ウイルス性ベクターは;1)複製欠損組換えレトロウイ ルス(Boris-Lawrie and Temin,Curr.Opin.Genet.Dev.3:102-109[1993],B oris-Lawrie and Temin,Annal.New York Acad.Sci.716:59-71[1994],Mille r,Current Top.Micorobiol.Immunol.158:1-24[1992])および複製欠損組換 えアデノウイルス(Berkner,BioTechniques 6:616-629[1988],Berkner,Curre nt Top.Micorobiol.Immunol.158:39-66[1992],Brody and Crystal,Annal. New York Acad.Sci.716:90-103[1994])。非ウイルス性を基礎としたベクター はタンパク質/DNA複合体(Cristiano et al.,PNAS USA. 90:2122-2126[1993],Curiel et al.,PNAS USA 88:8850-8854[1991],Curiel, Annal.New York Acad.Sci.716:36-58[1994])、電気穿孔および陽イオンリポ ソームのようなリポソーム媒介デリバリー(Farhood et al.,Annal.New York Acad.Sci.716:23-35[1994])を含む。 本発明は、新規遺伝物質を導入して、造血細胞を拡大する方法を改良を提供し 、それにおいて、単一のコロニー刺激因子で見られなかった活性を含む改善され た生物活性を有する多機能造血レセプターアゴニストを利用する方法を提供する 。 多くの薬物が骨髄抑制または造血欠損の原因となる。そのような薬物の例は、 AZT、DDI、アルキル化剤および化学療法で使用される抗代謝剤、クロラムフェニ コール、ペニシリン、ガンシクロビル、ダウノマイシンおよびサルファ剤のよう な抗生物質、フェノチアジン、メプロバメートのようなトランキライザー、アミ ノピリンおよびジプロンのような鎮痛剤、フェニトインまたはカルマゼピンのよ うな抗けいれん剤、プロピルチオウラシルおよびメチマゾールのような抗甲状腺 剤および利尿剤である。本発明の多機能造血レセプターアゴニストは、これらの 薬物で治療された患者においてしばしば発生する骨髄抑制あるいは造血欠損の予 防または治療において有用である。 造血欠損はウイルス、微生物あるいは寄生虫感染の結果として、および腎臓病 または腎障害、例えば、透析、の結果として起こる。本発明の多機能造血レセプ ターアゴニストは、そのような造血欠損の治療に有用である。 種々の免疫不全、例えば、Tおよび/またはBリンパ球における、あるいは免疫 障害、例えば、関節リュウマチ、は本発明の多機能造血レセプターアゴニストで の治療により効果的に影響される。免疫不全は、ウイルス感染、例えば、HTLVI 、HTLVII、HTLVIII、重大な放射線曝露、ガン治療またはその他の医学治療の結 果である。本発明の多機能造血レセプターアゴニストは、血小板減少症(血小板 欠損症)、または貧血を含むその他の血液細胞欠損症の治療において、単独また は他のコロニー刺激因子と併用して、使用される。これらの新規ポリペプチドの その他の使用は、骨髄移植から回復しつつある患者のin vivoおよびex vivo治療 において、ならびに診断的または治療的使用のために標準的方法により産生され るモノクローナルおよびポリクローナル抗体の開発において、である。 本発明のその他の目的は、上記に関する条件を治療するための方法および治療 組成物である。そのような組成物は、本発明の多機能造血レセプターアゴニスト の、一またはそれ以上の治療的に有効量を医薬として許容し得る担体との混合物 を含む。この組成物は非経口、静脈内または皮下のいずれかで投与することがで きる。投与するときは、本発明において使用するための治療用組成物は、好まし くは、パイロジェンフリー、非経口的に許容される水溶液の形である。pH、等張 性、安定性その他、に関し適正であり、非経口的に許容されるタンパク質溶液の 製剤は、当業者の技術内のことである。造血不全の治療は、患者に多機能性造血 レセプターアンタゴニストを含有する医薬組成物の投与を包含する。本発明の多 機能造血レセプターアゴニストは、細胞を患者に注射する前に、本発明の多機能 造血レセプターアゴニストでin vitroにおいてこれらの細胞を処理することによ り、造血前駆細胞を活性化および増幅するのに有用である。 上記した状態を治療する方法に関連する用法用量は、薬物の作用を変える種々 の因子、例えば、患者の状態、体重、性別および栄養、感染の重症度、投与時期 および他の臨床因子、を考慮して主治医により決定される。 一般に一日用量は、体重1kg当り多機能造血レセプターアゴニストタンパク質の 0.2−150μg/kgの範囲である。用法は与えられる多機能造血レセプターアゴニ ストタンパク質の活性に比例して調節される、そして用法用量は、一日につき体 重1kg当り低くて0.1マイクログラム、高くて1ミリグラムの投与量を含む。更 に、多機能造血レセプターアゴニストの用法が体重1kg当り0.2−150マイクログ ラムの範囲より高くあるいは低く調製されるような特殊な状態がある。それらに は、他の造血増殖因子またはIL-3変異体または増殖因子との共投与;化学療法薬 剤および/または放射線との共投与;グリコシル化多機能造血レセプターアゴニ ストタンパク質の使用;および本節の始めに挙げた種々の患者に関連する問題、 を含む。上に示したように、治療法および組成物は他の造血増殖因子の共投与ま たは連続投与を含む。本発明のキメラタンパク質と共に同時にまたは連続して投 与される、その他の適当な造血増殖因子、コロニー刺激因子(CSFs)、サイトカ イン、リンホカイン、およびインターロイキンの限定されない一覧としては、GM -CSF、G-CSF、G-CSF Ser17、c-mplリガンド(TPOまたはMGDFとして知られてい る)、M-CSF、エリトロポイエチン(EPO)、IL-1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-3変 異体、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、I L-16、LIF、B細胞増殖因子、B細胞分化因子および好酸球分化因子、Sl因子また はc-kitリガンドとしても知られている幹細胞因子(SCF)、SCSF、SDF-1または これらの組み合わせを含む。「hIL-3変異体」は、WO 94/12638、WO 94/12639お よびWO 95/00646に開示されたアミノ酸が置換されたおよび/またはhIL-3の一部 分が欠失したhIL-3分子、同じく公知のその他の変異体、として定義される。上 記に再引用された用法は、治療組成物の追加成分を補償するために調節される。 治療された患者は血液学的側面、例えば、分化細胞数その他、を経時的な評価を してモニターすることができる。 キメラタンパク質の活性の測定 本発明の多機能造血レセプターアゴニストタンパク質の生物活性は、因子依存 細胞系におけるDNA合成により、またはin vitro骨髄測定におけるコロニー形成 単位を計数することにより、測定することができる。