JP2001526625A - 鎮痛性化合物およびその使用 - Google Patents

鎮痛性化合物およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明はここに記載された構造式を有する化合物およびそれらの薬学的に許容され得る塩が鎮痛活性を有することを開示する。苦痛を和らげるためにこれらの化合物を使用する方法およびこれらの化合物の脳浸透性の誘導体も記述する。

Description

【発明の詳細な説明】 鎮痛性化合物およびその使用 本出願は1995年11月13日に出願された米国仮出願第60/006,6 24号の利益を請求する。 本発明は薬品誤用に関するナショナル・インスティチュートの支援(グラント 第R01−DA03816)を受けたなされた。連邦政府は本発明に関する権利 を保持し得る。 発明の分野 本発明は苦痛を治療するための化合物、処方、および方法に関する。 発明の背景 本出願を通じ、種々の出版物が多くは括弧内で参照される。これらの出版物の 完全な引用は詳細な説明の終わりに記載する。これらの出版物の開示は本出願に おいて参照によりここにインコーポレートされる。 身体の病気はほとんどではないにしてもその多くは苦痛を惹き起こす。ある意 味では、苦痛は身体の一つの防御機構である。組織が損傷を受けるときはいつで も苦痛が生じ、そして苦痛は苦痛の刺激 を除くように個体を反応させる。座骨の上に長期間座っているような単純な活動 でさえも、皮膚が体重により圧迫される場所の皮膚における血流の欠如のため組 織の破壊を惹き起こすことができる。皮膚が虚血の結果として痛みだすとき人は 自分の体重を無意識のうちに動かす。脊髄障害の後のように自己の苦痛感覚を失 った人は苦痛を感じることができず、従って、自己の体重を動かすことができな い。これは遂には圧力をかけた場所に潰瘍を形成させることになる。 他方、苦痛は刺激に対し浸襲的な応答および破壊的な応答であることもあり得 る。個体が受ける不快感に加えて、苦痛は集中の欠如、気力の欠如、および正常 に機能する能力の減少をももたらす。さらに、苦痛に個体を曝すことにより惹き 起こされる連続的交感神経の刺激は軽いものから中程度の高血圧の発生やその破 壊的な二次的効果に関係付けられてきた。長期間の時間にわたる苦痛の刺激の場 合には腎臓に次第に構造的変化が生じ、その苦痛の刺激を取り除いた後でさえも 永続的な病理学的高血圧が持続すると信じられている。 苦痛の負の効果のために、苦痛感覚を和らげるため多くの努力が払われてきた 。先の研究により、神経調節因子ヒスタミン(「HA」)が中枢神経系における 鎮痛の媒介役でありそしてラットの脳室内投与の後に鎮痛を誘発すること(グリ ックおよびクレーン,1978、バタチャリャおよびパーマー,1985、パロ ラロら,1989、シビリアら,1992、ブラガら,1992、マームベルグ −アイエロら,1994、ネッティら,1994)、そしてマウス でも同様であること(オノデラおよびオグラ,1983、チュングら,1984 、マームベルグ−アイエロら,1994)が確立された。H1受容体とH2受容体 は両方ともHA抗痛覚受容(Antinociception)に関係付けられてきた(グリック およびクレーン,1978、バタチャリャおよびパーマー,1985、パロラロ ら,1989、ネッティら,1988)。抗痛覚受容は苦痛のひどい刺激への応 答の減少である。 既知のH2アンタゴニストであるシメチジンも痛覚脱失を誘発しそして脳室内 投与(ネッティら,1984、1988)、腹膜腔内投与(オルヨミおよびハー ト,1991)、または皮下投与(リーザら,1990)の後に抗痛覚を惹起す ることが最近注目されてきた。しかしながら、チオチジン(tiotidine)などの他 のH2ブロッカーはHA痛覚脱失をブロックすることが示された。シメチジンも 足の衝撃に誘発された痛覚脱失(ゴーガスら,1986)並びに水泳に誘発され た痛覚脱失(ロバートソンら,1991)を増強するが、この効果は他のH2ア ンタゴニストに見られない(ゴーガスおよびハフ,1989)。さらに、ネッテ ィら,1984は脳室内投与されたシメチジンの鎮痛効果はH2アゴニストであ るジマプリット(dimaprit)により逆転されないことを報告している。これらお よび他の結果からシメチジンの痛覚脱失はH2受容体をブロックすることにより 媒介されるものではないことが示唆される(ネッティら,1984)。 さらに、ネッティら,1984はシメチジンの能力は極めて低くその鎮痛剤と しての実用には限界があることを示す。 苦痛知覚の重要性に鑑み、苦痛を治療する方法の必要性が残されている。本発 明は当分野におけるこの欠陥を克服することに向けられている。 発明の概要 本発明は主体の苦痛を抑制する方法に関する。この方法は下記の式を有する化 合物またはそれらの薬学的に許容され得る塩の提供を含む。 上式中、 Zは5員または6員の複素環を完成するために必要な原子を表し、 Dは1−ピペリド−4−イル部分、−Q−NH−部分、または−Q−S−部分 であり、 Qは架橋基であり、 R1は水素原子、R3、またはR4であり、 R2はR3であり、 A1およびA2はそれぞれ水素原子であり、またはA1とA2が一緒になってA1 およびA2を担う炭素原子の間の第2の結合を形成し、 XはS、N−CN、CHNO2、O、またはNHであり、ただしDが−Q−S −部分であるときはXはNHであることを条件とし、 R3は置換または非置換アルキル、置換または非置換の4〜8員同素環、置換 または非置換の4〜8員の複素環、および置換または非置換の縮合多環より成る 群から選択されるものであり、 R4は次式を有する部分であり −W−T Wは−O−、−S−、−S−S−、−C(O)−O−、−C(O)−S−、− C(O)−N(R5)−、−N(R5)−、または−CH=N−であり、 Tは置換または非置換アルキル、置換または非置換の4〜8員同素環、置換ま たは非置換の4〜8員の複素環、および置換または非置換の縮合多環、およびタ ンパク性の輸送ベクターより成る群から選択されるものであり、そして R5は水素原子、置換アルキル、または非置換アルキルであり、ただしA1よび A2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形成 するときは、XはN−CNであり、Zは−NH−CH=N−であり、Qは−CH2 SCH2CH2−でないことを条件とする。 本方法はさらに苦痛を抑制するのに有効な量のこれらの化合物を主体に投与する ことを含む。 本発明は上記の式を有する化合物を提供する工程、その化合物を脳浸透性とす るために改変する工程、および苦痛を抑制するのに有効な量のこの改変された化 合物を主体に投与する工程を含む主体の苦痛を抑制する方法にも関する。 別の側面では、本発明はR1およびR2の少なくとも一つが親油 性である上式の化合物にも関する。 さらにべつの側面では、本発明は上記の化合物を含みかつ上記の化合物の脳内 浸透を増強する組成物を提供する。 本発明の方法、化合物、および組成物は苦痛の抑制に有用である。本発明の化 合物はシメチジンよりも高い苦痛除去能力を持ち、そして多くの場合に明確なH1 およびH2性を欠いているのでこれらの受容体の正常な機能を妨害することはな い。さらに、高投与量でもこれらの化合物は苦痛除去のためにヒスタミン(「H A」)が使用されるとき普通に観察される前−侵害受容応答の妨害(an opposing pro-nocicetive response)を及ぼすことはない。 図面の簡単な説明 図1は、ラットにおける、ブリムアミド(ダイアモンド)、SKF92374 (星)およびメチアミド(逆三角)の尾打撃の鎮痛効果に対する容量−反応曲線 を示す。ラットのベースライン反応をテストし、左側脳室内に注入し(5μl) そして10分後に再びテストした。各薬物に対して示した主体の数について、薬 物の投与量(μg、横座標、対数スケール)を尾打撃の抗侵害受容スコア(最大 可能効果の平均パーセント(「%MPE」)+S.E.M.縦座標)に対してプ ロットする。1要因(薬物)、繰り返し−メジャー(時間)分散分析(「ANO VA」)により、3種の薬物はすべて高い有意の抗痛覚効果を誘発したことが明 らかにされた。ベースラインスコアはグループ間で差はなかった。 図2は脳内投与されたSKF92374の抗痛覚効果を図示する。ラットのホ ットプレート反応のベースラインについてテストし、ベントラル・ロストラル・ ペリアクエダクタル・グレー(ventral,rostral periaqueductal grey)中に1回 脳内注射(0.5μl)を行い、そして10分後に再びテストした。動物はSK F92374(三角)か食塩水対照(SAL)のいずれかを投与された。ホット プレート反応(平均%MPE+S.M.E.、n=4〜11)を投与量(対数ス ケール)に対してプロットする。ベースラインスコアはグループ間で異ならなか った。ANOVAはこの薬物の有意の効果を示した。星印および二重星印はそれ ぞれSALに対して0.05および0.01よりも小さなPを持つデータを示す 。 図3Aおよび3Bはホットプレート(A)および尾打撃(B)の痛覚テストに 対するSKF92374、シメチジン、およびHAの用量−反応曲線を示す。動 物のベースライン痛覚についてテストし、脳室内注射(5μl)を行い、そして 注射の10分後に再度テストした。