JP2001525037A - 内燃機関用始動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、スタータモータを有する内燃機関用始動装置であって、スタータモータが全力で始動過程をトリガする前に前記スタータモータのスタータピニオンが先ず始動信号により投入係合ないし噛み合い磁石を介して内燃機関のリングギヤと係合するように構成されている当該の始動装置に関する。スタータピニオンの投入係合ないし噛み合い及びスタータモータのスイッチング切り換え動作が次のようにして改善される、即ち、スタータモータ（ＳＭ）が始動信号（ｓｔ）により先ず、前置抵抗（Rvor）を介して、低減されたトルクを以て、スタータピニオンを駆動し、投入係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ）が内燃機関のリングギヤ内に係合し、噛み合い、しかる後、投入係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ）は完全に内燃機関のリングギヤに係合し、噛み合い、スタータモータ（ＥＭ）はスタータピニオンを内燃機関のリングギヤ内に押し込み、スタータモータ（ＳＭ）は、前置抵抗（Rvor）の橋絡により内燃機関の完全なトルクを以て内燃機関をフルに回転作動するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関用始動装置 技術水準 本発明は、スタータモータを有する内燃機関用始動装置であって、スタータモ ータが全力で始動過程をトリガする前に前記スタータモータのスタータピニオン が先ず始動信号により投入係合ないし噛み合い磁石を介して内燃機関のリングギ ヤと係合するように構成されている当該の始動装置に関する。 その種の始動装置は、ＤＥ３００２２３２Ｃ２から公知である。前記の公知の 始動装置では点火錠のコンタクトにより投入係合ないし噛み合い磁石が完全に制 御され、その結果スタータピニオンは直接投入係合ないし噛み合いされ得ない場 合、全力で内燃機関のリングギヤに衝き合わせ当接する。これにより、２つの相 互に衝き合される部分の歯列の摩耗現象又は損傷を来す。更に、投入係合ないし 噛み合い磁石はコンタクトブリッジを制御し、このコンタクトブリッジは、スタ ータモータを投入接続する。上記コンタクトブリッジのスイッチング過程は、当 該の制御において、無障害ではない。 本発明の課題とするところは、内燃機関のリングギヤ内へのスタータピニオン の投入係合ないし噛み合い 及びスタータモータのスイッチング切換動作が改善され得るように冒頭に述べた 形式の始動装置を改良することにある。 前記課題は、本発明により次のようにして解決される、即ち、スタータモータ が始動信号により先ず、前置抵抗を介して、低減されたトルクを以て、スタータ ピニオンを駆動し、投入係合ないし噛み合い磁石が内燃機関のリングギヤ内に係 合し、噛み合い、しかる後、投入係合ないし噛み合い磁石は完全に内燃機関のリ ングギヤに係合し、噛み合い、スタータモータはスタータピニオンを内燃機関の リングギヤ内に押し込み、スタータモータは、前置抵抗の橋絡により内燃機関の 完全なトルクを以て内燃機関をフルに回転作動するように構成されているのであ る。 それにより、スタータピニオンの投入係合ないし噛み合いのため、１つの２ス テップシーケンスが行われ得る。第１のステップにて、スタータモータは、前置 抵抗を介してわずかなトルクで作動される。スタータモータの回転により歯溝と の噛み合いが容易になり、そして、スタータピニオンの送り動作により内燃機関 のリングギヤ上へのスタータピニオンの当接の際の摩耗が、殊に、リレーへの限 られた通電により滑らか、ソフトな事前係合の行われる際に、摩耗が低減される 。第２ステップにて、投入係合ないし噛み合い磁石が完全に電流通電され、その 結果スタータピニオンは、 完全に内燃機関のリングギヤ内に投入係合ないし噛み合いし得る。しかる後、ス タータモータは完全に電流通電され、そして、完全なトルクで回転する。 本発明の実施形態によれば、始動信号がロジック回路に供給され、前記ロジッ ク回路は、第１の被制御半導体、例えばハイサイドスマートＦＥＴを介して、前 置抵抗とスタータモータとの直列接続体に低減された電流を供給するように構成 されており、また、ロジック回路は第２の被制御半導体、例えばハイサイドスマ ート−ＦＥＴを介して投入係合ないし噛み合い磁石をクロック制御し、ここでス タータピニオンが内燃機関のリングギヤ内に係合するまで投入係合ないし噛み合 い磁石をクロック制御するように構成されているのである。 