JP2001526198A - ムース形成シャンプー組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の界面活性剤と、（ｉｉ）粒子径が≦１μｍであるコンディショニング剤の乳化粒子と、（ｉｉｉ）前記乳化粒子に対する付着ポリマーと、（ｉｖ）水性担体とを含む起泡性濃縮液と、（Ｂ）エアゾール噴射剤、とを含むコンディショニング効果の向上したムース形成クレンジングシャンプー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の技術分野 本発明はムース形成シャンプー組成物に関する。より詳細には、本発明は、シ
リコーンなどのコンディショニング剤の乳化粒子を含み、毛髪および／または皮
膚に対して有益となる良好なコンディショニング効果を付与するムース形成シャ
ンプー組成物に関する。

【０００２】 背景および従来技術 ヘアトリートメント配合物においてムースは、特に便利であり使用感の良い製
品である。一般にこの製品は、使用者が手で受け取ると、柔らかな泡を形成し、
容易に髪に行き渡らせることができる。

【０００３】 このようなムースは、ヘアスタイリング製品に関しては広範囲に使用されてい
ることが分かっている。一般に従来のヘアスタイリングムースは、水溶性ヘアス
タイリングポリマー、水、おそらくはコンディショニング剤、乳化剤、美観剤（
ａｅｓｔｈｅｔｉｃ ａｇｅｎｔ）、およびエアゾール噴射剤を利用している。
通常、ムースは水で濡らした毛髪に適用され、毛髪に広げて、乾燥させ、一時的
に固定し、水を使用したり洗髪によって除去することができる。

【０００４】 ムースの製品形態の洗い流すタイプの界面活性剤を主成分としたクレンジング
シャンプーの供給が望まれている。消費者は、ムースの取り出しおよび適用が容
易であり、目に入らずにムースを毛髪に行き渡らせることができることを評価し
ている。後者は、不快感があり目を刺激することもある洗浄用界面活性剤を主成
分とする組成物に関して特に好都合である。しかし、このタイプの従来技術のシ
ステムはあまり成功しておらず、これはコンディショニング効果が多くの人にと
っては不充分であったことが大きな理由となっている。

【０００５】 問題は、取り出し容器中のシャンプーの取り出しが容易でなければならないと
いうことに主に起因している。一般にこの要求は、コンディショニング剤を含む
シャンプーの場合にはうまくいかない。

【０００６】 例えば、多くの文献にも記載されるように、シリコーン類はシャンプーに混入
するコンディショニング剤として非常に望ましい。しかし、組成物中でシリコー
ンが分離するのを防ぐためにシャンプー基剤に通常要求される粘度は、エアゾー
ル組成物からシャンプーを効果的に取り出すためには一般に高すぎるという問題
が生じる。これは、製品がゆっくりと不均一に取り出されるようになるという取
り出しの問題として明確に認識される。

【０００７】 我々は、ムース製品形態から優れたコンディショニング性能を示す洗い流すタ
イプの界面活性剤を主成分としたクレンジングシャンプー組成物を製造可能であ
ることを発見した。

【０００８】 米国特許第５，０８５，８５７号は、シリコーン油のあらかじめ形成された水
性エマルションを含む毛髪用シャンプーについて記載しており、シリコーンは２
μｍ未満の小さな粒子径でエマルション中に混入している。このシャンプーは、
安定性を向上させるためにずり減粘性ポリマー（ｓｈｅａｒ ｔｈｉｎｎｉｎｇ
ｐｏｌｙｍｅｒ）または結晶性懸濁剤を含むことが好ましい。

【０００９】 欧州特許出願公開第０５２９８８３号および欧州特許出願公開第０６７４８９
８号は、マイクロエマルション化シリコーン油と陽イオン性付着ポリマーとを含
む毛髪用シャンプーを開示している。このシャンプー組成物は、優れた機械的安
定性、高い光透明性または透光性、および高いコンディショニング性を有すると
記載されている。

