JP2001521884A - 皮膚適合性ハンドクレンザ、特に粗いハンドクレンザ - Google Patents

皮膚適合性ハンドクレンザ、特に粗いハンドクレンザ

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シュトックハウゼン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、有機溶媒を含まない、含水性で、液体状、ペースト状またはクリーム状のハンドクレンジング剤、特に擦剤を含む粗いハンドクレンザに関する。前記クレンジング剤は、それぞれ該ハンドクレンジング剤組成物に対して、１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％のトリグリセリド、飽和および／または不飽和の脂肪酸の群から選択される１種以上の植物油と、１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の、脂肪アルコールエトキシレート、少なくとも１種の脂肪アルコールエーテル硫酸塩、および／またはスルフォン化脂肪酸塩から構成される界面活性剤組成物と、１０ｗｔ％〜６５ｗｔ％の水と、場合によっては、１ｗｔ％〜３０ｗｔ％の、少なくとも１種の研磨剤とを含むことを特徴とする。さらに、該ハンドクレンザは、必要に応じて、１種以上の増粘剤と、任意的で付加的な化粧用アジュバント、添加剤および／または活性物質を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は、皮膚への適合性が改良された含水性の、液体状、ペースト状または
クリーム状のハンドクレンジング剤、および、ひどい汚れを除去するための該ク
レンジング剤の使用に関する。
【０００２】 粗いハンドクレンザは、ラッカー、脂肪、油、潤滑剤、金属屑、黒鉛、カーボ
ンブラック等の汚れが予想される状況で好ましく使用される。例えば、上記クレ
ンザは、H. Tronnier, J. Kresken, K. Jablonski, B. Komp, Haut und Beruf,
Grosse Verlag, Berlin, 1989, pp.75-108により知ることができる。研磨剤、界
面活性剤／界面活性剤混合物、濃化剤、そして任意的成分として、粘ちょう度、
外観、臭い、安定性を制御するための助剤、例えば、顔料、臭い物質、安定剤、
保存料を含む組成物が一般に知られている。特にしつこい汚れに対しては、DE 4
3 35 933 A1に記載されるように、脂肪族炭化水素、テルペン、ジメチルアジペ ート、ジメチルグルタレート、ジメチルサクシネート、およびジ−ｎ−ブチルア
ジペートまたはジ−イソプロピルアジペート型のカルボン酸エステルの有機溶媒
を添加した製品が適用可能である。
【０００３】 産業分野を見てみると、このような製品が皮膚に頻繁に用いられる（一日当た
り６回前後）ほど、界面活性剤および特に溶媒の有害な効果、すなわち、皮膚の
含水脂質外層の破壊による脱脂および脱水がよりはっきり目立つようになる。結
果的に、毒性物質およびアレルギー性物質の吸収または微生物の侵入がおこりや
すくなり、あるいはその結果として、毒性またはアレルギー性皮膚反応が起こる
。
【０００４】 最近、ブドウ種子油のほかに、界面活性剤であるヤシ脂肪酸モノエタノールア
ミド、コカミドプロピルジメチルグリシン、Ｃ９−１１−パレス−６および硫酸
化ヒマシ油を含む、粗いハンドクレンザがよく知られるようになった。これらの
クレンジング剤は、その不同性および洗浄効率の点で制限を受けやすい。さらに
、界面活性剤のヤシ脂肪酸モノエタノールアミドおよびコカミドプロピルベタイ
ンは、感作の危険があることが知られている。
【０００５】 DE 44 24 210 A1には、トリグリセリド、飽和および／または不飽和脂肪酸を 高含有量で含む油、例えば、ダイズ油、ヒマワリ油、小麦麦芽油の群から選択さ