当該の制御では、点火錠の始動コンタクトが負荷軽減され、そして、両ハイサ イドスマートＦＥＴの制御の後、更に、時間的シーケンスを導入し、その結果ス タータモータの低減された制御を投入係合ないし噛み合い磁石の作動と同時に行 い得、又は投入係合ないし噛み合い磁石を、スタータモータの始動後はじめて作 動することもできる。 投入係合ないし噛み合い磁石のクロック作動により、電流が低減され、ひいて は、熱的負荷が低減される。更に、それにより、内燃機関のリングギヤ内へのス タータピニオンの滑らか、ソフトな投入係合ないし噛 み合いが達成される。 両スイッチング過程の強制的時間的シーケンスを次のようにしても達成できる 、即ち、第２半導体は、第１半導体と直列に接続されており、スタータピニオン の投入係合ないし噛み合い後、第２半導体は、ロジック回路を介して、完全に導 通制御されるように構成されているのである。 本発明の実施形態により、スタータモータの投入係合ないし噛み合い及びスイ ッチング切り換え動作の移行動作を次のようにして制御し得る、即ち、内燃機関 のリングギヤ内へのスタータピニオンの投入係合ないし噛み合いが距離センサを 用いて監視され、ロジック回路に指示され、ロジック回路は、距離センサの応動 に依存して第２半導体をクロック作動モードから連続作動モードへ切り換えるよ うに構成されているのである。 始動装置の第２のステップの導入が次のようにして行われる、即ち内燃機関の リングギヤ内へのスタータピニオンの投入係合ないし噛み合い後、ロジック回路 は、第３の半導体、例えば、ハイサイドスマート−ＦＥＴを制御し、該ハイサイ ドスマート−ＦＥＴは、出力リレーを投入接続し、出力リレーのコンタクト接点 によりスタータモータに全電流が供給され、給電電圧の正電位に接続され、そし て、アースに接続された出力リレーに直列に接続されているか、又は、その逆に 直列に接続されているのである。出力リレーの関与により、投入係合ないし噛み 合い磁石により制御されるコンタクトブリッジを省き得る。スタータモータのス イッチング切り換え動作及び投入係合ないし噛み合いの第２ステップに対する電 気的制御部を次のように構成実施することもできる、即ち、内燃機関のリングギ ヤ内へのスタータピニオンの押し込みの後、ロジック回路は、ＮチャネルＭＯＳ ＦＥＴを制御し、前記ＮチャネルＭＯＳＦＥＴは、出力リレーを投入接続し、出 力リレーのコンタクトによりスタータモータが完全な電流が供給され、ここで出 力リレーは、給電電圧の正電位に接続され、アースに接続されたＮチャネルＭＯ ＳＦＥＴが出力リレーに直列に接続されているのである。 本発明の実施形態により、ロジック回路は所定の時間後投入係合ないし噛み合 い磁石に対してクロック作動から連続作動へ切り換えるように構成されているよ うにすれば、純然たる機能を引き受ける。ここで前提とされているところは、ス タータピニオンは常に歯ギャップを見出している、即ち、投入係合ないし噛み合 いされていることである。本発明により、構成を次のように行い得る、即ち、ス タータモータ、投入係合ないし噛み合い磁石及び場合により、距離センサが、ロ ジック回路を有するエレクトロニクス部分と、前置抵抗と、ハイサイドスマート ＦＥＴｓないしＮチャネル ＭＯＳＦＥＴと、出力リレーとは別個の制御スタータユニットを有し、前記のス タータは３つの線路を介してエレクトロニクス部分に接続されているのである。 エレクトロニクス部分は、スタータから別個なものであり、直接電池の近くに 配置され得る。概して、保護の施されていない線路の長さを最小限に低減できる 。スタータは、本来のスタート過程外では無電圧状態であり、その結果たんにわ ずかな短絡及び点火の危険性しかない。更に、当該の取付個所でのエレクトロニ クス部分に対する環境条件（温度負荷、振動加速度、シール性等）は公知の始動 装置におけるよりクリティカルでない。投入係合ないし噛み合い磁石は、一層簡 単になる、それというのは、それはコンタクトブリッジを制御しなくても良いか らである。このことはスペース上及びコスト上の利点があり、更に、スタータを 同軸的スタータ（Koaxialstarter）として実施することを可能にする。 始動装置は亦、スタータにて簡単化された接続技術をも可能にし、このスター タはたんに端子５０Ａ及び４５並びに場合により距離センサＷＳに対する１つの 接続を要するものである。スタータにて、内部の接続も必要でなくなる。制御エ レクトロニクスは、２ステップ投入係合ないし噛み合い及び滑らか、ソフトな事 前係合の付加機能を引き受け、過負荷及び過熱温度保護のようなさらなる機能を 引き受け得る。 