JP2001525341A - 活性ヘッジホッグタンパク質変異体、その調製方法及び医薬への適用 - Google Patents

活性ヘッジホッグタンパク質変異体、その調製方法及び医薬への適用

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Abstract

(57)【要約】 翻訳後プロセシングされたヘッジホッグタンパク質変異体であって、アルキル化条件下で、分子量が22±2kDaであり;還元条件下で、分子量が24±2kDaであり;スラミンにより、その活性が安定化され;N-末端において8以上のアミノ酸が切断された場合に、不活性化され;10mmol/LのDTE と共に2.5 時間37℃でインキュベーションした場合に、90%以上不活性化され;スラミンの存在下に5nmol/Lの濃度で、約90nmol pNP/min/mg のアルカリホスファターゼ活性を誘導し;コレステロールにより修飾されてなく;大腸菌細胞質から単離した組換えヘッジホッグタンパク質に比べて、少なくとも50倍の活性を有し;そして非常に増加した活性を有する変異体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、活性型のヘッジホッグ(hedgehog)タンパク質、これの組換え生産方
法、及び治療上の使用に関する。ヘッジホッグ(hh)タンパク質は、胚形成におい
て多数の構造体の形成を担う分泌型シグナルタンパク質の一つのファミリーであ
る(J.C. Smith, Cell 76 (1994) 193-196; N. Perrimon, Cell 80 (1995) 517-5
20; C. Chiang et al., Nature 83 (1996) 407; M.J. Bitgood et al., Curr. B
iol. 6 (1996) 296; A. Vortkamp et al., Science 273 (1996) 613; C.J. Lai
et al., Development 121 (1995) 2349)。生合成の過程で、シグナル配列の切断
及び自己触媒性の切断により、20kDのN-末端ドメイン及び25kDのC-末端ドメイン
が生成する。このN-末端断片の天然の型では、C-末端がコレステロールにより修
飾されている(J.A. Porter et al., Science 274 (1996) 255-259)。高等生物の
型では、このhhファミリーは、少なくとも3つの構成員、すなわちsonic 型hh,
indian型hh及びdesert型hh (Shh, Ihh, Dhh; M.Fietz et al., Science 274 (19
96) 43-51)から構成されている。組換え生産したヘッジホッグタンパク質の活性
には、原核生物と真核生物との間で生産後に差異が認められた(M.Hynes et al.,
Neuron 15 (1995) 35-44; T. Nakamura et al., Biochem. Biophys. Res. Comm
. 237 (1997) 465-469) 。
【0002】 Hynes et al.は、形質転換したヒト胚腎臓性293 細胞の上清中のhh(真核生物
によるhh)の活性と、大腸菌により生産され、その細胞質から単離されたhhの活
性とを比較して、腎臓細胞株の上清からのhhの活性が4倍高いことを見出した。
この増加した活性の原因として、真核細胞でのみ発現される潜在的な付加的補助
因子、翻訳後修飾、大腸菌から単離したhhの50%が、2つの付加的N-末端アミノ
酸(Gly-Ser) を有するか、又は5-6 アミノ酸短いものであるというN-末端の差異
、あるいは(例えばニッケルアガロースビーズへの結合による)より高い凝集状
態が、検討されている。
【0003】 Nakamura et al. は、形質転換したヒヨコ胚線維芽細胞の上清中のshh の活性
と、大腸菌から単離した、N-末端にポリヒスチジンを有するshh 融合タンパク質
の活性とを比較した。C3H10T1/2 細胞におけるアルカリホスファターゼ(AP)の刺
激活性に関して、その線維芽細胞の上清中のshh は、大腸菌からの精製タンパク
質に比べて7倍高い活性を示した。真核細胞の上清中の活性のみが増加し、そし
てAPをより強く誘導する原因として、骨形成タンパク質(BMP) などの分子が検討
されている。
【0004】 Kinto et al., FEBS Letters 404 (1997) 319-323 は、コラーゲン上の筋肉内
移植において、線維芽細胞から分泌されたhhが、異所性骨形成を誘導することを
開示している。
【0005】 本発明の目的は、既知の型に比べて活性がかなり向上したhhタンパク質(ポリ
ペプチド)を生産することである。
【0006】 この目的を、翻訳後プロセシングされたヘッジホッグタンパク質変異体(hh変
異体)により達成する。この変異体は、バキュロウイルス発現系により、30時間
までの、好ましくは24〜27時間の発酵により、ヘッジホッグタンパク質をコード
する遺伝子を発現させることにより獲得できる。細胞上清からプロテアーゼ阻害
剤及び非イオン性界面活性剤の存在下で精製し、そしてヘパリンセファロース及
びヒドロキシアパタイトに結合し、且つ下記の特徴を有するhh変異体を単離する
: −SDS-PAGEにおいてアルキル化条件下で、見かけの分子量が22±2kDaであり; −SDS-PAGEにおいて還元条件下で、見かけの分子量が24±2kDaであり; −スラミン(suramin) により、その活性に関して安定化され; −N-末端において8以上のアミノ酸が切断された場合に、不活性化され; −10mmol/Lの1,4-ジチオエリトリトール(DTE) と共に、2.5 時間、好ましくはpH
8及び37℃で、インキュベーションした場合に、90%以上不活性化され; −スラミンの存在下に5nmol/L の濃度で、約90nmol pNP/min/mg のアルカリホス
