JP2001524150A - 被覆剤組成物の製造方法 - Google Patents

被覆剤組成物の製造方法

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JP2001524150A JP54774898A JP54774898A JP2001524150A JP 2001524150 A JP2001524150 A JP 2001524150A JP 54774898 A JP54774898 A JP 54774898A JP 54774898 A JP54774898 A JP 54774898A JP 2001524150 A JP2001524150 A JP 2001524150A
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Abstract

(57)【要約】 内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆剤組成物の製造方法であって、前記ミクロゲル粒子の形成は、カルボキシル官能性モノマーを包含する複数のエチレン性不飽和モノマー類を水性媒体中で乳化重合してカルボキシル官能性付加重合体の水性分散液を形成し、その後に、この付加重合体の分散液と、エポキシド当量値(重量)が100ないし5000を有するジエポキシド樹脂とを、内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を生成するように反応させることによって行われる方法。

Description

【発明の詳細な説明】 被覆剤組成物の製造方法 本発明は架橋したポリマーのミクロゲル(microgel)粒子の水性分散液を含んで なる水性被覆剤組成物の製造方法に関し、また上記製造方法によって製造される 或る新規の組成物に関する。 本発明は上記組成物を用いる塗装法にも関する。前記の被覆剤組成物は飲料お よび食品容器の缶の被覆剤として特に有用である。 工業用被覆剤または塗料は、基質に塗装され、そして普通は硬化または架橋さ れ、装飾目的並びに上記基質の保護のための連続被膜を形成する表面保護用の被 覆剤(ペイント塗料)である。保護用の被覆剤は普通は有機重合体質の結合剤、 顔料、および種々のペイント添加物を含む。その際上記の重合体質結合剤は上記 顔料の液体ビヒクルとして作用し、上記の流動性の被覆剤にレオロジー特性を与 える。硬化または架橋すると上記重合体質の結合剤は硬化し、顔料のための結合 剤として機能し、基質に乾燥したペイント被膜を接着させる。顔料は有機または 無機質であり、機能的に、耐久性および堅牢さに加えて、不透明度および色を付 与する。不透明顔料をほとんどまたは全く含まない保護用被覆剤は、透明塗料と して記載される。保護用被覆剤の製造方法は重合体質の結合剤の製造、成分材料 の混合、重合体質の結合剤中での顔料の磨砕、および実用的標準に薄める等の諸 段階を含む。エポキシ樹脂は保護表面塗料用の材料において顔料、フィラー、そ の他の添加剤のビヒクルまたは重合体質の結合剤として特に好ましく使用できる 。その際エポキシ樹脂は靭性、フレキシビリティ、付着性、および化学的耐性を 与えるのに有効である。エポキシ樹脂を含む水分散性被覆剤組成物は缶の塗装に は非常に好ましく、容器の内面の被覆に特に有用である。例えばソフトドリンク およびビール缶のための被覆は重要である。なぜならばこのような被覆は缶のな かの飲料の味を変えてはならないからである。味の問題は、被覆が飲料中に漏れ る、香味がその被 覆によって吸収される、また時には化学反応、またはこれらの幾つかの組み合わ せ等、種々の様式で起こり得る。 缶の被覆技術は、アクリルモノマー類、スチレンおよびメタクリル酸に対して グラフト結合されたエポキシ樹脂を用いることが多い。このグラフト結合したエ ポキシ樹脂は溶媒中、普通はブチル セロソルブ、およびn−ブタノール中で形 成されて低加工粘度を維持するようにされ、その後水に分散される。それの硬化 被膜の特性は非常に望ましいとはいえ、そのような被覆は、実際に溶媒のかなり の量がグラフト化エポキシ樹脂の製造過程から最終組成物までもち込まれるとい う欠点を有する。 炭素をグラフト化されたアクリル鎖を含むエポキシ−ベースの缶被覆は、公開 譲渡された米国特許第4,212,781号に開示されている。これは、中程度の 温度で、高濃度の過酸化物開始剤を用いて溶媒重合することによって炭素−グラ フト化ポリマーを生成することを含んでなる炭素グラフト法を教示している。ア クリル グラフト化エポキシ樹脂は、共反応架橋メラミン架橋剤と共に用いる際 に特に有用である。エポキシ樹脂とカルボキシル基含有ビニルポリマーとのエス テル化反応によって生成するミクロゲル樹脂状の反応生成物をベースにした水性 被覆剤組成物が米国特許第4,897,434号に開示されている。その際高分子 エポキシ樹脂の大部分が有機溶媒中でカルボキシル含有のビニルポリマーでエス テル化されて非ゲル化のエポキシエステルを生成する。続いて上記エポキシエス テルを水に分散させ、あらかじめ形成されたエポキシエステル上の使用可能のエ ポキシおよびカルボキシル基の共反応によりミクロゲル生成物を形成する。米国 特許第5,508,325号は、カルボキシル官能性アクリル−エポキシ コポリ マーを水に分散させ、その後ジエポキシドを分散させ、それから上記ジエポキシ ドによってカルボキシル コポリマーを架橋することによって生成されたミクロ ゲルポリマーの水性分散液を開示している。同様なジエポキシドで架橋されたミ クロゲル重合体の水性分散液組成物が関連特許として米国第5,464,885号 、米国特許第5,554,671号、米国特許第5,576,360号および米国特 許第5,526,361号に開示されている。 これらの従来技術の方法の全てにおいて、上記組成物の諸成分の製造に用いら れる高濃度の溶媒は、生成したポリマー類を水に分散する際に得られた水性分散 液に必然的にもち込まれる。これによって、一般的に、分散液の不揮発物の含有 量1kgあたり少なくとも約100gに相当する揮発性の有機成分の含有量を示 す組成物が生成されることになる。 今回知見したところによれば、ジエポキシド樹脂で内部架橋したカルボキシル 官能性付加重合体のミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる重合体質の結合剤 を基質とした水性分散液型の被覆剤組成物であって、非常に低い濃度、またはゼ ロの濃度で有機溶媒を含むにすぎないすぐれた水性分散液型の保護被覆剤組成物 が、新規な方法、すなわち或る種のエチレン性不飽和モノマー類の乳化重合によ りミクロゲル粒子を作り、生成ポリマーをジエポキシドと反応させるという新規 の方法によって製造できることが判明した。この新規方法によって、ミクロゲル 粒子を作ると、従来技術の方法で起きる溶媒の不可避的混入は大きく回避され、 有機質の揮発物を実質的に含まない分散液を生成することができる。従来、この タイプの実質的に無溶媒の分散液は、時間のかかる溶媒ストリッピング段階を行 わずには不可能であった。少量の溶媒をこれらのタイプの組成物に添加すること により、塗布特性を改善することがあるとはいえ、本発明によれば、従来公知の 製造方法から由来する量および種類の溶媒の存在を認容せざるを得ないというの ではなく、実質的に無溶媒の組成物から出発し、必要な溶媒を最小量だけ加える ことが可能になる。 本発明においては、内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の水性分散液を含 む水性被覆剤組成物の製造方法であって、水性媒体中でカルボキシル官能性モノ マーを包含する複数のエチレン性不飽和モノマー類を乳化重合することによって カルボキシル官能性の付加重合体の水性分散液を形成し、その後にこの付加重合 体分散液をエポキシド当量値(重量)100ないし5000を有するジエポキシド 樹脂と反応させることによって前記の内部架橋されたポリマーのミクロゲル粒子 を形成することから成る、該ミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆 剤組成物の製造方法が提供される。 本方法によって作られる内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子のもう一つの 利点は、 その組成物が最終塗膜においてエポキシ樹脂成分と付加重合体成分との間の相分 離を減らすことである。これら2種類の成分は相溶性が非常に良いわけではなく 、従来の組成物においては、それらを塗装後に加熱して最終的塗膜を形成する際 に相互に分離することが多い。この分離は塗膜における付加重合体とエポキシ樹 脂のミクロドメインの分離を惹起する。この結果、付加重合体の成分の固有の脆 弱さのために、塗膜性能が低下する。このように解釈する理論によって束縛され るものではないが、本発明の製造方法は、従来技術の製造方法に比べて、エポキ シ成分およびアクリル成分の間のより著しい程度の共反応および相互浸透的な架 橋反応を導くと考えられ、また架橋結合した成分の相対的な移動が排除されるこ とに由来して、形態学的な分子の再配置および分離が阻止される、と考えられる 。こうして、特に望ましい均質な塗膜形成が達成され、しかもその際にエポキシ ド樹脂とアクリルラテックスとの間に固有な非相溶性が回避される。得られた塗 膜は良い透明性および光沢と同時にすぐれた耐水性を示す。この塗膜は食品(ペ ットフードも含む)および飲料の金属缶に塗装するのに特に適する。 エチレン性不飽和モノマー類の乳化重合は水性媒体中で重合開始剤の存在下で 行われる。それは一般的に、水性媒体中に分散したモノマー類を重合開始剤およ び界面活性剤の存在下で、上記開始剤が上記モノマー類の重合を開始する温度ま で加熱することによって行うことができる。最も便利なのは、モノマー類を水性 媒体に開始剤および任意にジエポキシド樹脂と共に徐々に加え、モノマー添加中 、水性媒体を50ないし95℃、好ましくは60ないし90℃等、適切に高めた 温度に維持する。モノマー類の分散を助ける界面活性剤をモノマー類と共に加え ることができる。それは水性媒体に溶解でき、好ましくは2モノマー間に分かれ ることができる。チオール等の連鎖移動剤も、ポリマーの分子量を調節するため に含むことができる。これらは一般にはモノマー類と混ぜ合わされる。モノマー 類の小部分、例えば5ないし15%、と、その他のコンポーネントを最初に水性 媒体に加え、多量のモノマーおよびその他のコンポーネントを加える前に重合さ せてポリマーの種を形成する短時間の予備的重合段階が粒子サイズの分布の一貫 性を改良することが判明した。 好ましくは、上記プロセスは二段階で行われる。第一段階ではエチレン性不飽 和モノマー類が水性媒体中でジエポキシド樹脂の存在下で重合し、第二段階では 、ジエポキシド樹脂が分散系において生成した非架橋のカルボキシル官能価付加 重合体と引き続き反応して架橋ポリマーミクロゲル粒子を形成する。このプロセ スでは相対的低濃度のカルボキシル官能価モノマーを使用することができ、より 良い耐湿性を有する塗膜を与える傾向を有する比較的低酸価のポリマーを生成す ることができる。 この好ましい方法において、エチレン性不飽和モノマー類は好ましくは予備混 合され、ジエポキシド樹脂および重合開始剤と同時に水性媒体に加えられる。よ り好ましくはジエポキシド樹脂はエチレン性不飽和モノマー類の混合物に溶解さ れる。それはより規模の大きい処理を容易にし、凝固レベルを低下させる。ジエ ポキシド樹脂をモノマー類に溶解することにより、より高分子またはより高粘度 のジエポキシド樹脂の使用も容易になる。 より好ましくないプロセスは三段階で行うことができる:第一段階ではエチレ ン性不飽和モノマー類をジエポキシド樹脂の不在下で重合させ、非架橋カルボキ シル官能価付加重合体の水性分散液を形成し、第二段階ではジエポキシド樹脂を 加え、第一段階からの非架橋カルボキシル官能価付加重合体の水性分散液に分散 させ、第三段階ではジエポキシド樹脂を付加重合体と反応させて架橋ポリマーミ クロゲル粒子を生成する。この第二の方法においてはエチレン性不飽和モノマー 類をあらかじめ混合し、界面活性剤および重合開始剤並びにその他の乳化重合成 分と共に上記水性媒体に加える。 水性媒体は、水および任意に水混和性有機溶媒を含むものである。少量の有機 溶媒は若干の組成物では有益に基質表面の湿潤性を改良し、または粒子の凝集ま たは流展性を改善する。必要な溶媒の若干または全てが水性媒体に含まれ得る。 しかし、このような溶媒の量は環境的理由からできるだけ少なく保つのが最良で ある。好ましくは有機溶媒の量は2重量%、または好ましくは0.5%未満、よ り好ましくは0.1%未満等、低く保たれ、水性媒体中に有機溶媒が実質的に存 在しないのが最も好ましい。 開始剤は例えば典型的遊離ラジカルおよびレドックス型、例えば過酸化水素、 t−ブチル ヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチル ペルオキシド、過酸化ベンゾイル、2、 4−ジクロロ過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルアセテート、アゾビスイソブチ ロニトリル、過硫酸カリウム、過燐酸ナトリウムおよびカリウムなど、およびレ ドックス開始剤、例えば過硫酸塩とホルムアルデヒド スルホキシル酸ナトリウ ムとの混合物、クメン ヒドロペルオキシドとメタビスルフィット ナトリウムと の混合物、過硫酸カリウムとスルフィットナトリウムとの混合物、またはクメン ヒドロペルオキシドとアスコルビン酸との混合物などを含む。 重合開始剤は普通は重合するモノマー類の約0.1ないし2重量%、好ましく は0.5ないし2重量%量が加えられる。 適切なアニオン性界面活性剤は例えば脂肪酸の塩類、例えばステアリン酸、パ ルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸およびタル油脂肪酸のナトリウムおよびカ リウム塩、硫酸化脂肪酸の塩類、ポリエトキシル化長鎖アルコールおよびフェノ ールのホスホン酸エステルの塩類、並びにジヘキシル、ジオクチル、ジトリデシ ルおよびドデシルベンゼンスルホネート等のスルホスクシネート類を含む。