薬物の投与量(μg、横軸、対数スケール) をHA(逆黒三角)、シメチジン(白四角)、およびSKF92374(黒丸) の抗痛覚スコア(平均%MPE±S.E.M.、縦軸、注射後10分、n=4〜 11)に対してプロットする。実施例3に記述するように、データはED50(μ gで示す)および各曲線の傾斜の関数を評価できるように適合された。最高のH A投与量(100μg)に対するS.E.M.値は明確にするため除外した。こ れらの値はAおよびBに対してそれぞれ17.9および21.9であった。詳細な説明 本発明は苦痛を抑制する方法に関する。本発明の一つの側面は次の式を有する 化合物の提供を含む方法に関する。1およびA2はそれぞれ水素原子であり、またはA1およびA2が一緒になって A1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形成することができる。 Zは5員または6員の複素環を完成するために必要な原子を表す。典型的には これらの原子は炭素、酸素、イオウ、セレン、または窒素から選択され、少なく とも一つの原子は非−炭素である。環は芳香環でも非芳香環でもよく、必要なと きは一つ以上の二重結合を含む。例えば、Zは であることが好ましい。 上に示したように、複素環は置換されていることも置換されていないこともで きる。環の置換とは本明細書では、炭素または窒素または環上の水素原子の一つ 以上がハロゲン、ヒドロキシ、チオール、置換または非置換アルキル、置換また は非置換アリール、置換または非置換アルコキシまたはアリールオキシ、置換ま たは非置換アルキルチオまたはアリールチオ、置換または非置換アミン、置換ま たは非置換イミン、およびその他同種類のものなどの置換基の一つ以上で置き換 えられることを意味する。複素環上の置換基は結合して5員または6員複素環に 縮合した複素環または同素環を形成することができる。Zを構成する原子が水素 原子以外のもので置換される場合は、好ましい置換基は置換されたイミンおよび 置換されたまたは置換されていない低級(C1〜C6)アルキルであり、好まし くはジメチルアミノメチルなどのアミン置換低級アルキルである。特に、Zが− NH−CH=N−である場合はZは置換されていないことが好ましく、Zが−S −CR6=N−である場合はR6は−N=C(NH22であることが好ましく、そ してZが−CH=CR6−O−である場合はR6は−CH2−N(CH32である ことが好ましい。 Zを構成する原子がZに結合している2個の炭素原子と一緒になって化合物の 複素環核を構成する。本発明によって提供される適当な複素環核には、例えば、 チオフェン、フラン、2H−ピラン、4H−ピラン、ピロール、2H−ピロール 、ピラジン、ピリジン、ピラゾール、イミダゾール、ピリミジン、ピリダジン、 イソチアゾール、イソキサゾール、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イ ミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン 、インドリン、モルフォリン、1,3−ジオキサシクロヘキサン、1,4−ジオ キサシクロヘキサン、ジチアジン、チアジアジン、オキサチオラン、オキサゾリ ジン、チアゾリジン、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾリン、ベンゾキサゾール 、ベンゾキサゾリン、ベンズイミダゾール、ベンズイミダゾリン、および同種の ものが含まれる。 R2はR3である。他方、R1は水素原子、R3、またはR4であり得る。 R3はアルキルであり得る。適当なアルキルとしては、メチル,エチル、n− プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペン チル、sec−ペンチル、neo−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル 、デシル、ドデシル、ドデシル、エイコシル、ドコシル、および同種のものなど の非置換アルキルが挙げられる。また、アルキルはスルホ、カルボキシ、シアノ 、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素)、ヒドロキシ、アルケニル(例えば、アリ ル、2−カルボキシ−アリル)、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、 アリールオキシ(例えば、フェニルオキシ)、カルボキシレート(例えば、メト キシカルボニル、エトキシカルボニル)、アシルオキシ(例えば、アセチルオキ シ)、アシル(例えば、アセチル、プロピオニル)、および当分野で熟練した者 に既知のものなどの多数の既知の置換基のいずれで置換することもできる。さら に、置換アルキルには、2−フェニルエチ−1−イル、2−フェニルプロピ−1 −イル、ベンジルおよび2−(5−クロロフェニル)プロプ−1−イル、N−ピ ペリジノ、N−ピロリ ジノ、およびN−モルフォリノなどの芳香環上にに置換基を持つアリールアルキ ルなどのアリールアルキルが含まれる。アルキルは置換または非置換の4〜8員 同素環、置換または非置換の4〜8員複素環および置換または非置換の縮合多環 で置換することもできる。以下にそれぞれの例を示す。 また、R3はシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、およびフ ェニルなどの4〜8員同素環、ナフチルなどの同素環系、ピロリル、イミダゾリ ル、ピリミジニル、チアゾリル、およびフリルなどの4〜8員複素環、またはベ ンゾチエニル、プリニル、イソキノリル、キニジル、ベンゾチアゾリル、ベンズ イミダゾリル、およびベンゾキサゾリルなどの複素環系であることができる。R3 は、トリシクロ〔3.3.1.13.7〕デカン(アダマンタン)、ビシクロ〔2 .2.1〕ヘプタン(ノルボルネン)、トリシクロ〔5.3.2.0〕ドデカン 、キヌクリジン、7−アザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、および同種のもの などの縮合多環の同素環系または複素環系であることもできる。これらの同素環 または同素環系、複素環または複素環系、および縮合多環の同素環系または複素 環系は必要に応じ置換することができる。 R4は次の式を有する部分である。 −W−T Wは−O−、−S−、−S−S−、−C(O)−O−、−C(O)−S−、− C(O)−N(R5)−、−N(R5)−、または−CH=N−である。 Tは置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員 の同素環、置換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環 より成る群から選択される。それぞれの例はR3に関して上に記述したものと同 じである。さらに、Tはトランスフェリン受容体に対するモノクローン抗体など のタンパク性輸送ベクターであることができる。脳浸透を高めるためのその調製 および使用はパードリッジ、1992に記述されている。Tがタンパク性輸送ベ クターを表す場合にはそれは通常エステル、チオエステル、シッフ塩基、または ジスルフィド部分を介して複素環核に結合される。 Dは1−ピペリド−4−イル部分、−Q−NH−部分、または−Q−S−部分 である。Dが−Q−NH−部分である場合は、本発明の化合物は次の式を持つ。 Dが−Q−S−部分である場合は、本発明の化合物は次の式を有する。 Dが1−ピペリド−4−イル部分である場合は、本発明の化合物は次の式を有す る。 Qは架橋基である。適当な架橋基としては次の式を有するものが挙げられる。 −(CH2m−(Y)s−(CH2n− YはO、S、Se、またはNHであることができ、mおよびnは同一でも異なっ ていてもよく、0から5までの整数であり、sは0または1であり得る。sが0 の場合は架橋基はmとnの和に等しい炭素数を持つ単なる直鎖状のアルキレンで ある。s、mおよびnがすべて0である場合は、Qはそれが結合している窒素お よび炭素の間を直接結ぶ単結合を表す。特に有用な架橋基としては、m、n、お よびsの和が3、4、または6であるものが挙げられ、例えば次に示すものなど が挙げられる。 −CH2−CH2−CH2−、−CH2−S−CH2−、−CH2−CH2−CH2−C H2−、−CH2−S−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2 −CH2−、および−CH2−S−CH2−CH2−CH2−CH2−。 XがS、N−CN、CHNO2、O、またはNHであることができる。Dが− Q−S−部分である場合は、XはNHが好ましい。 Dが−Q−NH−部分である場合は、−Q−NH−C(=X)−NH−に対応 する側鎖は、−CH2−CH2−CH2−NH−C(=S)−NH−、−CH2−C H2−CH2−NH−C(=NCN)−NH−、−CH2−CH2−CH2−CH2− NH−C(=S)−NH−、−CH2−S−CH2−CH2−NH−C(=S)− NH−、−CH2−S−CH2−CH2−NH−C(=NCN)− NH−、−CH2−S−CH2−CH2−NH−C(=CHNO2)−NH−、およ び−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−NH−C(=S)−NH−よ り成る群から選択されるものであることが好ましい。 