キメラタンパク質は当業者 に知られた多くのin vitroおよびin vivoモデルにより測定される。そのような 測定は、以下を含むが、それのみには限定されない: メチルセルロース測定 この測定は、正常骨髄細胞を刺激して、in vitroで造血コロニーの異なった型を 産生するコロニー刺激因子の能力を反映している(Bradley et al.,Aust.Exp .Biol.Sci.44:287-300,1966;Pluznik et al.,J.Cell Comp.Physiol.66: 319-324,1965)。 方法 約30mLの新鮮な、正常の、健康な骨髄吸引物を、インフォームドコンセントの後 個々から得る。滅菌条件下に試料を、1X PBS(#14040.059 Life Technologies ,Gaithersburg,MD)溶液で1:5に、50mL円錐チューブ(#25339-50 Corning ,Corning MD)中で稀釈する。Ficoll(Histopaque 1077 Sigma H-8889)を稀釈 試料の下に重層し300×gで遠心する。単核細胞のバンドを分離し、1X PBSで2回 および1%BSA PBS(Cell Pro Co.,Bothel,WA)で1回洗滌する。単核細胞を 計数し、CD34+細胞をCeprate LC(CD34)キット(CellPro Co.,Bothal,WA)カラムを用いて選択する。骨髄内の全ての幹細胞および前駆 細胞がCD34表面抗原を示すまで、この分画操作を行う。 培養を35×10mmペトリ皿(Nunc#174926)中で最終容量が1.0mLを3つ設定する。 培地はTerry Fox Labsから購入(HCC-4230培地、Terry Fox Labs,Vancouver,B .C.,Canada)され、エリトロポイエチン(Amgen,Thousand Oaks,CA)を培地 に加える。1皿当り3,000−10,000CD34+細胞を加える。哺乳動物細胞またはE.c oliから精製した、組換えIL-3、および、移入哺乳動物細胞からの順化培地中の 多機能造血レセプターアゴニストタンパク質、あるいは移入哺乳動物細胞または E.coliからの順化培地から精製した多機能造血レセプターアゴニストタンパク 質、を0.001nMから10nMの範囲の最終濃度になるように加える。組換えhIL-3、GM -CSF、c-mplリガンドおよび多機能造血レセプターアゴニストは自家製である。G -CSF(Neupogen)はAmgen(Thousand Oaks Calf.)からのものである。培養物を 3cc注射筒を用いて再懸濁し、1皿当り1.0mLを分配する。対照(基準反応)培 養はコロニー刺激因子を加えない。陽性対照培養は、順化培地(PHA刺激ヒト細 胞:Terry Fox Lab.H2400)を加える。培養は37℃、5%CO2、加湿下で行う。 50細胞以上数える造血コロニーは、ニコン倒立顕微鏡で、40x対物レンズの組 み合わせを用いて、極大反応日(10−11日)に計数する。50細胞以下を含む細 胞群はクラスターとする。代りに、コロニーをスライド上にまきそして染色する ことにより同定することができ、あるいは採取し、再懸濁し、染色するためにサ イトスピンスライド上でスピンすることができる。 ヒト臍帯血造血増殖因子測定 骨髄細胞は造血コロニー刺激因子(CSF)活性のin vitro測定に習慣的に使われ ている。しかし、ヒト骨髄はいつも得られるとは限らない、またドナー間で幾分 の変動がある。臍帯血は造血幹細胞および前駆体の源として骨髄と比較し得るも のである(Broxmeyer et al.,PNAS USA 89:4109-113,1992;Mayani et al.,Bl ood 81:3252-3258,1993)。骨髄に比較して、臍帯血は通常いつでも入手可能で ある。更に、幾人かのドナーから得た新鮮な細胞をプールすることにより測定変 動を減少することができ、またこの目的のために低温保存した細胞のバンクを作 ることもできる。培養条件を変えることにより、および/または系統の特異的 マーカーを解析することにより、顆粒球/マクロファージコロニー(CFU-GM)、 巨核球CSF活性、あるいは高増殖性コロニー形成細胞(HPP-CFC)活性を特異的に 測定することが可能である。 方法 単核細胞(MNC)を、標準密度勾配(1.077g/mL Histopaque)を使って、収集後2 4時間以内に臍帯血から分離する。臍帯血MNCを、CD14-、CD34+細胞について免疫 磁気選択;Applied Immune Science(Santa Clara,CA)から得たコートしたフ ラスコを用いてSBA-、CD34+分画をパンニングする方法;およびCellPro(Bothel l,WA)アビジンカラムを用いたCD34+選択、を含むいくつかの方法により、幹細 胞および前駆体をさらに豊富にする。新しく単離した、または凍結保存CD34+細 胞豊富分画を測定に使用する。各試料の連続稀釈(1pMから1204pMの濃度範囲) したもの各2培地を、増殖因子(Methocult H4230,Stem Cell Technologies,V ancouver,BC.)を加えない0.9%メチルセルロース含有培地1ml中に1×104細 胞を調製する。いくつかの実験においては、Methocult H4330含有エリトロポイ エチン(EPO)をMethocult H4230の代りに用い、または幹細胞因子(SCF)、50n g/mL(Biosource International,Camarillo,CA)を加えた。7−9日培養の後 、>30細胞を含有するコロニーを数えた。スコアリングにおいて主観的な偏見を 除くため、測定はブラインドで行う。生理活性ヒトインターロイキン−3のAML増殖測定 因子依存細胞系AML 193をAmerican Type Culture Collection(ATCC,Rockvil le,MD)から得た。この細胞系、急性骨髄性白血病の患者から確立された、はGM -CSF補充培地で促進され増殖をする増殖因子依存細胞系である(Lange,B.,et al.,Blood 70:192,1987;Valtieri,M.,et al.,J.Immunol.138:4042,1987 )。ヒトIL-3の存在下で増殖するAML 193細胞の能力についてもまとめられてい る(Santoli,D.,et al.,J.Immunol.139:348,1987)。増殖因子をウオッシ ュアウトしサイトカイン依存性AML 193細胞を24時間増殖因子に対し飢餓状態に することによりIL-3中で長期増殖するよう適応したAML 193 1.3の細胞系変異株 を使用した。細胞は100U/mLのIL-3を含有する培地で、24穴プレートに1×105細 胞/穴で置き換えた。IL-3中で急速に生育するように細胞を約2 ヶ月おいた。これらの細胞をAML 193 1.3としてその後ヒトIL-3と共に補充組織 培養培地(以下を見よ)により保持した。 AML 193 1.3細胞は、細胞懸濁液を250×g、10分間遠心し、次いで上清をデ カントすることによる冷ハンクス液で6回洗滌する。ペレット細胞をHBSSに再懸 濁し、操作を6洗滌サイクルが完了するまで繰り返す。この操作で6回洗滌した 細胞を2×105から5×105生細胞/mLの範囲の密度で組織培養培地中に再懸濁す る。