次に本発明を、回路図で示す２つの実施例を用いて説明する。 図１はハイサイドスマートＦＥＴを介して接続された出力リレーを有する始動 装置の第１実施例を示す。 図２は、ＮチャネルＭＯＳＦＥＴを介して接続された出力リレーを有する始動 装置の第２実施例を示す。 車両内で点火錠のコンタクトにより送出された始動信号は、本発明の始動装置 では、ロジック回路Ｌに供給され、このことは、端子（ｋｌ）５０ｅにてｓｔで 示してある。ロジック回路Ｌは、始動信号ｓｔの印加期間中制御信号を出力側ａ １に送出し、この制御信号によりハイサイドスマートＦＥＴＴ１が導通制御され 、このハイサイドスマートＦＥＴＴ１は給電電圧Ｕの正電位（端子ｋｌ３０）に 接続されている。それにより、前置抵抗Rvor及びスタータモータＳＭの直列接続 を介して低減された電流供給が行われ、その結果スタータモータは低減されたト ルクでスタータピニオンを駆動する。同時に、又は時間的に遅延して出力ａ２を 制御し、それもクロック制御モードで制御をする。クロックパルスによりハイサ イドスマート（Highside-Smart）ＦＥＴＴ２を介して後置接続の投入係合ないし 噛み合い磁石ＥＭが作動される。このことは図示の直列接続においてハイサイド スマートＦＥＴＴ１の導通接続、ひいてはスタータモータＳＭの回転を前提とす る。そのようにして、投入係合ないし噛み合い磁石 ＥＭは、滑らか、ソフトに、即ち、低減された所要電流を以て調整移動され、そ れにより、滑らか、ソフトな事前係合、及び内燃機関のリングギヤ内へのスター タピニオンの低減されたトルクを以ての投入係合ないし噛み合いが行われる。投 入係合ないし噛み合いは、距離センサＷＳ、例えば、リミットセンサを用いて監 視され得る。スタータピニオンが内燃機関のリングギヤ内に投入係合ないし噛み 合いされた場合、距離センサＷＳは、ロジック回路Ｌの入力側ｅ１に指示信号を 送出し、この指示信号は、出力ａ３上の制御信号となる。ハイサイドスマートＦ ＥＴＴ３は導通制御され、出力リレーＬＲを投入接続し、この出力リレーＬＲは 、それのコンタクトｔを以てスタータモータＳＭを直接給電電圧Ｕの正電位と接 続し、従って前置抵抗Rvor及びＦＥＴＴ１を橋絡する。スタータモータは、スタ ータピニオンを介して内燃機関のリングギヤを完全なトルクを以て駆動する。 距離センサＷＳは次のようにすれば省くこともできる、即ち、出力ａ２への制 御信号を介する投入係合ないし噛み合いの導入後、所定の時間が経過し、そして 、ロジック回路Ｌが出力ａ３にて出力リレーＬＲを投入接続するようにするので ある。当該の強制制御の前提とするところは、この時間での投入係合ないし噛み 合い及び噛み込み過程が成功を収めて実施されているということである。 図１に示すように、スタータモータＳＭ及び投入係合ないし噛み合い磁石ＥＭ を、場合により、距離センサＷＳを以て、スタータＳＴとしてエレクトロニクス 部分ＥＴと別個に構成できる。両部分は、２つないし３つの線路を介して相互に 接続されており、車両内の種々の組込個所を可能にし、このことは端子（ｋｌ） ｗ,５０及び４５で示す。 図２の始動装置の構成が図１の始動装置の構成と相違する点は、出力リレーＬ Ｒの電流回路のみであり、この電流回路は、コスト上有利なＮチャネルＭＯＳＦ ＥＴＴ４を介して投入接続される。ＮチャネルＭＯＳＦＥＴＴ４は、アース電位 に接続され、給電電圧Ｕの正電位に接続された出力リレーＬＲに直列に接続され ている。制御はロジック回路Ｌの出力ａ３を介して同一の制御電位を以て行われ る。 第３のハイサイドスマートＦＥＴＴ３を有する図１の回路では出力ａ３を介す る制御は、それに必要な他の制御電位を以て行われる。ハイサイドスマートＦＥ Ｔ―Ｔ３は、給電電圧Ｕの正電位に接続され、そして、アース電位に接続された 出力リレーＬＲと直列に接続されている。 図１及び図２の両始動装置の制御シーケンスは、同じである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＪＰ，ＫＲ，Ｕ Ｓ (72)発明者 ヴォルフガング ザイルス ドイツ連邦共和国 Ｄ―71640 ルートヴ ィッヒスブルク ネッカーヴァイヒンガー シュトラーセ 44 (72)発明者 ディーター シュラム ドイツ連邦共和国 Ｄ―70469 シユツツ ガルト シュペッサルトシュトラーセ ５