【００１０】 これらの公開物は、乳化したシリコーンなどのコンディショニング剤をムース
形成製品などの噴射剤式システムに利用できるとは開示も示唆もしていない。

【００１１】 発明の要約 本発明は、 （Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の界面活性剤と、 （ｉｉ）粒子径≦１μｍのコンディショニング剤の乳化粒子と、 （ｉｉｉ）乳化粒子に対する付着ポリマーと、 （ｉｖ）水性担体とを含む起泡性濃縮液と、 （Ｂ）エアゾール噴射剤とを含む、改善されたコンディショニング性能を有する
ムース形成クレンジングシャンプー組成物を提供する。

【００１２】 詳細な説明および好ましい実施態様 起泡性濃縮液 本発明のムース形成クレンジングシャンプー組成物は、起泡性濃縮液とエアゾ
ール噴射剤を含む。「濃縮液」という用語は、噴射剤以外のシャンプー組成物の
液体成分を指す場合に使用する。本明細書において「ムース」という用語は、泡
と同じものであり、他に明記しない限り取り出された製品を指す。

【００１３】 一般に、製品の取り出しやすさを最適化するためには、起泡性濃縮液の粘度が
３０００ｃｐｓを超えるべきではないことを発見した。

【００１４】 起泡性濃縮液の粘度は、好適には１〜３０００ｃｐｓ、好ましくは１０〜２０
００ｃｐｓ、理想的には１００〜１０００ｃｐｓの範囲である。

【００１５】 粘度は回転粘度計を使用し従来の方法によって測定される（ブルックフィール
ド・ビスコメーター（Ｂｒｏｏｋｆｉｅｌｄ Ｖｉｓｃｏｍｅｔｅｒ）、ＬＶＴ
型、ローター３番、２５℃において１２ｒｐｍで３０秒後）。

【００１６】 起泡性濃縮液について上述したような好適な粘度を実現するために、起泡性濃
縮液は結晶性懸濁剤を実質的に含まないことが特に好ましい。「実質的に含まな
い」とは、一般に起泡性濃縮液中にこのような物質量が約０．５％以下、好まし
くは約０．１％以下、理想的には約０．０５重量％以下であることを意味する。

【００１７】 結晶性懸濁剤としては、長鎖（例えばＣ８〜Ｃ２２）アシル誘導体材料および
長鎖アミンオキシド類が挙げられ、例えば、エチレングリコール長鎖エステル類
、長鎖脂肪酸のアルカノールアミド類、長鎖脂肪酸の長鎖エステル類、グリセリ
ル長鎖エステル類、長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル類、および長鎖アル
キルジメチルアミンオキシド類が挙げられる。この種類の一般的な懸濁剤として
は、Ｃ１４〜Ｃ２２脂肪酸のエチレングリコールエステル（例えば、エチレング
リコールジステアレート）、Ｃ１６〜Ｃ２２脂肪酸アルカノールアミド（例えば
、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミ
ド）、Ｃ１６〜Ｃ２２アルキルジメチルアミンオキシド、およびＮ，Ｎ−ジヒド
ロカルビル（Ｃ１２〜Ｃ２２）アミド安息香酸、およびこれらの塩が挙げられる
。

【００１８】 起泡性濃縮液について前述したような好適な粘度を実現するためには、希釈剤
などのレオロジー調整剤を混入することが好ましい場合もある。好適な希釈剤と
しては、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）、ポリプロピレングリコール（ＰＰ
Ｇ）、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、および
尿素が挙げられる。好ましい希釈剤はＰＥＧ４００およびＰＰＧ４００である。

【００１９】 コンディショニング剤 起泡性濃縮液は、粒子径≦１μｍのコンディショニング剤の乳化粒子を含む。

【００２０】 コンディショニング剤はマイクロエマルション化粒子の形態であることが特に
好ましい。通常このようなマイクロエマルション化粒子は粒子径が≦０．１５μ
ｍであり、好適には０．０１〜０．１５μｍである。

【００２１】 粒子径は、レーザー光散乱法により、マルヴァーン・インストルメンツ（Ｍａ
ｌｖｅｒｎ Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓ）社の２６００Ｄパーティクル・サイザー
（Ｐａｒｔｉｃｌｅ Ｓｉｚｅｒ）を使用して測定することができる。