れる油を少なくとも４５ｗｔ％と、最大５５ｗｔ％の界面活性剤、好ましくは、
モノイソプロパノールアミンラウリルエーテル硫酸塩、ヤシ脂肪酸ジエタノール
アミドとを含む、非含水のシャワー油が記載されている。上記組成物には以下の
欠点がある：１．洗浄効果がひどい汚れを除去するには不十分である。２．脂肪
酸モノまたはジエタノールアミドが含まれ、Fielder, Edito Cantor Verlag, 4t
h edn., 1996, p. 376によると、これらには感作リスクがあることが知られてい
る。
【０００６】 含水のシャワー組成物がEP 0,769,292 A1より知られており、ここでは、界面 活性剤混合物のほかに、ナタネ油またはナタネ油誘導体を皮膚保護成分として使
用している。これら成分には洗浄効率が無いことから、上記クレンジング剤は粗
いハンドクレンザとしても適していない。
【０００７】 上述した従来のクレンジング剤の有害な効果を鑑み、本発明の目的は、皮膚科
学的条件で高い皮膚適合性を有するハンドクレンジング剤、好ましくは、健康な
皮膚に一日数回使用しても、わずかな皮膚の脱水しか引き起こさない、粗いハン
ドクレンザを提供することである。さらに、感作の危険のある界面活性剤は除外
する必要がある。
【０００８】 従来の技術からは驚くべき事であり、予想外の事であるが、上記目的を達成す
る、溶媒を含まない、含水の、液状、ペースト状またはクリーム状ハンドクレン
ザ、特に、粗いハンドクレンザを得ることができる。
【０００９】 上記ハンドクレンジング剤は、 ａ） 該ハンドクレンジング剤組成物に対して１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の、トリ
グリセリド、飽和および／または不飽和の脂肪酸、好ましくは、高割合の不飽和
脂肪酸を有するトリグリセリド、より好ましくは、ナタネ油、ダイズ油および／
または亜麻仁油の群から選択される１種以上の植物油と、 ｂ） 該ハンドクレンジング剤組成物に対して１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の、 α） 少なくとも１種の脂肪アルコールエトキシレートと、 β） 少なくとも１種の脂肪アルコールエーテル硫酸塩と、 γ） 少なくとも１種の硫酸化、好ましくはスルフォン化脂肪酸塩と を含む界面活性剤組成物と、 ｃ） 該ハンドクレンジング剤組成物に対して１０ｗｔ％〜６５ｗｔ％の水と、 ｄ） 場合により、該ハンドクレンジング剤組成物に対して１ｗｔ％〜３０ｗｔ
％の、１種以上の研磨剤、好ましくは、ポリエチレンまたはポリウレタンを基材
とするプラスチック研磨剤、天然のカーネル(kernel)および／または殻の粗びき
粉、好ましくは、Ｈ2Ｏ2で漂白した、クルミの殻、アーモンドの殻またはハシバ
ミの実の殻の粉等の漂白した天然のカーネルおよび／または殻の粗びき粉、オリ
ーブ、アプリコットまたはサクランボのカーネルの粗びき粉、あるいは、これら
の殻とカーネルの粗びき粉のあらゆる混合物、より好ましくは、Ｈ2Ｏ2で漂白し
たクルミの殻の粗びき粉、および／または蝋のビーズ、好ましくは、ホホバ蝋(j
ojoba)を基材とする研磨剤と、 ｅ） 場合により、１種以上の粘性付与剤、好ましくは、親有機性および／また
は親水性層状ケイ酸塩、特に好ましくは、ベントナイト；多糖類、好ましくは、
セルロース、グアー粗びき粉および／またはキサンタン；変性多糖類、好ましく
は、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロースおよび／またはヒドロキ
シエチルセルロース；および／または無機電解質、好ましくは、ＮａＣｌおよび
／またはＭｇＳＯ4と、 ｆ） 場合により、化粧用アジュバント、添加剤および／または活性物質、例え
ば、ｐＨ調整剤、臭い物質、有機酸等の保存料、およびビタミンＥアセテート等
の抗酸化剤 とを含み、該成分ａ）〜ｆ）の合計が一定不変に１００ｗｔ％であることを特徴
とする。
