JP2001527268A - 誘電性流体を含浸させた絶縁系を有する電気装置の製造方法 - Google Patents

誘電性流体を含浸させた絶縁系を有する電気装置の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 転移温度Tにおいて熱可逆的液体−ゲル転移を示す誘電性ゲル化組成物であって、ゲルがオイル及びポリマー化合物分子とナノメートルnm範囲の粒子径、好ましくは0.0001から1000nmの粒子径を持つ微小誘電性粒子との混合ゲル化剤系を含む組成物、この誘電性ゲル化組成物の、1又はそれ以上の導体、ケース又は外装及び誘電性ゲル化組成物を含む絶縁系を含んでなる電気装置での使用が開示される。また、導体及び誘電性ゲル化組成物を含浸した多孔、繊維及び/又は積層構造の固体部材を含む電気絶縁体を具備するDC-ケーブル及び混合ゲル化剤が含浸の前に調製されるそのDC-ケーブルの製造方法も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、少なくとも1つの電流又は電圧輸送体、即ち導体、及び電気絶縁性
誘電系などの誘電体を具備する絶縁電気装置の製造方法に関する。この誘電系は
、多孔、繊維及び/又は積層で、オイル又は物質などの誘電性流体で含浸された
電気絶縁性固体部材を含む。
【0002】 本発明は特に、導体及び含浸された絶縁系を含む電気絶縁DCケーブルの製造
方法に関する。含浸絶縁系は、内部半導体シールド、絶縁体及び外部半導体シー
ルド等の複数の層を含む。また本発明は、変圧器、コンデンサなどの他の静電機
械の製造にも関する。本発明の他の態様は、導体及び含浸された多孔、繊維及び
/又は積層絶縁系を含む電気装置のそのような製造方法において使用される多孔
、繊維及び/又は積層体、及びその積層体の電気装置における使用に関する。
【0003】 (背景技術) 電力の伝送及び分配のための多くの一次電力供給系はDC技術に基づいていた
。しかしながら、DC系はすぐに交流、ACを用いた系に取って代わられた。A
C系は発生、伝送及び分配電圧の間の容易な変換という望ましい特徴を有してい
る。今世紀前半における新たな電気供給系の開発は、AC伝送系に基づくのみで
あった。1950年代までに、長距離伝送計画が求められ、ある種の環境ではD
Cに基づく系による利益がありうることが明らかになった。予測される利点は、
AC-系の安定性に関連して直面する問題、系の力率が常に一定であるときの装 置のより有効な使用及び与えられた厚さ又はクリアランスを高温で使用する可能
性の低減を含む。これらに対して、重点をおくべき極めて重要な利点は、ACか
らDCへ変換するための及びDCを再びACに変換するためのターミナル装置の
コストである。しかし、与えられた伝送力では、ターミナルコストは一定であり
、従ってDC伝送系は、長距離、例えば離間した電力プラントから消費者への伝
送のみならず離島への伝送を含む計画、及び伝送装置の省力化がターミナルプラ
ントのコストを上回る伝送距離を持つ他の計画にとって経済的である。
【0004】 DC作動の重要な利点は、誘電損失が現実に排除され、それにより効率及び装
置の省力化においてかなりの向上を与える。DC漏れ電流は、電流定格計算で無
視できるほど小さいが、ACケーブル誘電損失は電流定格にかなりの低下を生ず
る。このことは、高い系電圧にとってかなり重要である。同様に、高い静電容量
はDCケーブルにおいてはペナルティーではない。
【0005】 AC伝送ケーブルの場合のように、過渡電圧は、DCケーブルの絶縁体厚さを
決定する場合に考慮すべき要因である。ケーブルに全ての負荷がかかっていると
きに作動電圧に反対の極性の過渡電圧が系に印加された場合に最も面倒な状況が
発生する事がわかった。ケーブルが高架線系に接続されている場合、そのような
状況は通常電光トランジェント(lightning transient)として発生する。
【0006】 典型的なDC-伝送ケーブルは、導体及び内部半導体シールド、絶縁体及び外 部半導体シールド等の複数の層絶縁系を含む。このケーブルは典型的にはケース
、強化材等を補足され、製造、敷設及び使用中の水透過及び任意の機械的摩擦又
は応力に対して耐性とされる。これまで殆ど全てのDCケーブル系は、海底横断
又はそれらを付随した陸上ケーブルを有していた。圧縮要件による長さの制限が
無いので、長い横断には大量に含浸させた固体紙絶縁型のケーブルが選択される
。今日までに、450kVの作動電圧について供給されている。これらの電圧は
近い将来に増大するであろう。今日まで、実質的に全て紙のテープ、即ち紙又は
セルロース繊維をベースとするテープを含む巻体が使用されているが、ポリプロ
ピレン紙積層体等の積層材料の適用も確信されている。巻かれた体は、典型的に
は電気絶縁性のオイル又は物質が含浸される。市販の絶縁DC電気ケーブル、例
えば高電圧、即ち電圧約100kVでの作動を意図した伝送又は分配ケーブル等
は、典型的にはセルロース又は紙繊維に基づく多孔、繊維及び/又は積層固体絶
縁体の巻き又は精紡とそれに続く電気絶縁性オイルでの含浸を含む工程によって
製造される。含浸は、典型的には絶縁体が導体の周囲に適用された後にバッチで
行われるが、時間を消費し注意深く関し及び制御する必要がある。数キロメート
ルのケーブルに典型的には粘性流体が含浸されるDC-ケーブルの含浸は、典型 的には日、週又は月に渡る長い工程サイクルを提示する。さらに、この時間を消
費する含浸工程は、繊維ベースの絶縁体の完全かつ均一な含浸を確実にするため
に、加熱、維持及び冷却の間に用いられる含浸容器内において温度と圧力両方の
条件を特定にランピングしながら、注意深く開発され厳密に制御された工程サイ
クルに従ってなされる。
【0007】 DC-伝送ネットワーク電力発生事業又は工業プラントなどの大量消費計画で 用いるための変圧器又はリアクターも典型的には導体周囲又は間に配設された多
孔、繊維及び/又は積層絶縁体を具備する。典型的には繊維を含むスラリーの脱
水及び/又は圧縮によって製造される予備成型体、いわゆる板紙が用いられる。
この体に誘電性流体が含浸されて必要とされる所望の電気的特性が付与される。
変圧器におけるこれらの体の含浸は、時間消費的ではないが、敏感な工程であり
、流体、含浸される媒体及び含浸に用いられる工程変数に特別の要件が課される
【0008】 コンデンサは、2つの電極間に配置される1又はそれ以上のポリマーフィルム
を含む誘電性媒体を持つ積層構造を提示する。典型的には、ポリオレフィン又は
熱可塑性ポリエステルのフィルムが使用される。コンデンサは典型的には誘電性
流体を含浸させる。コンデンサの積層構造の含浸は時間は消費しないが、敏感な
工程であり、流体、含浸する媒体、及び含浸に用いられる工程変数に対して特別
の要件が課される。
【0009】 前記した含浸された絶縁系の活性部材は、セルロース繊維、ポリマーフィルム
又は用いられる任意の積層体又はテープなどの固体部材である。誘電性流体は、
水分の取り込み及び全ての孔、空洞、又は他の間隙が満たされることから絶縁体
を保護し、それにより絶縁体中の誘電性の弱い空気が誘電性流体で置換される。
【0010】 良好な含浸結果を確実にするためには、低粘度の流体が望ましい。また流体は
、電気装置の作動条件での流体の流出を避けるために粘性であるのが好ましいで