本発明の方法に使用するための好ましい化合物には次の式を有するものが含ま れる。 これらの例示的な実例としては、ブリムアミド(burimamide)、メチアミド(meti amide)、チオチジン(tiotidine)、ラニチジン(ranitidine)、ノルブリムアミ ド(norburimamide)、およびSKF92374が挙げられ、それぞれ下記の式に より表される。 本発明の方法に使用するための好ましい化合物の他の例示的な実例としては、 VUF4685、VUF4684、VUF4686、VUF4687、VUF4 740、VUF4741、VUF5261、およびVUF5262が挙げられ、 それぞれ次の式を有する。 好ましい化合物は強力なH3受容体ブロック活性を欠いているものである。本 明細書で使用するとき、強力なH3ブロッカーとは10nMまたはそれより小さ なH3受容体解離定数(「KD」)を持つものである。KDはボリンガら1992 により記述された小腸H3試験などのイン・ビトロテストにより評価することが できる。 上に述べた化合物の一部は市販されている。例えば、ラニチジンはグラクソー (ミドルセックス、英国)から入手できる。また、上記の化合物はボリンガら1 995により記述された方法などの良く知られた合成手順および計画により調製 することができる。 簡単に述べると、次の式を有する化合物は、 次の式を有する適当な複素環アミン前駆体を式R2−NCSを有する置換または 非置換アルキルまたはアリールイソチオシアネートで処理することにより便利に 調製することができる。 この反応は多様な溶媒および条件範囲で行うことができる。例えば、イミダゾリ ルアルキルアミンなどの適当な複素環アミン前駆体をアルコールまたは水に溶解 し、メチルイソチオシアネートと共に通常約5分から約5時間、好ましくは約0 .5時間還流して目的のチオウレアを製造することができる(デュランら197 7)。複素環アミン前駆体が次の式を有するフランである場合は、この反応はア セトニトリル中で数時間行うことが好ましい(プライスら1978)。 次の式を有するシアノグアニジン誘導体は対応するチオウレアから調製するこ とができる。このチオウレアは上記のように適当な溶媒、好ましくはアセトニト リルまたはジメチルホルムアミドの中で PbNCNなどのシアンアミドの重金属塩と上記のチオウレアの反応により合成 することができる(デュランら1976)。 また、シアノグアニジン誘導体は次の式を有する複素環アミン前駆体から、こ の複素環アミン前駆体を適当な溶媒、好ましくはエタノールの中でジメチル−N −シアノチオイミノカーボネート(CH3−S−C(=NCN)−S−CH3)な どのジアルキル−N−シアノチオイミノカーボネートと室温から溶媒の還流温度 までの温度で連続的にまず反応させることにより直接調製することができる。つ いで、得られる中間体を式R2NH2を有するアルキルアミンで好ましくは室温で 処理する(デュランら1977、デュランら1976、ジョーンズら1979) 。 ニトロエテン置換基を持ちかつ次の式を持つ化合物は 複素環アミン前駆体をN−置換−1−メチルチオ−2−ニトロエタンアミン(C H3−S−C(=CHNO2)−NH−R2)、ここでアミン窒素は望みのR2基で 置換されている、などの適当なN−置換−1−アルキルチオ−2−ニトロエタン アミンと反応させることによりこの前駆体から調製することができる。この反応 は水または他の適当な溶媒の中で行うことができ、通常穏和な加熱条件を必要と する(プライスら1978)。適当なN−置換−1−アルキルチオ−2−ニトロ エタンアミンはプライスら1978により記述された方法により調製することが できる。 Dが1−ピペリド−4−イル部分である本発明の化合物は次の式を持つ複素環 アミン前駆体を用いる上記の方法により調製することができる。 複素環の性質、架橋基Qの性質、または両方に依存して、上記の反応に使用さ れる複素環アミン前駆体は市場で入手することができ、あるいは別途、シュワル ツら1990、およびアラングら1987により記述された方法などの当分野で 良く知られた方法により調製することができる。Qがチオエーテル、すなわち( CH2m−S−(CH2nであるときは、複素環アミン前駆体は次の式を持つア ルコールまたはハライド前駆体とHS−(CH2n−NH2という式を有するメ ルカプトアルキルアミンとの縮合により容易に 合成することができる。 上式中、GはOHまたは塩素、臭素、またはヨウ素などのハライドである。 上記の化合物はラットや人を含む哺乳類などの主体にこの化合物の有効量を投 与することにより苦痛の発生を抑制し、減らし、または防止してこのような主体 を治療するのに有用である。本発明の化合物は単独で投与することもでき、ある いは適当な薬学的担体または希釈剤と配合して投与することもできる。これらの 希釈成分または担体成分はそれらが本発明の化合物の治療効果を減少させないよ うに選択すべきである。 本発明の化合物は所望の用途、例えば、経口投与、非経口投与、または局所投 与などに適する適当な剤形で作り上げることができる。非経口投与の例としては 、脳室内投与、大脳内投与、筋肉内投与、静脈内投与、腹膜腔内投与、直腸内投 与、および皮下投与が挙げられる。 経口投与用の適当な投与剤形には、錠剤、分散可能粉末、顆粒、カプセル、懸 濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。錠剤用の不活性な希釈剤や担体 には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、およびタルクが含まれ る。錠剤は澱粉、アルギン 酸などの顆粒造粒剤や崩壊剤、澱粉、ゼラチン、アラビアゴムなどの結合剤、ス テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、およびタルクなどの潤滑剤をも含むこ とができる。錠剤は分解や吸収を遅らせるため既知の方法により被覆してもある いは被覆しなくてもよい。カプセル中に使用される不活性な希釈剤や担体として は、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびカオリンが挙げられる 。懸濁液、シロップ、およびエリキシルは、メチルセルロース、トラガカント、 アルギン酸ナトリウムなどの通常の賦形剤、レシチンやステアリン酸ポリオキシ エチレンなどの湿潤剤、およびp−ヒドロキシ安息香酸エチルなどの保存剤を含 むことができる。 非経口投与に適する投与剤形には、溶液、懸濁液、分散剤、乳剤、および同種 のものが含まれる。これらは使用直前に滅菌した注射可能な媒体中に溶解または 懸濁することができる滅菌した固体の組成物の形で製造することもできる。これ らは当分野で知られた懸濁剤または分散剤を含むことができる。 経口投与のためには、固体または液体の単位投与剤形が調製される。錠剤など の固体の組成物を調製するには、上に開示したような適当な化合物をタルク、ス テアリン酸マグネシウム、リン酸ジカルシウム、マグネシウム・アルミニウム・ シリケート、硫酸カルシウム・澱粉、乳糖、アラビアゴム・メチルセルロース、 および薬学的希釈剤や担体のような機能的に類似の物質などの通常の成分と混合 する。カプセルは開示された化合物を不活性な薬学的希釈剤と混ぜ、適当なサイ ズの固いゼラチンカプセルの中にこの混合物を充填することにより調製される。 ソフトゼラチンカプセルはこの化合物の スラリーを許容され得る植物油、軽流動パラフィン、または他の不活性油と共に 機械によるカプセル化により調製される。 シロップ、エリキシルおよび懸濁液などの経口投与のための液状単位投与剤形 を調製することができる。水可溶性の剤形は、糖、芳香剤、および保存剤と共に 水性ビークル中に溶解してシロップとすることができる。エリキシルは糖、サッ カリンなどの適当な甘味剤、および芳香剤と共に水−アルコール(エタノール) ビークルを用いることにより調製される。懸濁液はアラビアゴム、トラガンタン 、メチルセルロース、および同種のものなどの懸濁用剤の助けを借り、シロップ ビークルを用いて調製することができる。 化合物を経口投与するとき、毎日の投与量の適量は主体の体重キログラム当た り化合物の約3mgから約25mgである。 非経口投与の場合は、液状単位投与剤形は上述の化合物および滅菌ビークル、 好ましくは水、を用いて調製する。この化合物はビークルおよび使用濃度に応じ て、このビークル中に懸濁するかまたは溶解することができる。溶液を作るには 、化合物を注射用水に溶解し、ろ過滅菌した後、適当なバイアルまたはアンプル に充填しそして密封することができる。局部麻酔薬、保存薬および緩衝剤などの アジュバントはビークル中に溶解することができるという利点がある。安定性を 高めるため、化合物をバイアル中に充填した後凍結させそして水を真空下で除去 することができる。この凍結乾燥粉末は次いでバイアル中に密封し、使用に先立 って液体を再構成するための注射用水のバイアルの添付がなされる。非経口投与 用の懸濁液は 、化合物を溶解する代わりにビークル中に懸濁し、滅菌はろ過により行うことが できないということ以外は、実質的に同様にして調製される。