この培地は、アルブミン、トランスフェリン、脂質および2−メルカプトエ タノールでIscove修飾ダルベッコ培地(IMDM、Hazelton,Lenexa,KS)を補充す ることにより調製される。ウシアルブミン(Boehringer-Mannheim,Indianapoli s,IN)を500μg/mL加え;ヒトトランスフェリン(Boehringer-Mannheim,Indi anapolis,IN)を100μg/mL加え;大豆脂質(Boehringer-Mannheim,Indianapo lis,IN)を50μg/mL加え;そして2−メルカプトエタノール(Sigma,St.Lou is,MO)を5×10-5M加える。 ヒトインターロイキン−3または多機能キメラ造血レセプターアゴニストタン パク質の連続稀釈を3つのシリーズを、96穴Costar 3596組織培養プレートに 上記したような組織培養培地を補充して作成する。各穴には、一連続稀釈が完成 すると、インターロイキン−3または多機能造血レセプターアゴニストタンパク 質の50μlを含む。対照の穴は組織培養培地のみを含んでいる(陰性対照)。上 記のようにして調製したAML 193 1.3細胞懸濁液を50μl(2×104細胞)をピペ ットでとって各穴に入れる。組織培養プレートを加湿空気中5%CO2で37℃、3 日間培養する。3日目に、0.5μCi3H−チミジン(2Ci/mM、New England Nucle ar,Boston,MA)を、組織培養培地50μl中に加える。培養は、加湿空気中5%C O2で37℃、18−24時間培養する。細胞DNAは、水洗サイクルに次いで70 %エタノール洗滌サイクルを利用したTOMTEC細胞収穫器(TOMTEC,Orange,CT) を用いてガラスフィルターマット(Pharmacia LKB,Gaithersburg,MD)に集め る。フィルターマットを風乾し、シンチレーション液(Scintiverse II,Fisher Scientific,St.Louis,MOまたはBetaPlate Scintillation Fluid,Pharmacia LKB,Gaithersburg,MD)を加えた試料バッグ中に置く。個々の組織培養穴の試 料のベータ放射をLKB Beta Plaemodel 1205シンチレーションカウン ター(Pharmacia LKB,Gaithersburg,MD)で測定し、データは各組織培養穴で 、細胞への3H−チミジンの取り込みのカウント/分で表わす。各ヒトインターロ イキン−3または多機能造血レセプターアゴニストタンパク質製剤の活性は、ヒ トインターロイキン−3または多機能造血レセプターアゴニストの区分付け濃度 により誘導された細胞増殖(3H−チミジンの取り込み)を測定することにより定 量される。典型的には、0.05pM−105pMの濃度範囲がこれらの測定で定量される 。活性は、最大増殖の50%を与えるインターロイキン−3または多機能造血レ セプターアゴニストタンパク質の投与量を測定することにより決定される(EC50 =0.5×(試験したインターロイキン−3の全ての濃度の3つの培養で1穴当り の3H−チミジンの取り込みの1分当りの最大平均カウント数−インターロイキン −3を含まない3つの培養中で観察された3H−チミジンの取り込みにより測定さ れたバックグランド増殖)。このEC50値は生理活性1単位に等しい。全ての測定 がリファレンス標準として天然のインターロイキン−3で行われ、それで相対活 性レベルが決められた。 典型的には、多機能造血レセプターアゴニストタンパク質が、連続した2倍稀 釈で測定された2000pMから0.06pMの濃度範囲で試験された。 各試料の活性は、データに対する4−パラメーターロジスティックモデルに合 う最大反応の50%を与える濃度により決定された。試料および、比較された標準 に対する上部のプラトー(最大反応)は変らないことが観察された。それゆえ、 各試料に対する相対力価計算は、試料および上に示した標準に対するEC50推定値 から決定された。AML 193.1.3細胞はhIL-3、hGM−CSFおよびhG-CSFに応じて増 殖する。TFlc-mpl リガンド依存増殖測定 c-mplリガンド増殖活性は多分化能性ヒト細胞系TFlのサブクローンを使用して 測定することができる(Kitamura et al.,J.Cell Physiol.140:323-334[1989 ])。TFl細胞はhIL-3中で保持されている(100U/mL)。C-mplリガンドに応答す るサブクローンを確立するために、細胞は、c-mplリガンド(pMON26448)の1-15 3型を発現する遺伝子を移入したBHK細胞からの10%上清を含む継代培地に保持さ れる。ほとんどの細胞は死亡するが、細胞のサブセットは生存する。稀釈 の後、クローニング、c-mplリガンド応答クローンが選択される、およびそれら の細胞は、測定を行う前の日に0.3×106細胞/mLの密度で継代培地中に分ける。 これらの細胞の継代培地は以下のとおりである:RPMI 1640(Gibco)、10% FBS(Ha rlan,Lot #91206)、トランスフェクトBHK細胞からの10% c-mplリガンド上清、1 mMピルビン酸ナトリウム(Gibco)、2mMグルタミン(Gibco)、および100μg/mLペニ シリン−ストレプトマイシン(Gibco)。次の日、細胞を集め、PRMIまたはIMDM 培地で2回洗滌し、最後の洗滌はATL、または測定培地で行う。ATL培地は以下か らなる(ATL、1000mL当り):IMDM(Gibco)、500μg/mLウシ血清アルブミン、1 00μg/mLヒトトランスフェリン、50μg/mL大豆脂質、4×10-8Mβ−メルカプトエ タノールおよび2mL A9909(Sigma、抗生物質溶液)。細胞を測定培地で、96穴低 蒸発性プレート(Costar)中最終容量50μlになるように、測定培地で最終密度0 .25×106細胞mLに稀釈する。移入クローンからの過渡的な上清(順化培地)を、 50%の最終濃度で2つの試料として50μlの容積まで加え、3倍稀釈で最終稀釈1 .8%にする。1ng/mLから始まり0.0014ng/mLまで3倍稀釈で稀釈したIL-3変異 体pMON13288の投与曲線の3通りの試料は陽性対照として含まれる。プレートは 5%CO2および37℃で培養する。培養第6日に、プレートを、20μl/穴の容積で 0.5Ciの3H/穴(NEN)で短期間標識し、5%CO2および37℃で4時間培養する。 プレートを集め、Betaplateカウンターで計数する。MUTZ-2 細胞増殖測定 ヒト骨髄性白血病細胞系(German Collection of Microorganisms and Cell Cul tures,DSM ACC 271)のMUTZ-2のような細胞系はflt3レセプターアゴニストの細 胞増殖活性の測定に用いられる。MUTZ-2培養は増殖培地中組換え天然flt3リガン ド(20−100ng/mL)で維持される。測定実施の前18時間に、MUTZ-2細胞をIMDM 培地(Gibco)で3回洗滌し、0.5−0.7×10E6細胞/mLの濃度でIMDM培地単独に 再懸濁し、37℃および5%CO2でflt3リガンド細胞を飢餓状態に培養する。測定 の日、標準およびflt3リガンドレセプターアゴニストを、滅菌組織培養液処理し た96穴プレート中測定培地で所望の最終濃度に2倍以上に稀釈する。