【００１０】 成分ｂ）には、以下の構造： Ｒ−Ｏ−（ＣＨ2−ＣＨ2−Ｏ）nＨ （式中、ＲはＣ8〜Ｃ18、好ましくは、Ｃ10〜Ｃ16、より好ましくは、Ｃ11〜Ｃ1 4 の飽和または不飽和で、分枝または直鎖のアルキル残基を示し、ｎは１〜８、 好ましくは、３〜６、より好ましくは、５〜７の整数を示す）を有する脂肪アル
コールエトキシレートが好ましく使用され、特に、Ｒ＝Ｃ12、ｎ＝６であるラウ
レス−６(laureth-6)が使用される。
【００１１】 成分ｂ）に好ましく使用される脂肪アルコールエーテル硫酸塩は、以下の一般
式： Ｒ−Ｏ−（ＣＨ2−ＣＨ2−Ｏ）nＳＯ3Ｘ （式中、ＲはＣ10〜Ｃ16、好ましくは、Ｃ11〜Ｃ14の飽和または不飽和で、分枝
または直鎖のアルキル残基を示し、ｎは１〜６、好ましくは、１〜４の整数を示
し、ＸはＮａ+、ＮＨ4 +またはＭｇ2+を示す）のものであり、ラウリルエーテル 硫酸ナトリウム（Ｒ＝Ｃ12、ｎ＝２〜３、Ｘ＝Ｎａ+）が特に好ましく使用され る。
【００１２】 Ｃ8〜Ｃ30、好ましくは、Ｃ10〜Ｃ22の脂肪酸のアルカリまたはアルカリ土類 金属塩、より好ましくは、ヒマシ油硫酸塩、そして特にＮａ+またはＮＨ4 +の硫 酸塩が、硫酸化、好ましくはスルフォン化脂肪酸塩として使用される。
【００１３】 モノブリリアンテールＲ（Monobrilliantoel (登録商標)、Stockhausen GmbH
& Co, KG）またはスタンダポールＳＣＯ（Standapol SCO、Henkel KGaA）が、ヒ
マシ油硫酸塩として適している。
【００１４】 本発明で用いられる界面活性剤組成物には、感作作用は無い（または非常に低
い）。
【００１５】 驚くべきことに、本発明の目的が達成できるのは、粗いハンドクレンザ組成物
中の植物油含有量が脂肪アルコールエトキシレートの含有量以上であり、かつ、
脂肪アルコールエトキシレートの含有量が、脂肪アルコールエーテル硫酸塩と硫
酸化脂肪酸の２種の成分の含有量以上である場合のみであることが分かった。
【００１６】 従って、１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の界面活性剤組成物の内容には、５ｗｔ％〜
２８ｗｔ％、好ましくは、７ｗｔ％〜２５ｗｔ％の成分α、１．９ｗｔ％〜１５
ｗｔ％、好ましくは、３ｗｔ％〜１０ｗｔ％の成分β、及び０．１ｗｔ％〜１０
ｗｔ％、好ましくは、０．５ｗｔ％〜６ｗｔ％の成分γが含まれる。
【００１７】 １０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の界面活性剤組成物は、５ｗｔ％〜２８ｗｔ％のラウ
レス−６、１ｗｔ％〜１０ｗｔ％のラウレス硫酸ナトリウム（すなわち、２〜３
のＥＯを有するラウリルエーテル硫酸ナトリウム）、及び１ｗｔ％〜１０ｗｔ％
のヒマシ油スルフォン酸塩を含んでなることが特に好ましい。
【００１８】 本発明のハンドクレンジング剤は、いかなる有機溶媒も含まない。
【００１９】 該ハンドクレンジング剤は、既知の装置を用いて、連続的またはバッチ式に製
造される。適する装置はそれぞれ、槽、並びに、攪拌機、ミキサ及び押し出し機
である。
【００２０】 本発明のハンドクレンジング剤は以下のように使用される：最初に、クレンジ
ング剤を皮膚に塗り広げ、その後水を使って洗浄を続け、最後に水ですすぐ。
【００２１】 本発明のハンドクレンジング剤は、良好な初期泡立ち能力と良好な洗浄効果を
示し、そして、従来製品と比較して向上した皮膚適合性を有する。
【００２２】 以下の実施例および検査、例えば、デューリンチャンバ試験(Duhring chamber
test)または肘屈曲部洗浄試験による皮膚適合性試験、角質測定器による皮膚脱
水、手洗浄試験および安定性試験による洗浄効率を参照して本発明を説明する。
【００２３】 試験方法： ・Frosch, P. J., Kligman, A. M., Contact Dermatites 5, p. 73, 1979；およ