化合物は滅菌ビー クルに懸濁する前にエチレンオキサイドに曝すことにより滅菌することができる 。化合物の均一な分布を容易にするため、界面活性剤や湿潤剤を組成物中に含め られることは有利である。非経口投与量は1日当たり主体の体重キログラム当た り化合物の約1mg〜8mgの範囲にすることができる。 この化合物は苦痛のコントロールに関与する幾つかの脳幹領域の一つまたはそ れ以上に対して作用すると信じられており、そして血液−脳関門を浸透する際に 生ずる困難ということを考えると、これらの化合物を脳内にまたは脳室内に、好 ましくは滅菌生理食塩水溶液の形で、投与することが好ましい。通常の脳内投与 量は約30μg〜100μgであり、そて投与は化合物を脳室水道周辺灰白質(t he periaqueductal grey)、吻髄質(the rostral medulla)、腹髄質(the ventral medulla)、または他の領域中に注射することにより行う。脳室内投与は一般に 第3または第4脳室中にこの投与量を送達することにより行う。適当な脳室内投 与量は約5mg〜約40mgであり、必要があれば2〜4時間毎に繰り返すこと ができる。 また、この化合物は制御放出処方に組み込むことができ、そして脳内に、好ま しくは脳の脳室水道周辺灰白質領域中に通常の方法を用いて外科的に埋め込むこ とができる。制御放出の適当な媒体としてはエチレンビニルアセテートおよび他 の生適合性ポリマーから作られるものが含まれる。制御放出処方はマドリッドら 1991に記載されている方法などの当分野の標準的な方法により調製される。 脳への化合物の送達は、血液−脳関門を開くものとして知られている共−投与 剤により増強することもできる。共−投与とは、化合物投与の前、投与中(一緒 にまたは別々に)、または投与後に、ただし、化合物と薬剤の両方が同時に主体 の中に存在するような時間内で、上記の薬剤を投与することを意味する。血液− 脳関門を開くことが知られている適当な薬剤としては、マドリッドら1991に 記述されたように、マンニトール溶液またはL−アラビノース溶液などの高浸透 圧糖溶液が含まれる。高浸透圧糖溶液は、ニューベルトら1984に記述された ように化合物の投与前約5〜15分に、カオチド動脈(caotid artery)中に注射 により投与することが好ましい。 本発明は脳−浸透を増強するように誘導体化される化合物にも関する。本明細 書で用いるとき、誘導体化とは、共有的に結合された親油性の部分を指す。誘導 体化は(炭素またはsp3混成軌道を有する窒素)などの利用可能な水素原子を 有する複素環核のどの原子の上でも行うことができる。また、または、さらに、 R1、R2または両者は所望の親油性を与えるように選択することができる。親油 性部分の結合の方式は重要ではなく、炭素−炭素結合、炭素−酸素結合、炭素− 窒素結合、または炭素−イオウ結合により行うことができる。しかしながら、得 られる化合物の親油性を最大にするため、極性を最小にするように結合を行うこ とが好ましい。従って、親油性部分が炭素−炭素結合を介して結合させることが 好ましい。親油性部分は5から20までの炭素を持つアルキルなどの炭化水素で あることができる。これらのアルキルはヘキシルまたはドデシル などの非置換であることもでき、あるいは置換アルキルがベンジルまたはフェニ ルエチル基の場合のように、アリール部分などで置換されることもできる。また 、親油性部分はフェニル基またはトリル基などの置換または非置換同素環、同素 環系、複素環、複素環系、またはアダマンタンなどの多環式の親油性「ケージ」 部分であることもできる。特に、多環式の「ケージ」化合物の使用は取り分け有 利である(ツヅキ1991)。 本発明はさらに前述の化合物および脳への活性化合物の送達(すなわち、血液 −脳関門の浸透)を増強する物質を含んで成る組成物に関する。このような組成 物に使用するための物質は、パードリッジ1992、およびアレンおよびエベレ スト1983に記述されている。適当な物質としては、多層構造の小胞(multila mellar vessicles)または逆相揮発性小胞などのリン脂質小胞中に化合物を捕捉 するものが含まれる(アレンおよびエベレスト1983、およびフレスタら19 94)。 適当なリン脂質には、負に帯電したリン脂質、正に帯電したリン脂質、および 両性イオンのリン脂質が含まれる。適当なリン脂質としては、ホスファチジルイ ノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチ ジン酸、ジホスファチジルグリセロール、ポリ(エチレングリコール)−ホスフ ァチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、ジオ レオイルホスファチジルグリセロール、ジラウロイルホスファチジルグリセロー ル、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール、ジステアロイルホスファチジ ルグリセロール、ジミリストイルホスフ ァチジン酸、ジパルミトイルホスファチジン酸、ジミリストイルホスファチジル セリン、ジパルミトイルホスファチジルセリン、脳ホスファチジルセリン、ホス ファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、レ シチン、リゾレシチン、リゾホスファチジルエタノールアミン、セレブロシド、 ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、 ジステアロイルホスファチジルコリン、ジエライドイルホスファチジルコリン、 ジオレオイルホスファチジルコリン、ジラウロイルホスファチジルコリン、1− ミリストイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2 −ミリストイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ステアロイルホ スファチジルコリン、1−ステアロイル−2−パルミトイルホスファチジルコリ ン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファ チジルエタノールアミン、脳スフィンゴミエリン、ジパルミトイルスフィンゴミ エリン、ジステアロイルスフィンゴミエリン、およびこれらの混合物が挙げられ る。 リポソームのリン脂質含量は相当に変わり得るが、それらはホスファチジルコ リン(レシチン、例えば、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホス フォコリン)、ホスファチジルエタノールアミン(例えば、1,2−ジパルミト イル−sn−グリセロ−3−ホスフォエタノールアミン)、ホスファチジルセリ ン(例えば、1,2−ジパルミトイル−DL−α−ホスファチジル−L−セリン )、およびコレステロールの種々の組み合わせの形で含むことができることが有 利である。 リポソームは閉じ込められた水相を含む完全に閉じた2層膜である。リポソー ムは様々な多層ラメラ小胞(「MLV」)(それぞれが水相により隔てられてい る同心円状の2層膜により特徴付けられている玉葱様構造)または単一ラメラ小 胞(単一の2層膜を有する)のいずれであってもよい。 リポソーム調製物の下記のパラメータは小胞のサイズおよび脂質濃度の関数で ある。すなわち、(1)捕捉容積、与えられた量の脂質により閉じ込められた容 積として定義されるが、総脂質のモル当たりに捕捉されたリットル(リットル/ モル)の単位で表される、そして(2)カプセル化効率、この2層によって押し 出された水相の画分として定義されるが、パーセンテージとして表される。捕捉 容積はリポソームの半径と2層内膜の数に依存し、これは今度は小胞の脂質の組 成と培地のイオンの組成とにより影響される。カプセル化効率は脂質濃度に直接 比例し、脂質が多く存在すればそれだけ多くの溶質がリポソーム内から押し出さ れる(ディーマーおよびアスター1983を参照)。 リポソーム懸濁液を含む化合物を調製する方法は一般に、ゾーカら1980に よる総説にある方法などの通常のリポソーム調製法に従う。 一つの方法では、小胞を形成する脂質を適当な有機溶媒または溶媒系の中に入 れ、真空中または不活性ガスの下で乾燥(または凍結乾燥)して脂質膜を形成さ せる。前述の化合物は膜を形成する脂質の中に含めるのが好ましい。脂質溶液中 の化合物の濃度は、リポソ ーム中の最大薬物捕捉を生ずるように、リポソーム中の化合物の最終最大濃度よ りも過剰モルで含めることができる。 乾燥脂質または乾燥脂質/化合物を水和するのに使用する水性媒地は生理学的 に適合し得る培地、好ましくは非経口用液体置換に使用されるようなパイロジェ ンフリーの生理的食塩水または5%のデキストロース水溶液であることが好まし い。脂質は迅速条件下で(攪拌を用い)または遅速条件下(攪拌なし)で水和さ せる。脂質は水和して多層ラメラ小胞体の懸濁液を形成する。そのサイズは通常 約0.5ミクロンから約10ミクロンまたはそれ以上である。一般に、上の手順 でMLVのサイズ分布は、振盪しながらより迅速に脂質膜を水和させることによ り、より小さなサイズの方に動かすことができる。生ずる2層膜の構造は、脂質 の疎水性(非−極性)の「尾」が2層の中心に向かって向いており、他方親水性 (すなわち、極性)の「頭」が水相の方へ向いているような構造である。 