ファターゼ活性を誘導し; −(C-末端で)コレステロールにより修飾されてなく;そして −大腸菌細胞質から単離した組換えhhタンパク質に比べて、少なくとも50倍の活
性を有する。
【0007】 本発明における活性とは、本ポリペプチドが、哺乳動物細胞において誘導する
ことができるアルカリホスファターゼ活性(アルカリホスファターゼ検査におけ
る活性)を指す。この方法では、マウス線維芽細胞株を、胎児牛血清を含有する
培地中で培養する。続いて、滅菌濾過した試料を加え、約5日後にその細胞を溶
解し、その溶解液中で、発色団基質(pNP, p-ニトロフェノール) の切断からアル
カリホスファターゼ活性を測定する(J. Asahina, Exp. Cell. Res. 222 (1996)
38-47; T. Nakamura (1997))。
【0008】 バキュロウイルス発現系とは、バキュロウイルス及び宿主細胞としての昆虫細
胞から成る発現系を指す。この様な発現系は、当業者に既知であり、hhタンパク
質に関する当系は、例えばBumcrot (1995)に記載されている。
【0009】 ヘッジホッグタンパク質とは、胚形成における多数の構造体の形成を担う分泌
型シグナルタンパク質を指す。特にsonic 型hh, indian型hh又はdesert型hhの使
用が好ましい(M. Fietz et al. (1994))。EMBLデータベースのNo. L38518の配列
を有するhhタンパク質の使用が好ましい。ヘッジホッグファミリーのタンパク質
は、アミノ酸配列において顕著な相同性を示し、従って、sonic 型ヘッジホッグ
タンパク質の上記配列と80%以上相同であるヘッジホッグタンパク質をコードす
る核酸を発現させることが好ましい。
【0010】 ヒトのsonic 型ヘッジホッグの前駆タンパク質は、EMBLデータベースNo. L385
18のアミノ酸配列1-462から成る。アミノ酸1-23がシグナル配列であり、アミノ
酸24-197が成熟シグナルドメインであり、アミノ酸32-197が、8アミノ酸短いシ
グナルドメインであり、そしてアミノ酸198-462 が、自己触媒切断により自己プ
ロセシングされたドメインである。
【0011】 本発明では、本ヘッジホッグタンパク質の最初の8アミノ酸とは、プロセシン
グされたタンパク質の最初の8アミノ酸、例えば、sonic 型ヘッジホッグタンパ
ク質のアミノ酸Cys24 〜Gly31 を指す。修飾基は、ヘッジホッグタンパク質の最
初のN-末端アミノ酸と共に切断され得るし、そしてヒドロキシルアミン又はDTE
とインキュベーションすることにより活性が大きく低下するので、当基は、それ
らのアミノ酸上の位置に、好ましくはチオエステルの形で、好ましくは、本ヘッ
ジホッグタンパク質の最初の8アミノ酸中に存在するシステインに、パルミチン
酸チオエステルとして結合する。
【0012】 驚くべきことに、好ましくはバキュロウイルス系により組換えにより、ヘッジ
ホッグタンパク質のこのN-末端ドメインを生産する場合、発酵の初期に、高活性
型の(大腸菌の細胞質から得た組換えshh に比べて少なくとも10倍、好ましくは
少なくとも100 倍活性が高い)当タンパク質が集積する。しかし、バキュロウイ
ルス発現系により発現した後、本発明の高活性型hh変異体の総量は、その細胞上
清中に存在する総タンパク質の約0.2-5%でしかない。本発明のポリペプチド変異
体は、長くて約30時間後に、好ましくは約24-27 時間後に発酵を停止した場合に
、特に単離され得る。このことは、以前にバキュロウイルス発現系によるhhタン
パク質の生産のために、感染後少なくとも2日間の発酵期間が開示されているこ
と(Bumcrot et al., Mol. Cell. Biol. 15 (1995) 2294-2303)からも、驚くべき
ことである。バキュロウイルス系により生産された他のタンパク質、例えばロド
プシンキナーゼ(Cha et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94 (1997) 10577-10
582)では、64-88 時間後に、タンパク質及び活性が最大となることも開示されて
いる。本発明によれば、ヘッジホッグタンパク質に関して、33-72 時間の期間中
に、発酵上清中のヘッジホッグ量が大きく増加するが、この期間中には、従来技
術から周知である活性を有するhhタンパク質が主に生成することが判明した。対
照的に、発酵時間を約30時間内に減らした場合、その様なhhタンパク質の量はか
なり少なく(少なくとも3-5 倍)、これにより、本発明の高活性hhタンパク質変
異体の同定及び単離が可能となる。
【0013】 本発明の変異体の分子量は、MALDI 質量分析から19,767.7±2 D であり、未修
飾hhタンパク質(大腸菌の細胞質内に発現させたhhタンパク質)に比べて236.7
±2 D 重く、これは、パルミチン酸チオエステルの分子量に一致する。この疎水
性修飾により、結合SDS 量が増加するので、SDS-PAGEにおける移動度が増加し、
その結果、強い還元条件下(誘導化されていないhhタンパク質)に比べて、アル
キル化条件下では(誘導化されたhhタンパク質)、明らかにより低い分子量を示
す。また、SDS-PAGEにより決定される当分子量の精度は約±1-2 Daである。
【0014】 ヘパリンセファロース、ヒドロキシアパタイト及び多孔性HSM イオン交換クロ
マトグラフィーによる精製後に、本発明のhh変異体は、細胞検査により測定され
たアルカリホスファターゼ誘導活性(AP細胞検査における活性)において、大腸
菌の細胞質内で発現させた可溶性hhタンパク質に比べて、少なくとも50倍、好ま
しくは少なくとも100 倍、特に好ましくは少なくとも103-106 倍増加した活性を