Flt3レセプ ターアゴニストおよび標準品は三回試験される。測定培地50μlをA列以外の全て の穴に加える。Flt3レセプターアゴニストまたは標準品の75μlを列Aに加え、 その列から25μlをとり、そしてプレートの残り(列BからG)で段階稀釈(1: 3)を行う。列Hは培地のみの対照として残す。飢餓処理のMUTZ-2細胞はIMDM培 地で2回洗滌し、50μl測定培地中に再懸濁する。細胞の50μlを各穴に加え、最 終濃度0.25×10E6細胞/mLになる。細胞を含む測定プレートは37℃および5%CO2 で44時間培養する。各穴は、容積20μlでトリチウム化チミジン1μCi/穴で4 時間標識する。プレートを集め計数にかける。他のin vitro細胞を基にした増殖測定 当業者に知られた、他のin vitro細胞を基にした測定は、AML 193.1.3細胞増殖 測定において記載したような類似の方法における分子からなる因子に従って、多 機能性キメラ造血レセプターアゴニストの活性測定に有用である。以下は他の有 用な測定の例である。 TFl増殖測定:TFlはhIL-3に反応する多分化能性ヒト細胞系である(Kitamura et al.,J.Cell Physiol.140:323-334,[1989])。 32D増殖測定:32Dは、ヒトIL-3には反応しないが、種限定ではないヒトG-CSFに 反応するネズミIL-3依存細胞系である。 Baf/3増殖測定:Baf/3は、ヒトIL-3、ヒトflt3リガンドまたはヒトc-mplリ ガンドには反応しないが、種限定ではないヒトG-CSFに反応するネズミIL-3依存 細胞系である。 T1165増殖測定:T1165細胞は、IL-6およびIL-11に反応するIL-6依存ネズミ細胞 系である(Nordan et al.,1986)。 ヒト凝固血漿meg-CSF測定:巨核球コロニー形成活性測定に使用される(Mazur e t al.,1981)。移入細胞系統 ネズミBaf/3細胞系のような細胞系統は、その細胞系が持たないヒトG-CSFレ セプターまたはヒトc-mplレセプターのような、造血増殖因子を移入する(トラ ンスフェクトする)ことができる。これら移入細胞系は、レセプターが細胞系に 移入したリガンドの活性を決定するのに使うことができる。 そのような移入Baf/3細胞系の一つはc-mpl応答細胞系から作られたライブラ リーより得たcmplをコードするc DNAのクローニングにより、そしてプラスミド pcDNA(Invitrogen,San Diego,CA)の複数のクローニング部位にクローニング することにより、作成することができる。Baf/3細胞は電気穿孔によりプラス ミドが移入される。細胞は、Wehi順化培地中でマウスIL-3の存在下、G418選択培 地で生育する。クローンは特定の稀釈により確立される。 同様な方法で、ヒトG-CSFレセプターはBaf/3細胞系に移入することができ、 多機能性キメラ造血レセプターアゴニストの生理活性を決定するのに使うことが できる。c-mpl リガンド増殖活性の解析 方法 1.骨髄増殖測定 a.CD34+細胞の精製: 骨髄吸引物(15−20mL)を、インフォームドコンセントの後、正常同種骨髄ド ナーから得た。細胞をリン酸バッファー生理食塩水(PBS、Gibco-BRL)中1:3 に稀釈し、30mLをHistopaque-1077(Sigma)15mL上に重層し、そして30分間、30 0 RCFで遠心した。単核中間層を集めPBSで洗滌した。アフィニティカラムを用い て、製造者(CellPro,Inc.,Bothell WA)の仕様書により単核細胞標品から、C D34+濃厚細胞にした。濃厚化後、CD34+細胞の純度は、フルオレセインに複合し た抗CD34モノクローナル抗体およびフィコエリトリン(Becton Dickinson,San Jose CA)に複合した抗CD38を用いたフローサイトメトリー分析を使って決定さ れ、平均70%であった。 細胞を、X-Vivo 10培地(Bio-Whittaker,Walkersville,MD)中40,000細胞/ mLに再懸濁し、1mLを12穴組織培養プレート(Costar)に播いた。増殖因子rh IL-3を100ng/mL(pMON5873)をいくつかの穴に加えた。hIL3変異体を10ng/mL から100ng/mL用いた。c-mplリガンドまたは多機能性キメラ造血レセプターアゴ ニストをコードするプラスミドを移入したBHK細胞からの順化培地は、上清を1m Lの培地に加えたもの100μl(約10%稀釈)を加えて試験された。細胞は、37℃ 加湿インキュベーター中5%CO2において8−14日間37℃で培養した。 b.細胞収穫および分析 培養期間の終わりに、総細胞数を各条件に対し求めた。蛍光分析および倍数性 決定のために、細胞を巨核球バッファー(MKバッファー、PBS中、13.6mMクエン 酸ナトリウム、1mMテオフィリン、2.2μm PGE1、11mMグルコース、3%w/v BSA、pH7.4)(Tomer et al.,Blood 70:1735-1742,1987)中で洗滌し、抗CD41 a FITC抗体(1:200,AMAC,Westbrook,ME)を含有するMKバッファーの500μlに 再懸濁し、そしてMKバッファーで洗滌した。DNA分析のため、細胞を0.5%Tween 20(Fisher,Fair Lawn NJ)含有MKバッファーで20分間氷中で透過性をあげ、次 いで0.5% Tween-20および1%パラホルムアルデヒド(Fisher Chemical)中で 30分間固定し、続いて55%v/vMKバッファー(200mOsm)中でヨウ化プ ロピジウム(Calbiochem,La Jolla CA)(50μg/mL)とRNAase(400U/mL) で氷冷下1−2時間インキュベートした。細胞をFACScanまたはVantageフローサ イトメーター(Becton Dickinson,San Jose,CA)で分析した。DNA倍数性を決 めるため赤色の蛍光(PI)の直線およびlogシグナルと一緒に緑色の蛍光(CD41a −FITC)を集めた。全ての細胞を、CD41+である細胞の割合を決めるため、集め た。データ解析はLYSIS(Becton Dickinson,San Jose,CA)によるソフトウエ アを使って行った。CD41を発現する細胞の割合はフローサイトメトリー分析(パ ーセント)から得られた。CD41+細胞/mLの絶対(Abs)数は以下により計算され た:(Abs)=(細胞数)*(パーセント)/100。 2.巨核球フィブリンクロット測定 CD34+濃厚集団は上記したようにして単離された。細胞は、0.3%BSA、0.4mg/mL アポトランスフェリン、6.67μM FeCl2、25μg/mL CaCl2、25μg/mL L-アス パラギン、500μg/mLe−アミノ−n−カプロン酸およびペニシリン/ストレプ トマイシンを補充した基礎Iscoves IMDM培地からなる培地中にサイトカイン存在 または不存在で、25,000細胞/mLに懸濁した。35mmプレートに播く前に、クロッ ト形成を開始するためトロンビン(0.25単位/mL)を加えた。細胞を13日間37 ℃、5%CO2で、37℃加湿インキュベーター中で培養した。 