【００２２】 本明細書で使用する、「コンディショニング剤」という用語は、毛髪および／
または皮膚に有益な特定のコンディショニング効果を付与するために使用される
任意の材料を含んでいる。例えば、皮膚に使用するシャンプー組成物には、保湿
剤、エッセンシャルオイル、太陽光線防護またはアフターサントリートメント材
料、閉塞作用油などの材料を使用することができる。毛髪に使用するシャンプー
組成物には、つや、柔軟性、くしの通しやすさ、濡れたときの取り扱い、帯電防
止性、損傷に対する保護、毛髪本体、ボリューム、スタイリング性、および扱い
やすさに関連する１つ以上の利益を付与する材料が好適である。

【００２３】 本発明における使用に好ましいコンディショニング剤としてはシリコーン類が
挙げられる。好適なシリコーン類は、１種類以上のポリアルキルシロキサン類、
一種類以上のポリアルキルアリールシロキサン類、またはそれらの混合物を挙げ
ることができる。シリコーンは組成物の水性マトリックスに不溶性であり、その
ため乳化された形態で分散粒子として存在する。

【００２４】 シリコーン自体の粘度（エマルションまたは最終シャンプー組成物の粘度では
ない）は１０，０００ｃｐｓ〜５，０００，０００ｃｐｓの範囲が好ましい。

【００２５】 好適なポリアルキルシロキサン類としては、ＣＴＦＡによる名称ジメチコーン
を有し、２５℃で１００，０００センチストークスを上限とする粘度を有するポ
リジメチルシロキサン類が挙げられる。これらのシロキサン類は、ゼネラル・エ
レクトリック・カンパニー社（Ｇｅｎｅｒａｌ Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｃｏｍｐａ
ｎｙ）のＶｉｓｃａｓｉｌシリーズ、およびダウ・コーニング（Ｄｏｗ Ｃｏｒ
ｎｉｎｇ）社のＤＣ ２００シリーズとして市販されている。粘度は、ダウ・コ
ーニング社試験法ＣＴＭ００４（１９７０年７月２０日）（Ｄｏｗ Ｃｏｒｎｉ
ｎｇ Ｃｏｒｐｏｒａｔｅ Ｔｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄ ＣＴＭ００４ Ｊｕｌｙ
２０ １９７０）にさらに詳述されているようにガラスキャピラリー粘度計を
用いて測定することができる。

【００２６】 ポリジエチルシロキサンも好適である。

【００２７】 米国特許第４，１５２，４１６号（Ｓｐｉｔｚｅｒ）、ならびにゼネラル・エ
レクトリック社シリコーンゴム製品データシート（Ｇｅｎｅｒａｌ Ｅｌｅｃｔ
ｒｉｃ Ｓｉｌｉｃｏｎｅ Ｒｕｂｂｅｒ ｐｒｏｄｕｃｔ Ｄａｔａ Ｓｈｅ
ｅｔ）ＳＥ３０、ＳＥ３３、ＳＥ５４およびＳＥ７６に記載されるようなシリコ
ーンゴムも好適である。「シリコーンゴム」とは、分子量が２００，０００〜１
，０００，０００のポリジオルガノシロキサン類を意味し、具体例としては、ポ
リジメチルシロキサンポリマー、ポリジメチルシロキサン／ジフェニル／メチル
ビニルシロキサンコポリマー、ポリジメチルシロキサン／メチルビニルシロキサ
ンコポリマー、およびそれらの混合物が挙げられる。

【００２８】 ＣＴＦＡによる名称アモジメチコーンを有するアミノ官能基を有するシリコー
ン類も本発明の組成物への使用に適しており、末端水酸基を有するポリジメチル
シロキサン類（ＣＴＦＡによる名称ジメチコノールを有する）も適している。

【００２９】 本発明で使用するシリコーン粒子のマイクロエマルションの調製のために種々
の方法を利用することができ、当技術分野において公知であり文献にも記載され
ている。

【００３０】 シリコーンマイクロエマルション調製の特に好ましい方法は、欧州特許出願公
開第２２８５７５号に記載される方法である。

【００３１】 この特許には、ポリジオロガノシロキサン前駆物質、界面活性剤、および水を
含む標準的エマルションと重合触媒媒体とを効果的な比率で連続的に混合しなが
ら加え、透明で安定なポリジオルガノシロキサンの水性マイクロエマルションを
形成することによる、高分子量シリコーンポリマーと水の安定なマイクロエマル
ションの調製方法が記載されている。