有する。N-末端ドメインのみを発現させ、C-末端の自己プロセシングドメインを
発現させなかったので、この様な活性hhタンパク質は、J.A. Porter が報告した
N-末端hh断片の様には、コレステロールにより修飾されていない。本発明のhh変
異体は、生物学的活性を有する3次元構造として存在する。従って本発明により
、先ず、高活性ヘッジホッグタンパク質の単離が可能となり、次に、高活性ヘッ
ジホッグタンパク質の生産及び特性評価のための一般的な再現性のある方法が提
供される。
【0015】 従って、本発明は、細胞検査におけるアルカリホスファターゼ誘導により決定
される活性において、大腸菌の細胞質から単離した対応するヘッジホッグタンパ
ク質と比べて、少なくとも100 倍、好ましくは少なくとも103-106 倍増加した活
性を有するヘッジホッグタンパク質に関する。
【0016】 本発明では、大腸菌の細胞質内で生産した対応するヘッジホッグタンパク質と
は、大腸菌で発現させた後、その細胞質から可溶性型として単離されたヘッジホ
ッグタンパク質を指す。この工程では、バキュロウイルス発現系に用いられる発
現ベクター内に存在する発現対象の核酸によってコードされるアミノ酸配列と同
一な配列を有するヘッジホッグタンパク質をコードする発現対象核酸を含有する
発現ベクターを用いる。しかし当工程で、例えば発現度又は溶解度を改良するた
めに、バキュロベクター又は大腸菌ベクター内で、1又は他のアミノ酸を変更す
ることが有益なこともある。しかし、本発明のヘッジホッグタンパク質の活性を
、大腸菌のタンパク質と比較するためには、同一タンパク質を発現するベクター
を用いることが有益である。この工程で生産されたhhタンパク質は、翻訳後に修
飾を受けない(コレステロールなどによる誘導化はない)。
【0017】 本発明のhh変異体は、プロテアーゼ感受性が非常に高いので、プロテアーゼ阻
害剤、例えばアプロチニン、EDTA(1mmol/Lまで) 、PMSF又はペプスタチン、ある
いはそれらの混合物を、発酵上清に添加することが好ましい。
【0018】 更に、精製中、好ましくはヘパリンセファロースによる最初の祖精製の前又は
後に、非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート(例えばTween 20, Tween
80, Triton X100)を添加することが好ましい。
【0019】 本発明のタンパク質を精製する最初の過程では、ヘパリンセファロースによる
クロマトグラフィーを行うことが有益である。このクロマトグラフィーを段階的
溶離することが好ましく、すなわち、250 mmol/L NaCl による洗浄の後に、少な
くとも0.7 mol/L NaCl(好ましくは1.2 mol/L)で溶離することが好ましい。
【0020】 本発明のhh変異体を精製するために、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィ
ーを行うことが、特に好ましい。これにより、損失が比較的に少なく(<50%)、し
かも良好なレベルの活性が得られる。更に、適当なクロマトグラフィーの例は、
ヘパリンセファロースクロマトグラフィー(Miao et al., J. Neurosci. 17 (199
7) 5891-5899) であり、これを非イオン性界面活性剤の存在下に行うことが好ま
しい。更に、ヘパリンセファロースクロマトグラフィーの後に透析を行うことが
好ましく、この透析では、緩衝液のpHが少なくともpH5、特にはpH 6.5-7.5であ
り、緩衝液のイオン強度が、リン酸ナトリウム1-20mM及とNaCl 10-100mM 、特に
NaCl 50mM との溶液に相当し、そして低濃度の総タンパク質で(1mg/ml 以下、好
ましくは0.5mg/ml) 透析を行うことが、特に好ましい。
【0021】 更に精製中、又は少なくともタンパク質活性の決定前に、スラミンを添加する
ことも好ましい。細胞検査における希釈の前に、試料に血清アルブミン(少なく
とも50μg/mlから5mg/mlまで)を添加することにより、活性を安定化させること
もできる。従来、スラミンは、細胞表面又は細胞外マトリックスからhhタンパク
質を解離させるために適していることのみが知られていた(Bumcrot et al.)。
【0022】 更にスラミンが、増殖因子活性を阻害することも知られている(Middaugh et a
l., Biochem. 31 (1992) 9016-9024))。驚くことに、スラミンの添加によりhhタ
ンパク質の活性が増加することが分かった。
【0023】 更なる精製のために、ヘパリンセファロース及びヒドロキシアパタイトによる
クロマトグラフィーを繰り返すことが好ましい。
【0024】 更なる精製のために、追加として、多孔性HS/M及び/又はPoros-Q(Boehringer
Mannheim GmbH, DE) によるイオン交換クロマトグラフィーを行うことが好まし
く、続いてRP-HPLC を行うことが好ましい。他のイオン交換媒体とは異なり、Po
ros 交換体を用いた場合、活性hhの活性損失が低いだけでなく、良好な分離が得
られる。
【0025】 本発明の別の実施態様では、本発明のhh変異体を用いて、医薬組成物を作成で
きる。これも、本発明の対象である。この医薬組成物は、薬理効果を発揮する投
与量で本発明のタンパク質を含有するもので、全身性及び局所性に投与すること
ができる。本発明のタンパク質を、ヘッジホッグファミリーの他のタンパク質、
又は骨増殖因子、例えば骨形成タンパク質(BMP)(Wozney et al., Cell. Mol. Bi
ol. of Bone, Bone Morphogenetic Proteins and their Gene Expression, 131-
167, Academic Press Inc., 1993) 、又は副甲状腺ホルモン(Karablis et al.,
