JPS6111409B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6111409B2
JPS6111409B2 JP6525979A JP6525979A JPS6111409B2 JP S6111409 B2 JPS6111409 B2 JP S6111409B2 JP 6525979 A JP6525979 A JP 6525979A JP 6525979 A JP6525979 A JP 6525979A JP S6111409 B2 JPS6111409 B2 JP S6111409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
insulating oil
pellets
resin
laminated paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6525979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55157803A (en
Inventor
Shinji Matsuda
Hidemitsu Kuwabara
Hiroshi Kubo
Toshihiro Myazaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd, Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP6525979A priority Critical patent/JPS55157803A/ja
Publication of JPS55157803A publication Critical patent/JPS55157803A/ja
Publication of JPS6111409B2 publication Critical patent/JPS6111409B2/ja
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  • Paper (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリプロピレン、高密度ポリエチレン
等のポリオレフイン樹脂ペレツトの溶融押出し層
を接着剤として、複数の繊維紙を復合一体化して
なる電気絶縁用ポリオレフインラミネート紙の特
性改善に関するものである。 電気絶縁用ポリオレフインラミネート紙は、誘
電損失が小さく、かつ高い電気破壊強度を有する
という利点を有する故に、超高圧電力ケーブルの
絶縁材料として、世界的に注目されている。 しかるにこの電力ケーブルの実用化における最
大の障害は、ポリオレフインラミネート紙の構成
要素である溶融押出しによつて形成されたフイル
ム状の高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフイン層が絶縁油として通常用いられて
いる鉱油、アルキルベンゼン等の炭化水素系油と
の共存下でいわゆる膨潤現象を示し厚さの増加を
示すことにある。この厚さの増加によつて、ひき
おこされる重要な問題は次の2つである。 その第一は、ポリオレフイン層の厚さの増加に
よつて、電力ケーブルの温度変化に伴う絶縁油の
膨張、収縮を補償するために必要な絶縁層内の絶
縁油の流通性が低下することである。従来のクラ
フト紙絶縁OFケーブルでは、クラフト紙が多孔
質の材料であるため、絶縁油はクラフト紙を厚み
方向に貫通して流通することができるが、ポリオ
レフインラミネート紙では、フイルム状のポリオ
レフイン層があるため、絶縁油は厚み方向に貫通
して流れることができず、クラフト紙表面の凹凸
によつて生ずる空隙、あるいはクラフト紙内部の
繊維間の空隙を通して流れざるを得ず、ポリオレ
フイン層の厚さの増加がない状態でも絶縁油の流
通性は本質的に劣る。このため、ポリオレフイン
ラミネート紙をテープ状にして導体に捲回する際
に捲回張力を減ずるかまたは比較的低密度のクラ
フト紙を用いるかして、上記流通性の確保を図る
必要がある。まして、ポリオレフイン層が厚さの
増加を起こすと、クラフト紙層が圧縮されて空隙
が減少し、よつて絶縁油の流通性はさらに低下
し、ついには必要な絶縁油の流通性が確保できな
くなるものである。 第2の問題も、上記同様にクラフト紙層が圧縮
されることによつてひきおこされる。 すなわち、クラフト紙の圧縮は必然的に相接す
るテープ間の面圧を増大させるが、これはテープ
相互のすべりを困難にし、電力ケーブルが布設時
等に、曲げ応力を加えられると、絶縁紙層にしわ
を生ぜしめる。 これらの現象は、ポリオレフイン層の厚さの増
加の割合が大きいほど、またポリオレフインラミ
ネート紙の全厚さに占めるポリオレフイン層の厚
さの割合が大きいほど顕著になる。これは言いか
えれば、ポリオレフイン層の厚さの増加の割合が
大きいほど、ポリオレフインラミネート紙の全厚
さに占めるポリオレフイン層の割合を小さくする
必要があるということである。ところが、ポリオ