【００３２】 本発明での使用に好適なマイクロエマルションの調製方法が、欧州特許出願公
開第０１３８１９２号に記載されている。

【００３３】 あるいは、本発明での使用に適したマイクロエマルションはあらかじめマイク
ロエマルション化した形態で市販されている。あらかじめ形成されたマイクロエ
マルションは単純に混合するだけで起泡性濃縮液に混入することができるので、
これは特に好ましい。好適なあらかじめ形成されたマイクロエマルションの例と
しては、マイクロエマルションＤＣ２−１８６５、ＤＣ２−１８７０、およびＤ
Ｃ２−１３９１が挙げられ、これらすべてはダウ・コーニング社より市販されて
いる。これらすべては、ジメチコノールのマイクロエマルションである。

【００３４】 本発明のシャンプー組成物に混入するシリコーンの量は、所望のコンディショ
ニングの程度および使用する材料に依存する。好ましい量は、起泡性濃縮液の０
．０１〜約１０重量％であるが、これらの制限は絶対的なものではない。下限は
コンディショニング効果のある最低量によって定められ、上限は毛髪および／ま
たは皮膚が許容できないほどべたべたするのを防止できる最大量でによって定め
られる。我々は、起泡性濃縮液の０．５〜１．５重量％のシリコーン量が特に好
適な量であることを発見した。

【００３５】 コンディショニング剤のさらに好ましい種類のものは、毛髪本体およびボリュ
ームを向上する材料である。例としては、架橋シリコーンゴムおよびペル−アル
キル（またはアルケニル）炭化水素材料が挙げられる。

【００３６】 好適な架橋シリコーンゴムは、ＷＯ９６／３１１８８号に記載されている。好
ましい例は、ダウ・コーニング社よりＤＣ Ｘ２−１７８７として入手できる材
料である。

【００３７】 欧州特許第５６７３２６号および欧州特許第４９８１１９号には、スタイリン
グ性を付与し毛髪本体の質を高めるために好適なペルアルキル（またはアルケニ
ル）炭化水素材料について記載されている。好ましい材料はＰｒｅｓｐｅｒｓｅ
，Ｉｎｃ．社より商品名ＰＥＲＭＥＴＨＹＬとして入手できるポリイソブチレン
材料である。

【００３８】 本発明のシャンプー組成物に混入する毛髪本体およびボリュームを向上させる
材料の量は、所望する向上の程度および使用する材料に依存する。好ましい量は
、起泡性濃縮液の０．０１〜約１０重量％であるが、これらの制限は絶対的なも
のではない。下限は毛髪本体およびボリュームの向上効果が得られる最小量によ
って定められ、上限は毛髪が許容できない程度に堅くなるのをさけることができ
る最大量によって定められる。我々は、毛髪本体およびボリュームを向上させる
材料の量が起泡性濃縮液の０．１〜２重量％が特に好適な量であることを発見し
た。

【００３９】 界面活性剤 起泡性濃縮液は、クレンジング効果を得るための１種類以上の界面活性剤を含
む。界面活性剤は、シリコーンのマイクロエマルション化粒子の乳化剤としても
存在する。

【００４０】 シリコーンのマイクロエマルション化粒子の乳化剤として十分なクレンジング
効果が得られない場合は、さらなる界面活性剤が、追加のクレンジング成分とし
て存在する。このさらなるクレンジング界面活性剤は、乳化剤としての界面活性
剤と同じものでもよいし、異なる種類のものでもよい。

【００４１】 好適な乳化剤は当技術分野において公知であり、陰イオン界面活性剤および非
イオン界面活性剤が挙げられる。シリコーン粒子の乳化剤として使用される陰イ
オン界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのア
ルキルアリールスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、
ラウリルエーテル硫酸ナトリウムｎＥＯ（式中ｎは１〜２０である）などのアル
キルエーテル硫酸塩、オクチルフェノールエーテルスルフェートｎＥＯ（式中ｎ
は１〜２０である）などのアルキルフェノールエーテル硫酸塩、およびジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩が挙げられる。