Genes and Development 8 (1994) 277-289) と組み合わせて用いることも好まし
い。
【0026】 軟骨細胞及び骨細胞を誘導又は刺激するために、骨誘導性の医薬組成物におい
て、同様に、神経変性性疾患を治療するために、本発明のタンパク質を有益に用
いることができる。骨誘導性医薬組成物は、例えば米国特許5,364,839; WO 97/4
5607; WO 95/16035 から周知である。
【0027】 本発明のタンパク質を局所的に投与する場合、これを、適当な基材、例えば担
体、及び/又は封鎖剤と組み合わせて用いることが好ましい。この様な基材は、
インビボで、特に骨及び軟骨の近傍で、活性型の本タンパク質をゆっくりと放出
させるために適するものである。前記の封鎖剤は、例えば注射による投与を助け
、そして/又は投与部位からの本タンパク質の移動を抑制する、又は少なくとも
遅延させる物質である。
【0028】 例えばコラーゲンを基にした生体適合性の分解性物質、あるいはポリ酢酸、ポ
リグリコール酸、又は乳酸とグリコール酸とのコポリマーを基にした他のポリマ
ーが、基材物質として特に適する。この様なポリマー基材は、例えばWO 93/0005
0 に記載されている。
【0029】 封鎖剤は、例えばセルロース及びセルロース様物質であり、例えばアルキルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、アルギン酸ナトリウム
、ポリエチレングリコール及びポリビニルアルコールである。この中で、特にヒ
アルロン酸が、特に医薬組成物において、担体基材がない場合でも、好ましい。
【0030】 医薬組成物の製造のために、補助物質、例えばマンニトール、スクロース、ラ
クトース、グルコース又はグリシン、及び抗酸化剤、例えばEDTA、ビタミンC 、
クエン酸塩、及び界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤、例えばポリソ
ルベート及びポリオキシエチレン、を添加することも好ましい。緩衝剤により医
薬組成物のpHを4-8 の範囲に合わせることも好ましい。
【0031】 更に、好ましい態様では、本発明のヘッジホッグタンパク質と、スラミン及び
/又は血清アルブミンとを混合した医薬組成物が好ましく、これの使用は有益で
ある。
【0032】 以下の実施例、文献及び図面により、本発明を更に説明する。本発明の保護範
囲は請求項に拠り、記載した方法は単なる例である。それを改変したものも本発
明の対象である。
【0033】 実施例1 組換えヒトsonic 型hh (shh)の発現 当該アミノ酸24-197(EMBL No. L38518) から成るヒトshh のN-末端ドメインを
、N-末端シグナルペプチド1-23と共に、ラットの本タンパク質に関するMiao (J.
Neurosci. (1997) 17, 5891-5899)及びBumcrot et al. (Mol. Cell. Biol. (19
95) 15, 2294-2303)の記載通りに、Excell 400培地(JHR, Inc.) 中でHigh five
細胞(Invitrogen, Leek, NL, No. E855-02) と組換えバキュロウイルスとを用い
て発現した。その際、1細胞あたり平均1ウイルスが感染する様に十分なウイル
スを用いた(感染多重度(m.o.i)=1)。
【0034】 26又は72時間後に1000g の遠心及び濾過により発酵槽の内容物を浄化し、そし
て使用まで、その上清すなわち濾過液を−80℃で保存した。発酵試料を用い、そ
の中のアルカリホスファターゼ誘導活性を分析し(Nakamura et al. (1997); Kin
to et al. (1997) FEBS Lett. 404, 319-323) 、その中のshh タンパク質を、RP
-HPLC (Vydac C18, 0.1%トリフルオロ酢酸(TFA) 中の0-90% のアセトニトリル勾
配) 又はSDS-PAGEにより分析した。 好ましい方法では、発酵24〜32時間後(好ましくは24〜27時間)に発酵を停止
し、そして上清を浄化した。
【0035】 実施例2 ヘパリンセファロース及びヒドロキシアパタイトによる活性hh変異体の精製 解凍後、浄化した上清に、上清50mlあたり一錠の完全混合阻害剤(Boehringer
Mannheim GmbH, No.1873580)を加え、この溶液3.5Lを、20mMリン酸ナトリウム(p
H7.2) で予め平衡化したヘパリンセファロースカラム(容量90ml, Pharmacia Bi
otech)に4℃で添加した。試料添加後、緩衝液A(20mMリン酸ナトリウム, 0.05%
Tween 80, pH7.2)で洗浄し、そして0.25M NaClを追加した緩衝液A による洗浄に
より、非特異的結合タンパク質を溶出した。次に、1.2M NaCl を追加した緩衝液
A による溶出により、活性分画を得た。
【0036】 次にこの溶出液を、等量の緩衝液B(10mMリン酸ナトリウム, 0.05% Tween 80,
50mM NaCl, pH7.2) で希釈し、そして4℃で緩衝液B に対して透析した。 透析液を、緩衝液B により平衡化したヒドロキシアパタイトカラム(容量10ml
; Makro Prep; 40μm, type I; Bio-Rad) に添加した。これを、緩衝液B 中の10
〜300mM NaP 勾配により溶出した(2x 200ml)。
【0037】 分画の一部分量を用いて、マウス線維芽細胞株、例えばC3H10T1/2 細胞におけ
るアルカリホスファターゼ刺激活性を分析し、そしてSDS-PAGE及びRP-HPLC によ
る分析を行った。分画の残りを、次の処理まで−80℃で保存した。勾配の最後で
ある0.25〜0.3Mリン酸ナトリウムにおいて、最大活性が溶出する。しかし非活性