びKresken, J.Wassiliew, S. W., H+G4, P. 334, 1992によるデューリンチャン バ試験による皮膚適合性
【００２４】 この方法は、種々の試験製品の皮膚適合性を直接比較して確かめるための、イ
ンビボでの試験モデルである。非通気性のアルミ小室（デューリンチャンバ）内
で、被験者の前腕部手のひら側に、連続５日間にわたり毎回６時間（最終日は５
時間）、毎回同じ試験領域に試験する製品を塗布する。デューリンチャンバは石
膏板で固定する。もしも皮膚への影響が甚だしい場合には、各試験領域に対する
試験は２９時間という全塗布時間に達する前であっても終了する。評価は、発生
した皮膚の炎症(irritation)（以下に示す尺度を用いる）と適用時間で行う。 Ｒ＝赤化（紅斑）：０＝紅斑無し、４＝ひどい紅斑 Ｓ＝鱗屑：０＝鱗屑無し、４＝ひどい鱗屑 Ｆ＝ひび割れ：０＝ひび割れ無し、４＝ひどいひび割れ 評価の基準として、 １．ｎ人の被験者の炎症値Ｒ、Ｓ、Ｆの合計平均値として炎症ｘ、 ２．ｎ人の被験者の許容され適用時時間(時間)の平均値として適用時間ｈ を求める。 上記２つの値を用いて、相対皮膚適合性（Ａ値）を以下の式に従って算出する
ことができる。
【００２５】
【数１】
【００２６】 従って、この値により、適用時間と該時間中に発生した炎症との間の関係を記
述することができる。以下の表を、試験製品の皮膚適合性を評価する助けとして
使用することができる。 Ａ値： ＞２３ 優れた皮膚適合性 １８〜２３ 高い皮膚適合性 １３〜１８ 良好な皮膚適合性 ８〜１３ 満足できる皮膚適合性 ３〜８ 十分な皮膚適合性 ＜３ 不十分な皮膚適合性
【００２７】 ・P. J. Frosch, Principles of Cosmetics for the Dermatologist, P. Frost,
S. Horwitz (ed.), pp. 5-12, Mosby, St.Louis (1982)； M. Puschmann, J. M
eyer-Rohn, Aeerztl. Kosmetol. 13, 225 (1983)に従う肘屈曲部洗浄試験による
皮膚適合性検査
【００２８】 とりわけ、肘屈曲部洗浄試験は粗いハンドクレンザの皮膚適合性の検査に用い
られる。この試験は、研磨剤を含有する試験製品の評価に特に適している。肘屈
曲部に機械的に引き起こした摩擦により、研磨剤を含む種々の製品を皮膚炎症に
関して検査することができる。 肘屈曲部の特に敏感な皮膚上に試験製品を使用して抑制しつつ洗浄を、被験者
の皮膚炎症の評価が可能となるまで連続４日間行う。
【００２９】 試験物質： 高度の流動性を有する製品用のセルロースパッド（例えば、プルゼリン(Pur-Z
ellin)、Hartmann Company）。
【００３０】 被験者： 試験群は、健康な皮膚を持つ１８〜６０才の少なくとも６人の男性と女性から
構成される。
【００３１】 試験製品： 非流動性製品は希釈しない状態で肘屈曲部に付ける。乾燥しすぎていれば、約
１ｍｌの水を加える。液体の製品はセルロース上に滴下し、擦り込む。
【００３２】 試験に用いる量： 試験製品は１ｇまたは１ｍｌの量で試験を行う。
【００３３】 方法： 試験製品は無作為的に適用する。適用は以下のように行う： 被験者の５０％は製品Ａを右に、製品Ｂを左に受ける。 被験者の５０％は製品Ｂを右に、製品Ａを左に受ける。
【００３４】 研磨剤を含有する粗いハンドクレンザ： 製品の予想される強さに応じて、試験監督者は全４日で洗浄頻度（１日当たり
１度または２度）を決定する。試験は以下のように行う： 試験製品を肘屈曲部に付け、人差し指と中指で２分間こすってひろげる。次に
、製品は２分間そのままにし、その後洗い落とす。 試験製品の適用は、製品が許容できない皮膚の炎症またはひどい皮膚の火傷(b
urning)を引き起こしたら直ぐ、早目に終了する。
【００３５】 評価： 評価は、許容された最後の洗浄から２４時間後に、試験を実施する人間が以下の