適切 な非イオン性界面活性剤は、親水性親油性バランス(HLB)が8より大きく、 好ましくは10ないし20である、親油性化合物と反応したポリオキシエチレン グリコール類、例えば商業的に知られているトリトン(商標)界面活性剤、イゲ パルCA(商標)界面活性剤、およびツイーン(商標)界面活性剤などの界面活 性剤を含む。好ましい界面活性剤はFDAが承認した界面活性剤、例えばジオク チルスルホスクシンナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムまたドデシルベンゼン スルホン酸ナトリウムなどである。ヘキシルセロソルブのような共界面活性剤( co-surfactant)を用いて粒子サイズを調節し、減らすことができる。界面活性 剤は一般には、ジエポキシド樹脂を含む総ポリマー固体の0.2ないし2%量が 加えられる。 エチレン性不飽和モノマーは炭素−炭素二重結合不飽和を含み、概してビニル モノマー類、スチレンモノマー類、アクリルモノマー類、アリルモノマー類、ア クリルアミドモノマー類、並びにカルボキシル官能価モノマー類を含める。ビニ ルモノマーは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび同様なビニル低級アルキル エステル類等のビニルエステル類、ビニルハリド 類、スチレンおよび置換スチレン等のビニル芳香族炭化水素類、アルファオレフ ィン類および共役ジエン類等のビニル脂肪族モノマー類、およびメチルビニルエ ステルおよび同様なビニル低級アルキルエーテルなどのビニルアルキルエーテル 類を含む。アクリルモノマーは炭素原子1ないし12個のアルキルエステル鎖を 有するアクリルまたはメタクリル酸の低級アルキルエステル類並びにアクリルお よびメタクリル酸の芳香族誘導体を含む。有用なアクリルモノマー類は例えばメ チル、エチル、ブチル、およびプロピルアクリレートおよびメタクリレート、2 −エチルヘキシルアクリレートおよびメタクリレート、シクロヘキシル、デシル 、およびイソデシルアクリレートおよびメタクリレート、および同様な種々のア クリレート類およびメタクリレート類を含む。カルボキシル官能価モノマー類は アクリルおよびメタクリル酸、フマールまたはマレインまたは同様な不飽和ジカ ルボン酸であり、好ましいカルボキシル官能価モノマーはアクリルおよびメタク リル酸である。エチレン性不飽和モノマーは、重量で約1%ないし50%のカル ボキシル官能価モノマー、より好ましくは5%ないし40%、最も好ましくは1 0%ないし35%を含み、バランスはその他のエチレン性不飽和モノマーである 。 カルボキシル官能価付加重合体は好ましくはゲル透過クロマトグラフィー(G PC)によって測定して約5 000ないし10000000の重量平均分子量 、より好ましくは10000ないし100000の重量平均分子量を有するよう に製造される。付加重合体のTgまたは軟化点はフォックスの式(Fox equation )によって計算するか、ASTM3418−75によって測定して20ないし1 50℃であり、より好ましくは30ないし80℃である。付加重合体は好ましく は理論的酸価50ないし195、より好ましくは100ないし195を有する。 加熱して、酸−エポキシ架橋反応速度を高めることによって、ジエポキシド架 橋を行うことができる。例えば、組成物を50ないし95℃に、0.5ないし4 時間加熱することができる。好ましくないとはいえ、架橋は室温で長期間にわた って起こり得る。第三アミン、ホスフィン、ピリジン等の触媒を低濃度に(0. 1ないし1%)加えて、酸−エポキシ反応速 度を高めることができる。 カルボキシル官能価付加重合体の架橋のために有用なジエポキシド樹脂は主と して、多核ジヒドロキシフェノールまたはビスフェノールとハロヒドリンとの共 反応生成物を含んでなり、1分子あたり主として2個のエポキシ基を含むジエポ キシド樹脂を生成する直鎖分子である。最も一般的なビスフェノール類はビスフ ェノール−A、ビスフェノール−F、ビスフェノール−S、および4、4−ジヒ ドロキシビスフェノールであり、最も好ましいのはビスフェノール−Aである。 ハロヒドリン類はエポクロロヒドリン、ジクロロヒドリンおよび1、2−ジクロ ロ−3−ヒドロキシプロパンで、最も好ましいエポクロロヒドリンである。好ま しいジエポキシド樹脂は、過剰モル等量のエポクロロヒドリンとビスフェノール −Aとの共反応生成物であって、ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテルの 2ないし25反復共重合単位を含むビスフェノール−Aジグリシジルエーテルの 反復単位のエポキシ基を末端とする線状分子鎖を生成するものを含む。実際、過 剰モル等量のエポクロロヒドリンはビスフェノール−Aと反応すると、2モルま でのエポクロロヒドリンが1モルのビスフェノール−Aと反応したジエポキシド 樹脂が生成する。ただし、不完全な反応によって、他端がビスフェノール−Aで 停止したモノエポキシド鎖と同時にジエポキシド樹脂を生成することがある。こ れらは末端エポキシド基を有する。それらはゲル透過クロマトグラフィー(GP C)によって測定して、好ましくは数平均分子量200ないし10000、より 好ましくは約360ないし1000を有する。市販の、より低分子のジエポキシ ド樹脂は、商品番号および平均分子量によって確認される次のようなダウ・ケミ カル・エポキシ樹脂を含む:DER333(380)(商標);DER661(商標) (1050);一方、シェル・ケミカル・ジエポキシド樹脂はEPON828(商 標)(380);EPON836(商標)(625);EPON1001(商標)(105 0);およびチバ・ガイギー直鎖ジエポキシド樹脂 GT−7013(商標)(14 00);GT−7014(商標)(1500);GT−7074(商標)(2000)お よびGT−259(商標)(1200)である。 好ましいエポキシ当量は100ないし5,000、より好ましくは100ない し1000、 最も好ましくは180ないし500である。高当量のジエポキシド樹脂類は十分 分散しない;ただし少量の高分子エポキシ樹脂を含むブレンドは使用できる。ジ エポキシド樹脂は、鎖の少なくとも2本が末端エポキシド基を含んでいる分岐鎖 を含んでなる分岐エポキシを含むことができる。2つ以上の末端エポキシド基を 有する分岐ジエポキシド樹脂は、エポクロロヒドリンと多核ポリヒドロキシフェ ノール類、三官能価フェノール類、または脂肪族三官能価アルコール類との共反 応によって生成し得る。 ジエポキシド樹脂はさらに、ビスフェノール化合物のアルキレンオキシド付加 物を含むエポキシド官能価樹脂である非水性アルキレンオキシド樹脂を含む。上 記アルキレンオキシドは炭素原子約26個までを有する脂肪族アルキル誘導体で ある。ただし好ましいオキシドは、エチレン、プロピレン、およびブチレンオキ シド等の低級アルキルオキシド類である。ビスフェノール化合物はビスフェノー ル−A、ビスフェノール−Fおよびビススルホンまたはスルフィド類を含む。一 般的には2モル以上のアルキルオキシドを1モルのビスフェノール化合物と共反 応させる。好ましい組成物は2:1モル反応物であり、アルキレンオキシド樹脂 の適切な分子量範囲は200ないし10,000であり、好ましい分子量はGP Cによって測定して200ないし1,000である。 好ましくは、架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散系は、カルボキシル官能価付 加重合体およびジエポキシド樹脂の総量を基にして不揮発性重量によって40% ないし99%、好ましくは50%ないし95%のカルボキシル官能価付加重合体 を含む。好ましくは、分散架橋ポリマーミクロゲル粒子は平均粒度が5μm未満 、好ましくは1μm未満、より好ましくは0.5μm未満である。 好ましくは架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散系は、ミクロゲル粒子の不揮発 性重量を基にして、30より高い酸価、好ましくは50ないし200の酸価を有 する。 好ましくは、この製造方法は付加重合体のカルボキシル基を少なくとも一部中 和するように塩基を加えることを含む。カルボン酸基の中和は、分散系により大 きいコロイド安定性を与える。塩基の添加は組成物の低剪断粘度の増加を起こし 、粘度の調節および所望レベル への調整を可能にする。それだけでなく、塩基の添加はミクロゲル粒子を膨潤さ せる。膨潤したミクロゲル粒子は疑似塑性である、すなわちそれらの低剪断粘度 はそれらの高剪断粘度より大きい。低および高剪断粘度間の差である疑似塑性の レベルは、塩基の添加量の増加につれて上昇する。疑似塑性は塗料の非常に有用 な特性である。なぜならばそれは、噴霧ノズルにおけるように、高剪断速度では 粘度を低くすることができ、それによって良好な噴霧微分化を行うことができ、 基質などの場合の低剪断速度では粘度を高くし、液状塗料のたるみまたは垂れの 程度を低くすることができる。 アンモニアまたは、ジメチルエタノールアミン等のアミン、またはこれらの混 合物は好ましい塩基であるが、アルカリ金属水酸化物等のヒドロキシル塩基は有 用ではあるがあまり好ましくない。存在する塩基量は、カルボキシル官能価付加 重合体の理論的酸含有量を基にして、50%ないし100%のカルボキシル基を 中和できる量であるのが好ましい。上記組成物は一般的にはポリマーミクロゲル 粒子の重合体重量を基にして重量ベースで1%ないし10%、好ましくは2ない し5%の塩基を含む。 カルボキシル官能価付加重合体形成の終わりに、またはジエポキシド架橋段階 後に塩基を普通に撹拌しながら加え、混合する。第三アミン等のある種の塩基は ジエポキシド架橋反応を触媒し、カルボキシル基を部分的に中和するという両方 のはたらきをし得る。上記塩基は普通は、混合および膨潤プロセス中に水で希釈 して粘度をコントロールする。上に概略記した好ましい二段階プロセスを用いる 際には、ジエポキシド樹脂がカルボキシル官能価付加重合体と反応した後に上記 塩基を加えるのが好ましい。これによると、架橋ポリマーミクロゲル粒子を分散 させた後に、単に塩基を加えることによって、組成物の粘度および疑似塑性を調 節できる。これは、製造中に分散系の組成を調節しなければならず、そのためも し粘度特性が所望のものでない場合には新たな分散系を作らなければならない場 合に比べて遥かに便利である。 ミクロゲル粒子があまり好ましくない上記の三段階法で行われる場合、非架 橋付加重合体分散系の形成後、そしてジエポキシド樹脂を加える前に、塩基を加 えるのが好ましい。 同様なポリマー分散系を形成するこれまでの方法では最終組成物に或る量の溶 媒が存在するのが避けられず、その溶媒は1つ以上のコンポーネント類の製造方 法から次に移行する。不揮発性ポリマー含有量を基にして、100g/kg未満 の揮発性有機成分含有量を有する本発明のタイプの組成物は新規である。 本発明によると、架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を不揮発性ポリマ ー含有物を基にして100g/kg未満の揮発性有機成分含有量を有する水性被 覆剤組成物が提供される。その際ポリマーミクロゲル粒子は、当量100ないし 5000を有するジエポキシド樹脂で架橋されるカルボキシル官能価付加重合体 を含む。 好ましくは、上記組成物は組成物1kgあたりせいぜい30g、より好ましく は10g未満、最も好ましくは1g未満の揮発性有機物質を含む。 本発明のその他の一面では、比較的好ましくない三段階プロセスを用い、その 際アクリル−エポキシ カルボキシル官能価コポリマーを、カルボキシル官能価 コポリマーの水性分散液と、それがジエポキシド樹脂と反応する前に混合するこ とができる。このやり方はジエポキシド樹脂の付加重合体への分散を促進するこ とが判明した。 アクリル−エポキシコポリマーは、カルボキシルモノマーを含むエチレン性モ ノマーと共反応してエポキシ−アクリルコポリマーを生成するエポキシ樹脂を含 むコポリマーである。好ましいエポキシ−アクリルコポリマーは、エポキシ樹脂 を含むエポキシ-アクリル グラフトコポリマー、エポキシ−アクリル グラフト コポリマー、および、エチレン性不飽和モノマー類を現場で過酸化物の存在下で エポキシ樹脂で重合させて製造した非ゲラフト付加重合体を含む。モノマー類の 現場重合は一般にはエチレン性不飽和モノマー類をエポキシの存在下で、共重合 するモノマー重量の約1ないし約10重量%の過酸化物と共に反応させることを 含んでなる。現場で生成するカルボキシル官能価コポリマーは1,000ないし 100,000、好ましくは2,000ないし20,000の分子量を有すること ができる。カルボキシル含有物(COOH)はモノマー混合物の少なくとも5重 量%、好ましくは15%より多くなければならない。酸価は30より大きく、好 ましくは70ないし300mgKOH /g樹脂固体でなければならない。アクリル−エポキシコポリマーの重量を基礎 として、共重合したアクリルまたはメタクリル酸含有量は好ましくは上記コポリ マーの5%ないし40重量%である。 エポキシ−アクリル コポリマー混合物のエポキシ樹脂部分は脂肪族でも芳香 族でもよい。ただし芳香族エポキシ樹脂の方が好ましい。最も好ましいエポキシ 樹脂はビスフェノール−Aのポリグリシジルエーテル類、特に、約1.3から約 2までの1、2−エポキシ当量を有するものである。分子量は約350ないし約 20,000、好ましくは衛生塗料では、約2,000ないし約10,000であ る。モノエポキシド類とジエポキシド類との混合物が所望である。その他の操作 上の変形は、エポキシド基と安息香酸、脂肪酸、フェノールまたは同様な一反応 性エポキシド遮断剤との反応によって、オキシラン官能価のない芳香族ポリエー テルを導入することである。好ましい実施において、エポキシ樹脂は単一のオキ シラン基を有する芳香族ポリエーテルと、相溶性を最大にする2つのオキシラン 基を有する芳香族ポリエーテルとを含む混合物である。 エポキシ樹脂は主として、分子中に最低1個、好ましくは2個のエポキシ基を 含むエポキシ樹脂を作るための多核ジヒドロキシフェノール類またはビスフェノ ール類とハロヒドリン類との共反応生成物を含む直鎖分子である。