別の方法では、乾燥した小胞形成用の脂質と上述の苦痛除去性の化合物を適当 な量で混合して、水と混合し得る有機溶媒または溶媒混合液の中に、必要なとき は加温しながら、溶解する。そのような溶媒の例としては、エタノール、または 種々の割合のエタノールとジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられる。次 いで、化合物/脂質/溶媒混合物を十分容量の水相に添加して、瞬間的にリポソ ームを形成させる。すべての脂質を溶融状態に維持するために必要ならば、水相 を加温してもよい。水相は迅速に攪拌したりまたは穏和に振り混ぜたりしてもよ い。化合物/脂質/溶媒混合物を急速に小さな穴または孔に直接注入することが できる。数分間から数時間 のインキュベーションの後、例えば、減圧または透析により有機溶媒を除去する と、ヒト投与に適したリポソーム懸濁液が得られる。 別の方法では、化合物と乾燥した小胞形成用脂質を適当な量で混合し、凍結乾 燥(ライオフィリゼーション)で除去するには十分に高い蒸気圧および凍結点を 持つ適当な有機溶媒の中に、必要があれば加温して溶解する。そのような溶媒の 例としては、t−ブタノールやベンゼンがある。化合物/脂質/溶媒混合物をつ いで凍結し高真空下に置く。凍結の方法の例としては、「シェル−フリージング 」が含まれる。この方法は、化合物/脂質/溶媒混合物を含む容器を容器の壁と 液体との接触を最小にするため渦巻きまたは回転させ、そしてこの容器を液体窒 素またはアルコールやアセトンなどの溶媒と混合したドライアイスなどの冷却物 質中に置く。このようにして化合物/脂質/溶媒混合物の構成成分を分離させる ことなくこの混合物を迅速に凍結する。ふわふわした乾燥粉末が凍結乾燥による 溶媒の除去から得られる。この化合物/脂質粉末は構成成分の化学的分解や湿気 の吸収を減少させた条件下で長期間貯蔵することができる。このような条件の例 としては、乾燥した不活性ガス(アルゴンや窒素など)の雰囲気下での密封や冷 所での貯蔵が挙げられる。この物質の投与が望まれるときは、生理学的に適合し 得る水性媒体、好ましくは発熱物質を含まない生理的食塩水または非経口用液体 置換のために使用される5%デキストロース水溶液を添加することにより再構成 が行われる。再構成はリポソームの自発的形成を惹き起こす。それは以下に詳述 する方法によりサイズ別に精製することができる。 また、リポソームがカプセル化された化合物を含むように調製される場合には 、高カプセル化効率を生ずるリポソーム調製法を用いるのが好ましい。例えば、 ゾーカら1980により記述された逆相蒸発法は約50%ほどの高いカプセル化 効率を生ずる。その結果、カプセル化された化合物(例えば、ペプチドホルモン )の損失は最小となる。この方法により製造される逆相蒸発小胞(「REV」) はオリゴラメラが優勢でありそして大部分は約0.3〜20ミクロンの間にあり そして平均0.4〜0.5ミクロンであるサイズの不均質性を有する。 リポソーム懸濁液は小胞小胞の選択的サイズ分布を行うためにサイズで区分す ることができる。サイズ区分は大きなリポソームを除き、最適な薬物動力学的性 質を持つ定められたサイズ範囲を製造するのに役立つ。 幾つかの技術がリポソームのサイズおよびサイズの不均質性を減らすために利 用することができる。浴音波処理またはプローブ音波処理のいずれかによりリポ ソーム懸濁液を音波処理すると、約0.025ミクロンよりも小さなサイズの小 さな単ラメラ小胞まで次第にサイズの減少化が生ずる。均質化は大きなリポソー ムを小さなものに断片化する剪断エネルギーに依存する別の方法である。代表的 な均質化手順では、MLVを標準的なエマルジョンホモゲナイザーを通して再還 流させ、または選択されたリポソームサイズが観察されるまで小さな穴を通して 高い剪断力で押し出す。両法ともに、粒子サイズ分布は通常のレーザービーム粒 子サイズ区別により監視する。 小孔のポリカーボネート膜を通してリポソームを押し出す方法は、膜の穴のサ イズによって比較的良く規定されたサイズ分布までリポソームサイズを低下させ る効率的方法である。通常、懸濁液は望みのリポソームサイズ分布が得られるま で、膜を通して数サイクル行われる。リポソームサイズを次第に減少させるため リポソームを次々とより小さな穴の膜を通して押し出すことができる。 遠心分離およびモレキュラーシーブクロマトグラフィーは粒子サイズを減少さ せたリポソーム懸濁液を製造するのに利用できる他の方法である。これらの二つ の方法は両方とも大きな粒子をより小さな粒子へ変換するのではなく、より大き な粒子の優先的除去を含んでいる。リポソームの収率はそれに応じて減少する。 望みの化合物をリポソーム中に含む組成物は、経口投与、皮下投与、筋肉内投 与、または静脈内投与を含む通常の投与方法のいずれかにより投与することがで きる。 本発明は以下の実施例によりさらに例示される。 実施例 実施例1−−方法 動物。雄スプラーグ−ドーリーラット(200〜300グラム)または雄スイ ス−ウエブスターアルビノマウス(20〜35グラム)(タコニック・ファーム ズ・インク、ジャーマンタウン、NY) を12−時間の明/暗逆サイクル(19:00に点灯、07:00に消灯)で維 持し、そして痛覚受容(nociceptive)テストに使用した。全ての実験はオールバ ニ・メジカル・カレッジのザ・インスティチューショナル・アニマル・ケア・ア ンド・ユース・コミティーの監査および承認を得た。 薬物および溶液。シメチジンおよびSKF92374は塩酸(1.0〜1.2 N)に溶解し、pHを5.5〜6.5まで滴定し、そして食塩水で希釈した。H A二塩酸塩は食塩水または緩衝液に溶解した。イン・ビボのビークルグループは 食塩水またはマレイン酸ナトリウムの食塩水溶液を投与された。示した薬物の投 与量はすべて、それぞれ二塩酸塩および塩酸塩として投与されたHAおよびラニ チジンの場合を除き、塩基の投与量である。 微小注射のための手術。スタイレットに沿って長く埋め込まれたガイドカニュ ーレおよび注射用カニューレからなる微小注射装置は以前に詳細に記述された( クレーンおよびグリック1979)。ラットをメトヘキシタール(50mg/k g)およびメトキシフルランで補足して麻酔した。片側のガイドカニューレを脳 の中に立体配列的に埋め込み、そしてステンレススチールの3個のネジおよび歯 科用セメントで頭蓋骨に固定する。手術後、テストの1週間前に動物を個室に入 れ、食餌および水を自由に摂れるようにした。ガイドカニューレは背腺(dorsal raphe)のレベルで脳水道周辺灰白質の腹、外側面(「PAG/DR」)または 左側脳室のいずれかに注射できるように埋め込まれた。ガイドカニューレに対す る座標(前頂からのmmで(パクシノスおよびワトソン1988))は、PAG /DR:AP−7.8,ML+1.8,DV−3.8,頂角は14°(PAG/ DR注射部位の例示については、ソバーンら1994、およびハフおよびノルウ オーク1992参照)、側脳室(脳室内):AP−0.8,ML+1.5,DV −3.3,頂角0°であった。注射用カニューレは、脳室内注射およびPAG/ DR注射それぞれのためにガイドの先端を越えて腹の方へ1mmおよび2mm延 びるように作られた。動物はそれぞれ1回の実験のためにだけ使用された。 微小注射および痛覚受容テスト(ラット)。2種の痛覚受容テストを使用した 。輻射熱尾打撃テスト(ダムールおよびスミス1941)およびホットプレート テスト(エディおよびライムバッハ1953)である。尾打撃テストでは、輻射 熱源は15秒遮断を用い潜伏ベースラインが一般に3秒と4秒の間になるように 設定された。この熱源は個々の動物に対して調節することはしなかった。尾の腹 側表面(先端から2〜5cm)を輻射熱に曝し、そして尾の運動の潜伏期間を記 録した。ホットプレートテストの場合は、動物を52°表面の上に置き、そして 最高曝露60秒で後足の持ち上げまたはなめる動作までの潜伏期間を記録した。 潜伏期間のベースラインは9秒〜12秒であった。昼間サイクルの暗部分で3〜 7時間、痛覚受容のベースラインのためにテストした(1回のホットプレートテ ストの後、3回の尾打撃テスト)。動物を実験室のパッドで包んで優しく保護し 、スタイレットを取り外し、そして注射用カニューレを挿入した。薬物を手動で 注射した(PAG/DR実験では1分間にわたって0.5μlの総量、脳室内実 験の場合は5分間にわたって5μl)。注射の成功は注射筒とカニューレの間の 管の中の空気 の泡の動きの追跡および液洩れのないことにより確保された。注入終了後1分で 注射用カニューレを取り除き、そしてスタイレットで置換した。スタイレットで 置換した後5分、10分および30分に動物を1回のホットブレートテストおよ び尾打撃テストにより再テストした。各尾打撃テストはホットプレートテストの 1分後に行われた。PAG/DR脳内研究では尾打撃テストは行わなかった。各 実験の終わりに、動物にペントバルビタール(50mg/kg)の腹膜腔内注射 および墨汁の脳内(0.5μl)または脳室内(5μl)注射を行った。脳内注 射の後、脳を摘出し、凍結し、20μmで切片とし、そしてスザンブラックおよ びニュートラルレッドで染色して(シャピロら1983)注射部位を確認した。 その位置が標的部位の外側にあった動物または注射が不成功であった動物のデー タは除外した。