あろう。ダーシーの法則(1)は多孔又は微小管媒体を通る流体の流動を記述す
るのにしばしば用いられる。 (1) ν=kΔP μL この法則において、νはいわゆる流体のダーシー速度であり、試料面積で除した
流体容積として定義され、kは多孔媒体の透過性であり、ΔPは試料を横切る圧
力差であり、μは流体の動的粘度であり、そしてLは試料の厚さである。多孔媒
体中での流体の流速は、本質的には粘度に逆比例し、作動温度において低粘度又
は高い温度依存的粘度を示す流体は、 高負荷での作動中に電気装置に自然に発生する温度変動の影響下で、及びそのよ
うな作動中に導体絶縁体を横切って形成される任意の温度勾配によっても泳動す
る傾向がある。このような泳動は満たされない空洞の形成をもたらすかもしれな
い。誘電性流体の泳動に関連する問題は注意深く考慮しなければならない。満た
されない空洞又は他の満たされない間隙又は孔は、絶縁破壊が始まる部位を構成
するかもしれない。よって、誘電体は、含浸において低粘度を示し、作動条件下
で高粘度のものであるのが望ましい。
【0011】 例えば電力伝送のためのDCケーブルなどにおける多孔、繊維又は積層導体絶
縁体を含浸するために用いられていた従来の誘電性オイルは、温度が上昇すると
本質的に対数的に低下する粘度を示す。従って含浸温度は、高温での粘度の温度
依存性が低いため、必要とされる粘度低下を得るためには、作動温度よりかなり
高くすべきである。これに比較して、作動条件の間に支配している温度における
粘度の温度依存性は高い。含浸又は作動条件における小さな変動は、誘電性流体
及び導体絶縁体の性能に影響する。従って誘電性流体は、典型的には予想される
作動温度においては十分な粘性であるとともに、作動中に電気装置に起こる温度
変動下でも本質的に十分に絶縁体中に保持されるように選択される。また、流体
の保持は、絶縁体に渡って構成されるあらゆる温度勾配から本質的に影響を受け
なてはならない。このことは、高い含浸温度とすることにより達成される。しか
し、このような高い含浸温度は、絶縁材料、導電体の表面特性に影響を与え、装
置に存在する材料内又は間での化学反応を促進する危険性があるので不利である
。また、製造中のエネルギー消費及び全製造コストは、高い含浸温度によって悪
影響を受ける。考慮すべき他の側面は、絶縁体の温度膨張及び収縮であり、それ
は冷却を制御しながら徐々に行うべき事を意味し、既に時間を消費する複雑な工
程に更なる時間と複雑さを付加する。他の型のオイル含浸ケーブルは、低粘度オ
イルを用いる。しかし、これらのケーブルは、作動中に被る熱サイクルに際して
ケーブルの絶縁体の十分な含浸を確実にするために、ケーブルに沿った又はケー
ブルに付随したタンク又はリザーバを具備する。低粘度オイルを含浸させたこれ
らのケーブルでは、破損したケーブルからのオイルの流出の危険がある。従って
、高い温度依存的粘度を示し、作動温度で高粘度を持つオイルを含浸したケーブ
ルが好ましい。
【0012】 従来の鉱油に対して粘度に好適な向上した温度依存性を付与するために、オイ
ルにポリマー、例えばポリイソブテンを添加することが知られている。これは高
級芳香族オイルについてのみ達成できるが、この種のオイルは典型的にはナフテ
ン性の高いオイルに比較して劣る電気的特性を示す。これら後者は、電気絶縁に
用いるのに適した型のオイルである。より芳香族性のオイルは、許容できる電気
的特性を示すには、典型的には漂白用土類で処理しなけらばならない。このよう
な処理はコストがかかり、この処理の後に注意深く濾過又は分離処理を行わない
と、オイル中に小さなサイズの粘度粒子が残る危険性がある。また、US-A-3 668
128に記載されたような、1から50重量パーセントまでの、3、4又は5の炭
素原子を持ちアルケンから誘導された100−900の範囲の分子量を持つアル
ケンポリマー、例えばポリブテンの添加を含むオイルは、その低温での低粘度の
ために選択することができる。このオイルは低温で低粘度を示し、良好な酸化耐
性及びガス発生、即ち、特にUS-A-3 668 128に示唆されているオイルのような低
芳香族含有量のオイルを電場にさらしたときに起こりうる水素ガス発生に対する
耐性も示す。しかしながら、US-A-3 668 128の開示に従うオイルは、繊維又は積
層絶縁体の含浸のための伝統的な電気絶縁に対しては大きな進歩をもたらしたが
、低粘度オイルが典型的には高温での作動中に保持されないように、作動下で構
成される温度変動及び/又は温度勾配によって生ずるオイルの泳動の危険を未だ
に被る。
【0013】 まだ公開されていない先の国際特許出願PCT/SE97/01095は、オイルなどのゲル
化誘電性流体を含浸させたDC-ケーブルを開示している。誘電性流体は、低温 でのゲル化状態と高温での本質的にニュートンの流動容易な状態との間の熱可逆
性転移を流体に付与するゲル化ポリマー添加剤を含む。この粘度における実質的
な転移は限られた温度範囲に渡って起こる。流体とゲル化ポリマー添加剤とは、
容易に流動するニュートン流体の高温粘度、ゲルの低温粘度、及び転移温度範囲
を、含浸及び作動の両方において所望される特性に適するように最適化するよう
に適合させなければならない。適当なポリマーと適合させた誘電性流体を含むこ
のようなケーブルは、含浸に必要とされる時間を短縮する大きな能力を示すが、
含浸の間厳格に制御された温度サイクルは未だに必要とされる。ゲル化ポリマー
添加剤及び誘電性流体は、ケーブルの含浸及び使用の間の典型的には相反する要
求に最も良く合致するように調整又は最適化される。含浸温度を低下させると同
時にDC-ケーブルの電流密度、よってDC-ケーブルの作動温度を上昇させる強
い要求がある。即ち、含浸温度と作動温度との間隔をさらに小さくする要求が存
在する。従って、最も精巧な系でさえも特定の要求に合致させるのは困難であろ
う。ケーブル絶縁体の実質的に全ての空洞及び間隙が流体で満たされるべきであ
るのみならず、作動中に温度変動及び温度勾配が構成されたときに流体がこの絶
縁体に保持されなければならないことを思い出すべきである。他の目的のための
オイル及びポリマーを含む好適なゲル化系は、欧州特許公報EP-A-0 231 402に記
載されている。この文献はゲル形成化合物を開示し、それは、押出しポリマーベ
ースの絶縁体などの全ての絶縁系を含むケーブルのあらゆる間隙を良好にシール
及びブロックするのを確実にするためのカプセル材料として用いることを意図し
て徐々に形成され熱可逆的なゲル化特性を持つ。徐々に形成される熱可逆的ばゲ
ル化化合物は、ポリマーのナフテン性又はパラフィン性オイルへの混合を含み、
更にコモノマー及び/又はブロックコポリマーのオイルへの混合を用いた実施態
様が、それらの疎水性、及びそれらがカプセル材料自身の最高提供温度より低温
で間隙中に膨張することができるという事実によりカプセル材料として好適と考
えられている。同じ目的、即ち固体ポリマー絶縁体、固体半導体シールド及び金
属導体を有するケーブルに水が侵入し長軸方向に拡がることを阻止するカプセル
材料としての使用のための類似のゲル形成化合物は、欧州特許公報、EP-A1-0 05
8 022及びEP-A1-0 586 158からも知ることができる。
【0014】 従って、安定な誘電特性を確実にし、含浸温度を上昇させることなく作動温度