培養期間の終わりに、プレートはメタノール:アセトン(1:3)で固定し、風 乾し、そして染色するまで−200℃で保存した。抗CD41a、CD42およびCD61からな る初代モノクローナル抗体の反応混液を使用して、ペルオキシダーゼ免疫細胞化 学染色法を行った(Zymed,Histostain-SP,San Francisco,CA)。コロニーを 染色後計数し、そして陰性、CFU-MK(小コロニー、1−2フォーカス、約25細 胞より少ない)、BFU-MK(大、多フォーカスコロニー、>25細胞)または混合コ ロニー(陽性および陰性細胞の混合物)に分類した。 実施例1および2 IgG2bリンカーを経由してflt-3(1−134)リガンドと結合したIL-3(15−125 )変異体、およびIgG2bリンカーを経由してflt-3(1−139)リガンドと結合し たIL-3(15−125)変異体の、それぞれ、を含む多機能性レセプターアゴニスト をコードするDNA配列を含む、発現ベクター、pMON32364およびpMON32377、の構 築。プラスミド、pMON32364およびpMON32377、は、標準的核酸連結反応(ligati on)条件を用いて、flt-3(1−134)リガンドおよびftl-3(1−139)を含有する 、pMON30237配列番号:53およびpMON30238配列番号:54からのゲル精製NcoI/Hin dIII DNA断片を、AflIII/HindIII消化およびSAP処理DNA、即ちベクターpMON3031 1(pMON13058の誘導体−WO95/21254)(pMON30311は、挿入体としてNcoI-IL-3レ セプターアゴニスト-IgG2B-AflIII-HindIIIを含有するBHK特異的ベクターである )に、クローニングすることにより組み立てられた。連結した混合物は、コンピ テントDH5a細胞(Gibco BRL cat#18265-017)に製造者の推薦するプロトコール に従って形質転換するために使用され、そしてベクターDNAはアンピシリン耐性 コロニーから単離された。得られた遺伝子のDNA配列(それぞれ、配列番号:21 および配列番号:22)は、Sequencher(遺伝子コード)ソフトウエアを用いてAB I 373/377 DNAシークエンサー(Perkin Elmer ABI)の自動蛍光DNA配列決定法に より決定した。得られたベクター、pMON32364およびpMON32377、はそれぞれ配列 番号:42および配列番号:43のタンパク質をコードする。 実施例3および4 IgG2bリンカーを経由してflt-3(1−134)リガンドと結合したIL-3(15−125 )変異体、およびGlySerリンカーを経由してflt-3(1−134)リガンドと結合し たIL-3(15−125)変異体の、それぞれ、からなる多機能性レセプターアゴニス トをコードするDNA配列を含む、発現ベクター、pMON30247およびpMON30246、の 構築。プラスミド、pMON30246およびpMON30247、は実施例1および2に記載した ように、それぞれpMON30244(GlySerリンカー)配列番号:65およびpMON30245 (IgG2Bリンカー)配列番号:66からのゲル精製NcoI/AflIII制限断片を、NcoI( hFlt3L 1-134を含有する)で消化したベクター、pMON30237に、クローニングす ることにより構築された。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:13および配列 番号:14、はそれぞれ配列番号:42および配列番号:43のタンパク質をコードす る。 実施例5および6 IgG2bリンカーを経由してflt-3(1−139)リガンドと結合したIL-3(15−125 )変異体、およびGlySerリンカーを経由してflt-3(1−139)リガンドと結合し たIL-3(15−125)変異体のそれぞれ、からなる多機能性レセプターアゴニスト をコードするDNA配列を含む、発現ベクター、pMON30249およびpMON30248、の構 築。プラスミド、pMON30248およびpMON30249、は実施例1および2に記載したよ うに、それぞれpMON30244(GlySerリンカー)およびpMON30245(IgG2Bリンカー )からのゲル精製NcoI/AflIII制限断片を、Ncol(hFlt3L 1-139を含有する)で 消化したベクター、pMON30238に、クローニングすることにより構築された。得 られた遺伝子のDNA配列、配列番号:15および配列番号:16、はそれぞれ配列番 号:36および配列番号:37のタンパク質をコードする。 実施例7および8 IgG2bリンカーを経由してIL-3(15−125)変異体に結合したflt-3(1−134) リガンド、およびIgG2bリンカーを経由してIL-3(15−125)変異体に結合したfl t-3(1−139)リガンドのそれぞれ、からなる多機能性レセプターアゴニストを コードするDNA配列を含む、発現ベクター、pMON32392およびpMON32393の構築。 プラスミド、pMON32392およびpMON32393、は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法 により構築された。プラスミド、pMON30237およびpMON30238、DNAを、プライマ- 対N-末端配列番号:29/134rev配列番号:30および対N-末端配列番号:29/139r ev配列番号:31それぞれと共に、C-末端の枠内(in-frame)SnaBI制限部位を導 入するための、PCR反応における鋳型として使用した。標準PCR反応混合物はInvi rogen PCR Optimizerキット(Invitrogen)を用いて組み立てた。増幅サイクル は条件は以下のとおりである:94℃、1分、65℃、2分、および72℃、2 1/2分 の7サイクル;次いで94℃、1分、70℃、2分、および72℃、2 1/2分の 10サイクル。PCR反応の産物はWizard PCR精製キット(Promega)を使い精製し 、50μl dH2O中に溶出した。各々の精製PCR産物の20μlを、NcoIおよびSnaBI各1 0Uの反応混合物50μl容積中で、90分間、37℃にて消化した。ベクター、pMON264 31(pMON13061の誘導体−WO 95/21254)の1μgをNcoIおよびSnaBIの各々7.5Uで 、反応容積20μl中、90分間、37℃にて消化し、次いで、エビアルカリ性ホスフ ァターゼ1Uを添加した。反応混合物を更に10分間37℃にてインキュベートし、挿 入体およびベクターを、前に記載したようにしてゲル精製した。核酸連結反応時 間および温度は16℃、3時間、次いで室温、2時間のインキュベーションを含むよ うに改変した。形質転換およびDNA配列の確認は実施例1および2に記載したよ うにして行った。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:23および配列番号: 24、はそれぞれ配列番号:44および配列番号:45のタンパク質をコードす る。 実施例9 IgG2bリンカーを経由してG-CSFレセプターアゴニストに結合したflt-3(1−1 34)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含 む、発現ベクター、pMON30328の構築。