脳室内注射の成功は脳室系の全体に墨汁が適当に分布しているこ とを観察することにより確認した。 微小注射および痛覚受容テスト(マウス)。マウスは55°の水温で尾の浸漬 痛覚受容テスト(シーウエルおよびスペンサー1976)によりテストした。対 照の潜伏期間および遮断潜伏期間はそれぞれ1〜2秒および8秒であった。ベー スラインテストの後に、マウスをエーテルで軽く麻酔し、そして微小注射(2μ l、1分注入)を先に記述されたように(グリックら1975、ハフら1984 )頭蓋骨に適用し、立体配列的に穴を開けられたプレクシガラスブロックを使用 して側脳室中に行った。切開部は傷ロクリップで閉じた。この外科/麻酔手順は 注射後5分以内に動物を覚醒状態にし、正常なように見えた。墨汁はすべての主 体に使用して脳室内注射を確認した。注入の終了後の示された時間に動物を再テ ストした。正 常な(すなわち、逆でない)明/暗サイクルのマウスを用いてSKF92374 を用いるマウス実験を行った。 抗痛覚受容データの分析。各動物の抗痛覚受容スコアは最高可能効果のパーセ ント(「%MPE」)として計算された。ここで、 尾打撃テストの場合は、薬物治療前の第3の潜伏期間がベースラインスコアとし て使用された。その理由は薬物を投与されなかったとき最初の2スコアはその後 の潜伏期間よりも高いからである。各治療グループに対する結果は、平均%MP E±S.E.M.として与えられる。1要因(薬物)、繰り返し−メジャー(時 間)分散分析(「ANOVA」)を使用して%MPEスコアを分析した。そして 必要な場合はLSDポスト−ホック比較を使用した(スタティスティカ・CSS ・インク、タルサ、OK)。データは繰り返し非線型回帰法(スタティスティカ )の使用により次の方程式に適合させた。 上式中、Eは観察された鎮痛効果(%MPE)であり、Emaxはこ の薬物の最大鎮痛効果(%MPE)であり、Dは注射された薬物(μg)の投与 量であり、nは関数のスロープであり、そしてED50は50%最大効果を誘発す る薬物の投与量(μg)である。EmaxはシメチジンおよびSKF92374の データに対して100%となるように設定された。そしてパラメータED50およ びnが評価された。HAの用量−反応曲線の場合は、Emaxは他のパラメータと 適合された。シメチジンとSKF92374の間のED50値またはn値の統計的 差は非線型回帰プログラム(スタティスティカ)内で評価された。ある場合には 、データはプログラムRS/1(BBNソフトウエア、ケンブリッジ、MA)と も適合させた。実施例2−−鎮痛活性の結果 ブリムアミド、SKF92374、ノルブリムアミド、メチアミド、ラニチジ ン、チオチジン、VUF4684、VUF4685、VUF4686、VUF4 740、およびVUF5261の鎮痛活性は表1にまとめてある。ラットとマウ スを、実施例1で記述したように尾打撃(「TF」)テスト、ホットプレート( 「HP」)テスト、または尾浸漬(「TI」)テストのいずれかで痛覚受容ベー スラインについてテストした。次いで、これらに示した薬物(または食塩水ビー クル)を脳室内投与により投与し、そして10分後に再テストした。鎮痛データ を所与の主体数に対して記述したように計算して%MPE(平均値±S.E.M .)として表示する。ベースライン痛覚受容スコアはグループ間で差異はなかっ た。ANOVAにより表1のすべての薬物が有意の抗痛覚受容活性を誘発するこ とが明らかにされた。*,**は同一の種およびテストで食塩水処理と有意に異なる(それぞれP<0. 02,0.001)。 †はマウスにおける尾浸漬テスト。 図1はブリムアミド、SKF92374、およびメチアミドの鎮痛活性を示す 。すべての化合物がラットの尾打撃テストで投与量に関係する鎮痛反応を誘発し た、そして3種の化合物はすべて100%反応レベル(すなわち、完全な鎮痛反 応を誘発する)を誘発することもできた。図2はこれらの化合物が脳内投与の後 でも活性であることを示す。SKF92374は脳水道周辺灰白質内、苦痛伝達 の調節に関与することが知られている中脳領域に脳内微小注射した後に鎮痛反応 を誘発した。表1に示すように、ノルブリムアミドもブリムアミド処理後に見出 される反応に類似の投与量−関連性の鎮痛反応を誘発した。さらに、表1から、 これらの化合物がホットプレート痛覚受容テストで活性であること、そしてフラ ン(ラニチジン)およびチアゾール(チオチジン)もマウス尾浸漬テストで痛覚 脱失を誘発したことが明らかである。実施例3−−脳室内投与された薬物の抗痛覚受容効果 これらの化合物(HA、シメチジン、およびSKF92374)はホットプレ ートテストおよび尾打撃テストの両方で3倍にも及ぶ広い投与量範囲にわたって テストされた。それぞれの薬物についてのこれらの結果のANOVAにより、有 意の薬物効果および時間効果(P<0.01)がHA、シメチジン、およびSK F92374に対し両方の痛覚受容テストで明らかにされた。抗痛覚受容反応は ホットプレートテストでは10分でそして尾打撃テストでは5〜10分で最高で あった。このようにして、10分データの点が用量−反応の結果(図3)を例示 するために使用された。図示されているように、シメチジン(30〜300μg )およびSKF92374(3〜300μg)は両方とも、明白な用量−関連性 の抗痛覚受容 効果(P<0.05)を両痛覚受容テストで誘発した。シメチジンとSKF92 374の用量−反応曲線の統計学的比較から、いずれの痛覚受容テストでもスロ ープに有意差は示されなかった(P>0.05)。これらのデータは共通のスロ ープに適合し(ホットプレートテストおよび尾打撃テストに対しそれぞれn=3 .7および5.9)、そしてED50の値がこれらの化合物に対して推定された( ホットプレートテストおよび尾打撃テストに対しそれぞれシメチジンは105. 3±12.2、114.1±12.4μg、SKF92374では67.4±6 .4、64.5±4.0μg)。シメチジンおよびSKF92374に対して推 定されたED50の値の統計学的比較から、両方の痛覚受容テスト(P<0.02 )で後者が前者よりも有意により強力であることが見出された。HAも10〜1 00μgで有意の抗痛覚受容性を誘発した。しかしながら、最大投与量(100 μg)は最大効果を引き起こさず、逆U字型の用量−反応曲線(図3Aおよび3 B)を生じた。これらの結果(3〜30μg)の用量−関連性の部分を適合させ ると、ホットプレートテストおよび尾打撃テストでのHAに対してそれぞれED50 (5.5、9.4μg)、スロープ関数(n=2.5、8.3)、そしてEma x (81.3%、66.5%)が得られた。 本発明は例示のため詳細に記述されたが、このような詳細はこの目的のためだ けのものであり、次の請求の範囲により規定される本発明の精神および範囲から 逸脱することなく当分野における熟練者により変化が与えられ得るものであるこ とが理解されるべきである。引用文献のリスト アレンおよびエベレスト、「リポソームサイズおよび薬物放出性のラットにおけ るカプセル化薬物の薬物動力学に対する影響」、J.Pharmacol.Exp.Ther.,22 6:539-544(1983)。 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/454 A61K 31/454 A61P 25/04 A61P 25/04 C07D 233/64 104 C07D 233/64 104 277/48 277/48 307/52 307/52 401/04 401/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 主体の苦痛を抑制する方法であって、次の式を有する化合物または薬学的 に許容され得るその塩を提供する工程および苦痛を抑制するのに有効な量のその 化合物を主体に投与する工程を含んで成る方法、 上式中、 Zは5員または6員の複素環を完成するために必要な原子を表し、 Dは1−ピペリド−4−イル部分、−Q−NH−部分、または−Q−S−部分 であり、 Qは架橋基であり、 R1は水素原子、R3またはR4であり、 R2はR3であり、 A1およびA2はそれぞれ水素原子であり、あるいはA1およびA2が一緒になっ てA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形成しており、 XはS、N−CN、CHNO2、O、またはNHであり、ただしDが−Q−S −部分であるときはXはNHであることを条件とし、 R3は置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、 置換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環より成る群 から選択されるものであり、 R4は次式を有する部分であり −W−T −W−は−O−、−S−、−S−S−、−C(O)−O−、−C(O)−S− 、−C(O)−N(R5)−、−N(R5)−、または−CH=N−であり、 Tは置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、置 換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環、およびタン パク性の輸送ベクターより成る群から選択されるものであり、そして R5は水素原子、置換アルキル、または非置換アルキルであり、ただしA1およ びA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形 成するときはXはN−CNであり、そしてZは−NH−CH=N−であり、Qは −CH2SCH2CH2−でないことを条件とする。 