最も一般的な ビスフェノールはビスフェノール−A、ビスフェノール−F、ビスフェノール− S、および4、4’−ジヒドロキシビスフェノールであり、最も好ましいビスフ ェノール−Aである。ハロヒドリン類はエピクロロヒドリン、ジクロロヒドリン 、および1、2−ジクロロ 3−ヒドロキシプロパンを含み、最も好ましいエピ クロロヒドリンである。好ましいエポキシ樹脂は過剰モル当量のエピクロロヒド リンおよびビスフェノール−Aとの共反応生成物を含み、ビスフェノール−Aの ジグリシジルエーテルの2ないし25反復共重合単位を含むビスフェノール−A のジグリシジルエーテルの反復単位のエポキシ基末端−線状分子鎖を生成する。 実際、過剰モル当量のエピクロロヒドリンをビスフェノール−Aと反応させて、 エピクロロヒドリンの2モルまでが1モルのビスフェノール−Aと共反応してい るエポキシ樹脂を生成する。ただし、不完全な 反応により他端がビスフェノール−A単位で停止したモノエポキシド鎖と共に、 二官能価エポキシ樹脂を生成することがある。最も好ましい線状エポキシ樹脂は 、末端1、2−エポキシド基を有し、エポキシ当量が2,000ないし10,00 0で、数平均分子量がゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定して 約4,000ないし20,000であるビスフェノール−Aのポリグリシジルエー テル類である。市販のエポキシ樹脂は、商品番号および当量分子量によって確認 される次のようなダウ・ケミカル・エポキシ樹脂を含む:DER661(525) ;DER664(900);一方、シェル・ケミカル・エポキシ樹脂はEPON1 001(525);EPON1007(2000);(625);EPON1009F (3000);およびチバ・ガイギー線状エポキシ樹脂 GT−7013(140 0);GT−7014(1500);GT−7074(2000)およびGT−2 59(1200)。一般的でないとはいえ、分岐鎖エポキシ樹脂を含んでなり、そ の分岐鎖エポキシ樹脂の分岐鎖並びに主鎖が各々末端エポキシド基で停止され、 2より大きいエポキシド官能価を与えられている三官能価エポキシ樹脂は有用で ある。三官能価エポキシ樹脂は、エピクロロヒドリンと、多価ポリヒドロキシフ ェノール類、三官能価フェノール類、または脂肪族三官能価アルコール類との共 反応によって生成し得る。 エポキシ−アクリルコポリマーのアクリルコンポーネントは、アクリル酸のよ うなカルボキシル官能価モノマー類およびメタクリル酸のような低級アルキル置 換アクリル酸、およびマレインまたはフマール酸のような不飽和ジカルボン酸を 含み、エポキシ−アクリルコポリマー混合物を水に分散させるためのカルボキシ ル官能価手段を提供する重合エチレン性不飽和モノマー類を含む。好ましいアク リル酸はメタクリル酸である。モノマー類のバランスは、予測される重合条件下 では不反応性であるのが好ましいが、少量のその他反応性モノマー、例えば2− ヒドロキシエチルメタクリレートによって代表されるヒドロキシモノマー類、ア クリルアミドによって代表されるアミドモノマー類、またはN−メチロールアク リルアミドによって代表されるN−メチロール モノマー類を用いてもよい。残 るモノマーは、アクリレートおよびメタクリレートエステルによって代表される 、不反応性ではあるが共重合 可能のエチレン性モノマー類、例えばエチルアクリレート、メチルメタクリレー トまたはイソブチルメタクリレート、スチレン、またはビニルトルエン類、酢酸 ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、および一般に、全て のアクリル酸のアルキルエステル類、一般に低級アルキルエステル類、すなわち 、エステル化基が炭素原子1ないし4個を含むエステル類、特にエチルアクリレ ートである。この群のその他の有用なモノマー類はその他のC・・・・アルキル アクリレートおよびメタクリレートエステル類、例えばプロピルアクリレート、 ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、第三ブチルアクリレート、ペン チルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソボルニル アクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタ クリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オ クチルメタクリレート、およびノニルメタクリレートを含む。その他の有用なモ ノマー類は、ビニル不飽和を有する容易に市場で入手できるモノー類であり、ス チレン性モノマー類、例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、イ ソプレンおよびブタジエンを含む。アクリル、メタクリルまたは同様な不飽和カ ルボキシルモノマーは、好ましくは、重量でアクリル グラフト エポキシコポリ マーの約5%ないし40%量含まれる。共重合したモノマー重量に基づくと、好 ましいアクリル酸またはメタクリル酸モノマーは共重合したモノマーの5%ない し99%でなければならない。 好ましいエポキシ−アクリル コポリマー混合物は現場でエチレン性モノマー とエポキシ樹脂との非水性重合によって製造される。エポキシ樹脂は反応器中で 水なしで加熱することができ、その際反応器に重合性モノマーをゆっくりと最低 2ないし3時間にわたって溶媒および遊離ラジカル開始剤と共に加えることがで きる。反応は溶媒なしで行うことができるとはいえ、エポキシ樹脂の存在下でモ ノマー類の現場重合をするためには溶媒は好ましい。キシレン、ベンゼン、エチ ルベンゼン、トルエン、およびアルコキシアルカノール類等の溶媒が満足できる ものである。メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコ ール類は適しており、ブタノールが好ましい。エチレングリコールモノブチルエ ーテル、 エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー テルアセテートなど、ヘキサン、ミネラルスピリットおよびライムも適している 。その後水に分散させる場合、選択した溶媒は水溶性物質でなければならない、 例えばアセトン、ブタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール モノエチルエーテル等である。一般には溶媒量は他の諸成分の合計の約5ない し40重量%の範囲内である。実際、エポキシ樹脂と重合性モノマー類の混合物 とを好ましくは過酸化物型の遊離ラジカル開始剤、特に好ましくはベンゾイルペ ルオキシド t−ブチルペルベンゾエートの存在下で反応させる。典型的、有用 な遊離ラジカル開始剤はクメン ヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド t−ブチル ペルベンゾエート、t−ブチル ペルオキシド、ラウリル ペルオキ シド、メチルエチル ケトン ペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クロロベン ゾイル ペルオキシドなどを含む。過酸化ベンゾイルおよびt−ブチル ペルベン ゾエートは遊離ラジカル開始剤として好ましい。遊離ラジカル触媒の量は、使用 温度における、重合可能モノマーまたは等価物の総重量に基づく過酸化物の重量 パーセントであらわされる。 過酸化物触媒の量は共重合すべきエチレン性モノマーの重量を基にして過酸化 物開始剤最低約1重量%、好ましくは2ないし10重量%の間でなければならな い。上記モノマー類および開始剤類を反応温度に加熱し、好ましくは約80℃な いし約180℃の範囲に維持する。ただし温度は比較的広範囲内で調節でき、混 合物の反応を調節できる。最終結果および選択した操作条件によって、約30℃ ないし約200℃の範囲の操作温度が可能である。ただし好ましい温度範囲は1 00℃ないし150℃である。モノマーを加えた後で、反応混合物を反応温度に 通常3時間まで保持し、モノマーの変換を完了させる。モノマー類の現場重合に より、モノマーの総重量を基にして、最低5%の重合酸モノマーを含んだ、現場 で形成されたカルボキシル官能価ポリマーが生成する。このアクリル−エポキシ コポリマーは約30より大きい酸価、より好ましくは70ないし300mgK OH/gポリマーの酸価をもたなければならない。エポキシ−アクリルコポリマ ー組成物は重量で約20%ないし95%のアクリルポリマーおよび約5%ないし 80%のエポキシ樹脂を含む。エポキシ−アク リル コポリマーはinsolventで製造され、その後、不安定アミン類、例えば第一 、第二、および第三アルキル、アルカノール、芳香族アミン、またはアルカノー ルアルキル混合アミン、例えばモノ−エタノールアミン、ジメチルエタノールア ミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、水酸化アン モニウムなどを用いて、水中に分散させる。これは米国特許第4,212,781 号により詳細に記載されている。 アクリル−エポキシ樹脂コポリマーを加える際、内部架橋ポリマーミクロゲル 粒子は好ましくは重量で1ないし95%のカルボキシル官能価付加重合体、1な いし95%のアクリル−エポキシコポリマーを含んでなる。バランスはジエポキ シド樹脂である。 本発明のまた別の面では、フェノール樹脂を重合組成物に加えて付加的化学抵 抗を与えることができる。フェノール樹脂をエチレン性不飽和モノマーおよびジ エポキシド樹脂と予備混合し、水性共重合の前に界面活性剤で水中に乳化する。 有用なフェノール樹脂は、エチレン性モノマー、好ましくはアクリルモノマーに 実質的に溶解するものであり、アルキル置換レゾールまたはノボラック フェノ ール樹脂を含む。例えば直線状フェノールホルムアルデヒド樹脂は普通はアクリ ルモノマーに溶解せず、満足できるようにははたらかない。エチレン性不飽和モ ノマーは、担体溶媒としてはたらき、その後共重合して現場で形成されたエマル ションコポリマーを提供する。ジエポキシド樹脂とフェノール樹脂との液体溶液 をその後乳化し、モノマー類は熱−またはレドックス開始剤系を用いて水中で共 重合させる。ジエポキシド:フェノール樹脂:エチレン性不飽和モノマーの16 :4:80ないし48:12:40の比が有用であることが判明した。ここで最 適比は約40:10:50のジエポキシド:フェノール樹脂:エチレン性不飽和 モノマー比である。好ましくないとはいえ、適切な補助溶剤を、VOCを塗料に 加えた混合物に加えることができる。 その他のコンポーネント類は付加的架橋剤、例えばメラミンホルムアルデヒド 類、スリップ剤、ワックス、泡抑制剤および界面活性剤を含むことができる。 生成した水性被覆剤組成物は塗装工業には公知の一般的方法によってうまく塗 装できる。例えば、噴霧、ロール塗り、浸漬、および流れ塗り法を透明および着 色被膜両方に用いるこ とができる。ただし、噴霧が好ましく、本発明によって製造される疑似塑性組成 物は噴霧塗装に特に適する。 噴霧のためには、好ましくは塗料は、その他の揮発性物質(所望ならば少量の 溶媒)を含む水90%ないし70%に対して重量で約10%ないし30%の重合 固体を含む。噴霧以外の適用では、水性重合分散系は重量で約10%ないし約4 0%の重合固体を含むことができる。所望ならば有機溶媒を用いて噴霧またはそ の他の塗装法を容易にすることができる。そのような溶媒としてはヘキシルセロ ソルブ(商標)、n−ブタノール、2−ブトキシ−エタノール−1、キシレン、ト ルエンがあり、好ましくはn−ブタノールを2−ブトキシ−エタノール−1と組 み合わせて用いる。ここで作られる組成物中の低濃度溶媒は、最終組成物中の溶 媒のより自由な選択を可能にする。本発明の塗料は公知の顔料および不透明剤で 着色および/または不透明化してもよい。食品用途を含む多くの用途では、好ま しい顔料は酸化亜鉛である。本発明の組成物は金属製食品または飲料缶を塗るた めに特に有用である。金属基質に塗布した後、塗膜を約150℃ないし220℃ の範囲またはそれ以上の温度で、十分の時間、例えば1ないし10分間加熱硬化 し、完全な硬化を実現すると共に液体塗料中の不安定成分を全て揮発させる。 目的が飲料容器である金属シート基質には、特にビールなどの炭酸飲料のため には、塗料は層厚1ないし20、好ましくは3ないし10μmに塗装すべきであ る。 本発明をよりよく理解するために、下記の例を提供する。ここでは特に明白に 指示されていない限り、全ての部分は重量部分であり、全てのパーセンテージは 重量パーセンテージであり、温度は℃である。 例1 コンポーネントAを噴射型撹拌機を備えた反応器中で窒素ガスシール下で80 ℃に加熱した。10重量%の供給物Bを播種段階として反応容器に加え、約10 分間80℃に保持した。播種開始溶液Cを加え、反応混合物温度を85℃に高め 、約30分間保持した。供給物Bの残りを供給開始剤Dと共に3時間にわたって 均質に加え、その間反応温度を約85℃に維持した。供給が完了した後、85℃ で1時間反応させた。コンポーネントEを加えることによって反応体を水で希釈 し、それから混合温度を60℃に調節し、1時間その温度を保持した。アミンお よびアンモニア塩基量は、付加重合体上の使用できるカルボキシル基の約71% を中和するのに十分な量であった。それから液体ジエポキシド樹脂Fを激しく撹 拌しながら反応混合物に加え、その後10分間混合物を60℃に保持した。ホッ ト脱イオン水Gを 加えて不揮発性固体顔料を約20重量%に減らした。反応混合物を90℃に調節 し、2時間90℃に保持した。架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を30 ℃まで冷まし、それから80μmナイロンメッシュを通して濾過した。生成した 架橋ポリマーミクロゲル粒子水性分散液は29.4重量%のジエポキシド樹脂お よび70.6重量%の付加重合体を含んでいた。付加重合体は計算Tg73℃お よび理論的酸価194mgKOH/g重合体を有した。生成重合組成物を基質に 塗料として塗り、加熱硬化し、優れた硬化保護膜特性を示した。 例2 エポキシフェノールアクリル樹脂水分散ミクロゲル重合結合剤を次のように製 造した。 