評価基準により左右を比較して視覚的に行う。 ０＝反応無し １＝弱い、班点状の赤化 ２＝穏やかな中程度の赤化、わずかな肌荒れ、わずかな鱗屑 ３＝領域中央にひどい赤化、ひどい肌荒れ、顕著な鱗屑、ひどいびらん
【００３６】 さらに、被験者の主観的な感覚を以下の尺度で尋ねる。 ０＝反応無し １＝わずかな肌の張り ２＝わずかな火傷 ３＝ひどい、痛みのある火傷 上記の点数尺度により、製品の皮膚適合性について直接比較することができる
。ある評価が２つの評価点の間にある場合には、０．５の段階で評価してさらに
差別化することができる。
【００３７】 角質測定器による皮膚脱水の検査： 角質測定器による測定は、角質層の最上部皮膚層の水分状態を評価するための
、非侵襲性で容量性(capasitive)の測定方法である。健康な皮膚を持つ被験者の
場合、該状態は主に外部からの影響により決定される。
【００３８】 頻繁に皮膚洗浄を行うと皮膚の脱脂が起こり、その結果、最上部皮膚層の水分
減少が起こる。皮膚の水分含有量の減少は、皮膚の状態の悪化を示し、湿疹にな
りやすくなる。この影響は、Courage & Khazaka Electronic Gmbh（Cologne）社
のＣＭ８２５角質測定器を用いた測定技術により、検出できる。
【００３９】 一定の気候条件を有する部屋の中で測定を実施するよう、注意しなければなら
ない。測定に先だって、むき出しの皮膚領域を１５分間状態に慣れさせる。
【００４０】 デューリンチャンバ試験のためにこの方法を用いるときは、試験の開始前に初
期値（Ｃ0）を決定し、試験完了の際に最終値（Ｃn）を決定する必要がある。脱
イオン水を付けた領域を対照領域（Ｃcn；Ｃc0）とする。
【００４１】 皮膚水分量変化Ｃは以下のように算出する： Ｃ＝（Ｃn−Ｃ0）−（Ｃcn−Ｃc0） 負の値は皮膚水分量の増加を示し、正の値は皮膚水分量の減少を示す。
【００４２】 手洗浄試験による洗浄力の検査： 標準化した泥またはラッカーを用いた手洗浄試験の試験モデルにより、検査す
る製品の洗浄効果に関する情報が得られる。少なくとも８人の試験者により、２
種の製品に対して比較検査を実施する。予備条件として、すべての試験者は手の
平に手仕事による特徴的な皮膚構造を有する。一度に１種の製品を使って、以下
の試験を午前と午後に実施する： ‐ ０．５ｇのモデル泥または０．５ｍｌのラッカーを手の平および手の甲に付
け、４５秒間こすって拡げる。 ‐ １．５分間乾燥させる。 ‐ １．２ｇの試験製品を適用し、こすり込む。 ‐ １ｍｌの水を加え、３０秒間洗浄する。 ‐ 再び、１ｍｌの水を加え、３０秒間洗浄する。 ‐ 冷水を流してすすぐ。 ‐ 以下の尺度に従って、手の甲および手の平の残留汚れ（ＲＣ）を視覚的に評
価する： ０＝清浄；５＝洗浄効果無し（０．５段階の等級づけが可能）
【００４３】 洗浄効果（％）は以下の式により算出する： 洗浄効果＝［（１０−（ＲＣ（手の平）＋ＲＣ（手の甲））／１０）ｘ１００（
％） ＲＣ(手の平)＝１組ｎ人の測定（被験者）における手の平上の残留汚れの平均値 ＲＣ(手の甲)＝１組ｎ人の測定（被験者）における手の甲上の残留汚れの平均値 洗浄効果の測定値が試験方法により広範な変化範囲を有する場合、２組の測定
の間に５％の絶対偏差が許される。
【００４４】 モデル泥の組成： 機械油（カストロール） ５４．１５％ ワセリン １８．０５％ 羊毛脂 １８．０５％ 黒鉛 ３．６１％ フレームブラック(Flame Black) ５．４２％ 酸化鉄（Ｆｅ２Ｏ３） ０．７２％
【００４５】 実施例： 表１に示す組成に従って全成分を室温で攪拌により混合して、ハンドクレンジ
ング剤を製造した。クレンジング剤は、皮膚適合性、皮膚脱水、および、モデル
泥とラッカーに対する洗浄効果を測定して特性を明らかにした。測定結果を表１
にまとめる。
【００４６】 表１からわかるように、実施例１〜１２による本発明のクレンジング剤は、溶
媒を含有する比較例１３〜１６によるクレンジング剤と比較して、皮膚適合性お