プラスミド、pMON30328、は、pMON30327 からのゲル精製NcoI/HindIII制限断片を、実施例1および2に記載したようにAf lIII/HindIII(G-CSF/IgG2b−AflIII/HindIIIを含む)で消化した、プラスミド 、pMON30309(pMON13149の誘導体−WO95/21254)にサブクローニングすることに より構築された。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:50、は配列番号:6 0のタンパク質をコードする。 実施例10 IgG2bリンカーを経由してflt-3(1−139)リガンドに結合したG-CSFレセプタ ーアゴニストからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含 む、発現ベクター、pMON30329の構築。プラスミド、pMON30329、はpMON30328か らのゲル精製NcoI/HindIII制限断片を、実施例1および2に記載したようにAflI II/HindIII(G-CSF/IgG2b−AflIII/HindIIIを含む)で消化したプラスミドpMON3 0309にサブクローニングすることにより構築された。得られた遺伝子のDNA配列 、配列番号:17は配列番号:38のタンパク質をコードする。実施例11 IgG2bリンカーを経由してG-CSFレtプターアゴニストに結合したflt-3(1−1 39)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含 む、発現ベクター、pMON32175の構築。プラスミド、pMON32175、は、pMON32393 からのゲル精製NcoI/SnaBI制限断片を、実施例1および2に記載したようにNcoI /SnaBIで消化したpMON26430(pMON13060の誘導体−WO95/21254)にサブクローニ ングすることにより構築された。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:19、 は配列番号:40のタンパク質をコードする。 実施例12 IgG2bリンカーを経由してG-CSFレセプターアゴニストに結合したflt-3(1−1 39)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含 む、発現ベクター、pMON32191の構築。pMON32191はpMON32393配列番号:58か らのゲル精製NcoI/SnaBI制限断片を、実施例1および2に記載したようにNcoI/S naBI(GlySer/G-CSF部分を含む)で消化したプラスミドpMON31123にサブクロー ニングすることにより組み立てられた。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号: 20は配列番号:41のタンパク質をコードする。 実施例13 IgG2bリンカーを経由してG-CSFレセプターアゴニストに結合したflt-3(1−1 39)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含 む、発現ベクター、pMON35767の構築。プラスミド、pMON35767はpMON32191配列 番号:20からのゲル精製NcoI/HindIII制限断片を、pMON3359の誘導体であるBH K発現ベクターpMON3934にサブクローニングすることにより構築された。pMON335 9は哺乳動物発現カセットを含むpUC18に基くベクターである。カセットは、単純 ヘルペスウイルスプロモーターIE110(−800から+120)、続く修飾ヒトIL-3シ グナルペプチド配列、およびpUCポリリンカーにサブクローンされたSV40後期ポ リアデニル化(ポリ−A)シグナル(Hippenmeyer et al.,Bio/Technology,199 3,pp.1037-1041を見よ)、を含む。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:20 は配列番号:41のタンパク質をコードする。 実施例14 IgG2bリンカーを経由してflt-3(1−139)リガンドに結合したflt-3(1−13 9)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含む 、発現ベクター、pMON32173の構築。プラスミド、pMON32173、は、pMON32342、 配列番号:52からのゲル精製〜130bp NcoI/SacI制限断片およびpMON32393から の〜290bp SacI/SnaBI制限断片を、実施例1および2に記載したようにNcoI/Sna BIで消化したプラスミドpMON30329にサブクローニングすることにより構築され た。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:18、は配列番号:39のタンパ ク質をコードする。 実施例15 IgG2bリンカーを経由してflt-3(1−139)リガンドに結合したc-mpl(1−15 3)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含む 、発現ベクター、pMON45419の構築。プラスミド、pMON45419、は、pMON26474(pM ON26472の誘導体−WO95/21254)からのNcoI/SnaBI制限断片を、実施例1および 2に記載したようにNcoI/SnaBIで消化したプラスミド、pMON32173配列番号:5 6、にサブクローニングすることにより構築された。得られた遺伝子のDNA配列 、配列番号:25、は配列番号:46のタンパク質をコードする。 実施例16 IgG2bリンカーを経由してc-mpl(1−153)リガンドに結合したflt-3(1−13 9)リガンドからなる多機能性レセプターアゴニストをコードするDNA配列を含む 、発現ベクター、pMON45420の構築。プラスミド、pMON45420(pMON26471の誘導 体−WO95/21254)はpMON32191からのNcoI/SnaBI制限断片を、実施例1および2 に記載したようにNcoI/SnaBIで消化したプラスミド、pMON26473、にサブクロー ニングすることにより組み立てられた。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号: 26、は配列番号:47のタンパク質をコードする。 実施例17 GlySer リンカーを経由してflt3(1−139)リガンドに結合したEPOを含む多機能 性レセプターアゴニストをコードするプラスミドpMON46408の構築 プラスミドpMON46408を2ステップクローニング操作で構築した。始めに、中間 体プラスミド、pMON46406を構築した。このプラスミドは、制限酵素部位AflIII およびHindIIIを含むGlySerリンカーに結合したヒトEPO配列をコードする。以下 の3DNA断片が一緒に連結されプラスミドpMON46406を形成した: 1. 