を高くすることを可能にする含浸絶縁系を提示する電気装置の製造方法に対する
率直な必要性がある。この方法は、含浸された誘電体が作動中に高電圧直流場と
ともに温度変動及び温度勾配を受けるような作動が意図されている電気装置の製
造が可能で適していなければならない。含浸に用いられる誘電性流体は、含浸中
は含浸に適するとともに技術的及び経済的に好ましいと思われる低粘度を示すべ
きである。さらに流体は、含浸後には高粘度及び弾性を示し、作動中に、作動が
意図される温度範囲内の全ての温度において多孔、繊維及び/又は積層絶縁体内
に実質的に保持されるべきである。含浸の前及び最中には、これらの範囲内で安
定な流動特性及び流動挙動を確実にする十分に低い粘度を持ち、含浸後に起こる
粘度変化がかなりのもの、即ち含浸に際しての粘度変化が100Paオーダー又
はそれ以上であるようにすべきである。
【0015】 特に、電気絶縁系を持つ絶縁DC-ケーブルの製造方法の必要性がある。ケー ブルは、ネトワークにおける伝送及び分配ケーブル及び電力のDC伝送及び分配
用の設備として用いるのに適している。工程は、導体絶縁体の適用及び加工を含
み、含浸などの全ての長時間消費バッチ処理におけるかなりの短縮を示す。それ
により、製造時間、よって製造コストをかなり低減させる可能性が与えられる。
さらに、製造されたDC-ケーブルにおいて、含浸した紙に基づく絶縁体を含む 従来のDC-ケーブルの信頼性、低い維持要件及び長寿命は維持又は向上するで あろう。即ち、DC-ケーブルは安定で一定な誘電特性及び高く一定の電気的強 度を持ち、特に有利なことに、電気的強度を向上させ、即ち作動電圧の上昇、取
扱性の向上及びケーブルのローバスト性を可能にする。
【0016】 (発明の概要) 本発明の一態様にあっては、本発明は上記で特定したような電気装置の製造方
法を提供することを目的とする。これは、本発明に従って、少なくとも1つの導
体及び含浸誘電系又は絶縁系を含む電気装置の製造について請求項1の前文で定
義され、請求項1の特徴部分によってさらに特徴づけられる方法によって達成さ
れる。本発明に従って製造された装置の誘電系は、誘電性流体を含浸した多孔、
繊維及び/又は積層固体部材を含む。発明した方法のさらなる改善は、追加請求
項2から26の特徴によって特徴付けられる。
【0017】 本発明の他の態様では、多孔、繊維及び/又は積層構造で、誘電体を含浸させ
た後に電気装置で用いられることを意図した電気絶縁体を提供することを目的と
し、当該電気装置は含浸後の誘電性流体がゲル化添加剤の存在下でゲル化して設
定条件における誘電性流体が高粘度及び弾性を示す方法で製造される。これは、
請求項27の特徴部分の特徴を持つ請求項27の前文に従う電気絶縁体について
である。本発明の電気絶縁体のさらなる改善は、追加請求項28から34の特徴
によって特徴付けられる。さらに、本発明の目的は、そのような絶縁体の使用を
提供することである。このような使用は請求項35から38に従って提供される
【0018】 少なくとも1つの導体及び多孔、繊維及び/又は積層の電気絶縁性誘電系を具
備し、 前記誘電系が誘電性流体を含浸させた固体電気絶縁部材を含んでなる電気装置は
、 ・導電体及びそれと互いに結合した固体電気絶縁性材料の多孔、繊維及び/又は
積層構造を提供し、そして ・誘電性流体を含浸させる工程を含んでなり、装置の作動が意図される任意の条
件下で流体に高粘度と弾性を付与するゲル化添加剤が添加される方法によって製
造され、 その本発明の方法は、 ・前記多孔、繊維及び/又は積層体をゲル化添加剤で前処理して当該体にゲル化
添加剤を含有せしめ、 ・その後ゲル化添加剤を含有する体に流体を含浸させ、 ・含浸の際にゲル化添加剤を誘電性流体と接触させ、そして、 ・ゲル化添加剤が少なくとも部分的に流体に溶解して、含浸に次いで誘電性流体
がゲル化するように行われる。
【0019】 好ましくは、多孔、繊維及び/又は積層体はゲル化添加剤で含浸又は被覆され
る。ゲル化添加剤が添加されて流体と接触する本発明で提供される方法によれば
、ゲル化添加剤は、誘電性流体が含浸工程の充填相の実質的時間の間はその容易
に流動する実質的にニュートン特性を維持し、その後ゲル化添加剤が誘電性流体
に接触して、少なくとも部分的に誘電性流体に溶解し、ゲル化添加剤が溶解する
と、高粘度、弾性ゲルの特性を誘電性流体に付与するように流体に接触する。容
易に流動する誘電性流体の高粘度ゲルへの変換は、ゲル化添加剤及び誘電性流体
の組み合わせに依存して、瞬時、ゆっくり又は遅発性とさえすることができる。
典型的には、熱可逆性ゲル化転移を示すゲル化化合物の挙動は、含浸の後流体に
付与される。瞬時の変換とは、ゲル化添加剤が誘電性流体に接触して溶解した途
端に変換が開始され、変換速度が変換が迅速であるようなものを意味する。ゆっ
くりした変換も、典型的には流体とゲル化添加剤とが接触した途端に開始される
が、変換は、溶解及び/又は変換の速度によって遅延化される。遅発性変換は典
型的にはゲル化添加剤が有形の形態で存在することにより徐々に放出又は溶解す
ることにより、又は変換速度が流体中のゲル化添加剤又は物質輸送速度又はゲル
化添加剤の移動度の面により遅いことによって達成される。遅発性変換は、熱可
逆的ゲル化の転移温度より高い温度又はゲル化添加剤の溶解を遅延化又は抑制す
るのに十分に低い温度で含浸を行うことによっても達成できる。
【0020】 一実施態様によると、多孔、繊維及び/又は積層体が形成され、その後誘電性
流体で含浸する前に、ゲル化添加剤で予め含浸又は他の前処理をする。絶縁体は
典型的にはゲル化添加剤を含む溶液に沈めるか他の浸漬をする。この特別な実施
態様の一態様では、変圧器での使用のための脱水され乾燥させた絶縁体を形成す
る。形成され乾燥された体は、その後ゲル化添加剤で予め含浸させた後、電気的
巻き線又は電気装置の導体を含む他の部材における絶縁体として固定する。典型
的には、体を電気装置に導入する前に乾燥により全ての溶媒を除去する。その後
予め含浸させた絶縁体に流体を含浸し、ゲル化添加剤は含浸時に誘電性流体と接
触して、それによりゲル化添加剤が少なくとも部分的に流体に溶解して、誘電性
流体が含浸に続いてゲル化される。
【0021】 それに換わる実施態様では、例えばスラリーを含む繊維の脱水において、ゲル
化添加剤を脱水の前にスラリーに添加することにより、体がゲル化添加剤の存在
下で形成される。あるいは、ゲル化添加剤を既にペーパーミルの初期段階にある
電気的等級の紙に導入して、ゲル化添加剤などを含み共押出し被覆を持つポリマ
ーテープを提供する。
【0022】 さらに、それに換わる実施態様は、積層誘電系を含む電気装置の製造工程に適
している。それは、積層に用いる任意のテープ又はシートが、積層の前にゲル化
添加剤で処理される工程を含む。この実施態様の一態様は、多層のパイルを含む
積層体でのケーブル絶縁などの巻かれる絶縁体に適したものだが、用いられるテ
ープ、フィルム又はシートが積層体の形成時にゲル化添加剤で処理される。テー
プは、巻き又は積層体を製造する他の技術に直接関連する操作においてゲル化添
加剤で被覆される及び/又はゲル化添加剤で含浸/浸漬される。ゲル化添加剤は
、積層テープの紙側の噴霧被覆により、積層テープの紙側をゲル化添加剤などを