コンポーネントAからEまでを加え、例1と同様に処理した。コンポーネント Eのアンモニアは付加重合体のカルボキシル基の約64%を十分に中和した。コ ンポーネントFはあらかじめ形成された80℃のブチルセロソルブ中ジエポキシ ド樹脂およびフェノール樹脂溶液からなる。加熱溶液Fを反応体に加え、反応混 合物を10分間保持した。その熱い反応混合物に脱イオン水Gを加え、不揮発性 固体含量を減少させた。反応混合物をそれから90℃まで加熱し、2時間保持し た。生成した架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を30℃に冷やし、80 μmナイロンメッシュを通して濾過した。架橋ポリマーミクロゲル粒子は、重量 比41.5:10.5:48のエポキシ:フェノール:付加重合体と、100g/ kg重合固体の揮発性有機溶媒とからなっていた。付加重合体は計算Tg73℃ 、理論的酸価194mgKOH/g重合固体を有する。架橋ポリマーミクロゲル 粒子の水性分散液は例1の方法ですぐれた保護塗料を製造した。 例3 架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を下記のように製造した。 上記コンポーネントAからEまでを例2と同様に処理した。アンモニアはエマ ルションコポリマー上のカルボキシル基の約64%を十分中和し、酸性pHを与 える量であった。溶液中エポキシ/フェノール樹脂からなるコンポーネントFを 加熱して(80℃)付加重合体反応混合物に加え、10分間保持した。熱いコン ポーネントG(80℃)を加えて上記組成物を希釈し、付加的モノマー類を重合 させた。反応温度を90℃に高め、2時間保持し、それから30℃に冷やした。 生成した架橋ミクロゲル分散系をそれから80μmナイロンメッシュを通して濾 過した。生成した架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散系は重量比36.7:9.2 :54.1のエポキシ:フェノール樹脂:付加重合体からなり、揮発性有機物含 量はゼロであった。付加重合体は理論的Tg73℃、計算酸価194mgKOH /gポリマーを有した。優れた保護塗膜が生成した。 例4 架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を次のように製造した。 ジエポキシドをモノマー供給混合物に含め、アンモニア塩基による中和を最終 的希釈段階Gで行ってpHを8.5に調節したことを除いて、コンポーネント類 を例1と同様に処理した。アンモニアは付加重合体のカルボキシル基の約50% を中和するのに十分な量であった。生成した架橋ポリマーミクロゲル粒子は重量 比で30%ジエポキシドと70%付加重合体 からなっていた。付加重合体は理論的Tg51℃を有し、計算酸価130mgK OH/gポリマーを有した。架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散系は優れた硬化 保護塗膜を生成した。 例5 混合物Aをタービン撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器 中で80℃に加熱した。混合物Bの10%を撹拌しながら加え、混合物を10分 間撹拌し、混合物Cを加え、温度を30分間で85℃まで高めた。混合物Bの残 りと混合物Dを85℃で3時間に わたって供給し、30分間その温度に保持した。混合物Eを30分間かけて加え 、Fを直ちに加え、混合物を85℃で1時間撹拌した。混合物を30℃に冷却し 、50μmナイロンメッシュを通して濾過した。生成した架橋ポリマーミクロゲ ル粒子の水性分散液の固体含量は34.5%(1時間150℃に加熱して揮発成分 を除去した後)、平均粒子サイズは0.34μmであった(マルバーン・マスタサ イザー(商標)を用いて測定)。 例6 混合物Aをタービン撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器 中で80℃に加熱した。混合物Bの10%を撹拌下で加え、混合物を10分間撹 拌し、混合物Cを加え、 温度を30分間で85℃に高めた。混合物Bの残りと混合物Dを85℃で3時間 にわたって供給し、その温度に30分間保持した。混合物Eを30分間かけて加 え、Fを直ちに加え、混合物を85℃で1時間撹拌した。混合物を30℃まで冷 やし、50μmナィロンメッシュを通して濾過した。生成した架橋ポリマーミク ロゲル粒子の水性分散液の固体含量は32.2%(150℃に1時間加熱して揮発 成分を除去した後)、組成物のpHは5.0であった。 さらにこの組成物の試料をアンモニアで、最初に付加重合体上に存在したカル ボキシル基の数に基づき理論的中和度60、70および80%に中和し、固体含 量を脱イオン水で30%に調節した。低剪断および高剪断粘度を測定し、上記組 成物の疑似塑性の指標を得た。低剪断粘度はブルックフィールド粘度計により、 ナンバー3スピンドルを6rpmで用いて測定した。高剪断粘度はICIコーン およびプレート粘度計によって測定した。平均粒子サイズはマルバーン・マスタ サイザー(商標)を用いて測定した。 これらの結果から、低剪断粘度は付加塩基と共に増加し、粒子は膨潤すること がわかる。高剪断粘度はほとんど影響を受けない、そして組成物は付加塩基量の 増加と共により大きい疑似塑性度を示す。 例7 混合物Aをタービン撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器 中で80℃に加熱した。混合物Bの10%を撹拌しながら加え、混合物を10分 間撹拌し、混合物Cを加え、温度を30分間で85℃に高めた。混合物Bの残り と混合物Dを85℃で3時間にわたって供給し、その温度に30分間保持した。 混合物Eを30分間かけて加え、Fを直ちに加え、混合物を85℃で1時間撹拌 した。混合物を30℃まで冷やし、50μmナイロンメッシュを通して濾過した 。生成した架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液の固体含量は33.4%(1 50℃に1時間加熱して揮発成分を除去した後)、平均粒子サイズは0.36μm であった(マルバーン・マスタサイザーを用いて測定)。 例8 水中油エマルションBを調製するために、有機コンポーネント類を予備混合し 、フェノール樹脂が溶解するまで撹拌し、それからゆっくりと水を加え、その間 シルバーソン・ホモジナイザー(商標)を用いて乳化した。混合物Aをタービン 撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器中で80℃に加熱した 。混合物Bの10%を撹拌しながら加え、混合物を10分間撹拌し、混合物Cを 加えた。温度を30分間で85℃まで上げた。混合物Bの残りと混合物Dを85 ℃で3時間にわたって供給し、その温度を30分間保持した。混合 物Eを30分間かけて加え、Fを直ちに加え、混合物を85℃で1時間撹拌した 。Gを加え、混合物を30℃まで冷やし、50μmナイロンメッシュを通して濾 過した。生成した架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液の固体含量は25. 6%(150℃に1時間加熱して揮発成分を除去した後)、平均粒子サイズは0. 52μmであった(マルバーン・マスタサイザー(商標)を用いて測定)。 試験結果 5重量%ブチルセロソルブを塗料5ないし9に加え、それらをNo22マイヤ ーワイヤーを巻いた捧を用いて錫プレートに塗布し、10分間205℃の炉で焼 いた。試験パネルに、2mmの間隔をおいた鋳型を用いて直交平行線をつけ、沸 騰脱イオン水に30分間浸し沸騰水試験を行い、または5%無水酢酸に30分間 浸して酸試験を行った。浸漬後、接着試験を次のように行った。パネルを乾かし 、スコッチ(商標)610テープ(3Mから)を張り付け、それから剥がした。 どの硬化塗膜でもブラッシングは非常に軽微であるかまたは全くなかった。 溶媒抵抗をMEK摩擦試験を用いて評価した。これは塗膜表面を650g球形 頭部を有するハンマーのボール端に取り付けられた、メチルエチルケトンに浸し た4つ折りの布片のやわらかい表面で擦ることを含む。浸したフランネルを、ハ ンマーの重さをかけて塗膜表面を前後に動かす。1回の前後の動きを1往復摩擦 として数える。往復運動は長さが100−150mmで、運動速度は1分間に3 0±5往復であった。基質が最初に露出したとき、擦ることを止め、摩擦数を記 録した。結果は次のようであった。 ブラッシングスコア 0=影響なし 2−3=中程度のブラッシング 5=ひどいブラッシング接着スコアは剥離した塗膜のパー セントをあらわす。
【手続補正書】 【提出日】平成12年3月9日(2000.3.9) 【補正内容】 明細書 被覆剤組成物の製造方法 本発明は架橋したポリマーのミクロゲル(microgel)粒子の水性分散液を含んで なる水性被覆剤組成物の製造方法に関し、また上記製造方法によって製造される 或る新規な組成物に関する。 本発明は上記組成物を用いる塗装法にも関する。前記の被覆剤組成物は飲料お よび食品容器の缶の被覆剤として特に有用である。 工業用被覆剤または塗料は、基質に塗装され、そして普通は硬化または架橋さ れ、装飾目的並びに上記基質の保護のための連続被膜を形成する表面保護用の被 覆剤(ペイント塗料)である。保護用の被覆剤は普通は有機重合体質の結合剤、顔 料、および種々のペイント添加物を含む。その際上記の重合体質結合剤は上記顔 料の液体ビヒクルとして作用し、上記の流動性の被覆剤にレオロジー特性を与え る。硬化または架橋すると上記重合体質の結合剤は硬化し、顔料のための結合剤 として機能し、基質に乾燥したペイント被膜を接着させる。顔料は有機または無 機質であり、機能的に、耐久性および堅牢さに加えて、不透明度および色を付与 する。不透明顔料をほとんどまたは全く含まない保護用被覆剤は、透明塗料とし て記載される。保護用被覆剤の製造方法は重合体質の結合剤の製造、成分材料の 混合、重合体質の結合剤中での顔料の磨砕、および実用的標準に薄める等の諸段 階を含む。エポキシ樹脂は保護表面塗料用の材料において顔料、フィラー、その 他の添加剤のビヒクルまたは重合体質の結合剤として特に好ましく使用できる。 その際エポキシ樹脂は靭性、フレキシビリティ、付着性、および化学的耐性を与 えるのに有効である。エポキシ樹脂を含む水分散性被覆剤組成物は缶の塗装には 非常に好ましく、容器の内面の被覆に特に有用である。例えばソフトドリンクお よびビール缶のための被覆は重要である。なぜならばこのような被覆は缶のなか の飲料の味を変えてはならないからである。味の問題は、被覆が飲料中に漏れる 、香味がその被覆によって吸収される、また時には化学反応、またはこれらの幾 つかの組み合わせ等、種々の様式で起こり得る。 缶の被覆技術は、アクリルモノマー類、スチレンおよびメタクリル酸に対して グラフト結合されたエポキシ樹脂を用いることが多い。このグラフト結合したエ ポキシ樹脂は溶媒中、普通はブチルセロソルブ、およびn−ブタノール中で形成 されて低加工粘度を維持するようにされ、その後水に分散される。それの硬化被 膜の特性は非常に望ましいとはいえ、そのような被覆は、実際に溶媒のかなりの 量がグラフト化エポキシ樹脂の製造過程から最終組成物までもち込まれるという 欠点を有する。 炭素をグラフト化されたアクリル鎖を含むエポキシ−ベースの缶被覆は、公開 譲渡された米国特許第4,212,781号に開示されている。これは、中程度の温度で 、高濃度の過酸化物開始剤を用いて溶媒重合することによって炭素−グラフト化 ポリマーを生成することを含んでなる炭素グラフト法を教示している。アクリル グラフト化エポキシ樹脂は、共反応架橋メラミン架橋剤と共に用いる際に特に有 用である。エポキシ樹脂とカルボキシル基含有ビニルポリマーとのエステル化反 応によって生成するミクロゲル樹脂状の反応生成物をベースにした水性被覆剤組 成物が米国特許第4,897,434号に開示されている。その際高分子エポキシ樹脂の 大部分が有機溶媒中でカルボキシル含有のビニルポリマーでエステル化されて非 ケル化のエポキシエステルを生成する。続いて上記エポキシエステルを水に分散 させ、あらかじめ形成されたエポキシエステル上の使用可能のエポキシおよびカ ルボキシル基の共反応によりミクロゲル生成物を形成する。米国特許第5,508,32 5号は、カルボキシル官能性アクリル−エポキシ コポリマーを水に分散させ、そ の後ジエポキシドを分散させ、それから上記ジエポキシドによってカルボキシル コポリマーを架橋することによって生成されたミクロゲルポリマーの水性分散液 を聞示している。同様なジエポキシドで架橋されたミクロゲル重合体の水性分散 液組成物が関連特許として米国第5,464,885号、米国特許第5,554,671号、米国特 許第5,576,360号および米国特許第5,526,361号に開示されている。 これらの従来技術の方法の全てにおいて、上記組成物の諸成分の製造に用いら れる高濃度の溶媒は、生成したポリマー類を水に分散する際に得られた水性分散 液に必然的にもち込まれる。これによって、一般的に、分散液の不揮発物の含有 量1kgあたり少なくとも約100gに相当する揮発性の有機成分の含有量を示す 組成物が生成されることになる。 今回知見したところによれば、ジエポキシド樹脂で内部架橋したカルボキシル 官能性付加重合体のミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる重合体質の結合剤 を基質とした水性分散液型の被覆剤組成物であって、非常に低い濃度、またはゼ ロの濃度で有機溶媒を含むにすぎないすぐれた水性分散液型の保護被覆剤組成物 が、新規な方法、すなわち或る種のエチレン性不飽和モノマー類の乳化重合によ りミクロゲル粒子を作り、生成ポリマーをジエポキシドと反応させるという新規 の方法によって製造できることが判明した。この新規方法によって、ミクロゲル 粒子を作ると、従来技術の方法で起きる溶媒の不可避的混入は大きく回避され、 有機質の揮発物を実質的に含まない分散液を生成することができる。従来、この タイプの実質的に無溶媒の分散液は、時間のかかる溶媒ストリッピング段階を行 わずには不可能であった。