又は弱活性のshh は、既に非常により早くからカラムから溶出する。
【0038】 この活性分画を集め、4℃で緩衝液B に対して透析し、そして20mMリン酸ナト
リウム, 0.05% Tween 80, pH7.2 により平衡化した1mlのHiTrapヘパリンカラム
(Pharmacia Biotech) に添加した。これを、20mMリン酸カリウム, 0.05% Tween
80, 50mM NaCl, pH7.2中の20〜1400mM KCl勾配により溶出した。活性分画を、C3
H10T1/2 細胞におけるアルカリホスファターゼの刺激活性から同定した。アルキ
ル化及び還元化した試料を、SDS-PAGEした後、shh のN-末端に対する抗体による
ウエスタンブロットにより分析した。
【0039】 実施例3 陽イオン交換体及びRP-HPLC による活性hh変異体の精製 (1)PorosHS/Mによる陽イオン交換クロマトグラフィーによる精製 実施例1のヘパリンセファロース又はHiTrapヘパリンクロマトグラフィーから
得た活性分画を集め、緩衝液C(50mMリン酸カリウム, 0.05% Tween 80, pH7.2)に
対して透析し、そして緩衝液C で平衡化した1.7ml のPorosHS/M カラム(Boehrin
ger Mannheim GmbH, GER) に添加した。これを、カラムの40倍量で緩衝液C 中の
50〜1000mM KCl勾配により、流速3ml/min で溶出した。C3H10T1/2 細胞における
アルカリホスファターゼ刺激活性により、活性分画を同定した。活性分画は、約
400 〜700mM KCl の塩濃度で溶出した。アルキル化条件でのSDS-PAGEから、この
アルキル化試料の純度は、約50% であった。タンパク質の大部分は、80〜400mM
KCl の塩濃度で既に溶出した。前記分画に含まれる高活性hh誘導体を、続いて行
うRP-HPLC 及び溶出ピークの質量分析により、あるいはSDS-PAGE上の分子量約22
kDバンドの分析により、同定することが可能である。
【0040】 (2) RP-HPLC による精製 Poros-HS/Mクロマトグラフィーから得た活性分画を、更にRP-HPLC により精製
した。このために、高活性分画3.2ml を、20% アセトニトリル、0.1%トリフルオ
ロ酢酸(TFA) で平衡化した2.1 x 150mm ブチルカラム(Vydac 214TP5215) に添加
した。これを、0.1% TFA中の20〜90% アセトニトリル勾配により25℃で溶出し、
そして220 nm及び280 nmの吸光度測定により分析した。弱活性の未修飾モノマー
又はダイマー型hhに比べて、濃縮された高活性hh誘導体は、幾分かより高い濃度
のアセトニトリル(約41.2% )まで溶出しなかった。この種類のものを集め、そ
してその質量をMALDI 質量分析により決定した。
【0041】 (3) RP-HPLC 後の活性hh誘導体の質量分析 質量分析のために、前記のRP溶出液(総容量200 μl)を、30%(w/w)アセトニト
リル/70% 水/0.1%トリフルオロ酢酸中の25mMシナピン酸溶液5μl と混合し、
Speedvac濃縮機で蒸発乾燥し、30%(v/v)アセトニトリル/70% 水/0.1%トリフル
オロ酢酸溶液5μl 中に溶解した。この様にして得た溶液1μl(以下溶液A)を、
30%(v/v)アセトニトリル/70% 水/0.1%トリフルオロ酢酸中の25mMシナピン酸溶
液1μl と混合し、漂的板に添加し、研究室大気中で乾燥し、そして乾燥後、そ
れを、いわゆる遅延抽出源を装備するBruker REFLEX MALDI 質量分析計中で測定
した。この様にして得たマススペクトルでは、アルカリ及び基材付加物とは分離
されて、単一分子種が検出された。内部基準を用いないで決定した分子量は、±
0.03% のみであるので、純粋な溶液A のマススペクトルに加えて、分子量既知の
タンパク質を加えた溶液A のマススペクトルを測定した。このために、溶液A 0.
5 μl 、平均分子量18900.1Dの短縮型ヘッジホッグ分子から同様に調製した溶液
0.5μl 、及び30%(v/v)アセトニトリル/70% 水/0.1%トリフルオロ酢酸中の25
mMシナピン酸溶液1μl を混合し、漂的板に添加し、研究室大気中で乾燥し、そ
して乾燥後、質量分析計で同様に測定した。この様にして得たスペクトル(図17
)を、ピーク用の1荷電化又は2荷電化した分子イオンを頼りに較正した。溶液
A 中に存在する活性ヘッジホッグ種について決定した分子量を、以下の表1に要
約する。
【0042】 表1 ─────────────────────────────────── 図1/シグナル 活性ヘッジホッグ分子 未修飾ヘッジホッグ分子 のスペクトル の分子量 の分子量(19560.0D)との差 ─────────────────────────────────── A/MH+ 19795.6 D 235.6 D A/MH++ 19797.6 D 237.6 D B/MH+ 19796.3 D 236.3 D B/MH++ 19797.2 D 237.2 D ───────────────────────────────────
【0043】 分子量決定の不正確度が±0.01% であることを考慮すると、活性ヘッジホッグ
分子について決定した分子量と、未修飾ヘッジホッグ分子の分子量との差は、23
6.7 ±2Dである。既知の天然の共有結合性タンパク質修飾の中で、C16 脂肪酸に
よるエステル化(パルミチン酸:238.4Dの質量増加;単不飽和パルミチン酸:23
6.4Dの質量増加)のみが、観察された質量増加に匹敵する分子量の増加を来す(T
urner and Smith, Molecular Biotechnol. 8 (1997) 233-249)。
【0044】 (4) Poros-Q による陰イオン交換クロマトグラフィーによる精製 Poros-HS/Mによる陽イオン交換クロマトグラフィーによる精製に加えて、又は