含む溶液又は分散液に接触させることにより適用することができる。ゲル化添加
剤は、数枚のテープのみに含ませることができ、ゲル化添加剤の含有量をテープ
間又はテープの長さに沿って変化させ、よって絶縁系内での粘度変化又はゲル化
特性変化、即ち粘度勾配を達成する機会を提供することができる。またゲル化添
加剤は、フィルムブロー、押出し、カレンダー成形などの適当な技術を用いてゲ
ル化添加剤を含むテープ、フィルム、シート又は紐に製造することもできる。こ
のようなテープ、フィルム、シート又は紐は、絶縁系の所望の特性を達成するた
めに好適と思われるならば、絶縁テープとともに巻くことができる。
【0023】 さらなる実施態様によるとゲル化添加剤は体に不均一に分布し、含浸体は粘度
勾配を示す。好ましい粘度勾配は、導体方向に向けて粘度が上昇する。絶縁体内
でのゲル化添加剤のこのような不均一分布により、幾つかの重要な側面が改善さ
れる: ・殆ど瞬時にゲル化するゲル化系についても、ゲル化開始前の充填をより完全に
する; ・自己回復能力が達成される、即ち、絶縁体の損傷部分を他の部分からの流体で
含浸することができる、 ・高負荷の使用により導体周囲の温度が上昇したときでも高粘度弾性ゲル化状態
を保持するゲル化流体が得られる。
【0024】 典型的には、誘電性流体は電気絶縁性オイルであり、種々のゲル化添加剤が添
加される。殆どの型のオイルに対して一般的に好ましいゲル化添加剤は以下の化
合物などである; ・スチレンベースのブロックとオレフィンベースのブロックとを持つブロックコ
ポリマー、 ・水素結合を形成できる極性部、基又は部分を含む化合物、 ・水素結合を形成できる極性部、基又は部分及びオイルにかような非極性部を含
む化合物、 ・水素結合を形成できる極性ブロックを含むブロックコポリマー、 ・水素結合を形成できる極性ブロック及びオイルに可溶な非極性ブロックを含む
ブロックコポリマー、 ・骨格構造にオレフィン性ブロック及び芳香族性ブロックを含むブロックコポリ
マー、 ・糖ベースの化合物、 ・尿素又はジ-ウレアを含む化合物。 先に出願され公開されていない国際特許出願PCT/SE97/01095に記載されたポリマ
ー化合物は、少なくとも鉱油をベースとする任意の誘電性流体に有利に用いるこ
とができる。ポリアルキルシロキサンを含むゲル化添加剤は、少なくともシリコ
ーンオイルをベースとする誘電性流体には良く適合するが、セルロースベースの
化合物を含むゲル化添加剤は少なくとも植物オイルをベースとする任意の誘電性
流体に適している。
【0025】 本発明の好ましい実施態様によれば、発明した方法は導体及び含浸した絶縁系
を含むDC-ケーブルの製造に用いられる。絶縁系は典型的には紙及び/又はポ リマー材料の巻かれたテープを含んでなる。最も通常なのは、全部が紙のテープ
又は紙とポリプロピレンフィルムとが適当に積層された積層テープを用いること
である。本発明のDC-ケーブルの製造方法は以下の工程を含む; ・任意の所望形状及び構成の導体を配置又は形成する; ・導体の周囲に第1の内部半導体シールドを形成する; ・内部半導体シールドの外側に多孔、繊維及び/又は積層絶縁体を形成する、好
ましくは導体及び内部半導体シールドを含む中心部の周囲に積層体を巻く又は精
紡することによる; ・絶縁体の周囲に外部半導体シールドを形成する; ・絶縁系に誘電性流体を含浸させる、そして、 ・シース又はケーブルをシールして機械的に保護する他のケース形を与える。 本発明によると、ゲル化添加剤は、適当な方法で、巻かれた絶縁体に導入され、
ゲル化添加剤を含む巻かれた絶縁体が含浸されたとき、流体がゲル化添加剤に接
触して、ゲル化添加剤が少なくとも部分的に流体に溶解するようにする。その結
果誘電性流体がゲル化される。含浸に先立ってゲル化添加剤で処理された誘電性
電気絶縁系を持つ絶縁DC-ケーブルについては、最終製造物において誘電性流 体に高粘度、弾性ゲルの特性が付与できるが、これは、誘電性流体が、含浸工程
の充填相の実質的時間の間はその容易に流動するニュートン特性を維持するが、
その後ゲル化添加剤が誘電性液体に接触して少なくとも一部が誘電性流体に溶解
すると、容易に流動する流体が高粘度、弾性ゲルに変換されるような方法で行わ
れる。好ましくは、高温での容易に流動する状態と低温での高粘度、弾性ゲル化
状態との間の熱可逆的転移を示すゲル化化合物の特性は、本発明の方法を用いて
含浸に続いて流体に付与される。容易に流動する誘電性流体の高粘度ゲルへの第
一の変換は、ゲル化添加剤と誘電性流体との組み合わせに応じて、瞬時、ゆっく
り又は遅発性とすることができる。既に前記で説明したように、含浸温度にも依
存する。
【0026】 好ましくは、巻き体を形成するのに用いられるテープはゲル化添加剤で処理さ
れる。この前処理は、テープ製造のラインにおいて前もって実施することができ
るが、処理は当然ながら特別な処理操作又は巻き工程と関連して行うこともでき
る。これは、全ての紙テープ、全てのポリマーテープ又は紙及びポリマーフィル
ム又は異なるポリマーフィルム又はメッシュの積層テープ、織物、ネット又は不
織テープ又はシートなどの全ての型のテープについて同じである。紙テープは、
噴霧又は浸漬又は紙のゲル化添加剤を含む溶液との他の接触により被覆しておく
ことができる。ゲル化添加剤は、ポリマーフィルム、テープなどに噴霧により添
加するか又はゲル化添加剤はポリマー上に押し出される。ゲル化添加剤を含む被
覆は、ポリマーテープ又はフィルムと共押出しすることもできる。多孔、繊維及
び/又は積層構造を持ち、誘電性流体を含浸させた後に電気装置内で使用するこ
とを意図する電気絶縁体又は誘電体は、本発明に従ってゲル化添加剤を含み、含
浸後の誘電性流体が容易に流動する流体又は液体から高粘度で弾性のゲルに変換
されること、又は高温における容易に流動する液体と低温における高粘度かつ弾
性のゲルの間を熱可逆的に転移するゲル化化合物にすることを確実にする。
【0027】 一実施態様では、体又は体が形成される材料は、ゲル化添加剤を予め含浸させ
る。絶縁体として使用することを意図した予備成形体は、この実施態様に従って
、ゲル化添加剤を含む溶液又は分散液に浸漬又はそれを噴霧され、その後乾燥さ
れた後に変圧器内に固定され、変圧器オイルを含浸させる。テープから巻かれた
ケーブル絶縁体などの巻かれた絶縁物は、巻いてケーブルを絶縁するためにゲル
化添加剤で予め処理したテープを用いて予め含浸させた体を形成することができ
る。テープは、テープ製造のラインにおいて前もって処理することができるが、
処理は当然ながら特別な処理操作又は巻き工程と関連して行うこともできる。こ
れは、全ての紙テープ、全てのポリマーテープ又は紙及びポリマーフィルム又は
異なるポリマーフィルム又はメッシュの積層テープ、織物、ネット又は不織テー
プ又はシートなどの全ての型のテープについて同じである。紙テープは、噴霧又
は浸漬又は紙のゲル化添加剤を含む溶液又は分散液との他の接触により被覆して
おくことができる。ゲル化添加剤は、ポリマーフィルム、テープなどに噴霧によ
り添加するか又はゲル化添加剤はポリマー上に押し出される。ゲル化添加剤を含
む被覆は、ポリマーテープ又はフィルムと共押出しすることもできる。
【0028】 本発明のさらなる実施態様によると、含浸は界面活性剤又は界面活性剤混合物
の存在下で有利に実施され、それによりゲル化開始前の含浸工程がさらに促進さ