少量の溶媒をこれらのタイプの組成物に添加すること により、塗布特性を改善することがあるとはいえ、本発明によれば、従来公知の 製造方法から由来する量および種類の溶媒の存在を認容せざるを得ないというの ではなく、実質的に無溶媒の組成物から出発し、必要な溶媒を最小量だけ加える ことが可能になる。 本発明においては、内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の水性分散液を含 む水性被覆剤組成物の製造方法であって、水性媒体中でカルボキシル官能性モノ マーを包含する複数のエチレン性不飽和モノマー類を乳化重合することによって カルボキシル官能性の付加重合体の水性分散液を形成し、その後にこの付加重合 体分散液をエポキシド当量値(重量)100ないし5000を有するジエポキシド樹脂と 反応させることによって前記の内部架橋されたポリマーのミクロゲル粒子を形成 することから成る、該ミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆剤組成 物の製造方法が提供される。 本方法によって作られる内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子のもう一つの 利点は、その組成物が最終塗膜においてエポキシ樹脂成分と付加重合体成分との 間の相分離を減らすことである。これら2種類の成分は相溶性が非常に良いわけ ではなく、従来の組成物においては、それらを塗装後に加熱して最終的塗膜を形 成する際に相互に分離することが多い。この分離は塗膜における付加重合体とエ ポキシ樹脂のミクロドメインの分離を惹起する。この結果、付加重合体の成分の 固有の脆弱さのために、塗膜性能が低下する。このように解釈する理論によって 束縛されるものではないが、本発明の製造方法は、従来技術の製造方法に比べて 、エポキシ成分およびアクリル成分の間のより著しい程度の共反応および相互浸 透的な架橋反応を導くと考えられ、また架橋結合した成分の相対的な移動が排除 されることに由来して、形態学的な分子の再配置および分離が阻止される、と考 えられる。こうして、特に望ましい均質な塗膜形成が達成され、しかもその際に エポキシド樹脂とアクリルラテックスとの間に固有な非相溶性が回避される。得 られた塗膜は良い透明性および光沢と同時にすぐれた耐水性を示す。この塗膜は 食品(ペットフードも含む)および飲料の金属缶に塗装するのに特に適する。 エチレン性不飽和モノマー類の乳化重合は水性媒体中で重合開始剤の存在下で 行われる。この乳化重合は一般的に、水性媒体中に分散したモノマー類を重合開 始剤および界面活性剤の存在下で、上記開始剤が上記モノマー類の重合を開始す る温度まで加熱することによって行うことができる。最も便利な方法では、モノ マー類を開始剤および場合によりジエポキシド樹脂と共に徐々に水性媒体に加え 、モノマー添加中、水性媒体を50ないし95℃、好ましくは60ないし90℃等の、適 切に高めた温度に維持する。モノマー類の分散を助ける界面活性剤をモノマー類 と共に加えることができる。界面活性剤は水性媒体に溶解させることができ、好 ましくは2モノマー間に分かれることができる。ポリマーの分子量を調節するた めにチオール等の連鎖移動剤も含むことができ、これらは一般にはモノマー類と 混合される。小部分、例えば5ないし15%のモノマー類とその他の成分と最初 に水性媒体に加えて、ポリマーシードを形成させ、ついで、多量のモノマーおよ びその他の成分を加える。短時間の予備的重合段階を行うことにより粒子サイズ の分布の一貫性が改良されることが判明した。 好ましくは、上記プロセスは二段階で行われる。第一段階ではエチレン性不飽 和モノマー類を水性媒体中でジエポキシド樹脂の存在下で重合させ、第二段階で は、ジエポキシド樹脂を上記で生成した非架橋のカルボキシル官能性付加重合体 の分散物と引き続き反応させて架橋ポリマーミクロゲル粒子を形成させる。この プロセスでは比較的低濃度のカルボキシル官能性価モノマーを使用することがで き、より良好な耐湿性を有する塗膜を与える、比較的低酸価のポリマーを生成さ せることができる。 この好ましい方法においては、エチレン性不飽和モノマー類を好ましくは予備 混合し、ジエポキシド樹脂および重合開始剤と同時に水性媒体に加える。より好 ましくは、ジエポキシド樹脂をエチレン性不飽和モノマー類の混合物に溶解させ 、これにより規模の大きい処理を容易にし、凝固レベルを低下させる。ジエポキ シド樹脂をモノマー類に溶解することにより、より高分子またはより高粘度のジ エポキシド樹脂の使用も容易になる。 より好ましくないプロセスは三段階で行うことができる:第一段階ではエチレ ン性不飽和モノマー類をジエポキシド樹脂の不在下で重合させて、非架橋カルボ キシル性官能性付加重合体の水性分散液を形成させ、第二段階ではジエポキシド 樹脂を加え、第一段階からの非架橋カルボキシル官能性付加重合体の水性分散液 に分散させ、第三段階ではジエポキシド樹脂を付加重合体と反応させて架橋ポリ マーミクロゲル粒子を生成させる。この第二の方法においてはエチレン性不飽和 モノマー類を予め混合し、界面活性剤および重合開始剤並びにその他の乳化重合 成分と共に上記水性媒体に加える。 水性媒体は水及び場合により水混和性有機溶媒を含むものである。ある種の組 成物では少量の有機溶媒は基質表面の湿潤性を改良し、また、粒子の凝集または 流展性を改善するのに有益であり得る。必要とされる溶媒の一部又は全てを水性 媒体に含ませ得る。しかしながら、このような溶媒の量は環境保護という理由か らできるだけ少なく保つのが最良である。有機溶媒の量は2重量%以下、または 好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下に保持することか好ましく、水 性媒体中に有機溶媒が実質的に存在しないことが最も好ましい。 開始剤は例えば典型的遊離ラジカルおよびレドックス型、例えば過酸化水素、 t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチル ペルオキシド、過酸化ベンゾ イル、2、4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルアセテート、ア ゾビスイソブチロニトリル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カ リウム、過燐酸ナトリウムおよびカリウム等、及びレドックス開始剤、例えば過 硫酸塩とナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートとの混合物、クメンヒド ロ ペルオキシドとメタ重亜硫酸ナトリウムとの混合物、過硫酸カリウムと亜硫酸水 素ナトリウムとの混合物、またはクメンヒドロペルオキシドとアスコルビン酸と の混合物等が挙げられる。重合開始剤は普通は重合するモノマー類の約0.1〜2 重量%、好ましくは0.5〜2重量%の量で加えられる。 適切なアニオン性界面活性剤は例えば脂肪酸の塩類、例えばステアリン酸、パ ルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸およびタル油脂肪酸のナトリウムおよびカ リウム塩、硫酸化脂肪アルコールの塩類、ポリエトキシル化長鎖アルコールおよ びフェノールのホスホン酸エステルの塩類、並びにジヘキシル、ジオクチル、ジ トリデシルおよびドデシルベンゼンスルホネート等のスルホスクシネート類を含 む。適切な非イオン性界面活性剤は、親水性親油性バランス(HLB)が8より大 きく、好ましくは10〜20である、親油性化合物と反応させたポリオキシエチレン グリコール類、例えば商業的に知られているトリトン(商標)界面活性剤、イゲパ ルCA(商標)界面活性剤、およびツイーン(商標)界面活性剤などの界面活性剤を 含む。好ましい界面活性剤はFDAが承認した界面活性剤、例えばジオクチルス ルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムまたドデシルベンゼンスルホ ン酸ナトリウムなどである。ヘキシル セロソルブのような共界面活性剤(co-sur factant)を用いて粒子サイズを調節し、減少させることができる。界面活性剤は 、一般には、ジエポキシド樹脂を含む総ポリマー固体の0.2〜2%量で加えられ る。 エチレン性不飽和モノマーは炭素−炭素二重結合不飽和を含有しており、かか るモノマーとしては、一般的には、ビニルモノマー類、スチレンモノマー類、ア クリルモノマー類、アリルモノマー類、アクリルアミドモノマー類、並びにカル ボキシル官能性モノマー類が挙げられる。ビニルモノマーとしては酢酸ビニル、 プロピオン酸ビニルおよび同様なビニル低級アルキルエステル類等のビニルエス テル類、ビニルハライド類、スチレンおよび置換スチレン等のビニル芳香族炭化 水素類、アルファーオレフィン類および共役ジエン類等のビニル脂肪族モノマー 類、およびメチルビニルエーテルおよび同様のビニル低級アルキルエーテルなど のビニルアルキルエーテル類が挙げられる。アクリルモノマーとしては炭素原子 1〜12個のアルキルエステル鎖を有するアクリルまたはメタクリル酸の低級ア ルキルエステル類並びにアクリルおよびメタクリル酸の芳香族誘導体が挙げられ る。有用なアクリルモノマー類として例えばメチル、エチル、ブチルおよびプロ ピルアクリレートおよびメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよ びメタクリレート、シクロヘキシル、デシル、およびイソデシルアクリレートお よびメタクリレート、および同様な種々のアクリレート類およびメタクリレート 類が挙げられる。カルボキシル官能性モノマー類はアクリルおよびメタクリル酸 、フマールまたはマレインまたは同様な不飽和ジカルボン酸であり、好ましいカ ルボキシル官能性モノマーはアクリルおよびメタクリル酸である。エチレン性不 飽和モノマーは、重量で約1%〜50%、より好ましくは5%〜40%、最も好まし くは10%〜35%のカルボキシル官能性モノマーからなり、残りはその他のエチレ ン性不飽和モノマーである。 カルボキシル官能性付加重合体はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって 測定して約5000〜10000000の重量平均分子量、より好ましくは10000〜100000の 重量平均分子量を有するように製造することが好ましい。付加重合体のTgまたは 軟化点はフォックスの式(Fox equation)によって計算するか、ASTM3418-75によ って測定して20〜150℃であり、より好ましくは30〜80℃である。付加重合体は 、好ましくは50〜195、より好ましくは100〜195の理論的酸価を有する。 加熱して、酸−エポキシ架橋反応速度を増大させることによって、ジエポキシ ド架橋を行うことができる。例えば、組成物を50〜95℃に、0.5〜4時間加熱す ることができる。好ましいことではないが、架橋を室温で長期間に亘って生起さ せ得る。第三アミン、ホスフィン、ピリジン等の触媒を低濃度(0.1〜1%)で加 えて、酸−エポキシ反応速度を増大させることができる。 カルボキシル官能性付加重合体の架橋のために有用なジエポキシド樹脂は主と して直鎖分子であり、これは、1分子あたり主として2個のエポキシ基を含むジ エポキシド樹脂を生成させるために、多核ジヒドロキシフェノールまたはビスフ ェノールとハロヒドリンとを共反応させた反応生成物からなる。最も一般的なビ スフェノール類はビスフェノール−A、ビスフェノール−F、ビスフェノール− Sおよび4,4-ジヒドロキシビスフェノールであり、最も好ましいのはビスフェノ ール−Aである。ハロヒドリン類としてはエピクロロヒドリン、ジクロロヒド リン及び1,2−ジクロロ-3-ヒドロキシプロパンが挙げられるが、最も好ましいも のはエピクロロヒドリンである。好ましいジエポキシド樹脂は、過剰のモル等量 のエピクロロヒドリンとビスフェノール−Aとの共反応生成物であって、ビスフ ェノール−Aのジグリシジルエーテルからなる反復共重合単位を2〜25個含む、 ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテルの反復単位からなるエポキシ基を末 端とする線状分子鎖を生成させたものである。実際には剰モル等量のエピクロロ ヒドリンをビスフェノール−Aと反応させると、2モルまでのエピクロロヒドリ ンが1モルのビスフェノール−Aと反応したジエポキシド樹脂が生成するが、不 完全な反応によって、ジエポキシド樹脂と共に、他端がビスフェノール−Aで停 止したモノエポキシド鎖が生成することがある。好ましいジエポキシド樹脂はビ スフェノール−Aのポリグリシジルエーテルである。これらは末端エポキシド基 を有する。それらはゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定して、好ま しくは200〜10000、より好ましくは約360〜1000の数平均分子量を有する。市販 の、より低分子量のジエポキシド樹脂としては、商品番号および平均分子量によ って確認される次のようなダウ・ケミカル・エポキシ樹脂が挙げられる:DER 33 3(商標)(380);DER 661(商標)(1050);一方、シェル・ケミカル・ジエポキシド 樹脂としてははEPON 828(商標)(380);EPON 836(商標)(625);EPON 1001(商標)(1 050);およびチバ・ガイギー直鎖ジエポキシド樹脂 GT‐7013(商標)(1400);GT ‐7014(商標)(1500);GT‐7074(商標)(2000)およびGT‐259(商標)(1200)が挙げ られる。 好ましいエポキシ当量は100〜5000、より好ましくは100〜1000、最も好ましく は180〜500である。高当量のジエポキシド樹脂類は十分分散しないが、少量の高 分子量エポキシ樹脂を含むブレンドは使用できる。ジエポキシド樹脂は、鎖の少 なくとも2つが末端エポキシド基を有する分岐鎖を含む分岐エポキシを含むこと ができる。2つ又はそれ以上の末端エポキシド基を有する分岐鎖ジエポキシド樹 脂は、エピクロロヒドリンと多核ポリヒドロキシフェノール類、三官能価フェノ ール類、または脂肪族三官能性アルコール類との共反応によって生成し得る。 