2. 5員環または6員環が置換されまたは置換されていないものである請求項 1記載の方法。 3. Dが−Q−NH−部分であり、かつ、Qが次の式を有するものである、請 求項1記載の方法、 −(CH2m−(Y)s−(CH2n− 上式中、 YはO、S、Se、またはNHであり、 mは0から5までの整数であり、 nは0から5までの整数であり、そして sは0または1である。 4. A1およびA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の第 2の結合を形成し、YがSであり、mが1であり、nが2から5までの整数であ り、かつsが0または1である、請求項3記載の方法。 5. Zが−NH−CH=N−である、請求項4記載の方法。 6. sが0である、請求項5記載の方法。 7. nが3である、請求項6記載の方法。 8. XがSである、請求項7記載の方法。 9. R1が水素原子であり、かつ、R2がメチルである、請求項8記載の方法。 10. R1が水素原子であり、かつ、R2がフェニルである、請求項8記載の方 法。 11. R1が水素原子であり、かつ、R2がベンジルである、請求項8記載の方 法。 12. R1が水素原子であり、かつ、R2がフェニルエチルである、請求項8記 載の方法。 13. R1が水素原子であり、かつ、R2がシクロヘキシルである、請求項8記 載の方法。 14. nが2である、請求項6記載の方法。 15. XがN−CNである、請求項10記載の方法。 16. R1が水素原子であり、かつ、R2がメチルである、請求項15記載の方 法。 17. XがSである、請求項14記載の方法。 18. R1が水素原子であり、かつ、R2がメチルである、請求項17記載の方 法。 19. nが5である、請求項6記載の方法。 20. XがSである、請求項19記載の方法。 21. R1が水素原子であり、かつ、R2がメチルである、請求項20記載の方 法。 22. R1が水素原子であり、かつ、R2がフェニルである、請求項20記載の 方法。 23. sが1である、請求項5記載の方法。 24. nが2である、請求項23記載の方法。 25. XがSである、請求項24記載の方法。 26. R1およびR2がそれぞれメチルである、請求項25記載の方法。 27. Zが−S−CR6=N−であり、かつ、R6が水素原子、置換アルキル、 非置換アルキル、置換アミン、非置換アミン、置換イミン、または非置換イミン である、請求項4記載の方法。 28. sが1であり、かつ、nが2である、請求項27記載の方法。 29. XがN−CNである、請求項28記載の方法。 30. R1が水素原子であり、R2がメチルであり、かつ、R6がN=C(NH22である、請求項29記載の方法。 31. Zが−CH=CR6−O−であり、かつ、R6が水素原子、置換アルキル 、非置換アルキル、置換アミン、非置換アミン、置換イミン、または非置換イミ ンである、請求項4記載の方法。 32. sが1であり、かつ、nが2である、請求項31記載の方法。 33. XがCHNO2である、請求項32記載の方法。 34. R1が水素原子であり、R2がメチルであり、かつ、R6がCH2N(CH32である、請求項33記載の方法。 35. Dが1−ピペリド−4−イル部分である、請求項1記載の方法。 36. A1およびA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の 第2の結合を形成し、かつ、Zが−NH−CH=N−である、請求項35記載の 方法。 37. XがSである、請求項36記載の方法。 38. R1が水素原子であり、R2がメチルである、請求項37記載の方法。 39. R1が水素原子であり、R2がフェニルである、請求項37記載の方法。 40. 該化合物が脳浸透性である、請求項1記載の方法。 41. R1およびR2の少なくとも一つが親油性である、請求項40記載の方法 。 42. 化合物の該投与が化合物の経口投与を含むものである、請 求項1記載の方法。 43. その量が主体の体重のkg当たり約3mgから約25mgである、請求 項42記載の方法。 44. 化合物の該投与が化合物の非経口的投与を含むものである、請求項1記 載の方法。 45. その量が主体の体重のkg当たり約1mgから約8mgである、請求項 44記載の方法。 46. 化合物の該投与が化合物の脳室内注射を含むものである、請求項1記載 の方法。 47. その量が約5mgから約40mgである、請求項46記載の方法。 48. 化合物の該投与が化合物の脳内注射を含むものである、請求項1記載の 方法。 49. その量が約30μgから約100μgである、請求項48記載の方法。 50. 化合物がその化合物と制御放出用媒体とを含む処方(formulation)で投 与され、そして該投与が主体の脳の中へその処方を埋め込むことを含むものであ る、請求項1記載の方法。 51. その化合物の脳浸透性を増強する物質を主体に投与することをさらに含 むものである、請求項1記載の方法。 52. この物質がその化合物とこの物質とを含む処方中で共−投与されるもの である、請求項51記載の方法。 53. この物質がリポソームでありそして処方がリポソーム中にカプセル化さ れた化合物を含むものである、請求項52記載の方法。 54. この物質がその化合物とは別に投与されるものである、請求項51記載 の方法。 55. この物質が高浸透圧糖溶液である、請求項54記載の方法。 56. 主体の苦痛を抑制する方法であって、次の式を有する化合物または薬学 的に許容され得るその塩を提供する工程、この化合物を脳浸透性とするためこの 化合物を改変する工程、および苦痛を抑制するのに有効な量の改変された化合物 を主体に投与する工程を含んで成る方法、 上式中、 Zは5員または6員の複素環を完成するために必要な原子を表し、 Dは1−ピペリド−4−イル部分、−Q−NH−部分、または−Q−S−部分 であり、 Qは架橋基であり、 R1は水素原子、R3またはR4であり、 R2はR3であり、 A1およびA2はそれぞれ水素原子であり、あるいはA1およびA2が一緒になっ てA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形成しており、 XはS、N−CN、またはCHNO2、O、またはNHであり、ただし、Dが −Q−S−部分であるときはXはNHであることを条件とし、 R3は置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、 置換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環より成る群 から選択されるものであり、 R4は次式を有する部分であり −W−T −W−は−O−、−S−、−S−S−、−C(O)−O−、−C(O)−S− 、−C(O)−N(R5)−、−N(R5)−、または−CH=N−であり、 Tは置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、置 換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環、およびタン パク性の輸送ベクターより成る群から選択されるものであり、そして R5は水素原子、置換アルキル、または非置換アルキルであり、ただしA1およ びA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形 成するときは、XはN−CNであり、そしてZは−NH−CH=N−であり、Q は−CH2SCH2CH2−でないことを条件とする。 57. 次の式を有する化合物または薬学的に許容され得るその塩、 上式中、 Zは5員または6員の複素環を完成するために必要な原子を表し、 Qは架橋基であり、 R1は水素原子、R3またはR4であり、 R2はR3であり、 A1およびA2はそれぞれ水素原子であり、あるいはA1およびA2が一緒になっ てA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形成しており、 XはS、N−CN、またはCHNO2であり、 R3は置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、 置換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環より成る群 から選択されるものであり、 R4は次式を有する部分であり −W−T −W−は−O−、−S−、−S−S−、−C(O)−O−、−C(O)−S− 、−C(O)−N(R5)−、−N(R5)−、または−CH=N−であり、 Tは置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、置 換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環、およびタン パク性の輸送ベクターより成る群から選択されるものであり、そして R5は水素原子、置換アルキル、または非置換アルキルであり、ただしA1およ びA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形 成するときは、XはN−CNであり、そしてZは−NH−CH=N−であり、Q は−CH2SCH2CH2−でないことを条件とし、そしてさらにR1およびR2の 少なくとも一つが親油性であることを条件とする。 