れる。界面活性剤又は界面活性剤の系は、場合毎に応じて適当と思われるように
、流体又は多孔、繊維及び/又は積層体のいずれかに添加することができる。
【0029】 向上した電気及び機械的特性の長時間安定性を確実にするために、絶縁系にガ
ス吸収剤を含有せしめる。好適なガス吸収剤は、1000g/モル未満の分子量
を持つ低分子ポリイソブテンである。
【0030】 コンデンサで用いられる固体型のフィルム、例えばポリプロピレン又はポリエ
チレン又は他のポリオレフィン又はPETなどの熱可塑性ポリエステルは、フィ
ルムが積層コンデンサ素子の2枚の電極間に配設される前に同様の方法でゲル化
添加剤で被覆することができる。
【0031】 本発明の方法で製造され、本発明に従って誘電体又は電気絶縁体を具備する電
気装置は、そのような含浸した多孔、繊維及び/又は積層体を含む従来の電気装
置と同等又はそれより良好な長時間安定で一定な誘電特性及び高く一定の電気的
強度を確保する。これは、それらの敷設が典型的には長寿命を意図していること
、及びそのような敷設物の維持のための接近が限られていることにより特に重要
である。体の含浸に先立って、高粘度ゲル又は低温での高粘度ゲルと高温での容
易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物の特性を付与する成
分を含む添加剤で前処理することは高温、過剰な温度変動及び温度勾配下で使用
したときにも絶縁系の長時間安定な特性を確保する。このことは、作動負荷を増
大させる可能性を示している。本発明に従って製造された装置の更に一つの利点
は、製造時間の短縮及び含浸サイクルの短縮である。また、ゲル化が温度依存性
のみの助けをかりずに達成されるので、製造中の温度感受性はかなり低減される
。含浸に関連して達成されるゲル化化合物のその場での分離は以下の利点を有す
る; ・含浸の前に流体にゲル化添加剤を添加する調製工程が排除される、 ・ゲル化添加剤を含むゲル化誘電性流体の取扱及び輸送のために必要な特別な手
段が排除される、 ・含浸中は低粘度流体で使用時に十分高い粘度を確保するならば、これは、積層
体、特に従来の高粘度流体の含浸が困難な固体型フィルム又はテープの積層体に
とって特に有利である、 ・短い含浸時間、 ・絶縁系への熱損傷の危険を低下させ、この低い含浸温度でのゲル化添加剤の溶
解性が低いとき、そして低いならば遅発性のゲル化とする低い含浸温度、これは
、含浸中の向上した流動力学及び含浸及びゲル後の良好な保持性により固体型フ
ィルムの積層系において特に有利である、 ・様々な含有量のゲル化添加剤を持つテープを用いて、任意の方向及び任意のパ
ターンで粘度勾配を達成することができる、 ・予め被覆された、予め含浸された又は他に予め処理されたテープは吸湿性は低
く、誘電性流体を含浸させる体の製造に用いる前の乾燥が少なくて済む、及び、
・含浸前に実施される誘電性流体の脱ガス時間が短縮される。 本発明を、図面及び実施例を参照してさらに詳細に説明する。
【0032】 (好ましい実施態様、実施例の説明) 本発明の実施態様のDC-ケーブルを図1に示すが、これは中心から外側に向 けて: ・多繊維ワイヤー導体10; ・導体10の外周かつ導体絶縁体12の内側に配設された第1の半導体シールド
11; ・前記のようなゲル化添加剤を含む巻かれた含浸導体絶縁体12; ・導体絶縁体12の外側に配設された第2の半導体シールド13; ・金属スクリーン14;及び ・金属スクリーン14の外側に配設された保護シース15を具備する。ケーブル
は、さらに、金属、好ましくはスチールのワイヤーの形状で、外側の押し出され
たシールド13の外側に強化材を付加され、シール化合物又は水膨潤粉末を導体
10の中及び周囲の任意の間隙に導入する。
【0033】 本発明の方法は、誘電性流体又は物質を含浸した固体多孔又は積層部材を具備
する絶縁系を持つ任意のあらゆるDC-ケーブルに適用可能である。本発明の応 用は、導体配置によらない。また、任意のあらゆる機能層を含むこの型の絶縁系
を有するDC-ケーブルで、これらの層がどのような配置をしているかに関わら ず使用できる。この型のDC-ケーブルへの応用は、ケーブルが含まれる電力伝 送のための系の配置にもよらない。
【0034】 本発明のDC-ケーブルは、図1に示すような一本の多ワイヤー導体DC-ケー
ブルとすることも、2本又はそれ以上の導体を持ちDC-ケーブルとすることも できる。2本又はそれ以上の導体を持つDC-ケーブルは、平らなケーブル配置 で並列した導体、又は第1の中心導体を同心円上に配置した第2の外側導体が囲
む2本の導体配置を持つ周知の型とすることができる。外側導体は、典型的には
導電性シース、スクリーン又はシールド、典型的にはケーブルの可撓性を制限し
ない金属スクリーン内に配置される。
【0035】 本発明のDC-ケーブルは、二極性及び単極性DC-ケーブルの両方又は電力伝
送用架線に好適に使用できる。二極性系は、典型的には2又はそれ以上の結合し
た1導体ケーブル又は少なくとも1つの多導体ケーブルを具備するが、単極性架
線は少なくとも1本のケーブル及び適当な電流返還経路配置を有する。
【0036】 図1に示し、上で定義したような巻かれて含浸された導体絶縁体を有する本発
明のこの実施態様のDC-ケーブルは、巻かれて含浸された任意の従来の電気装 置と同等又はそれより良好な長時間安定で一定な誘電特性及び高く一定の電気的
強度を確保する。これは、そのような敷設が長寿命を意図していること、及び遠
隔設置又は海底へさえ敷設されるそのような敷設物の維持のための接近が限られ
ていることにより特に重要である。含浸に先立つ繊維又は固体型テープのゲル化
添加剤での前処理は、高温、過剰な温度変動及び温度勾配下で使用されるケーブ
ルについても、ケーブル絶縁体の長時間安定な特性を確保する。このことは、作
動負荷を増大させる可能性を示している。本発明に従って製造された装置の更に
一つの利点は、製造時間の短縮及び含浸サイクルの短縮である。また、ゲル化が
温度依存性のみの助けをかりずに達成されるので、製造中の温度感受性はかなり
低減される。
【0037】
【実施例】
実施例1 電気絶縁等級の紙テープを、スチレン-エチレン/ブチレンのトリブロックコ ポリマーを含む水性分散液に通した。処理したテープは、その後乾燥させ、続い
てケーブル絶縁などの絶縁体精紡に使用した。浸漬及び乾燥の後、多孔、繊維テ
ープは、ゲル化添加剤を含有する。この処理で提供されるテープは、ゲル化添加
剤としてスチレン-エチレン/ブチレントリブロックコポリマーを含む被覆した 又は含浸した電気絶縁等級の紙テープを浸す程度に依存する。ゲル化添加剤は、
含浸の際に少なくとも部分的に誘電性流体に溶解する。それにより、誘電性流体
のレオロジーが改変され、含浸の完了後に、低温における高粘度状態と高温にお
ける容易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に変換される
。得られた流体は、電気装置の典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲル化状
態である。処理は、好ましくはペーパーミル、例えば紙にコーティングを適用す
る装置内で行われるが、当然のことながら、特別な処理又は精紡工程に関連して