ジエポキシド樹脂は更に、ビスフェノール化合物のアルキレンオキシド付加物 からなるエポキシド官能性樹脂である非水性アルキレンオキシド樹脂を包含して いる。上記アルキレンオキシドは約26個までの炭素原子有する脂肪族アルキル誘 導体であるが、好ましいオキシドはエチレン、プロピレン及びブチレンオキシド 等の低級アルキルオキシド類である。ビスフェノール化合物としてはビスフェノ ール−A、ビスフェノール−Fおよびビススルホンまたはスルフィド類が挙げら れる。一般的には2モル又はそれ以上のアルキルオキシドを1モルのビスフェノ ール化合物と共反応させる。好ましい組成物は2:1モル反応物であり、アルキ レンオキシド樹脂の適切な分子量範囲は、GPCによって測定して、200〜10,000で あり、好ましい分子量は200〜1000である。 好ましくは、架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散液は、カルボキシル官能性付 加重合体とジエポキシド樹脂の総量を基づいて、不揮発分重量で表して40%ない し99%、好ましくは50%〜95%のカルボキシル官能性付加重合体を含む。好まし くは、分散架橋ポリマーミクロゲル粒子は平均粒度が5μm未満、好ましくは1 μm未満、より好ましくは0.5μm未満である。 好ましくは架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散液は、ミクロゲル粒子の不揮発 分重量に基づいて、30より高い酸価、好ましくは50〜200の酸価を有する。 好ましくは、この製造方法は付加重合体のカルボキシル基を少なくとも一部中 和するように塩基を加えることを含む。カルボン酸基の中和は、分散系により大 きいコロイド安定性を与える。塩基の添加は組成物の低剪断粘度の増加を生じさ せ、粘度の調節および所望レベルへの調整を可能にする。それだけでなく、塩基 の添加はミクロゲル粒子を膨潤させる。膨潤したミクロゲル粒子は疑似塑性であ る;即ち、それらの低剪断粘度はそれらの高剪断粘度より大きい。低および高剪 断粘度間の差である疑似塑性のレベルは、塩基の添加量の増加につれて上昇する 。疑似塑性は塗料の非常に有用な特性である。なぜならばそれは、噴霧ノズルに おけるように、高剪断速度では粘度を低くすることができ、それによって良好な 噴霧微分化を行うことができ、基質などの場合の低剪断速度では粘度を高くし、 液状塗料(wet coating)のたるみ(sugging)又は垂れ(running)の程度を低くする ことができる。 アンモニア又はジメチルエタノールアミン等のアミン又はこれらの混合物は好 ましい塩基であり、アルカリ金属水酸化物等のヒドロキシル塩基は有用ではあ るがあまり好ましくない。塩基の存在量は、製造されたカルボキシル官能性付加 重合体の理論的酸含有量に基づいて、50%〜100%のカルボキシル基を中和でき る量であるのが好ましい。上記組成物は一般的にはポリマーミクロゲル粒子の重 合体重量に基づいて重量基準で1%〜10%、好ましくは2ないし5%の塩基を含 む。 カルボキシル官能性付加重合体の形成の終了後に、又は、ジエポキシド架橋段 階後に塩基を普通に撹拌しながら加え、混合する。第三アミン等のある種の塩基 はジエポキシド架橋反応を触媒しかつカルボキシル基を部分的に中和するという 両方の働きし得る。上記塩基は普通は、混合および膨潤プロセス中に水で希釈し て粘度を制御する。上記で概略記載した好ましい二段階プロセスを用いる際には 、ジエポキシド樹脂がカルボキシル官能性付加重合体と反応した後に上記塩基を 加えるのが好ましい。これによると、架橋ポリマーミクロゲル粒子を分散させた 後に、単に塩基を加えることによって、組成物の粘度および疑似塑性を調節でき る。これは、分散液の組成をその製造中に調節しなければならず、そのため、も し粘度特性が所望のものでない場合には、新たな分散液を製造しなければならな い場合に比べて遥かに便利である。 ミクロゲル粒子が、前記したあまり好ましくない三段階法で行われる場合、非 架橋付加重合体分散液の形成後であって、ジエポキシド樹脂を加える前に塩基を 加えることが好ましい。 同様なポリマー分散液を製造する従来の方法では最終組成物に或る量の溶媒が 存在することが避けられず、その溶媒は1つ又はそれ以上の成分の製造方法から 次に移行する。不揮発性ポリマー含有量に基づいて、100g/kg未満の揮発性有機 成分含有量を有する本発明のタイプの組成物は新規である。 本発明によれば、架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を含有する、かつ 、不揮発性ポリマー含有物に基づいて100g/kg未満の揮発性有機成分含有量を有 する水性被覆剤組成物であって、上記ポリマーミクロゲル粒子は100ないし5000 の当量を有するジエポキシド樹脂で架橋させたカルボキシル官能性付加重合体か らなるものである水性被覆剤組成物が提供される。 好ましくは、上記組成物は組成物1kg当たり、多くとも30g、より好ましく は10g未満、最も好ましくは1g未満の揮発性有機物質を含有する。 比較的好ましくない三工程プロセスを用いる、本発明の別の態様では、アクリ ル−エポキシカルボキシル官能性コポリマーを、カルボキシル官能性コポリマー の水性分散液と混合しついでこれとジエポキシド樹脂と反応させることができる 。この方法はジエポキシド樹脂の付加重合体への分散を促進することが判明した 。 アクリル−エポキシコポリマーは、カルボキシルモノマーを含むエチレン性モ ノマーと共反応してエポキシ−アクリルコポリマーを生成するエポキシ樹脂を含 むコポリマーである。好ましいエポキシ−アクリルコポリマーは、エポキシ樹脂 を含むエポキシ-アクリル グラフトコポリマー、エポキシ−アクリル グラフト コポリマー、および、エチレン性不飽和モノマー類を現場で過酸化物の存在下で エポキシ樹脂と重合させて製造した非グラフト付加重合体からなる。モノマー類 の現場重合は一般的にはエチレン性不飽和モノマー類をエポキシの存在下で、共 重合させるモノマーの重量の約1ないし約10重量%の過酸化物と共に反応させる ことからなる。現場で生成するカルボキシル官能性コポリマーは1,000乃至100,0 00、好ましくは2,000ないし20,000の分子量を有することができる。カルボキシ ル含有物(COOH)はモノマー混合物の少なくとも5重量%とすべきであり、好まし くは15%より多くすべきである。酸価は30mgKOH/g樹脂固形分以上、好ましくは7 0ないし300mgKOH/g樹脂固形分とすべきである。共重合したアクリルまたはメタ クリル酸の含有量は、アクリル−エポキシコポリマーの重量に基づいて、好まし くは上記コポリマーの5%ないし40重量%である。 エポキシ−アクリル コポリマー混合物のエポキシ樹脂部分は脂肪族であるか 又は芳香族であり得るが、芳香族エポキシ樹脂がより好ましい。最も好ましいエ ポキシ樹脂はビスフェノール−Aのポリグリシジルエーテル類、特に、約1.3か ら約2までの1,2-エポキシ当量を有するものである。分子量は約350ないし約20, 000、好ましくは衛生塗料では、約2,000ないし約10,000である。モノエポキシド 類とジエポキシド類との混合物が望ましい。その他の操作上の変法では、エポキ シド基と安息香酸、脂肪酸、フェノールまたは同様な単一反応性エポキシド遮断 剤との反応によって、オキシラン官能性のない芳香族ポリエーテルを導入する。 好ましい実施態様においては、エポキシ樹脂は単一のオキシラン基を有する芳香 族ポリエーテルと、相溶性を最大にする2つのオキシラン基を有する芳香族ポリ エーテルとを含む混合物である。 エポキシ樹脂は主として、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個のエポキ シ基を含むエポキシ樹脂を製造するための、多核ジヒドロキシフェノール類また はビスフェノール類とハロヒドリン類との共反応生成物を含む直鎖分子である。 最も一般的なビスフェノールはビスフェノール−A、ビスフェノール−F、ビス フェノール−Sおよび4,4'−ジヒドロキシビスフェノールであり、最も好ましい ものビスフェノール−Aである。ハロヒドリン類としてはエピクロロヒドリン、 ジクロロヒドリン、および1,2-ジクロロ-3-ヒドロキシプロパンが挙げられるが 、最も好ましいものはエピクロロヒドリンである。好ましいエポキシ樹脂は過剰 モル当量のエピクロロヒドリンとビスフェノール−Aとの共反応生成物からなり 、ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテルの反復共重合単位を2ないし25個 含む、ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテルの反復単位からなるエポキシ 基末端−線状分子鎖を生成する。実際、過剰モル当量のエピクロロヒドリンをビ スフェノール−Aと反応させて、エピクロロヒドリンの2モルまでが1モルのビ スフェノール−Aと共反応しているエポキシ樹脂を生成させるが、不完全な反応 により、二官能価エポキシ樹脂と共に、他端がビスフェノール−A単位で停止し たモノエポキシド鎖が生成することがある。最も好ましい線状エポキシ樹脂は、 末端1,2-エポキシド基を有し、エポキシ当量が2,000ないし10,000であり、数平 均分子量がゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定して約4,000ないし20 ,000である、ビスフェノール−Aのポリグリシジルエーテル類である。市販のエ ポキシ樹脂としては、商晶番号および当量分子量によって確認される次のような ダウ ケミカル エポキシ樹脂が挙げられる:DER 661(525);DER 664(900);一方 、シェル ケミカル エポキシ樹脂としてはEPON 1001(525);EPON 1007(2000);(6 25);EPON 1009F(3000);およびチバ ガイギー線状エポキシ樹脂としてはGT-701 3(1400);GT-7014(1500);GT-7074(2000)及びGT-259(1200)が挙げられる。一般 的でないが、分岐鎖エポキシ樹脂であって、その分岐鎖並びに主鎖が各々末端エ ポキシド基で停止されており、2より大きいエポキシド官能価を提供する分岐鎖 エポキシ樹脂である三官能性エポキシ樹脂は有用である。三官能性エポキシ樹脂 は、エピクロロヒドリンと、多核ポリヒドロキシフェノール類、三官 能性フェノール類または脂肪族三官能性アルコール類との共反応によって生成し 得る。 エポキシ−アクリルコポリマーのアクリル成分は重合したエチレン性不飽和モ ノマー類からなり、これらのモノマーにはアクリル酸のようなカルボキシル官能 性モノマー類およびメタクリル酸のような低級アルキル置換アクリル酸、および マレイン酸またはフマール酸のような不飽和ジカルボン酸が包含され、また、こ れらのモノマーにより、エポキシ−アクリルコポリマー混合物を水に分散させる ためのカルボキシル官能性手段が提供される。好ましいアクリル酸はメタクリル 酸である。モノマー類の残部は、予測される重合条件下では不反応性であるのが 好ましいが、少量のその他反応性モノマー、例えば2−ヒドロキシエチルメタク リレートによって代表されるヒドロキシモノマー類、アクリルアミドによって代 表されるアミドモノマー類、またはN−メチロール アクリルアミドによって代 表されるN−メチロールモノマー類を用いてもよい。残りのモノマーは、アクリ レートおよびメタクリレートエステルによって代表される、非反応性ではあるが 共重合可能のエチレン性モノマー類、例えばエチルアクリレート、メチルメタク リレートまたはイソブチルメタクリレート、スチレンまたはビニルトルエン類、 酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、および一般的に は、全てのアクリル酸のアルキルエステル類、一般的には低級アルキルエステル 類、即ち、エステル化基が炭素原子1ないし4個を含むエステル類、特にエチル アクリレートである。この群のその他の有用なモノマー類としてはその他のC1- 15 アルキルアクリレートおよびメタクリレートエステル類、例えばプロピルアク リレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリ レート、第三ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、デシルアクリレート 、ラウリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メチルメタクリレート、 ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、 2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、およびノニルメ タクリレートが挙げられる。その他の有用なモノマー類は、容易に市場で入手で きるビニル不飽和を有するモノー類であり、スチレン系モノマー類、例えばスチ レン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、イソプレンおよびブタジエンが挙げ られる。 アクリル、メタクリルまたは同様な不飽和カルボキシルモノマーは、好ましくは 、アクリル グラフト エポキシコポリマーの重量に基づいて、約5%ないし40% を構成する。好ましいアクリル酸またはメタクリル酸モノマーの量は、共重合し たモノマー重量に基づいて、共重合したモノマーの5%ないし99%でなければな らない。 好ましいエポキシ−アクリル コポリマー混合物はエチレン性モノマーとエポ キシ樹脂との非水性重合によって現場で製造される。エポキシ樹脂は反応器中で 水の不存在下で加熱することができ、その際、反応器に重合性モノマーを少なく とも溶媒および遊離ラジカル開始剤と共に2ないし3時間にわたってゆっくり加 えることができる。反応は溶剤の不存在下で行うことができるが、エポキシ樹脂 の存在下でモノマー類の現場重合をするためには溶媒を存在させることが好まし い。キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、およびアルコキシアルカ ノール類等の溶媒が満足できるものである。