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． スタータモータを有する内燃機関用始動装置であって、スタータモータが 全力で始動過程をトリガする前に前記スタータモータのスタータピニオンが先ず 始動信号により投入係合ないし噛み合い磁石を介して内燃機関のリングギヤと係 合するように構成されている当該の始動装置において、 スタータモータ（ＳＭ）が始動信号（ｓｔ）により先ず、前置抵抗（Rvor） を介して、低減されたトルクを以て、スタータピニオンを駆動し、そして、投入 係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ）が内燃機関のリングギヤ内に係合し、噛み合い 、しかる後、投入係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ）は完全に内燃機関のリングギ ヤに係合し、噛み合い、スタータモータ（ＥＭ）はスタータピニオンを内燃機関 のリングギヤ内に押し込み、スタータモータ（ＳＭ）は、前置抵抗（Rvor）の橋 絡により内燃機関の完全なトルクを以て内燃機関をフルに回転作動するように構 成されていることを特徴とする内燃機関用始動装置。 ２． 始動信号（ｓｔ）がロジック回路（Ｌ）に供給され、前記ロジック回路（ Ｌ）は、第１の被制御半導体、例えばハイサイドスマートＦＥＴ（Ｔ１）を介し て、前置抵抗（Rvor）とスタータモータ（Ｓ Ｍ）との直列接続体に、低減された電流を供給するように構成されていることを 特徴とする請求項１記載の装置。 ３． ロジック回路（Ｌ）は第２の被制御半導体、例えばハイサイドスマート− ＦＥＴ（Ｔ２）を介して投入係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ）をクロック制御し 、ここでスタータピニオンが内燃機関のリングギヤ内に係合するまで投入係合な いし噛み合い磁石（ＥＭ）をクロック制御するように構成されていることを特徴 とする請求項１記載の装置。 ４． 第２半導体（Ｔ２）は、第１半導体（Ｔ１）と直列に接続されており、ス タータピニオンの投入係合ないし噛み合い後、第２半導体（Ｔ２）は、ロジック 回路（Ｌ）を介して、完全に導通制御されるように構成されていることを特徴と する請求項３記載の装置。 ５． 内燃機関のリングギヤ内へのスタータピニオンの投入係合ないし噛み合い が距離センサ（ＷＳ）を用いて監視され、ロジック回路（Ｌ１）に指示され、ロ ジック回路（Ｌ１）は、距離センサ（ＷＳ）の応動に依存して第２半導体（Ｔ２ ）をクロック作動モードから連続作動モードヘ切り換えるように構成されている ことを特徴とする請求項１から４までのうちいずれか１項記載の方法。 ６． 内燃機関のリングギヤ内へのスタータピニオン の投入係合ないし噛み合い後、ロジック回路（Ｌ）は、第３の半導体、例えば、 ハイサイドスマート−ＦＥＴ（Ｔ３）を制御し、該ハイサイドスマート−ＦＥＴ （Ｔ３）は、出力リレー（ＬＲ）を投入接続し、出力リレー（ＬＲ）のコンタク ト接点（ｒ）によりスタータモータに全電流が供給され、前記の第３の半導体（ Ｔ３）は、給電電圧（Ｕ）の正電位に接続され、そして、アースに接続された出 力リレー（ＬＲ）に直列に接続されていることを特徴とする請求項１から５まで のうちいずれか１項記載の方法。 ７． 内燃機関のリングギヤ内へのスタータピニオンの押し込みの後、ロジック 回路（Ｌ）は、ＮチャネルＭＯＳＦＥＴ（Ｔ４）を制御し、前記ＮチャネルＭＯ ＳＦＥＴ（Ｔ４）は、出力リレー（ＬＲ）を投入接続し、出力リレー（ＬＲ）の コンタクトによりスタータモータ（ＳＭ）が完全な電流が供給され、ここで出力 リレー（ＬＲ）は、給電電圧（Ｕ）の正電位に接続され、アースに接続されたＮ チャネルＭＯＳＦＥＴ（Ｔ４）が出力リレー（ＬＲ）に直列に接続されているこ とを特徴とする請求項１から５までのうちいずれか１項記載の方法。 ８． ロジック回路（Ｌ）は所定の時間後投入係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ） に対してクロック作動から連続作動へ切り換えるように構成されていること を特徴とする請求項１から７までのうちいずれか１項記載の方法。 ９． スタータモータ（ＳＭ）、投入係合ないし噛み合い磁石（ＥＭ）及び場合 により、距離センサ（ＷＳ）が、ロジック回路（Ｌ）と、前置抵抗（Rvor）と、 ハイサイドスマートＦＥＴｓ(Ｔ１，Ｔ２，Ｔ３)ないしＮチャネルＭＯＳＦＥＴ （Ｔ４）と、出力リレー（ＬＲ）を有するエレクトロニクス部分（ＥＴ）とは別 個のスタータユニット（ＳＴ）を有し、前記のスタータユニットは、３つの線路 を介してエレクトロニクス部分（ＥＴ）に接続されていることを特徴とする請求 項１から８までのうちいずれか１項記載の方法。