よび皮膚脱水が向上している。
【００４７】 使用したモデル泥に関する洗浄効果については、組成物１および２は、溶媒を
含有する組成物１３〜１６と比較して優れた洗浄効果を示し、組成物３〜１２は
同等の洗浄効果を示す。
【００４８】 使用したラッカーに関する洗浄効果については、組成物１および２は、ＤＢＥ
−２またはジ−ｎ−ブチルアジペートを含有する組成物１３および１４と同等の
洗浄効果を有する。
【００４９】 驚くべきことに、実施例５が示すように、本発明のハンドクレンジング剤は、
モデル泥とラッカーに関して、DE-C-40 38 076、特に、実施例６、で知られるハ
ンドクレンジング剤と比べて向上した洗浄効果を示し、肘屈曲部洗浄試験により
測定されたように向上した皮膚適合性を示す。
【００５０】
【表１】 ＊ 比較例１７はDE-C-40 38 076の実施例６に対応する。
【手続補正書】
【提出日】平成１２年５月１１日（２０００．５．１１）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴェーガー， マルセル ドイツ連邦共和国， クレフェルト デー −47807， ヴィルヘルム−シュテファン −シュトラーセ 18 (72)発明者 ブリュッヒャー， ベアトリス ドイツ連邦共和国， クレフェルト デー −47807， グレーベンブロイヒャー・シ ュトラーセ 34 Ｆターム(参考） 4C083 AA111 AA112 AA121 AA122 AB051 AB052 AB331 AB332 AB351 AB442 AC012 AC181 AC231 AC241 AC251 AC292 AC302 AC421 AC432 AC691 AC781 AC782 AD071 AD211 AD261 AD271 AD272 AD281 AD351 AD532 AD661 AD662 BB41 BB44 BB47 BB48 BB60 CC22 CC23 DD22 DD23 DD31 EE06 EE07 EE10 4H003 AB27 AB31 AC08 BA12 BA15 DB02 EA19 EA27 EB08 EB09 EB42 ED02 FA02 FA05 FA18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 有機溶媒を全く含まない、含水性で、液体状、ペースト状ま
    たはクリーム状のハンドクレンジング剤であって、 ａ） 該ハンドクレンジング剤組成物に対して１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の１種以
    上の植物油と、 ｂ） 該ハンドクレンジング剤組成物に対して１０ｗｔ％〜３０ｗｔ％の、 α） 少なくとも１種の脂肪アルコールエトキシレートと、 β） 少なくとも１種の脂肪アルコールエーテル硫酸塩と、 γ） 少なくとも１種の硫酸化、好ましくはスルフォン化脂肪酸塩と を含む界面活性剤組成物と、 ｃ） 該ハンドクレンジング剤組成物に対して１０ｗｔ％〜６５ｗｔ％の水と、 ｄ） 場合により、該ハンドクレンジング剤組成物に対して１ｗｔ％〜３０ｗｔ
    ％の、１種以上の研磨剤と、 ｅ） 場合により、１種以上の粘性付与剤と、 ｆ） 場合により、化粧用アジュバント、添加剤および／または活性物質と を含み、該成分ａ）〜ｆ）の合計が一定不変に１００ｗｔ％であることを特徴と
    するハンドクレンジング剤。
  2. 【請求項２】 トリグリセリド、飽和および／または不飽和の脂肪酸ならび
    にこれらの混合物、好ましくは、高割合の不飽和脂肪酸を有するトリグリセリド
    、好ましくは、ナタネ油、ダイズ油および／または亜麻仁油を、成分ａ）として
    含むことを特徴とする、請求項１に記載のハンドクレンジング剤。
  3. 【請求項３】 前記界面活性剤組成物は、脂肪アルコールエトキシレートと