メタノール、エタノール、プロパノ ール、ブタノールなどのアルコール類は適しており、ブタノールが好ましい。エ チレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテ ル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなど、ヘキサン、ミネラ ルスピリットおよびライムも適している。後に水に分散させる場合、選択された 溶媒は水溶性物質でなければならなず、例えばアセトン、ブタノール、エタノー ル、プロパノール、エチレングリコール モノエチルエーテル等である。一般的 には溶媒量は他の諸成分の合計の約5ないし40重量%の範囲内である。 実際には、エポキシ樹脂と重合性モノマーの混合物とを好ましくは過酸化物型 の遊離ラジカル開始剤、特に好ましくはベンゾイルペルオキシド t−ブチルペ ルベンゾエートの存在下で反応させる。典型的なかつ有用な遊離ラジカル開始剤 としてはクメンヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド t−ブチルペル ベンゾエート、t−ブチルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、メチルエチル ケトンペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クロロベンゾイルペルオキシドな どが挙げられる。過酸化ベンゾイルおよびt−ブチルペルベンゾエートは遊離ラ ジカル開始剤として好ましい。遊離ラジカル触媒の量は、使用温度における、重 合性モノマーまたはその均等物の総重量に基づく過酸化物の重量パーセントで 表される。 過酸化物触媒の量は、共重合すべきエチレン性モノマーの重量に基づいて過酸 化物開始剤が少なくとも約1重量%、好ましくは2ないし10重量%の量でなけれ ばならない。上記モノマー類および開始剤類を、好ましくは約80度ないし約180 度の範囲に維持される反応温度に加熱するが、この温度は混合物の反応性に適合 させて比較的広範囲内で調節できる。最終結果および選択した操作条件に応じて 、約30℃ないし約200度の範囲の操作温度が可能であるが、好ましい温度範囲は1 00℃ないし150℃である。モノマーを加えた後、反応混合物を反応温度に通常3 時間まで保持し、モノマーの変換を完了させる。モノマー類の現場重合により、 モノマーの総重量に基づいて、少なくとも5%の重合した酸モノマーを含有する 、現場形成されたカルボキシル官能価ポリマーが生成する。このアクリル−エポ キシ コポリマーは、ポリマー1g当たり約30mgKOHより大きい酸価、より好まし くはポリマー1g当たり70ないし300mgKOHの酸価を有していなければならない。 エポキシ−アクリルコポリマー組成物は約20%ないし95重量%のアクリルポリマ ーと約5%ないし80重量%のエポキシ樹脂を含む。エポキシ−アクリルコポリマ ーをinsolventで製造し、その後、不安定アミン類、例えば第一、第二、および 第三アルキル、アルカノール、芳香族アミン、またはアルカノールアルキル混合 アミン、例えばモノ−エタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエタノ ールアミン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、水酸化アンモニウムなどを 用いて、水中に分散させる。これは米国特許第4,212,781号により詳細に記載さ れている。 アクリル−エポキシ樹脂コポリマーを加える際、内部架橋ポリマーミクロゲル 粒子は、1乃至95重量%のカルボキシル官能性付加重合体と1乃至95%のアクリ ル−エポキシコポリマーと残部のジエポキシド樹脂からなることができる。 本発明の更に別の態様では、重合体組成物にフェノール樹脂を加えて付加的な 化学抵抗性を付与することができる。フェノール樹脂をエチレン性不飽和モノマ ーおよびジエポキシド樹脂と予備混合し、水性共重合の前に界面活性剤で水中で に乳化する。有用なフエノール樹脂は、エチレン性モノマー、好ましくはアクリ ルモノマーに実質的に溶解するものであり、アルキル置換レゾールまたはノボ ラック フェノール樹脂を含む。例えば直鎖状フェノールホルムアルデヒド樹脂 は普通はアクリルモノマーに溶解せず、満足できるようには働かない。エチレン 性不飽和モノマーは、担体溶媒として働き、その後、共重合して現場で形成され たエマルジョンコポリマーを提供する。ついで、ジエポキシド樹脂とフェノール 樹脂との液体溶液を乳化し、モノマー類は熱−またはレドックス開始剤系を用い て水中で共重合させる。ジエポキシド:フェノール樹脂:エチレン性不飽和モノ マーの比は16:4:80乃至48:12:40であることが有用であることが判明した。ここ で最適比は約40:10:50のジエポキシド:フェノール樹脂:エチレン性不飽和モノ マー比である。好ましくことではないが、適切な補助溶剤を混合物に加えること により、塗料にVOC付加することができる。 その他の成分として付加的架橋剤、例えばメラミンホルムアルデヒド類、スリ ップ剤、ワックス、泡抑制剤および界面活性剤を含むことができる。 かく得られた水性被覆剤組成物は塗装工業で公知の一般的方法によって満足し 得るように塗装できる。例えば、噴霧、ロール塗り、浸漬、および流れ塗り法を 透明および着色被膜の両方に用いることができるが、噴霧塗装が好ましく、そし て本発明によって製造される疑似塑性組成物は噴霧塗装に特に適する。 噴霧塗装のためには、被覆剤組成物は、約10%ないし30重量%の重合体固形分 と、所望ならば少量の溶媒のごときその他の揮発性物質を含む水90%乃至70重量 とからなることが好ましい。噴霧以外の適用法については、水性重合体分散系は 約10%乃至約40重量%の重合体固形分を含むことができる。所望ならば有機溶媒 を用いて噴霧またはその他の塗装法を容易にすることができ、そのような溶媒と してはヘキシル セロソルブ(商標)、n−ブタノール、2−ブトキシ−エタノー ル−1、キシレン、トルエンがあり、n−ブタノールを2−ブトキシ−エタノー ル−1と組み合わせて用いることが好ましい。製造された組成物中の低濃度の溶 媒は、最終組成物中の溶媒のより自由な選択を可能にする。本発明の被覆剤組成 物は公知の顔料および不透明剤を用いて着色および/または不透明化してもよい 。食品の用途を含む多くの用途では、好ましい顔料は酸化亜鉛である。本発明の 組成物は金属製食品用または飲料用缶に塗布するのに特に有用である。金属基体 に塗布した後、塗膜を約150℃乃至220℃の範囲またはそれ以上の温度で、硬 化を完全に行わせかつ液体塗料中の不安定成分の全てを揮発させるのに十分の時 間、例えば1乃至10分間加熱硬化させる。。 飲料容器を目的とする金属シート状基体、特にビールなどの炭酸飲料について は、塗料は1ないし20μmの層厚、好ましくは3乃至10μmの層厚で塗装すべき である。 本発明をよりよく理解するために、下記の実施例を示す。ここでは特に明白に 指示されていない限り、全ての部分は重量部であり、全ての%は重量%であり、 温度は℃でる。実施例1 水性分散エポキシアクリル ミクロゲル重合結合剤を次のように製造した。 成分Aをプロペラ型撹拌機を備えた反応器中で窒素ガスシール下で80℃に加 熱した。原料Bの10%を播種段階(seed stage)として反応容器に加え、約10分間 80℃に保持した。播種開始溶液Cを加え、反応混合物温度を85℃に高め、約30分 間保持した。原料Bの残りを開始剤Dと共に3時間に亘って均質に加え、その間 反応温度を約85℃に維持した。供給が完了した後、85℃で1時間反応させた。成 分Eを加えることによって反応媒体を水で希釈し、それから混合物温度を60℃に 調節し、1時間その温度を保持した。アミンおよびアンモニア塩基の量は、付加 重合体上の利用可能なカルボキシル基の約71%を中和するのに十分な量であった 。それから液体ジエポキシド樹脂Fを激しく撹拌しながら反応混合物に加え、そ の後10分間混合物を60℃に保持した。熱脱イオン水Gを加えて不揮発性固体含有 量を約20重量%に減少させた。反応混合物を90℃に調節し、2時間90℃に保持し た。架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を30℃まで冷却し、それから80μ mナイロンメッシュを通して濾過した。かく得られた架橋ポリマーミクロゲル粒 子水性分散液は29.4重量%のジエポキシド樹脂と70.6重量%の付加重合体を含ん でいた。付加重合体は計算Tg73℃と理諭的酸価194mgKOH/g重合体を有した。得 られた重合組成物を基体に塗料として塗布し、加熱硬化した;優れた硬化保護膜 特性を示した。 実施例2 エポキシ フェノール アクリル樹脂水分散ミクロゲル重合結合剤を次のように 製造した。 成分AからEまでを加え、実施例1と同様に処理した。成分Eのアンモニアは 付加重合体のカルボキシル基の約64%を中和するのに十分であった。成分Fは80 ℃のブチル セロソルブ中にジエポキシド樹脂およびフェノール樹脂を溶解させ た、予め形成された溶液からなる。加熱した溶液Fを反応媒体に加え、反応混合 物を10分間保持した。その後、反応混合物に加熱した脱イオン水Gを加え、不揮 発性固体含量を減少させた。ついで、反応混合物を90℃まで加熱し、2時間保持 した。得られた架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を30℃に冷却し、80μ mナイロンメッシュを通して濾過した。架橋ポリマーミクロゲル粒子は、重量比 で41.5:10.5:48のエポキシ:フェノール:付加重合体からなり、100g/kg重合 固体の揮発性有機物含有量を有していた。付加重合体は算定Tg 73℃、理論酸価1 94mgKOH/g重合固体を有する。架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液から実 施例1と同様の方法で優れた保護塗料が形成された。 実施例3 架橋ポリマーミクロケル粒子の水性分散液を下記のように製造した。 上記成分AからEまでを実施例2と同様に処理した。アンモニアはエマルショ ンコポリマー上のカルボキシル基の約64%を中和し、酸性pHを与えるのに十分な 量であった。溶液の形のエポキシ/フェノール樹脂からなる成分Fを、熱時(80 ℃)、付加重合体反応混合物に加え、10分間保持した。加熱した成分G(80℃)を 加えて上記組成物を希釈し、付加的モノマー類を重合させた。反応温度を90℃に 高め、2時間保持し、それから30℃に冷却した。ついで、得られた架橋ミクロゲ ル分散液を80μmナイロンメッシュを通して濾過した。得られた架橋ポリマーミ クロゲル粒子の分散液は重量比で36.7:9.2:54.1のエポキシ:フェノール樹脂: 付加重合体からなり、揮発性有機物含量はゼロであった。付加重合体は理論Tg 7 3℃、計算酸価194mgKOH/gポリマーを有した。優れた保護塗膜が生成した。 実施例4 架橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を次のように製造した。 供給モノマー混合物にジエポキシドを包含させ、アンモニア塩基による中和を 最終希釈段階Gで行ってpHを8.5に調節したこと以外、上記成分を実施例1と同 様に処理した。アンモニアは付加重合体のカルボキシル基の約50%を中和するの に十分な量であった。得られた架橋ポリマーミクロゲル粒子は重量比で30%のジ エポキシドと70%の付加重合体からなっていた。付加重合体は理論Tg 51℃を有 し、算定酸価130mgKOH/gポリマーを有した。架橋ポリマーミクロゲル粒子の分散 液は優れた硬化保護塗膜を生成した。実施例5 混合物Aをタービン撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器 中で80℃に加熱した。混合物Bの10%を撹拌しながら加え、混合物を10分間撹拌 し、混合物Cを加え、温度を30分間で85℃まで高めた。混合物Bの残りと混合物 Dを85℃で3時間にわたって供給し、30分間その温度に保持した。混合物Eを30 分間かけて加え、直ちにFを加え、混合物を85℃で1時間撹拌した。混合物を30 ℃に冷却し、50μmナイロンメッシュを通して濾過した。得られた架橋ポリマー ミクロゲル粒子の水性分散液の固体含量は34.5%(1時間150℃に加熱して揮発成 分を除去した後)、平均粒子サイズは0.34μmであった(マルバーン・マスタサイ ザー(商標)を用いて測定)。実施例6 混合物Aをタービン撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器 中で80℃に加熱した。混合物Bの10%を撹拌下で加え、混合物を10分間撹拌し、 混合物Cを加え、温度を30分間で85℃に高めた。混合物Bの残りと混合物Dを85 ℃で3時間に亘って供給し、その温度に30分間保持した。混合物Eを30分間かけ て加え、直ちにFを加え、混合物を85℃で1時間撹拌した。混合物を30℃まで冷 却し、50μmナイロンメッシユを通して濾過した。得られた架橋ポリマーミクロ ゲル粒子の水性分散液の固体含量は32.2%(150℃に1時間加熱して揮発成分を除 去した後)、組成物のpHは5.0であった。 さらにこの組成物の試料をアンモニアで、当初に付加重合体上に存在したカル ボキシル基の数に基づき理論的中和度60、70及び80%に中和し、固体含量を脱イ オン水で30%に調節した。低剪断および高剪断粘度を測定し、上記組成物の疑似 塑性の指標を得た。低剪断粘度はブルックフィールド粘度計により、No3スピ ンドルを6rpmで用いて測定した。高剪断粘度はICIコーンおよびプレート粘度計 によって測定した。平均粒子サイズはマルバーン・マスタサイザー(商標)を用い て測定した。 これらの結果から、低剪断粘度は塩基の添加量と共に増加し、粒子は膨潤する ことが判る。高剪断粘度は殆んど影響を受けず、そして組成物は塩基の添加量の 増加と共により大きい疑似塑性度を示す。 実施例7 混合物Aをタービン撹拌機、凝縮器および窒素供給器を備えた2リットル容器 中で80℃に加熱した。