レフインラミネート紙の電気特性の点からは、ポ
リオレフイン層の割合は大きい方がよく、従つて
性能の優れた電力ケーブルを得るためには、ポリ
オレフイン層の厚さの増加の割合を極力小さくす
ることが重要である。 さらにこのポリオレフインラミネート紙のもつ
いま一つの障害は、ポリオレフイン樹脂中に必然
的に存在する低分子成分が絶縁油中に溶出し、そ
の結果、絶縁油の粘度を上げたり、または低温度
になると析出して電力ケーブル内の絶縁油の流通
性を阻害することである。 以上のような電気絶縁用ポリオレフインラミネ
ート紙の膨潤、溶解を抑制する手段として、例え
ば電力ケーブルの場合にはテープ捲きをした後に
ポリオレフイン樹脂の融点以下の温度で加熱処理
を行なうなどの方法がある。 本発明は、ポリオレフインラミネート紙そのも
のの膨潤に伴なう厚さの増加及び絶縁油へのポリ
オレフイン層の溶解を避けるために、溶融押出し
するポリオレフイン樹脂そのものを改質せんとす
るものである。 一般にポリオレフイン樹脂は鉱油、アルキルベ
ンゼン等の炭化水素系の絶縁油で含浸した場合、
ある程度の膨潤、溶解は避けることができず、上
記した如き使用上の弊害をもたらす。 本発明者らは、このポリオレフイン層の絶縁油
による膨潤即ち厚さの増加および溶解を、該ラミ
ネート紙を製造する段階で工夫することにより、
軽減する方法について鋭意検討し、本発明に至つ
たものである。 本発明は、ポリオレフイン樹脂ペレツトを液体
溶媒中に浸漬し、該樹脂内部の容易に溶解する成
分を溶媒中に溶出させた後に該液体溶媒を除去
し、しかる後に該ペレツトを溶融押出しし、それ
を接着剤として複数の繊維を複合一体化してなる
電気絶縁用ポリオレフインラミネート紙の製造方
法を提供するものである。 即ち、ポリオレフイン樹脂ペレツトを絶縁油等
の液体溶媒中に浸漬し、該ペレツト中に存在する
低分子量成分等の溶媒中に溶け出しやすい成分を
ペレツト内部から溶媒中に溶出させる。 その操作が終了した後、溶媒中から取出した該
ペレツトの表面を洗浄して表面の溶媒残渣を除い
て後、ラミネート工程すなわち溶融押出しに供給
する。かくの如く溶融押出用の樹脂ペレツトを溶
媒中に浸漬すると、上記した如くペレツトから容
易に溶解する成分が溶出してて除去されると共
に、ペレツト内部の組織が溶媒により膨潤しかつ
溶媒の一部がペレツト内部に保持される。 第1図は本発明の製造方法による電気絶縁用ポ
リオレフインラミネート紙の概略断面を示すもの
で、繊維紙1および1′がポリオレフイン樹脂フ
イルム2を接着剤として複合一体化された状態を
示すものである。 上記の処理を施したポリオレフイン樹脂ペレツ
トを用いて製造したポリオレフインラミネート紙
は次の特徴を持つ。 1 あらかじめ絶縁油に容易に溶解する成分が除
去されているため、電力ケーブルの絶縁層とし
て使用した場合に絶縁油にポリオレフイン層が
溶解することが少ない。 2 また、上記の場合にポリオレフイン層の膨潤
に伴う厚さの増加が小さい。 3 一般にポリオレフインの低分子量成分等の溶
解に伴なつて、誘電特性に有害な触媒残渣、酸
化安定剤などによる二次的な不純物が除かれる
ので、誘電正接を低減できる。 本発明に類似した方法として知られているもの
に、ポリオレフイン樹脂に絶縁油を練り込む方法
がある。この練り込み方法は、ポリオレフイン樹
脂をペレツト化する以前の段階で絶縁油を入れる
か、またはペレツトになつた状態で、そのペレツ
トを加熱して絶縁油を加えてから機械的に絶縁油
を練り込む方式である。即ち、ペレツト中に絶縁
油を包含させるものであるので、かかる状態にお
けるペレツトを使用したポリオレフインラミネー
ト紙は絶縁油中で膨潤することが少なく、従つて
膨潤に伴う厚さの増加を抑制できるとするもので
ある。しかしながら、この方式は容易に溶解する
成分を外部へ排出することがないので、本発明の
製造方法によるポリオレフインラミネート紙の特
徴である上記した1および3の効果は期待できな
い。 以下実施例より本発明を更に詳細に説明する。 実施例 1 汎用のポリプロピレン樹脂(ペレツト状)Aを
80℃の温度で4時間真空乾燥した後、過剰のハー
ドタイプアルキルベンゼンを加え、温度および真
空を保持したまま1週間放置した。その後、該ポ
リプロピレン樹脂を取り出し、メタノールで洗浄
し、乾燥した。これを溶融押出し用ポリプロピレ
ン樹脂Cとする。次に、未油浸の樹脂Aと上記の
油浸した樹脂Cとを重量比で1:1に混合して溶
融押出し用ポリプロピレン樹脂Bを作成した。 これらA,BおよびCの樹脂を溶融押出しつ
つ、それを接着剤としてコンデンサ用絶縁紙43μ
m2枚を貼り合わせ一体化した厚さ125μm、150
μmおよび200μmの3種の電気絶縁用ポリプロ
ピレンラミネート紙を作成し、これを100℃のハ
ードタイプアルキルベンゼン中に浸漬してポリプ
ロピレン層の該油による膨潤に伴なつた厚さの増
加率をはじめ諸特性を測定した。その結果を第1
表に示す。
【表】 第1表に見られるとおり、溶融押出しする樹脂
にハードタイプアルキルベンゼンを含浸処理した
場合(C)は、従来の未含浸タイプAに比較する
と、絶縁油による膨潤に伴う厚さの増加および溶