適用することもできる。ゲル化添加剤は、もちろん、噴霧などの他の適当な方法
によって紙テープに適用することもできる。
【0038】 実施例2 積層されたポリプロピレン及び電気等級紙フィルムを含んでなる積層紙ポリプ
ロピレンテープ、PPLPテープの紙側に、5重量%のスチレン-エチレン/ブ チレントリブロックコポリマーのシクロヘキサン中の分散物を噴霧した。処理し
たテープは、その後乾燥させ、続いてケーブル絶縁に用いる型の絶縁体精紡に使
用した。ゲル化添加剤の導入及び乾燥の後、積層テープの多孔、繊維紙部分はこ
のゲル化添加剤を含有する。紙部分にゲル化添加剤としてスチレン-エチレン/ ブチレントリブロックコポリマーを含む処理したPPLPテープの巻き体に、電
気絶縁性オイルを含浸させた。ゲル化添加剤は、含浸の際に少なくとも部分的に
オイルに溶解する。誘電性流体のレオロジーは含浸に続いて改変され、熱可逆的
転移を持つゲル化化合物の特性を示し、DCケーブルの典型的な作動温度におい
て高粘度の弾性ゲル化状態に変換された。積層テープの製造に関連したこのゲル
化添加剤の導入を実施するのはコストの面から有利であるが、当然のことながら
、別の特別な処理又は精紡工程において行うこともできる。ゲル化添加剤は、も
ちろん、そのような溶液を含むバス中又はパッド又はスポンジ上を通過させる等
といった他の適当な方法によって紙テープに適用することもできる。
【0039】 ポリプロピレンテープの一方の側にスチレン-エチレン/ブチレントリブロッ クコポリマーを含む薄いコーティングを押出し被覆した。薄いコーティングは即
座に固化し、殆ど瞬時にケーブル絶縁に用いる型の絶縁体の精紡に使用できる。
ゲル化添加剤を含むコーティングは、含浸の際に誘電性流体に溶解する。誘電性
流体のレオロジーは改変され、含浸に続いて熱可逆的転移を持つゲル化化合物の
挙動を示し、DCケーブルの典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲル化状態
にあった。このコーティングは、当然のことながら実施例2の積層紙ポリプロピ
レンテープ、PPLPテープの紙側に適用することもできる。また、この場合に
おいて、基盤テープの製造に関連してコーティングを適用するのが有利であり、
例えば、ポリプロピレン及びスチレン-エチレン/ブチレントリブロックコポリ マーを共押出しして二層テープを形成し、次いで紙で積層してPPLPテープを
形成するか、又はポリプロピレンテープとして用いられるが、コポリマーコーテ
ィングの押出しは、当然のことながら別の特別の操作又は精紡工程と関連して行
うこともできる。
【0040】 実施例4 実施例3のテープのように被覆された被覆ポリプロピレンテープは、二つの電
極ホイルの間の積層構造に導入され、巻かれたコンデンサ素子に巻かれた。コン
デンサ素子は直列又は並列に接続された巻かれたコンデンサ素子の組み立て物、
直列接続された成分の並列接続されたグループ又は並列接続された成分の直列接
続されたグループに導入される。このアセンブリは容器又はケースに配置されて
含浸される。薄い被覆は、含浸に際して誘電性流体中に徐々に溶解する。誘電性
流体/ゲル化化合物のレオロジーは改変され、含浸の間はコンデンサ素子の積層
構造の完全な含浸を確保し、含浸に続いては低温における高粘度状態と高温にお
ける容易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に変換される
。ゲル化化合物は、コンデンサの典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲル化
状態である。
【0041】 実施例5 SEBSトリブロックコポリマーコーティングがポリエチレンシート上に押し
出される以外は実施例4と同様である。シートは二枚の薄い電極間の積層構造に
積層し含浸させた。薄いコーティングは含浸の際に誘電性流体にゆっくり溶解し
た。誘電性流体/ゲル化化合物のレオロジーは改変され、含浸の間はコンデンサ
素子の積層構造の完全な含浸を確保し、含浸に続いては低温における高粘度状態
と高温における容易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に
変換される。ゲル化化合物は、コンデンサの典型的な作動温度において高粘度の
弾性ゲル化状態である。
【0042】 実施例6 水ベースの繊維含有スラリーの脱水により繊維絶縁体を形成した。体を乾燥さ
せた後、6重量%のラジカルスチレン-ブタジエンブロックコポリマーを含む分 散液で噴霧コーティングした。被覆体はその後乾燥させた。ゲル化添加剤は、体
の含浸の際に誘電性流体に少なくとも一部が溶解した。誘電性流体/ゲル化化合
物のレオロジーは改変され、含浸の間はコンデンサ素子の積層構造の完全な含浸
を確保し、含浸に続いては低温における高粘度状態と高温における容易に流動す
る液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に変換される。ゲル化化合物は
、変圧器の典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲル化状態であった。
【0043】 実施例7 水ベースの繊維含有スラリーの脱水により繊維絶縁体を形成した。体を乾燥さ
せた後、4重量%のスチレン-エチレン/ブタジエントリブロックコポリマーを 含む溶液で噴霧コーティングした。被覆体はその後乾燥させた。ゲル化添加剤は
、体の含浸の際に誘電性流体に少なくとも一部が溶解した。誘電性流体/ゲル化
化合物のレオロジーは改変され、含浸の間はコンデンサ素子の積層構造の完全な
含浸を確保し、含浸に続いては低温における高粘度状態と高温における容易に流
動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に変換される。ゲル化化合
物は、変圧器の典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲル化状態であった。実
施例6及び7の噴霧コーティング又はゲル化添加剤を含む任意の類似のコーティ
ングは、当然のことながら、圧縮成型され乾燥させた繊維体にも適用でき、任意
の延長乾燥も許され、噴霧コーティングはゲル化添加剤を含む溶液への体の浸漬
に換えてもよい。この浸漬は、ゲル化添加剤の体の内部部材への導入も増加させ
、よってゲル化添加剤がより均一に分散された体を提供すると思われる。
【0044】 実施例8 延伸したポリプロピレン体、例えばフィルム、テープ又はシートに、5重量%
のスチレン-エチレン/ブタジエントリブロックコポリマーを含むシクロヘキサ ン分散物で噴霧コーティングした。噴霧ダイの前に延伸体が通る速度を変えてポ
リマー表面上のポリマー負荷を調節した。適用されたコーティングは、その後、
熱風乾燥機からの熱風流の適用で乾燥させ、体はその後即座に含浸させる絶縁体
に導入した。ゲル化添加剤は、体の含浸の際に誘電性流体に少なくとも部分的に
溶解した。誘電性流体/ゲル化化合物のレオロジーは改変され、含浸の間はコン
デンサ素子の積層構造の完全な含浸を確保し、含浸に続いては低温における高粘
度状態と高温における容易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化