混合物Bの10%を撹拌しながら加え、混合物を10分間撹拌 し、混合物Cを加え、温度を30分間で85℃に高めた。混合物Bの残りと混合物D を85℃で3時間にわたって供給し、その温度に30分間保持した。混合物Eを30分 間かけて加え、直ちにFを加え、混合物を85℃で1時間撹拌した。混合物を30℃ まで冷却し、50μmナイロンメッシュを通して濾過した。得られた架橋ポリマー ミクロゲル粒子の水性分散液の固体含量は33.4%(150℃に1時間加熱して揮発成 分を除去した後)、平均粒子サイズは0.36μmであった(マルバーン・マスタサイ ザーを用いて測定)。 実施例8 水中油型エマルジョンBを調製するために、有機成分を予備混合し、フェノー ル樹脂が溶解するまで撹拌し、それからゆっくりと水を加え、その間シルバーソ ン・ホモジナイザー(商標)を用いて乳化した。混合物Aをタービン撹拌機、凝縮 器および窒素供給器を備えた2リットル容器中で80℃に加熱した。混合物Bの10 %を撹拌しながら加え、混合物を10分間撹拌し、混合物Cを加えた。温度を30分 間で85℃まで上げた。混合物Bの残りと混合物Dを85℃で3時間にわたって供給 し、その温度を30分間保持した。混合物Eを30分間かけて加え、直ちにFを加え 、混合物を85℃で1時間撹拌した。Gを加え、混合物を30℃まで冷却し、50μm ナイロンメッシュを通して濾過した。得られた架橋ポリマーミクロゲル粒子の水 性分散液の固体含量は25.6%(150℃に1時間加熱して揮発成分を除去した後)、 平均粒子サイズは0.52μmであった(マルバーン・マスタサイザー(商標)を用い て測定)。 試験結果 5重量%ブチル セロソルブを塗料5ないし9に加え、これらをNo22マイヤー ワイヤーを巻いたバーを用いて錫プレートに塗布し、10分間205℃の炉で焼付け た。試験パネルに、2mmの間隔をおいたテンプレートを用いて直交平行線(クロ スハッチ)をつけ、沸騰脱イオン水に30分間浸し、沸騰水試験を行い、また、5 %酢酸水溶液に30分間浸して酸試験を行った。浸漬後、接着試験を次のように行 った;即ち、パネルを乾燥させ、スコッチ(商標)610テープ(3M社製)を張り付け 、ついで剥離した。どの硬化塗膜でもブラッシング(blush)は非常に軽微である かまたは全くなかった。 溶媒抵抗性をMEK摩擦試験を用いて評価した。この試験は塗膜表面を650g球形 頭部を有するハンマーのボール端部に取り付けられたかつメチルエチルケトンに 浸漬した4つ折りの布片のやわらかい表面で摩擦することからなる。浸漬したフ ランネルを、ハンマーの重さをかけて塗膜表面を前後に動かす。1回の前後の動 きを1往復摩擦として数える。往復運動は長さが100‐150mmで、運動速度は1分 間に30±5往復であった。基体が最初に露出したとき、摩擦を中止し、摩擦数を 記録した。結果は次のようであった。 ブラッシングスコア 0=影響なし 2−3=中程度のブラッシング 5=ひどいブラッシング 接着スコアは剥離した塗膜のパーセントをあらわす。 請求の範囲 1.内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被 覆剤組成物の製造方法であって、カルボキシル官能性のモノマーを包含する複数 のエチレン性不飽和モノマー類を、水性媒体中において乳化重合することによっ て、カルボキシル官能性の付加重合体の水性分散液を形成し、その後この付加重 合体分散液をエポキシド当量値(重量)100ないし5000を有するジエポキシド樹脂 と反応させることによって前記の内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を生成 することから成る、該ミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆剤組成 物の製造方法。 2.二段階を含んでなる方法であって、その第一段階では、前記エチレン性不 飽和モノマー類を前記ジエポキシド樹脂の存在下で重合し、その第二段階では、 前記エポキシド樹脂を第一段階で生成した非架橋のカルボキシル官能性付加重合 体と反応させて前記の内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を形成する請求項 1に記載の製造方法。 3.複数のエチレン性不飽和モノマー類を相互にあらかじめ混合し、その混合 物を、ジエポキシド樹脂と共に且つ界面活性剤並びに重合開始剤と共に、水性の 重合用媒体に対して同時に加える請求項2に記載の製造方法。 4.ジエポキシド樹脂をエチレン性不飽和モノマー類の前記混合物中に溶解す る請求項3に記載の製造方法。 5.三段階を含んでなる方法であって、その第一段階では、エチレン性不飽和 モノマー類をジエポキシド樹脂の不存在下で重合して非架橋のカルボキシル官能 性付加重合体の水性分散液を形成し、その第二段階では、第一段階から得た非架 橋のカルボキシル官能性付加重合体の水性分散液に対してにジエポキシド樹脂を 加え、分散させ、さらにその第三段階では、ジエポキシド樹脂を前記の付加重合 体と反応させて内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を生成する請求項1に記 載の製造方法。 6.カルボキシル官能性のアクリルとエポキシとのコポリマーを、後記のカル ボキシル官能性コポリマーがジエポキシド樹脂と反応させられる前に前記カルボ キシル官能性のコポリマーの水性分散液と混合する請求項5に記載の製造方法。 7.エチレン性不飽和モノマー類が1ないし50重量%の量でカルボキシル官能 性モノマー類を含んでなる請求項1ないし6のいずれかに記載の製造方法。 8.付加重合体が50ないし250の理論的酸価を有するものである請求項1ない し7に記載のいずれかに記載の製造方法。 9.ジエポキシド樹脂がビスフェノールAのポリグリシジルエーテルである請 求項1ないし8のいずれかに記載の製造方法。 10.内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の分散液がカルボキシル官能性付 加重合体およびジエポキシド樹脂の総量を基にして、不揮発物の重量で40ないし 99%の量でカルボキシル官能性付加重合体を含む請求項1ないし9のいずれかに 記載の製造方法。 11.ミクロゲル粒子が5μm未満の平均(mean)粒子サイズを有する請求項1な いし10のいずれかに記載の製造方法。 12.内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の分散液が30より大きい酸価を有 するものである請求項1ないし11のいずれかに記載の製造方法。 13.前記の付加重合体上の前記カルボキシル基の少なくとも若干を中和するよ うに塩基を添加する工程も含む請求項1ないし12のいずれかに記載の製造方法。 14.前記の被覆剤組成物を疑似塑性(pseudoplastic)にするために十分な量の 塩基を加える請求項13に記載の製造方法。 15.前記塩基の量が付加重合体上のカルボキシル基の50%ないし100%を中和 するのに十分な量である請求項13に記載の製造方法。 16.前記塩基がアンモニア、アミン、またはアンモニアとアミンとの混合物で ある請求項13ないし15のいずれかに記載の製造方法。 17.前記塩基がカルボキシル官能性付加重合体とジエポキシド樹脂との反応の 触媒としても作用する請求項12に記載の製造方法。 18.ジエポキシド樹脂がカルボキシル官能性付加重合体と反応した後に、塩基 を加える請求項13ないし16のいずれかに記載の製造方法。 19.揮発性有機物の含有量が不揮発性含有物の1kgあたり100g未満であり、架 橋ポリマーミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆剤組成物であって 、 前記ポリマーのミクロゲル粒子は、100ないし5000のエポキシ当量(重量)をもつ ジエポキシド樹脂で架橋されたカルボキシル官能性付加重合体を含んでなるもの である、水性被覆剤組成物。 20.請求項19記載の組成物を金属缶の平らなシート上に展着するかまたは金属 缶の表面に噴霧塗着し、さらに150ないし250℃の温度に加熱することによって前 記組成物を硬化させることからなる、食品または飲料用の金属缶を塗装する方法 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 81/02 C08G 81/02 C08J 3/24 C08J 3/24 Z C09D 5/02 C09D 5/02 133/02 133/02 163/00 163/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 クラウン,ゲリー,ピイ アメリカ合衆国 オハイオ 44107,ベリ ア,クレセント ドライブ,409 (72)発明者 スミス,ベース,エイ アメリカ合衆国 オハイオ 44147,ブロ ードビユー ハイツ,ローレル グレン ドライブ 4260

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆 剤組成物の製造方法であって、カルボキシル官能性のモノマーを包含する複数の エチレン性不飽和モノマー類を、水性媒体中において乳化重合することによって 、カルボキシル官能性の付加重合体の水性分散液を形成し、その後この付加重合 体分散液をエポキシド当量値(重量)100ないし5000を有するジエポキシド 樹脂と反応させることによって前記の内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を 生成することから成る、該ミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆剤 組成物の製造方法。 2.二段階を含んでなる方法であって、その第一段階では、前記エチレン性不飽 和モノマー類を前記ジエポキシド樹脂の存在下で重合し、その第二段階では、前 記エポキシド樹脂を第一段階で生成した非架橋のカルボキシル官能性付加重合体 と反応させて前記の内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を形成する請求の範 囲1に記載の製造方法。 3.複数のエチレン性不飽和モノマー類を相互にあらかじめ混合し、その混合物 を、ジエポキシド樹脂と共に且つ界面活性剤並びに重合開始剤と共に、水性の重 合用媒体に対して同時に加える請求の範囲2に記載の製造方法。 4.ジエポキシド樹脂をエチレン性不飽和モノマー類の前記混合物中に溶解する 請求の範囲3に記載の製造方法。 5.三段階を含んでなる方法であって、その第一段階では、エチレン性不飽和モ ノマー類をジエポキシド樹脂の不存在下で重合して非架橋のカルボキシル官能性 付加重合体の水性分散液を形成し、その第二段階では、第一段階から得た非架橋 のカルボキシル官能性付加重合体の水性分散液に対してにジエポキシド樹脂を加 え、分散させ、さらにその第三段階では、ジエポキシド樹脂を前記の付加重合体 と反応させて内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子を生成する請求の範囲1に 記載の製造方法。 6.カルボキシル官能性のアクリルとエポキシとのコポリマーを、後記のカルボ キシル官能 性コポリマーがジエポキシド樹脂と反応させられる前に前記カルボキシル官能性 のコポリマーの水性分散液と混合する請求の範囲5に記載の製造方法。 7.エチレン性不飽和モノマー類が1ないし50重量%の量でカルボキシル官能 性モノマー類を含んでなる請求の範囲1ないし6のいずれかに記載の製造方法。 8.付加重合体が50ないし250の理論的酸価を有するものである請求の範囲 1ないし7に記載のいずれかに記載の製造方法。 9.ジエポキシド樹脂がビスフェノールAのポリグリシジルエーテルである請求 の範囲1ないし8のいずれかに記載の製造方法。 10.内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の分散液がカルボキシル官能性付 加重合体およびジエポキシド樹脂の総量を基にして、不揮発物の重量で40ない し99%の量でカルボキシル官能性付加重合体を含む請求の範囲1ないし9のい ずれかに記載の製造方法。 11.ミクロゲル粒子が5μm未満の平均(mean)粒子サイズを有する請求の範囲 1ないし10のいずれかに記載の製造方法。 12.内部架橋したポリマーのミクロゲル粒子の分散液が30より大きい酸価を 有するものである請求の範囲1ないし11のいずれかに記載の製造方法。 13.前記の付加重合体上の前記カルボキシル基の少なくとも若干を中和するよ うに塩基を添加する工程も含む請求の範囲1ないし12のいずれかに記載の製造 方法。 14.前記の被覆剤組成物を疑似塑性(pseudoplastic)にするために十分な量の 塩基を加える請求の範囲13に記載の製造方法。 15.前記塩基の量が付加重合体上のカルボキシル基の50%ないし100%を 中和するのに十分な量である請求の範囲13に記載の製造方法。 16.前記塩基がアンモニア、アミン、またはアンモニアとアミンとの混合物で ある請求の範囲13ないし15のいずれかに記載の製造方法。 17.前記塩基がカルボキシル官能性付加重合体とジエポキシド樹脂との反応の 触媒としても作用する請求の範囲12に記載の製造方法。 18.ジエポキシド樹脂がカルボキシル官能性付加重合体と反応した後に、塩基 を加える請求の範囲13ないし16のいずれかに記載の製造方法。 19.本組成物中の揮発性有機物の含有量が不揮発性含有物の1kgあたり10 0g未満であり、ポリマーのミクロゲル粒子の水性分散液を含んでなる水性被覆 剤組成物であって、前記ポリマーのミクロゲル粒子は、100ないし5000の エポキシ当量(重量)をもつジエポキシド樹脂で架橋されたカルボキシル官能性付 加重合体を含んでなるものである、水性被覆剤組成物。 20.請求の範囲19記載の組成物を金属缶の平らなシート上に展着するかまた は金属缶の表面に噴霧塗着し、さらに150ないし250℃の温度に加熱するこ とによって前記組成物を硬化させることからなる、食品または飲料用の金属缶を 塗装する方法。
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