【００４２】 シリコーン粒子の乳化剤として使用される非イオン界面活性剤の例としては、
ノニルフェノールエトキシレートｎＥＯ（式中ｎは１〜５０である）などのアル
キルフェノールエトキシレート、ラウリルアルコールｎＥＯ（式中ｎは１〜５０
である）などのアルコールエトキシレート、ポリオキシエチレンモノステアレー
ト（ここでオキシエチレン単位の数は１〜３０である）などのエステルエトキシ
レートが挙げられる。

【００４３】 通常、クレンジング界面活性剤は、陰イオン、非イオン、両性、および双性イ
オン性の界面活性剤、およびそれらの混合物から選択される。

【００４４】 本発明のシャンプー組成物のための好適な陰イオンクレンジング界面活性剤と
しては、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルカリールスルホン酸塩
、アルカノイルイセチオン酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸
塩、Ｎ−アルコイルサルコシネート、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン
酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルファ−オレフィンスルホン酸塩、お
よびアシルメチルタウレートが挙げられ、特にこれらのナトリウム塩、マグネシ
ウム塩、アンモニウム塩、ならびにモノ−、ジ−、トリエタノールアミン塩が挙
げられる。一般にアルキル基およびアシル基は８〜１８個の炭素原子を含み、不
飽和であってもよい。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、お
よびアルキルエーテルカルボン酸塩は、１分子当りで１〜１０個のエチレンオキ
シド単位またはプロピレンオキシド単位を含んでもよく、１分子当り２〜３個の
エチレンオキシド単位を含むことが好ましい。

【００４５】 好適な陰イオン界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル
エーテル硫酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸
アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ココイルイ
セチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、およびナトリウム
Ｎ−ラウリルサルコシネートが挙げられる。

【００４６】 本発明のシャンプー組成物への使用に適した非イオンクレンジング界面活性剤
としては、脂肪族（Ｃ_８〜Ｃ_１８）第１級または第２級直鎖または分岐鎖アルコ
ール類またはフェノール類とアルキレンオキシド類との縮合生成物が挙げること
ができ、通常はエチレンオキシドを含み一般に６〜３０個のエチレンオキシド基
を有する。他の好適な非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド類
、およびモノ−またはジアルキルアルカノールアミド類が挙げられる。後者の非
イオン界面活性剤の例としては、ココモノ−またはジ−エタノールアミドおよび
ココモノ−イソプロパノールアミドが挙げられる。

【００４７】 本発明の組成物への使用に適した両性または双性イオン性クレンジング界面活
性剤としては、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプ
ロピルベタイン、アルキルスルホベタイン（スルタイン類）、アルキルグリシネ
ート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンフォプロピオネート、ア
ルキルアンフォグリシネート、およびアルキルアミドプロピルヒドロキシルスル
タインを挙げることができる。例としては、ラウリルアミドオキシド、ココジメ
チルスルホプロピルベタインが挙げられ、さらに好ましくはラウリルベタイン、
ココアミドプロピルベタイン、およびココアンフォプロピオン酸ナトリウムが挙
げられる。

【００４８】 界面活性剤全体の量（高粘度シリコーンのマイクロエマルション化粒子の乳化
剤としての使用も含める）は、一般に起泡性濃縮液の３〜５０重量％、好ましく
は５〜３０重量％、より好ましくは１０重量％〜２５重量である。

【００４９】 付着ポリマー 起泡性濃縮液は、シリコーンのマイクロエマルション化粒子のための付着ポリ
マーを含む。「付着ポリマー」は、本発明のシャンプー組成物からのシリコーン
粒子の、使用中に意図する部位、すなわち毛髪および／または頭皮への付着を向
上させる物質を意味する。

【００５０】 付着ポリマーは、ホモポリマーでもよく、また２種類以上のモノマーから形成
されるものでもよい。ポリマーの分子量は、一般に５，０００〜１０，０００，
０００の間、通常は少なくとも１０，０００であり、好ましくは１００，０００
〜約２，０００，０００の範囲内である。ポリマーは、第４級アンモニウム基、
プロトン化アミノ基、またはそれらの混合物などの陽イオン性窒素を含む基を有
する。