合物に変換される。ゲル化化合物は、変圧器の典型的な作動温度において高粘度
の弾性ゲル化状態であった。フィルム、テープ又はシートは、巻き、積層又は、
例えばケーブルにおける導体絶縁物として、又はコンデンサの二枚の電極間に配
置される誘電体として用いられる形態にする他の適当な方法によって積層体に形
成できる。コンデンサは、1又はそれ以上のフィルムで離間された積層構造に配
置された2枚の電極ホイルを有する巻かれたコンデンサ素子とすることも、又は
二枚の電極間の積層誘電体を有するコンデンサとしてでもよい。
【0045】 実施例9 スチレン-エチレン/ブチレントリブロック、SEBSコポリマーからなるフ ィルムをブロー成形した。このフィルムは、紙ベースのテープと共に巻かれ、鉱
油を含浸したケーブル絶縁体を形成する。SEBSフィルムは巻かれた体に分配
され、含浸の際に導体首位に配された絶縁体に中心に高粘度を持つ粘度勾配が達
成された。巻かれた体の含浸に際して、ゲル化添加剤は少なくとも一部が誘電性
流体に溶解した。誘電性流体/ゲル化化合物のレオロジーは改変され、含浸の間
はコンデンサ素子の積層構造の完全な含浸を確保し、含浸に続いては低温におけ
る高粘度状態と高温における容易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲ
ル化化合物に変換される。ゲル化化合物は、DCケーブルの典型的な作動温度に
おいて高粘度の弾性ゲル化状態であった。
【0046】 実施例10 スチレン-エチレン/ブチレントリブロック、SEBSコポリマーからなるフ ィルムをブロー成形した。このフィルムは、ポリエチレンの固体型ポリマーフィ
ルムを含む絶縁体の層間に積層された。体を含浸した。SEBSフィルムは積層
体に分配され、ゲル化が開始される前に体を完全に満たすことが確実にされた。
ゲル化添加剤は積層体の含浸の際に少なくとも一部が誘電性流体に溶解した。誘
電性流体/ゲル化化合物のレオロジーは改変され、含浸の間はコンデンサ素子の
積層構造の完全な含浸を確保し、含浸に続いては低温における高粘度状態と高温
における容易に流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に変換さ
れる。ゲル化化合物は、コンデンサの典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲ
ル化状態であった。
【0047】 実施例11 スチレン-エチレン/ブチレントリブロック、SEBSコポリマーからなるフ ィルムをブロー成形した。このフィルムは、1又はそれ以上のポリプロピレンフ
ィルムで離間された二枚のホイル電極を有する体の層間に配置した。この体は、
巻かれたコンデンサ素子に巻かれ、そのようなコンデンサ素子の組み立て体に配
された。コンデンサ素子の組み立て体を含浸した。SEBSフィルムは巻体に分
配され、ゲル化が開始される前に体を完全に満たすことが確実にされた。ゲル化
添加剤は含浸の際に少なくとも一部が誘電性流体に溶解した。誘電性流体/ゲル
化化合物のレオロジーは改変され、含浸の間はコンデンサ素子の積層構造の完全
な含浸を確保し、含浸に続いては低温における高粘度状態と高温における容易に
流動する液体との間の熱可逆的転移を持つゲル化化合物に変換される。ゲル化化
合物は、コンデンサの典型的な作動温度において高粘度の弾性ゲル化状態であっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の巻かれた含浸絶縁体を具備する典型的な電力伝送用DC
-ケーブルの断面図である。
【符号の説明】 10:導体、11:第1の半導体シールド、12:含浸絶縁体、13:第2
の半導体シールド、14:金属スクリーン、15:保護シース
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月2日(2000.3.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項27】 低分子ポリイソブテンなどのガス吸収添加剤が絶縁系に添
加されることを特徴とする、請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ベルグヴィスト, ミカエル スウェーデン国, エス−756 45 ウプ サラ, シャンピンジョンヴェーゲン 8 (72)発明者 ノルドベルグ, ペル スウェーデン国, エス−371 41 カー ルスクローナ, クロノベルグスガタン 44 Fターム(参考) 5E082 AB03 BC28 FF19 FG06 FG35 FG36 5G327 DA07 DC02

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの導体及び誘電性流体を含む固体電気絶縁部
    材を含んでなる多孔、繊維及び/又は積層の電気絶縁性誘電系を具備する電気装
    置の製造方法であって、当該方法が、 ・導電体及びそれと互いに結合した固体電気絶縁性材料の多孔、繊維及び/又は
    積層構造を提供し、そして ・誘電性流体を含浸させる工程を含んでなり、装置の作動が意図される任意の条
    件下で流体に高粘度と弾性を付与するゲル化添加剤が添加され、 前記多孔、繊維及び/又は積層体をゲル化添加剤で前処理して当該体にゲル化添
    加剤を含有せしめ、その後ゲル化添加剤を含有する体に流体を含浸させ、含浸の
    際にゲル化添加剤を誘電性流体と接触させ、ゲル化添加剤が少なくとも部分的に
    流体に溶解して、含浸に次いで誘電性流体がゲル化することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 熱可逆性ゲル化転移を示すゲル化化合物の挙動が含浸に次い
    で流体に付与されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 体が形成され、形成された体が、当該体に誘電性流体が含浸
    される前にゲル化添加剤で予め含浸されることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 体がゲル化添加剤の存在下で形成されることを特徴とする、
    請求項1又は2又に記載の方法。
  5. 【請求項5】 体がスラリーを含む繊維の脱水により形成され、ゲル化添加
    剤が脱水の前にスラリーに添加されることを特徴とする、請求項4に記載の方法
  6. 【請求項6】 体が積層されて多層のパイルを構成し、積層に用いられるテ
    ープ又はシートが積層の前にゲル化添加剤で処理されることを特徴とする、請求
    項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 体が積層されて多層のパイルを構成し、積層に用いられるテ
    ープ又はシートが積層体が形成されるときにゲル化添加剤で処理されることを特
    徴とする、請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 積層に用いられるテープ、フィルム又はシートがゲル化添加
    剤で被覆されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 積層に用いられるテープ、フィルム又はシートがゲル化添加