末端の6アミノ酸を除く、EPOをコードする480bpのNcoI−StuI断片 2. EPOの末端6アミノ酸およびGlySerポリリンカー配列の部分をコードす るStuI-XmaI断片を含むアニールしたオリゴヌクレオチドepostu-xma.seq配列番 号:32およびepostu-xma.rev配列番号:33 3. プラスミドpMON13180の3,052bp NcoI-XmaIベクター断片 連結反応混合物はコンピテントMON105細胞を形質転換するのに使用し、形質転換 体はLB Ampプレートで選択された。コロニーは拾い上げられ、そして正しいクロ ーンを同定するためにDNA配列決定解析により解析された。正しいクローンはpMO N46406とされた。 pMON46408を構築するために、プラスミドpMON46406をAflIIIおよびHindIIIで消 化し、ベクター部分を精製した。これを、flt-3(1−139)リガンドをコードす るプラスミドpMON32324配列番号:52の423bp NcoI-HindIII断片と連結した。 連結された連結反応混合物は、コンピテントMON105細胞を形質転換するのに使用 し、形質転換体はLB Ampプレートで選択された。コロニーは拾い上げられ、そし て正しいクローンを同定するためにDNA配列決定解析により解析された。正しい クローンはpMON46408とされた。得られた遺伝子のDNA配列、配列番号:28、は 配列番号:49のタンパク質をコードする。 実施例18 選択したキメラタンパク質の生物活性の決定 本発明の選択されたキメラは、flt3リガンド生物活性を決定するため、flt3/f lk2レセプター(Baf3/flt3)を移入したBaf3細胞系で測定された。 表1 Baf3/flt3 測定 pMON30249 天然flt3リガンド単独に匹敵し得る pMON32173 天然flt3リガンド単独に匹敵し得る pMON32392 天然flt3リガンド単独に匹敵し得る pMON32393 天然flt3リガンド単独に匹敵し得る pMON32364 天然flt3リガンド単独に匹敵し得る pMON32377 天然flt3リガンド単独に匹敵し得る 変異体を創生し、それらを細菌、哺乳動物細胞または昆虫細胞で発現する、所 望のタンパク質の精製および再生、ならびにタンパク質の生物活性を決定する測 定、に使われる組換えDNA方法の更なる詳細は、WO 95/00646、WO 94/12639、WO 94/12638、WO 95/20976、WO 95/21197、WO 95/20977、WO 95/21254およびUS 08/ 383,035に見出され、これらはここに、それら全体を文献として、取り入れられ ている。 更に、当業者に知られた詳細は、T.Maniatis,et al.,Molecular Cloning A Laboratory Manual ,Cold Spring Harbor Laboratory,1982およびそれに引用 されている文献、ここに文献として取り入れられている;およびJ.Sambrook,e t al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2nd edition,Cold Spring Harbor Laboratory,1989およびそこに引用されている文献、ここに文献として 取り入れられている、に見出される。当業者に知られたタンパク質精製方法は、 Methods in Enzymology,182巻、「タンパク質精製ガイド」Murray Deutscher編 、Academic Press,San Diego,CA(1990)に詳細に記載されている。 ここに引用された全ての文献、特許または特許出願は、ここに書かれたように それら全体において文献として取り入れられている。 種々の他の例が、本件開示を読んだ後、本発明の精神および範囲から離れるこ となく、当業者にとって明白となるであろう。全てのそのような別の例は付属す る特許請求の範囲内に包含されるべきことが意図されている。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年4月6日(1999.4.6) 【補正内容】 請求の範囲 1. flt3アゴニストおよび造血増殖因子を含むキメラタンパク質。 2. R1-L-R2、R2-L-R1、R1-R2、R2-L-R1、Met-Ala-R1-L-R2、 Met-Ala-R2-L-R1、Met-Ala-R1-R2、Met-Ala-R2-R1、 Met-R1-L-R2、Met-R2-L-R1、Met-R1-R2、Met-R2-R1、 Ala-R1-L-R2、Ala-R2-L-R1、Ala-R1-R2およびAla-R2-R1; 式中、R1はflt3リガンド; R2は造血増殖因子;および LはR1をR2に連結することのできるリンカー、 からなる群から選択された式を有するポリペプチドを含むキメラタンパク質。 3. 該造血増殖因子が GM-CSFNG-CSFNG-CSF-Ser17c-mplリガンド、M-CSF、 EPO、IL-1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-7、 IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、 IL-16、LIF、flt3リガンド、B細胞増殖因子、 B細胞分化因子、好酸球分化因子、SCSF、SDF-1およびSCF、 からなる群より選択されたものである請求項2記載のキメラタンパク質。 4. 該造血増殖因子がG-CSFまたはG-CSF-Ser17からなる群より選択されたも のである請求項3記載のキメラタンパク質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 C12P 21/02 C A61P 7/06 C12N 15/00 ZNAA C07K 14/475 A61K 37/02 C12P 21/02 37/24 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 バウアー,エス.,クリストファー アメリカ合衆国 ミズーリ,ニュー ヘイ ブン,オーチャド ロード 4656 (72)発明者 マッキャン,ジョン,ピー. アメリカ合衆国 ミズーリ,グレンコー, バブラー メドウズ ドライブ 18612