【００５１】 １つの電荷を含むポリマーのモノマー単位の分子量の逆数として定義される付
着ポリマーの陽イオン電荷密度は、通常少なくとも０．１ｍｅｑ／ｇであり、好
ましくは０．８ｍｅｑ／ｇを超える。陽イオン電荷密度は、通常は４ｍｅｑ／ｇ
を超えない。３ｍｅｑ／ｇ未満であることが好ましく、より好ましくは２ｍｅｑ
／ｇ未満である。電荷密度は、電導度分析を使用して測定することができ、使用
に望まれるｐＨである一般的には約３〜９、好ましくは４〜８の間において上記
制限内となるべきである。

【００５２】 陽イオン性窒素含有基は、一般には付着ポリマーの全モノマー単位の一部の置
換基として存在する。従って、ポリマーがホモポリマーではない場合は、スペ−
サーとしての非陽イオン性モノマー単位を含有することができる。このようなポ
リマーは、ＣＴＦＡ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｉｎｇｒｅｄｉｅｎｔ Ｄｉｒｅｃｔ
ｏｒｙ，３ｒｄ ｅｄｉｔｉｏｎ（ＣＴＦＡ化粧品用成分総覧第３版）に記載さ
れている。陽イオン性モノマー単位と非イオン性モノマー単位の比は、必要な範
囲内の陽イオン電荷密度を有するポリマーが得られるように選択される。

【００５３】 好適な陽イオン性付着ポリマーとしては、例えば、陽イオン性アミンまたは第
４級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、（メタ）アクリルアミド、
アルキルおよびジアルキル（メタ）アクリルアミド、（メタ）アクリル酸アルキ
ル、ビニルカプロラクトン、およびビニルピロリジンなどの水溶性スペ−サーモ
ノマーとのコポリマーが挙げられる。アルキルおよびジアルキル置換モノマーは
、好ましくはＣ１〜Ｃ７アルキル基を有し、より好ましくはＣ１〜３アルキル基
を有する。他の好適なスペ−サーとしては、ビニルエステル類、ビニルアルコー
ル、無水マレイン酸、プロピレングリコール、およびエチレングリコールが挙げ
られる。

【００５４】 陽イオン性アミンは、特定の化学種および組成物のｐＨに依存して、第１級、
第２級、または第３級のアミン類のいずれでもよい。一般には第２級および第３
級アミン類であり、特に第３級アミン類が好ましい。

【００５５】 アミン置換ビニルモノマー類およびアミン類は、アミンの形態で重合して、４
級化によってアンモニウムに転化させることができる。

【００５６】 好適な陽イオン性アミノモノマーおよび第４級アンモニウムモノマーとしては
、例えば、アクリル酸ジアルキルアミノアルキル、メタクリル酸ジアルキルアミ
ノアルキル、アクリル酸モノアルキルアミノアルキル、メタクリル酸モノアルキ
ルアミノアルキル、トリアルキルメタクリルオキシアンモニウム塩、トリアルキ
ルアクリルオキシアンモニウム塩、ジアリル第４級アンモニウム塩で置換された
ビニル化合物、並びにピリジニウム、イミダゾリウムおよび４級化ピロリジンな
どの環状陽イオン性窒素含有環を有するビニル第４級アンモニウムモノマー、例
えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、およびア
ルキルビニルピロリジン塩が挙げられる。これらのモノマーのアルキル部分は、
好ましくはＣ１〜Ｃ３アルキルなどの低級アルキルであり、より好ましくはＣ１
およびＣ２アルキルである。

【００５７】 本発明での使用に好適なアミン置換ビニルモノマーとしては、アクリル酸ジア
ルキルアミノアルキル、メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル、ジアルキルア
ミノアルキルアクリルアミド、およびジアルキルアミノアルキルメタクリルアミ
ドが挙げられ、ここでアルキル基は好ましくはＣ１〜Ｃ７ヒドロカルビルであり
、より好ましくはＣ１〜Ｃ３アルキルである。

【００５８】 付着ポリマーは、アミン置換および／または第４級アンモニウム置換モノマー
および／または相溶性スペーサーモノマーから誘導されるモノマー単位の混合物
を含むことができる。