    剤に含浸/浸漬されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 積層に用いられるテープ、フィルム又はシートがゲル化添
    加剤を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 テープ、フィルム又はシートが導体絶縁のために巻かれて
    含浸したDC-ケーブルを構成することを特徴とする、請求項6から9のいずれ か一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 テープ、フィルム又はシートが2枚の電極ホイルを離間さ
    せる絶縁体を形成し、1又はそれ以上のポリマーフィルムを含む誘電体によって
    離間した2枚の電極ホイルの積層構造がコンデンサ素子を形成し、複数のコンデ
    ンサ素子を配列してコンデンサをなし、コンデンサ素子の配列を誘電性流体で含
    浸させることを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 ゲル化添加剤が体に不均一に分布させ、含浸に次いで流体
    が粘度勾配を示すゲル化化合物に変換されることを特徴とする、請求項1から1
    2のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 粘度勾配が導体方向に向けて上昇することを特徴とする、
    請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ゲル化添加剤が、スチレンベースのブロックとオレフィン
    ベースのブロックとを持つブロックコポリマーを含むことを特徴とする、請求項
    1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ゲル化添加剤が、水素結合を形成できる極性部分を含むこ
    とを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 ゲル化添加剤が、水素結合を形成できる極性ブロックを含
    むブロックコポリマーを含むことを特徴とする、請求項1から16のいずれか一
    項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ゲル化添加剤が、水素結合を形成できる極性ブロック及び
    誘電性流体に可溶な非極性ブロックを含むブロックコポリマーを含むことを特徴
    とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 ゲル化添加剤が、骨格構造にオレフィン性ブロック及び芳
    香族性ブロックを含むブロックコポリマーを含むことを特徴とする、請求項1か
    ら18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 ゲル化添加剤が糖ベースの化合物であることを特徴とする
    、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 ゲル化添加剤が尿素又はジ-ウレアを含むことを特徴とす る、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 ゲル化添加剤がポリアルキルシロキサンを含むことを特徴
    とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 ゲル化添加剤がセルロースベースの化合物を含むことを特
    徴とする、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 含浸が界面活性剤又は界面活性剤の混合物の存在下で行わ
    れることを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 界面活性剤又は界面活性剤の混合物が、含浸の前に誘電性
    流体に添加されることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 界面活性剤又は界面活性剤の混合物が、含浸の前に含浸す
    べき絶縁体に添加されることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 多孔、繊維及び/又は積層構造を示し、誘電性流体での含
    浸の後に電気装置での使用を意図する電気絶縁体であって、電気装置が請求項1
    から26のいずれか一項に記載の方法で製造されるものであり、導体及び含浸さ
    れた多孔、繊維及び/又は積層体を含み、誘電性流体がゲル化添加剤の添加によ
    ってゲル化して所定条件下で誘電性流体が高粘度及び弾性を示す絶縁体において
    、ゲル化添加剤を含むことを特徴とする絶縁体。
  28. 【請求項28】 体が、ゲル化添加剤で予め含浸された予備成形体であるこ
    とを特徴とする、請求項27に記載の体。
  29. 【請求項29】 体が、ゲル化添加剤で予め含浸されたテープ、シート又は
    フィルムを含むことを特徴とする、請求項27に記載の体。
  30. 【請求項30】 体が、ゲル化添加剤で被覆されたテープ、シート又はフィ
    ルムを含むことを特徴とする、請求項27に記載の体。
  31. 【請求項31】 体が、ゲル化添加剤を含むテープ、シート又はフィルムを
    含むことを特徴とする、請求項27に記載の体。
  32. 【請求項32】 体が変圧器に内蔵されるものであることを特徴とする、請
    求項28から31のいずれか一項に記載の体。
  33. 【請求項33】 体がDC-ケーブルの導体周囲に配設される巻かれた絶縁 体であることを特徴とする、請求項28から31のいずれか一項に記載の体。
  34. 【請求項34】 体がコンデンサ素子の2枚の電極ホイル間に配列されるポ
    リマーベースの固体型フィルムを含んでなる積層誘電体であることを特徴とする
    、請求項28から31のいずれか一項に記載の体。
  35. 【請求項35】 請求項27から34のいずれか一項に記載の体の、電気装
    置において導体周囲及び/又は間に配設される含浸された導体絶縁体としての使
    用。
  36. 【請求項36】 請求項28から31のいずれか一項に記載の体の、変圧器
    に内蔵される予備成形及び予備含浸体としての使用。
  37. 【請求項37】 請求項28から31のいずれか一項に記載の体の、DC- ケーブルにおいて導体の周囲に配設される巻かれた絶縁体としての使用。
  38. 【請求項38】 請求項28から31のいずれか一項に記載の体の、コンデ
    ンサ素子の2枚の電極ホイル間に配列されるポリマーベースの固体型フィルムを
    含んでなる積層誘電体としての使用。
  39. 【請求項39】 低分子ポリイソブテンなどのガス吸収添加剤が絶縁系に添
    加されることを特徴とする、請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
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