JP2001522953A - スクリーンパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 繊維材料をスクリーニングすべく、スクリーニングシリンダのジャケット表面の一部を構成するためのスクリーンパネル。このスクリーンパネル１は、耐摩耗性で溶接不可能な材料で単一体に形成されている。その一方の側にほぼ軸方向の溝４が備えられ、スリット状のスクリーニングオリフィス７が、前記溝４に配置されている。さらに、パネル１の一体部分を構成しており、前記溝４と同じ側で周方向に延在する支持リング６が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、繊維材料をスクリーニングするためのスクリーンに関する。本発明
は、より正確には、このようなスクリーンのためのスクリーンパネルに関する。

【０００２】 セルロース材料の繊維懸濁液のような繊維材料のスクリーニングにおいて、そ
の目的は、繊維材料から結束繊維、繊維束、あるいは、他の不純物の形態の粗い
粒子を分離することである。スクリーニングは、通常、スクリーニングシリンダ
を有する、固定あるいは回転式のスクリーン内で実行される。そのスクリーニン
グシリンダは、繊維が通過し、不純物が通過しない孔あるいはスリットを備えて
いる。

【０００３】 この種のスクリーニングシリンダは、通常、金属板に孔をあけたり、スリット
をフライス加工することで製作され、その後、シリンダに形成される。開口領域
、すなわち、できるだけたくさんの孔があけられたシリンダ表面部分を得るため
、孔あるいはスリットは、密な関係で配置されなければならない。同時に、シリ
ンダの強度は、維持されなければならない。これは、高精度の作業を要する。

【０００４】 特に、ある場合に、穿孔を有するシリンダよりも有益な、スリットを有するシ
リンダの製作において、スリット間の材料が細くなるが故に、強度に関する困難
性が生じる。スリットは、そのため、短くされ、かつ互いに一定間隔を置いて配
置されなければならない。これは、開口領域の制限を伴う。

【０００５】 この問題を解決する１つの手段は、環状片によって決まった位置に保持される
多数のバーでシリンダを形成することである。これは、しかしながら、スクリー
ニングシリンダを製作する複雑で高価な手段である。さらに、シリンダ全体にわ
たって、スリットに均等な幅を与えることは困難である。

【０００６】 本発明によれば、この問題は、互いにスクリーニングシリンダを形成する多く
のスクリーンパネルによりスクリーンを形成することで、すなわち、各スクリー
ンパネルが、スクリーニングシリンダの周囲の一部を構成することで解決される
。１つのスクリーンパネルが、スクリーニングシリンダの全周の周りに延在する
ことも可能である。そのスクリーンパネルは、単一体に形成されることにより、
別個に製作され、その後、そのパネルにスクリーニングオリフィスが形成される
。いくつかのパネルが、その後、スクリーニングシリンダに組み立てられる。本
発明の特徴は、添付の特許請求の範囲より明らかである。

【０００７】 前記パネルの形成は、好都合できわめて耐摩耗性のある金属合金、あるいは例
えばアルミナのようなセラミック材料の鋳造（鋳込み、キャスティング）、圧縮
成形などによって実施可能である。そのような材料は、溶接不可能である。スク
リーンパネルは、それ故に、溶接なしで取り付けられなければならない。

【０００８】 各パネルは、スクリーニングシリンダの半径にほぼ対応する曲率半径を持って
形成されている。そのパネルは、さらに、多数のほぼ軸方向の溝と、ほぼ周方向
に延在する複数の支持リングを有して形成されるべきである。それらの支持リン
グは、パネルの一体部分として形成される。前記リングは、溝と同じ側に配置さ
れる。パネルの反対側に、溝の直前方に配置される凹部が形成されることが好ま
しい。パネルは、いくつかのパネルを周方向に組み立てるための端縁フランジを
有して形成される。結合手段は、パネルを互いに軸方向に取り付けるために、湾
曲端縁に沿って形成される。

【０００９】 それらを形成した後、パネルには、ほぼ軸方向のスリットの形に切断されたス
クリーニングオリフィスが設けられる。これは、０．１〜１ｍｍのスリット幅が
得られるように、精密研削によって実行されることが好ましい。そのスリットは
、溝と関連してその底部に配置されることが好ましい。スクリーニングオリフィ
スは、溝と支持リングの反対側から削られ、これらのスリットはパネルを貫通し
て溝の底部まで延在するが、支持リングを貫通しない。それによって、最大の開
口領域が得られ、そして、同時に、スクリーンパネルの強度が維持される。