解量を半分以下に低減でき、しかもtanδも低減
される。またその他の電気特性および物理特性を
大きく悪化させることもない。AとCを混合した
Bでも厚さ増加率、溶解量およびtanδが低下し
ており、効果が見られる。 本実施例において、本発明の製造方法によるポ
リオレフインラミネート紙は従来からの欠点とさ
れていた絶縁油中への膨潤、溶解が小さくなり、
誘電特性も改善されている。 ラミネート工程において、本発明にかかる溶媒
を含んだペレツトを溶融押出しする際には、その
際の高温により溶媒が酸化して誘電特性が悪化す
るおそれがあり、窒素等の不活性ガス雰囲気を作
り酸素を少なくした状態で押し出しラミネートす
ることが望ましい。 浸漬処理後、溶媒から取り出したペレツトの表
面に付着した溶媒は溶融ラミネート工程でダイス
内のスクリユー回転時にペレツト同志の間の摩擦
を減じる作用をし、溶融部へのペレツトの送りを
阻害するので極力除去することが望ましい。除去
方法としては実施例で示したようにメタノールの
如き溶剤で軽く洗浄するか、もしくは取り出した
ペレツトを真空乾燥してもよい。 あらかじめ膨潤、溶解処理に使用する液体溶媒
は、ポリオレフイン樹脂の容易に溶解する部分を
取り去るものであれば何でも良いが、該ラミネー
ト紙が使用される電力ケーブルをはじめ電気機器
に使用されるのと同じジアリアルカン、アルキル
ナフタレン、ポリブデン等の絶縁油であることが
最も望ましい。 また、浸漬する時の温度は、高い方が短時間で
所定の処理ができるので望ましいが、120℃以上
になると樹脂が劣化するおそれがあるので120℃
以下にすることが望ましく、電力ケーブルの使用
温度である80゜〜100℃程度が最も適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電気絶縁用ポリオレフインラ
ミネート紙の概略断面図を示す。 1,1′……繊維紙、2……ポリオレフイン樹
脂フイルム。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリオレフイン樹脂ペレツトを液体溶媒中に
    浸漬して、該樹脂内部の易溶解成分をあらかじめ
    溶出除去した後のベレツトを用いて溶融押出し
    し、これを接着剤として複数の繊維紙を複合一体
    化してなる電気絶縁用ポリオレフインラミネート
    紙の製造方法。
JP6525979A 1979-05-26 1979-05-26 Electrically insulating polyolefin laminated paper Granted JPS55157803A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6525979A JPS55157803A (en) 1979-05-26 1979-05-26 Electrically insulating polyolefin laminated paper

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6525979A JPS55157803A (en) 1979-05-26 1979-05-26 Electrically insulating polyolefin laminated paper

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55157803A JPS55157803A (en) 1980-12-08
JPS6111409B2 true JPS6111409B2 (ja) 1986-04-02

Family

ID=13281730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6525979A Granted JPS55157803A (en) 1979-05-26 1979-05-26 Electrically insulating polyolefin laminated paper

Country Status (1)

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JP (1) JPS55157803A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04136108U (ja) * 1991-06-06 1992-12-17 大阪美錠工業株式会社 掛止め具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04136108U (ja) * 1991-06-06 1992-12-17 大阪美錠工業株式会社 掛止め具

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JPS55157803A (en) 1980-12-08

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