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. flt3アゴニストを含むキメラタンパク質。 2. R1-L-R2、R2-L-R1、R1-R2、R2-L-R1、Met-Ala-R1-L-R2、 Met-Ala-R2-L-R1、Met-Ala-R1-R2、Met-Ala-R2-R1、 Met-R1-L-R2、Met-R2-L-R1、Met-R1-R2、Met-R2-R1、 Ala-R1-L-R2、Ala-R2-L-R1、Ala-R1-R2およびAla-R2-R1; 式中、R1はflt3リガンド; R2は造血増殖因子;および LはR1をR2に連結することのできるリンカー、 からなる群から選択された式を有するポリペプチドを含むキメラタンパク質。 3. 該造血増殖因子が GM-CSF、G-CSF、G-CSF-Ser17、c-mplリガンド、M-CSF、 EPO、IL-1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-7、 IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、 IL-16、LIF、flt3リガンド、B細胞増殖因子、 B細胞分化因子、好酸球分化因子、SCSF、SDF-1およびSCF、 からなる群より選択されたものである請求項2記載のキメラタンパク質。 4. 該造血増殖因子がG-CSFまたはG-CSF-Ser17からなる群より選択されたも のである請求項3記載のキメラタンパク質。 5. 配列番号:9の配列を有するタンパク質; 配列番号:11の配列を有するタンパク質; 配列番号:38の配列を有するタンパク質; 配列番号:40の配列を有するタンパク質; および 配列番号:41の配列を有するタンパク質; からなる群より選択されたものである請求項4記載のキメラタンパク質。 6. 造血増殖因子がGM-CSFである請求項3記載のキメラタンパク質。 7. 造血増殖因子がEPOである請求項3記載のキメラタンパク質。 8. 配列番号:48の配列を有するタンパク質; および 配列番号:49の配列を有するタンパク質; からなる群より選択されたものである請求項7記載のキメラタンパク質。 9. 造血増殖因子がflt3リガンドである請求項3記載のキメラタンパク質。 10. 配列番号:39の配列を有する請求項8記載のキメラタンパク質。 11. 造血増殖因子がc-mplリガンドである請求項3記載のキメラタンパク 質。 12. 配列番号:46の配列を有するタンパク質; および 配列番号:47の配列を有するタンパク質; からなる群より選択されたものである請求項11記載のキメラタンパク質。 13. 造血増殖因子がIL-3である請求項3記載のキメラタンパク質。 14. 配列番号:62の配列を有するタンパク質; および 配列番号:63の配列を有するタンパク質; からなる群より選択されたものである請求項13記載のキメラタンパク質。 15. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,1 3または14記載のキメラタンパク質および医薬として許容される担体を含む医 薬組成物。 16. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,1 3または14記載のキメラタンパク質および造血増殖因子および医薬として許容 される担体を含む医薬組成物。 17. 該造血増殖因子が GM-CSF、G-CSF、G-CSF-Ser17、c-mplリガンド、M-CSF、 EPO、IL-1、IL-4、IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-7、 IL-8、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-15、 IL-16、LIF、B細胞増殖因子、B細胞分化因子、好酸球分化因子、 SCSF、SDF-1およびSCF、 からなる群より選択されたものである請求項16記載の医薬組成物。 18. 請求項1記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 19. 請求項2記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 20. 請求項3記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 21. 請求項4記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 22. 請求項5記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 23. 配列番号:10の配列を有するDNA配列; 配列番号:12の配列を有するDNA配列; 配列番号:17の配列を有するDNA配列; 配列番号:19の配列を有するDNA配列;および 配列番号:20の配列を有するDNA配列 からなる群より選択された請求項22記載の核酸分子。 24. 請求項6記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 25. 請求項7記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 26. 配列番号:27の配列を有するDNA配列;および 配列番号:28の配列を有するDNA配列 からなる群より選択された請求項25記載の核酸分子。 27. 請求項9記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 28. 配列番号:27の配列を有するDNA配列を有する請求項27記載の核 酸分子。 29. 請求項11記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 30. 配列番号:25の配列を有するDNA配列;および 配列番号:26の配列を有するDNA配列 からなる群より選択された請求項29記載の核酸分子。 31. 請求項13記載のキメラタンパク質をコードする核酸分子。 32. 請求項18,19,20,21,22,23,24,25,26,2 7,28,29,30または31記載の該核酸を含む複製可能なベクターで形質 転換またはトランスフェクションした宿主細胞をキメラタンパク質の発現ができ るような適当な栄養条件下で増殖させ、そして該キメラタンパク質を回収する: ことを含むキメラタンパク質の製造方法。 33. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,1 3,14記載のキメラタンパク質の医薬としての有効量を投与することを含む造 血細胞産生を必要とする哺乳類において造血細胞産生を増加する方法。 34. 請求項15記載の組成物の医薬としての有効量を投与することを含む 造血細胞産生を必要とする哺乳類において造血細胞産生を増加する方法。 35. 請求項16記載の組成物の医薬としての有効量を投与することを含む 造血細胞産生を必要とする哺乳類において造血細胞産生を増加する方法。 36. 請求項17記載の組成物の医薬としての有効量を投与することを含む 造血細胞産生を必要とする哺乳類において造血細胞産生を増加する方法。 37. (a)請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12 ,13または14記載のキメラタンパク質を含む選択増殖培地と共に幹細胞を培 養し;そして (b)該培養幹細胞を集める; 工程を含む幹細胞のex vivo増量方法。 38. 請求項37記載の増量幹細胞の医薬としての有効量を投与することを 含む造血細胞産生を必要とする哺乳類において造血細胞産生を増加する方法。 39. (a)患者またはドナーから幹細胞を分離し; (b)請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13ま たは14記載のキメラタンパク質を含む選択増殖培地と共に幹細胞を培養し; (c)該培養細胞にDNAを形質導入し; (d)該形質導入細胞を集め;そして (e)該形質導入細胞を患者に移植する: 工程を含むヒト遺伝子治療の方法。
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