【００１０】 本発明は、本発明によるスクリーンパネルの実施形態を図示する添付図面を参
照して、以下により詳しく記述される。

【００１１】 図１に示されるスクリーンパネル１は、周方向に数えて、スクリーニングシリ
ンダのジャケット表面の一部を構成する。スクリーニングシリンダの全体は、複
数のスクリーンパネルを組み立てることで形成される。そのため、各スクリーン
パネルには、溶接ではなくて、ボルトあるいは他の方法で取り付けるための端縁
フランジ２が形成されている。各パネルを軸方向に組み立てるため、パネルは、
溶接することなく取り付けられるように、湾曲端縁に沿って結合手段３が設けら
れている。

【００１２】 各パネルは、シェルモールド法、精密鋳造、あるいは、遠心鋳造による鋳造に
よって形成されることが好ましい。鋳型は、完成されたパネルに要求される形状
を有している。図４には、ふるい表面の縦断面が、一方の側に深い軸方向溝４を
、そして、他方の側に凹部５を備えて示されている、パネルは、さらに、ほぼ周
方向に延在する複数の支持リング６を有している。その支持リングは、パネルと
一体的に形成され、溝４と同じ側において、パネルの全表面に沿って延在してい
る。

【００１３】 鋳造後、パネルの形状の若干の調整は、曲げによって行うことができる。前記
パネルは、溝４の底部に、スリット７の形でスクリーニングオリフィスを備えて
いる。そのスリット７は、精密研削、電子式切断、あるいは、他の精密な方法に
よって切断され、それにより、０．１〜１ｍｍのスリット幅が得られる。スクリ
ーニングオリフィスの表面は改良可能で、スリット幅は、研磨（ポリシング）に
より調整される。そのスリット幅は、さらに、その後のパネルの曲げによっても
調整される。

【００１４】 本発明は、スリットのあるスクリーニングシリンダが、強度の低下なしに、大
きな寸法上の精度と大きな開口領域とを有して製作できることを意図する。その
スクリーンパネルは、適当は方法、例えば、ねじ結合手段、つなぎ留めリング、
あるいは、他の方法でシリンダに組み立てられる。

【００１５】 本発明によるスクリーンパネルで製作されたスクリーニングシリンダは、高い
精度と大きな強度とを有する。取付けが容易であり、かつ長い耐用年数を保証す
る、すぐれた耐摩耗性材料で形成されることが可能である。スクリーニングオリ
フィスの高い精度のため、スクリーニングの結果は改善される。

【００１６】 前記支持リング６は、スクリーンパネルの強度の実質的な増大をもたらし、ス
リット７の高い寸法精度の可能性を提供し、そして、同時に、開口領域の最大化
が可能となる。支持リングまた、溝４とスリット７とが、強度の低下なしに、軸
方向からずれた方向を与えられることが可能であることを意味している。

【００１７】 スクリーンパネルの耐摩耗性は、適当な方法による端縁フランジ２と結合手段
３との表面処理、例えば、ニトロ化あるいは焼き入れによって改良される。

【００１８】 本発明は、いうまでもなく、図示し、かつ記述した実施形態に制限されず、請
求の範囲内において変更可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるスクリーンパネルの斜視図である。

【図２】 スクリーンパネルの平面図である。

【図３】 図２におけるＩＩＩ−ＩＩＩの断面図である。

【図４】 図２におけるＩＶ−ＩＶの断面図である。

【手続補正書】特許協力条約第１９条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１１年３月１８日（１９９９．３．１８）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 繊維材料をスクリーニングすべくスクリーニングシリンダの
   ジャケット表面の一部を構成するためのスクリーンパネルであって、スクリーン
   パネル（１）は、耐摩耗性で溶接不可能な材料で単一体に形成されると共に、一
   方の側にほぼ軸方向の溝（４）が設けられ、スリット状のスクリーニングオリフ
   ィス（７）が前記溝（４）に配置され、パネル（１）の一体部分を構成する支持
   リング（６）が、前記溝（４）と同じ側で周方向に延在していることを特徴とす
   るスクリーンパネル。
2. 【請求項２】 凹部（５）が、パネルの反対側で前記溝（４）の直前方に設
   けられている請求項１に記載のスクリーンパネル。
3. 【請求項３】 前記スクリーニングオリフィス（７）が、０．１〜１ｍｍの
   スリット幅を有する請求項１または２に記載のスクリーンパネル。
4. 【請求項４】 前記パネルの端縁が、超耐摩耗性の端縁フランジ（２）およ
   び結合手段（３）でそれぞれ形成されている請求項１から３のいずれか一項に記
   載のスクリーンパネル。