その代わりに、Poros-Q による陰イオン交換クロマトグラフィーにより、ヒドロ
キシアパタイト又はヘパリンHiTrapの溶出液を精製することも可能である。この
ために、活性分画を集め、緩衝液D(20mM Tris/HCl, 0.05% Tween 80, pH 9.0)に
対して透析し、緩衝液D で平衡化したPoros-Q カラムに添加した。カラムの60倍
容量で緩衝液D 中の0〜1000mM NaCl 勾配により溶出した。C3H10T1/2 細胞にお
けるアルカリホスファターゼの刺激活性により、活性分画を同定した。活性hhタ
ンパク質は、90〜175mM NaClの塩濃度で溶出した。これらの活性分画を、前記の
Poros-HS/M又はRP-HPLC 、あるいはSDS-PAGE及びウエスタンブロットにより、更
に精製及び特性評価した。
【0045】 実施例4 還元剤に対する活性hh変異体の安定性 (1) ジチオスレイトール(DTT) に対する安定性 1.2M NaCl を追加した緩衝液A によるヘパリンセファロースカラムの段階溶出
液(実施例3参照)を、等量の0.05% Tween 80で希釈し、そして試料をpH8にす
るために、1/10容量の1M Tris/HCl, pH 8 を加えた。最終濃度0mM, 1mM, 10mM及
び50mMになる様に、DTT を試料に加えた。37℃で2時間インキュベーションした
後、各試料を、1/10容量 (50μl)の10mg/ml BSA と混合し、PBS に対して透析し
た。C3H10T1/2 細胞検査に用いる前に、残存活性を安定化するために、最終濃度
0.1mg/mlのスラミンを各試料に加えた。
【0046】 pH 7.2における活性は、10mMまでのDTT に対して安定であるが、pH8で処理し
た場合には、1mM DTTで、既に活性がかなり低下することが判明した。この様な
pHでは、ジスルフィド架橋中の硫黄の還元及び脂肪酸チオエステルの還元が予想
され得る(Issartel et al., Nature 351 (1991) 759-761)。
【0047】 (2) ヒドロキシルアミン(HA)に対する安定性 1.2M NaCl を追加した緩衝液A によるヘパリンセファロースカラムの段階溶出
液(実施例3参照)を、NaOHによりpH8に、又はHCl によりpH 5.5に合わせた。
各試料を、対応するpH値を有する0mM, 66mM, 250mM又は1MのNH2OH と混合し、そ
して室温で14時間インキュベーションした。次に試料を、20mM NaP, 250mM NaCl
, 0.05% Tween 80, pH7.4 に対して透析し、そして最終濃度1mg/mlのBSA 及び最
終濃度0.1mg/mlのスラミンと混合してから、細胞検査で分析した。
【0048】 pH 5.5における活性は、66mMまでのHAに対して安定であるが、pH8で66mM HA
により処理した場合には、既に活性がかなり低下したことが判明した。この様な
pHでは、脂肪酸チオエステルの分裂が予想され得るが、脂肪酸ヒドロキシエステ
ルの分裂は予想されない(Issartel et al., Nature 351 (1991) 759-761; Magge
e et al., EMBO J. 4 (1985) 1137-1144) 。
【0049】 細胞検査におけるアルカリホスファターゼの誘導 (アルカリホスファターゼ活性の決定) 96ウエルマイクロタイタープレートの各ウエルに、マウス間葉性多能性細胞株
C3H10T1/2 (ATCC CCl-226)の細胞5000個をまいた。この細胞を、2mMグルタミン
、100IU/mlペニシリン、100 μg/mlストレプトマイシン及び10% 胎児牛血清FCS
を含有するDMEM100 μl 中で培養した。翌日、検査対象の活性物質を、予め培地
により20〜500 倍に希釈した後、適当な濃度になる様に100 μl 容量で加えた。
5日後に検査を停止した。このために、上清を捨て、細胞をPBS で1度洗浄した
。細胞を、50μl の0.1% Triton X-100 中で溶解し、そして−20℃で凍結した。
解凍後、25μl を、タンパク質濃度の決定に用い、25μl を、アルカリホスファ
ターゼ活性の決定に用いた。
【0050】 製造業者Pierceの取扱説明書に従ったタンパク質濃度の決定: 蒸留水75μl を前記混合液に加え、次にBCA タンパク質試薬 100μl を加えた
(Pierce Micro BCA, No.23225)。60分後、550nm の光学密度(OD)を測定した。 製造業者Sigma の取扱説明書に従ったアルカリホスファターゼ活性の決定: 反応緩衝液(Sigma 221) 100 μl を前記調製液に加えた。再蒸留水10ml中に基
質カプセル(Sigma 104-40)を溶解し、その内 100μl を検査混合液に加えた。黄
色に着色した後、405nm のODを測定した。この反応では、アルカリホスファター
ゼによりp-ニトロフェニルリン酸がp-ニトロフェノールに変換される。 各OD値を、標準曲線からnmol又はμg 単位に変換した。評価は、式: nmol PNP/(測定時間) 分/mg(細胞) タンパク質 に拠った。
【0051】 実施例6 大腸菌から得た未修飾hShhと、BVCMから精製したhShh誘導体との比活性の比較 種々の型のhhの比活性を比較するために、C3H10T1/2 細胞検査において、既定
濃度のhhタンパク質を用いた。この場合、大腸菌から得た未修飾hhタンパク質の
濃度決定は、280nm のUV吸光に拠った(Mach, H., et al., Anal. Biochem. 200
(1992) 74-80) 。バキュロウイルス系の発酵上清から精製したhh誘導体の濃度を
、RP-HPLC により決定した。RP-HPLC におけるhhのピーク吸光曲線下の面積和に