    して一般式： Ｒ−Ｏ−（ＣＨ2−ＣＨ2−Ｏ）nＨ （式中、ＲはＣ8〜Ｃ18、好ましくは、Ｃ10〜Ｃ16、より好ましくは、Ｃ11〜Ｃ1 4 の飽和または不飽和で、分枝または直鎖のアルキル残基を示し、ｎは１〜８、 好ましくは、３〜６、より好ましくは５〜７の整数を示す）で表されるものと、
    脂肪アルコールエーテル硫酸塩として一般式： Ｒ−Ｏ−（ＣＨ2−ＣＨ2−Ｏ）nＳＯ3Ｘ （式中、ＲはＣ10〜Ｃ16、好ましくは、Ｃ11〜Ｃ14の飽和または不飽和で、分枝
    または直鎖のアルキル残基を示し、ｎは１〜６、好ましくは、１〜４を示し、Ｘ
    はＮａ+、ＮＨ4 +またはＭｇ2+、好ましくは、Ｎａ+を示す）で表されるものと、
    硫酸化、好ましくはスルフォン化脂肪酸塩として、Ｃ8〜Ｃ30、好ましくは、Ｃ1 0 〜Ｃ22の脂肪酸のアルカリ、アルカリ土類金属またはアンモニウムの塩、好ま しくは、ナトリウムまたはアンモニウムのヒマシ油硫酸塩 とを含有することを特徴とする、請求項１または２に記載のハンドクレンジング
    剤。
  4. 【請求項４】 界面活性剤組成物として、ラウレス−６、ラウリルエーテル
    硫酸ナトリウムおよびヒマシ油硫酸ナトリウムまたはアンモニウムを用いること
    を特徴とする、請求項３に記載のハンドクレンジング剤。
  5. 【請求項５】 前記界面活性剤組成物は、５ｗｔ％〜２８ｗｔ％、好ましく
    は、７ｗｔ％〜２５ｗｔ％の成分α）、１．９ｗｔ％〜１５ｗｔ％、好ましくは
    、３ｗｔ％〜３０ｗｔ％の成分β）、０．１ｗｔ％〜１０ｗｔ％、好ましくは、
    ０．５ｗｔ％〜６ｗｔ％の成分γ）を含み、該成分α）〜成分γ）の合計が１０
    ｗｔ％〜３０ｗｔ％であることを特徴とする、請求項１乃至４の１または２以上
    に記載のハンドクレンジング剤。
  6. 【請求項６】 ポリエチレンまたはポリウレタンを基材とするプラスチック
    研磨剤、天然のカーネル(kernel)および／または殻の粗びき粉、好ましくは、漂
    白した天然のカーネルおよび／または殻の粗びき粉、および／または蝋のビーズ
    を基材とする研磨剤を研磨剤として用いることを特徴とする、請求項１乃至５の
    １または２以上に記載のハンドクレンジング剤。
  7. 【請求項７】 Ｈ2Ｏ2で漂白した、クルミの殻の粗びき粉またはホホバ蝋ビ
    ーズを用いることを特徴とする、請求項６に記載のハンドクレンジング剤。
  8. 【請求項８】 親有機性および／または親水性の層状ケイ酸塩、特に好まし
    くは、ベントナイト；多糖類、好ましくは、セルロース、グアー粗びき粉および
    ／またはキサンタン；変性多糖類、好ましくは、セルロースエーテル、カルボキ
    シメチルセルロースおよび／またはヒドロキシエチルセルロース；および／また
    は無機電解質、好ましくは、塩化ナトリウムおよび／または硫酸マグネシウムを
    粘性付与剤として用いることを特徴とする、請求項１乃至７の１または２以上に
    記載のハンドクレンジング剤。
  9. 【請求項９】 ｐＨ調整剤、臭い物質、保存料、好ましくは、有機酸、抗酸
    化剤、好ましくは、ビタミンＥアセテートを化粧用アジュバント、添加剤および
    ／または活性物質として用いることを特徴とする、請求項１乃至８の１または２
    以上に記載のハンドクレンジング剤。
  10. 【請求項１０】 成分ａ）としてナタネ油を、成分ｂ）としてラウレス−６
    、ラウレス硫酸ナトリウムおよびヒマシ油スルホネートの混合物を、成分ｄ）と
    して漂白したクルミ殻粉を、成分ｅ）としてベントナイト、カルボキシメチルセ
    ルロースおよび塩化ナトリウムを、成分ｆ）としてクエン酸、保存料、ビタミン
    Ｅアセテートおよび香料を含むことを特徴とする、請求項１乃至９の１または２
    以上に記載のハンドクレンジング剤。
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