【００５９】 好適な付着ポリマーとしては、例えば：１−ビニル−２−ピロリジンと１−ビ
ニル−３−メチル−イミダゾリウム塩（例えば、塩化物）の陽イオン性コポリマ
ー（Ｃｏｓｍｅｔｉｃ，Ｔｏｉｌｅｔｒｙ，ａｎｄ Ｆｒａｇｒａｎｃｅ Ａｓ
ｓｏｃｉａｔｉｏｎ（ＣＴＦＡ）により業界ではポリクオータニウム−１６（Ｐ
ｏｌｙｑｕａｔｅｒｎｉｕｍ−１６）と呼ばれる）；１−ビニル−２−ピロリジ
ンとメタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマー（ＣＴＦＡにより業界では
ポリクオータニウム−１１と呼ばれる）；陽イオン性ジアリル第４級アンモニウ
ム含有ポリマー、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー
（業界（ＣＴＦＡ）ではポリクオータニウム６と呼ばれる）；米国特許第４，０
０９，２５６号に記載されるような３〜５個の炭素原子を有する不飽和カルボン
酸のホモポリマーおよびコポリマーのアミン−アルキルエステルの鉱酸塩；およ
び英国特許出願第９４０３１５６．４号に記載されるような陽イオン性ポリアク
リルアミドが挙げられる。

【００６０】 使用することができる他の陽イオン性付着ポリマーとしては、陽イオン性グア
ールガム誘導体、例えばグアールヒドロキシプロピルトリモニイウムクロリド（
セラニーズ社（Ｃｅｌａｎｅｓｅ Ｃｏｒｐ．）よりＪＡＧＵＡＲ商標シリーズ
として市販されている）が挙げられる。

【００６１】 例としては、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１３Ｓ（陽イオン性基の置換度が低く高粘度）
、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１５（中程度に置換され低粘度）、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１７（
高度に置換され高粘度）、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１６（ヒドロキシプロピル化陽イオ
ン性グアール誘導体、少量の置換基と第４級アンモニウム基を含む）、およびＪ
ＡＧＵＡＲ １６２（透明性が高く、置換度が低い中粘度グアール）が挙げられ
る。

【００６２】 好ましくは、付着ポリマーは、陽イオン性ポリアクリルアミド類および陽イオ
ン性グアール誘導体から選択される。特に好ましい付着ポリマーは、陽イオン電
荷密度が０．８ｍｅｑ／ｇのＪＡＧＵＡＲ Ｃ１３Ｓである。他の特に好適な材
料としては、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１５、ＪＡＧＵＡＲ Ｃ１７、およびＪＡＧＵＡ
Ｒ Ｃ１６、およびＪＡＧＵＡＲ Ｃ１６２が挙げられる。

【００６３】 付着ポリマーは、全組成物の約０．０１〜約１０重量％の量が存在でき、好ま
しくは起泡性濃縮液の約０．０１〜約１重量％であり、より好ましくは約０．０
４〜約０．５重量％である。

【００６４】 水性担体 起泡性濃縮液は、水性担体、すなわちシリコーンコンディショニング剤の粒子
のマイクロエマルションの連続相の主成分となる水を含む。一般に、水は起泡性
濃縮液の約２０〜約９９重量％の量で存在する。

【００６５】 噴射剤 本発明のシャンプー組成物はエアゾール噴射剤（Ｂ）を含む。この材料は容器
から他の材料を排出してムースを形成する働きをする。

【００６６】 噴射剤ガスには、エアゾール容器に従来使用された任意の液化性ガスを使用す
ることができる。好適な噴射剤の例としては、ジメチルエーテル、プロパン、ｎ
−ブタン、およびイソブタンが挙げられ、単独あるいは混合して使用される。噴
射剤の他の例としては、窒素、二酸化炭素、圧縮空気、およびデュポン社（Ｄｕ
Ｐｏｎｔ）より商品名ＤＹＭＥＬ １５２ａで販売される材料などのフルオロ
ハイドロカーボンが挙げられる。

【００６７】 噴射剤ガスの量は、エアゾール技術分野において公知である通常の要因によっ
て決定される。ムース用としては、クリーム状の泡で良好な感触を得るために、
噴射剤の量は、一般に約３〜約１５％、最適には約４〜約１０％である。

【００６８】 他の成分 本発明の組成物は、ヘアトリートメント配合物に通常使用される任意の他の成
分を含むことができる。このような他の成分としては、ヘアスタイリング樹脂、
着色剤、消泡剤、タンパク質、保湿剤、酸化防止剤、香料、抗菌剤、および日焼
け止め剤を挙げることができる。これらの各成分は目的を達成するために効果的
な量が混入される。