より、それの保存溶液中の濃度を決定した。このRP-HPLC では、220nm 及び280n
m で検出を行い、そして既知濃度の未修飾shh の保存溶液を用いた同様のクロマ
トグラフィーにより、較正曲線を作成した。単離したshh タンパク質の相対活性
を、C3H10T1/2 細胞検査においてアルカリホスファターゼの発現刺激活性から決
定し(実施例5;細胞検査)、1:40に希釈したバキュロウイルス系の発酵上清(
発酵24時間後のBVCM) と比較した。この場合、shh を添加しない細胞でのベース
ライン活性を基に、各値を較正した。細胞の刺激性は、用いた培地及び細胞の事
前培養により影響されるので、この様な相対活性の決定が好ましい。
【0052】 表2は、大腸菌から精製した未修飾shh 、及びバキュロウイルス系の発酵上清
から精製したshh 誘導体の相対活性を示す。この精製は、ヘパリンセファロース
、ヒドロキシアパタイト及びPoros HS/Mによるクロマトグラフィーに拠った。
【0053】 表2に示す通り、1:40に希釈したBVCMと同一のアルカリホスファターゼ活性を
誘導するためには、細胞検査時に、大腸菌から精製したhhタンパク質は、約240
μg/mlの濃度にしなければならないが、hhタンパク質誘導体は、約2.3ng/mlの濃
度にするだけでよい。従って、hhタンパク質誘導体は、未修飾hhタンパク質に比
べて約104 〜105 倍高い比活性を有する。
【0054】 表2 ─────────────────────────────────── 保存溶液の 細胞検査時 細胞検査時 相対的 hh源 hh濃度 の希釈 のhh濃度 AP誘導活性 ─────────────────────────────────── BVCM 12 μg/ml 1:40 0.3 μg/ml 1 ─────────────────────────────────── Poros-HS/M精製の 0.56μg/ml 1:100 5.6 ng/ml 2.4 hShh誘導体 ─────────────────────────────────── 大腸菌から得た 860 μg/ml 1:20 43 μg/ml 0.18 未修飾hShhモノマー ─────────────────────────────────── 緩衝液 − 1:40 − 0 コントロール ───────────────────────────────────
【0055】 実施例7 パルミトイル化したhhのインビボ活性 骨増殖因子のために確立された動物モデルにおいて(Mackie & Trechsel, Bone
11 (1990) 296; Kling, L., et al., J. Bone Min. Res. 11 (Suppl. 1) (1996
) 153)、修飾及び未修飾shh タンパク質のインビボ活性を調べた。7 週齢の老雌
BALB/cマウスの頭蓋冠の皮下に、15日間毎日50μl 容量で1, 10 又は50μg のsh
h を注射した。処置終了後14日目に、頭蓋冠を取り出し、周囲の結合組織を除い
て純化した。続いて、標準化した外植片の重量とX-線密度を分析した。修飾shh
は、未修飾shh に比べて、より高い骨同化作用を示した。
【0056】 実施例8 shh 活性に対するトリプシン及びキモトリプシンの影響 ヘパリンセファロースの段階溶出後に、そのAP活性分画を、異なるプロテアー
ゼ/タンパク質比で、トリプシン又はキモトリプシンと混合した。この試料を25
℃で20時間インキュベーションした後、アプロチニンの添加により消化反応を停
止し、そしてSDS-PAGE及びC3H10T1/2 細胞検査により試料を分析した(図11参照
)。
【0057】 SDS-PAGEから、ヘッジホッグタンパク質が、20 kDaの位置に移動する短縮型に
分解されることが分かった。アミノ末端の配列決定及びMALDI 質量分析から、プ
ロテアーゼ/タンパク質比(w/w)1:100でキモトリプシン又はトリプシン処理する
ことにより、成熟hhタンパク質が、最初の7又は14アミノ末端アミノ酸を欠いた
断片に分解されることが示唆される。図11のC3H10T1/2 細胞検査の結果から分か
る様に、hhタンパク質が短縮化された場合にも、アルカリホスファターゼ誘導活
性が低下する。
【0058】 参考文献
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 バキュロウイルス感染(t=0) 後、High Five 細胞から分泌されたアルカリホス
ファターゼ(AP)誘導活性(棒)及びshh タンパク質(点及び線)の動態。
【図2】 発酵上清をヘパリンセファロースにより精製した際の溶出図。
【図3】 ヘパリンセファロースの溶出液を透析した後、ヒドロキシアパタイトにより精
製した際の溶出図。
【図4】 ヒドロキシアパタイトカラムの活性分画を透析した後、1mlのHiTrapヘパリン
カラムにより精製した際の溶出図。
【図5】 1mlのHiTrapヘパリンクロマトグラフィーの分画試料のアルカリホスファター
ゼ誘導活性。
【図6】 1mlのHiTrapヘパリンクロマトグラフィーの分画試料をアルキル化してSDS-PA
GEし、クマシー染色したもの。
【図7】 1mlのHiTrapヘパリンクロマトグラフィーの分画試料をアルキル化してSDS-PA
GEし、shh のN-末端に対する抗体によりウエスタンブロットしたもの。
【図8】 1mlのHiTrapヘパリンクロマトグラフィーの分画試料を還元してSDS-PAGEし、
shh のN-末端に対する抗体によりウエスタンブロットしたもの。
【図9】 hh変異体の活性に対するスラミンの影響:ヒドロキシアパタイトクロマトグラ
フィーの活性分画に対して、スラミンを添加しなかった(B) ;PBS + 0.05% Twee
n 80に対して透析した後にのみ、0.1mg/mlスラミンを添加した(C) ;透析前に0.