58. Qが次の式を持つものである、請求項57記載の化合物、 −(CH2m−(Y)s−(CH2n− 上式中、 YはO、S、Se、またはNHであり、 mは0から5までの整数であり、 nは0から5までの整数であり、そして sは0または1である。 59. A1およびA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の 第2の結合を形成し、YがSであり、mが1であ り、nが2から5までの整数であり、そしてsが0または1である、請求項58 記載の化合物。 60. Zが−NH−CH=N−である、請求項59記載の化合物。 61. sが0である、請求項60記載の化合物。 62. nが3である、請求項61記載の化合物。 63. XがSである、請求項62記載の化合物。 64. R1が水素原子であり、R2が親油性である、請求項63記載の化合物。 65. R2がフェニルである、請求項64記載の化合物。 66. R2がベンジルである、請求項64記載の化合物。 67. R2がフェニルエチルである、請求項64記載の化合物。 68. R2がシクロヘキシルである、請求項64記載の化合物。 69. nが2である、請求項61記載の化合物。 70. XがN−CNである、請求項69記載の化合物。 71. R1が水素原子であり、R2が親油性である、請求項70記載の化合物。 72. XがSである、請求項69記載の化合物。 73. R1が水素原子であり、R2が親油性である、請求項72記載の化合物。 74. nが5である、請求項61記載の化合物。 75. XがSである、請求項74記載の化合物。 76. R1が水素原子であり、R2が親油性である、請求項75記載の化合物。 77. R2がフェニルである、請求項76記載の化合物。 78. sが1である、請求項60記載の化合物。 79. nが2である、請求項78記載の化合物。 80. XがSである、請求項79記載の化合物。 81. R1がメチルであり、R2が親油性である、請求項80記載の化合物。 82. Zが−S−CR6=N−およびR6が水素原子、置換アルキル、非置換ア ルキル、置換アミン、非置換アミン、置換イミン、または非置換イミンである、 請求項59記載の化合物。 83. sが1であり、nが2である、請求項82記載の化合物。 84. XがN−CNである、請求項83記載の化合物。 85. R1が水素原子であり、R6がN=C(NH22であり、そしてR2が親 油性である、請求項84記載の化合物。 86. Zが−CH=CR6−O−でありそしてR6が水素原子、置換アルキル、 非置換アルキル、置換アミン、非置換アミン、置換イミン、または非置換イミン である、請求項59記載の化合物。 87. sが1であり、nが2である、請求項86記載の化合物。 88. XがCHNO2である、請求項87記載の化合物。 89. R1が水素原子であり、R6がCH2N(CH32であり、そしてR2が親 油性である、請求項88記載の化合物。 90. 次の式を有する化合物または薬学的に許容され得るその塩および該化合 物の脳浸透性を増強させる物質を含んで成る苦痛抑制に有用な組成物、 上式中、 Zは5員または6員の複素環を完成するために必要な原子を表し、 Dは1−ピペリド−4−イル部分、−Q−NH−部分、または−Q−S−部分 であり、 Qは架橋基であり、 R1は水素原子、R3またはR4であり、 R2はR3であり、 A1およびA2はそれぞれ水素原子であり、あるいはA1およびA2が一緒になっ てA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形成しており、 XはS、N−CN、またはCHNO2、O、またはNHであり、ただし、Dが −Q−S−部分であるときはXはNHであることを条件とし、 R3は置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、 置換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環より成る群 から選択されるものであり、 R4は次式を有する部分であり −W−T −W−は−O−、−S−、−S−S−、−C(O)−O−、−C(O)−S− 、−C(O)−N(R5)−、−N(R5)−、または−CH=N−であり、 Tは置換または非置換のアルキル、置換または非置換の4〜8員の同素環、置 換または非置換の4〜8員の複素環、置換または非置換の縮合多環、およびタン パク性の輸送ベクターより成る群から選択されるものであり、そして R5は水素原子、置換アルキル、または非置換アルキルであり、ただしA1およ びA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の第2の結合を形 成するときは、XはN−CNであり、そしてZは−NH−CH=N−であり、Q は−CH2SCH2CH2−でないことを条件とする。 91. Dが−Q−NH−部分でありそしてQが次の式を有するものである、請 求項90記載の組成物、 −(CH2m−(Y)s−(CH2n− 上式中、 YはO、S、Se、またはNHであり、 mは0から5までの整数であり、 nは0から5までの整数であり、そして sは0または1である。 92. A1およびA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間の 第2の結合を形成し、YがSであり、mが1であり、nが2から5までの整数で あり、そしてSが0または1である、請求項91記載の組成物。 93. Zが−NH−CH=N−である、請求項92記載の組成物。 94. sが0である、請求項93記載の組成物。 95. nが3である、請求項94記載の組成物。 96. XがSである、請求項95記載の組成物。 97. R1が水素原子であり、R2がメチルである、請求項96記載の組成物。 98. R1が水素原子であり、R2がフェニルである、請求項96記載の組成物 。 99. R1が水素原子であり、R2がベンジルである、請求項96記載の組成物 。 100. R1が水素原子であり、R2がフェニルエチルである、請求項96記載 の組成物。 101. R1が水素原子であり、R2がシクロヘキシルである、請求項96記載 の組成物。 102. nが2である、請求項94記載の組成物。 103. XがN−CNである、請求項102記載の組成物。 104. R1が水素原子であり、R2がメチルである、請求項103記載の組成 物。 105. XがSである、請求項102記載の組成物。 106. R1が水素原子であり、R2がメチルである、請求項105記載の組成 物。 107. nが5である、請求項94記載の組成物。 108. XがSである、請求項107記載の組成物。 109. R1が水素原子であり、R2がメチルである、請求項108記載の組成 物。 110. R1が水素原子であり、R2がフェニルである、請求項108記載の組 成物。 111. sが1である、請求項93記載の組成物。 112. nが2である、請求項111記載の組成物。 113. XがSである、請求項112記載の組成物。 114. R1およびR2がそれぞれメチルである、請求項113記載の組成物。 115. Zが−S−CR6=N−であり、そしてR6が水素原子、置換アルキル 、非置換アルキル、置換アミン、非置換アミン、置換イミン、または非置換イミ ンである、請求項92記載の組成物。 116. sが1であり、nが2である、請求項115記載の組成物。 117. XがN−CNである、請求項116記載の組成物。 118. R1が水素原子であり、R2がメチルであり、そしてR6がN=C(N H22である、請求項117記載の組成物。 119. Zが−CH=CR6−O−であり、そしてR6が水素原子、置換アルキ ル、非置換アルキル、置換アミン、非置換アミン、またはイミンである、請求項 92記載の組成物。 120. sが1であり、nが2である、請求項119記載の組成物。 121. XがCHNO2である、請求項120記載の組成物。 122. R1が水素原子であり、R2がメチルであり、そしてR6がCH2N(C H32である、請求項121記載の組成物。 123. Dが1−ピペリド−4−イル部分である、請求項90記載の組成物。 、 124. A1およびA2が一緒になってA1およびA2を担っている炭素原子の間 の第2の結合を形成し、Zが−NH−CH=N−である、請求項123記載の組 成物。 125. XがSである、請求項124記載の組成物。 126. R1が水素原子であり、R2がメチルである、請求項125記載の組成 物。 127. R1が水素原子であり、R2がフェニルである、請求項125記載の組 成物。 128. 該物質がリポソームである、請求項90記載の組成物。
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