【００６９】 包装容器 本発明の組成物は典型的に、適当な加圧可能容器に起泡性濃縮液を充填して、
続いて容器を封止し、従来方法によって容器に噴射剤（Ｂ）を充填することによ
って製造される。

【００７０】 本発明を以下の非限定的な実施例によって説明する。

【００７１】 記載されるすべての部、パーセンテージ、および比率は、他に明記しない限り
重量を基準にしている。

【００７２】 実施例 以下の実施例により、本発明のムース形成シャンプー組成物を説明する。

【００７３】 実施例１ 以下の処方から起泡性濃縮液を調製した：

【００７４】

【表１】 ９３部の起泡性濃縮液と７部のＣＡＰ ４０（ブタン、２．７ｂａｒ）を使用し
て、この起泡性濃縮液からエアゾールムースを配合した。

【００７５】 実施例２ 以下の処方から起泡性濃縮液を調製した：

【００７６】

【表２】 ９３部の起泡性濃縮液と７部のＣＡＰ ４０（ブタン、２．７ｂａｒ）を使用し
て、この起泡性濃縮液からエアゾールムースを配合した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 リード，ユーアン・スチユワート イギリス国、マージーサイド・シー・エイ チ・63・３・ジエイ・ダブリユ、ウイラ ル、ベビントン、クオーリー・ロード・イ ースト、ユニリーバー・リサーチ・ポー ト・サンライト気付（番地なし) (72)発明者 ステイーア，デイビツド・チヤールズ イギリス国、マージーサイド・シー・エイ チ・63・３・ジエイ・ダブリユ、ウイラ ル、ベビントン、クオーリー・ロード・イ ースト、ユニリーバー・リサーチ・ポー ト・サンライト気付（番地なし) Ｆターム(参考） 4C083 AC011 AC171 AC182 AC312 AC681 AC712 AC782 AC791 AD021 AD041 AD042 AD091 AD131 AD132 AD151 AD152 BB01 BB49 BB53 BB60 CC23 CC38 DD08 EE06 EE07 EE21 EE28

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の界面活性剤と、 （ｉｉ）粒子径が≦１μｍであるコンディショニング剤の乳化粒子と、 （ｉｉｉ）前記乳化粒子に対する付着ポリマーと、 （ｉｖ）水性担体とを含む 起泡性濃縮液と、 （Ｂ）エアゾール噴射剤とを含む、コンディショニング効果の向上したムース
   形成クレンジングシャンプー組成物。
2. 【請求項２】 前記起泡性濃縮液が結晶性懸濁剤を実質的に含まない請求項
   １に記載の組成物。
3. 【請求項３】 前記起泡性濃縮液が、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）、
   ポリプロピレングリコール（ＰＰＧ）、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエ
   ンスルホン酸ナトリウム、および尿素からなる群より選択されるレオロジー調整
   剤をさらに含む請求項１または２に記載の組成物。
4. 【請求項４】 前記コンディショニング剤があらかじめマイクロエマルショ
   ン化したジメチコノールである請求項１〜３のいずれか１項に記載の組成物。
5. 【請求項５】 前記コンディショニング剤が、架橋シリコーンゴムまたはペ
   ル−アルキル（またはアルケニル）炭化水素材料である請求項１から３のいずれ
   か１項に記載の組成物。
6. 【請求項６】 界面活性剤の全体の量（高粘度シリコーンのマイクロエマル
   ション化粒子の乳化剤として使用するものを含む）が前記起泡性濃縮液の１０重
   量％〜２５重量％である請求項１〜５のいずれか１項に記載の組成物。
7. 【請求項７】 前記付着ポリマーが、陽イオン性ポリアクリルアミド類およ
   び陽イオン性グアール誘導体からなる群より選択される請求項１〜６のいずれか
   １項に記載の組成物。
8. 【請求項８】 前記噴射剤ガスが、ジメチルエーテル、プロパン、ｎ−ブタ
   ン、イソブタン、およびそれらの混合物からなる群より選択される請求項１〜７
   のいずれか１項に記載の組成物。