1mg/mlスラミンを添加し、0.1mg/mlスラミンを含有するPBS + 0.05% Tween 80に
対して透析した。hh非存在下のAP活性を(A) に示す。
【図10】 hh変異体の活性に対するTween 20及びTween 80の影響:50mM NaPi, 0.9M NaCl
, 1mM EDTA, pH 7.3の溶液中でSPセファロースクロマトグラフィーした後にAP活
性分画を集めたものを、記載した濃度のTween と混合し、そして各濃度のTween
を含有するPBS に対して透析した。この試料を0.2 μm フィルターで濾過滅菌し
てから、C3H10T1/2 検査に用いた。
【図11】 hh変異体の活性に対するトリプシン及びキモトリプシンの影響:ヘパリンセフ
ァロースで段階溶出したAP活性分画を、10mMリン酸ナトリウム、0.05% Tween 80
によりタンパク質濃度0.46mg/ml に調整し、そしてプロテアーゼ/タンパク質比
(w/w) 1:100 (A), 1:500 (B), 1:2500 (C)及び1:10000 (D) で、トリプシン又は
キモトリプシンと混合した。この試料を室温で11時間インキュベーションした。
重量で5倍過剰のアプロチニンを添加して、この消化を停止した。この試料を、
SDS-PAGE (A:) 及びC3H10T1/2 細胞検査(B:)により分析した。1、試験混合液;
2、プロテアーゼ無しのコントロール;3、トリプシン処理した試料;4、キモ
トリプシン処理した試料;5、t=0 でアプロチニンを加えたコントロールトリプ
シン(1:100) ;6、t=0 でアプロチニンを加えたコントロールキモトリプシン(1
:100) 。
【図12】 ヒドロキシアパタイトカラムの活性分画を透析した後、1.7ml のPoros HS/Mカ
ラムにより精製した際の溶出図。UVで検出した溶出を実線で示し、分画の細胞検
査における活性を棒で示す。
【図13】 Poros HS/Mカラムの活性分画をRP-HPLC により分離した際の溶出図。 A:10〜75分の溶出図。220nm で検出した。 B:15〜40分の溶出図。280nm で検出した。
【図14】 ヒドロキシアパタイトカラムの活性分画を透析した後、6mlのPoros Q カラム
により精製した際の溶出図。溶出のUV測定値を実線で示し、細胞検査における活
性を棒で示す。
【図15】 ジチオスレイトールに対するアルカリホスファターゼ誘導活性の安定性。
【図16】 ヒドロキシルアミンに対するアルカリホスファターゼ誘導活性の安定性。
【図17】 RP-HPLC 後の活性修飾hh誘導体のMALDI によるマススペクトル。A, B:異なる
レーザーエネルギーにより、異なるスポットから得られたスペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 A61K 37/02 C12P 21/02 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 レザー,ウルリケ ドイツ連邦共和国,デー−80796 ミュン ヘン,エリザベートシュトラーセ 26 (72)発明者 ゼイター,ティルマン ドイツ連邦共和国,デー−82166 ロック ハム,アホルンシュトラーセ 14 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA04 DA02 EA02 HA01 HA03 4B064 AG01 CA10 CA19 CC24 CE06 CE09 CE11 CE12 DA01 4C084 AA01 AA06 AA07 BA22 CA01 CA04 CA53 CA56 NA05 ZA012 ZA962 4H045 AA20 BA10 CA40 EA20 FA72 FA74 GA10 GA23 GA24 GA25 GA26

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 翻訳後プロセシングされたヘッジホッグタンパク質変異体で
    あって、 バキュロウイルス発現系で30時間までの発酵によりヘッジホッグタンパク質をコ
    ードする遺伝子を発現させ、その細胞上清からプロテアーゼ阻害剤及び非イオン
    性界面活性剤の存在下で精製し、そして、ヘパリンセファロース及びヒドロキシ
    アパタイトと結合し、且つ下記の特徴を有するヘッジホッグ変異体を単離するこ
    とにより獲得できる、前記ヘッジホッグ変異体: −アルキル化条件下で、分子量が22±2kDaであり; −還元条件下で、分子量が24±2kDaであり; −スラミンにより、その活性が安定化され; −N-末端において8以上のアミノ酸が切断された場合に、不活性化され; −10mmol/LのDTE と共に2.5 時間37℃でインキュベーションした場合に、90%以
    上不活性化され; −スラミンの存在下に5nmol/L の濃度で、約90nmol pNP/min/mg のアルカリホス
    ファターゼ活性を誘導し; −コレステロールにより修飾されてなく;そして −大腸菌細胞質から単離した組換えヘッジホッグタンパク質に比べて、少なくと
    も50倍の活性を有すること。
  2. 【請求項2】 翻訳後プロセシングされたヘッジホッグタンパク質変異体を
    製造する方法であって、 バキュロウイルス発現系で24〜27時間の発酵によりヘッジホッグタンパク質をコ
    ードする遺伝子を発現させ、その細胞上清からプロテアーゼ阻害剤及び非イオン
    性界面活性剤の存在下で精製し、そして、ヘパリンセファロース及びヒドロキシ
    アパタイトと結合し、且つ下記の特徴を有するヘッジホッグ変異体を単離するこ
    とに拠る、前記方法: −アルキル化条件下で、分子量が22±2kDaであり; −還元条件下で、分子量が24±2kDaであり; −スラミンにより、その活性が安定化され; −N-末端において8以上のアミノ酸が切断された場合に、不活性化され; −10mmol/LのDTE と共に2.5 時間37℃でインキュベーションした場合に、90%以
    上不活性化され; −スラミンの存在下に5nmol/L の濃度で、約90nmol pNP/min/mg のアルカリホス
    ファターゼ活性を誘導し; −コレステロールにより修飾されてなく;そして −大腸菌細胞質から単離した組換えヘッジホッグタンパク質に比べて、少なくと
    も50倍の活性を有すること。
  3. 【請求項3】 ヘパリンセファロースによるクロマトグラフィー後に、より
    低いイオン強度に対して透析する、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 その透析を、10〜100 mmol/Lの塩化ナトリウムの存在下で行
    う、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 請求項1のヘッジホッグ変異体を含有する医薬組成物。
  6. 【請求項6】 スラミン、血清アルブミン、生体適合性の基材及び/又は封
    鎖剤を含有する、請求項5の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1のヘッジホッグ変異体を、医薬用補助物質と、又は
    スラミンと混合することに拠る、医薬組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1のヘッジホッグ変異体を、生体適合性の基材及び/
    又は封鎖剤と混合することに拠る、医薬組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 大腸菌の細胞質内で発現させたヘッジホッグタンパク質に比
    べて、少なくとも50倍高い活性を有する、翻訳後修飾されたヘッジホッグタンパ
    ク質。
  10. 【請求項10】 請求項9のヘッジホッグタンパク質を含有する、医薬組成
    物。
  11. 【請求項11】 請求項9のヘッジホッグタンパク質を、医薬組成物の本質
    的成分として用いる、医薬組成物の製造方法。
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